JP3676537B2 - 排出ガス浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ガス発生装置内で物体の燃焼や化学反応等により発生し外部に排出される高温のガスを液体中で分解して浄化する装置に関し、特には、その排出ガス浄化装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ガス発生装置内で物体の燃焼や化学反応等により発生し外部に排出される高温のガスを液体中で分解して浄化する装置としては、例えば、本願出願人が先に特公平7−87913号にて開示するとともに特許を取得したガス発生装置の一種である殺菌温水器に設けたものが一般に知られている。
【0003】
上記殺菌温水器は焼却炉を兼ねたもので、水を蓄える下部槽と中間槽と上部槽とを互いに連通させて持つ殺菌温水器本体の内部中央部に加熱室と燃焼室とを上下に重ねかつ互いに連通させて設け、その加熱室内にさらに殺菌室を設けるとともに、殺菌温水器本体の前面に太陽熱温水器を設け、その太陽熱温水器を殺菌温水器本体の下部槽に連通させて、太陽熱温水器である程度加熱した水を下部槽内に導入するとともに、燃焼室内でゴミを燃焼させて発生させた熱を加熱室内およびそこに設けた殺菌室の周囲に導き、下部槽内から中間層および上部槽内に入った水を加熱室に通してさらに加熱した後に殺菌室で加熱殺菌して外部に供給するようにしたものである。しかして上記殺菌温水器は、太陽熱とゴミの焼却熱とを有効利用して、飲料水として利用できる温水を得ることができ、その加熱室と殺菌温水器本体の外部とを連通させて燃焼室内でのゴミの燃焼により発生したガスを排出する煙導出管に、上記排出ガス浄化装置は設けてある。
【0004】
この排出ガス浄化装置は、煙除去槽を設けて、その内部に液体としての水を蓄え、その水中に上記煙導出管の端部を開口させるとともに、その煙導出管の開口端部の正面にモータ駆動のファンを設けて、上記燃焼室から煙導出管により排出された煙粒子(煤)等の異物を含む排出ガスを、煙除去槽内で水中に放出して上記ファンにより水中で攪拌し細かく分解することで水と充分接触させ、それによって、その排出ガス中の水に溶ける成分は水中に溶解させ、またその排出ガス中の水に溶けない異物は水分を充分含ませてその比重を大きくすることでガスから分離させて水底に沈殿させるようにしている。そして水に溶ける成分や異物を分離させて浄化したガスは、煙除去槽の上部から槽外に排出して緑化酸素還元槽を通した後に大気中に放出しており、その一方、煙除去槽内の水底に沈殿して溜まった煤等の異物は、煙除去槽の底部に設けた弁を一時的に解放作動させることで煙除去槽外に取り出している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで本願発明者は、上記従来の排出ガス浄化装置についてさらに研究を進めた結果、その排出ガス浄化装置から煤等の異物を取り出す際に、あらかじめその異物を乾燥させておくことができれば異物の体積を減らし得てその処理をより容易にし得るという点および、高温の排出ガスに含まれている熱を利用すれば異物を乾燥させるための熱源を不要にできるとともに排出ガスの温度を下げて異物除去槽内の水の沸騰による外部への噴出を防止できるという点に想い到った。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
この発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、この発明の排出ガス浄化装置は、内部に液体を蓄える異物除去槽と、ガス発生装置に連通するとともに前記異物除去槽内の液体中に端部が開口していて、前記ガス発生装置内で物体の燃焼や化学反応等により発生し外部に排出される高温のガスを前記異物除去槽内の液体中に放出する排出ガス供給管と、前記異物除去槽内の液体中に放出された排出ガスをその液体中で攪拌して、前記排出ガス中の、前記液体に溶ける成分をその液体中に溶解させるとともに、前記排出ガス中の、前記液体に溶けない異物を沈殿させる攪拌手段と、前記液体に溶ける成分および前記異物を分離させて浄化したガスを前記異物除去槽外に排出する浄化ガス排出管と、前記異物除去槽から前記沈殿した異物を供給され、その異物と前記排出ガス供給管内の排出ガスとの間で熱交換を行わせるとともに、その熱交換で前記異物から発生した液体蒸気を前記異物除去槽内に戻す熱交換手段と、を具えることを特徴としている。
