JP3679367B2 - パーソナルコンピュータ用オーディオスピーカシステム - Google Patents

パーソナルコンピュータ用オーディオスピーカシステム Download PDF

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Description

【0001】
(技術分野)
本発明は一般的にハイファイオーディオスピーカシステムに関し、更に詳細にはパーソナルコンピュータと共に使用するために設計されたこの種のシステムに関する。
【0002】
(技術的背景)
音響再生における現実性を一層強化するように数年にわたって様々なフォーマットの多重チャネルオーディオが開発されてきた。
【0003】
最も初期のシステムは単一音響チャネルのみを有するモノフォニックであった。その次の開発は2つのチャネルを有するステレオフォニックサウンドであった。
【0004】
その次に、例えば4チャネルを有するクゥアドラフォニックシステムなどの様々なサラウンド音響システムが開発された。最近開発された多重チャネル音響フォーマットの1つはしばしばDolby(登録商標)AC‐3又はDolby(登録商標)5.1とも呼ばれる同一システムである。Dolby(登録商標)5.1システムは完全に分離された6チャネルの音響を送出する。このシステムは、部屋の正面に向かって左、中央、右前方チャネル、左および右後方チャネル、および、低周波オーディオデータを有する1つの第6チャネルが含まれる。
【0005】
Dolby(登録商標)5.1システムはもともと映画劇場等において高品質音響を提供するために開発されたが、最近では、家庭において幾つかの源から提供できるようになった。
【0006】
現在では、一般にDVDと呼ばれるデジタルビデオディスクにはDolby(登録商標)5.1サウンドトラックが含まれる。
【0007】
現在では、販売されているパーソナルコンピュータのおそらく30〜40パーセントがDVDプレーヤを含み、Dolby(登録商標)5.1信号を復号するための手段を提供するはずである。
【0008】
家庭環境においてDolby(登録商標)5.1信号用として現在利用可能な他の源はホームオーディオシステム用Hi−Fi受信機である。今日販売されているHi−Fi受信機の大部分にはDolby(登録商標)5.1復号回路が含まれている。
【0009】
現在販売されているパーソナルコンピュータのいくつかはDolby(登録商標)5.1音源を備えているという事実にもかかわらず、Dolby(登録商標)5.1フォーマットから入手可能な6チャネル全ての音響情報を再現できるパーソナルコンピュータでの使用に適したスピーカシステムは今なお一切利用されていない。
【0010】
パーソナルコンピュータに利用可能な代表的なオーディオシステムには、2つのデータチャネルだけを効果的に利用する1対のステレオスピーカが単に含まれるに過ぎない。
【0011】
従って、当該技術分野においては、多重チャネル音響、および、例えばDolby(登録商標)5.1フォーマットのようなホームパーソナルコンピュータ環境に関連して特に洗練された多重チャネル音響を再現することの出来るオーディオスピーカシステムの需要がある。
【0012】
本発明は、デスクトップ型パーソナルコンピュータで使用するための多重チャネルオーディオスピーカシステムを提供する。本システムにはデスク上に配置するための底表面およびコンピュータモニタを支持するための最上表面を備えたキャビネットが含まれる。キャビネットには少なくとも第1、第2および第3スピーカが内蔵される。第4および第5スピーカはキャビネットから離れて配置される。増幅器には第1、第2、第3、第4および第5スピーカにそれぞれ接続された少なくとも第1、第2、第3、第4および第5増幅チャネルが含まれる。一次入り口信号導体は少なくとも5つのオーディオデータチャネルを増幅器へ伝送する。
【0013】
また、システムには、キャビネットに含まれ、かつ増幅器に含まれる第6増幅チャネルと関連した1つ又は複数のサブウーファスピーカが含まれる。増幅器は第6および第7両方の増幅チャネルを含むこともあり、この場合には、1つのシステムに2つのサブウーファが含まれる場合には、2つのサブウーファの一方がもう一方に接続される。このシステムでは、一次入り口信号導体が第6低周波オーディオデータチャネルを運び、第6チャネルは分割されて、第6と第7増幅器のそれぞれに接続される。
【0014】
