JP3676745B2 - 自動2輪車のスイングアーム支持構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動2輪車における後車輪を支持するスイングアームを、車体フレームに対して回動自在に支持する構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4に示すように、自動2輪車の車体フレーム1は、前車輪を回動自在に支持するヘッドパイプ(図示せず)を前端に有するメインフレーム2の後端に、左右一対のスイングアームブラケット3A,3B(一方のみ図示)が設けられ、このスイングアームブラケット3A,3Bにシートレール4が連結された構成になっている。一対のスイングアームブラケット3A,3B間に、後車輪(図示せず)を支持するスイングアーム7の前端部が、ピボット軸8を介して架け渡されて、回動自在に支持され、後車輪からの衝撃を、車体フレーム1とスイングアーム7との間に架け渡されたショクアブソーバ(図示せず)により吸収するようになっている。前記車体フレーム1には、エンジンEがボルト(一部のみ図示)Bにより取り付けられている。
【0003】
エンジンEのクランクケース9は上下2つ割りになっており、ケースアッパ10とケースロワ11とを有する。クランクシャフト12と変速機13の入力軸14および出力軸17は、ケースアッパ10とケースロワ11の各々の突き合わせ面(クランクケース9の分割面)の間に軸受(図示せず)を介して支持されている。このエンジンEは、クランクシャフト12、入力軸14および出力軸17の3軸をクランクケース9の分割面上に並列配置できることから、構造がシンプルとなって組立性、整備性および加工精度が共に良く、しかも、軽量化に有利であることから、広く採用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、自動2輪車の全体性能の設計上(又は自由度を得るために)、前後車輪間の距離であるホイールベースを短くしたいという要求が生じることがある。重量バランス等の主たる性能要素を変動させないでホイールベースを短くするために、後車輪を支持するスイングアーム7を極力前方側に寄せて配置するか、またはエンジンE全体の前後方向の長さを短くすることにより、後車輪の位置を前方側に寄せることが考えられる。
【0005】
しかしながら、図5に示すように、スイングアーム7を支持するピボット軸8は、クランクケース9の後方側に配置されて、その両端部が左右一対のスイングアームブラケット3A,3Bに取り付けられた1本物であることから、このピボット軸8に支持されるスイングアーム7の前端部をクランクケース9よりも前側に寄せることができない。しかも、上述のクランクケース9の分割面上に3軸を並列配置するエンジンEは、車体前後方向の全体長さが長くなるので、その長くなった分だけピボット軸8、つまりスイングアーム7と後車輪の位置が後退してしまう。
【0006】
一方、エンジンE全体の前後方向の長さを短くするためには、クランクシャフト12と入力軸14との間隔または入力軸14と出力軸17との間隔を短く設定することが考えられる。ところが、前者の手段を採用する場合には、クラッチ18(図4)の径が小さくなることから、クラッチ板19の枚数が増えてエンジンE全体の左右方向の幅が大きくなる。後者の手段を採用する場合には、変速機13におけるギャの伝達力が増大するから、ギャの歯幅を大きく設定する必要があり、その結果、エンジンE全体の左右方向の幅が大きくなるとともにエンジンEの質量も増大する。
【0007】
また、エンジンE全体の前後方向の長さを短くする別の手段としては、上述の3軸をクランクケースの9の分割面上に配置する構造に代えて、入力軸14または出力軸17をクランクケース9とは別のハウジングで支持することによって、出力軸17を前方側に寄せて配置することも考えられるが、その場合には、構造が複雑となり、ハウジングおよびそれを取り付けるボルトなどが必要となって質量が増大する。
【0008】
そこで本発明は、前記従来の課題に鑑みてなされたもので、エンジン後方のスイングアームをエンジン側に寄せてホイールベースを短くすることが可能な自動2輪車のスイングアーム支持構造を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明の自動2輪車のスイングアーム支持構造は、スイングアームを回動自在に支持する左右一対のピボット軸を有し、前記両ピボット軸のそれぞれが、車体フレームの左右のスイングアーム支持部とエンジンのクランクケースの側部とで支持され、前記クランクケースの後部に、前記クランクケースを左右に貫通する支持シャフトが取り付けられ、前記支持シャフトの両端部に設けられたねじ孔に前記ピボット軸の内端部がねじ込まれている。
