JP2001336195A - 加熱蒸発式トイレ装置 - Google Patents

加熱蒸発式トイレ装置

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JP2001336195A
JP2001336195A JP2000158856A JP2000158856A JP2001336195A JP 2001336195 A JP2001336195 A JP 2001336195A JP 2000158856 A JP2000158856 A JP 2000158856A JP 2000158856 A JP2000158856 A JP 2000158856A JP 2001336195 A JP2001336195 A JP 2001336195A
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toilet
manure
heating
water
pipe
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Teizo Motoyama
貞造 本山
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Original Assignee
EMUTEKUSU KK
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    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 便器から集めた糞尿を有用微生物で処理す
るとともに、加熱蒸発して蒸気を発生させ、この蒸気か
ら悪臭を除去し、蒸気から回収された水を浄化して循環
洗浄水として使用できるようにした加熱蒸発式トイレ装
置を提供する。 【解決手段】 流動式便槽10で糞尿7を所定の大きさ
に破砕し、この破砕された糞尿7を蒸発釜20に蓄え、
蒸発釜20で糞尿7を加熱蒸発する構成とし、流動式便
槽10には悪臭除去作用のある有用微生物を投入した。
このため、蒸発釜20では所定の大きさに破砕された糞
尿7を加熱蒸発すればよいので、糞尿7を時間をかけな
いで効率よく脱臭・分解処理することができる。したが
って、蒸発釜20を空状態に保つ時間が比較的長くな
り、流動式便槽10に糞尿7が満たされたとき、流動式
便槽10から蒸発釜20に直ちに糞尿7を送ることがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は加熱蒸発式トイレ装
置に関し、さらに詳しくは便器から集めた糞尿を有用微
生物で処理するとともに、加熱蒸発して蒸気を発生さ
せ、この蒸気から悪臭を除去し、蒸気から回収された水
を浄化して循環洗浄水として使用できるようにした加熱
蒸発式トイレ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のトイレ装置の一例として、排泄槽
に溜められた糞尿と洗浄水とをまとめて浄化して水を回
収し、この水を便器洗浄用の浄化水に利用するものが知
られている。
【0003】従来のトイレ装置は、便器下方に設けたシ
ャッターを開いて便器に排泄された糞尿等を排泄槽に移
送し、ここに蓄えられた糞尿等を焼却釜に再度移送し、
この焼却釜を電熱ヒーター等で加熱しながら、回転羽根
を回転させて糞尿等を撹拌しながら焼却処理していた。
ついで、糞尿等の焼却時に発生した悪臭を帯びた蒸気を
瀘過室に導き入れ、回収された水は便器の洗浄水として
循環再利用していた。なお、水に溶け込まない臭気は脱
臭室で脱臭していた。
【0004】糞尿等の焼却が終了した際には、電熱ヒー
ターを切って焼却釜の温度をある程度まで下げ、ついで
焼却釜に水を供給し、その後電熱ヒーターに再度通電し
て焼却釜内の水を加熱し、この状態下で回転羽根を回転
させて、鋼製の楕円球を釜内で移動させていた。この楕
円球は、焼却釜の内周面や底面等に付着した塩分などか
らなる残留物を削り落とし、これを温水に溶かす目的で
作用させていた。
