JP3677593B2 - 光分波器及びその調心組立方法 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に波長多重光通信に用いる光分波器及びその調心組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の光分波器の組立に際しては、先ず、光軸高さを合わせるために各種光学部品をジグに接着固定し、次に前記ジグに接着固定された各種光学部品を平面基板上でアクティブアライメントによって調心固定し、最後に各種光学部品を保持するジグを固定している平面基板を、ステンレスやアルミなどの不透明のケースの内部に収めていた。また、別の方法として、一本の金属チューブの中に各種光学部品を挿入し、その不透明である金属チューブ内部で光学部品の位置を、例えば該金属チューブ端面の開口から内部に観察器具を挿入するか、或は該端面開口から内部を観察しながら、アクティブアライメントにより調心固定していた。ここで用語「アクティブアライメント」が意味することは、光を光路(=ファイバ)中に入れつつ、光結合状態をモニタしながら微動して最適位置(光出力が最大になる位置)を探して調心・調整することである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来の技術における例えば前者では、各種光学部品の外径寸法のばらつきや、光軸高さを合わせるためのジグの機械加工のばらつき等によって、各種光学部品の光軸合わせが難しく、また、各種光学部品又は各種光学素子の面の角度を光軸に対して或は各種光学素子相互に対して所望の角度に設定することも難しかった。また、平面基板上に各種光学部品が接着固定された後でも、分波器の光軸に対して各種光学部品から成る構成が軸対称にならないため、温度変化や振動に対して、光学性能が不安定になり易い問題点があった。
【0004】
また、後者の従来技術においては、各種光学部品単体をチューブ内部でアライメントする際に各種光学部品の光軸に対する角度ずれが生じ易く、接着固定後に設計通りの光学性能が得られ難い問題があった。また、不透明な金属製チューブであるが故に、該チューブの外部から該チューブ内部における各種光学部品を直接観察できないため、調心調整は勿論のこと、単に各種光学部品を所望の位置に機械的に調整配置することすら難しかった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点に着目して為されたものである。その目的とするところは、従来より高精度な調心或は調整等に必要とされていたアクティブアライメントを実質的に省略することで、アクティブアライメントで必要とされる時間を短縮でき、各種光学部品が容易に且つ高精度にアライメントされている光分波器を低コストで提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に従った光分波器は、少なくとも、1本の入力ファイバ、コリメータレンズ、並びに、回折格子を構成要素とする光分波器であって、前記各構成要素がそれぞれ取り付けられた相互に独立すると共に軸線方向に相互に嵌合して摺動できるような内径及び外径を有する透明状チューブを備えて構成されている。特にこれら透明状チューブとしては中空円筒状であることが好ましい。
【0007】
そして、入力ファイバ、コリメータレンズ、並びに、回折格子等の構成要素は、それぞれに対応する透明状チューブの、好ましくは端部に固定又は接着させる。
特に本発明に従った前記透明状チューブは、透明材、半透明材、並びに、着色された透明材から成る群の中から選択された1つで形成されていることを特徴としている。
【0008】
透明状チューブとしては、チューブ相互が摺動自在であれば、その各外面がすり面とされていることも可能である。
【0009】
更に透明状チューブは、その線膨張率が50×10-7/℃以下であることが好ましい。また前記回折格子は反射型回折格子であって、透明状チューブと同一の材質から形成されていることが好ましい。
【0010】
前記光分波器としては、前記入力ファイバからの光の前記コリメータレンズを介して前記回折格子で分波されてから、再度該コリメータレンズを介して収束された光を検出する検出器を更に備えて構成される。好ましくは、検出器は、入力ファイバが透明状チューブの端面部に接着されている位置と共役の位置に整合するように該端面部に取り付けられている。こうした検出器としては、前記回折格子によって各波長ごとになるように分波されて前記コリメータレンズでそれぞれ集光された集光スポットを検出する受光素子アレイを含むものである。
【0011】
これらの光分波器においては、入力ファイバ、コリメータレンズ、並びに、回折格子の各種構成要素は、それぞれ別々である対応する透明状チューブに取り付けられて、光分波器を完成するには合計3本の透明状チューブが必要とされている。しかしながら本発明に従えば、入力ファイバを1本のチューブの端面に取り付け、それとは別の1本の透明状チューブの両端面部にコリメータレンズ及び回折格子をそれぞれ取り付けて、光分波器を完成するには合計2本のみの透明状チューブが必要となるだけで済む。
【0012】
