JP2807655B2 - 汲み取り及び下水不要の便尿の無臭化処理方法及びその実施装置 - Google Patents

汲み取り及び下水不要の便尿の無臭化処理方法及びその実施装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トイレで排泄され
た便尿の汲み取り及び下水を不要にし、かつ、無臭化す
る処理方法及びその処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】下水設備が敷設されていない地域におけ
る家庭のトイレで排泄された便尿は、便槽に蓄積されて
汲み取りされている。しかし、この様な便尿は便槽から
悪臭を発生し、また、トイレを水洗化すると、多量の水
洗水と便尿を蓄積するための大容量の便槽を必要とし、
かつ、汲み取り量が増大することから、水洗化を困難に
していた。さらに、個別に簡易浄化設備を敷設しても、
完全に処理できず、従って、処理液を下水として流出す
ることが許されないものであった。また、この様な処理
液を除去しても、槽内に沈殿している汚泥化した汚物を
定期的に取り除いて清掃する必要があった。この様に、
従来の設備は環境衛生上および労働上からも問題の多い
ものであった。そこで、出願人は、実願昭63−466
67号で無臭トイレ蒸発器の考案をすでに出願し、さら
に、特願平6−24851号で便尿の無臭化2槽処理に
関する出願をしてている。これらは、便槽に溜まった便
尿をバクテリアで分解して液体化し、次いで二酸化炭素
にして水蒸気と共に排気することにより、無臭化すると
共に汲み取りを不要とする装置に関するものである。さ
らに無臭化と汲み取り及び下水不要の効果を一層向上さ
せる方法及び装置が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】解決しようとする課題
は、家庭用に設置するトイレにおいて、便槽から悪臭を
発生することなく、汲み取り及び下水を不要とし、か
つ、下水として処理液を排出する必要がなく、また、槽
内に沈殿している汚泥化した汚物を定期的に取り出す必
要のない便尿の処理方法及び処理装置を提供することで
ある。また、既設の便槽を改良して無臭化と汲み取り及
び下水不要の便槽および処理装置とすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、トイレから流入した便尿及び水洗水からな
る加水汚物を第一予備処理槽で好気性のバクテリアによ
り予備分解し、次いで第二予備処理槽で予備分解されな
かった夾雑物などの粗大有機物を除去した後、更に主処
理槽内で好気性のバクテリアにより完全に分解させて、
二酸化炭素、水素ガス、窒素ガスおよび水蒸気として排
出させて汲み取り及び下水不要とする処理方法及びその
実施装置である。
【0005】このための手段は、請求項1の発明では、
便尿及び水洗水からなる加水汚物を第一予備処理槽に受
入れ、該加水汚物中に設けた空気吹出し口から空気を吹
き出して撹拌すると共に加水汚物表面に上方に設けた加
温空気吹出し口から加温空気を吹きつけ、汚物中の好気
性バクテリアに酸素を与えて汚物を予備分解させ、発生
気体を排気し、予備分解した汚物を第一予備処理槽から
第二予備処理槽に移送し、予備分解した汚物を第二予備
処理槽中に吊り下げた濾過ネットに通して予備分解した
汚物中に含有の澱粉質、脂肪分、植物繊維分の粗大有機
物を除去した後、濾過ネット上端より低いレベルに設け
た槽側壁流出口から濾過汚物を溢出させて隣接する主処
理槽壁流入口から主処理槽に移送し、主処理槽内におい
て移行された汚物表面に上方に設けた吹出し口から加温
空気を吹きつけ且つ汚物中に設けたヒーターにより加温
しながら汚物中の好気性バクテリアをその活動温度に維