【0005】つぎに、電熱ヒーターの電源を切り、温水
の温度が低下したら、回転羽根を回転させながら焼却釜
内の塩分などを含む残留物を灰瀘過装置に送り、この灰
瀘過装置で灰分と水とに瀘別し、灰は外部に排出すると
ともに、水は瀘過室で再生浄化して便器の洗浄水として
循環再利用していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般的に糞
尿等を焼却するには、まず消臭し、さらにはその糞尿等
を小さく、かつ均一の大きさに破砕しておかないと、悪
臭の除去と効率のよい焼却は困難である。しかし、従来
のトイレ装置では有用微生物を科学的に利用したものが
なく、かつ脱臭機構も十分でなかったため、集められた
糞尿の脱臭が不十分となり、さらに糞尿等の大きさを細
かく均一化することもなかったため、完全な焼却処理も
できなかった。
【0007】さらに従来のトイレ装置では、糞尿等を前
処理せずそのままの形で焼却釜に移送していたため、焼
却釜の回転羽根を回転させても糞尿等の焼却に時間がか
かり、かつ糞尿に対する加熱で悪臭がさらに強くなって
いた。また排泄槽に糞尿が満たされたときでも、焼却釜
が使用中であるときは、焼却釜に糞尿を追加移送するこ
とができなかった。したがって、この場合には焼却釜で
の焼却が完了するまでは、トイレの使用そのものができ
なくなり、甚だ使い勝手が悪いという問題もあった。
【0008】また、糞尿を効率よく焼却することができ
ないので、糞尿等の焼却が不十分になり、焼却後に焼却
釜の内周面や底面に糞尿が付着して残り易く、釜に付着
した残留物を除去するために回転羽根で楕円球を撹拌移
動させる必要があった。この楕円球の使用は、焼却釜を
損傷する可能性があり、さらに糞尿等の焼却のため、電
熱ヒーターをフル稼働させなければならず、結果とし
て、電熱ヒーターと焼却釜の寿命を短くするという問題
もあった。
【0009】このため、本発明では、糞尿の破砕及び撹
拌に際し、水及び気泡の力を利用し、かつ悪臭除去のた
め有用微生物を利用し、これを加熱蒸発させることで上
記の問題を解消した加熱蒸発式トイレ装置を提供せんと
するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の課題を解決する
ための手段として、まず請求項1の記載のものは、便器
から集めた糞尿等を加熱蒸発して悪臭を含んだ蒸気を発
生させ、この蒸気から悪臭を除去し、蒸気から回収した
水を再生浄化して洗浄水となし、この洗浄水を循環して
再使用する加熱蒸発式トイレ装置において、便器から集
めた糞尿等を所定の大きさに破砕する流動式便槽と、こ
の流動式便槽で破砕され脱臭された糞尿を受け入れる蒸
発釜と、この蒸発釜から送られてくる蒸気及び悪臭を受
け入れる第一脱臭管と、この第一脱臭管の先に瀘過槽と
を備え、瀘過槽の先には瀘過槽内の空気を排出する第二
脱臭管と、第一排出管及び第二排出管とを備え、瀘過槽
には、瀘過槽の内の水を前記便器に戻すための戻し管を
連接し、前記流動式便槽内には悪臭除去作用のある有用
微生物を投入するようにしたことを特徴とする加熱蒸発
式トイレ装置である。
【0011】本発明によれば、流動式便槽で糞尿を細か
く所定の大きさに破砕し、破砕された糞尿を蒸発釜に蓄
え、蒸発釜で糞尿を加熱蒸発させる構成とした。したが
って、蒸発釜では所定の大きさに砕いた糞尿を蒸発させ
ればよいので糞尿を、時間をかけないで効率よく蒸発さ
せることができる。このため、蒸発釜を空状態に保つ時
間が比較的長くなり、流動式便槽に糞尿が満たされたと
き、流動式便槽から蒸発釜にすぐに糞尿を送ることがで
きる。さらに本発明では、流動式便槽内には、悪臭除去
作用のある有用微生物を投入したので、効果的な臭気処
理も行える。
【0012】請求項2は、前記流動式便槽は、糞尿を円
筒状の容器に蓄え、容器の周壁から糞尿や水を噴射させ
て糞尿を容器の周壁に沿って回転させることで所定の大
きさに破砕することを特徴とする。
【0013】これにより、糞尿に水を加えることで糞尿
をやわらかくしながら、糞尿等を前記容器の周壁に沿っ
て回転させるので、糞尿を効率よく所定の大きさに粉砕