他方、本発明に従えば、少なくとも、1本の入力ファイバ、コリメータレンズ、並びに、回折格子を構成要素とする光分波器の調心組立方法が提供され、該調心組立方法としては、
前記各構成要素がそれぞれ取り付けられる相互に独立すると共に軸線方向に相互に嵌合して摺動できるような内径及び外径を有する複数の透明状チューブを準備する段階と、
前記各構成要素を前記透明状チューブの内の対応する透明チューブにそれぞれ取り付ける段階と、
前記透明チューブを軸線方向に相互に摺動自在に嵌合する段階と、
前記透明チューブ各々に対応する前記構成要素と関連させた基準点を設定し、所定の基準点間を所定値に設定すべく、前記透明チューブを相互に摺動して、前記光分波器の調心を為す段階と、
の諸段階を含むことを特徴としている。
【0013】
この調心組立方法に従えば、上述した3本の透明状チューブを用いた場合の光分波器の調心組立に際しては、各構成要素がそれぞれ対応する透明状チューブに取り付けられた後、各透明状チューブの基準点間の例えば距離の調整として、これら3本のチューブを相互に摺動して実行される少なくとも2箇所の基準点間の距離調整が必要とされる。また上述した2本の透明状チューブを用いた場合の光分波器の調心組立に際しては、各構成要素がそれぞれ対応するチューブに取り付けられた後、各透明状チューブの基準点間の例えば距離の調整として、これら2本のチューブを相互に摺動して実行される少なくとも1箇所の基準点間の距離調整が必要となるだけである。
【0014】
【作用】
このようにして、本発明に従った光分波器においては、各種光学部品を個別に保持すべく透明チューブ又は半透明チューブの端面に対応する光学部品を接着或は固定した上で、これらチューブを相対的に且つ摺動自在に内装或は外装させ、チューブ間の相互的な摺動によって各種光学部品の相互間隔を変更・調整し、各チューブの摺動的な回転により各種光学部品の相互角度を変更・調整しており、しかもそれらの変更・調整がこれらチューブ外部からの観察によるパッシブアライメント(光を光路に入れず、アライメント・マーカや基準面への当て込みや外部からの観察等によって、最適位置に調心・調整すること。)で可能とされている。これによって、従来でのアクティブアライメントによらずアライメント時間を短縮することができ、低コストで光分波器を提供できる。
【0015】
同時に、各種光学部品が挿入されるチューブは光軸に対して軸対称な例えば中空円筒等のパッケージ形状とすることにより、接着固定後の温度変化や振動に対して、光学性能を安定させることができる。また回折格子の材質は透明チューブと同一の材質とし、線膨張率の差をなくすようにしており、これによって熱的安定性も図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
先ず本発明に従った基本的な光分波器の実施形態について以下に説明する。
本発明に従った光分波器は、1本の入力ファイバと、コリメータレンズと、回折格子とを構成要素として備える共に、前記各構成要素がそれぞれ固定又は接着された、相互に独立すると共に軸線方向に相互に嵌合して摺動できるような内径及び外径を有する透明或は半透明のチューブを備えて構成されている。この光分波器では、入力ファイバの開口端が、前記コリメータレンズの焦点面上に配置されている一方で、前記回折格子が、入力ファイバから発せられコリメータレンズから入射する光に対する回折光を前記コリメータレンズに反射し返し、前記コリメータレンズの焦点面に集光するが如く角度に設置されている。こうして、光分波された光が焦点面上で集光した光は、同焦点面上に入力ファイバと共役な位置に接着或は固定された独立封止パッケージに実装された受光素子アレイ、或は、ファイバ・アレイでモニタ或は検出される。
【0017】
特に上述の構成において、チューブは軸線方向に相互に嵌合或は相互に内装或は外装されて、光軸に対応する軸線方向相互に摺動自在となるような内径及び外径を有する中空円筒部材であり、対応するチューブの端面にそれぞれ接着された各種構成要素の基準点間の例えば距離を透明状のチューブ外部から測定することによって、前記素子間の空間的な間隔を短時間で正確に設定することが可能となっている。また、分波器の光軸に対して、パイプ等のチューブを軸対称とすることによって、温度や振動などの外乱に対して各種構成要素の相対的な位置関係を安定化して、分波器の組立コストの低減と光学性能の外乱に対する安定化を図っている。
【0018】
次に、本発明の好適実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の好適実施例に係る光分波器100を示す概略斜視図である。図1に示されるように、この光分波器100は大きく分けて3つのチューブ、好ましくは中空円筒状チューブ51,52,53を含む。単芯の入力ファイバ1は透明のファイバ実装用のチューブ51の端面(同図中、紙面に向かって左側の端面)にファイバ固定用ウィンドウ50及びファイバ連結部10を介して固定されている。同様に、コリメータレンズ2はチューブ52の端面(同図中、紙面に向かって右側の端面)に固定されている。更に、回折格子3はチューブ53の端面(同図中、紙面に向かって右側の端面)に回折格子固定用ウィンドウ54を介して固定されている。この実施例では、チューブ52の両側部がチューブ51,53でそれぞれ外装されており、チューブ52の外径とチューブ51及び53の内径とは、光軸方向に移動可能で且つ光軸周りに回転可能であるように、各チューブが相互にガタなく摺動できる寸法に加工されている。