また、本システムには、増幅器をバイパスし、かつ第1から第5までのスピーカに向けられる最初の5つのオーディオデータチャネルを伝送するためのバイパス入り口信号導体が含まれることもある。第6オーディオデータチャネルは継続して第6増幅チャネルにひきつづき向けられる。例えば従来型Hi−Fi受信機のように本発明のシステムが補助Dolby(登録商標)5.1音源内で利用可能であるようにバイパス入り口信号導体が備えられる。最も一般的に使われるサブウーファシステムは自己増幅されるので、この種の受信機には従来5つの増幅チャネルだけが含まれる。従って、Dolby(登録商標)5.1システムからの第6データチャネルはHi−Fi受信機を増幅されないままに放置し、サブウーファスピーカに向けられる前に増幅されなければならない。
【0015】
スピーカシステムが含まれるキャビネットは、従来型のデスクトップ上に都合よく適合し、キャビネットの最上面にコンピュータモニタを配置するための空間を提供する比較的広くて浅いキャビネットであるように特に設計される。従って、キャビネットには、サブウーファスピーカと共に、左前方、中央前方、右前方スピーカが含まれ、これら全てはコンピュータを用いてキャビネットからの個人に向けられた出口を有する。左および右後方スピーカはリモートスピーカであり、コンピュータユーザの後方室内に配置された従来型マイクロホンスタンド等の上に取付けられることが好ましい。
【0016】
従って、パーソナルコンピュータの使用に際してDolby(登録商標)5.1音源または他の多重チャネル源から得られる全てのデータを再生および利用するために非常に便利で経済的かつ効果的であって魅力的なシステムが提供される。このシステムは、コンピュータにおけるDVDプレーヤで提供されるコンピュータゲームと関連した音響を再現するために特に適当である。従って、コンピュータゲームのプレイに際して、コンピュータユーザは、コンピュータゲームのプレイに関連する最新技術の音響経験を楽しむことができる。
【0017】
本システムは、勿論、例えば音楽の録音等のようなコンピュータゲームと関連したもの以外の音響の再現にも利用可能である。
【0018】
(発明の開示)
従って本発明の目的は、パーソナルコンピュータと共に使用するための改良されたオーディオ音響システムを提供することにある。
【0019】
本発明の他の目的は、キャビネットの最上面上にコンピュータモニタを支持するために利用可能な音響システムを含む魅力的かつ都合よく形造られたキャビネットを提供することにある。
【0020】
本発明の他の目的は、多重チャネルオーディオソースと共に使用されるオーディオ音響システムを提供することにある。Dolby(登録商標)5.1システムはこのシステムの一例にすぎない。
【0021】
本発明のさらに他の目的は、いくつか又は全てのオーディオデータチャネルに対して事前に増幅を提供するHi−Fiオーディオ受信機からの多重チャネル音源と共に代替利用可能なスピーカシステムの提供にある。
【0022】
本発明の他の目的、特徴、および、利点は添付図面を参照しながら以下の開示を読むことにより当業者にとって容易に明白になるはずである。
【0023】
(発明の実施の最良の形態)
図面、特に図1を参照するにあたって、本発明のスピーカシステムが示され、本発明は一般的に符号10によって表される。スピーカシステム10はデスクトップ12上に配置されて示される。スピーカシステム10は主キャビネット14および左右リモートスピーカキャビネット16および18を含む。
【0024】
リモートキャビネット16および18は厚さ25mmの中密度ファイバーボード(MDF)製の前部および後部壁体、および、厚さ15mmのMDF製の側部を備えた195mm立方体である。これらのユニットは無限バフル、取外し可能なフォーム製格子およびマイクスタンド取付板を備える。取付板は、キャビネット底部から突出しないように内部取り付けされる。これにより、必要に応じて、キャビネットは棚取付けが可能になる。
【0025】
パーソナルコンピュータ20はデスクに隣接して示される。コンピュータモニタ22はキャビネット14上に配置されて示される。
【0026】
キャビネット14は図2、図4および図5によく示されている。キャビネット14はデスクトップ12上に置くための底部表面24を備え、コンピュータモニタ22を支持するための最上表面26を備える。キャビネットは図4および図5に示すように高さ28、奥行き30および幅32を有する。好ましい一実施形態において、高さ28は約7−5/8”(195mm)であり、奥行き30は約12”(300mm)であり、幅32は約48”(1,225mm)である。
