JP3676439B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は複写機等の画像形成装置に関し、特にファクシミリ機能を有する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル複写機の複合機としてファクシミリ機能をもった製品がすでに各社から発表されている。このファクシミリ機能のうち、画像データを送信する場合はファクシミリ機能部の設定として、送信する相手先と画像処理の画質モードと送信する解像度と送信サイズの設定をユーザーが手動で設定するものであった。
【0003】
又、設定した内容が送信先の機器で対応していない場合は、ファクシミリ送信処理部で解像度と送信サイズを再変換したあとに送信している。又、ヒストグラムの作成方法については、自動濃度調整としてレンジ補正機能を有する装置が開発されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来のファクシミリ機能をもったデジタル複写機で、画像データを送信する場合、ファクシミリ機能部の設定として、送信する相手先の画像処理の画質モードと、送信する解像度と送信サイズの設定をユーザーが手動で設定する必要があり面倒な操作が必要であった。特に、文字原稿と写真原稿と細字文字(小さい文字)原稿等の各種の原稿を同時に送信したい場合は、各原稿単位にこれらの送信モード設定をする必要があった。
【0005】
又、ファクシミリ送信時の各種モード設定が手動の設定のため、設定ミスや設定忘れを起こす恐れがあった。
【0006】
従って本発明の目的は、原稿種類による画質モードと解像度を自動的に切り換えれファクス送信する機能を有するデジタル画像形成装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による画像形成装置は、原稿を走査し原稿画像に対応する画像データを提供する走査手段と、前記画像データから画素濃度のヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、前記ヒストグラム作成手段から提供される前記ヒストグラムを原稿判別条件に基づいて解析し、前記原稿の種類を判別する判別手段と、前記原稿のサイズを検知する検知手段と、前記検出手段から提供される前記原稿サイズに応じて、入力画像データを外部通信回線に対して送信する通信手段と、前記走査手段から提供される前記画像データを画質モードに応じて処理し、処理された画像を前記通信手段に転送する画像処理手段と、前記判別手段により判別された原稿の種類に応じて、前記画像処理手段の前記画質モードを自動的に設定する設定手段と、前記外部通信回線を介して前記通信手段に受信された画像データに基づいて画像を形成する手段とを具備する。
【0008】
又、本発明による画像形成装置は 原稿を走査し原稿画像に対応する画像データを提供する走査手段と、前記画像データを所定数の段階に濃度分割したヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、前記ヒストグラム作成手段から提供される前記ヒストグラムを解析し、原稿種類を文字、写真、文字/写真の中の1つとして判別する判別手段と、前記原稿のサイズを検知する検知手段と、
前記検知手段により検知された原稿サイズに基づいて、入力画像データを外部通信回線に対して送信する通信手段と、前記走査手段から提供される前記画像データを画質モードに応じて処理し、処理された画像を前記通信手段に転送する画像処理手段と、前記判別手段により判別された原稿の種類に応じて、前記画像処理手段の前記画質モードを設定する設定手段と、前記外部通信回線を介して前記通信手段に受信された画像データに基づいて画像を形成する手段とを具備し、ファクシミリ送信時に、原稿毎に原稿の種類を判別し、前記画像処理手段の画質モードの設定を切り換え、前記処理手段により処理された画像データを前記外部通信回線に送信する。
【0009】
前記判別手段は、前記原稿下地濃度付近の頻度値と、文字濃度付近の頻度値を加算し、この加算値が第1所定値以上であって、中間濃度の各頻度値が全て第2所定値より小さい場合、前記原稿を文字原稿と判断し、中間濃度の各頻度値に前記第2所定値より大きなものがある場合、前記原稿を文字/写真原稿と判断する手段を有する。
【0010】
又、本発明による画像形成装置は、原稿を走査し原稿画像に対応する画像データを提供する走査手段と、前記画像データを所定数の段階に濃度分割したヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、前記ヒストグラム作成手段から提供される前記ヒストグラムを解析し、原稿種類を判別し、(a)前記原稿下地濃度付近の頻度値と、文字濃度付近の頻度値を加算し、この加算値が第1所定値以上であって、中間濃度の各頻度値が全て第2所定値より小さい場合、前記原稿を文字原稿と判断し、中間濃度の各頻度値に前記第2所定値より大きなものがある場合、前記原稿を文字/写真原稿と判別する第1判別手段と、(b)前記原稿が文字原稿と判断されたとき、前記原稿画像データの主走査方向の黒画素のつながりを示す黒ラン長を計算し、前記黒ラン長の最大値に基づき前記原稿の細密度を判別する第2判別手段と、(c)前記原稿下地濃度付近の頻度値と、文字濃度付近の頻度値を加算し、この加算値が第1所定値未満である場合、前記ヒストグラムの所定濃度領域での各頻度値が第3所定値より全て大きい場合、前記原稿を写真原稿と判断し、前記ヒストグラムの前記所定濃度域での各頻度値に前記第3所定値より小さいものがある場合、前記原稿を文字/写真原稿と判別する第3判別手段とを含む判別手段と、前記走査手段から提供される前記画像データを画質モードに応じて処理する画像処理手段と、前記判別手段により判別された原稿の種類に応じて、前記画像処理手段の前記画質モードを設定する設定手段と、前記画像処理手段により処理された画像データに対応する画像を形成する手段とを具備する。
