JP3675852B2 - 眼科手術装置 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は治療用レーザ光を用いて患者眼の角膜手術を行う眼科手術装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
治療用レーザ光を用いて角膜手術を行う装置としては、例えば、エキシマレーザ光により角膜表層の病変を切除したり、角膜表面を切除して角膜の曲率を変化させて、屈折異常を矯正したりする装置が知られている。
【0003】
この種の装置においては、治療用レーザ光を患者眼の所期する位置に照射するように、患者眼を固定するが、まったく動かないように固定することは不可能である。そこで、患者眼が動いたことが確認されると、術者は手術を中断して、改めてアライメントからやり直すことが必要であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
この様なアライメントからのやり直しは、手術時間を長くし術者及び患者の負担を大きくする不都合があった。
また、術者が気付かない程度のわずかの偏位であっても、数10〜数100μmの厚さで角膜を除去する屈折矯正手術では、手術結果に影響を及ぼす要因となる。
【0005】
本発明の目的は、手術中に患者眼が動いても、患者眼の動きに適切に対応することができる眼科手術装置を提供することにある。
【0006】
第2の目的は、患者眼が動いても、いちいち手術を中断せずに、正確に患者眼の動きに合わせて常に所定の角膜位置にレーザ光を照射することのできる眼科手術装置を提供することにある。
【0007】
さらに、患者眼が装置の許容範囲を超えて動いた時は、レ−ザ光の照射を直ちに停止することのできる眼科手術装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、以下のような構成を有することを特徴とする。
【0009】
(1) 治療用レーザ光を角膜に照射するレーザ照射光学系と、患者眼の前眼部を観察する観察光学系を備える眼科手術装置において、角膜の移動を検出するための指標光束を前記患者眼における前記治療用レーザ光の照射領域を外した角膜の周辺部に向けて照射する指標投影光学系と、投影された指標を検出する検出光学系と、前記治療用レーザ光を偏位させるためのレーザ光偏位手段と、前記検出光学系による検出結果に基づいて角膜の移動を補償するように前記レーザ光偏位手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
【0015】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
[光学系]
図1は実施例の装置の光学系の概略配置図である。レーザ照射系、観察系、角膜偏位検出系に分けて説明する。
【0016】
(レーザ照射系)
1は治療用レ−ザ光源であり、193nmのエキシマレーザビームを出射する。2は開口径を変えることのできる可変絞りである。3は投影レンズであり、投影レンズ3は後述する駆動手段により光軸に対し垂直平面内で偏位し、角膜上でのレーザビームを偏位させる。4はエキシマレーザビームを反射し、可視光を透過する特性を持つダイクロイックミラーであり、ダイクロイックミラー4は投影レンズ3が初期位置にあるときに、投影レンズ3の光軸と観察系の対物レンズの光軸10と同軸にする。
手術眼5の角膜6は投影レンズ3に対して可変絞り2と共役な位置に配置される。
【0017】
(観察系)
11は対物レンズ、12は偏角プリズム、13はレチクル、14は接眼レンズ、15は術者眼である。術者眼15は接眼レンズ14を介して不図示の照明系により照明された手術眼5の前眼部像を観察する。
16は対物レンズ11の前面に置かれた固視灯である。
【0018】
(角膜偏位検出系)
20a,20bは検出用光源である、赤外域の光を発するLEDであり、検出光学系の光軸21a,21bの近傍に配置される(検出光学系の光軸21a,21bにビ−ムスプリッタを配置してビ−ムスプリッタを介して検出ビ−ムを投射しても良い)。LED20a,20bの中心光束は角膜6のレ−ザビ−ムの照射領域を外した周辺部を通り、角膜の略曲率中心に向う。
【0019】
LED20a,20bを出射して角膜で反射する検出ビ−ムは、手術眼5にそれぞれ角膜反射像22a,22bを形成する。検出ビ−ムはあたかも角膜反射像22a,22bを出射したように進む。23a,23bは検出光以外の波長の光をカットしてノイズ光を押える赤外フィルタ、24a,24bは集光レンズ、25a,25bは二次元CCDである。
【0020】
検出ビ−ムは赤外フィルタ23a,23bを透過し、集光レンズ24a,24bにより集光され、二次元CCD25a,25b上に角膜反射像22a,22bの像を形成し、二次元CCD25a,25bはこの像の偏位を検出する。
【0021】
この像の偏位から角膜の偏位を次のようにして得る。図2はその説明図である。角膜6の曲率中心がOからO´に移動したとすると、角膜反射像22a,22bもそれぞれ22a´,22b´へと移動する。このときの角膜6の偏位の大きさをΔ,方向をθとすると、光軸10に対して角度αで配置された二次元CCD25a,25bは、角膜反射像22a,22bがΔa,Δb偏位したことを検出する(簡単にするために集光レンズの投影倍率は1とする)。このときΔa,ΔbとΔ、θの間には次のような関係がある。
【数1】
【数2】
【0022】
これにより角膜の偏位をx、z成分で表わせば、
【数3】
【数4】
となる。
【0023】
同様にして、角膜の偏位のy成分は、二次元CCD25a(または2次元CCD25b)上のy座標の偏位量として検出される。
このようにして、手術眼5の偏位は2次元CCD25a,25b上での角膜反射像22a,22bの像のx,y方向の位置を検出することにより求めることができる。
【0024】
[動作]
以上のような光学系を持つ装置の動作を、図3の要部電気系ブロック図を参考にして説明する。
【0025】