持すると共に汚物中に設けた空気吹出し口から空気を吹
き出し撹拌することにより汚物中の好気性バクテリアに
酸素を供給してバクテリアの活動により汚物中の有機物
を分解して水、二酸化炭素、水素ガスおよび窒素ガスに
変換して無臭化し、主処理槽から水蒸気と共に二酸化炭
素、水素ガスおよび窒素ガスを排気して汲み取りを不要
としたことを特徴とする汲み取り及び下水不要の便尿の
無臭化処理方法である。
【0006】請求項2の発明では、主処理槽内の汚物中
に吹き出す加熱撹拌空気吹き出し口のレベルより僅か上
部位置の高さより汚物表面レベルが低下したことを検知
して汚物の加温を停止して汚物のレベル低下を防止し、
主処理槽内の汚物表面に上方から加温空気を吹きつける
空気吹出し口レベルの僅か下方のレベルの高さより汚物
表面レベルが上昇したことを検知して警告することを特
徴とする請求項1の手段における汲み取り及び下水不要
の便尿の無臭化処理方法である。
【0007】請求項3の発明では、便尿及び水洗水から
なる加水汚物を受入れ予備分解するる第一予備処理槽2
と第一予備処理槽2から移送された汚物から粗大有機物
を除去する第二予備処理槽3と第二予備処理槽3から移
送された汚物を完全に分解する主処理槽4からなり、第
一予備処理槽2と第二予備処理槽3の間に主処理槽4を
それぞれ隣接して配設し、第一予備処理槽2から主処理
槽4内を水平方向に貫通させて第二予備処理槽3に汚物
を移送する汚物移送管16を配設し、(a)該第一処理
槽2には、便尿及び水洗水からなる加水汚物を流入する
流入口5を槽壁上部に配設し、槽上に設けたブロワー6
から空気送給する空気送給管8を槽内底部に配設し、槽
内底部に該空気送給管の空気吹出し口9を設け、且つ槽
上に設けたブロワー6を箱体7で囲閉し、管路中にブロ
ワー11を有し且つ先端に吹出し口12を有する空気管
10を上記ブロワー囲閉箱体7から槽内の上部位置に配
設し、汚物から発生する水蒸気、二酸化炭素ガス、水素
ガス、窒素ガスを排気する排気筒14を槽上部壁から槽
外に突設し、予備処理した汚物を流出する流出口15を
槽横壁に設けて汚物移送管16に接続し、(b)該第二
予備処理槽3には、槽横壁に第一予備処理槽2から主処
理槽4中を貫通して配設した汚物移送管16に接続する
流入口17を設け、流入口17の近接直下に濾過ネット
18を吊り下げ配置し、濾過ネット上端19より低いレ
ベルの槽側壁に濾過汚物流出口20を設け、濾過ネット
上端19より高いレベルの槽側壁に主処理槽4内上方に
連通する連通口23を有し、(c)該主処理槽4には、
槽横壁に第二予備処理槽3の濾過汚物流出口20に連通
する汚物流入口24を有し、槽上に設けたブロワー26
から空気送給する空気送給管28を槽内底部に配設し、
槽内底部の汚物中に空気を吹き出す空気送給管28の空
気吹出し口29を設け、槽底部近辺の空気送給管28の
周壁にはヒーター30を設け、且つ槽上に設けたブロワ
ー26を箱体27で囲閉し、管路中にブロワー33を有
し先端に空気吹出し口32を有する空気管31を上記ブ
ロワー囲閉箱体27から槽内に配設し、該空気吹出し口
32を汚物流入口24より低レベル位置の汚物表面上に
に配設し、汚物から発生する水蒸気、二酸化炭素ガス、
水素ガス、窒素ガスを排気する排気筒34を槽上部壁か
ら槽外に突設したことを特徴とする汲み取り及び下水不
要の便尿の無臭化処理槽1である。
【0008】請求項4の発明では、主処理槽4の層内底
部の汚物中に空気を吹き出す空気送給管28の空気吹出
し口29のレベルより僅か上部の高さレベルの槽壁に汚
物表面の低下位置を検出する下部レベルセンサー36を
配置し、該下部レベルセンサー36の作動に応答してヒ
ーターの電源を切るスイッチを槽外に配設し、汚物表面
に空気を吹き出す空気管31の空気吹出し口32より下