【0010】
この構成によれば、既存の1本のピボット軸に代えて、左右一対に2分割したピボット軸を、車体フレームの左右のスイングアーム支持部とクランクケースの側部との間に架け渡すので、ピボット軸が、従来の配設位置であるクランクケースの後方位置から側部位置まで前進した配置となり、その分だけスイングアームで支持する後車輪を前方側に寄せて配置できる。したがって、前後車輪間の距離(ホイールベース)を短くすることができる。しかも、左右一対のピボット軸は、クランクケースの側部に支持されるので、1本物のピボット軸をクランクケース内に貫通させる場合と異なり、クランクケース内の出力軸や出力ギャと干渉することがない。また、スイングアームを支持する一対のピボット軸がエンジンを車体フレームに支持するエンジンマウントボルトとしても機能するので、その分だけエンジンマウントボルトの数を少なくすることができる。
【0011】
さらに、前記クランクケースの後部に、前記クランクケースを左右に貫通する支持シャフトが取り付けられ、前記支持シャフトの両端部に設けられたねじ孔に前記ピボット軸の内端部がねじ込まれているから、通常、ピボット軸は鉄系で、クランクケースはアルミニウム合金であるが、左右一対のピボット軸は、クランクケースに直接取り付けずに、クランクケースに取り付けた支持シャフトに支持させるので、支持シャフトを、例えば鉄系とすることにより、スイングアームを一対のピボット軸および支持シャフトを介してクランクケースに強固に支持させることができる。
【0012】
また、本発明の好ましい実施形態では、前記ピボット軸に回動自在に支持されたスイングアーム基部が、前記クランクケース内の後部の出力ギャのうち、少なくとも最大径のギャに対して、左右方向から見て、オーバーラップする位置に配置されている。これにより、ピボット軸、つまりスイングアームを、一層前方寄りに配置することができる。
【0013】
本発明のさらに他の好ましい実施形態では、前記支持シャフトが、前記クランクケースに設けた嵌合孔に嵌合する嵌合部と前記ピボット軸がねじ込まれるねじ孔とが偏心しており、2つ以上の異なる回転方向位置で、前記嵌合部の外側から前記嵌合部に形成されたねじ孔に固定ボルトがねじ込まれて前記クランクケースに固定可能に設定されている。これにより、支持シャフトをクランクケースの嵌合孔に対して回転させれば、嵌合部に対し偏心しているねじ孔の車体前後方向の位置、つまりねじ孔にねじ込まれた一対のピボット軸を介して支持されるスイングアームの位置を、車体前後方向に変位させて調整することができる。
【0014】
本発明において、前記支持シャフトは、上下2つ割りの前記クランクケースの分割面上に配置されていることが好ましい。これにより、支持シャフトは、クランクケース、変速機の入力軸および出力軸と共に並列配置してクランクケースに容易に取り付けることができ、良好な組立性を得ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しながら詳述する。
図lは本発明の一実施形態に係る自動2輪車のスイングアーム支持構造を示す側面図であり、同図において、図5と同一若しくは相当するものには同一の符号を付してある。自動2輪車の車体フレーム1は、前車輪のステアリングシャフトを回動自在に支持するヘッドパイプ(図示せず)から左右に向けて後方へ延びるメインフレーム2と、このメインフレーム2の後端に例えば溶接で設けた左右一対のスイングアームブラケット(スイングアーム支持部)3A,3Bと、このスイングアームブラケット3A,3Bに連結されたシートレール4などにより構成されている。スイングアーム7は、左右一対のピボット軸20A,20B(一方のみ図示)によって、左右一対のスイングアームブラケット3A,3BとエンジンEのクランクケース9の側部との間に回動自在に支持されており、これの詳細については後述する。
【0016】
前記クランクケース9は上下2分割されたケースアッパ10とケースロワ11とを有しており、ケースアッパ10にシリンダ21が連結され、シリンダ21にシリンダヘッド22が連結され、シリンダヘッド22の上部がヘッドカバー23により覆われている。前記クランクシャフト12と変速機13の入力軸14および出力軸17は、ケースアッパ10とケースロワ11の各々の突き合わせ面(分割面)の間に配置された軸受(図示せず)を介して支持されている。