【0007】
かかる排出ガス浄化装置にあっては、ガス発生装置内で物体の燃焼や化学反応等により発生し外部に排出される高温のガスが、ガス発生装置に連通するとともに端部が異物除去槽内の例えば水等の液体中に開口する排出ガス供給管を介して異物除去槽内の液体中に放出され、攪拌手段によりその液体中で攪拌されて、その排出ガス中に含まれた、前記液体に溶ける成分がその液体中に溶解するとともに、その排出ガス中に含まれた、前記液体に溶けない異物が異物除去槽内の底部に沈殿する。そして浄化ガス排出管が、液体に溶ける成分および異物が分離して浄化されたガスを異物除去槽外に排出し、その一方で熱交換手段が、異物除去槽から沈殿した異物を供給され、その異物と排出ガス供給管内の排出ガスとの間で熱交換を行わせて排出ガスの熱を異物に移すとともに、その熱交換による加熱で異物から発生した液体蒸気を異物除去槽内に戻す。
【0008】
従ってこの排出ガス浄化装置によれば、異物から発生した液体蒸気を異物除去槽内に戻して、浄化したガスと乾燥させた異物だけを装置外に出すので、環境汚染を有効に防止することができ、しかも排出ガスから分離させた異物を完全に、もしくはある程度乾燥させてその体積を減らしておくので、異物の処理をより容易なものとすることができ、また、高温の排出ガスに含まれている熱を利用して異物を乾燥させるので、異物を乾燥させるための熱源を特に設ける必要を無くし得て、当該装置を安価でかつエネルギー効率の高いものとすることができ、さらに、異物との間の熱交換で排出ガスの温度を下げて異物除去槽内の液体の沸騰による外部への噴出を防止するので、この点でも環境汚染を有効に防止することができ、しかも異物除去槽内の液体の減少量を少なくすることができる。
【0009】
さらに、この発明の排出ガス浄化装置は、前記異物除去槽内に沈殿した異物が所定量以上となったことを検知する異物検知手段と、前記異物検知手段からの信号に応じて作動して前記異物除去槽から前記沈殿した異物を前記熱交換手段に移送する異物移送手段と、を具えている従ってこの発明の装置によれば、異物検知手段が、異物除去槽内に沈殿した異物が所定量以上となったことを検知し、そして異物移送手段が、異物検知手段からの信号に応じて作動して異物除去槽からその沈殿した異物を熱交換手段に移送するので、当該装置が異物除去槽から熱交換手段への異物の移送を自動的に行うことができる。
【0010】
なお、この発明の排出ガス浄化装置においては、前記熱交換手段は、前記排出ガス供給管の周囲を囲繞する環状の蒸発槽であっても良い。かかる環状の蒸発槽を熱交換手段として用いれば、簡易な構成にて異物と排出ガスとの間で熱交換を行わせることができる。
【0011】
さらに、この発明の排出ガス浄化装置においては、前記攪拌手段は、前記異物除去槽内にて前記排出ガス供給管の端部の上方に水平に一段または複数段に配置されてモータで垂直軸線周りに回転駆動される網状の攪拌部材を具えていても良い。かかる網状の攪拌部材を排出ガス供給管の端部の上方に水平に配置して垂直軸線周りに回転させれば、排出ガス供給管の端部から液体中に放出された排出ガスが上昇する際にその攪拌部材の網の目を通って微細に分解されるので、液体に対する排出ガスの接触面積を極めて大きなものとすることができ、従って、排出ガス中に含まれた、前記液体に溶ける成分のその液体中への溶解と、前記液体に溶けない異物の沈殿とを極めて効率良く行わせることができる。
【0012】
さらに、この発明の排出ガス浄化装置においては、前記浄化ガス排出管は、前記異物除去槽から離間するほど高くなるように傾斜して配置されていても良い。このように浄化ガス排出管を配置すれば、排出ガスの熱によって異物除去槽内の液体表面から発生した液体蒸気が浄化ガス排出管の内壁に接触し冷却されて液体に戻った場合に、その液体が異物除去槽内に確実に戻るので、この点でも環境汚染を有効に防止することができ、しかも異物除去槽内の液体の減少量を少なくすることができる。