位で且つ下位表面センサー36より上位レベルの槽壁に
上部レベルセンサ37を設け、該上部レベルセンサー3
7の作動に応答する警告ブザー及び/又は警告ランプを
槽外に配設したことを特徴とする請求項3の手段におけ
る汲み取り及び下水不要の便尿の無臭化処理槽1であ
る。
【0009】以下に本発明の作用について述べる。本発
明の便尿の無臭化処理方法においては、トイレから第1
予備処理槽に流入した便尿及び水洗水からなる加水汚物
中にブロワーからの空気を吹き出し汚物を激しく撹拌し
ながら汚物中に酸素を供給する。更に第1予備処理槽上
のブロワーのモーター熱で暖められた空気を汚物表面上
から汚物表面に吹きつけ、汚物を25℃ないし30℃に
加温すると共に汚物中に生息する好気性のバクテリアは
供給された酸素により非常に活発に繁殖し、汚物を盛ん
に分解して汚水化し、次いで二酸化炭素および水蒸気に
変える。また、悪臭を放つアンモニアは空気による撹拌
作用と好気性バクテリアの分解作用により水素と窒素に
分解されるので悪臭は発生しない。排気筒からは分解に
より発生した二酸化炭素、水素ガス、窒素ガスおよび水
蒸気が排出される。この様にして予備処理された汚物は
一定水位を保ちながら第一予備処理槽の側壁から溢流し
て、次段の第二予備処理槽に移送し、第一予備処理槽で
分解されなかった脂肪分、でんぷん質、植物繊維等の粗
大有機物を濾過ネットで除去し、濾過した汚物を隣接す
る更に次段の主処理槽に送給し、該主処理槽主処理槽に
流入する。第二予備処理槽は上方の通路で主処理槽と連
通しているので主処理槽から加温空気が流入でき、加温
手段が設けられていない第二予備処理槽でありながら層
内が加温される。したがって、濾過ネットを取り替える
とき、粗大有機物が入った残渣濾過ネットはそのまま濾
過汚物上の槽内の上方に吊り下げておくと、加温空気で
乾燥、無臭化、減量されて好適な有機肥料に改変され
る。上記のように第一予備処理槽を一定の水位に保持す
ることは、十分な予備処理期間を与えて好気性バクテリ
アの分解活動を定常化し、常に一定の好気性バクテリア
の生存をはかって、最終段の主処理槽での好気性バクテ
リアの分解活動を最良状態にするために、欠くことがで
きないものである。また、第二予備処理槽内でも好気性
バクテリアの生存により分解が助成される。
【0010】主処理槽では、汚物中に配設されたヒータ
ー及び槽上方に設置のブロワーのモーターからでる熱に
より汚物は好気性バクテリアの活動温度の25℃ないし
30℃前後に加温され、好気性バクテリアの分解活動が
活発化される。さらに、汚物中に空気を吹き出し汚物を
激しく撹拌しながら汚物中の好気性バクテリアに酸素を
供給する。好気性バクテリアは活動するために極めて多
量の酸素を必要とするので、さらに、汚物表面上からも
空気を吹き出し、発生した重い二酸化炭素ガスを追い払
うと共に、汚物表面の好気性バクテリアに酸素を与えて
好気性バクテリアの活動をさらに活発化し、汚物の分解
を一層増進させる。この結果、汚物は完全に分解して汚
水化すると共に二酸化炭素が発生され、水蒸気と共に排
気される。汚物は十分に分解されており、またアンモニ
アも空気撹拌と好気性バクテリアの分解作用により水素
と窒素に分解されているので、この排気ガスは完全に無
臭化されている。そして、主処理槽中の汚物は汚泥を生
ずることなく汚水化され、さらに気化されて減量され
る。従って、本発明の方法による処理装置では汲み取り
は全く不要であるうえに、下水として排出する必要も全
くない。
【0011】ところで、主処理槽底部に設置したヒータ
ー直上に近接してヒーター制御用のサーモスタットの温
度センサーを配設すると、汚物の温度は好気性バクテリ
アの最適活動温度の25℃ないし30℃前後にヒーター
で保持される。好気性バクテリアの分解により主処理槽