0027
一般に、キャビネットの相対寸法は、キャビネットの高さが浅く、幅は従来型デスクトップ12の幅の大部分を横切って広がり、奥行きはデスクトップ12の後部を占有し、同時に、キャビネット14の正面におけるデスクトップ12上における作業空間を実質的に妨害しないようになっている。一般に、上記の代表的な寸法は幅32、奥行き30、および高さ28において、奥行き30は高さ28より大きく、幅32は高さ28の少なくとも4倍であるようなキャビネットとして表される。キャビネットの高さは少なくとも7”であるものと表してよい。また、幅32は奥行き30の少なくとも3倍であると表してよい。
【0028】
図4の平面図に示すように、キャビネット14は、キャビネットの奥行き30がキャビネットの幅32に沿って変化するように平面図における不規則な前部壁体34を有する。前部壁体34は左右スピーカ42と46が約15度の角度を作る車のダッシュボードと同様の外観をもつ輪郭とする。
【0029】
キャビネット14は、中央部分36および左右末端部分38と40を含むものと表してよく、中央部分36はコンピュータモニタを支持するための最上表面26を含む。
【0030】
キャビネット14はスピーカキャビネットの作成には音響的に非常に優れた材料である中密度ファイバーボード(MDF)製であることが好ましい。
【0031】
図6に概略的に示すように、キャビネット14はキャビネットに内臓された第1、第2および第3スピーカ42,44、46を含む。Dolby(登録商標)5.1フォーマットオーディオソースと共に使用する場合には、スピーカ42、44、46はそれぞれ左前部、中央前部、右前部スピーカとして機能する。
0032
また、システム10は、Dolby(登録商標)5.1フォーマットオーディオソースと共に使用する場合、それぞれ左後部および右後部スピーカとして機能するリモートキャビネット16と18に内蔵された第4および第5スピーカ48と50を含む。
【0033】
更に、システム10はキャビネット14内のチャンバ55内に位置する2つのサブウーファスピーカ52と54を含む。
【0034】
キャビネット14の前部壁体34は、その中にそれぞれスピーカ42、44、46を受け入れる第1、第2および第3のスピーカ用開口56、58、60を含む。図2に示すように、スピーカ用開口56、58、60はそれぞれ適当な格子66、68、70によって覆われる。
0035
十分に平衡のとれたシステムを達成するために7個のスピーカ42〜54は全て同一タイプのスピーカエレメントを用いることが好ましい。左および右前部スピーカ42と46はそれぞれフルレンジ直接放射スピーカである。中央前部スピーカ44はハイパスフィルタスピーカである。サブウーファスピーカ52および54はモノバンド・パス・サブバスドライバである。全てのラウドスピーカはCRT近傍に関して十分に磁気遮蔽され、サブウーファスピーカ52と54を除く全てのユニットは空間節約および位相コヒーレント・ポイントソース音響のための中央設置、フィルタ付き、高周波デバイスを有する。5個の直接放射スピーカ42、44、46、48、50の各々は、長いVelcro(登録商標)ディスクでバフルに取り付けられた、取外し可能、厚さ20mm、音響的に透明な発泡材によって覆われる。図8および図9はキャビネット14の内部が種々バフルによってチャンバに分割される仕方、ならびに、スピーカが取り付けられる仕方、および、種々のエレクトロニクスの配置を示す。
【0036】
キャビネット14は一般的に符号55によって示される内部チャンバを有する。チャンバ55は種々のスピーカと関連した一連のサブチャンバに分割される。
0037
長さ方向のバフル154はキャビネット14の幅を横切って伸延する。クロスバフル156はチャンバ55の後部を第1および第2後部チャンバ部分158および160に分離する。
【0038】
第1、第2、第3および第4の前部クロスバフル162、164、166、168は前部スピーカ42,44、46を分離し、第1および第2前部チャンバ部分170と172をそれぞれ画定する。
0039
第1サブウーファスピーカ52は、第1サブウーファスピーカ52が前方に向かって第1前部チャンバ部分170および後方に向かって第1後部チャンバ部分158の両方に放射するように、第1前部チャンバ部分170の中心に隣接する長さ方向バフル154上に取付けられる。同様に、第2サブウーファスピーカ54は、第2サブウーファスピーカ54が前方に向かって第2前部チャンバ部分172および後方に向かって第2後部チャンバ部分160に向かって放射するように、第2前部チャンバ部分172に隣接する長さ方向バフル154上に取付けられる。