術者は患者を手術ベットに寝かせ、レーザ照射口が設けられた不図示のレーザ照射アームを患者眼5の上部に移動させる。その後、固視灯16を点灯して患者眼に固視させる。術者は観察系を通して患者眼の前眼部を観察しながら、レーザ照射アームをレチクル13と瞳孔が所定の位置関係になるようにXY方向移動する。X−Y方向の移動は、入力部30のXY方向移動スイッチの操作によりXY方向移動機構31を作動させて行う。光軸方向(Z軸方向)のアライメント状態は、周知の角膜頂点検出方法(図示しない)等により検知され、入力部30のZ方向移動スイッチの操作によりZ方向移動機構32を作動させて行う。レーザ照射系及び観察系全体をモ−タによりZ軸方向に移動することによって適正な作動距離が与えられる。
【0026】
装置のアライメントが終了したら、検出用光源であるLED20a,20bを点灯する。LED20a,20bの点灯により二次元CCD25a,25bは角膜反射像22a,22bを検出する。二次元CCD25a,25bからの検出信号は信号処理回路33a,33bで所定の処理が施され、マイクロコンピュータ等からなる制御部34に送られる。
【0027】
次に、術者は照射スイッチ(実施例ではフットスイッチ35)により手術を開始する。二次元CCD25a,25bにより検出された照射開始時における角膜反射像の像位置が初期位置として制御部34に記憶される。二次元CCD25a,25bは患者眼の位置を随時検出しており、制御部34は検出位置と初期位置とを比較する。所定の許容範囲を超えて手術眼5が動くと、制御部34は偏位データと予め記憶された投影レンズの移動デ−タに基づき投影レンズ駆動機構36(サーボモータ等から構成される)を駆動して投影レンズ3を移動させ、図4に示すようにレーザビームを偏位させる。
【0028】
また、X−Y−Z方向の偏位が投影レンズ3によるビ−ムの偏位の許容範囲を超えて、患者眼が移動した場合は、装置の安全機構37を働かせ、レーザビームの出射の停止(または遮断等)を行う。偏位の許容範囲は、角膜上における可変絞り2の像のボケの程度、角膜偏位検出系の検出能力等の要素を考慮して決める。
【0029】
以上の実施例ではレーザビームの偏位手段として投影レンズ3を移動させたが、これに限らず例えば、図5に示すようにダイクロイックミラー4をモ−タにより回転させることでもよい。また、XY方向移動機構31のリスポンスをよくすることにより、これらの機構を作動させてもよい。
【0030】
さらに、実施例ではZ方向の偏位が小さいことを考慮して、XY方向にレーザビームを移動させるにすぎないが、XY方向に加えてZ方向移動機構32を作動させて、Z方向の補正を行っても良い。
【0031】
以上の実施例は種々の変容が可能であり、現在提案されている種々のレ−ザ照射系の光学系に応用可能である。またレ−ザ光源もエキシマレ−ザに限られるものではない。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、照射中に患者眼が動いても、患者眼の偏位に追従してレーザビ−ムを照射することができるので、操作性が極めて向上するとともに、より正確な手術をすることが可能となる。
【0033】
また、許容範囲を超えて患者眼が動くと、レーザビ−ムの照射が停止するので、安全性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の装置の光学系の概略配置図である。
【図2】検出用光源による角膜反射像の偏位から角膜偏位を得る方法を説明するための図である。
【図3】実施例の装置の要部電気系ブロック図である。
【図4】投影レンズの移動によるレーザビームの偏位を示した図である。
【図5】ダイクロイックミラーの回転によるレーザビームの偏位を示した図である。
【符号の説明】
1 レーザ光源
3 投影レンズ
4 ダイクロイックミラー
20a,20b LED
25a,25b 二次元CCD
34 制御部
36 投影レンズ駆動機構
Claims (1)
- 治療用レーザ光を角膜に照射するレーザ照射光学系と、患者眼の前眼部を観察する観察光学系を備える眼科手術装置において、角膜の移動を検出するための指標光束を前記患者眼における前記治療用レーザ光の照射領域を外した角膜の周辺部に向けて照射する指標投影光学系と、投影された指標を検出する検出光学系と、前記治療用レーザ光を偏位させるためのレーザ光偏位手段と、前記検出光学系による検出結果に基づいて角膜の移動を補償するように前記レーザ光偏位手段を制御する制御手段と、を有することを特徴とする眼科手術装置
Priority Applications (1)
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JP05519094A JP3675852B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 眼科手術装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP05519094A JP3675852B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 眼科手術装置 |
Publications (2)
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JPH07236652A JPH07236652A (ja) | 1995-09-12 |
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Family
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Family Applications (1)
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JP05519094A Expired - Fee Related JP3675852B2 (ja) | 1994-02-28 | 1994-02-28 | 眼科手術装置 |
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1994
- 1994-02-28 JP JP05519094A patent/JP3675852B2/ja not_active Expired - Fee Related
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