【0019】
外部の入力用の光ファイバ1からチューブ内部に導入されて、該ファイバの開口数に応じて広がった発散光束101はコリメータレンズ2に到達し、平行光束102に変換されてから回折格子3に到達する。回折格子3の波長分散特性に応じて波長ごとに分離された光束103は、コリメータレンズ2によって分波波長ごとに収束光束104に変換され、コリメータレンズ2の焦点に一致するウィンドウ50の端面上で波長ごとに集光して該端面上に一列に並列される。この波長ごとの集光点と複数の受光素子から成る受光素子アレイ4の各受光素子がそれぞれ対応するように該受光素子アレイ4はウィンドウ50の端面上に固定されている。
【0020】
このような構成において、従来技術では光ファイバ1に光を入射させて、受光素子アレイ4の出力が最大になるようにX軸、Y軸、並びに、Z軸の各軸に沿っての各種光学部品の移動調整、及び/或は、θZ軸(光軸又はZ軸)周りの各種光学部品の回転角度調整が為され、これら4軸に関して各種光学部品をアクティブにアライメントしていた。
【0021】
しかしながら、本実施例では、外部から光学顕微鏡やCCDカメラで観察してチューブ52端面(入力ファイバ1に対するコリメータレンズ2のチューブ52上での調整用基準点)とチューブ51端面(コリメータレンズ1に対する入力ファイバ1のチューブ51上での調整用基準点)の距離201、及び、チューブ52端面(回折格子3に対するコリメータレンズ2のチューブ52上の調整用基準点)とチューブ53端面(コリメータレンズ2に対する回折格子3のチューブ53上での調整用基準点)の距離202を設計値通りにチューブ相互を摺動することによって、パッシブアライメントで設定できる。
【0022】
従来のアクティブアライメントとは異なり、実際に光出力が最大となっているか否か測定することなく、アライメントを単なる位置合わせ精度で代用するパッシブアライメントでは、いかに調心し易い仕組みを考え、且つ、調心位置と光出力最大位置との差がないようにするかがポイントとなる。本発明は上述した簡単な構成によってパッシブアライメントを巧妙に取り入れ、その効果を発揮できるものである。
【0023】
因みに、回折格子3の傾きに関しては、その傾きを同じく光学顕微鏡やCCDカメラの焦点位置で検出してθZを設定した上で固定できるため、受光素子アレイ4をX、Yの2軸でアクティブにアライメントするだけで光分波器としての所望の光学性能を短時間の内に容易に為すことができる。
【0024】
尚、チューブ51,52,53は、互いの摺動時の傷や摩耗やスラッジの発生を抑止するため、透明且つ硬質な同一材料で形成することが好ましく、温度変化に対しても無調整で光学特性を維持できることから、例えばパイレックスガラスや石英ガラス等の、膨張係数が50×10-7/℃以下である透明又は半透明材料であることが望ましい。また、チューブ51,52,53に対する外光の影響を避けるため、それらチューブが着色されていたり、加工コストを低減するためにスリ面であってもかまわない。即ち、任意の波長において、外部からチューブ端面が観察できる構成であればよい。また、ヒートショック等による熱応力が発生して、回折格子が変形しないように、回折格子3、回折格子固定用ウィンドウ54、並びに、チューブ51,52,53の材質は同一であることが望ましい。但し、回折格子固定用ウィンドウ54については、それが連結されている回折格子3及びチューブ53との間に膨張係数に関して差があるとしても軸対称に引っ張り応力や圧縮応力がかかる構造であり、そのウィンドウ面の傾きが変化する(それ故の回折格子の傾きが変化)などの影響を受けにくい構造になっているため、必ずしも回折格子3及びチューブ53と同一材質とすることはない。因みに、入力ファイバ固定用ウィンドウ50を石英ガラスで製作し、他のウィンドウ54及び/或はチューブ51,52,53をパイレックスで製作することが可能であり、それによって、入力ファイバ1の屈折率とウィンドウ50の屈折率とを同等とすることができ、またそれらの間に介在することになる接着樹脂として、その屈折率が入力ファイバ1及びウィンドウ50の屈折率と同等なものを用いれば、入力ファイバ1へのバックリフレクションを小さくできる長所がある。更には、本実施例ではコリメータレンズ2が取り付けられたチューブ52の両端部分に、入力ファイバ1が取り付けられたチューブ52と回折格子3が取り付けられたチューブ53とがそれぞれ外装され、チューブ51,53の内径とチューブ52の外径とが相互に摺動できる構成としたが、逆の構成でも問題はなく、外側から観察できる構造であればよい。
【0025】
