JP3676066B2 - 化粧板を有する板材の切断方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、切断面にバリを発生させないで板材を切断する板材の切断方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、図3、図4に示すものがあった。図3、図4において、1は木工用切断機の本体に取付けられて左右方向に移動されるヘッドであり、このヘッド1は、前部側に小径の溝切り(罫引)丸鋸2を、後部側に大径の切断丸鋸3を有する。上記溝切り丸鋸2と切断丸鋸3とは互いに逆回転、即ち、図3において、溝切り丸鋸2は矢印A方向に回転(左回転)され、切断丸鋸3は矢印B方向に回転(右回転)される。
【0003】
また、溝切り丸鋸2は切断丸鋸3に対して軸方向(正背面方向)に移動調節可能に取り付けられ、これを軸方向に移動調節することにより、溝切り丸鋸2のチップ2aの一方の側面切刃2a−1(又は2a−2)を、切断丸鋸3のチップ3aの一方の側面切刃3a−1(又は3a−2)と同一鉛直面上に一致させる。例えば、図4において、切断機のテーブル4にセットした板材5の背面(上部)側を製品とする場合には、上記溝切り丸鋸2を軸方向背面側に移動させ、該溝切り丸鋸2のチップ2aの上部(背面)側の側面切刃2a−1を、切断丸鋸3のチップ3aの上部(背面)側の側面切刃3a−1と同一鉛直面上に一致させる。
【0004】
そして、上記溝切り丸鋸2を図3において矢印A方向に、また切断丸鋸3を図3において矢印B方向に回転させ、この状態でヘッド1を図3において左方、つまり矢印(ア)方向に移動させ、溝切り丸鋸2により板材5の上面を下向き削り(ダウンカット)で切削し、該上面部に所定深さの切り溝5aを形成し、次いで切断丸鋸3により残余の肉部5bを板材5の下面側から下向き削りで切削して該板材5を切断する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のものは、二枚の丸鋸、即ち溝切り丸鋸2及び切断丸鋸3を使用するため、製作誤差及び研磨誤差等により、両者のチップ2a,3aの幅T1,T2を共に等幅にして同一鉛直面状に位置させることは困難となる。このため、一方の丸鋸、例えば、溝切り丸鋸2を軸方向に移動調節して、両者のチップ2a,3aの一方の側面切刃2a−1、3a−1(又は2a−2、3a−2)を同一鉛直面上に一致させて板材5を切断する必要があ。これは、切断した板材5の一方の切断端面は平滑面になるも、他方の切断端面は段部Sが発生することになり、切断した板材5の双方を製品とすることができず、従って長い板材を所定ピッチで切断するものには不適となり、端材の発生が許容されるものの切断に限られ、用途が限定される。さらに、二枚の丸鋸2、丸鋸3を使用するため、構造が複雑になるとともに、段取りに多大の手数を要する等の欠点があった。本発明は、一枚の回転鋸(丸鋸)により、切断面にバリを発生させないで、しかも切断端面の両面を平滑に切断することにより、上記欠点を解消した新規な板材の切断方法を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、以下の如く構成したものである。即ち、少なくとも上面に薄い化粧板を固着してなる板材を設け、該板材を回転鋸により切断するに際し、回転鋸の半径を前記板材の厚さよりも大きくし、該回転鋸を化粧板の厚さよりも若干深くなる切り込み量に配置し、該回転鋸を前記板材の上面部の一端側から下向き削り方向に回転させながら他端側に相対的に移動させて前記板材の上面部に化粧板の厚さよりも若干深い切り溝を形成し、次いで前記回転鋸を前記板材の下面から下方に突出する位置まで相対的に送り込み、該回転鋸を前記と同方向に回転させながら前記板材の他端側から一端側に相対的に移動させて前記板材を切断する構成にしたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基いて説明する。図面において、図1は本発明に適用される木工用切断機の概略正面図、図2は板材の切断方法を示す説明図である。図1において、10は本発明による木工用切断機のフレームであり、このフレーム10の上部正面側に左右方向に延びるY軸レール11を介して可動ベース12を左右移動可能に係止する。この可動ベース12は、フレーム10に左右方向に延長させて取り付けたY軸ねじ13に螺合させ、このY軸ねじ13をY軸モーター14で正逆回転させることにより、上記可動ベース12を左右方向に移動させる。
【0008】
上記可動ベース12の正面側に上下方向に延びるX軸レール15を介してヘッド17を上下動可能に取付け、該ヘッド17を可動ベース12の上部に取付けたX軸モーター16によって上下方向に移動させる。上記ヘッド16の下部は左方に突出形成され、この突出部に主軸18を正背面方向に向けて取付け、該主軸18の正面側に円板状の回転鋸(丸鋸)20を取付ける。上記主軸18はヘッド17に取付けた主軸モーター19によって所定速度で回転される。
【0009】
上記フレーム10の、回転鋸20が左右方向に移動される部位にクランプ装置22を設け、該クランプ装置22により切断機に供給される板材30を上下方向から挾持する。このクランプ装置22は、フレーム10の下部側に下クランプ板23を左右方向に延長させて左右一対の下部ガイドロッド24で上下動可能に支持し、この下クランプ板23を下シリンダー25によって上下動させ、また、フレーム10の上部側に上クランプ板26を左右方向に延長させて上部ガイドロッド27で上下動可能に支持し、この上クランプ板27を上シリンダー(図示省略)によって上下動させ、これら下クランプ板23と上クランプ板27とにより、上記供給される板材30を上下方向から挾持する。この板材30は、家具のテーブルあるいは棚等をなすもので、図2に示すように、木製の主体31の上面及び側面にプラスチック製の化粧板32を一体的に固着してなる。
【0010】
