JP3677932B2 - 電荷転送装置およびこれを用いた固体撮像装置 - Google Patents

電荷転送装置およびこれを用いた固体撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電荷転送装置およびこれを用いた固体撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
固体撮像装置、例えばCCDエリアセンサにおいて、その水平転送レジスタの駆動には2相駆動方式が良く使われている。図8に、2相駆動方式の場合の断面構造を示す。図8において、pウェル(又は、p型基板)51の表面側の転送チャネル52には、n領域53およびn- 領域54が交互に形成されている。n領域53の上方には1層目の転送電極55が、n- 領域54の上方には2層目の転送電極56がそれぞれゲート絶縁膜(図示せず)を介して形成されている。これら転送電極55,56の電極列において、隣り合う転送電極55,56が対をなし、一対おきに2相の転送パルスφ1,φ2が印加される。
【0003】
図9は電荷転送部のポテンシャル図であり、図10は2相の転送パルスφ1,φ2および出力波形OUTのタイミングチャートである。1相目の転送パルスφ1(a)が“H”レベルになり、2相目の転送パルスφ2(b)が“L”レベルになると、図9のポテンシャル図に示すように、1相目の転送電極対55,56の下のポテンシャルが深くなり、2相目の転送電極対55,56の下のポテンシャルが浅くなる。
【0004】
ここで、転送電極55の下がn領域53、転送電極56の下がn- 領域54であることから、転送電極55の下のポテンシャルと転送電極56の下のポテンシャルとの間には、ポテンシャルの振幅VA に対してVB のポテンシャル段差(バリア)が形成されており、これにより図の右側から左側への電荷転送を可能としている。そして、転送パルスφ1,φ2が“H”レベルのときの転送電極55の下に信号電荷が溜められる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、転送電極55の下に溜められる信号電荷量Qは、蓄積領域の容量をCg 、電位をVQ とすると、
Q=Cg ・VQ
である。ここで、バリアのポテンシャルVB との間に、0.3〜0.6V程度の電位差(マージン)ΔVがないと、熱拡散で信号電荷が後戻りしてしまう。したがって、バリアのポテンシャルVB は、
B =VQ +ΔV
だけ必要である。
【0006】
さらに、転送効率を上げるためには、1相目の転送電極56の下のポテンシャルと2相目の転送電極55の下のポテンシャルとの間に、VB ′なる電位差も必要である。その結果、高い転送効率での転送を実現するのに必要な振幅VA (=VB +VB ′)を得るには、転送パルスφ1,φ2の振幅(駆動電圧)は大きくなければならず、よって低電圧駆動化の妨げとなっていた。また、2相駆動方式の場合には、信号電荷を蓄積する蓄積面積も、水平ピッチの約1/4しかとれない。
【0007】
次に、3相駆動方式について説明する。図11に、3相駆動方式の場合の断面構造を示す。図11において、pウェル(又は、p型基板)81の表面側にはn型の転送チャネル82が形成されており、その上方には3つの転送電極83,84,85が繰り返して配列されている。そして、転送電極83には1相目の転送パルスφ1が、転送電極84には2相目の転送パルスφ2が、転送電極85には3相目の転送パルスφ3がそれぞれ印加される。
【0008】
図12は電荷転送部のポテンシャル図であり、図13は3相の転送パルスφ1,φ2,φ3および出力波形OUTのタイミングチャートである。この3相駆動方式の場合には、図12のポテンシャル図から明らかなように、2相駆動方式におけるポテンシャル段差VB および電位差VB ′が不要であり、VQ =VA −ΔVだけ信号電荷の蓄積に利用できることから、電圧の効率が良く、振幅VA が小さくて済むため、低電圧駆動化が可能であり、しかも蓄積面積として水平ピッチの約1/3を利用できる。
【0009】
