JP3674342B2 - 通信装置および記憶媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆるナンバーディスプレイサービスが提供される電話回線などにおいて、たとえばコードレス親子電話などとして利用される通信装置、およびその通信装置を制御するためのプログラムを記憶した記憶媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば最近の電話装置においては、多種多様な機能が付加されており、その機能の一つに、任意の発呼相手から呼び出しがあった場合、公衆電話回線を通じてその発呼相手に関する電話番号を識別番号として取得し、その識別番号を表示することができる、いわゆるナンバーディスプレイ機能を備えたものがある。このナンバーディスプレイ機能が動作する際、これまでの受信動作とは異なり、電話装置は、まず最初に公衆電話回線を介して本装置である受信端末を起動させる起動信号を受信し、それに続いて送信されてくる識別番号を受信により取得している。さらにその後、一時的に公衆電話回線から開放された状態となり、それから少しの時間を経て通常の呼出信号を受信することで呼出音などの鳴動が開始されるものとされている。
【0003】
一方、昨今において普及されているコードレス親子電話においても、上記ナンバーディスプレイサービスに対応したものがあり、子機側で識別番号の表示などを可能とした機種もある。この種のコードレス親子電話では、通常の呼出信号を親機側で受信した後、その親機と子機との間で連絡信号を交わすためのチャネルが確立され、そうして確立されたチャネルを通じて親機側から子機側に所定の信号を送出して呼出音を鳴動させるといったシーケンスが組まれている。なお、ここでいうチャネルとは、無線による通信路であって、具体的には、親機から子機の方向に用いる無線周波数、および子機から親機の方向に用いる無線周波数を一対としたものをいう。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来のコードレス親子電話では、ナンバーディスプレイ機能に基づいて動作する場合、このナンバーディスプレイに特有とされる起動信号を受信した後、呼出信号を受信するまで所定時間を経過しなければ、親子間でチャネルを確立することができず、呼出信号を受信してからチャネルを確立したのでは、子機側において呼出音の鳴動が短時的に遅れるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記の点に鑑みて提案されたものであって、親子形態で使用される場合において、呼び出し時における子機側の動作をできる限り速やかに行わせることができる通信装置、およびその通信装置を制御するためのプログラムを記憶した記憶媒体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明の通信装置は、通信回線を介して任意の発呼相手から呼び出しを受けた際、その呼び出しに応じた呼び出し処理を行うとともに、上記発呼相手に割り当てられた識別番号を受信により取得する一方、本装置に関連付けられた複数の別の装置に連絡をとって呼び出しに応じた通知を行う通信装置であって、上記識別番号のうち、連絡をとるべき上記別の装置を指定した特定の識別番号が記憶された記憶手段と、上記識別信号を受信により取得すると、その識別番号が上記記憶手段に記憶された特定の識別番号であるか否かを判別する判別手段と、上記判別手段により受信した識別番号が特定の識別番号であると判別されると、上記発呼相手からの呼び出しに際して、上記識別番号の送信を示す起動信号を受信するとともに、その起動信号の受信後に上記呼び出し処理を開始させる契機となる呼出信号を受信し、上記起動信号を受信してから上記呼出信号を受信するまでの所定期間内において、上記記憶手段で指定された上記別の装置に対してのみ当該別の装置との間で交わされる連絡信号のためのチャネルを確立するチャネル確立手段と、上記チャネル確立手段によって、指定された上記別の装置との間にチャネルが確立された後、上記呼出信号を受信することにより、既に確立済みのチャネルを通じて上記別の装置に対してのみ連絡信号を送出する連絡信号送出手段と、を有することを特徴としている。
【0007】