0040
次に、図8に最もよく示されるように、第1前部チャンバ部分170は第1垂直スロット付きポート62を介してキャビネット14の外部と導通し、第1後部チャンバ部分158は第1水平スロット付きポート63を介してキャビネット14の外部と導通する。スロット付きポート62と63を図5の正面図に更に示す。
0041
図5に示すように、第2サブウーファスピーカ54は第2垂直スロット64および第2水平スロット付きポート65によって同様にキャビネット14の外部に導通する。
0042
このタイプのサブバススピーカの取付けはデュアルベントバンドパスエンクロージャと称する。バンドパスは、このスピーカ構成が再生する周波数帯域を意味し、このどちらの側の周波数も除去される。このタイプの配置は自己の固有クロスオーバ周波数を持つことおよびオクターブ当たり概略12dBにおいて高い方の周波数を減衰させるという利点を有する。この配置ではサブウーファスピーカ52および54に到達する以前に高い方の周波数の信号が電子的に濾過されるので、この配置は本発明において使用する場合に特に有効であり、従って、高い方の可聴周波数におけるこの種の構成にしばしば関連することのあるポート付きベントにおける共振の問題は問題にはならない。
0043
デュアルベントバンドパスエンクロージャの背景となる原理を次に示す。隔壁は当該エンクロージャの中心部に近い位置に配置され、バススピーカはこれの上に取付けられる。長さ方向のバフル154がこの種の隔壁である。この長さ方向のバフル154はスピーカバフルとして役立つ。前部チャンバ部分170はキャビネットを調整するために通気されるか、又は、スロットにポートが付けられる。この方法において、オーディオはポート62から出力され、スピーカ52自体から直接出力されない。水平スロット付きポート63は第1後部チャンバ部分158を通気する。従って、オーディオはこの第水平スロット付きポート63ならびに垂直スロット付きポート62から出力される。本配置はスピーカの運動が最大限に制御されることを可能にするので、これは、第1サブウーファスピーカ52の組合わされたエンクロージャの低バスレスポンスを従来の「直接的放射」バスキャビネットが生成する周波数以下に拡張する。後部チャンバ部分158が密封されている場合には、後部チャンバ部分158に含まれる空気が閉じ込められていて、スピーカ52のバスレスポンスは更に高い周波数において低下するので、サブウーファスピーカ52は遥かに緊密に閉じられて保たれる。匹敵するレスポンスを達成するためには通常更に大きいスピーカ円錐面積を必要とする「直接放射」バス配置と比較して、図に示す配置は結果的にバスレスポンスを拡張する。
0044
図4に示すように、前部壁体34の平面図の形状が不規則であるので、結果的に第1、第2および第3スピーカ42、44、46は相互に平行でない方向に向けられる。図に示す特定の実施形態においては、中央前部スピーカ44は真正面に向けられる。左右の前部スピーカ42と46は中心と正面から約15度に向けられる。
0045
第1サブウーファスピーカ52と関連したスロット付きポート62および63は第1と第2スピーカ用開口56と58との間の前部壁体34において画定された第1サブウーファスピーカ用開口62および63として表されてもよい。同様に、第2サブウーファスピーカ54と関連したスロット付きポート64および65は第2と第3スピーカ用開口58と60との間の前部壁体34において画定されたサブウーファスピーカ用開口64および65と表されてもよい。
【0046】
同様に、システム10は、全てのユニット、2つのマイクロホンスタンド19、および、リモートスピーカ48と50を増幅器72に接続するために適した長さのスピーカケーブルのための自己接着性脚(図示せず)を含む。増幅器72を後部スピーカ48および50に接続する配線は平たいテープ接着配線であってもよい。本システム10の一利点は増幅器とスピーカとの間の全ての配線がキャビネット14内に含まれる事であり、これによって、パーソナルコンピュータと共に使用される複数のスピーカシステムと関連した典型的な配線の「巣」が排除される。
【0047】
次に、スピーカシステム10に含まれる増幅器システムおよびスピーカ42〜54への各種接続の概略説明図を図7に示す。