中の汚物の量が減少するにつれて、温度センサー及びヒ
ーターの設置位置より汚物表面が低下して終に温度セン
サー及びヒーターは暴露される。この様な状態になる
と、ヒーターは汚物に邪魔されないので、ヒーターの上
昇した温度が温度センサーに直接到達し検知される。か
くして好気性バクテリアの最適活動温度の25℃ないし
30℃のヒーター設定温度を超える温度が検知される
と、サーモスタットが作動してヒーターの電源が切断さ
れる。従って、好気性バクテリアの活動により便尿汚物
が分解されて主処理槽が空になっても加熱し過ぎること
はなく、安全で、余分の電力を消費することもない。ま
た、上記作用でヒーター制御用のサーモスタットの温度
センサーが下部レベルセンサーとして作用する。
【0012】主処理槽の設定温度はヒーター制御用のサ
ーモスタツトで汚物の処理量に応じて適宜任意の温度に
設定できる。例えば、家族数5ないし8人で利用するト
イレでは、30℃に設定し、4人以下で利用する場合は
25℃に設定すると、ちょうど好気性バクテリアの活動
とバランスが取れる。
【0013】主処理槽内の汚物中に設置した空気送給管
の管状脚部の空気吹き出し口より僅か上方位置の高さに
下位レベルセンサーは、好気性バクテリアの分解により
主処理槽中の汚物の量が減少するにつれて、汚物表面が
低下してそのレベルが下部レベルセンサーの検知位置に
なると下部レベルセンサーの作動部が働き、その結果、
槽外に配設したスイッチを作動してヒーターの電源を切
断する。したがって、この場合も上記と同様に、好気性
バクテリアの活動により便尿汚物が分解されて主処理槽
をの汚液を減少させても、加熱し過ぎることがなく、安
全で、余分の電力を消費することもない。
【0014】さらに、主処理槽内の汚物表面に空気を吹
き出す空気管より僅か下方位置で下部レベルセンサーよ
り上方の高さに汚物表面レベル検知用の上部レベルセン
サーを配設したので、主処理槽における各種器具類が故
障などにより、好気性バクテリアの活動が不十分となり
汚物表面レベルが上昇してきたとき、速やかにこのレベ
ル上昇を上部レベルセンサーで検知し、上部レベルセン
サー作動部が働き、その結果、槽外に配設した警告ブザ
ーや警告ランプを働かせて、故障を知らせることができ
る。
【0015】主処理槽内の汚物中に空気を吹き出して激
しく撹拌するための空気送給管28は、槽底部で水平に
配置された管となり、該管に複数の空気吹き出し口が水
平に設けられているので、送給された空気は汚物中に広
い範囲で均一に吹き出すことができる。
【0016】主処理槽は、上記の構造であるので、汚物
の貯留量が極めて少なく、このため土中に埋設した主処
理槽は時間の経過と共に土中から圧力を受けて浮き上が
ってくる。ところで、本発明では第一予備処理槽から第
二予備処理槽へ汚物を移送する汚物移送管が主処理槽の
左右の槽壁を貫通している。したがって、汚物が多量に
入って重料のある第一予備処理槽及び第二予備処理槽の
重量が汚物移送管をとおして主処理槽に掛かるので、主
処理槽は浮き上がることがない。従って、無臭化処理槽
をを季節による温度変化の少ない土中深くに埋設でき、
処理槽本体の温度変化を少なくし、好気性バクテリアの
活動温度を一定に保持できる。
【0017】本発明においては、さらに、予備処理槽お
よび主処理槽から排気される気体中にバクテリアが混入
されても、排気筒を上昇中に排気中の二酸化炭素により
窒息され殺菌され、排気筒からはクリーンな気体のみが
放出され安全である。
【0018】また、既に設置している従来の一槽式の浄
化便槽を取り去ることなく第一予備処理槽に改良して本
発明の便尿の無臭化処理槽に容易に利用することもでき
る。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の方法及びその方法を実施