次に図2は、本発明の第2実施例に係る光分波器200を示す概略斜視図である。この図2に示された第2実施例に係る光分波器200の主な特徴は、図1に示された第1実施例に係る光分波器100における受光素子アレイ4の代わりに、ファイバ実装用チューブ56の端面におけるファイバ固定用ウィンドウ55上に固定されたファイバ・アレイ基板57の入力光ファイバ1が固定された面とは対向する面にテープ・ファイバ40を配列固定したことである。(ここで、テープ・ファイバとは、光ファイバ素線を4本、8本、或は、12本程度一列に密着して並べ、全体を樹脂被覆して1本の中に複数のファイバ素線が一列に配列されたものを云う。)更に、コリメータレンズ2及び回折格子3を、チューブ56内に内装される単一チューブであるチューブ58の両端面にそれぞれ固定したことである(但し、回折格子3に関してはチューブ58の端面におけるウィンドウ59上に固定されている)。
【0026】
この第2実施例では、光学系の構成は図1の第1実施例と同一であるが、回折格子3及びコリメータレンズ2を単一チューブ58の両端面に固定することによって、回折格子3とコリメータレンズ2の間隔が単一チューブ58の長さで固定され調整できないものの、アライメント固定するチューブを3個から2個にできるため、アライメントがより簡単に行えるようになっている。即ち、上述した第1実施例での3本の透明状チューブを用いた場合の調心組立に際しては、各構成要素がそれぞれ対応する透明状チューブに取り付けられた後、各透明状チューブの基準点間の例えば距離の調整として、それら3本のチューブを相互に摺動して実行される少なくとも2箇所の基準点間(201,202)の距離調整が必要とされる。他方、この第2実施例での2本の透明状チューブを用いた場合の調心組立に際しては、各構成要素がそれぞれ対応するチューブに取り付けられた後、各透明状チューブの基準点間の例えば距離の調整として、これら2本のチューブを相互に摺動して実行される少なくとも1箇所の基準点間(203)の距離調整が必要となるだけである。
【0027】
尚、図1及び図2における各回折格子3部分は対応するチューブ53或は58内部にあるために破線で描くべきであるが、図示の明瞭化のみの目的のために実線で描いてある。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、各光学部品の各々をそれぞれ保持する透明或は半透明のチューブの端面に固定或は接着し、各構成要のそれぞれ対応するチューブ上での基準点を利用して、光学部品の任意対の間の、光軸に沿っての距離及び光軸周りにわたる角度を、各チューブ相互の(回転を含む)摺動を用いて、それぞれ外部からの観察によるパッシブアライメントで可能とすることによって、従来のアクティブアライメントで必要とされていたアライメント時間を短縮し、光分波器を低コストで提供することできる。同時に光軸に対して軸対称な中空円筒等のパッケージ形状とすることにより、接着固定後の温度変化や振動に対して光学性能を安定させると共に、回折格子と対応するチューブの材質を選択することによって熱的安定性を保持することが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係る光分波器を示す概略斜視図である。
【図2】図2は、本発明の第2実施例に係る光分波器を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 単芯光ファイバ
2 コリメータレンズ
3 回折格子
4 受光素子アレイ
40 テープファイバ
50 ファイバ固定用ウィンドウ
51,56 ファイバ実装用チューブ
52 コリメータレンズ実装用チューブ
53 回折格子実装用チューブ
58 回折格子及びコリメータレンズ実装用チューブ
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に波長多重光通信に用いる光分波器及びその調心組立方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の光分波器の組立に際しては、先ず、光軸高さを合わせるために各種光学部品をジグに接着固定し、次に前記ジグに接着固定された各種光学部品を平面基板上でアクティブアライメントによって調心固定し、最後に各種光学部品を保持するジグを固定している平面基板を、ステンレスやアルミなどの不透明のケースの内部に収めていた。また、別の方法として、一本の金属チューブの中に各種光学部品を挿入し、その不透明である金属チューブ内部で光学部品の位置を、例えば該金属チューブ端面の開口から内部に観察器具を挿入するか、或は該端面開口から内部を観察しながら、アクティブアライメントにより調心固定していた。ここで用語「アクティブアライメント」が意味することは、光を光路(=ファイバ)中に入れつつ、光結合状態をモニタしながら微動して最適位置(光出力が最大になる位置)を探して調心・調整することである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが上記従来の技術における例えば前者では、各種光学部品の外径寸法のばらつきや、光軸高さを合わせるためのジグの機械加工のばらつき等によって、各種光学部品の光軸合わせが難しく、また、各種光学部品又は各種光学素子の面の角度を光軸に対して或は各種光学素子相互に対して所望の角度に設定することも難しかった。また、平面基板上に各種光学部品が接着固定された後でも、分波器の光軸に対して各種光学部品から成る構成が軸対称にならないため、温度変化や振動に対して、光学性能が不安定になり易い問題点があった。