【0013】
さらに、この発明の排出ガス浄化装置は、前記異物除去槽内に不足分の液体を供給するための液体貯蔵槽を具えていても良い。この場合には、異物除去槽内の液体が不足した場合に、その液体を異物除去槽内に液体貯蔵槽から容易に補充することができる。
【0014】
さらに、この発明の排出ガス浄化装置は、前記異物除去槽内の液体量を検知する異物除去槽内液体量検知手段と、前記異物除去槽内液体量検知手段からの信号に応じて作動して前記異物除去槽内に不足分の液体を前記液体貯蔵槽内から供給する液体供給手段と、を具えていても良い。この場合には、異物除去槽内液体量検知手段が、異物除去槽内の液体量を検知し、そして液体供給手段が、異物除去槽内液体量検知手段からの信号に応じて作動して異物除去槽内に不足分の液体を液体貯蔵槽内から供給するので、当該装置が異物除去槽内の液体の補充を自動的に行うことができる。
【0015】
さらに、この発明の排出ガス浄化装置は、前記異物除去槽内の前記排出ガス供給管の端部付近に、モータで回転駆動されて前記排出ガス供給管内の排出ガスを前記異物除去槽内の液体中に吸い出すファンを具えていても良い。かかるファンを具えていれば、ガス発生装置から外部に排出されるガスの圧力が低くても、排出ガス供給管内からその排出ガスを強制的に異物除去槽内の液体中に吸い出すことができるので、当該装置を適用できるガス発生装置の種類を拡大することができる。
【0016】
さらに、この発明の排出ガス浄化装置においては、前記異物除去槽内の少なくとも上部に、その槽内の液体の凍結によるその槽の破損を防止するために、液密かつ圧縮可能な弾性部材が配置されていても良い。異物除去槽内にかかる弾性部材があれば、異物除去槽内の少なくとも上部でその槽内の液体が凍結しても、それによる液体の体積膨張分だけ弾性部材が弾性的に圧縮変形されるので、異物除去槽の破損を効果的に防止し得て、気温が低い場合でも当該装置を確実に作動させることができる。
【0017】
そして、この発明の排出ガス浄化装置においては、異物除去槽内に不足分の液体を供給する液体貯蔵槽を具えている場合に、前記液体貯蔵槽内の少なくとも上部に、その槽内の液体の凍結によるその槽の破損を防止するために、液密かつ圧縮可能な弾性部材が配置されていても良い。液体貯蔵槽内にかかる弾性部材があれば、液体貯蔵槽内の少なくとも上部でその槽内の液体が凍結しても、それによる液体の体積膨張分だけ弾性部材が弾性的に圧縮変形されるので、液体貯蔵槽の破損を効果的に防止し得て、気温が低い場合でも異物除去槽内に不足分の液体を確実に供給することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、この発明の実施の形態を実施例によって、図面に基づき詳細に説明する。ここに、図1は、この発明の排出ガス浄化装置の一実施例を一部を切り欠いた状態で示す構成図であり、図中符号1は異物除去槽、2は排出ガス供給管、3は攪拌手段としての攪拌装置、4は浄化ガス排出管、5は熱交換手段としての蒸発槽、6はこの実施例の排出ガス浄化装置の作動を電気的に制御するコントローラ、そして7はこの実施例の排出ガス浄化装置が適用されたガス発生装置としての車両用エンジンをそれぞれ示している。
【0019】
一部が切り欠かれた状態で示されている異物除去槽1は、本体1aと、その上端開口部に取り外し可能に設けられた上蓋1bとから構成されており、その本体1aの内部には、上部に空間を残して液体としての水8が蓄えられている。また、排出ガス供給管2は、図では左方の端部2aがエンジン7の排気管に連通するとともに図では右方の端部2bが異物除去槽1の本体1aの下部に接続されており、その排出ガス供給管2の端部2bは、異物除去槽1内の水8中に開口している。そしてその開口端部2bの正面の水中にはファン9が配置されており、このファン9は、異物除去槽1の本体1aの下部の外側に固設されたモータ10により、本体1aを液密に貫通する駆動軸10a を介して回転駆動される。