このような通信装置によれば、本装置および複数の別の装置をそれぞれ親機、子機として使用する場合、起動信号を受信してから呼出信号を受信するまでの所定期間内において、親子間で連絡信号を交わすためのチャネルが確立され、その後、呼出信号を受信した直後にチャネルを通じて親機側の本装置から子機となる別の装置にただちに連絡信号が送出されるので、その連絡信号を媒介として親機側の動作をほとんど同時に子機側に伝えることができ、発呼相手からの呼び出し時における子機側の動作をできる限り速やかに行わせることができる。また、特定の識別番号を有する発呼相手から呼び出しを受けた場合、その識別番号に指定された別の装置のみに対して本装置から連絡信号が送出され、その連絡信号を媒介として本装置の動作をほとんど同時に指定された別の装置に伝えることができるので、別の装置として複数の子機が存在する環境などにおいて発呼相手から呼び出しを受けた際、指定された子機側の動作をできる限り速やかに行わせることができる。
【0008】
【0009】
【0010】
また、請求項2に記載した発明の通信装置は、請求項1に記載の通信装置であって、上記呼び出し処理においては、呼出音を鳴動させる動作が行われ、上記連絡信号には、上記別の装置においても呼出音を鳴動させるための信号が含まれている。
【0011】
このような通信装置によれば、請求項1に記載の通信装置による効果に加えて、呼出信号を受信すると、親機側となる本装置において呼出音の鳴動が始まるとともに、子機側となる別の装置においても連絡信号に基づいて呼出音の鳴動が開始されるので、親子双方における呼出音のタイミングがほぼ一致し、呼出音鳴動の同期を図ることができる。
【0012】
また、請求項3に記載した発明の通信装置は、請求項1または請求項2に記載の通信装置であって、上記呼び出し処理においては、上記識別番号を表示させる動作が行われ、上記連絡信号には、上記別の装置においても上記識別番号を表示させるための信号が含まれている。
【0013】
このような通信装置によれば、請求項1または請求項2に記載の通信装置による効果に加えて、呼出信号を受信すると、親機側となる本装置において識別番号の表示が始まるとともに、子機側となる別の装置においても連絡信号に基づいて識別番号の表示が開始されるので、親子双方における表示のタイミングがほぼ一致し、識別番号表示の同期を図ることができる。
【0014】
さらに、請求項4に記載した発明の通信装置は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の通信装置であって、上記識別番号を受信により取得してから上記呼出信号を受信するまでの間、上記通信回線から一時的に開放される。
【0015】
このような通信装置によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の通信装置による効果に加えて、識別番号を受信により取得してから呼出信号を受信するまでの間、通信回線から一時的に開放されるので、その間にチャネルを確立して別の装置に連絡をとるための準備が調えられ、空き時間を利用した効率的な運用を図ることができる。
【0016】
【0017】
【0018】
さらに、請求項5に記載した発明の記憶媒体は、通信回線を介して任意の発呼相手から呼び出しを受けた際、その呼び出しに応じた呼び出し処理を行うとともに、上記発呼相手に割り当てられた識別番号を受信により取得する一方、本装置に関連付けられた複数の別の装置に連絡をとって呼び出しに応じた通知を行う通信装置を制御するためのプログラムを記憶した記憶媒体であって、上記識別信号を受信により取得すると、その識別番号が、記憶手段に記憶された連絡をとるべき上記別の装置を指定した特別の識別番号であるか否かを判別する判別プログラムと、上記判別プログラムにより受信した識別番号が特定の識別番号であると判別されると、上記発呼相手からの呼び出しに際して、上記識別番号の送信を示す起動信号を受信するとともに、その起動信号の受信後に上記呼び出し処理を開始させる契機となる呼出信号を受信し、上記起動信号を受信してから上記呼出信号を受信するまでの所定期間内において、上記記憶手段で指定された上記別の装置に対してのみ当該別の装置との間で交わされる連絡信号のためのチャネルを確立するためのチャネル確立プログラムと、上記チャネル確立プログラムに基づいて、指定された上記別の装置との間にチャネルが確立された後、上記呼出信号を受信することにより、既に確立済みのチャネルを通じて上記別の装置に対してのみ連絡信号を送出するための連絡信号送出プログラムとを含むプログラムを記憶したことを特徴としている。
【0019】
このような記憶媒体によれば、記憶されたプログラムに基づいてCPUを動作させることにより、請求項1に記載の通信装置の動作を実現することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態について図面を参照して具体的に説明する。
【0021】