【0048】
増幅器72には74、76、78、80、82、84および86として示される第1から第7までの増幅チャネルが含まれる。増幅器構成要素の好ましい配置を図9に最もよく示す。主変圧器87は増幅器に電力を供給する。
【0049】
図7において明白であるように、第1〜第7までの増幅チャネル74〜86はそれぞれ第1〜第7までのスピーカ42〜54と関連する。
0050
増幅チャネル74〜86はそれぞれ約35〜40ワットの電力を供給し、必要に応じて増加した電力がサブウーファスピーカ52と54に供給可能である。
【0051】
増幅器構成要素74〜86は、例えば、ILP Direct Ltd.、Sponge Lane、Elmsted、Ashford、Kent UK TN 25 5JUから入手可能なモデルILP HY2001電力増幅器である。この増幅器はアルミニウム製ヒートシンク(図示せず)によって受動的に冷却される。
0052
キャビネット14は一次信号入り口ポート88を備え、それによって、例えばコンピュータ20などの信号源が6個のオーディオデータチャネル92、94、96、98、100および102を伝送する一次入り口信号導体90に接続される。図7に示すように第1から第5までのチャネル92〜100はそれぞれ第1から第5までの増幅チャネル74〜82と関連する。
0053
オーディオデータの第6チャネル102はDolby(登録商標)5.1フォーマットから低周波データを伝送する。この第6チャネル102は2つの同じ信号102Aと102Bに分割され、これらは2つのサブウーファスピーカ52と54と関連する第6と第7増幅器84と86に伝送される。第6低周波データチャネル102は例えば爆発、衝突、等々の事象の効果を最大限にするための追加バス情報を含む。Dolby(登録商標)5.1フォーマットにおいて、この第6チャネルは3Hz〜120Hzまでの限定された周波数レスポンスを有し、しばしば、Dolby(登録商標)5.1システムの「.1」チャネルと呼ばれる。
0054
一次信号入り口ポート88は図9に示される回路板89上に配置され、キャビネット14に関する種々の入力および出力を伝送する。
0055
一次信号入り口ポート88において受信された一次入力信号は6個のアナログオーディオデータチャネルを含む。この一次入力信号は幾つかの方法において生成可能である。
【0056】
この種の生成源は、多くは現在ではDolby(登録商標)5.1フォーマット化されたサウンドトラックを有するDVDをプレイするDVDプレーヤを有する現代パーソナルコンピュータ20を使用する。コンピュータ20は、このように装備されると、典型的に単一同軸RCAタイプコネクタ又は光ファイバ出力コネクタのいずれかである出力ポートを備えたサウンドカードを有し、そのどちらもSP/DIFフォーマットにおけるデジタルオーディオデータの多重チャネルを伝送可能である。
【0057】
図7に、コンピュータ20のサウンドカードからの出力ポートが概略的に104として示される。コンピュータ20は、拡張されても依然としてデジタルオーディオデータのチャネル6個を生成するために圧縮されたDolby(登録商標)5.1信号を復号するために適したエレクトロニクスを内部装備する。
0058
コンピュータ20のオーディオ信号出力ポート104とシステム10の一次信号入り口ポート88との間の或る点において、デジタルからアナログへのコンバータ106が使用されなければならない。コンピュータ20の出力ポート104は、符号108によって示される適当な同軸ケーブル、光ファイバ等によって、D/Aコンバータ106へ接続される。
0059
D/Aコンバータ106はキャビネット14の入り口ポート88へ接続された個別のスタンドアロン構成要素であるか、又は、キャビネット14自体内に任意に配置されてもよい。D/Aコンバータ106は、例えば、Minton Optic Industry Co.,Ltd.、Chung Ho City、Taipei、Taiwanから入手可能な「Audio Storm Digital Decoder Box」であってもよい。この特定D/Aコンバータ106は、Dolby(登録商標)デジタル5.1フォーマットおよびその他多くを含む全ての共通利用可能なオーディオソースをハンドリングする能力を提供する。共同利用され、かつD/Aコンバータ106によってハンドル可能な他のフォーマットには4個のアナログデータチャネルを提供する「Dolby(登録商標)Surround Pro Logic system」が含まれる。また、D/Aコンバータ106は2つのRCAコネクタによって伝送される従来の2チャネルアナログステレオの入力と共に利用可能である。また、D/Aコンバータ106は、例えばDTSシステムのようにDolby(登録商標)5.1システムに類似の他の多重チャネルデジタルフォーマットを受け入れるために使用可能であるか、または、そのように適応可能である。