【0020】
攪拌装置3は、異物除去槽1の本体1a内の水8中にて排出ガス供給管2の端部2bの上方に水平に、この実施例では二段に配置された円形かつ網状の攪拌部材3aと、異物除去槽1の上蓋1b上に設置されて垂直な駆動軸3bを介し攪拌部材3aを回転駆動するモータ3cとから構成されており、攪拌部材3aの外径は、異物除去槽1の本体1aの内壁面との間にあまり隙間があかないものとされている。また、浄化ガス排出管4は、図では左方の端部4aが異物除去槽1の本体1aの上部に接続されてその異物除去槽1内に開口するともに図では右方の端部4bが大気中に開放されている。そして、この浄化ガス排出管4は、異物除去槽1から離間するほど高くなるように傾斜して配置されている。
【0021】
蒸発槽5は、二枚のフランジ5aとそれらの間に挟まれた内外筒5b, 5cとで環状に形成されて排出ガス供給管2の端部2bに挿通され、その端部2bの周囲を囲繞している。そしてこの蒸発槽5の上部は、ホース11を介して異物除去槽1の本体1aの漏斗状の底部に接続されるともに、ホース12を介して、排出ガス供給管2の中間部の内部にガス流出方向へ向けて開口するように設けられた水蒸気戻し管13に接続されており、ホース11の途中には電動弁14と、異物除去槽1の本体1a内の底部に沈殿した異物を蒸発槽5へ移送するための異物移送手段としての電動ポンプ15とが介装されている。なお、異物除去槽1の本体1aの底部の外側には、その底部に沈殿した異物が所定量以上になるとそのことを検知して信号を出力する、異物検知手段としての例えば光学式の異物センサ16が固設されている。またこの蒸発槽5の下部には、完全に乾燥した粉状の異物もしくはある程度乾燥した泥状の異物を蒸発槽5内から排出するための異物排出口5dが形成され、その異物排出口5dには手動弁5eが設けられている。
【0022】
さらにこの実施例の排出ガス浄化装置は、異物除去槽1内に不足分の水を供給するための水貯蔵槽17を具え、この水貯蔵槽17は、ホース18を介して異物除去槽1の上蓋1bに接続されており、そのホース18の途中には、液体供給手段としての電動ポンプ19が介装されている。そして異物除去槽1の上蓋1bには、異物除去槽1内の水量を検知する、異物除去槽内液体量検知手段としての水量センサ20が設けられており、この水量センサ20は、この実施例では三段階の水位を電気的に検出できるものとされていて、最も高い検出水位は当該排出ガス浄化装置の正常な作動の確保のための規定最高水位に設定され、中間の検出水位は当該排出ガス浄化装置の正常な作動の確保のための規定最低水位に設定され、最も低い検出水位は当該排出ガス浄化装置の正常な作動が困難になる水位に設定されている。
【0023】
また水貯蔵槽17にも、水量センサ20と同様に三段階の水位を電気的に検出できる水量センサ21が設けられており、この水量センサ21では、最も高い検出水位はこの水貯蔵槽17が実質的に満杯になった時の水位に設定され、中間の検出水位はこの水貯蔵槽17内の水の残量が少なくなった時の水位に設定され、最も低い検出水位はこの水貯蔵槽17内の水の残量が殆どなくなって異物除去槽1への水の供給ができなくなった時の水位に設定されている。この水貯蔵槽17にはさらに、給水口17a と排水口17b とが設けられ、その排水口17b には手動弁17c が設けられている。
【0024】
そしてコントローラ6は、内蔵する通常のマイクロコンピュータに予め作動プログラムを与えられていて、そのマイクロコンピュータに、異物センサ16と、二つの水量センサ20,21とからの信号を適宜入力するとともに、そのマイクロコンピュータから、攪拌装置3のモータ3cと、ファン9を駆動するモータ10と、電動弁14と、二台の電動ポンプ15,19とに適宜駆動電力を供給し、また図示しない切換えスイッチの操作に基づいて、そのマイクロコンピュータから、水位メータ22に異物除去槽1内の水位を示す信号と水貯蔵槽17内の水位を示す信号とを選択的に出力して、その水位メータ22に異物除去槽1内の水位と水貯蔵槽17内の水位とを選択的に表示させる。
