JP3673414B2 - 西瓜外観検査装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、西瓜の外観を撮像しその画像を解析して等級を定める装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
全国の農協または生産者組合の西瓜集出荷施設などでは、西瓜の品質を専門の判定員によって、外形、きず、変色部などを総合的に評価し、等級付けして出荷する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしこの等級付けを長時間にわたって行なうことは、検査員にかなりの負担がかかり、判断基準も変化する恐れがある。このため客観的基準により自動的に判定する装置が望まれている。
【0004】
本発明は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、外観を撮像しその形状的特徴などから西瓜の等級を定める装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1の発明では、西瓜を乗せ平面上で回転可能なトレーと、このトレーの上方に配置された上面カメラと、このトレーに乗った西瓜の側面を撮像する側面カメラと、この側面カメラと前記上面カメラが撮像した画像を解析し西瓜の等級を判定する画像処理解析装置とを備え、前記画像処理解析装置は、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、幅と高さの比を示す縦横比、上半分の左右の対称性、上部の尖り具合を示す肩落ち、上部の平坦度を示す頂部平坦度、上面カメラが撮像した画像に基づく、円に対する歪みを示す偏平度、の少なくても1つを含む形状的特徴と、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、縞の面積と側面積の比を示す縞比率、縞部分の側面形状の縦軸に対する傾きを示す軸ずれ、前記上面カメラが上下反転した西瓜を撮影し、または下面カメラが撮影した画像に基づく、西瓜底面の花落ち部の大きさ、の少なくても1つを含む判定項目と、を解析して予め定めた判定基準に基づき等級を判定する
【0006】
上面カメラから撮像した西瓜の平面画像と側面カメラから撮像した西瓜の側面画像から予め定めた形状を表すパラメータを求め、基準値と比較して等級を定める。
【0007】
請求項2の発明では、中央に開口のあるトレーに西瓜を乗せて搬送する隙間のあるコンベヤの上面に配置された上面カメラと、コンベヤの隙間から西瓜の下面を撮像する下面カメラと、西瓜の側面を撮像する複数の側面カメラと、この上面カメラ、下面カメラおよび側面カメラが撮像した画像を解析し西瓜の等級を判定する画像処理解析装置とを備え、前記画像処理解析装置は、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、幅と高さの比を示す縦横比、上半分の左右の対称性、上部の尖り具合を示す肩落ち、上部の平坦度を示す頂部平坦度、上面カメラが撮像した画像に基づく、円に対する歪みを示す偏平度、の少なくても1つを含む形状的特徴と、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、縞の面積と側面積の比を示す縞比率、縞部分の側面形状の縦軸に対する傾きを示す軸ずれ、前記上面カメラが上下反転した西瓜を撮影し、または下面カメラが撮影した画像に基づく、西瓜底面の花落ち部の大きさ、の少なくても1つを含む判定項目と、を解析して予め定めた判定基準に基づき等級を判定する
【0008】
上面カメラから撮像した西瓜の平面画像と側面カメラから撮像した西瓜の側面画像と下面カメラから撮像した西瓜の下面画像から予め定めた形状を表すパラメータを求め、基準値と比較して等級を定める。
【0009】
前記形状的特徴として、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、幅と高さの比を示す縦横比、上半分の左右の対称性、上部の尖り具合を示す肩落ち、上部の平坦度を示す頂部平坦度、上面カメラが撮像した画像に基づく、円に対する歪みを示す偏平度、の少なくても1つを含む。
【0010】
縦横比、対称性、肩落ち、頂部平坦度、偏平度はいずれも外観のよしあしを決定する要因であるので、これらに基づき外観の等級付けがなされる。
【0011】