する装置を図面を参照しながら実施の形態を説明する。
【0020】図1に示すように、図示しないトイレで排
泄された便や尿は水洗水で加水されて流下管を下って、
通常天部を除いて地中に埋設されている第一予備処理槽
2の槽内に開口する加水汚物の流入口5から第一予備処
理槽2中に汚物13として蓄積される。通常、第一予備
処理槽2はプラスチックで成形されている。第一予備処
理槽2の隣に主処理槽4を設置する。更に主処理槽4の
第一予備処理槽2と反対側の隣には第二予備処理槽3を
配設する。
【0021】第二予備処理槽3は第一予備処理槽2から
移送された汚物から粗大有機物を除去する処理槽で、第
一予備処理槽2から第二予備処理槽3に主処理槽4の左
右の槽壁を水平方向に貫通する汚物移送管16を配設す
る。主処理槽4は第二予備処理槽3から移送された汚物
を完全に分解する最終段の分解槽である。
【0022】上記の第一処理槽2には、槽上に設けたブ
ロワー6から空気を送る空気送給管8を槽内に立垂し、
槽内底部に該空気送給管8の空気吹出し口9を設ける。
空気吹出し口9から汚物中に吹き出す空気で汚物を激し
く撹拌して、汚物中の好気性バクテリアに活動するため
の酸素を十分に与える。槽上に設けられたブロワー6は
箱体7で囲閉され、ブロワー6のモーターから発生され
る熱を逃がさないようにしている。空気管10の管路中
にブロワー11を設けて箱体7で加温された空気を吹出
し口12から槽内の汚物13の表面上に吹き出す。好気
性バクテリアの活動により汚物から分解されて発生する
水蒸気、二酸化炭素ガス、水素ガス、窒素ガスを排気す
る排気筒14を槽上部壁から槽外に突設する。予備処理
した汚物は槽横壁の流出口15に臨んで取り付けられた
汚物移送管16から主処理槽内を貫通して第二処理槽3
に移送される。
【0023】第二予備処理槽3には、槽横壁に第一予備
処理槽2から主処理槽4中を貫通して配設した汚物移送
管16に接続する流入口17が設けられている。流入口
17の近接直下には濾過ネット18が吊り下げられて、
汚物移送管16から移送されてきた第一予備処理槽2か
らの予備処理された汚物は濾過ネット18を通して粗大
な有機物、例えば脂肪分、でんぷん質、植物繊維などが
ネット内に残して濾過する。濾過ネット上端19より低
いレベルの槽側壁に濾過した汚物の汚物流出口20を設
けて主処理槽4の槽壁の流入口24に連通させる。さら
に、濾過ネット上端19より高いレベルの槽側壁には主
処理槽4内上方の雰囲気中に連通する連通口23を設け
る。この連通口23からは、第二予備処理槽3でなお活
動する好気性バクテリアで分解された気体を主処理槽4
に送り、また、主処理槽4の加温された空気を第二予備
処理槽3内に取り込む。第二処理槽の濾過ネット18内
に濾過残渣が溜まると濾過ネット18を取り外し、槽内
上方のふた21の直下につり下げて保存し、新しい濾過
ネット18を流入口17の近接直下につり下げる。槽上
方に吊り下げた粗大有機物の入った濾過ネット18は主
処理槽から流入の加温空気で乾燥されて減量し且つ無臭
化され有機肥料となる。
【0024】主処理槽4には、上記のとおり槽横壁に第
二予備処理槽3の濾過汚物流出口20に連通する汚物流
入口24が有り、槽上にはブロワー26が設けられてお
り、ブロワー26から槽内底部に配設した空気送給管2
8に空気を送る。槽内底部には空気送給管28により送
られた空気を汚物中に吹き出す複数の空気吹出し口29
が水平に設けられている。主処理槽4を設置した時に槽
底部は水平設定しなければ、主処理槽4の底部の汚液は
浅いので偏って貯留されることとなり、水平に配列され
た複数の吹出し口29から均等に空気が吹き出されなく
なる。従って均等な吹出し空気による撹拌ができなくな
る恐れがある。そのため、主処理槽4の底部が水平に設