【0060】
コンピュータユーザが、一旦、当該ユーザのパーソナルコンピュータ20と関連したシステム10を有する場合には、当該ユーザはスピーカシステム10と共に他の音源を利用することを望むことがあり得ることを理解されたい。
【0061】
この種の代替音源は従来Hi−Fi受信機110において見付けることができる。現代のHi−Fi受信機は典型的にDolby(登録商標)5.1能力を備え、5個の増幅チャネルを含むので、その結果として、受信機110の出力ポート112において利用可能な6個のアナログオーディオデータチャネルが得られる。これら5個のオーディオデータチャネルは増幅され、機械的スピーカへ向けられる準備が整えられ、第6低周波データチャネルは増幅されない。典型的にサブウーファスピーカシステムは、現在利用可能であるように、自己増幅を含む能動的システムであるので第6チャネルは増幅されない。
0062
従って、Hi−Fi受信機110を音源として利用するためには、その出口112は、適当なケーブル114によって、キャビネット14のバイパス入り口ポート116へ接続される。
【0063】
出口112および入り口ポート116は、実際に、6個の個別ステレオジャック接続で構成可能であり、ケーブル114は6個の個別ケーブルで構成可能であることを理解されたい。
0064
次に、ケーブル114を介してバイパス入り口ポート116に伝送される6個のアナログオーディオデータチャネルはバイパス入り口導体118によって伝送される。最初の5個のチャネル120、122、124、126および128は増幅器72の最初の5増幅段階をバイパスし、それぞれ、スピーカ42、44、46、48および50へ直接行く。これらの信号はHi−Fi受信機110において増幅済みであるので、更なる増幅の必要は無い。増幅されない第6低周波オーディオデータチャネル130は増幅器72の第6および第7増幅チャネル84および86に伝送され、ここで、2つのサブウーファスピーカ52と54に伝送される以前に増幅可能である。
0065
従って、バイパス入り口ポート116およびバイパス入り口導体118は、最初の5個のアナログオーディオデータチャネルを最初の5個のスピーカへ直接バイパスするように機能し、他方において、第6低周波データチャネルをシステム10のサブウーファスピーカと関連した増幅器へ伝送する。
0066
前部壁体34は図3に詳細に示される制御パネル132を含む。制御パネル132は4個の個別音量調節器を有する。第1音量調節器134は左右前部スピーカ42および46を制御する。第2音量調節器136は左右後部スピーカ48および50を制御する。第3音量調節器138は中央前部スピーカ44を制御する。第4音量調節器140は2個のサブウーファスピーカ52および54を制御する。
【0067】
また、制御パネル132は関連インジケータ灯144を備えた電源オン/オフボタン142を含む。また、関連インジケータ灯148を備えたテストボタン146も備える。最後に、関連インジケータ灯152を備えたDolby(登録商標)オン/オフ150も備える。
【0068】
従って、本発明の装置は、既に述べた目的および利点ならびに当該装置に固有のそれらを容易に達成することが分かる。本発明の目的に関して、本発明の特定の好ましい実施形態について図示および記述したが、当業者による部分的な配置および構造の多数の変更が可能なはずであるが、この種の変更は添付特許請求の範囲による定義に従った本発明の範囲および精神に含まれる。
図面の簡単な説明
【図1】 従来のマイクロホンスタンド上のデスクの前に配置された図示のリモートスピーカと共に従来のデスク上のパーソナルコンピュータおよびモニタによって組み立てられた本発明のスピーカシステムの斜視図である。
【図2】 キャビネットの最上表面上に設置されたコンピュータモニタを有するスピーカシステムのキャビネットの拡大された斜視図である。
【図3】 図2のスピーカシステムの制御パネルの拡大された正面図である。
【図4】 図2のシステムのキャビネットの平面図である。
【図5】 図4のキャビネットの正面立面図である。