しかしながら、従来の3相駆動方式の場合は、2相駆動方式の場合に比べて上述した如き利点がある反面、3相の転送パルスφ1,φ2,φ3タイミング関係が複雑になるとともに、出力波形OUTに転送パルスφ1,φ2,φ3のカップリングノイズが乗るという問題がある。なお、図13には、理想的な場合の出力波形OUTを示している。
【0010】
すなわち、3相の転送パルスφ1,φ2,φ3の立上がりおよび立下がりの期間t1,t2,t3,……,t6で、転送パルスφ1,φ2,φ3のカップリングノイズが出力波形OUTに出てくる。このカップリングノイズについては、2相駆動方式の場合は、図10の期間t1では1相目の転送パルスφ1が“L”レベルへの変化、2相目の転送パルスφ2が“H”レベルへの変化であるため、相殺し合うことで低減される。
【0011】
これに対し、3相駆動方式の場合は、期間t1,t2,t3,……,t6で、転送パルスφ1,φ2,φ3が各々独立に動作するため、カップリングノイズが大きくなる。このカップリングノイズの問題については、4相駆動方式の場合にも同様のことが言える。
【0012】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、低電圧駆動化が可能で、しかもカップリングノイズの発生が少ない電荷転送装置およびこれを搭載した固体撮像装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明による電荷転送装置は、3相以上の転送パルスによって転送駆動されて信号電荷を転送する電荷転送部と、この電荷転送部によって転送された信号電荷を検出して電気信号に変換するとともに、その検出周期でリセット動作を行う電荷検出部とを備えた電荷転送装置であって、前記転送パルスは、その立ち上がり、立ち下がり動作の一部を前記電荷検出部のリセット期間中に行い、残りの立上がり、立下がり動作を後段のサンプリング手段におけるノイズサンプリング後に行う構成となっている。
【0014】
上記構成の電荷転送装置において、電荷転送部は3相以上の駆動方式を採ることで、転送パルスの低振幅化が可能となる。また、3相以上の転送パルスのタイミングが、電荷検出部のリセット期間中に立上がり、立下がり動作を行うタイミングに設定されていることで、転送パルスのレベルが遷移(立上がり、立下がり)する期間でのカップリングノイズが信号成分期間に発生しない。そして、この電荷転送装置は、固体撮像装置や遅延線などの電荷転送部として用いられる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の第1実施形態を示す概略構成図であり、例えばインターライン転送方式のCCDエリアセンサに適用した場合を示す。図1において、行(垂直)方向および列(水平)方向にマトリクス状に配列されて、入射光をその光量に応じた電荷量の信号電荷に変換して蓄積する複数のセンサ部(光電変換素子)11と、これらセンサ部11の垂直列ごとに設けられ、各センサ部11から読み出しゲート部(図示せず)を介して読み出された信号電荷を垂直転送する複数本の垂直転送レジスタ12とによって撮像エリア13が構成されている。
【0017】
この撮像エリア13において、センサ部11は例えばPN接合のフォトダイオードから構成されている。垂直転送レジスタ12は、例えば4相の垂直転送パルスφV1〜φV4によって転送駆動され、各センサ部11から読み出された信号電荷を水平ブランキング期間の一部にて1走査線(1ライン)に相当する部分ずつ順に垂直方向に転送する。撮像エリア13の図面上の下側には、水平転送レジスタ14が配されている。水平転送レジスタ14には、複数本の垂直転送レジスタ12の各々から1ラインに相当する信号電荷が順次転送される。
【0018】
この水平転送レジスタ14に対して本発明の第1実施形態が適用される。すなわち、水平転送レジスタ14は、3相の水平転送パルスφH1,φH2,φH3によって転送駆動され、複数本の垂直転送レジスタ12から移された1ライン分の信号電荷を、水平ブランキング期間後の水平走査期間において順次水平方向に転送する。水平転送レジスタ14の構造としては、垂直転送レジスタ等で用いられている周知の3相駆動構造のものを用い得る。4相の垂直転送パルスφV1〜φV4および3相の水平転送パルスφH1〜φH3は、タイミングジェネレータ15から発生される。