置されない場合には、槽底部にモルタル25を張って槽
底部を水平に修正する。
【0025】また、槽底部近辺の空気送給管28の周壁
にはヒーター30を設け、且つ槽上に設けたブロワー2
6を箱体27で囲閉して、ブロワーのモーターから発生
する熱を逃さないようにする。ブロワー囲閉箱体27か
ら槽内に空気管31を挿入し、加温された箱体27内の
空気を空気管31の管路中に設けたブロワー33でひい
て、主処理槽内の汚物表面35上に空気管31の先端の
空気吹出し口32を臨ませて、空気吹出し口32から汚
物表面35に吹きつけて、汚物内の好気性バクテリアに
上記の空気送給管28の複数の吹出し口29からのヒー
ターにより加温された空気と共に箱体27の加温された
空気を与えて活動を活発化させる。好気性バクテリアの
活動により汚物から発生する水蒸気、二酸化炭素ガス、
水素ガス、窒素ガスを排気する排気筒34を槽上部壁か
ら槽外に突設する。この排気筒34は第一予備処理槽の
排気筒14と合流させて図示しない上方のブロワーで地
上高く排気する。
【0026】汚物に吹き込む空気の激しい撹拌と加温に
より好気性バクテリアの活性化が進み汚液が減少して汚
物表面35が低下した場合、汚物表面35の低下位置を
検出するために、主処理槽4の層内底部の空気送給管2
8の空気吹出し口29の位置より僅か高い位置の槽壁に
下部レベルセンサー36を設け、この下部レベルセンサ
ー36の作動に応答してヒーターの電源を切るスイッチ
を槽外に配設する。また、槽内の装置の何らの異常によ
り汚物表面35の位置が上昇して場合に、その汚物表面
35の位置を検知する上部レベルセンサー37を空気管
31の空気吹出
【0027】
【実施例】第一予備処理槽2、第二予備処理槽3及び主
処理槽4の槽径は700mm、高さ1100mmとし、
空気管10及び空気管31はそれぞれ75mm径の塩ビ
管を使用し、汚物移送管も75mm径の塩ビ管を使用す
る。濾過ネット18は24メッシュ、深さ700mm、
幅450mmの袋状ネットを使用する。第一予備処理槽
2の流出口及び第二予備処理槽3の流入口17の高さは
750mmとし、第二予備処理槽3の流出口及び主処理
槽4の流入口24の高さは各槽の底部から650mmと
し、それらの径は75mmとする。さらに、第二予備処
理槽3と主処理槽4間の連通口23の高さは900mm
とし、その径は90mmとする。
【0028】ヒーター30は400ワットのシースヒー
ターとする。ブロワー6及びブロワー26並びにブロワ
ー11及びブロワー33はは50ないし60ワットのブ
ロワーとする。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の汲み取り
及び下水不要の便尿の無臭化処理方法及び無臭化処理装
置は、第一予備処理槽で好気性バクテリアの分解作用で
汚水に予備処理された汚物は一定水位を保ちながら第一
予備処理槽の側壁から溢流して、次段の第二予備処理槽
に汚物移送管により移送され、第二予備処理槽に設置し
た濾過ネットを通して第一予備処理槽内での予備処理で
分解されないで残った粗大有機物を濾過した後、濾過し
た汚物を主処理槽に流入するもので、第一予備処理槽で
一定の水位に保持されているので、十分な予備処理期間
が確保でき好気性バクテリアの分解活動を定常化し、常
に一定量以上の好気性バクテリアの生存をはかり、次段
の第二予備処理槽で粗大物を除去して最終段の主処理槽
に送り、主処理槽中における好気性バクテリアの分解活
動を最良状態にする。従って、便尿の汚物は、この3段
階の処理により十分に分解されて二酸化炭素を発生して
汚水となり、さらに汚水は分解されて水蒸気となって排
気筒から放出される。このため、主処理槽には汚物が残
留することなく、かつ、水位が増大することがないの
で、汲み取りを不要とし、且つ流出する下水か全く生じ