【0004】
また、後者の従来技術においては、各種光学部品単体をチューブ内部でアライメントする際に各種光学部品の光軸に対する角度ずれが生じ易く、接着固定後に設計通りの光学性能が得られ難い問題があった。また、不透明な金属製チューブであるが故に、該チューブの外部から該チューブ内部における各種光学部品を直接観察できないため、調心調整は勿論のこと、単に各種光学部品を所望の位置に機械的に調整配置することすら難しかった。
【0005】
本発明は、このような従来技術の問題点に着目して為されたものである。その目的とするところは、従来より高精度な調心或は調整等に必要とされていたアクティブアライメントを実質的に省略することで、アクティブアライメントで必要とされる時間を短縮でき、各種光学部品が容易に且つ高精度にアライメントされている光分波器を低コストで提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に従った光分波器は、少なくとも、1本の入力ファイバ、コリメータレンズ、並びに、回折格子を構成要素とする光分波器であって、前記各構成要素がそれぞれ取り付けられた相互に独立すると共に軸線方向に相互に嵌合して摺動できるような内径及び外径を有する透明状チューブを備えて構成されている。特にこれら透明状チューブとしては中空円筒状であることが好ましい。
【0007】
そして、入力ファイバ、コリメータレンズ、並びに、回折格子等の構成要素は、それぞれに対応する透明状チューブの、好ましくは端部に固定又は接着させる。
特に本発明に従った前記透明状チューブは、透明材、半透明材、並びに、着色された透明材から成る群の中から選択された1つで形成されていることを特徴としている。
【0008】
透明状チューブとしては、チューブ相互が摺動自在であれば、その各外面がすり面とされていることも可能である。
【0009】
更に透明状チューブは、その線膨張率が50×10-7/℃以下であることが好ましい。また前記回折格子は反射型回折格子であって、透明状チューブと同一の材質から形成されていることが好ましい。
【0010】
前記光分波器としては、前記入力ファイバからの光の前記コリメータレンズを介して前記回折格子で分波されてから、再度該コリメータレンズを介して収束された光を検出する検出器を更に備えて構成される。好ましくは、検出器は、入力ファイバが透明状チューブの端面部に接着されている位置と共役の位置に整合するように該端面部に取り付けられている。こうした検出器としては、前記回折格子によって各波長ごとになるように分波されて前記コリメータレンズでそれぞれ集光された集光スポットを検出する受光素子アレイを含むものである。
【0011】
これらの光分波器においては、入力ファイバ、コリメータレンズ、並びに、回折格子の各種構成要素は、それぞれ別々である対応する透明状チューブに取り付けられて、光分波器を完成するには合計3本の透明状チューブが必要とされている。しかしながら本発明に従えば、入力ファイバを1本のチューブの端面に取り付け、それとは別の1本の透明状チューブの両端面部にコリメータレンズ及び回折格子をそれぞれ取り付けて、光分波器を完成するには合計2本のみの透明状チューブが必要となるだけで済む。
【0012】
他方、本発明に従えば、少なくとも、1本の入力ファイバ、コリメータレンズ、並びに、回折格子を構成要素とする光分波器の調心組立方法が提供され、該調心組立方法としては、
前記各構成要素がそれぞれ取り付けられる相互に独立すると共に軸線方向に相互に嵌合して摺動できるような内径及び外径を有する複数の透明状チューブを準備する段階と、
前記各構成要素を前記透明状チューブの内の対応する透明チューブにそれぞれ取り付ける段階と、
前記透明チューブを軸線方向に相互に摺動自在に嵌合する段階と、
前記透明チューブ各々に対応する前記構成要素と関連させた基準点を設定し、所定の基準点間を所定値に設定すべく、前記透明チューブを相互に摺動して、前記光分波器の調心を為す段階と、
の諸段階を含むことを特徴としている。
【0013】
この調心組立方法に従えば、上述した3本の透明状チューブを用いた場合の光分波器の調心組立に際しては、各構成要素がそれぞれ対応する透明状チューブに取り付けられた後、各透明状チューブの基準点間の例えば距離の調整として、これら3本のチューブを相互に摺動して実行される少なくとも2箇所の基準点間の距離調整が必要とされる。また上述した2本の透明状チューブを用いた場合の光分波器の調心組立に際しては、各構成要素がそれぞれ対応するチューブに取り付けられた後、各透明状チューブの基準点間の例えば距離の調整として、これら2本のチューブを相互に摺動して実行される少なくとも1箇所の基準点間の距離調整が必要となるだけである。
【0014】
【作用】
このようにして、本発明に従った光分波器においては、各種光学部品を個別に保持すべく透明チューブ又は半透明チューブの端面に対応する光学部品を接着或は固定した上で、これらチューブを相対的に且つ摺動自在に内装或は外装させ、チューブ間の相互的な摺動によって各種光学部品の相互間隔を変更・調整し、各チューブの摺動的な回転により各種光学部品の相互角度を変更・調整しており、しかもそれらの変更・調整がこれらチューブ外部からの観察によるパッシブアライメント(光を光路に入れず、アライメント・マーカや基準面への当て込みや外部からの観察等によって、最適位置に調心・調整すること。)で可能とされている。これによって、従来でのアクティブアライメントによらずアライメント時間を短縮することができ、低コストで光分波器を提供できる。