図1は、本発明にかかる通信装置をファクシミリ通信装置として使用する一実施形態を説明するために示した説明図であって、この図に示すように、本発明にかかるファクシミリ通信装置Aは、親子形態で使用される、いわゆるコードレス親子電話の親機としての機能を備えたものであって、この通信装置Aには、無線によって音声信号などの各種信号を送受信可能な複数の子機B1〜B5が付属されている。また、通信装置Aは、公衆電話回線Nに接続された状態とされており、この公衆電話回線Nにおいては、いわゆるナンバーディスプレイサービスが提供されている。なお、子機Bとしては、特に5台に限ることはなく、それより多少の台数であっても勿論良い。
【0022】
図2は、親機としての通信装置Aと子機Bの回路構成を示した回路ブロック図であって、この図に示すように、通信装置Aは、CPU1、NCU2、RAM3、モデム4、ROM5、EEPROM6、ゲートアレイ7、コーデック8、DMAC9、読取部11、記録部12、操作部13、表示部14、および無線送受信部15を具備して構成されている。CPU1、NCU2、RAM3、モデム4、ROM5、EEPROM6、ゲートアレイ7、コーデック8、およびDMAC9は、バス線15により相互に接続されている。バス線15には、アドレスバス、データバス、および制御信号線が含まれる。ゲートアレイ7には、読取部11、記録部12、操作部13、表示部14、および無線送受信部15が接続されている。NCU2には、公衆電話回線Nが接続されている。
【0023】
CPU1は、通信装置A全体を制御する。NCU2は、公衆電話回線Nに接続されて網制御を行う。なお、NCU2には、図示省略するが送受話器や呼出時に呼出音を鳴動するための呼出ベルが備えられている。RAM3は、充電電池などにより電源バックアップが施されており、CPU1の作業領域や各種データなどの記録領域を提供する。モデム4は、ファクシミリデータの変調や復調などを行う一方、後述するID信号を復調する機能を有している。ROM5は、各種のプログラムや設定値などのデータを記憶している。EEPROM6は、各種のフラグや設定データなどを記憶する。ゲートアレイ7は、CPU1の入出力インターフェースとして機能する。コーデック8は、ファクシミリデータの符号化や復号化を行う。DMAC9は、RAM3へのデータの書き込みや読み出しを行う。
【0024】
読取部11は、光源やイメージセンサなどを備えており、読取原稿から画像を読み取って画像信号を出力する。記録部12は、たとえばインクジェット方式などの印刷装置を備えており、記録用紙上に印刷画像を形成する。操作部13は、キースイッチ群を備えており、使用者の入力操作に応じた入力信号を出力する。表示部14は、各種の文字情報や後述する識別番号などを表示するためのLCDなどを備えている。無線送受信部15は、子機Bとの間で無線によって各種信号を送受信するための回路やアンテナなどを備えており、親機Aと子機Bとの間で無線通信インターフェースとして機能する。
【0025】
なお、子機Bは、親機Aと同様の構成を有するものであるが、公衆電話回線Nに直接接続するための手段や、ファクシミリ機能を有さないものであり、主に通話のために利用されるものである。そのため、子機Bにおいては、音声コーデック26に送受話器26aが接続された構成を有しており、その他の構成においても親機Aとほぼ同様の構成を有することから、その説明を省略する。
【0026】
本発明の要点について説明すると、通信装置Aは、任意の発呼相手から呼び出しがあった場合、その呼び出しに応じて呼出音を鳴動させるとともに、子機Bに対して無線による連絡信号を送出することで同様に呼出音を鳴動させるものである。また、通信装置Aは、公衆電話回線Nを通じて発呼相手に関する通知情報として発信元電話番号(以下、「識別番号」という)を取得し、その識別番号を表示部14にて表示することができる、いわゆるナンバーディスプレイ機能を備えたものである。この識別番号は、子機Bにおいても表示可能とされている。さらに、通信装置Aにおいては、特定の識別番号(以下、「特定番号」という)に応じて連絡をとるべき各子機B1〜B5を指定することが可能であり、発呼相手からの呼び出しに際して特定番号が取得された場合には、その特定番号に指定された子機Bのみが呼出音を鳴動させる。このような特定番号に対して子機Bを指定した情報は、通信装置AのEEPROM6に記憶されている。
【0027】