ない。また、汚泥を生じることもなく、下水を必要とし
ない。また、悪臭を放つアンモニアは空気による撹拌作
用とバクテリアにより窒素と水素に分解されて排気筒か
ら放出されるので悪臭は皆無である。さらに、排気筒中
で多量に放出される二酸化炭素でバクテリアは死滅され
るので、排気筒からバクテリアが放出されることがなく
衛生的である。さらに、下部レベルセンサー及び上部レ
ベルセンサーにより、常に処理槽内を監視し操業するの
で、安全かつ効率的に操業できる。また、粗大有機物は
乾燥されて減量され且つ無臭化され、優れた有機肥料と
して回収される。このように本発明は従来の処理方法及
び便槽では予想されない優れた作用効果を奏するもので
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無臭化処理槽の構成を示す透視説明図
である。
【図2】上記の無臭化処理槽の汚物の流れを示す切断概
略平面図である。
【符号の説明】
1 便尿の無臭化処理槽 2 第一予備処理槽 3 第二予備処理槽 4 主処理槽 5 流入口 6 ブロワー 7 箱体 8 空気送給管 9 空気吹出し口 10 空気管 11 ブロワー 12 吹出し口 13 汚物 14 排気筒 15 流出口 16 汚物移送管 17 流入口 18 濾過ネット 19 濾過ネット上端 20 汚物流出口 21 ふた 22 乾燥濾過ネット 23 連通口 24 汚物流入口 25 モルタル 26 ブロワー 27 箱体 28 空気送気管 29 空気吹出し口 30 ヒーター 31 空気管 32 吹出し口 33 ブロワー 34 排気筒 35 汚液表面 36 下部レベルセンサー 37 上部レベルセンサー

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 便尿及び水洗水からなる加水汚物を第一
    予備処理槽に受入れ、該加水汚物中に設けた空気吹出し
    口から空気を吹き出して撹拌すると共に加水汚物表面に
    上方に設けた加温空気吹出し口から加温空気を吹きつ
    け、汚物中の好気性バクテリアに酸素を与えて汚物を予
    備分解させ、発生気体を排気し、予備分解した汚物を第
    一予備処理槽から第二予備処理槽に移送し、予備分解し
    た汚物を第二予備処理槽中に吊り下げた濾過ネットに通
    して予備分解した汚物中に含有の澱粉質、脂肪分、植物
    繊維分の粗大有機物を除去した後、濾過ネット上端より
    低いレベルに設けた槽側壁流出口から濾過汚物を溢出さ
    せて隣接する主処理槽壁流入口から主処理槽に移送し、
    主処理槽内において移行された汚物表面に上方に設けた
    吹出し口から加温空気を吹きつけ且つ汚物中に設けたヒ
    ーターにより加温しながら汚物中の好気性バクテリアを
    その活動温度に維持すると共に汚物中に設けた空気吹出
    し口から空気を吹き出し撹拌することにより汚物中の好
    気性バクテリアに酸素を供給してバクテリアの活動によ
    り汚物中の有機物を分解して水、二酸化炭素、水素ガス
    および窒素ガスに変換して無臭化し、主処理槽から水蒸
    気と共に二酸化炭素、水素ガスおよび窒素ガスを排気し
    て汲み取りを不要としたことを特徴とする汲み取り及び
    下水不要の便尿の無臭化処理方法。
  2. 【請求項2】 主処理槽内の汚物中に吹き出す加熱撹拌
    空気吹き出し口のレベルより僅か上部位置の高さより汚
    物表面レベルが低下したことを検知して汚物の加温を停
    止して汚物のレベル低下を防止し、主処理槽内の汚物表
    面に上方から加温空気を吹きつける空気吹出し口レベル
    の僅か下方のレベルの高さより汚物表面レベルが上昇し