【0015】
同時に、各種光学部品が挿入されるチューブは光軸に対して軸対称な例えば中空円筒等のパッケージ形状とすることにより、接着固定後の温度変化や振動に対して、光学性能を安定させることができる。また回折格子の材質は透明チューブと同一の材質とし、線膨張率の差をなくすようにしており、これによって熱的安定性も図ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
先ず本発明に従った基本的な光分波器の実施形態について以下に説明する。
本発明に従った光分波器は、1本の入力ファイバと、コリメータレンズと、回折格子とを構成要素として備える共に、前記各構成要素がそれぞれ固定又は接着された、相互に独立すると共に軸線方向に相互に嵌合して摺動できるような内径及び外径を有する透明或は半透明のチューブを備えて構成されている。この光分波器では、入力ファイバの開口端が、前記コリメータレンズの焦点面上に配置されている一方で、前記回折格子が、入力ファイバから発せられコリメータレンズから入射する光に対する回折光を前記コリメータレンズに反射し返し、前記コリメータレンズの焦点面に集光するが如く角度に設置されている。こうして、光分波された光が焦点面上で集光した光は、同焦点面上に入力ファイバと共役な位置に接着或は固定された独立封止パッケージに実装された受光素子アレイ、或は、ファイバ・アレイでモニタ或は検出される。
【0017】
特に上述の構成において、チューブは軸線方向に相互に嵌合或は相互に内装或は外装されて、光軸に対応する軸線方向相互に摺動自在となるような内径及び外径を有する中空円筒部材であり、対応するチューブの端面にそれぞれ接着された各種構成要素の基準点間の例えば距離を透明状のチューブ外部から測定することによって、前記素子間の空間的な間隔を短時間で正確に設定することが可能となっている。また、分波器の光軸に対して、パイプ等のチューブを軸対称とすることによって、温度や振動などの外乱に対して各種構成要素の相対的な位置関係を安定化して、分波器の組立コストの低減と光学性能の外乱に対する安定化を図っている。
【0018】
次に、本発明の好適実施例を添付図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の好適実施例に係る光分波器100を示す概略斜視図である。図1に示されるように、この光分波器100は大きく分けて3つのチューブ、好ましくは中空円筒状チューブ51,52,53を含む。単芯の入力ファイバ1は透明のファイバ実装用のチューブ51の端面(同図中、紙面に向かって左側の端面)にファイバ固定用ウィンドウ50及びファイバ連結部10を介して固定されている。同様に、コリメータレンズ2はチューブ52の端面(同図中、紙面に向かって右側の端面)に固定されている。更に、回折格子3はチューブ53の端面(同図中、紙面に向かって右側の端面)に回折格子固定用ウィンドウ54を介して固定されている。この実施例では、チューブ52の両側部がチューブ51,53でそれぞれ外装されており、チューブ52の外径とチューブ51及び53の内径とは、光軸方向に移動可能で且つ光軸周りに回転可能であるように、各チューブが相互にガタなく摺動できる寸法に加工されている。
【0019】
外部の入力用の光ファイバ1からチューブ内部に導入されて、該ファイバの開口数に応じて広がった発散光束101はコリメータレンズ2に到達し、平行光束102に変換されてから回折格子3に到達する。回折格子3の波長分散特性に応じて波長ごとに分離された光束103は、コリメータレンズ2によって分波波長ごとに収束光束104に変換され、コリメータレンズ2の焦点に一致するウィンドウ50の端面上で波長ごとに集光して該端面上に一列に並列される。この波長ごとの集光点と複数の受光素子から成る受光素子アレイ4の各受光素子がそれぞれ対応するように該受光素子アレイ4はウィンドウ50の端面上に固定されている。
【0020】
このような構成において、従来技術では光ファイバ1に光を入射させて、受光素子アレイ4の出力が最大になるようにX軸、Y軸、並びに、Z軸の各軸に沿っての各種光学部品の移動調整、及び/或は、θZ軸(光軸又はZ軸)周りの各種光学部品の回転角度調整が為され、これら4軸に関して各種光学部品をアクティブにアライメントしていた。
【0021】
しかしながら、本実施例では、外部から光学顕微鏡やCCDカメラで観察してチューブ52端面(入力ファイバ1に対するコリメータレンズ2のチューブ52上での調整用基準点)とチューブ51端面(コリメータレンズ1に対する入力ファイバ1のチューブ51上での調整用基準点)の距離201、及び、チューブ52端面(回折格子3に対するコリメータレンズ2のチューブ52上の調整用基準点)とチューブ53端面(コリメータレンズ2に対する回折格子3のチューブ53上での調整用基準点)の距離202を設計値通りにチューブ相互を摺動することによって、パッシブアライメントで設定できる。