図3は、呼び出し時における回線、親子間の信号の流れを示したタイミングチャートであって、この図に基づいて具体的に説明すると、公衆電話回線Nを介して任意の発呼相手から呼び出しを受けた際、まず最初に通信装置Aは、ナンバーディスプレイサービスに伴う起動信号S1を受信する。次いで、通信装置Aは、ID信号S2を受信することにより識別番号を取得するとともに、そのID信号S2の受信完了を回線上の交換機などに通知する(S3)。さらにそれから短い時間tを経た後、通信装置Aは、呼出音の鳴動などを開始させる呼出信号S4を受信し、その呼出信号S4の受信直後などに呼出音を鳴動させる。ここで、通信装置AのCPU1は、起動信号S1を受信してから呼出信号S4を受信するまでの所定期間内において、識別番号を取得した直後に任意に指定された子機Bとの間で連絡信号を交わすためのチャネルを確立する(S5)。ここで、チャネルとは、無線による通信路であって、具体的には、親機Aから子機Bの方向に用いる無線周波数、および子機Bから親機Aの方向に用いる無線周波数を一対としたものをいい、このようなチャネルは、親機である通信装置Aの無線送受信部15と、各子機B1〜B5における無線送受信部29それぞれとの間に形成されるものである。そうしてチャネルが確立された後、通信装置AのCPU1は、起動信号S1に次いで識別番号を取得した後、呼出信号S4を受信することにより、既に確立済みのチャネルを通じて各子機B1〜B5に連絡信号S6を送出する。この連絡信号S6には、子機Bにおいて呼出音の鳴動を開始させるための信号や、識別番号を表示させるための信号が含まれており、連絡信号S6を受信した子機Bにおいては、直ちに呼出音の鳴動や識別番号の表示などが行われる。
【0028】
すなわち、親機としての通信装置AのCPU1は、発呼相手からの呼び出しに際して、識別番号の送信を示す起動信号を受信するとともに、その起動信号の受信後に呼び出し処理を開始させる契機となる呼出信号を受信し、起動信号を受信してから呼出信号を受信するまでの所定期間内において、別の装置との間で交わされる連絡信号のためのチャネルを確立するチャネル確立手段を実現し、また、CPU1は、チャネル確立手段によって別の装置との間にチャネルが確立された後、呼出信号を受信することにより、既に確立済みのチャネルを通じて別の装置に連絡信号を送出する連絡信号送出手段を実現している。
【0029】
また、通信装置AのROM5は、通信回線を介して任意の発呼相手から呼び出しを受けた際、その呼び出しに応じた呼び出し処理を行うとともに、上記発呼相手に割り当てられた識別番号を受信により取得する一方、本装置に関連付けられた別の装置に連絡をとって呼び出しに応じた通知を行う通信装置を制御するためのプログラムを記憶した記憶媒体であって、上記発呼相手からの呼び出しに際して、上記識別番号の送信を示す起動信号を受信するとともに、その起動信号の受信後に上記呼び出し処理を開始させる契機となる呼出信号を受信し、上記起動信号を受信してから上記呼出信号を受信するまでの所定期間内において、上記別の装置との間で交わされる連絡信号のためのチャネルを確立するためのチャネル確立プログラムと、上記チャネル確立プログラムに基づいて上記別の装置との間にチャネルが確立された後、上記呼出信号を受信することにより、既に確立済みのチャネルを通じて上記別の装置に連絡信号を送出するための連絡信号送出プログラムとを含むプログラムを記憶した記憶媒体を実現している。
【0030】
次に、上記構成を有する通信装置Aの呼び出し時における動作について図4を参照して説明する。
【0031】
図4は、主に呼び出し時における通信装置Aの処理手順を示したフローチャートであって、この図に示すように、まず、CPU1は、公衆電話回線Nを通じて任意の発呼相手から起動信号を受信したか否かを判断している(S10)。
【0032】
起動信号を受信した場合(S10:YES)、CPU1は、その起動信号に続いてID信号を受信したか否かを判断する(S11)。このID信号とは、発呼相手に関する通知情報としてその相手先の電話番号を内容とした信号であって、その信号に含まれる内容は、モデム4によりデジタルデータに変換可能とされている。
【0033】
そうしてID信号を受信した場合(S11:YES)、CPU1は、一時的に公衆電話回線Nを閉結させた状態とし(S12)、NCU2を介して取り込んだID信号をモデム4により復調させることで発呼相手の電話番号を識別番号として取得する(S13)。こうして取得された識別番号は、一時的にRAM3などに記憶され、CPU1は、ID信号を受信して識別番号を取得したことを公衆電話回線N上の交換機などに通知する。
【0034】
識別番号を取得したCPU1は、この呼び出し処理が開始される前の状態と同様に、公衆電話回線Nから開放された状態とする(S14)。ここまでのS11からS14までの動作は、使用者から見て非常に短いサイクルタイムで行われる。
【0035】