請求項1又は2の発明では、前記形状的特徴に加えて、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、縞の面積と側面積の比を示す縞比率、縞部分の側面形状の縦軸に対する傾きを示す軸ずれ、前記上面カメラが上下反転した西瓜を撮影し、または下面カメラが撮影した画像に基づく、西瓜底面の花落ち部の大きさ、の少なくても1つを判定項目に含む。
【0012】
西瓜の特徴を表す縞が多かったり、縞が西瓜の縦軸に対して傾いていると、見た目が悪い。また花落ち部が大きいと味が落ちる。故にこれらも西瓜の等級の判定項目に加える。
【0013】
請求項の発明では、前記形状的特徴に加えて、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、傷の面積と側面積の比を示す側面傷比率、変色部の面積と側面積の比を示す側面変色比率、前記上面カメラが撮像した画像に基づく、傷の面積と平面面積の比を示す平面傷比率、変色部の面積と平面面積の比を示す平面変色比率、の少なくても1つを判定項目に含む。
【0014】
傷や変色部が大きいと品質は落ちるので、これらも等級の判定項目に加える。
【0015】
請求項の発明では、前記各特徴について等級を定め、一番評価の悪い特徴の等級を西瓜の総合等級とする。
【0016】
このような評価をすることにより、最も厳しい判定となる。
【0017】
請求項の発明では、前記各特徴について等級を定め、縦横比、対称性、肩落ち、偏平度の内一番評価の悪い等級を1次評価とし、頂部平坦度、縞比率、軸ずれ、花落ち部の大きさ、側面傷比率、側面変色比率、平面傷比率、平面変色比率はその程度によって1次評価の等級を下げて西瓜の総合等級とする。
【0018】
まず形状の特徴を良く表す項目で等級を定め、次に形状の特徴を表す点でやや目立たぬ項目で修正することにより確実な判定ができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明する。
図1は第1実施形態の構成を示す。西瓜1はトレイ2の上につるの方を上にして置かれる。この西瓜1の上方に上面カメラ3が設けられ、側面に側面カメラ4が設けられている。パーソナルコンピュータからなる画像処理解析装置5はトレー2を回転させ4側面を撮像することができるようになっている。なお、西瓜1下部の花落ち部を撮像するときは検査員が西瓜1を上下逆にして置き直す。これにより上面カメラ3は西瓜1の上下面を撮像することができる。上面カメラ3と側面カメラ4から出力される上下および4側面の画像データは画像処理解析装置5にあるキャプチャーボードに取込み、画像ファイルを作成し各パラメータを計測し、結果をモニタ6に表示する。キャプチャーボードはカメラの撮像した画像データをアナロクデータからデジタルデータに変換しメモリに格納するもので、これを用いることにより通常のパーソナルコンピュータで画像処理が可能になる。
【0020】
図2は第2実施形態の構成を示し、図3は側面カメラの配置を示す。西瓜1は中央に開口のあるトレー2に乗ってローラーコンベヤ7により移動してくる。西瓜1の通過する位置の上方に上面カメラ3を配置し、側面に図3に示すように四方に4個の側面カメラ4を配置する。またカメラ3を設置する位置のローラー7aの間隔をやや広くしておき、この位置のローラー7aの下方に鏡9を置き、ローラー7aの隙間とトレー2の開口を通して西瓜1の下部の花落ち部を映し、これを下面カメラ10で撮像する。このようなカメラの配置された位置に位置センサ8が設けられ、西瓜1が来るのを検出する。パーソナルコンピュータからなる画像処理解析装置5は位置センサ8からの西瓜検出信号で、上下および4側面の画像を6台のカメラ3,4,10でキャプャーボードに取込み、画像ファイルを作成し各パラメータを計測し、結果をモニタ6に表示する。以上のようにいずれの実施形態でも、上下面と4側面の合計6画面を取込み解析して等級判定を行なう。
【0021】
次に西瓜1の側面検査について説明する。図4は側面処理の流れ図を示す。側面検査は90°毎の4側面の画像について、傷、変色部を測定し、さらに傾きを画像処理にて補正して、各項目の評価を行なう。傷、変色部の測定は、傷、変色部を2値化により切り出してその面積を求め、これを西瓜1全体の2値画像との面積比を求める。
【0022】
図5は傾き補正を説明する図である。
補正手順は次のようになる。
▲1▼ 2次元カメラで取り込んだ西瓜画像から西瓜全体の2値化レベルと縞の2値化レベルを算出する。
▲2▼ 西瓜全体を2値化して切り出す。図(A)参照。
▲3▼ 2値化された西瓜の傾きを算出し(B)、傾きがなくなるように補正する。
【0023】
次に側面画像から得るパラメータ計測につき説明する。