【0011】
又、本発明による画像形成方法は、原稿を走査し原稿画像に対応する画像データを提供し、前記画像データに基づいて前記原稿の種類を判別し、前記判別手段により判別された原稿の種類に応じて前記画像データを処理し、処理された画像データを提供し、前記処理された画像データを外部通信回線に対してファクシミリ送信し、前記外部通信回線を介して受信された画像データに基づいて画像を形成する工程を有する。
【0012】
従って、プリスキャン処理として、送信サイズとヒストグラムと最大黒ラン長を求め、求めた値に基づいて原稿の種類が判別される。ファクシミリ機能を用いて様々な種類の原稿を送信する場合でも、ユーザーはファクシミリ送信に必要な各モードを設定することなく、送信相手先の設定をするだけで、最適な画像処理モードと、ファクシミリ送信の解像度と、送信サイズの設定が原稿毎に自動的に行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施例について図面を参照して説明する。図2は本発明が適用される画像形成装置の概略構成を示す。この画像形成装置は原稿を読取るスキャナ部1と、スキャナ部1又は図示しない外部装置から供給される画像信号に応じて用紙上に画像を形成するプリンタ部2とから構成されている。
【0014】
スキャナ部1は、複写すべき原稿が載置される原稿台117、原稿台117上に載置された原稿を押える開閉自在な原稿カバー109、原稿台117上に載置された原稿を照明する光源としての蛍光灯3、蛍光灯3からの光照射による原稿からの反射光を光電変換する光電変換手段としてのCCD形ラインセンサ4を有している。なお、蛍光灯3には、その管壁を一定温度に加熱するための加熱手段としての図示しないランプヒータが設置されている。又、原稿台117には、原稿を載置する原稿ガラス92と原稿を突き当てて原稿位置を測る原稿スケール91とが設けられている。
【0015】
蛍光灯3の側方には、蛍光灯3からの光を原稿に効率良く収束させるためのリフレクタ115が配設されている。又、蛍光灯3とラインセンサ4との間には、原稿からラインセンサ4へ向かう光、すなわち、原稿からの反射光が通過される光路を折曲げるための複数のミラー112〜114、及び上記反射光をラインセンサ4の受光面に集束させるためのレンズユニット116などが配設されている。
【0016】
原稿台117上に載置された原稿は、蛍光灯3、及びミラー112〜114からなる走査系が原稿台117の下面に沿って矢印a方向に往復動移動することにより、その往復時に露光走査される。この場合、ミラー113、114は光路長を保持するように、ミラー112の1/2の速度にて移動する。
【0017】
上記走査系の走査による原稿からの反射光、つまり、蛍光灯3の光照射による原稿からの反射光は、ミラー112〜114によって反射された後、レンズユニット116を通り、ラインセンサ4に導かれ、原稿の像がラインセンサ4の受光面に結像される。
【0018】
なお、蛍光灯3、ラインセンサ4、ミラー112〜114、及び、レンズユニット116によって走査ユニット108が構成されている。そして、蛍光灯3、リフレクタ115、及びミラー112は第1キャリッジ111に設けられ、ミラー113,114は第2キャリッジ110に設けられ、これらのキャリッジ111,110はそれぞれ図示しないモータによって移動される。
【0019】
プリンタ部2は像担持体としての感光体ドラム6を有し、この感光体ドラム6は円筒状であって、図示しないモータなどによって所望の方向に回転可能に構成され、所望の電位に帯電されるとともに、プリントデータに応じて変調されたビーム光が照射されることにより静電潜像が形成される。
【0020】
感光体ドラム6の周囲には、感光体ドラム6の表面を帯電する帯電装置102、感光体ドラム6の表面に複写あるいは出力すべき画像情報としてのプリントデータに応じて変調されたレーザビーム光を出力するレーザユニット5、レーザユニット5からのビーム光によって感光体ドラム6上に形成された静電潜像にトナーを付着せしめることで現像する現像装置7、現像された感光体ドラム6上のトナー像を、後述する給紙部9から供給される用紙上に転写する転写装置105、及び感光体ドラム6上に吸着した用紙を剥離する剥離装置106などが順に配設されている。
【0021】
感光体ドラム6の周囲であって、剥離装置106よりも下流側には、感光体ドラム6の表面に残ったトナーを除去するクリーナユニット104、及び、感光体ドラム6上の電位を次の画像形成のために消去する消去装置107が順に配設されている。
【0022】
現像装置7と転写装置105との間には、感光体ドラム6上に形成されたトナー像を転写するための用紙を、感光体ドラム6と転写装置105との間に向かって供給する給紙部9が設けられている。
【0023】
トナー像が転写された用紙が感光体ドラム6から剥離装置106で剥離される方向には、用紙にトナー像を定着させるための定着装置8、及び、剥離装置106で剥離された用紙を定着装置8に向かって搬送するための搬送装置103が配設されている。
【0024】
定着装置8でトナー像が定着された用紙は、排紙ローラ119によって排紙トレイ10に排出される。
【0025】
図3は、上記画像形成装置の制御系の概略構成を示すブロック図である。この装置は、主CPU11、コントロールパネルCPU12、スキャナCPU13、及びプリンタCPU14によって制御されている。主CPU11は、コントロールパネルCPU12、スキャナCPU13、及びプリンタCPU14と通信してこれらを制御している。
【0026】