    たことを検知して警告することを特徴とする請求項1に
    記載の汲み取り及び下水不要の便尿の無臭化処理方法。
  3. 【請求項3】 便尿及び水洗水からなる加水汚物を受入
    れ予備分解するる第一予備処理槽2と第一予備処理槽2
    から移送された汚物から粗大有機物を除去する第二予備
    処理槽3と第二予備処理槽3から移送された汚物を完全
    に分解する主処理槽4からなり、第一予備処理槽2と第
    二予備処理槽3の間に主処理槽4をそれぞれ隣接して配
    設し、第一予備処理槽2から主処理槽4内を水平方向に
    貫通させて第二予備処理槽3に汚物を移送する汚物移送
    管16を配設し、(a)該第一処理槽2には、便尿及び
    水洗水からなる加水汚物を流入する流入口5を槽壁上部
    に配設し、槽上に設けたブロワー6から空気送給する空
    気送給管8を槽内底部に配設し、槽内底部に該空気送給
    管の空気吹出し口9を設け、且つ槽上に設けたブロワー
    6を箱体7で囲閉し、管路中にブロワー11を有し且つ
    先端に吹出し口12を有する空気管10を上記ブロワー
    囲閉箱体7から槽内の上部位置に配設し、汚物から発生
    する水蒸気、二酸化炭素ガス、水素ガス、窒素ガスを排
    気する排気筒14を槽上部壁から槽外に突設し、予備処
    理した汚物を流出する流出口15を槽横壁に設けて汚物
    移送管16に接続し、(b)該第二予備処理槽3には、
    槽横壁に第一予備処理槽2から主処理槽4中を貫通して
    配設した汚物移送管16に接続する流入口17を設け、
    流入口17の近接直下に濾過ネット18を吊り下げ配置
    し、濾過ネット上端19より低いレベルの槽側壁に濾過
    汚物流出口20を設け、濾過ネット上端19より高いレ
    ベルの槽側壁に主処理槽4内上方に連通する連通口23
    を有し、(c)該主処理槽4には、槽横壁に第二予備処
    理槽3の濾過汚物流出口20に連通する汚物流入口24
    を有し、槽上に設けたブロワー26から空気送給する空
    気送給管28を槽内底部に配設し、槽内底部の汚物中に
    空気を吹き出す空気送給管28の空気吹出し口29を設
    け、槽底部近辺の空気送給管28の周壁にはヒーター3
    0を設け、且つ槽上に設けたブロワー26を箱体27で
    囲閉し、管路中にブロワー33を有し先端に空気吹出し
    口32を有する空気管31を上記ブロワー囲閉箱体27
    から槽内に配設し、該空気吹出し口32を汚物流入口2
    4より低レベル位置の汚物表面上にに配設し、汚物から
    発生する水蒸気、二酸化炭素ガス、水素ガス、窒素ガス
    を排気する排気筒34を槽上部壁から槽外に突設したこ
    とを特徴とする汲み取り及び下水不要の便尿の無臭化処
    理槽1。
  4. 【請求項4】 主処理槽4の層内底部の汚物中に空気を
    吹き出す空気送給管28の空気吹出し口29のレベルよ
    り僅か上部の高さレベルの槽壁に汚物表面の低下位置を
    検出する下部レベルセンサー36を配置し、該下部レベ
    ルセンサー36の作動に応答してヒーターの電源を切る
    スイッチを槽外に配設し、汚物表面に空気を吹き出す空
    気管31の空気吹出し口32より下位で且つ下位表面セ
    ンサー36より上位レベルの槽壁に上部レベルセンサ3
    7を設け、該上部レベルセンサー37の作動に応答する
    警告ブザー及び/又は警告ランプを槽外に配設したこと
    を特徴とする請求項4記載の汲み取り及び下水不要の便
    尿の無臭化処理槽1。
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