▲1▼ 縦横比:2値画像の幅と高さの比を求める。
▲2▼ 対称性:2値画像の上半分の左右対称性を求める。
▲3▼ 肩落ち:2値画像の上部の尖り具合を求める。
▲4▼ 頂上平坦度:2値画像の上部の平坦度を求める。
▲5▼ 縞比率:縞部分の2値画像を求め、西瓜全体の2値画像との面積比を求める。
▲6▼ 軸ずれ:縞部分の2値画像の傾きを求め、西瓜全体の傾きとの差を求める。
【0024】
次に西瓜1の上面、下面の花落ち部の検査について説明する。図6は上面、花落ち部の処理の流れ図を示す。上面カメラ3、下面カメラ10で撮像された画像は、傷、変色部の測定とパラメータ測定が行われる。なお、傷、変色部の測定は側面検査の場合と同様で、傷、変色部の西瓜全体の2値画像との面積比を求める。
【0025】
上面のパラメータ計測
▲1▼ 2次元カメラで取り込んだ西瓜の画像を西瓜の部分で2値化し、西瓜の上面面積を測定する。
▲2▼ 2値化された部分の形状を円と比較し偏平度(または変形度)を求める。
【0026】
花落ち部のパラメータ計測
▲1▼ 2次元カメラで取り込んだ西瓜の画像を花落ち部のレベルで2値化する。
▲2▼ 花落ち部が含まれる範囲(中央部で領域を制限)でラベリング処理を行い、端にかかっていない一番面積の大きいものを花落ちとして面積、径を求める。
【0027】
次にパラメータの評価について説明する。各パラメータおよび傷、変色部についてはその程度に応じて等級付けがなされている。
1)パラメータの統合
4側面のパラメータについては縦横比は最悪値、その他は4側面の平均値を西瓜1の側面パラメータとする。縞、傷、変色部の比率は4側面について、マスクを設定し、検査領域が重ならないようにして求め、その合計値を求めた後、この合計値の全体面積に対する比率を算出する。
2)判定テーブル
各等級におけるパラメータの範囲を予め判定テーブルとして設定しておく。
【0028】
3)評価方法
評価方法について、以下に述べる2種類があり、いずれかを用いる。
▲1▼ 判定テーブルを参照して各パラメータについての等級を決定し、その中で一番評価の悪いものをその西瓜の総合評価とする。
▲2▼ 縦横比,対称性,肩落ち,偏平度を1次パラメータとし、この項目について判定テーブルを参照してパラメータ毎の等級を決定し、一番評価の悪いものを西瓜の一次評価とする。次に、頂上平坦度,縞比率,軸ずれ,傷,変色の程度により1次評価からの等級を下げて総合評価とする。
【0029】
図7は第1実施形態について、西瓜撮像から等級の評価までの手順を示す流れ図である。画像を取得すると(S1)、それが下面の画像であるか調べ(S2)、下面でなければ上面であるか調べ(S2)、上面でなければ側面と判断し、他の側面画像を撮像するためトレー2を90°回転する(S4)。ステップS1で得られた画像の西瓜全体を2値画像とし(S5)、図5で示した方法で西瓜の傾きを補正し(S6)、側面パラメータの計測を行なう(S7)。
【0030】
ステップS2で下面である場合は、花落ち部の計測を行なう(S8)。また、ステップS3で上面のときは、上面画像の西瓜全体を2値画像とし(S9)、上面パラメータの計測を行なう(S10)。ステップS7またはS8またはS10の処理が終了すると、変色部の測定(S11)と傷測定(S12)が行われ、以上の動作を6画面終わるまで繰り返す(S13)。以上の測定で各項目の等級が決まると、判定テーブルを参照して総合評価を行い(S14)、その結果がモニタ6に表示される(S15)。
【0031】
図8は第2実施形態について、西瓜撮像から等級の評価までの手順を示す流れ図である。位置センサ8により西瓜1がローラーコンベヤ7に乗ってカメラ3,4,10の撮像位置にくると(S21)、6台のカメラ3,4,10により撮像した画像を取得し(S22)、側面画像であれば西瓜の側面画像を2値化し西瓜の側面外形を得る(S23)。傾き補正をした後(S24)、側面のパラメータ計測を行い(S25)、変色部の測定(S26)と傷測定(S27)をする。
【0032】
ステップS22で取得した上面画像の西瓜上面の全体画像を2値画像とし(S28)、上面のパラメータ計測を行い(S29)、変色部の測定(S30)と傷測定(S31)をする。
【0033】
ステップS22で取得した下面画像の西瓜花落ち部の計測を行い(S32)、変色部の測定(S33)と傷測定(S34)をする。
【0034】
6面の計測結果が得られると、判定テーブルを参照して、総合評価を行い(S35)、その結果がモニタ6に出力される(S36)。
【0035】
以下にパラメータの測定方法について詳細に説明する。
1)2値化レベル取得方法