【0019】
水平転送レジスタ14の転送先側の端部には、例えばフローティング・ディフュージョン・アンプ構成の電荷検出部16が設けられている。この電荷検出部16は、水平転送レジスタ14から水平出力ゲート部17を介して供給される信号電荷を蓄積するフローティング・ディフュージョン(FD)18と、信号電荷を排出するリセットドレイン(RD)19と、フローティング・ディフュージョン18とリセットドレイン19の間に設けられたリセットゲート(RG)20とから構成されている。
【0020】
この電荷検出部16において、リセットドレイン19には所定のリセットドレイン電圧VRDが印加され、リセットゲート20には信号電荷の検出周期でリセットパルスφRが印加される。そして、フローティング・ディフュージョン18に蓄積された信号電荷は信号電圧に変換され、出力回路21を介してCCD出力信号OUTとして導出される。
【0021】
図2に、3相の水平転送パルスφH1,φH2,φH3、出力波形OUT、リセットパルスφRおよび後段で用いられるサンプルホールドパルスSH‐P,SH‐Dの各タイミング関係を示す。なお、サンプルホールドパルスSH‐P,SH‐Dは、CCD出力信号に対して各種の信号処理を施す後段の信号処理回路の一部を構成するCDS(相関二重サンプリング)回路(図示せず)において、信号成分を検出する際に用いられるパルスである。
【0022】
図2のタイミングチャートにおいて、時刻t1で2相目の水平転送パルスφH2(b)が“L”レベルから“H”レベルに遷移し、時刻t2で3相目の水平転送パルスφH3(c)が“H”レベルから“L”レベルに遷移し、時刻t3で1相目の水平転送パルスφH1(a)が“L”レベルから“H”レベルに遷移し、時刻t4で2相目の水平転送パルスφH2(b)が“H”レベルから“L”レベルに遷移することで、水平転送動作が行われる。
【0023】
すなわち、図3に示すように、3つの転送電極22,23,24を図の左側から順に繰り返して配列した電極構造において、転送電極22に1相目の水平転送パルスφH1を、転送電極23に2相目の水平転送パルスφH2を、転送電極24に3相目の水平転送パルスφH3をそれぞれ印加するものとすると、時刻t1では、転送電極23の下のポテンシャルが深くなることで、それ以前(時刻t0とする)に転送電極24の下に蓄積されていた信号電荷が転送電極23の下に移動する。
【0024】
時刻t2では、転送電極24の下のポテンシャルが浅くなることで、転送電極24の下の信号電荷が全て転送電極23の下に移され、ここに蓄積される。続いて、時刻t3では、転送電極22の下のポテンシャルが深くなることで、転送電極23の下の信号電荷が転送電極22の下に移動する。そして、時刻t4では、転送電極23の下のポテンシャルが浅くなることで、転送電極23の下の信号電荷が全て転送電極22の下に移され、ここに蓄積される。これにより、転送電極24の下の信号電荷が、転送電極22の下まで転送されたことになる。
【0025】
この時刻t1〜時刻t4は、リセットパルスφR(e)の“H”レベルの期間内に設定されている。これにより、3相の水平転送パルスφH1(a),φH2(b),φH3(c)の時刻t1〜時刻t4でのレベル遷移に伴う水平転送レジスタ14での水平転送動作は、電荷検出部16でのリセット期間tr において実行される。
【0026】
さらに、時刻t5で3相目の水平転送パルスφH3(c)が“L”レベルから“H”レベルに遷移し、時刻t6で1相目の水平転送パルスφH1(a)が“H”レベルから“L”レベルに遷移する。これにより、時刻t5では、転送電極24の下のポテンシャルが深くなり、転送電極22の下の信号電荷が転送電極24の下に移動する。そして、時刻t6では、転送電極22の下のポテンシャルが浅くなることで、転送電極22の下の信号電荷が全て転送電極24の下に移され、ここに蓄積される。
【0027】