【0017】
図2はクランクケース9のケースアッパ10とケースロワ11との突き合わせ面に沿って切断した横断面図であり、同図において、クランクシャフト12のドライブギャ24は、変速機13の入力軸14に平ベアリング27を介して回転自在に保持されたクラッチギャ25に噛み合っている。これにより、クラッチギャ25は、エンジンEが駆動しているときにはクラッチ18の接続・断続にかかわらずクランクシャフト12と常に一体回転しながら、クラッチ18の一次側、つまりクラッチハウジング28を回転駆動する。
【0018】
前記クラッチ18の複数のクラッチ板19の断・接は、変速機13の入力軸14内を通るロッド29により制御される。このロッド29がクラッチリリース機構30により右側に押されることによって、クラッチ18が切断される。クラッチリリース機構30が作動しないときは、ばね部材31によってオペレーティングプレート36が左側へ押されて、クラッチ18が接続され、エンジンEの動力は、クランクシャフト12のドライブギャ24、クラッチギャ25、クラッチハウジング28およびクラッチ板19を介して変速機13の入力軸14に伝達される。入力軸14の回転は、ギャ列32を介して変速機13の出力軸17に伝達され、出力軸17の出力スプロケット33から取り出されて、スイングアーム7に支持された後車輪に伝達される。
【0019】
つぎに、スイングアーム7の支持構造について説明する。クランクケース9には、後部の中央部から後方へ突出した取付部34が設けられている。この取付部34の内部には左右方向への貫通孔37が設けられているとともに、貫通孔37の両端部には、貫通孔37よも大きな内径を有し、後述の支持シャフトが回動自在に嵌まり込む嵌合孔38が形成されている。前記貫通孔37および嵌合孔38は、ケースアッパ10およびケースロワ11にそれぞれ設けられた各々の半部が付き合わされて形成される。また、貫通孔37と左右両側の嵌合孔38との間は、径方向の一方側から径方向内方に向け進出した形状(図3(c)参照)の段部からなる係止部39となっている。
【0020】
クランクケース9の前記取付部34には、中空の支持シャフト40が取り付けられている。この支持シャフト40の円筒状の本体部40aの両端部には、クランクケース9の円形の嵌合孔38に嵌まり込む大径の嵌合部40bが設けられている。前記本体部40aと嵌合部40bは偏心しており、本体部40aと同心の中空孔41の両端部にねじ孔42が形成されている。このねじ孔42は嵌合部40bに対し偏心した位置にある。前記支持シャフト40は、両端の嵌合部40bが嵌合孔38に嵌合されることにより、嵌合部40bが係止部39によって左右方向の位置決めがなされ、シール部材43によって嵌合孔38への異物の侵入が防止されている。この支持シャフト40の回動を阻止する手段については後述する。
【0021】
左右一対のスイングアームブラケット3A,3Bのそれぞれには、カラー55がボルト(図示せず)で着脱自在に取り付けられている。左右一対の前記ピボット軸20A,20Bは、このカラー55に設けた取付孔35に外側方から挿入され、各々の内端部外周面に設けられた雄ねじ部44を支持シャフト40のねじ孔42にねじ込むことにより、取付部34の側部から外側方に突出した配置で支持シャフト40に連結されている。ピボット軸20A,20Bの雄ねじ部44を支持シャフト40のねじ孔42にねじ込むに際しては、ピボット軸20A,20Bの六角形の断面形状に形成された工具孔200に回動工具を嵌め込んで行われる。この左右一対のピボット軸20A,20Bには、スイングアーム7の前端の左右両側のスイングアーム基部7a,7bが、ボールベアリング48およびニードルベアリング49を介して回動自在に支持されている。
【0022】
両ピボット軸20A,20Bの各々の外端部分は、ピボット軸20A,20Bの雄ねじ部に緩み止めナット50をねじ込むことにより、カラー55を介して両スイングアームブラケット3A,3Bに固定されている。こうして、ピボット軸20A,20Bは、その両端部分がスイングアームブラケット3A,3Bとクランクケース9の側部のそれぞれに支持されている。スイングアーム7は、これら一対のピボット軸20A,20Bにボールベアリング48およびニードルベアリング49を介して回動自在に支持され、その前端のスイングアーム基部7a,7bが、前方に進出して、一対のスイングアームブラケット3A,3Bとクランクケース9の取付部34の側部との間に位置している。