【0025】
さらにこの実施例の排出ガス浄化装置は、異物除去槽1内および水貯蔵槽17内に、それらの槽内の水の凍結によるそれらの槽の破損を防止するためそれぞれ、それらの槽内の上部から中間部まで延在するように円筒状に形成されるとともに底が閉じられて水密とされかつ上端が大気中に開放された圧縮変形可能な例えば合成ゴム製の弾性部材23が配置されており、この弾性部材23は、通常の水圧では圧縮変形されないが、槽内の水が凍結してその体積が増加すると内部の空気を大気中に排出しつつ圧縮変形されて槽の破損を防止するような弾性を有している。そしてこの弾性部材23の中央部には、多数の小孔が明けられた通気パイプ24が配設されており、この通気パイプ24は、槽内の水の水面付近からの凍結により弾性部材23の上端が先に圧縮変形されて内部の空気を弾性部材23の上端から排出することができなくなった場合に、弾性部材23内の空気をその通気パイプ24を通して大気中に排出することで、水の凍結による弾性部材23の残る部分の圧縮変形を容易にするものである。
【0026】
かかる構成を具えるこの実施例の排出ガス浄化装置にあっては、エンジン6内で燃料の燃焼により発生し外部に排出される高温のガスが、エンジン6に連通するとともに端部2bが異物除去槽1内の水8中に開口する排出ガス供給管2を介して異物除去槽1内の水中に放出され、攪拌装置3により水8中で攪拌されて、その排出ガス中に含まれた、水に溶ける成分が水8中に溶解するとともに、その排出ガス中に含まれた、水に溶けない異物25が異物除去槽1内の底部に沈殿する。そして浄化ガス排出管4が、水に溶ける成分および異物25が分離して浄化されたガスを異物除去槽1外に排出し、その一方で蒸発槽5が、異物除去槽1から沈殿した異物25を供給され、その異物25と排出ガス供給管2内の排出ガスとの間で熱交換を行わせて、排出ガスの熱を異物に移すとともに、その熱交換による加熱で異物から発生した水蒸気を排出ガス供給管2を介して異物除去槽1内に戻す。なお、水蒸気戻し管13はガス流出方向へ向いて開口しているので、水蒸気が排出ガス流で押し戻されることはなく、むしろ排出ガス流によって生ずる負圧で水蒸気が積極的に水蒸気戻し管13から吸い出されることになる。
【0027】
従ってこの排出ガス浄化装置によれば、異物から発生した水蒸気を異物除去槽1内に戻して、浄化したガスと乾燥させた異物だけを装置外に出すので、環境汚染を有効に防止することができ、しかも排出ガスから分離させた異物を完全に乾燥させて粉状とし、もしくはある程度乾燥させて泥状としてその体積を減らしておくので、異物の処理をより容易なものとすることができ、また、高温の排出ガスに含まれている熱を利用して異物を乾燥させるので、異物を乾燥させるための熱源を特に設ける必要を無くし得て、当該装置を安価でかつエネルギー効率の高いものとすることができ、さらに、異物との間の熱交換で排出ガスの温度を下げて異物除去槽内の水の沸騰による外部への噴出を防止するので、この点でも環境汚染を有効に防止することができ、しかも異物除去槽内の水の減少量を少なくすることができる。
【0028】
しかもこの実施例の排出ガス浄化装置によれば、熱交換手段として、排出ガス供給管2の周囲を囲繞する環状の蒸発槽5を具えることとしたので、簡易な構成にて異物と排出ガスとの間で熱交換を行わせることができる。
【0029】
またこの実施例の排出ガス浄化装置によれば、異物除去槽1内に沈殿した異物が所定量以上となったことを検知する異物センサ16と、その異物センサ16からの信号に応じて作動して異物除去槽1から沈殿した異物25を蒸発槽5に移送する電動ポンプ15とを具えていて、異物除去槽1内に沈殿した異物25が所定量以上となったことを異物センサ16が検知してコントローラ6に信号を送ると、コントローラ6が電動ポンプ15に駆動電力を供給し、これにより電動ポンプ15が、異物除去槽1からその沈殿した異物25を蒸発槽5に移送するので、異物除去槽1から蒸発槽5への異物の移送を自動的に行うことができる。
【0030】