その後、CPU1は、取得した識別番号を表示部14にて表示させ(S15)、さらにその直後、その識別番号について指定された子機Bがあるか否かをEEPROM6に記憶された情報に基づいて判断する(S16)。
【0036】
指定された子機Bがある場合(S16:YES)、CPU1は、その指定された子機Bのみについてチャネルを確立する処理を行う(S17)。この指定された子機Bについてのチャネル確立処理とは、先述したように、指定された子機Bとの間で連絡信号を交わすために無線によるリンクを形成する処理であって、そうしてチャネルが確立された状態では、親子間において送受信を直ちに行うことができる。ここまでのS15からS17までの動作は、使用者から見て非常に短いサイクルタイムで行われる。
【0037】
チャネルを確立した後、CPU1は、ID信号に続いて呼出信号を受信したか否かを判断する(S18)。この呼出信号とは、先述したように、呼出音の鳴動などを開始させるために交換機などから断続的に送信されてくるトーン信号であって、S13において識別番号を取得してから呼出信号が送信されてくるまでの時間間隔には、何秒かの余裕がある。
【0038】
そうして呼出信号を受信した場合(S18:YES)、CPU1は、チャネルが既に確立された子機Bに対して連絡信号を送出する(S19)。この連絡信号とは、先述したように、子機Bにおいて呼出音の鳴動を開始させるための信号や、識別番号を表示させるための信号を含んだものである。
【0039】
連絡信号を子機Bに対して送出した後、CPU1は、親機となる本装置Aにおいて呼出音を鳴動させる(S20)。この際、子機Bにおいても連絡信号を受信することで呼出音の鳴動が開始されるとともに、識別番号が表示され、親子両機ともに呼出音の鳴動がほぼ同時に開始されることとなる。
【0040】
続いて、呼出音を鳴動させたCPU1は、相手先から一方的に回線切断要求を内容とした切断信号を受信したか否かを判断する(S21)。
【0041】
相手先から切断信号を受信しない場合(S21:NO)、CPU1は、送受話器などが使用者により持ち上げられることによりオフフックされたか否かを判断する(S22)。この際、CPU1は、子機B側から送信されてくるオフフック信号に基づいて、子機Bにおいてオフフックされたか否かも判断する。
【0042】
オフフックされた場合(S22:YES)、CPU1は、回線を閉結させるとともに(S23)、それとほぼ同時に呼出音の鳴動や識別番号の表示などの動作を停止させる処理を行う(S24)。これにより、親機である本装置A、あるいは子機Bを用いて発呼相手との通話処理が行われることとなる。
【0043】
以上のような処理動作中、CPU1は、通話を終了した使用者によって送受話器などが元のセット位置に置かれることでオンフックされたか否かを判断している(S25)。
【0044】
オンフックされた場合(S25:YES)、CPU1は、公衆電話回線Nから開放させた状態とし(S26)、この呼び出し処理にかかるプログラムの実行を終了して再び元の待機状態となる。
【0045】
S25において、オンフックされない場合(S20:NO)、CPU1は、繰り返しオンフックされるまで通話処理を続行させる。
【0046】
S22において、オフフックされない場合(S22:NO)、CPU1は、S21に戻って発呼相手からの切断信号を受信するまで繰り返し呼出音の鳴動や識別番号の表示を続行させる。
【0047】
S21において、発呼相手から切断信号を受信した場合(S21:YES)、CPU1は、S24と同様に呼出音の鳴動や識別番号の表示などの動作を停止させる処理を行い(S27)、この呼び出し処理にかかるプログラムの実行を終了して再び元の待機状態となる。
【0048】
S18において、呼出信号を受信しない場合(S18:NO)、CPU1は、一定のサイクルタイムでS18の処理を繰り返し実行する。なお、この繰り返し処理中に発呼相手からの切断信号を受信した場合には、S21のYESの場合と同様に、動作停止処理を経て呼び出し処理を終了する。
【0049】
S16において、指定された子機Bがない場合(S16:NO)、CPU1は、全子機B1〜B5についてチャネルを確立する処理を行う(S28)。この全子機B1〜B5についてのチャネル確立処理とは、全子機B1〜B5との間で連絡信号を交わすために無線によるリンクを形成する処理であって、S17と同様にチャネルを確立した後は、S18に移行することとなる。
【0050】
S11において、ID信号を受信しない場合(S11:NO)、CPU1は、一定のサイクルタイムでID信号を受信するまでS11の処理を繰り返し実行する。なお、ID信号は、通常、起動信号に続いて交換機などから送信されてくるものである。