することができる。また、糞尿の撹拌に水を使用したの
で、流動式便槽が損傷することもなく、回転系などの機
械を使用することもないから作動故障も発生しにくい。
【0014】請求項3は、前記蒸発釜は、流動式便槽で
砕いた糞尿を釜本体に蓄え、蓄えた糞尿を加熱蒸発する
ことを特徴とする。
【0015】流動式便槽で砕いた糞尿を蒸発釜に供給す
るようにしたので、糞尿等を残留物を残さないように効
率よく加熱蒸発することができる。また、糞尿等を、鋼
球等で撹拌させる必要もないので、蒸発釜を損傷するこ
ともない。
【0016】請求項4は、前記便器をホッパに置き換え
たことを特徴とする。便器をホッパに置き換えることで
利用範囲が広がり用途を拡大することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】図1は本発明に係る加熱蒸発式ト
イレ装置を示す全体図、図2は本発明に係る加熱蒸発式
トイレ装置の流動式便槽を示す平面図、図3は本発明に
係る加熱蒸発式トイレ装置の蒸発釜を示す断面図、図4
は本発明に係る加熱蒸発式トイレ装置の第一脱臭管を示
す断面図、図5は本発明に係る加熱蒸発式トイレ装置の
第二脱臭管を示す断面図、図6は本発明に係る加熱蒸発
式トイレ装置の第一排出管を示す断面図である。
【0018】図1に示すように、加熱蒸発式トイレ装置
1は、便器2と、この便器2の排出管3に取付けたバタ
フライシャッター5と、この排出管3から落下した糞尿
7等を細かく破砕する流動式便槽10と、この流動式便
槽10の糞尿7を後述する蒸発釜20に供給する汚水搬
送ポンプ15と、流動式便槽10で破砕された糞尿7等
を加熱して蒸発させる蒸発釜20と、この蒸発釜20内
に発生した悪臭と蒸気を受入れて脱臭する第一脱臭管3
0と、第一脱臭管30を通過した悪臭と蒸気を蓄え、悪
臭を含んだ水を再生水に浄化するための瀘過槽40と、
この瀘過槽40から送り込まれる空気を脱臭する第二脱
臭管43及び第二脱臭管43で脱臭した空気を最終的に
排出する第一排出管50とからなる。
【0019】バタフライシャッター5は、通常閉状態に
保たれ糞尿7及び洗浄水の重量が所定値を越えたときば
ね力に抗して開くばねシャッターである。なお、バタフ
ライシャッター5はばねシャッターに代えて、通常閉状
態に保ち糞尿7の重量が所定値を越えたとき重量感知セ
ンサー(図示せず)が作動して開く電磁シャッターであ
ってもよい。
【0020】流動式便槽10(図2も参照)は、糞尿7
を円筒状の容器11に蓄え、汚水循環ポンプ12から循
環路13をつなぎ、循環路13の噴射口13aから容器
11の周壁11aに糞尿及び洗浄水を噴射させて糞尿7
を容器11の周壁11aに沿って矢印a…のように回転
させることにより、糞尿7を所定の大きさに確実に破砕
する。
【0021】また、流動式便槽10は、有用微生物(例
えばBSK菌(商品名))の作用で、バクテリアを発生
させ悪臭の原因の大腸菌等を消滅させアンモニア等の悪
臭を除去する。流動式便槽10によれば、噴射口13a
から容器11に糞尿及び洗浄水を噴射させて、容器11
内の糞尿7を撹拌するので、流動式便槽10が損傷する
ことはない。なお、糞尿以外の異物は異物受けカゴ14
に入り、後で除去される。
【0022】汚水搬送ポンプ15は、流動式便槽10の
糞尿7等を、供給管16を介して蒸発釜20に供給する
ものである。
【0023】蒸発釜20(図3も参照)は、釜本体21
を内釜21aと外釜21bとで形成し、内釜21aと外
釜21bとの間に電熱器22を備えるとともに内釜21
aと外釜21bとの間の隙間にオイル21cを充填し、
上端にウオータシャッター23を備え、底部に残渣を排
出する排出弁24を備えている。排出弁24は、電磁石
24aで移動子24bを移動させ、ロッド24cを介し
て開閉するものである。
【0024】蒸発釜20は、配置流動式便槽10で破砕
した糞尿7等を釜本体21に蓄え、電熱器22で加熱蒸
発し、発生した悪臭と蒸気を導気管29で排出し、底部
に残った残渣を排出弁24から排出し、残渣排出管25
を通して残渣受けカゴ26に蓄えるものである。
【0025】蒸発釜20によれば、流動式便槽10で所