さらにこの実施例の排出ガス浄化装置によれば、攪拌装置3が、異物除去槽1内にて排出ガス供給管2の端部2bの上方に水平に二段に配置されてモータ3cで回転駆動される網状の攪拌部材3aを具えていて、その網状の攪拌部材3aを垂直軸線周りに回転させるので、排出ガス供給管2の端部2bから水中に放出された排出ガスが上昇する際にその攪拌部材3aの網の目を通って微細に分解され、それによって水に対する排出ガスの接触面積が極めて大きなものとなり、従って、排出ガス中に含まれた、水に溶ける成分の水8中への溶解と、水に溶けない異物の沈殿とを極めて効率良く行わせることができる。
【0031】
さらにこの実施例の排出ガス浄化装置によれば、浄化ガス排出管4が、異物除去槽1から離間するほど高くなるように傾斜して配置されているため、排出ガスの熱によって異物除去槽1内の水面から発生した水蒸気が浄化ガス排出管4の内壁に接触し冷却されて水に戻った場合に、その水が異物除去槽1内に確実に戻るので、この点でも環境汚染を有効に防止することができ、しかも異物除去槽1内の水の減少量を少なくすることができる。なお、この異物除去槽1内の水面から発生した水蒸気には、水面から出たガス中に水に溶ける成分や水に溶けない異物が多少残留していた場合でもそれらの成分や異物を水分に接触させてそれらの水8中への溶解や沈殿を行わせる作用もある。
【0032】
さらにこの実施例の排出ガス浄化装置によれば、異物除去槽1内に不足分の水を供給するための水貯蔵槽17を具えているので、異物除去槽1内の水が不足した場合に、水を異物除去槽1内に水貯蔵槽17から容易に補充することができる。
【0033】
しかもこの実施例の排出ガス浄化装置によれば、異物除去槽1内の水量を検知する水量センサ20と、その水量センサ20からの信号に応じて作動して異物除去槽1内に不足分の水を水貯蔵槽17内から供給する電動ポンプ19とを具えていて、異物除去槽1内の水位が前記中間の検出水位まで減少したことを水量センサ20が検知してコントローラ6に信号を送ると、コントローラ6が電動ポンプ19に駆動電力を供給し、これにより電動ポンプ19が、水貯蔵槽17内から異物除去槽1内へ不足分の水を供給するので、異物除去槽1内の水の補充を自動的に行うことができる。
【0034】
なお、異物除去槽1内の水位が前記最も低い検出水位まで減少したことを水量センサ20が検知してコントローラ6に信号を送ると、コントローラ6は、当該排出ガス浄化装置の正常な作動が困難になったと判断して、エンジン7にその運転を停止させる信号を出力する。従ってこの実施例の排出ガス浄化装置によれば、異物除去槽1内の水量不足によって排出ガスが浄化されずに大気中に放出されるような事態を確実に防止することができる。
【0035】
さらにこの実施例の排出ガス浄化装置によれば、異物除去槽1内の排出ガス供給管2の端部2b付近に、モータ10で回転駆動されるファン9を具えていて、エンジン7から排出されるガスの圧力が低い場合でも、排出ガス供給管2内からその排出ガスを強制的に異物除去槽1内の水中に吸い出すことができるので、当該装置を適用できるエンジン7の種類を、例えば小排気量のものまで拡大することができる。
【0036】
さらにこの実施例の排出ガス浄化装置によれば、異物除去槽1内および水貯蔵槽17内の上部から中間部にかけて、水密かつ圧縮可能な弾性部材23が配置されているので、異物除去槽1内や水貯蔵槽17内の上部や中間部でそれらの槽内の水が凍結しても、それによる水の体積膨張分だけ弾性部材23が弾性的に圧縮変形されてそれらの槽の破損を効果的に防止することができ、それゆえ、気温が低い場合でも当該装置を確実に作動させることができる。
【0037】
以上、図示例に基づき説明したが、この発明は上述の例に限定されるものでなく、特許請求の範囲の記載の範囲内の、当業者であれば適宜変更し得るものも含んでおり、例えば、異物除去槽内に貯留する液体を水以外のものとしても良く、また攪拌部材も網状以外の形状としても良く、そして当該装置の使用環境に応じて、弾性部材を異物除去槽内のみに設けたり全く省略したりしても良い。さらにガス発生装置も上記例におけるエンジンに限られず、その他の、物質の燃焼や化学反応等により高温のガスを発生させるものでも良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の排出ガス浄化装置の一実施例を一部を切り欠いた状態で示す構成図である。