この時刻t5、t6は、出力波形OUT(d)の0レベル期間to から信号期間ts へ移行する期間に設定されている。そして、この時刻t5,t6でも、信号電荷の水平転送が行われる。以上の一連の水平転送動作により、1ライン分の信号電荷が1パケット分だけ水平転送されたことになる。
【0028】
上述したように、CCDエリアセンサにおいて、その水平転送レジスタ14の駆動に3相駆動方式を採用したことで、先述したように、2相駆動方式におけるポテンシャル段差VB および電位差VB ′が不要であることから、電圧の効率が良く、水平転送レジスタ14の駆動電圧(水平転送パルスφH1,φH2,φH3の振幅)が小さくて済む。これにより、低電圧駆動化が可能であるため、低消費電力化が図れるとともに、デバイスの低電源電圧化が可能となる。しかも、信号電荷の蓄積面積として水平ピッチの約1/3を利用できることになる。
【0029】
また、電荷検出部16のリセット期間tr に大部分の転送動作、即ち時刻t1〜時刻t4の転送動作を行うようにしたことで、水平転送パルスφH1〜φH3に起因するカップリングノイズを低減できる。さらに、残りの転送動作、即ち時刻t5,t6の転送動作を0レベル期間to から信号期間ts へ移行する期間、即ち後段のCDS回路におけるサンプリングパルスSH‐P(f)によるノイズサンプリング後に行うようにしたことで、時刻t5,t6がサンプリングパルスSH‐P(f),SH‐D(g)の間であることから、毎回同じカップリング量ならば問題はない。
【0030】
なお、本実施形態では、1相目の水平転送パルスφH1(a)の立下がり時刻t5と3相目の水平転送パルスφH3(c)の立上がり時刻t6とを異ならせたが、同タイミングとすることによってタイミング設定を簡単にすることも可能である。この場合、時刻t5,t6では2相目の水平転送パルスφH2が“L”レベルであることから、隣りのパケットと信号電荷が混じる心配はない。
【0031】
図4は、本発明の第1実施形態の変形例に係るタイミングチャートであり、3相の水平転送パルスφH1,φH2,φH3、出力波形OUT、リセットパルスφRおよび後段で用いられるサンプルホールドパルスSH‐P,SH‐Dの各タイミング関係を示している。この変形例では、3相の水平転送パルスφH1,φH2,φH3の各々の遷移タイミングを特徴としている。
【0032】
図4のタイミングチャートにおいて、期間T1で2相目の水平転送パルスφH2が“H”レベルから“L”レベルに、3相目の水平転送パルスφH3が“L”レベルから“H”レベルにそれぞれ遷移し、期間T3で1相目の水平転送パルスφH1が“L”レベルから“H”レベルに、3相目の水平転送パルスφH3が“H”レベルから“L”レベルにそれぞれ遷移し、期間T5で1相目の水平転送パルスφH1が“H”レベルから“L”レベルに、2相目の水平転送パルスφH2が“L”レベルから“H”レベルにそれぞれ遷移する。
【0033】
すなわち、3相の水平転送パルスφH1,φH2,φH3のうちの2相の水平転送パルス間(φH2とφH3、φH3とφH1、φH1とφH2)において逆方向の遷移タイミングが同一タイミングになるように設定されている。これにより、いわゆるコンプリメンタリ駆動によって、水平転送レジスタ14の転送動作が行われる。
【0034】
以下、その水平転送の具体的な動作について、図5のポテンシャル図を用いて説明する。ここで、3つの転送電極22,23,24を図の左側から順に繰り返して配列した電極構造において、転送電極22に3相目の水平転送パルスφH3を、転送電極23に2相目の水平転送パルスφH2を、転送電極24に1相目の水平転送パルスφH1をそれぞれ印加するものとする。
【0035】
期間T1では、転送電極22の下のポテンシャルが深くなる方向に、転送電極23の下のポテンシャルが浅くなる方向にそれぞれ変化することで、それ以前(期間T0とする)に転送電極23の下に蓄積されていた信号電荷が転送電極22の下に移動を開始する。期間T2では、転送電極22の下のポテンシャルが完全に深い状態となるため、転送電極23の下の信号電荷が全て転送電極22の下に移され、ここに蓄積される。
【0036】