コンパネ(コントロールパネル)CPU12は、ROM15とRAM16と接続され、これらのデータをもとにコンパネ17上のスイッチの検知、LEDの点灯、消灯、表示器の制御等を行っている。スキャナCPU13は、主CPU11との通信によりコントロールされておりROM21、RAM22のデータをもとに、図示しないモータ、ソレノイド等のメカコン(メカニカルコンポーネント)23の制御、ADF(オートドキュメントフィーダ)24、エディタ25、A/D(アナログ・デジタル変換回路)26、SHD(シェーディング補正回路)27、ラインメモリ28等の制御を行っている。
【0027】
プリンタCPU14は、主CPU11との通信によりコントロールされておりROM31、RAM32のデータをもとに、図示しないモータ、ソレノイド等のメカコン33の制御、ソータ34、LCF(ラージカセットフィーダ)35、レーザ変調回路36、レーザドライブ回路37等の制御を行っている。
【0028】
主CPU11はROM41とRAM42に格納された制御プログラムに従って、画像形成装置を総合的に制御する。データ切り替え及びバッファメモリ43はスキャナ部1で読取ったデータをどこへ送るか、又、プリンタ部2へはどのデータを送るのかの切り替え及びバッファリングを行う。画像処理部44には画像データからヒストグラムを作成し、そのヒストグラムを基に画像データを補正する回路、及び本発明による自動濃度調整部が設けられている。圧縮伸張回路45は画像データの圧縮伸張を行い、ページメモリ回路46は画像データをページ毎に蓄える。
【0029】
ディスプレイメモリ48はディスプレイ47上へ表示される画像のデータを格納し、プリンタコントローラ50はパソコン(パーソナルコンピュータ)49からのコードデータを画像データに展開する。ディスプレイフォントROM51はディスプレイメモリ48上にコードデータを展開し、プリントフォントROM52はページメモリ46上にコードデータを展開し、圧縮メモリ53は圧縮伸張回路45により圧縮されたデータを蓄える。主CPU11には以上説明したコンポーネントの他、ハードディスクドライブ54、光ディスクドライブ55、ファクシミリ処理部56とのインターフェースを行うI/Fコントローラ57が接続されている。ファクシミリ処理部56は、処理された画像データを本装置に接続された外部通信回線(図示されず)に転送し、又は外部通信回線からの画像データを入力する。
【0030】
図4は画像処理部44の概略構成を示すブロック図である。ヒストグラム作成回路80はスキャナ部1からの画像データから濃度ヒストグラムを作成する。補正基準値算出部81はヒストグラム作成回路80で作成されたヒストグラムに基づいて補正基準値(後述)を算出する。レンジ補正回路82は補正基準値算出部81からの補正基準値を用いて濃度レンジ(後述)を補正し、リアルタイムに自動濃度調整を行なう。
【0031】
タイミング信号発生部83はクロック発生部84からのクロック信号に基づいて、画像処理部44内の各ブロックに必要な各種タイミング信号を発生する。画質改善回路85はローパスフィルタ及び高域強調回路などが含まれ、レンジ補正回路82によりレンジ補正された画像の画質を更に改善する。拡大/縮小回路86は必要に応じて画像を拡大/縮小し、階調処理回路87はディザ法又は誤差拡散法を用いて画像の階調を処理する。このようにして処理された画像信号はプリンタ部2に送られ画像が形成される。
【0032】
図5は、ヒストグラム作成回路80により作成される濃度ヒストグラムの概略を示す。例えば、A4の1枚の画像を読込む場合、400dpi で読込んだとすると、全画素数Gは次のようになる。
【0033】
G=210×297×(400/25.4)2
この画素数Gの各画素は濃度を有し、ここでは、その濃度を8ビットにて表現する。図5(a)における横軸は、この濃度即ち画素値を示し、縦軸はその濃度に対し、どの濃度の画素が何個存在したかを示す頻度(画素数)である。
【0034】
図5(a)に示すように本実施例では濃度を16に分割し256段階の濃度を16段階に簡略化ている。即ち8ビットの画素値の内、下位4ビットは無視される。16分割を採用することによりハードウエアは大幅に簡略化される。16分割でもヒストグラムとして必要な情報量は、自動濃度調整機能においては十分確保されている。図5(b)は均等16分割の仕方を示し、分割番号0は画素値0〜Fの範囲、分割番号1は画素値10〜1Fの範囲、以下同様に分割番号Fまで画素値範囲が設定される。
【0035】
次に、補正基準値算出部81及びレンジ補正回路82のレンジ補正について説明する。レンジ補正はアナログ複写機における自動露光機能での下地カット等に使用される機能である
一般に、原稿をデジタル的に読取り、濃度ヒストグラムを作成すると図6(a)のようになる。新聞のような原稿の場合、下地濃度がかなりあるので図6(a)のMで示すように下地濃度部分に山が1つでき、Nのように文字濃度部分にも1つの山ができる。ここで、アナログ複写機では、露光ランプを制御して下地濃度部を排除できるが、デジタル複写機では、それができないので下記のような方法で同様の効果を得ている。
【0036】
簡単な例で説明すると、図6(a)に示すMの山とNの山のピークポイントに対応する濃度DW とDB を求め、下記の計算を行なうことにより、濃度ヒストグラムを図6(b)に示すような分布に変換する。ここで、濃度DW とDB は補正基準値と呼ばれ、ヒストグラム作成回路80が作成した各走査ラインでのヒストグラムを基に補正基準値算出部81が算出する。
【0037】
DN =(DI −DW )×FFH /(DB −DW )
ここでDI は入力画素濃度、DN は補正された画素濃度、FFH は最高画素濃度である。すなわち、図6(a)におけるM〜N間のレンジ(濃度幅)は0〜FFhのレンジに広げられる。
【0038】
次に、ヒストグラム作成方式を概説する。下記式は本発明におけるヒストグラム作成の基本計算式であり、ヒストグラムは主走査ライン毎に作成される。1ラインのヒストグラム作成処理が終るごとにレンジ補正の基準値を求め、その基準値を基にレンジ補正処理を行なっている。又、ヒストグラムを構成する総データ数は常に一定の値である。
【0039】
A´=A−αA+αB