【0051】
S10において、起動信号を受信しない場合(S10:NO)、CPU1は、S18と同様に呼出信号を受信したか否かを判断する(S29)。
【0052】
S29において、呼出信号を受信した場合(S29:YES)、CPU1は、S28と同様に全子機Bに対してチャネルを確立する処理を行い(S30)、その後S19に移行する。つまり、起動信号を受信することなく最初に呼出信号を受信した場合には、ナンバーディスプレイサービスによる識別番号が非通知として呼び出しを受けた状態となる。
【0053】
S29において、呼出信号を受信しない場合(S29:NO)、CPU1は、このS10とS29の判断を繰り返し行うことで起動信号または呼出信号を受信するまで待機状態を続ける。
【0054】
以上のCPU1による一連の処理動作により、識別番号を取得してから呼出信号を受信するまでの空き時間において、子機Bに対してチャネルを確立することができ、そのような空き時間を有効に活用しつつ、子機Bにおける呼出音鳴動などの動作が早期に開始されることとなる。
【0055】
したがって、上記構成、動作を有する通信装置Aによれば、本装置Aを親機として親子形態で使用する場合、起動信号を受信してから呼出信号を受信するまでの所定期間内において、親子間で連絡信号を交わすためのチャネルが確立され、その後、呼出信号の受信直後にチャネルを通じて親機側の本装置Aから子機となる別の装置Bに連絡信号が送出されるので、その連絡信号を媒介として親機A側の動作をほとんど同時に子機B側に伝えることができ、発呼相手からの呼び出し時における子機B側の動作、つまり呼出音鳴動などの動作をできる限り速やかに行わせることができる。
【0056】
なお、上記実施形態においては、識別番号を取得した後にチャネルを確立するとしたが、呼出信号を受信する前であれば、起動信号の受信直後などにチャネルを確立するとしてもよい。
【0057】
また、親機と子機は、互いに無線によって送受信可能に構成されているが、特に無線に限ることはなく、有線形態であっても勿論よい。
【0058】
さらに、親機においては、呼出信号を受信する前に識別番号を表示するものとしたが、呼出信号を受信後に識別番号を表示させる構成としてもよい。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載した発明の通信装置によれば、本装置および別の装置をそれぞれ親機、子機として使用する場合、起動信号を受信してから呼出信号を受信するまでの所定期間内において、親子間で連絡信号を交わすためのチャネルが確立され、その後、呼出信号を受信した直後にチャネルを通じて親機側の本装置から子機となる別の装置にただちに連絡信号が送出されるので、その連絡信号を媒介として親機側の動作をほとんど同時に子機側に伝えることができ、発呼相手からの呼び出し時における子機側の動作をできる限り速やかに行わせることができる。また、特定の識別番号を有する発呼相手から呼び出しを受けた場合、その識別番号に指定された別の装置のみに対して本装置から連絡信号が送出され、その連絡信号を媒介として本装置の動作をほとんど同時に指定された別の装置に伝えることができるので、別の装置として複数の子機が存在する環境などにおいて発呼相手から呼び出しを受けた際、指定された子機側の動作をできる限り速やかに行わせることができる。
【0060】
【0061】
また、請求項2に記載した発明の通信装置によれば、請求項1に記載の通信装置による効果に加えて、呼出信号を受信すると、親機側となる本装置において呼出音の鳴動が始まるとともに、子機側となる別の装置においても連絡信号に基づいて呼出音の鳴動が開始されるので、親子双方における呼出音のタイミングがほぼ一致し、呼出音鳴動の同期を図ることができる。
【0062】
また、請求項3に記載した発明の通信装置によれば、請求項1または請求項2に記載の通信装置による効果に加えて、呼出信号を受信すると、親機側となる本装置において識別番号の表示が始まるとともに、子機側となる別の装置においても連絡信号に基づいて識別番号の表示が開始されるので、親子双方における表示のタイミングがほぼ一致し、識別番号表示の同期を図ることができる。
【0063】
さらに、請求項4に記載した発明の通信装置によれば、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の通信装置による効果に加えて、識別番号を受信により取得してから呼出信号を受信するまでの間、通信回線から一時的に開放されるので、その間にチャネルを確立して別の装置に連絡をとるための準備が調えられ、空き時間を利用した効率的な運用を図ることができる。