期間T3では、転送電極24の下のポテンシャルが深くなる方向に、転送電極22の下のポテンシャルが浅くなる方向にそれぞれ変化することで、転送電極22の下の信号電荷が転送電極24の下に移動を開始する。期間T4では、転送電極24の下のポテンシャルが完全に深い状態となるため、転送電極22の下の信号電荷が全て転送電極24の下に移され、ここに蓄積される。
【0037】
期間T5では、転送電極23の下のポテンシャルが深くなる方向に、転送電極24の下のポテンシャルが浅くなる方向にそれぞれ変化することで、転送電極24の下の信号電荷が転送電極23の下に移動を開始する。期間T6では、転送電極23の下のポテンシャルが完全に深い状態となるため、転送電極24の下の信号電荷が全て転送電極23の下に移され、ここに蓄積される。
【0038】
このように、水平転送レジスタ14の駆動において、電荷検出部16のリセット期間tr に大部分の転送動作を行うようにしたことに加え、3相の水平転送パルスφH1,φH2,φH3を、3相のうちの2相間(φH2とφH3、φH3とφH1、φH1とφH2)において逆方向の遷移タイミングが同一タイミングになるように設定したことで、各水平転送パルスφH1,φH2,φH3の出力へのカップリング成分が相殺されることになるため、水平転送パルスφH1,φH2,φH3に起因するカップリングノイズをより確実に低減できる。
【0039】
図4には、理想的な場合の出力波形OUTを示しており、点線が暗時出力、実線が信号出力となる。ここで、期間T1,T3,T5で相殺しきれなかったカップリングノイズがのってくることになるが、サンプリングパルスとして、CDS回路のサンプルホールドパルスSH‐P,SH‐Dを使用することにより、S/N良く、CDSを実現できる。
【0040】
なお、本変形例では、電荷検出部16のリセットパルスφRのパルス幅を、3相目の水平転送パルスφH3のパルス幅と同じにしているが、このパルス幅は必ずしも同じである必要はない。
【0041】
図6は、本発明の第2実施形態を示す概略構成図であり、例えばインターライン転送方式のCCDエリアセンサに適用した場合を示す。図6において、行方向および列方向にマトリクス状に配列されて、入射光をその光量に応じた電荷量の信号電荷に変換して蓄積する複数のセンサ部31と、これらセンサ部31の垂直列ごとに設けられ、各センサ部31から読み出しゲート部(図示せず)を介して読み出された信号電荷を垂直転送する複数本の垂直転送レジスタ32とによって撮像エリア33が構成されている。
【0042】
この撮像エリア33において、センサ部31は例えばPN接合のフォトダイオードから構成されている。垂直転送レジスタ32は、例えば4相の垂直転送パルスφV1〜φV4によって転送駆動され、各センサ部31から読み出された信号電荷を水平ブランキング期間の一部にて1走査線(1ライン)に相当する部分ずつ順に垂直方向に転送する。撮像エリア33の図面上の下側には、水平転送レジスタ34が配されている。水平転送レジスタ34には、複数本の垂直転送レジスタ32の各々から1ラインに相当する信号電荷が順次転送される。
【0043】
この水平転送レジスタ34に対して本発明の第2実施形態が適用される。すなわち、水平転送レジスタ34は、4相の水平転送パルスφH1,φH2,φH3,φH4によって転送駆動され、複数本の垂直転送レジスタ32から移された1ライン分の信号電荷を、水平ブランキング期間後の水平走査期間において順次水平方向に転送する。水平転送レジスタ34の構造としては、垂直転送レジスタ等で用いられている周知の4相駆動構造のものを用い得る。4相の垂直転送パルスφV1〜φV4および4相の水平転送パルスφH1〜φH4は、タイミングジェネレータ35から発生される。
【0044】
水平転送レジスタ34の転送先側の端部には、例えばフローティング・ディフュージョン・アンプ構成の電荷検出部36が設けられている。この電荷検出部36は、水平転送レジスタ34から水平出力ゲート部37を介して供給される信号電荷を蓄積するフローティング・ディフュージョン38と、信号電荷を排出するリセットドレイン39と、フローティング・ディフュージョン38とリセットドレイン39の間に設けられたリセットゲート40とから構成されている。
【0045】