ここで、 A´:現ラインの各濃度に対応する補正された頻度(画素数)
A :前ラインまでに計算された各濃度に対応する頻度
B :現ラインの各濃度に対応する頻度
α :重み係数
重み係数αは、各ラインで累積される頻度値に掛ける値で、ヒストグラムに対する寄与率を示している。このαの値は図7に示すように、ライン数に対応して設定され、14値(2のべき乗分の1)すなわち、1,1/2,1/4,1/8,1/16,1/32,……,1/2048,1/4096,1/8192(=1/213)の中から選択される。
【0040】
次にヒストグラム作成回路80について説明する。ヒストグラム作成回路80は、第1に1ライン読取り中に、入力画素毎にA´=(A´)+αBを計算し、第2に1ライン読取りから次のライン読取りの間、即ち画素濃度が入力されていないとき、前記ヒストグラムの各濃度の頻度について(A´)=A−αAを計算する。このようにしてヒストグラム作成回路80は、現ラインに関する補正された頻度値 A´=A−αA+αBを生成する。このようにして作成されたヒストグラムから、補正基準値算出部81によりレンジ補正用の基準値が算出される。
【0041】
又、ヒストグラム作成には2モード、モード0及びモード1が提供され、必要に応じて一方のモードが選択される。
【0042】
モード0:副走査ライン数に依存した重み付け係数変動加算モード
モード1:入力画素に対する重み付け係数一定加算モード
モード0は、前述したように主走査ラインのカウント数に応じて係数αの値を変化させ、ヒストグラムを作成する。モード1は、主走査ラインのカウント値に関係なく、係数を一定としてヒストグラムを作成する。
【0043】
図8はヒストグラム作成回路80の詳細な構成を示すブロック図である。スイッチ62の一方の端子にはスキャナ部1からの画素濃度信号IDAT4〜IDAT7が入力され、カウンタ63からの出力データ信号CDT00〜CDT03が他方の端子に入力される。スイッチ62は又、タイミング信号発生部83からの選択信号に応じてどちらかの入力信号を選択し、選択後の信号SLDT0〜SLDT3をセレクタ66とクロック発生部64へ出力する。ここで画素濃度信号IDAT4〜IDAT7は、画素濃度の上位4ビットであり、IDAT0〜3は前述された理由により無視される。タイミング信号発生部83からのタイミング信号CTL0は各ラインの間、即ち画素濃度信号が読み込まれていないときハイレベルとなり、スイッチ62はカウンタ63からの信号を選択し出力する。
【0044】
カウンタ63は、(A´)=A−αAを計算する時にクロック発生部64及びセレクタ66に必要な値(カウント値)を供給する。カウンタ63は前述の画素濃度信号が読み込まれていないとき、クロック発生部64の16の出力が順番に選択されて発生するための4ビットカウント値を発生する。カウンタ63はタイミング信号発生部83からカウンタクロック信号CT1CKが入力され、タイミング信号発生部83からのカウンタクリア信号CT1CLによりクリアされる。カウンタクリア信号CT1CLは画素濃度信号が読み込まれているときローレベルとなり、カウンタ63をクリアする。
【0045】
クロック発生部64は選択入力信号SLDT0〜3に応じて、16の出力FCK0〜Fの1出力を入力クロック信号MCKの周期で選択し出力する。図9はクロック発生部64の入出力信号の関係を示す。
【0046】
ヒストグラムレジスタ(フリップフロップ)651 〜65F は各画素濃度に対する補正された頻度(WDAT)を、入力クロック信号FCK0〜Fの立ち上がり時にラッチし出力する。入力信号WDATは前述のA’−αA又は(A’)+αBである。ヒストグラムレジスタ651 〜65F からの補正された頻度信号H0〜HFは、補正基準値算出部81へも出力される。
【0047】
セレクタ66は、ヒストグラムレジスタ651 〜65F からの16段階の各濃度H0〜HFに対応した頻度(画素数)が入力され、スイッチ62からの入力信号SLDT0〜SLDT3に応じて、H0〜HFの16データ(各々バス幅26ビット)のうち1データを選択し信号HSDTを出力する。
【0048】
副走査ライン数カウンタ76は図15のタイミングチャートに示すように、タイミング信号発生部83からのライン同期信号HDENが入力され、カウント値信号FDAT00〜FDAT12をクロック発生部75へ出力し、主CPU11からのクリア信号CRSTによって、原稿1ページが走査される毎にクリアされる。
【0049】
クロック発生部75は、副走査ライン数カウンタ76からの出力信号FDAT0〜FDAT12、及びスキャナ部1からの画素同期クロック信号GCKが入力され、信号HCKをカウンタ74及び加算値生成部71へ出力する。クロック発生部75は、信号FDATの値が1,3,7,F,1F,3F,7F,1FF,3FF,7FF,FFF,1FFFのいづれかのときに、入力画素同期クロック信号の1クロックを出力する。クロック発生部75は、アンド回路で構成され、ライン数信号FDATが全て”1”のとき、即ちFDAT=1,3(11),7(111)、F(1111)…のとき、1クロックを出力する。
【0050】
カウンタ74は、クロック発生部75からのクロック信号HCKが入力され、モード0のときカウント値信号CDT20〜CDT23をセレクタ68へ出力する。カウンタ74も主CPU11からのクリア信号CRSTによってページ毎にクリアされる。カウント値CDT20〜CDT23は図7のようにαを選択するための値である。
【0051】
固定係数値レジスタ78はモード1のときの固定係数値を出力する。スイッチ79はCPU11からのモード信号SL1に応じて切り替わり、モード0のときカウンタ74側に設定され、モード1のときレジスタ78側に設定される。
【0052】
減算値生成部67は、(A´)=A−αAを計算する際の”αA”を出力する。減算値生成部67は、セレクタ66からの出力信号HSDTが入力され、信号HSDTを2のべき乗で除算した値を生成する(信号HSDTをシフトする)。