前述したY軸モーター14及びX軸モーター16は、上記クランプ装置22によって板材30が挾持された後、制御盤に内装した制御装置(図示省略)によってNC制御され、主軸18、つまり回転鋸20を図2の如く移動させて上記板材30を切断する。即ち、回転鋸20を図2において矢印C方向に回転(左回転)させ、この状態でまず、回転鋸20を点P1から点P2に移動させ、該回転鋸20の切刃の移動軌跡線M1によって板材30の右端側下部の隅部30aの主体31及び化粧板32を下向き削り(ダウンカット)で切削し、該隅部30aに右上がりに傾斜する切り溝(符号省略)を形成する。この場合、上記点P2は、回転鋸20の切刃が上記板材30の隅部30aから離脱するとともに、該板材30の右端30bよりも所定量左部の位置で対面する位置とする。なお、回転鋸20のスタートを上記点P1から点P2に向けて移動させると、回転鋸20の上向き削り(アップカット)部が外観を損ねない板材30の縁部下面(化粧板32の下部内方位置)となり、この部に微視的なバリが発生することになるが、これは実害のないものとなる。
【0011】
次いで、上記回転鋸20を点P2から点P3に向けて上方に移動させ、該回転鋸20の切刃の上下方向の移動軌跡線M2によって板材30の右端30b部の主体31及び化粧板32を下向き削りで切削し、該右端30b部に所定深さの縦方向の切り溝を形成する。この場合、上記点P3は、回転鋸20の切刃が上記板材30の右端上部の隅部30cから離脱するとともに、該板材30の上端30dよりも所定量下部の位置で対面する位置とする。
【0012】
次いで、上記回転鋸20を点P3から点P4に向けて左方に移動させ、該回転鋸20の切刃の水平方向の移動軌跡線M3によって板材30の上面30d部の主体31及び化粧板32を下向き削りで切削し、該上面30d部に所定深さの水平方向の切り溝を形成する。この場合、上記点P4は、回転鋸20の切刃が上記板材30の左端上部の隅部30eから離脱するとともに、該板材30の左端30fよりも所定量右部の位置で対面する位置とする。
【0013】
次いで、上記回転鋸20を点P4から点P5に向けて下方に移動させ、該回転鋸20の切刃の上下方向の移動軌跡線M4によって板材30の左端30f部の主体31及び化粧板32を下向き削りで切削し、該左端30f部に所定深さの縦方向の切り溝を形成する。この場合、上記点P5は、回転鋸20の下端の切刃が板材30の下面から下方に突出する位置とする。次いで上記回転鋸20を点P5から点P6に向けて水平下方に移動させ、該回転鋸20の切刃の水平方向の移動軌跡線M5によって板材30の残余の肉部30gをその下面側から下向き削りで切削し、該板材30を切断する。
【0014】
ここで、前述したように、板材30の右端側下部の隅部30a、右端30b部、及び上面30d部を切削する都度、回転鋸20を板材30の隅部30a,30c,30eから離脱させるようにすれば、回転鋸20が方向転換する際に上記各隅部で空転しなくなってこの部が焼損しなくなり、好ましい。なお、本実施例では、板材30に対して回転鋸20を移動させるようにしたが、これは、回転鋸20に対して板材30を移動させるようにしても同様の効果を奏する。
【0015】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、請求項1による発明は、一枚の回転鋸により、切断面にバリを発生させないで切断することができるので、構造が簡素になるとともに段取りが容易かつ迅速にできる。しかも切断端面の両面が平滑になるので、切断した板材の双方を製品とすることができる。また、請求項2による発明は、化粧板が主体の上面、側面及び縁部の下面に存在している板材を切断面にバリを発生させないで、しかも切断端面の両面を平滑に切断することができる。等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に適用される木工用切断機の概略正面図である。
【図2】板材の切断方法を示す説明図である。
【図3】従来例による板材の切断方法を示す説明図である。
【図4】図3の要部拡大平面図である。
【符号の説明】
10 フレーム
11 Y軸レール
12 可動ベース
13 Y軸ねじ
14 Y軸モーター
15 X軸レール
16 X軸モーター
17 ヘッド
18 主軸
19 主軸モーター
20 回転鋸
22 クランプ装置
23 下クランプ板
24 下部ガイドロッド
25 下シリンダー
26 上クランプ板
27 上部ガイドロッド
30 板材
31 主体
32 化粧板
Claims (1)
- 少なくとも上面に薄い化粧板(32)を固着してなる板材(30)を設け、該板材(30)を回転鋸(20)により切断するに際し、回転鋸(20)の半径を前記板材(30)の厚さよりも大きくし、該回転鋸(20)を化粧板(32)の厚さよりも若干深くなる切り込み量に配置し、該回転鋸(20)を前記板材(30)の上面部の一端側から下向き削り方向に回転させながら他端側に相対的に移動させて前記板材(30)の上面部に化粧板(32)の厚さよりも若干深い切り溝を形成し、次いで前記回転鋸(20)を前記板材(30)の下面から下方に突出する位置まで相対的に送り込み、該回転鋸(20)を前記と同方向に回転させながら前記板材(30)の他端側から一端側に相対的に移動させて前記板材(30)を切断することを特徴とする化粧板を有する板材の切断方法。
Priority Applications (1)
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JP36716797A JP3676066B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 化粧板を有する板材の切断方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP36716797A JP3676066B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 化粧板を有する板材の切断方法 |
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JPH11179701A JPH11179701A (ja) | 1999-07-06 |
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ID=18488639
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP36716797A Expired - Lifetime JP3676066B2 (ja) | 1997-12-24 | 1997-12-24 | 化粧板を有する板材の切断方法 |
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-
1997
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