この電荷検出部36において、リセットドレイン39には所定のリセットドレイン電圧VRDが印加され、リセットゲート40には信号電荷の検出周期でリセットパルスφRが印加される。そして、フローティング・ディフュージョン38に蓄積された信号電荷は信号電圧に変換され、出力回路41を介してCCD出力信号OUTとして導出される。
【0046】
図7に、4相の水平転送パルスφH1,φH2,φH3,φH4、出力波形OUT、リセットパルスφRおよび後段で用いられるサンプルホールドパルスSH‐P,SH‐Dの各タイミング関係を示す。なお、サンプルホールドパルスSH‐P,SH‐Dは、CCD出力信号に対して各種の信号処理を施す後段の信号処理回路の一部を構成するCDS(相関二重サンプリング)回路(図示せず)において、信号成分を検出する際に用いられるパルスである。
【0047】
本実施形態では、4相の水平転送パルスφH1,φH2,φH3,φH4のうち、1相目の水平転送パルスφH1と3相目の水平転送パルスφH3とを互いに逆相のパルスとし、2相目の水平転送パルスφH2と4相目の水平転送パルスφH4とを互いに逆相のパルスとしている。
【0048】
すなわち、図7のタイミングチャートにおいて、期間t11では1相目の水平転送パルスφH1(a)が“L”レベルから“H”レベルに、3相目の水平転送パルスφH3(c)が“H”レベルから“L”レベルにそれぞれ遷移し、期間t12では2相目の水平転送パルスφH2(b)が“H”レベルから“L”レベルに、4相目の水平転送パルスφH4(d)が“L”レベルから“H”レベルにそれぞれ遷移する。
【0049】
この期間t11,t12は、リセットパルスφR(e)の“H”レベルの期間内に設定されている。これにより、4相の水平転送パルスφH1(a),φH2(b),φH3(c),φH4(d)の期間t11,t12でのレベル遷移に伴う水平転送レジスタ34での水平転送動作は、電荷検出部36でのリセット期間tr において実行される。
【0050】
さらに、期間t13では1相目の水平転送パルスφH1(a)が“H”レベルから“L”レベルに、3相目の水平転送パルスφH3(c)が“L”レベルから“H”レベルにそれぞれ遷移し、期間t14では2相目の水平転送パルスφH2(b)が“L”レベルから“H”レベルに、4相目の水平転送パルスφH4(d)が“H”レベルから“L”レベルにそれぞれ遷移する。そして、この期間t13,t14でも、信号電荷の水平転送が行われる。
【0051】
上述したように、CCDエリアセンサにおいて、その水平転送レジスタ34の駆動に4相駆動方式を採用したことで、第1実施形態の場合と同様に、2相駆動方式におけるポテンシャル段差VB および電位差VB ′が不要であることから、電圧の効率が良く、水平転送レジスタ34の駆動電圧(水平転送パルスφH1〜φH4の振幅)が小さくて済む。これにより、低電圧駆動化が可能であるため、低消費電力化が図れるとともに、デバイスの低電源電圧化が可能となる。しかも、信号電荷の蓄積面積として水平ピッチの約1/2を利用できることになる。
【0052】
また、期間t11,t12での転送動作を電荷検出部36のリセット期間tr に行うようにしたことで、水平転送パルスφH1〜φH4に起因するカップリングノイズを低減できる。一方、期間t13,t14での転送動作の際には若干カップリングノイズが出るものの、毎回カップリング量が同じであるならば、2相駆動方式の場合と同様に、コンプリメンタリ動作によって相殺し合うことで低減できる。また、サンプリングパルスSH‐P,SH‐Dの発生期間ではフラットな時間を作ることができるため、ジッタに対しても強くできる。
【0053】
なお、上記各実施形態では、3相駆動方式、4相駆動方式を用いた場合について説明したが、この駆動方式に限定されるものではなく、5相以上の駆動方式を用いることも可能であり、要は、水平転送動作の一部を電荷検出部16,36のリセット期間tr に行い、残りの水平転送動作を後段のCDS回路におけるサンプリングパルスSH‐Pによるノイズサンプリング後に行うように、水平転送パルスφH1〜φHn(nは5以上の整数)のタイミング設定を行えば良い。
【0054】