【0053】
セレクタ68は各ラインの間、即ち画素信号が読み込まれていないときに行なわれる演算(A´)=A−αAの”αA”を、入力信号SSL0〜SSL3に応じて決定する。すなわち、セレクタ68は入力信号SSL0〜SSL3の値が”1”の場合は(信号HSDTの値)/2、入力値が”2”の場合は(信号HSDTの値)/22 、……、入力値がCの場合は(信号HSDTの値)/213を出力する。
【0054】
減算部70は、減算(A´)=A−αAを行なう。減算部70は、セレクタ66からの濃度信号HSDT(上式のA)が入力され、セレクタ68からの減算数信号SDT(上式のαA)が入力され、その減算結果として信号YDATが出力される。
【0055】
加算値生成部(シフトレジスタ)71は、A´=(A´)+αBを計算する際の「αB」を生成する。加算値生成部71は、クロック発生部75からのクロックの信号HCKが入力されて信号XDATを加算部69へ出力する。加算値生成部71も又、主CPU11からのクリア信号CRSTによってページ毎にクリアされる。図10は、加算値生成部71の出力例を示すもので、クリア信号CRSTの入力時にイニシャル値出力2000Hで、その後クロック発生部75からのクロック信号HCKが入る毎に現状値の1/2を出力する。この出力は16進数であるので、例えば現状値2000Hの1/2は1000Hとなり、現状値1000Hの1/2は800Hとなる。図11は、信号FDATの変化に対応する各信号の変化を示す。
【0056】
加算部69は、加算A´=(A´)+αBを行なう。加算部69は、セレクタ66からの頻度信号HSDT、及び加算値生成部71からの加算データの信号XDATが入力され、その加算結果として信号ZDATを出力する。図11は、信号ZDATの加算例を示すものである。
【0057】
スイッチ77は、(A´)=A−αAとA´=(A´)+αBの演算の切換えを行なう。スイッチ77の一方の端子には、加算部69からの加算結果信号ZDATが入力され、及び減算部70からの減算結果信号YDATが他方の端子に入力され、選択信号CTL1に応じて一方の入力を選択し、選択結果信号WDATをヒストグラムレジスタ651 〜65F へ出力する。
【0058】
次に、図8に示す構成によるヒストグラムの作成を図13、図14、図15のタイミングチャートを参照して説明する。
【0059】
図13は1ライン読取り中に、入力画素毎にA´=(A´)+αBを計算するときの様子を示すタイミングチャートである。信号MCKはメインクロックで、画素信号に同期している。信号VDENはページ同期信号で、信号HDENはライン同期信号である。スキャナ部1からの画素濃度信号IDAT4〜IDAT7は、画素濃度の上位4ビットであり、スイッチ62へ入力される。副走査有効信号CTL0はこの場合イネーブル(ローレベル)であり、スイッチ62は、入力IDAT4〜IDAT7をセレクタ66及びクロック発生部64へ送る。
【0060】
セレクタ66は画素信号IDAT4〜IDAT7即ち選択入力信号の値に応じて、ヒストグラムレジスタ651 〜65F の出力(頻度)を選択し、選択された頻度信号HSDTを出力する。信号HSDTは加算部69でライン数に応じて重み付けされる係数(XDAT)が加算される。スイッチ77はこの場合入力信号CTL1により加算部69側に設定されているので、加算結果信号ZDATはヒストグラムレジスタ651 〜65F へ戻る。
【0061】
次にクロック発生部64は、画素信号IDAT4〜IDAT7に応じてクロック信号FCK0〜FCKFを出力する。各ヒストグラムレジスタ651 〜65F は各クロック信号FCK0〜FCKFの立ち上がりで、スイッチ77の出力信号WDATの値を各々ラッチ即ち格納する。1ラインの各画素につき、上記処理が行われることにより、1ラインのヒストグラムが生成され、画素濃度調整用の基準値が算出され、その基準値は次ラインでの処理に利用される。
【0062】
次に、1ライン読取りから次のライン読取りの間、即ち画素濃度信号が入力されていないとき、ヒストグラムの各濃度の頻度について(A´)=A−αAを計算する。
【0063】
図14はその減算処理の様子を示すタイミングチャートである。スイッチ62は選択信号CTL0によりカウンタ63側へ切換えられ、スイッチ77は選択信号CTL1により減算器70側へ切換えられる。セレクタ68は、副走査カウンタ数によって決まる係数(モード0時)又は固定係数(モード1時)にて、各々のヒストグラム値を減算する。この減算動作が終った後、通常のヒストグラム作成動作に移る。上述したような動作を繰り返すことにより、モードを0に設定した場合、各主走査ラインを読み込む度に総データ量一定のヒストグラムが作成される。尚、モードを1に設定し、重み付け係数を固定にした場合には、原稿画像の急激な濃度変化にも対応したヒストグラムが得られる。
【0064】
以下に、本発明によるファクシミリ自動モード設定送信の機能について説明する。通常、前記のヒストグラムは各走査ラインの読み取り毎にレンジ補正回路82で使用されているが、本実施例では、原稿の全ての走査ライン読み取り後のヒストグラム処理結果、即ち最終走査ラインで得られたヒストグラムを利用する。尚、このファクシミリ自動モード設定送信機能はプログラムとして、例えばROM41に格納されている。
【0065】
先ず、ファクシミリ送信する相手先のファクス番号等を通常のように設定する。原稿画像データを読み取る前にプリスキャンし、原稿のヒストグラム処理と黒ライ長処理と原稿サイズ検知を行い、これらプリスキャン処理の結果を基にして画像種類の判別を行う。但し、ページ画像を保管可能なメモリがある場合は、プリスキャン動作はせず、スキャン動作は一度だけで画像データをメモリに入れておき、後で処理することもできる。
【0066】