【0023】
前記スイングアーム7の支持構造では、図5の既存の1本のピボット軸8に代えて、図2に示す2分割した左右一対のピボット軸20A,20Bを、車体フレーム1の左右のスイングアームブラケット3A,3Bとクランクケース9の後部の取付部34の側部との間に架け渡すので、ピボット軸20A,20Bが、図1と図4との比較および図2と図5との比較から明らかなように、従来の配設位置であるクランクケース9の後方位置から取付部34の側方位置まで前進した配置となる。
【0024】
すなわち、図2に示すように、スイングアーム7は、ピボット軸20A,20Bに回動自在に支持されたスイングアーム基部7a,7bを、クランクケース9内の後部の出力ギャのうちの最大径のギャ51に対して、左右方向の側方から見て、オーバーラップする位置まで前方に寄せられている。スイングアーム7で支持される後車輪は、上述のスイングアーム7を前方に寄せた分だけ前方側に配置できるから、自動2輪車のホイールベースが短くなる。
【0025】
しかも、左右一対のピボット軸20A,20Bは、クランクケース9の取付部34の側部に支持されるので、1本物のピボット軸8をクランクケース内に貫通させる場合と異なり、クランクケース9内の出力軸17や出力ギャと干渉することがない。また、スイングアーム7の前端中央部に形成された切欠き52内に、クランクケース9における後部から後方に突出した取付部34が入り込む形になっており、これによって、取付部34とスイングアーム7の前端部とが、左右方向(側方)から見て、オーバーラップする。前記切欠き52は、図5の従来のスイングアーム7に設けられているショクアブソーバの挿通孔64と同様に、1本ショックタイプのショクアブソーバを挿通させる機能をも有する。さらに、ピボット軸20A,20Bは、クランクケース9、つまりエンジンEをスイングアームブラケット3A,3Bに支持する機能も持つ。したがって、その分だけ、エンジンEを車体フレーム1に支持するエンジンマウントボルトの数を少なくすることができる。
【0026】
ところで、クランクケース9は従来からアルミニウム合金により製作されている。そこで、スイングアーム基部7a,7bから大きな荷重を受ける鉄系素材の左右一対のピボット軸20A,20Bは、クランクケース9の取付部34に直接取り付けずに、取付部34に保持させた支持シャフト40に取り付ける構成として、支持シャフト40を鉄系としている。これにより、スイングアーム7は、一対のピボット軸20A,20Bおよび支持シャフト40を介して取付部34に強固に支持させることができる。
【0027】
つぎに、支持シャフト40をこれの回動を阻止して固定する手段について説明する。図3(a),(b)は図2の支持シャフト40の嵌合部40bにおけるシール部材43の配設位置の内方側近傍箇所で切断して示した側面図、(c)はクランクケース9の取付部34の側面図である。図3(a)において、ケースアッパ10における取付部34には、嵌合孔38の中心に対し90°の角度となる2箇所に、嵌合孔38まで貫通する挿通孔52,53が形成されている。一方、支持シャフト40の嵌合部40bには、前記挿通孔52,53の何れか一方に挿通された固定ボルト54がねじ込まれるねじ孔57が形成されている。
【0028】
したがって、支持シャフト40は、固定に先立って、自身の嵌合部40bをシール部材43を介し嵌合孔38内で回動させながら、ねじ孔57が挿通孔52,53のうちの何れ一方に合致するように回動方向位置が調整される。この位置決めを行ったのちに、支持シャフト40は、固定ボルト54が挿通孔52(53)を挿通してねじ孔57にねじ込まれることにより、クランクケース9の取付部34に回動不能に固定される。このとき、支持シャフト40のねじ孔42は、嵌合部40bに対し偏心しているので、図3(a)と(b)とのうちの何れかの位置に変位される。そのため、支持シャフト40のねじ孔42に自身の雄ねじ部44をねじ込んで取り付けられるピボット軸20A,20Bは、その中心Sが変位量dだけ前後方向に変位される。
【0029】
前記ピボット軸20A,20Bの変位に応じて、スイングアームブラケット3A,3Bの取付孔35の位置も変位するから、2つの相異なる位置に取付孔35を有する2種類のカラー55を用意しておき、ピボット軸20A,20Bの位置に対応する方のカラー55を選択してスイングアームブラケット3A,3Bに取り付ける。こうして、ピボット軸20A,20Bに回動自在に支持されるスイングアーム7は、車体前後方向の位置を前記変位量dだけ調整されるので、後車輪の車体前後方向の位置を調整できる。