また、上記各実施形態においては、CCDエリアセンサの水平転送レジスタに適用した場合について説明したが、CCDリニア(ライン)センサの転送レジスタにも同様に適用可能であり、また固体撮像装置の電荷転送部のみならず、CCD等の遅延線の電荷転送部にも同様に適用可能である。これにより、電荷転送部の低電圧駆動化が実現できるため、固体撮像装置や遅延線等のデバイスの低電源電圧化が図れることになる。
【0055】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、信号電荷を転送する電荷転送部の駆動方式として3相以上の転送駆動方式を採用し、かつ転送パルスの立ち上がり、立ち下がり動作の一部を電荷検出部のリセット期間中に行い、残りの立上がり、立下がり動作を後段のサンプリング手段におけるノイズサンプリング後に行うようにしたことにより、電荷転送部の駆動電圧を下げることができ、しかもカップリングノイズの発生を抑えることができるため、低消費電力化が図れるとともに、デバイスの低電源電圧化に寄与できることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す概略構成図である。
【図2】第1実施形態に係るタイミングチャートである。
【図3】第1実施形態に係るポテンシャル図である。
【図4】第1実施形態の変形例に係るタイミングチャートである。
【図5】第1実施形態の変形例に係るポテンシャル図である。
【図6】本発明の第2実施形態を示す概略構成図である。
【図7】第2実施形態に係るタイミングチャートである。
【図8】2相駆動方式の断面構造図である。
【図9】2相駆動方式の場合のポテンシャル図である。
【図10】2相駆動方式の場合のタイミングチャートである。
【図11】3相駆動方式の断面構造図である。
【図12】3相駆動方式の場合のポテンシャル図である。
【図13】従来の3相駆動方式の場合のタイミングチャートである。
【符号の説明】
11,31 センサ部 12,32 垂直転送レジスタ
14,34 水平転送レジスタ 15,35 タイミングジェネレータ
16,36 電荷検出部 17,37 水平出力ゲート部
18,38 フローティング・ディフュージョン
19,39 リセットドレイン 20,40 リセットゲート

Claims (4)

  1. 3相以上の転送パルスによって転送駆動されて信号電荷を転送する電荷転送部と、この電荷転送部によって転送された信号電荷を検出して電気信号に変換するとともに、その検出周期でリセット動作を行う電荷検出部とを備えた電荷転送装置であって、
    前記転送パルスは、その立上がり、立下がり動作の一部を前記電荷検出部のリセット期間中に行い、残りの立上がり、立下がり動作を後段のサンプリング手段におけるノイズサンプリング後に行う
    ことを特徴とする電荷転送装置。
  2. 前記電荷転送部の転送パルスは3相であり、3相の転送パルスのうちの2相の転送パルス間において、逆方向の遷移タイミングが同一タイミングになるように設定されている
    ことを特徴とする請求項1記載の電荷転送装置。
  3. 複数の光電変換素子と、3相以上の転送パルスによって転送駆動されて前記光電変換素子で得られた信号電荷を転送する電荷転送部と、前記電荷転送部によって転送された信号電荷を検出して電気信号に変換するとともに、検出周期毎にリセット動作を行う電荷検出部とを備えた固体撮像装置であって、
    前記転送パルスは、その立ち上がり、立ち下がり動作の一部を前記電荷検出部のリセット期間中に行い、残りの立上がり、立下がり動作を後段のサンプリング手段におけるノイズサンプリング後に行う
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  4. 前記電荷転送部の転送パルスは3相であり、3相の転送パルスのうちの2相の転送パルス間において、逆方向の遷移タイミングが同一タイミングになるように設定されている
    ことを特徴とする請求項3記載の固体撮像装置。
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