原稿種類の判別処理では、ヒストグラムと黒ラン長の処理結果から、各原稿種類の判別条件に従って原稿の種類が判別される。プリスキャン処理におけるヒストグラム作成動作により求められた各画素濃度に対応する頻度(以下、単にヒストグラム値と記載)は前記のヒストグラムレジスタ651 〜65F からCPUアクセスにより読み出す。
【0067】
又、黒ラン長結果は、黒ラン長の最大値検出処理により求めた値を黒ラン長レジスタ(この黒ラン長レジスタを含め、以下に説明されるレジスタは全て画像処理ASIC内に設けられる)からCPUアクセスにより読み出す。黒ラン長の最大値検出処理は、原稿判別の補正処理として行うもので、原稿の走査ラインの黒画素のつながり(ラン)の最大の長さ(画素数)を求める処理であり、原稿の全ラインのデータの最大値を保持する。
【0068】
但し、前ラインの黒ラン長を参照して処理させて、罫線などの部分はキャンセルするようにしてある。又、黒ラン長の最大値検出処理は、回路規模の制約によりオーバーフロー処理など(8ビット幅)を設け、ビット制限することも考えられる。
【0069】
次に、原稿種類の判別方法を図16〜図18を参照して説明する。先ず、図16のような文字原稿(らしい)の判別を行う。文字原稿らしさの判別は、文字らしさの条件を満たす原稿の場合、文字らしいと判別し、更に中間濃度部の大きさにより、文字原稿と文字/写真原稿を判別をする。文字らしさの判別条件は、下地ピークP1[i]と前後の分割番号P1[i−1],P1[i+1]と、文字ピークP2[i]と前後の分割番号P2[i−1,P2[i+1]の頻度の総和が全体に対してどのくらいの割合かを求める。
【0070】
文字らしさの条件レジスタとして、文字頻度判定閾値を設け、上記の総和が文字頻度判定閾値(Cth)以上の場合、文字らしいと判定する。
【0071】
WA1=P1[i−1]+P1[i]+P1[i+1]
WA2=P2[i−1]+P2[i]+P2[i+1]
WA=WA1+WA2
WA≧Cthの場合、文字らしい原稿と判別する。これ以外の場合、文字らしくない原稿と判別する。
【0072】
文字らしい原稿の場合は、次に、中間濃度範囲の処理レジスタとして、中間濃度判定閾値レジスタを設け、中間濃度範囲Aの判別条件により、文字原稿と文字/写真原稿を判別する。中間濃度範囲Aの判別条件は、下地ピーク濃度より3分割大きい番号P1[i+3]から文字ピーク濃度より3分割小さい番号P2[i−3]の間で、中間濃度判定閾値Pth(頻度)を基に判別する。
【0073】
中間濃度範囲A内の全てのヒストグラム値がPthより小さい場合、文字原稿と判別する。これ以外の場合、文字/写真原稿と判別する。
【0074】
更に、文字と判定した原稿は、画像細密度の判定、即ち細字文字原稿の判定を行う。細字文字原稿の判定は、ファクシミリ送信の解像度設定をするために必要である。この解像度の設定には標準と高精細があり、細字文字原稿と判定された場合、解像度は高精細に設定される。
【0075】
細字文字原稿の条件判定は、条件レジスタとして黒幅判定係数及び黒ラン長閾値レジスタを設け、文字ピーク濃度の前後3分割の幅Cでの各ヒストグラム値が全て細字判定閾値Xより大きい場合で、かつ、最大黒ラン長が黒ラン長閾値(BKmax)より小さい場合、細字文字原稿と判別する。
【0076】
X=文字ピーク値P2×黒幅判定係数/16
細字判別範囲C内の全てのヒストグラム値がXより大きく、かつ、黒ラン長<BKmaxの場合、細字文字原稿と判定する。これ以外の場合、標準文字原稿と判定する。尚、この黒幅判定係数は例えば4である。
【0077】
次に、図17のような写真原稿の判別を行う。前記で文字らしくない判定をした原稿は、写真原稿の判別条件により、写真原稿と文字/写真原稿を判別する。
【0078】
写真原稿の判別条件は、条件レジスタとして白幅判定係数レジスタを設け、ピークP3の前後3分割の幅Bのヒストグラム値が写真原稿判定閾値Zより大きい場合、写真原稿と判別する。
【0079】
Z=ピーク値P3×白幅判定係数/16
写真原稿判別範囲B内の全てのヒストグラム値がZより大きい場合、写真原稿と判別する。これ以外の場合、文字/写真原稿と判別する。尚、この白幅判定係数は例えば8である。上記の原稿判別結果以外の種類に判定される文字/写真原稿の例を図18に示す。
【0080】
又、上記の各原稿種類に対応するASIC(application specific IC) は、画質モード設定用レジスタが設けられる。このASIC画質モード設定用レジスタは、各原稿種類(標準文字、細字文字、写真、文字/写真)により、原稿画像を画像処理するモード、つまり、ASICへ設定するパラメータを切り換える画質モードを設定するためのレジスタである。
【0081】
ASIC画質モード設定は、画像処理部のレンジ補正処理、ノイズ除去とMTF補正を行うフィルタ補正処理、拡大/縮小処理、文字/写真/網点領域を識別する像域識別処理、及び、編集処理、階調処理の処理方法などのパラメータ設定をCPUアクセスにより行っている。
【0082】
例えば、画質モードが文字、写真、文字/写真の3種類をもつ場合、次のように設定する。(a)標準文字原稿の場合、画質モードを文字モードと設定する。(b)細字文字原稿の場合、画質モードを文字モードと設定する。(c)写真原稿の場合、画質モードを写真モードと設定する。(d)文字/写真原稿の場合、画質モードを文字/写真モードと設定する。
【0083】
又、各原稿種類に対応するファクシミリ解像度設定用レジスタが設けられる。このレジスタは、各原稿種類(標準文字、細字文字、写真、文字/写真)により、ファクシミリ送信する場合の解像度を設定する。
例えば、ファクシミリ機能として解像度が標準と高精細モードをもつ場合、次のようにする。(a)標準文字原稿の場合、解像度を標準モード設定とする。(b)細字文字原稿の場合、高精細モード設定とする。(c)写真原稿の場合、標準モード設定とする。(d)文字/写真原稿の場合、標準モード設定とする。
【0084】