【図6】 エレクトロニクスボードの配置およびキャビネットに含まれるスピーカに関連した各種バフリング等の配置を含むキャビネットの内部構成を示す図5の線6−6に沿った横断平面図である。
【図7】 図2のキャビネットに含まれる増幅器システムおよびコンピュータから又はその代わりにHi−Fi受信機からのDolby(登録商標)5.1信号へのその接続の電気概略説明図である。
【図8】 サブバススピーカがキャビネット内に取付けられる方法およびキャビネットのポーティングを示す図4の線8−8に沿った概略横断面図である。
【図9】 キャビネット内に取付けられた内部バフリングおよびスピーカを示す図6の拡大図である。
【符号の説明】
10 スピーカシステム
12 デスクトップ
14 キャビネット
16,18 リモートスピーカキャビネット
19 マイクロホンスタンド
20 パーソナルコンピュータ
22 コンピュータモニタ
42,44,46,48,50,52,54 スピーカ
55,158,160,170,172 チャンバ
56,58,60 スピーカ用開口
66,68,70 格子
72 増幅器
74,76,78,80,82,84,86 増幅チャネル
87 変圧器
92,94,96,98,100,102 オーディオデータチャネル
106 D/Aコンバータ
110 Hi−Fi受信機
120,122,124,126,128 チャネル
154,156,162,164,166,168 バフル

Claims (26)

  1. デスクトップ型パーソナルコンピュータと共に使用する多重チャネルオーディオスピーカシステムであって、
    デスクトップ上に置くための底部表面とコンピュータモニタを支持するための最上部表面とを備えたキャビネットと、
    前記キャビネットに内蔵された第1、第2および第3スピーカと、
    前記キャビネットから離れて配置される第4と第5スピーカと、
    前記第1、第2、第3、第4および第5スピーカにそれぞれ接続された少なくとも第1、第2、第3、第4および第5増幅チャネルとを含む増幅器と、
    前記キャビネットに含まれる2個のサブウーファスピーカと、
    第6および第7増幅チャネルを含み、その各々が前記2個のサブウーファスピーカの1つに接続された前記増幅器と、
    少なくとも5個のオーディオデータチャネルを前記増幅器に伝送すると共に、第6低周波オーディオデータチャネルを伝送し、前記第6低周波データチャネルが分割され、かつ前記第6および第7増幅チャネルの各々に接続された一次入り口信号導体と
    を有する多重チャネルオーディオスピーカシステム。
  2. 更に、各サブウーファスピーカと関連する前方および後方チャンバ部分を画定するバフル作用を含む前記キャビネットと、各チャンバ部分を前記キャビネットの外部に導通させるポートを含む前記キャビネットを有する請求項に記載のシステム。
  3. 更に、前記増幅器をバイパスし、かつ前記5個のオーディオデータチャネルを前記第1から第5スピーカまでに伝送するバイパス入り口信号導体を有する請求項1に記載のシステム。
  4. 更に、前記キャビネットに含まれるサブウーファスピーカと、
    前記サブウーファスピーカに接続された第6増幅チャネルを含む前記増幅器を有する請求項に記載のシステム。
  5. 更に、前記キャビネットに含まれる2個のサブウーファスピーカと、
    第6および第7増幅チャネルを含み、その各々が前記2個のサブウーファスピーカの1つに接続された前記増幅器と、
    第6低周波オーディオデータチャネルを伝送し、前記第6低周波データチャネルが分割され、かつ前記第6および第7増幅器チャネルの各々に接続された、前記バイパス入り口導体をを有する請求項に記載のシステム。
  6. 前記キャビネットがその中に画定された第1、第2および第3スピーカ用開口を備えた前部体を含み、
    前記第1、第2および第3スピーカが前記第1、第2および第3スピーカ用開口内に受け入れられる請求項1に記載のシステム。
  7. 前記第1、第2および第3スピーカが相互に平行でない方向に向けられるように前記前部体が不規則な形状である請求項に記載のシステム。
  8. 更に、前記キャビネットに含まれた第1および第2サブウーファスピーカと、
    前記第1と第2スピーカ用開口との間の前記前部壁体に画定された第1サブウーファスピーカ用開口および前記第2と第3スピーカ用開口との間の前記前部壁体に画定された第2サブウーファスピーカ用開口を有する前記キャビネットと、