【符号の説明】
1 異物除去槽
1a 本体
1b 上蓋
2 排出ガス供給管
2a, 2b 端部
3 攪拌装置
3a 攪拌部材
3c, 10 電動モータ
4 浄化ガス排出管
4a, 4b 端部
5 蒸発槽
6 コントローラ
7 エンジン
8 水
9 ファン
11,12,18 ホース
13 水蒸気戻し管
14 電動弁
15,19 電動ポンプ
16 異物センサ
17 水貯蔵槽
20,21 水量センサ
22 水位メータ
23 弾性部材
24 通気パイプ
25 異物

Claims (9)

  1. 内部に液体を蓄える異物除去槽と、
    ガス発生装置に連通するとともに前記異物除去槽内の液体中に端部が開口していて、前記ガス発生装置内で物体の燃焼や化学反応等により発生し外部に排出される高温のガスを前記異物除去槽内の液体中に放出する排出ガス供給管と、
    前記異物除去槽内の液体中に放出された排出ガスをその液体中で攪拌して、前記排出ガス中の、前記液体に溶ける成分をその液体中に溶解させるとともに、前記排出ガス中の、前記液体に溶けない異物を沈殿させる攪拌手段と、
    前記液体に溶ける成分および前記異物を分離させて浄化したガスを前記異物除去槽外に排出する浄化ガス排出管と、
    前記異物除去槽から前記沈殿した異物を供給され、その異物と前記排出ガス供給管内の排出ガスとの間で熱交換を行わせるとともに、その熱交換で前記異物から発生した液体蒸気を前記異物除去槽内に戻す熱交換手段と、
    前記異物除去槽内に沈殿した異物が所定量以上となったことを検知する異物検知手段と、
    前記異物検知手段からの信号に応じて作動して前記異物除去槽から前記沈殿した異物を前記熱交換手段に移送する異物移送手段と、
    を具えることを特徴とする、排出ガス浄化装置。
  2. 前記熱交換手段は、前記排出ガス供給管の周囲を囲繞する環状の蒸発槽であることを特徴とする、請求項1記載の排出ガス浄化装置。
  3. 前記攪拌手段は、前記異物除去槽内にて前記排出ガス供給管の端部の上方に水平に一段または複数段に配置されてモータで垂直軸線周りに回転駆動される網状の攪拌部材を具えることを特徴とする、請求項1または2記載の排出ガス浄化装置。
  4. 前記浄化ガス排出管は、前記異物除去槽から離間するほど高くなるように傾斜して配置されることを特徴とする、請求項1から請求項までの何れか記載の排出ガス浄化装置。
  5. 前記異物除去槽内に不足分の液体を供給するための液体貯蔵槽を具えることを特徴とする、請求項1からまでの何れか記載の排出ガス浄化装置。
  6. 前記異物除去槽内の液体量を検知する異物除去槽内液体量検知手段と、
    前記異物除去槽内液体量検知手段からの信号に応じて作動して前記異物除去槽内に不足分の液体を前記液体貯蔵槽内から供給する液体供給手段と、
    を具えることを特徴とする、請求項記載の排出ガス浄化装置。
  7. 前記異物除去槽内の前記排出ガス供給管の端部付近に、モタで回転駆動されて前記排出ガス供給管内の排出ガスを前記異物除去槽内の液体中に吸い出すファンを具えることを特徴とする、請求項1から請求項までの何れか記載の排出ガス浄化装置。
  8. 前記異物除去槽内の少なくとも上部に、その槽内の液体の凍結によるその槽の破損を防止するために、液密かつ圧縮可能な弾性部材が配置されていることを特徴とする、請求項1から請求項までの何れか記載の排出ガス浄化装置。
  9. 前記予備液体槽内の少なくとも上部に、その槽内の液体の凍結によるその槽の破損を防止するために、液密かつ圧縮可能な弾性部材が配置されていることを特徴とする、請求項から請求項までの何れか記載の排出ガス浄化装置。
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