次に具体的なファクシミリ自動モード設定送信機能の手順の例を図1のフローチャートを参照して説明する。コンパネ17上にはファクシミリ自動モード設定送信機能の切換スイッチ等(図示せず)が設けられ、デジタル複写機の起動時に自動的にモード設定を行うモードと、手動により各モード設定を行うモードとを切り換えることができる。
【0085】
デジタル複写機の電源投入時、不揮発性メモリROM41に記憶しておいた初期値を、ASIC内の条件設定レジスタとモード設定レジスタに設定する。ファクシミリ自動モード設定送信機能が選択されている場合(ST1)、以下の手順により処理を行う。
【0086】
先ず、ファクシミリ送信する相手先のファクス番号等の設定が行なわれる(ST2)。次に、原稿台上に原稿をプリスキャン処理(ST3)により、原稿サイズ即ち送信サイズ検知処理と、原稿範囲のヒストグラム処理と、黒ラン長の最大値検出処理を行う(ST4)。そして、原稿の送信サイズと、画像濃度を16分割したヒストグラムと、黒ラン長を画像処理ASICの専用レジスタからCPUアクセスによりデータを読み出す(ST5)。
【0087】
次に、読み出したヒストグラムから原稿判別処理を行う。ここではヒストグラム処理の結果を表1のように仮定する。
【0088】
【表1】
【0089】
先ず、文字原稿らしさの判別処理を実行する(ST6)。文字頻度判定閾値(Cth)は3500画素とする。
【0090】
WA1=P1[i−1]+P1[i]+P1[i+1]=2133
WA2=P2[i−1]+P2[i]+P2[i+1]=1490
WA=WA1+WA2=3623
WA≧Cthの条件を満足しているので、文字原稿らしいと判別する。
【0091】
次に、中間濃度範囲の判別を実行する(ST12)。ここで中間濃度判定閾値(Pth)は220(画素)とする。中間濃度範囲A部は、前述の範囲のように分割番号4からAで、全て中間濃度判定閾値(Pth)より小さい値のため、文字原稿と判別する。
【0092】
次に、細字文字原稿の判定を実行する(ST13)。黒幅判定係数を4とし、黒ラン長閾値BKmaxを160(画素)とする。細字判定範囲Cは、前記の範囲(文字ピークの前後3分割の幅)であるから分割番号AからFである。処理して読み出した黒ラン長(最大黒ラン長)は200画素とすると、細字判定閾値Xは次のようになる。
【0093】
X=文字ピーク値P2×黒幅判定係数/16=928×4/16=232
細字判定範囲C内の全てのヒストグラム値がXより大きく、かつ、黒ラン長<BKmaxの条件を満足しないため、標準文字原稿と判定する。 次に、原稿種類が標準文字原稿と判別されたので、事前に設定しておいた(前記の設定内容)ように、画像処理の画質モードを文字モードと設定し、ファクシミリ送信の解像度を標準モード設定(C)とする(ST15)。
【0094】
以上の処理により求められた原稿種類、及び原稿種類に対応した各モード設定内容をコンパネ表示させてユーザに確認させる。そのままのモード設定内容では問題がある場合は、コンパネ操作によりモード設定内容の変更を行った上でファクシミリ送信動作に移る。
【0095】
次に、送信サイズと解像度をファクシミリ処理部56へ送り、原稿読み取り動作(ST20)により原稿を読み取り、設定された画質モードで画像データを処理し(ST21)、処理された画像データを更にファクシミリ処理部へ送る(ST22)。
【0096】
この後、ファクシミリ処理部は、通常のファクシミリ送信手順により、相手先の機能に合わせて、送信する解像度と送信サイズを再変換する必要がある場合は変換などをしたあと送信する(ST23)。これらのファクシミリ自動モード設定送信の操作は原稿単位に繰り返えされる。
【0097】
尚、自動モード設定機能はファクシミリ送信に適用した場合が説明されたが、勿論、本画像形成装置が原稿画像を複写する場合にも適用できる。このような場合、原稿画像の種類は自動的に判断され、最適なモードで画像がプリンタ部2で印刷される。
【0098】
【発明の効果】
本発明により、ファクシミリ機能をもったデジタル複写機で、種類の混在した原稿を送信する場合でも、ユーザーは送信相手先の設定をするだけでファクシミリ送信に必要な各モードを設定する必要はない。原稿毎に、原稿の画質モードと、ファクシミリ送信する解像度と、送信サイズの設定を自動的に行うことが可能となる。又、デジタル複写機のファクシミリ機能設定操作の簡略化が可能となり、ファクシミリ送信時の各種モード設定における設定ミスや設定忘れを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるファクシミリ自動モード設定送信機能の手順を示すフローチャート。
【図2】この発明に係る画像形成装置の概略構成を示す断面図。
【図3】この発明に係る画像形成装置の制御系の概略構成を示す図。
【図4】この発明に係る画像形成装置における画像処理部の概略構成を示す図。
【図5】この発明において作成されるヒストグラムを説明するための図。
【図6】補正基準値及びレンジ補正を説明するためのヒストグラム図。
【図7】モード0における副走査ライン数と、それに対応する係数αを説明するための図。
【図8】この発明の一実施例に係る画像形成装置におけるヒストグラム作成回路の構成を示すブロック図。
【図9】クロック発生部における入力画素濃度に対応する出力クロック信号のタイミングを説明するための図。
【図10】加算値生成部の出力例を示す図。
【図11】信号FDATの変化に対応する各信号の変化を示す図。
【図12】信号ZDATの加算例を示す図。
【図13】ヒストグラム作成回路の動作を説明するためのタイミングチャート。
【図14】ヒストグラム作成回路の動作を説明するためのタイミングチャート。
【図15】ヒストグラム作成回路の動作を説明するためのタイミングチャート。
【図16】文字原稿らしさの判別を説明するためのヒストグラム。
【図17】写真原稿らしさの判別を説明するためのヒストグラム。
【図18】文字/写真原稿らしさの判別を説明するためのヒストグラム。