【0022】
従来のアクティブアライメントとは異なり、実際に光出力が最大となっているか否か測定することなく、アライメントを単なる位置合わせ精度で代用するパッシブアライメントでは、いかに調心し易い仕組みを考え、且つ、調心位置と光出力最大位置との差がないようにするかがポイントとなる。本発明は上述した簡単な構成によってパッシブアライメントを巧妙に取り入れ、その効果を発揮できるものである。
【0023】
因みに、回折格子3の傾きに関しては、その傾きを同じく光学顕微鏡やCCDカメラの焦点位置で検出してθZを設定した上で固定できるため、受光素子アレイ4をX、Yの2軸でアクティブにアライメントするだけで光分波器としての所望の光学性能を短時間の内に容易に為すことができる。
【0024】
尚、チューブ51,52,53は、互いの摺動時の傷や摩耗やスラッジの発生を抑止するため、透明且つ硬質な同一材料で形成することが好ましく、温度変化に対しても無調整で光学特性を維持できることから、例えばパイレックスガラスや石英ガラス等の、膨張係数が50×10-7/℃以下である透明又は半透明材料であることが望ましい。また、チューブ51,52,53に対する外光の影響を避けるため、それらチューブが着色されていたり、加工コストを低減するためにスリ面であってもかまわない。即ち、任意の波長において、外部からチューブ端面が観察できる構成であればよい。また、ヒートショック等による熱応力が発生して、回折格子が変形しないように、回折格子3、回折格子固定用ウィンドウ54、並びに、チューブ51,52,53の材質は同一であることが望ましい。但し、回折格子固定用ウィンドウ54については、それが連結されている回折格子3及びチューブ53との間に膨張係数に関して差があるとしても軸対称に引っ張り応力や圧縮応力がかかる構造であり、そのウィンドウ面の傾きが変化する(それ故の回折格子の傾きが変化)などの影響を受けにくい構造になっているため、必ずしも回折格子3及びチューブ53と同一材質とすることはない。因みに、入力ファイバ固定用ウィンドウ50を石英ガラスで製作し、他のウィンドウ54及び/或はチューブ51,52,53をパイレックスで製作することが可能であり、それによって、入力ファイバ1の屈折率とウィンドウ50の屈折率とを同等とすることができ、またそれらの間に介在することになる接着樹脂として、その屈折率が入力ファイバ1及びウィンドウ50の屈折率と同等なものを用いれば、入力ファイバ1へのバックリフレクションを小さくできる長所がある。更には、本実施例ではコリメータレンズ2が取り付けられたチューブ52の両端部分に、入力ファイバ1が取り付けられたチューブ52と回折格子3が取り付けられたチューブ53とがそれぞれ外装され、チューブ51,53の内径とチューブ52の外径とが相互に摺動できる構成としたが、逆の構成でも問題はなく、外側から観察できる構造であればよい。
【0025】
次に図2は、本発明の第2実施例に係る光分波器200を示す概略斜視図である。この図2に示された第2実施例に係る光分波器200の主な特徴は、図1に示された第1実施例に係る光分波器100における受光素子アレイ4の代わりに、ファイバ実装用チューブ56の端面におけるファイバ固定用ウィンドウ55上に固定されたファイバ・アレイ基板57の入力光ファイバ1が固定された面とは対向する面にテープ・ファイバ40を配列固定したことである。(ここで、テープ・ファイバとは、光ファイバ素線を4本、8本、或は、12本程度一列に密着して並べ、全体を樹脂被覆して1本の中に複数のファイバ素線が一列に配列されたものを云う。)更に、コリメータレンズ2及び回折格子3を、チューブ56内に内装される単一チューブであるチューブ58の両端面にそれぞれ固定したことである(但し、回折格子3に関してはチューブ58の端面におけるウィンドウ59上に固定されている)。
【0026】
この第2実施例では、光学系の構成は図1の第1実施例と同一であるが、回折格子3及びコリメータレンズ2を単一チューブ58の両端面に固定することによって、回折格子3とコリメータレンズ2の間隔が単一チューブ58の長さで固定され調整できないものの、アライメント固定するチューブを3個から2個にできるため、アライメントがより簡単に行えるようになっている。即ち、上述した第1実施例での3本の透明状チューブを用いた場合の調心組立に際しては、各構成要素がそれぞれ対応する透明状チューブに取り付けられた後、各透明状チューブの基準点間の例えば距離の調整として、それら3本のチューブを相互に摺動して実行される少なくとも2箇所の基準点間(201,202)の距離調整が必要とされる。他方、この第2実施例での2本の透明状チューブを用いた場合の調心組立に際しては、各構成要素がそれぞれ対応するチューブに取り付けられた後、各透明状チューブの基準点間の例えば距離の調整として、これら2本のチューブを相互に摺動して実行される少なくとも1箇所の基準点間(203)の距離調整が必要となるだけである。
【0027】
尚、図1及び図2における各回折格子3部分は対応するチューブ53或は58内部にあるために破線で描くべきであるが、図示の明瞭化のみの目的のために実線で描いてある。