定の大きさに破砕した糞尿7等を加熱蒸発させることと
なるので、糞尿7等を時間をかけないで効率よく加熱蒸
発させることができる。このため、蒸発釜20を空状態
に保つ時間が比較的長いので、流動式便槽10に糞尿7
が満たされたとき、流動式便槽10から蒸発釜20にす
ぐに糞尿7を送ることができる。この結果、いつでも便
器を使用することができるようになる。
【0026】また、蒸発釜20は、電熱器22の加熱ヒ
ーターを低温で作動できるため蒸発釜20と、電熱器2
2が損傷することもなく、蒸発釜20の寿命を長く保つ
ことができる。
【0027】さらに、蒸発釜20は残量感知センサー2
7を備える。この残量感知センサー27は、蒸発釜20
に溜めた糞尿7の上限滞留量と下限滞留量とを感知する
ためのものである。この上限下限の感知センサー27を
利用して、基本的に夜間電力を使用し加熱蒸発させて、
低コストを実現させるものである。この残量感知センサ
ー27は洗浄管28からの水で洗浄される。
【0028】第一脱臭管30(図4も参照)は、蒸発釜
20で糞尿7を加熱することによって発生する蒸気と悪
臭を導気管29から受け入れる筒体31を備え、筒体3
1の上端側の空気供給管32から空気を供給し蒸気等の
流れを促進し、筒体31の下端部のメタルフィルター3
3で悪臭を脱臭し、蒸気を瀘過槽40に流すものであ
る。なお、筒体31の下端部には冷却水供給管34が設
けられ、この冷却水供給管34から冷却水を供給するこ
とにより、メタルフィルター33とともに蒸気を冷却す
る。
【0029】瀘過槽40は、有用微生物、例えばBSK
(バチラス・ズブチリス・クボタ)菌(商品名)を含ん
だ容器41を備え、BSK菌で第一脱臭管30を通過し
た水や第二脱臭管43で脱臭した悪臭を含んだ水を再生
水に浄化するものである。ここで、有用微生物として
は、特開平1−144971号に示されるようなもの
で、汚水の浄化や脱臭の働きがあるものを使用すること
が好ましい。
【0030】第二脱臭管43(図5も参照)は、外筒4
4aと内筒44bとで二重構造に構成し、外筒44aと
内筒44bとの間の空間45に水を供給するための水供
給管46を備え、空間45の水を瀘過槽40に導くパイ
プ47を備え、内筒44b内にメタルフィルター48を
備えたものである。これにより、瀘過槽40から取り入
れた悪臭をメタルフィルター48を通して脱臭し、脱臭
した空気(悪臭を含む)を導気管49に送るためのもの
である。
【0031】第一排出管50(図6も参照)は、外筒5
1内に導気管49の排出口49aから空気(悪臭を含
む)が流れ、この悪臭を下段内筒52に下端52aから
流し、下段内筒52の上端52bから流れた悪臭をメタ
ルフィルター53で脱臭し、脱臭した悪臭を上段内筒5
5に下端55aから流し、活性炭56で脱臭した後、上
段内筒55の上端55bから導気管57に流す。一方、
排出管50の先端の蓋58に結露した水滴は、落下して
結露戻しパイプ59を通って瀘過槽40に戻される。な
お、外筒51には複数の外気吸込口51aが形成されて
いる。
【0032】第二排出管60は、先端のファン61を回
転することにより、瀘過槽40内の悪臭を吸込み、活性
炭62で悪臭を脱臭して無臭の状態で排気するものであ
る。
【0033】なお、65は水移送ポンプであり、水移送
ポンプ65は瀘過槽40で浄化した再生水を吸込管66
で吸込み、ラジエータ67で冷却した後、冷却水供給管
34で第一脱臭管30に供給する。また、水移送ポンプ
65は、瀘過槽40の水を水供給管46で第二脱臭管4
3に供給し、加えて便器2の洗浄水として循環使用する
ために戻し管70で洗浄用に貯水する、貯水タンク71
に導くものである。さらに、水移送ポンプ65は、残量
感知センサー27を洗浄するために洗浄管28に水を供
給する。
【0034】空気ブロアー75は、排出管3及び導気管
57からの悪臭をそれぞれ空気供給管32で第一脱臭管
30に供給するとともに、空気供給管76で第二排出管
60に供給するものである。符号80は活性炭であり、
この活性炭80は瀘過槽40内の水を浄化するためのも
のである。