【0030】
また、図2に示す前記スイングアーム7の支持構造では、新たに設けた支持シャフト40を、取付部34におけるケースアッパ10とケースロワ11との分割面上で保持するようになっている。そのため、支持シャフト40は、クランクシャフト12、変速機13の入力軸14および出力軸17と共に前記分割面上に並列配置して、クランクケース9に容易に取り付けることができ、良好な組立性を得ることができる。
【0031】
なお、本発明は、クランクシャフト12、変速機13の入力軸14および出力軸17の少なくとも1つを、クランクケース9のケースアッパ10とケースロワ11との分割面以外の場所に配置したエンジン、または、クランクケースとシリンダが一体構造となったエンジンを有する自動2輪車にも適用することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上のように、本発明の自動二輪車のスイングアーム支持構造によれば、スイングアームを回動自在に支持する左右一対のピボット軸のそれぞれを、車体フレームの左右のスイングアーム支持部とエンジンのクランクケースの側部とで支持し、前記クランクケースの後部に、前記クランクケースを左右に貫通する支持シャフトが取り付けられ、前記支持シャフトの両端部に設けられたねじ孔に前記ピボット軸の内端部がねじ込まれている構成としたので、ピボット軸を、従来の配設位置であるクランクケースの後方位置から側部位置まで前進させて配置できる。したがって、その分だけスイングアームで支持する後車輪を前方側に寄せて配置できるので、前後車輪間の距離であるホイールベースを短くすることができる。しかも、左右一対のピボット軸は、クランクケースの側部に支持されるので、1本物のピボット軸をクランクケース内に貫通させる場合と異なり、クランクケース内の出力ギャと干渉することがない。また、スイングアームを支持する一対のピボット軸がエンジンを車体フレームに支持するエンジンマウントボルトとしても機能するので、その分だけエンジンマウントボルトの数を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る自動2輪車のスイングアーム支持構造を示す側面図である。
【図2】同実施形態における横断面図である。
【図3】(a)および(b)は同実施形態におけるスイングアームを異なる2つの位置に設定した状態を示す一部の切断側面図、(c)はクランクケースの取付部の側面図である。
【図4】従来の自動2輪車のスイングアーム支持構造を示す側面図である。
【図5】同上の一部の横断面図である。
【符号の説明】
1…車体フレーム、3A,3B…スイングアームブラケット(スイングアーム支持部)、7…スイングアーム、7a,7b…スイングアーム基部、9…クランクケース、20A,20B…ピボット軸、38…嵌合孔、40…支持シャフト、40a…本体部、40b…嵌合部、42…ねじ孔、51…最大径のギャ、E…エンジン。

Claims (4)

  1. スイングアームを回動自在に支持する左右一対のピボット軸を有し、
    前記両ピボット軸のそれぞれが、車体フレームの左右のスイングアーム支持部とエンジンのクランクケースの側部とで支持され
    前記クランクケースの後部に、前記クランクケースを左右に貫通する支持シャフトが取り付けられ、前記支持シャフトの両端部に設けられたねじ孔に前記ピボット軸の内端部がねじ込まれている自動2輪車のスイングアーム支持構造。
  2. 請求項1において、前記ピボット軸に回動自在に支持されたスイングアーム基部は、前記クランクケース内の後部の出力ギャのうち、少なくとも最大径のギャに対して、左右方向から見て、オーバーラップする位置に配置されている自動2輪車のスイングアーム支持構造。
  3. 請求項1において、前記支持シャフトは、前記クランクケースに設けた嵌合孔に嵌合する嵌合部と前記ピボット軸がねじ込まれるねじ孔とが偏心しており、2つ以上の異なる回転方向位置で、前記嵌合部の外側から前記嵌合部に形成されたねじ孔に固定ボルトがねじ込まれて前記クランクケースに固定可能に設定されている自動2輪車のスイングアーム支持構造。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項において、前記支持シャフトは、上下2つ割りの前記クランクケースの分割面上に配置されている自動2輪車のスイングアーム支持構造。
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