【0028】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、各光学部品の各々をそれぞれ保持する透明或は半透明のチューブの端面に固定或は接着し、各構成要のそれぞれ対応するチューブ上での基準点を利用して、光学部品の任意対の間の、光軸に沿っての距離及び光軸周りにわたる角度を、各チューブ相互の(回転を含む)摺動を用いて、それぞれ外部からの観察によるパッシブアライメントで可能とすることによって、従来のアクティブアライメントで必要とされていたアライメント時間を短縮し、光分波器を低コストで提供することできる。同時に光軸に対して軸対称な中空円筒等のパッケージ形状とすることにより、接着固定後の温度変化や振動に対して光学性能を安定させると共に、回折格子と対応するチューブの材質を選択することによって熱的安定性を保持することが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係る光分波器を示す概略斜視図である。
【図2】図2は、本発明の第2実施例に係る光分波器を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 単芯光ファイバ
2 コリメータレンズ
3 回折格子
4 受光素子アレイ
40 テープファイバ
50 ファイバ固定用ウィンドウ
51,56 ファイバ実装用チューブ
52 コリメータレンズ実装用チューブ
53 回折格子実装用チューブ
58 回折格子及びコリメータレンズ実装用チューブ
Claims (14)
- 少なくとも、1本の入力ファイバ、コリメータレンズ、並びに、回折格子を構成要素とする光分波器であって、前記各構成要素がそれぞれ取り付けられた相互に独立すると共に軸線方向に相互に嵌合して摺動できるような内径及び外径を有する透明状チューブを備えることを特徴とする光分波器。
- 前記透明状チューブが中空円筒状であることを特徴とする、請求項1に記載の光分波器。
- 前記構成要素が、それぞれ、対応する前記透明状チューブの端面部に固定されていることを特徴とする、請求項1に記載の光分波器。
- 前記透明状チューブが、透明材、半透明材、並びに、着色された透明材から成る群の中から選択された1つで形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の光分波器。
- 前記透明状チューブが、その各外面をすり面としていることを特徴とする、請求項1に記載の光分波器。
- 前記透明状チューブが、線膨張率が50×10-7/℃以下であることを特徴とする、請求項1に記載の光分波器。
- 前記回折格子が、前記透明状チューブと同一の材質から形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の光分波器。
- 前記入力ファイバからの光の前記コリメータレンズを介して前記回折格子で分波されてから、再度該コリメータレンズを介して収束された光を検出する検出器を更に備え、前記入力ファイバが前記透明状チューブの端面部に固定されている位置と共役の位置に整合するように前記検出器が取り付けられていることを特徴とする、請求項3に記載の光分波器。
- 前記検出器が、前記回折格子によって分波されてから前記コリメータレンズでそれぞれ集光された集光スポットを検出する受光素子アレイを含むことを特徴とする、請求項8に記載の光分波器。
- 前記入力ファイバ、コリメータレンズ、並びに、回折格子の各種構成要素が、それぞれ別々である対応する透明状チューブに取り付けられて、合計3本の透明状チューブが必要とされていることを特徴とする、請求項1に記載の光分波器。
- 前記コリメータレンズが取り付けられた前記チューブの両端部に、前記入力ファイバが取り付けられた前記チューブと前記回折格子が取り付けられた前記チューブとがそれぞれ外装されていることを特徴とする、請求項10に記載の光分波器。
- 前記入力ファイバが前記チューブの内の1本のチューブの端面に取り付けられ、前記コリメータレンズ及び前記回折格子が前記チューブの内の別の一本のチューブの両端面部にそれぞれ取り付けられて、合計2本の透明状チューブが必要とされていることを特徴とする、請求項1に記載の光分波器。
- 前記コリメータレンズ及び前記回折格子が取り付けられた前記チューブに、前記入力ファイバが取り付けられた前記チューブが外装されていることを特徴とする、請求項12に記載の光分波器。
- 少なくとも、1本の入力ファイバ、コリメータレンズ、並びに、回折格子を構成要素とする光分波器の調心組立方法であって、
前記各構成要素がそれぞれ取り付けられる相互に独立すると共に軸線方向に相互に嵌合して摺動できるような内径及び外径を有する複数の透明状チューブを準備する段階と、
前記各構成要素を前記透明状チューブの内の対応する透明チューブにそれぞれ取り付ける段階と、
前記透明チューブを軸線方向に相互に摺動自在に嵌合する段階と、
前記透明チューブ各々に対応する前記構成要素と関連させた基準点を設定し、所定の基準点間を所定値に設定すべく、前記透明チューブを相互に摺動して、前記光分波器の調心を為す段階と、
の諸段階を含むことを特徴とする光分波器の調心組立方法。
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