    それぞれ前記第1および第2サブウーファスピーカ用開口と導通する前記第1および第2サブウーファスピーカを有する請求項に記載のシステム。
  9. Dolby5.1オーディオ信号源との組合わせにおいて、前記第1、第2および第3スピーカとが左方と中央と右方前部スピーカであり、前記第4および第5スピーカとが左方と右方後部スピーカである請求項1に記載のシステム。
  10. 前記Dolby5.1オーディオ信号源がパーソナルコンピュータに含まれる請求項に記載のシステム。
  11. 前記Dolby5.1オーディオ信号源がパーソナルコンピュータから分離したHi−Fi受信機に含まれる請求項に記載のシステム。
  12. 前記第4および第5スピーカが2個のマイクロホンスタンド上に支持される請求項1に記載のシステム。
  13. 前記キャビネットが幅と奥行きと高さを有し、前記奥行きが前記高さよりも大きく、前記幅が前記高さの少なくとも4倍大きい請求項1に記載のシステム。
  14. 前記キャビネットの奥行きが前記キャビネットの幅に沿って変化するように前記キャビネットが平面図において不規則な前部壁部を含む請求項1に記載のシステム。
  15. 前記キャビネットが中央部分および左右端末部分を含み、前記中央部分が前記コンピュータモニタを支持する前記最上表面を含む請求項14に記載のシステム。
  16. 前記キャビネットの前記高さが少なくとも7インチである請求項13に記載のシステム。
  17. パーソナルコンピュータと共に使用するデスクトップ型スピーカシステムであって、
    幅、奥行きおよび高さとを有するキャビネットを有し、前記奥行きが前記高さよりも大きく、前記幅が前記奥行きよりも大きく、
    前記キャビネット内に内蔵された少なくとも3個のスピーカと、
    少なくとも5個の増幅チャネルを含む増幅器とを有し、そのうちの3個が3個のスピーカに接続され、
    前記キャビネットに含まれる2個のサブウーファスピーカと、
    第6および第7増幅チャネルを含み、その各々が前記2個のサブウーファスピーカの1つに接続された前記増幅器と、
    少なくとも5個のオーディオデータチャネルを前記増幅器に伝送すると共に、第6低周波オーディオデータチャネルを伝送し、前記第6低周波データチャネルが分割され、かつ前記第6および第7増幅チャネルの各々に接続された一次入り口信号導体を有する
    デスクトップ型スピーカシステム。
  18. 前記キャビネットの前記奥行きが前記キャビネットの幅に沿って変化するように前記キャビネットが平面図において不規則な前部壁体を含む請求項17に記載のシステム。
  19. 前記キャビネットが中央部分および左右端末部分を含み、前記中央部分が前記コンピュータモニタを支持する最上表面を有する請求項18に記載のシステム。
  20. 前記キャビネットの前記高さが少なくとも7インチである請求項17に記載のシステム。
  21. 前記キャビネットの前記幅が前記キャビネットの前記奥行きの少なくとも3倍である請求項17に記載のシステム。
  22. 更に、前記キャビネットの前記3個のスピーカに接続されている前記チャネル以外の2個の前記増幅チャネルに接続された2個の個別リモートスピーカを有する請求項17に記載のシステム。
  23. 更に、前記増幅器をバイパスし、かつ5個のオーディオデータチャネルを前記スピーカへ伝送するバイパス入り口信号導体を有する請求項22に記載のシステム。
  24. 前記キャビネットがその中に画定された第1、第2および第3スピーカ用開口を備えた前部体を含み、
    前記3個のスピーカが前記第1、第2および第3スピーカ用開口の各々に受け入れられる請求項17に記載のシステム。
  25. 前記3個のスピーカが相互に平行でない方向に向けられるように前記前部体の形状が不規則である請求項24に記載のシステム。
  26. 更に、前記キャビネットに含まれた第1および第2サブウーファスピーカと、
    前記第1と第2スピーカ用開口との間の前記前部壁体に画定された第1サブウーファスピーカ用開口および前記第2と第3スピーカ用開口との間の前記前部壁体に画定された第2サブウーファスピーカ用開口を有する前記キャビネットと、
    それぞれ前記第1および第2サブウーファスピーカ用開口と導通する前記第1および第2サブウーファスピーカを有する請求項24に記載のシステム。
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