【符号の説明】
1…スキャナ部 2…プリンタ部
3…蛍光灯光源 6…感光体ドラム
7…現像装置 91…原稿スケール
92…原稿ガラス 102…帯電装置
104…クリーナユニット 105…転写装置
106…剥離装置 107…消去装置
108…走査ユニット 116…レンズユニット
Claims (8)
- 原稿を走査し原稿画像に対応する画像データを提供する走査手段と、
前記画像データから画素濃度のヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、
前記ヒストグラム作成手段から提供される前記ヒストグラムを原稿判別条件に基づいて解析し、前記原稿の種類を判別する判別手段と、
前記原稿のサイズを検知する検知手段と、
前記検出手段から提供される前記原稿サイズに応じて、入力画像データを外部通信回線に対して送信する通信手段と、
前記走査手段から提供される前記画像データを画質モードに応じて処理し、処理された画像を前記通信手段に転送する画像処理手段と、
前記判別手段により判別された原稿の種類に応じて、前記画像処理手段の前記画質モードを自動的に設定する設定手段と、
前記外部通信回線を介して前記通信手段に受信された画像データに基づいて画像を形成する手段と、
を具備することを特徴とする画像形成装置。 - 原稿を走査し原稿画像に対応する画像データを提供する走査手段と、
前記画像データを所定数の段階に濃度分割したヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、
前記ヒストグラム作成手段から提供される前記ヒストグラムを解析し、原稿種類を文字、写真、文字/写真の中の1つとして判別する判別手段と、
前記原稿のサイズを検知する検知手段と、
前記検知手段により検知された原稿サイズに基づいて、入力画像データを外部通信回線に対して送信する通信手段と、
前記走査手段から提供される前記画像データを画質モードに応じて処理し、処理された画像を前記通信手段に転送する画像処理手段と、
前記判別手段により判別された原稿の種類に応じて、前記画像処理手段の前記画質モードを設定する設定手段と、
前記外部通信回線を介して前記通信手段に受信された画像データに基づいて画像を形成する手段と、
を具備し、ファクシミリ送信時に、原稿毎に原稿の種類を判別し、前記画像処理手段の画質モードの設定を切り換え、前記処理手段により処理された画像データを前記外部通信回線に送信することを特徴とする画像形成装置。 - 前記判別手段は、前記原稿下地濃度付近の頻度値と、文字濃度付近の頻度値を加算し、この加算値が第1所定値以上であって、中間濃度の各頻度値が全て第2所定値より小さい場合、前記原稿を文字原稿と判断し、中間濃度の各頻度値に前記第2所定値より大きなものがある場合、前記原稿を文字/写真原稿と判断する手段を有することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記判別手段は、前記原稿が文字原稿と判断されたとき、前記原稿画像データの主走査方向の黒画素のつながりを示す黒ラン長を計算し、前記黒ラン長の最大値に基づき前記原稿の細密度を判断する手段を有することを特徴とする請求項3記載の画像形成装置。
- 前記判別手段は、前記原稿下地濃度付近の頻度値と、文字濃度付近の頻度値を加算し、この加算値が第1所定値未満であって、前記ヒストグラムの所定濃度域での各頻度値が第2所定値より全て大きい場合、前記原稿を写真原稿と判断し、前記ヒストグラムの前記所定濃度域での各頻度値に前記第2所定値より小さいものがある場合、前記原稿を文字/写真原稿と判断する手段を有することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記設定手段により設定された前記画質モードを表示する表示手段、及び設定内容変更するためのスイッチ手段を更に具備することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- ファクシミリ送信時のモードを自動モード設定機能と手動機能を切り換え可能としたことを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 原稿を走査し原稿画像に対応する画像データを提供する走査手段と、
前記画像データを所定数の段階に濃度分割したヒストグラムを作成するヒストグラム作成手段と、
前記ヒストグラム作成手段から提供される前記ヒストグラムを解析し、原稿種類を判別し、
(a)前記原稿下地濃度付近の頻度値と、文字濃度付近の頻度値を加算し、この加算値が第1所定値以上であって、中間濃度の各頻度値が全て第2所定値より小さい場合、前記原稿を文字原稿と判断し、中間濃度の各頻度値に前記第2所定値より大きなものがある場合、前記原稿を文字/写真混在原稿と判別する第1判別手段と、
(b)前記原稿が文字原稿と判断されたとき、前記原稿画像データの主走査方向の黒画素のつながりを示す黒ラン長を計算し、前記黒ラン長の最大値に基づき前記原稿の細密度を判別する第2判別手段と、
(c)前記原稿下地濃度付近の頻度値と、文字濃度付近の頻度値を加算し、この加算値が第1所定値未満であって、前記ヒストグラムの所定濃度領域での各頻度値が第3所定値より全て大きい場合、前記原稿を写真原稿と判断し、前記ヒストグラムの前記所定濃度域での各頻度値に前記第3所定値より小さいものがある場合、前記原稿を文字/写真混在原稿と判別する第3判別手段とを含む判別手段と、
前記走査手段から提供される前記画像データを画質モードに応じて処理する画像処理手段と、
前記判別手段により判別された原稿の種類に応じて、前記画像処理手段の前記画質モードを設定する設定手段と、
前記画像処理手段により処理された画像データに対応する画像を形成する手段と、
を具備することを特徴とする画像形成装置。
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