【0035】つぎに、図7のフローチャートに基づいて
加熱蒸発式トイレ装置1の作用を説明する。 ステップ(以下、「ST」と略す)1:排便あるいは排
尿後に、押しボタン(図示せず)を押して洗浄水(約3
50cc)を流す。糞尿7及び洗浄水の重量が所定値を
越えたときばね力に抗してばねシャッター5が開いて、
糞尿7及び洗浄水を流動式便槽10に落下させる。
【0036】ST2:流動式便槽10に落下した糞尿7
は、汚水循環ポンプ12で糞尿7及び洗浄水を循環させ
て所定の大きさに破砕し、有用微生物で臭気を除去す
る。 ST3:砕かれた糞尿7が流動式便槽10に所定量(約
120人分(略10リットル)まで溜められる)溜まる
と、上限感知センサー(図示せず)が糞尿7の上限状況
を感知する。そして、上限感知センサーからの信号で汚
水搬送ポンプ15が駆動して蒸発釜20に糞尿7を10
リットル移送する。
【0037】ST4:10リットルの糞尿7が蒸発釜2
0に入ると同時に、蒸発釜20の下の電熱器22が作動
して糞尿7を加熱蒸発して消滅させる。この加熱蒸発に
より悪臭と蒸気とが発生する。ST3及びST4を繰り
返し(9〜10回)連続運転した後、蒸発釜20に溜ま
った残渣を取り除くために排出弁24を開け、残渣排出
管25を通して残渣受けカゴ26に残渣を蓄える。残渣
受けカゴ26内に蓄えられた残渣は点検時に回収され
る。
【0038】ST5:ST3〜ST4の工程を夜間電力
使用で作動を繰り返す。すなわち、ST3の上限感知セ
ンサーが糞尿7を感知して、流動式便槽10から蒸発釜
20に糞尿7が再移送された場合は、糞尿7の加熱蒸発
を行う。
【0039】ST6:ST4で発生した悪臭と蒸気とは
第一脱臭管30を通過させて、蒸気を温水(水)として
悪臭とともに瀘過槽40に流入する。 ST7:瀘過槽40に流入した温水(水)を有用微生物
等で脱臭及び瀘過して再生水とする。そして、この再生
水を便器2の洗浄水や第一脱臭管30の水フィルターと
して使用する。
【0040】ST8:瀘過槽40の悪臭は第二脱臭管4
3を通して第一排出管50に流すことで脱臭し、この脱
臭した空気を空気ブロー75で吸引して循環させる。こ
のため、悪臭は排出しない。これで糞尿7の浄化サイク
ルが完了する。
【0041】なお、本発明に係る加熱蒸発式トイレ装置
1を、例えば会社などに取付けたとき、勤務時間内(す
なわち、使用時間内)では、約50〜60人が連続使用
でき糞尿7が所定量まで溜まらない場合でも夜間電力
で、糞尿7を加熱蒸発して所定量(下限定量センサーが
感知する量)まで減少する。
【0042】また、夜間使用のときは、前記のST2で
破砕された糞尿7等が所定量溜まらなくても、夜間電力
で汚水ポンプを駆動させて蒸発釜20に糞尿7を移送す
ることができる。
【0043】さらに、汚水の浄化のために瀘過槽40に
有用微生物を備えたが、この例としては前記のBSK菌
に限らないで、その他の汚水浄化手段を使用してもよ
い。
【0044】
【発明の効果】以上述べたように、請求項1による加熱
蒸発式トイレ装置によれば、流動式便槽で糞尿を所定の
大きさに砕き、この砕かれた糞尿を蒸発釜に蓄え、蒸発
釜で糞尿を加熱蒸発する構成とした。したがって、蒸発
釜では所定の大きさに砕いた糞尿を加熱蒸発すればよい
ので、糞尿を時間をかけないで効率よく加熱蒸発するこ
とができる。
【0045】このため、蒸発釜を空状態に保つ時間が比
較的長いので、流動式便槽に糞尿が満たされたとき、流
動式便槽から蒸発釜にすぐに糞尿を送ることができる。
その結果、必要があればいつでも便器を使用して排便や
排尿をすることができるので使い勝手がよい。
【0046】請求項2は、糞尿に水を加えることで糞尿
をやわらかくしながら、糞尿中に気泡を吹き込むことが
できるので、糞尿を確実に砕くことができる。また、糞
尿を容器の周壁に沿って回転させるので、糞尿を効率よ
く所定の大きさに砕くことができる。また、糞尿の撹拌
に水を使用したので、流動式便槽が損傷することもな
く、流動式便槽の寿命を長く保つことができる。
【0047】請求項3は、流動式便槽で砕いた糞尿を蒸
発釜に供給するようにしたので、糞尿を残さないように