【0064】
【0065】
さらに、請求項5に記載した発明の記憶媒体によれば、記憶されたプログラムに基づいてCPUを動作させることにより、請求項1に記載の通信装置の動作を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる通信装置をファクシミリ通信装置として使用する一実施形態を説明するために示した説明図である。
【図2】 親機としての通信装置と子機の回路構成を示した回路ブロック図である。
【図3】 呼び出し時における回線、親子間の信号の流れを示したタイミングチャートである。
【図4】 主に呼び出し時における通信装置の処理手順を示したフローチャートである。
【符号の説明】
1 CPU
2 NCU
3 RAM
4 モデム
5 ROM
6 EEPROM
7 ゲートアレイ
8 コーデック
9 DMAC
11 読取部
12 記録部
13 操作部
14 表示部
15 無線送受信部
A ファクシミリ通信装置(親機)
B,B1〜B5 子機
N 公衆電話回線
Claims (5)
- 通信回線を介して任意の発呼相手から呼び出しを受けた際、その呼び出しに応じた呼び出し処理を行うとともに、上記発呼相手に割り当てられた識別番号を受信により取得する一方、本装置に関連付けられた複数の別の装置に連絡をとって呼び出しに応じた通知を行う通信装置であって、
上記識別番号のうち、連絡をとるべき上記別の装置を指定した特定の識別番号が記憶された記憶手段と、
上記識別信号を受信により取得すると、その識別番号が上記記憶手段に記憶された特定の識別番号であるか否かを判別する判別手段と、
上記判別手段により受信した識別番号が特定の識別番号であると判別されると、上記発呼相手からの呼び出しに際して、上記識別番号の送信を示す起動信号を受信するとともに、その起動信号の受信後に上記呼び出し処理を開始させる契機となる呼出信号を受信し、上記起動信号を受信してから上記呼出信号を受信するまでの所定期間内において、上記記憶手段で指定された上記別の装置に対してのみ当該別の装置との間で交わされる連絡信号のためのチャネルを確立するチャネル確立手段と、
上記チャネル確立手段によって、指定された上記別の装置との間にチャネルが確立された後、上記呼出信号を受信することにより、既に確立済みのチャネルを通じて上記別の装置に対してのみ連絡信号を送出する連絡信号送出手段と、を有することを特徴とする通信装置。 - 上記呼び出し処理においては、呼出音を鳴動させる動作が行われ、上記連絡信号には、上記別の装置においても呼出音を鳴動させるための信号が含まれている、請求項1に記載の通信装置。
- 上記呼び出し処理においては、上記識別番号を表示させる動作が行われ、上記連絡信号には、上記別の装置においても上記識別番号を表示させるための信号が含まれている、請求項1または請求項2に記載の通信装置。
- 上記識別番号を受信により取得してから上記呼出信号を受信するまでの間、上記通信回線から一時的に開放される、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の通信装置。
- 通信回線を介して任意の発呼相手から呼び出しを受けた際、その呼び出しに応じた呼び出し処理を行うとともに、上記発呼相手に割り当てられた識別番号を受信により取得する一方、本装置に関連付けられた複数の別の装置に連絡をとって呼び出しに応じた通知を行う通信装置を制御するためのプログラムを記憶した記憶媒体であって、
上記識別信号を受信により取得すると、その識別番号が、記憶手段に記憶された連絡をとるべき上記別の装置を指定した特別の識別番号であるか否かを判別する判別プログラムと、
上記判別プログラムにより受信した識別番号が特定の識別番号であると判別されると、上記発呼相手からの呼び出しに際して、上記識別番号の送信を示す起動信号を受信するとともに、その起動信号の受信後に上記呼び出し処理を開始させる契機となる呼出信号を受信し、上記起動信号を受信してから上記呼出信号を受信するまでの所定期間内において、上記記憶手段で指定された上記別の装置に対してのみ当該別の装置との間で交わされる連絡信号のためのチャネルを確立するためのチャネル確立プログラムと、
上記チャネル確立プログラムに基づいて、指定された上記別の装置との間にチャネルが確立された後、上記呼出信号を受信することにより、既に確立済みのチャネルを通じて上記別の装置に対してのみ連絡信号を送出するための連絡信号送出プログラムとを含むプログラムを記憶したことを特徴とする記憶媒体。
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