効率よく加熱蒸発することができる。また、糞尿を鋼球
などを使用して撹拌する必要がないので、蒸発釜が損傷
することもなく、蒸発釜の寿命を長く保つことができ
る。
【0048】請求項4は、便器をホッパに置き換えるこ
とで利用範囲が広がり用途を拡大することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る加熱蒸発式トイレ装置を示す全体
図である。
【図2】本発明に係る加熱蒸発式トイレ装置の流動式便
槽を示す平面図である。
【図3】本発明に係る加熱蒸発式トイレ装置の蒸発釜を
示す断面図である。
【図4】本発明に係る加熱蒸発式トイレ装置の第一脱臭
管を示す断面図である。
【図5】本発明に係る加熱蒸発式トイレ装置の第二脱臭
管を示す断面図である。
【図6】本発明に係る加熱蒸発式トイレ装置の第一排出
管を示す断面図である。
【図7】本発明に係る加熱蒸発式トイレ装置の作用を説
明するフローチャートである。
【符号の説明】
1…加熱蒸発式トイレ装置 2…便器 3…排出管 5…バタフライシャッター 7…糞尿 10…流動式便槽 11…容器 11a…周壁 12…汚水循環ポンプ 13…循環路 13a…循環路の噴射口 14…異物受けカゴ 15…汚水搬送ポンプ 16…供給管 75…空気ブロアー 20…蒸発釜 21…釜本体 21a…内釜 21b…外釜 21c…オイル 22…電熱器 23…ウオーターシャッター 24…排出弁 25…残渣排出管 27…残量感知センサー 28…洗浄管 29…導気管 30…第一脱臭管 31…筒体 32…空気供給管 33…メタルフィルター 34…冷却水供給管 40…瀘過槽 41…容器 43…第二脱臭管 44a…外筒 44b…内筒 45…空間 46…水供給管 47…パイプ 48…メタルフィルター 49…導気管 49a…導気管の排出口 50…第一排出管 51…外筒 51a…外気吸込口 52…下段内筒 52a…下段内筒の下端 52b…下段内筒の上端 53…メタルフィルター 55…上段内筒 55a…上段内筒の下端 55b…上段内筒の上端 57…導気管 58…蓋 59…結露戻しパイプ 60…第二排出管 61…ファン 62…活性炭 65…水移送ポンプ 66…吸込管 67…ラジエター 70…戻し管 71…貯水タンク 75…空気ブロアー 76…空気供給管 80…活性炭

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便器から集めた糞尿等を加熱蒸発して悪
    臭を含んだ蒸気を発生させ、この蒸気から悪臭を除去
    し、蒸気から回収した水を再生浄化して洗浄水となし、
    この洗浄水を循環して再使用する加熱蒸発式トイレ装置
    において、便器から集めた糞尿等を所定の大きさに破砕
    する流動式便槽と、この流動式便槽で破砕され脱臭され
    た糞尿を受け入れる蒸発釜と、この蒸発釜から送られて
    くる蒸気及び悪臭を受け入れる第一脱臭管と、この第一
    脱臭管の先に瀘過槽とを備え、瀘過槽の先には瀘過槽内
    の空気を排出する第二脱臭管と、第一排出管及び第二排
    出管とを備え、瀘過槽には、瀘過槽の内の水を前記便器
    に戻すための戻し管を連接し、前記流動式便槽内には悪
    臭除去作用のある有用微生物を投入するようにしたこと
    を特徴とする加熱蒸発式トイレ装置。
  2. 【請求項2】 前記流動式便槽は、糞尿を円筒状の容器
    に蓄え、容器の周壁から糞尿や水を噴射させて糞尿を容
    器の周壁に沿って回転させることで所定の大きさに破砕
    することを特徴とする請求項1記載の加熱蒸発式トイレ
    装置。
  3. 【請求項3】 前記蒸発釜は、流動式便槽で砕いた糞尿
    を釜本体に蓄え、蓄えた糞尿を加熱蒸発することを特徴
    とする請求項1記載の加熱蒸発式トイレ装置。
  4. 【請求項4】 前記便器をホッパに置き換えたことを特
    徴とする請求項1記載の加熱蒸発式トイレ装置。
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