画像の背景を青にしている場合について説明するが、他の場合も同様な方法を用いることができる。この状態で各画素について(緑レベル−青レベル)を取ると背景の青が負、縞の黒が0付近、西瓜の地の緑が正になる。これにより以下の方法で2値化レベルを決定している。図9は2値化レベル決定方法を示す図である。
▲1▼ (緑レベル−青レベル)で0を濃度階調(全体を256)の中央(128)にするようにし、各画素のヒストグラムをとる。
▲2▼ ヒストグラムのスムージング処理を行なう。
▲3▼ 中央の縞を表す画素の分布の両側の谷の部分を検出する。
▲4▼ 背景側の谷のレベル(図9でaの位置)を西瓜の全体形状を得るためのしきい値、および縞2値化レベル下限とし、地側の谷のレベル(図9でbの位置)を縞の2値化レベル上限とする。
【0036】
2)対称性計測方法
西瓜の側面形状の対称性は以下の方法で測定する。図10は対称性測定の説明図である。
▲1▼ 西瓜の側面形状を示す全体2値画像の上半分についてX座標(X0〜Xn)に対する高さ(H0〜Hn)を求める。
▲2▼ Σ|Hk −Hn-k |…(1),(積算範囲はk=0よりn/2まで)により中央までの重ならない部分の面積を求める。これは図10(B)に示すように、中心に対し左右対称であるのでn/2まで求めればよい。
▲3▼ 上記(1)式で得た数値をn/2で割り、1画素あたりの平均値を対称性とする。
【0037】
図10の(A)は西瓜側面の上半分の形状を示し、(B)は(1)式を示す。2値画像が左右対称であるほど、残る部分が少くなる。
【0038】
3)肩落ち計測方法
西瓜の側面形状の肩落ちは以下の方法で計測する。図11は肩落ち測定の説明図である。
▲1▼ 西瓜の側面形状を示す全体2値画像を高さ1/16,2/16,3/16,4/16の部分で切り出し、切り口の長さをL1,L2,L3,L4とする。
▲2▼ (L2−L1)/L4−L3)…(2)によりL1からL2への増分とL3からL4の増分を求め、その比率を肩落ちとする。先が細くなっているほどこの比率は小さくなる。
【0039】
4)頂上平坦度計測方法
西瓜の側面形状の頂上平坦度は以下の方法で計測する。図12は頂上平坦度測定の説明図である。
▲1▼ 西瓜の側面形状を示す全体2値画像の上半分についてX座標(X0〜Xn)に対する高さ(H0〜Hn)を求める。
▲2▼ 0から(n−a)の範囲のkに対して|Hk −Hk+a |…(3),(aは固定値)でa画素離れたところとの差分を求める。
▲3▼ 上記(3)式で得た数値がしきい値を越えた個数を求め、(n−a)で割って全体に対する割合として頂上平坦度とする。
【0040】
図12はa=4の場合を示し、X=1と5の差dh1と、X=2と6の差dh2との差がしきい値以下となる割合を測定する。
【0041】
5)軸ずれ計測方法
西瓜の側面全体2値画像と縞2値画像についてそれぞれ0〜2次モーメントを用いて傾きを算出し、その差を軸ずれとする。図13は軸ずれ測定の説明図である
▲1▼ 西瓜の外形の2値画像から西瓜外形の2次モーメントを用いて外形主軸角θ1を算出する。図13(A)参照。
▲2▼ 縞の2値画像から縞の2次モーメントを用いて縞主軸角θ2を算出する。図13(B)参照。なお、西瓜の中心Cを中心として西瓜の幅より狭い長方形内の縞を計算対象とする。この幅制限を加えないと算出する角度が不安定になる。
▲3▼ 主軸角θ1と縞主軸角θ2の差を軸ずれとする。
なお、本算出方法の詳細は同一出願人の特願平10−136249号に記載されている。
【0042】
6)上面形状の偏平度計測
図14は偏平度計測方法を説明する図である。以下の方法で測定される。
▲1▼ 上面の全体2値画像の外接長方形を作成する。
▲2▼ 長方形に2本の対角線を引き、それぞれが西瓜外形と重なる部分の長さ(ML1,ML2)を求める。
▲3▼ 外接長方形の辺(FH,FV)とML1,ML2のうちで一番大きいものを最大長とする。
▲4▼ 最大長を直径とする円と全体2値画像の面積比を求め、偏平度とする。
【0043】
7)上面形状の変形度計測
変形度は偏平度と類似しており、通常はいずれかを用いる。図15は変形度計測方法を説明する図である。以下の方法で測定される。
▲1▼ 上面の全体2値画像の重心を求める。
▲2▼ 重心座標を中心とし、全体2値画像と同じ面積を持つ円を作成する。
▲3▼ 全体2値画像と▲2▼で作成した円を重ねた時に一致しない部分と全体2値画像との面積比率を求め、変形度とする。
【0044】
8)変色計測
図16は変色計測方法を説明する図である。
▲1▼ カラー3原色RGB像(図16のA)をIHP像に変換する。ここでIは明度、Hは色相、Pは飽和度または彩度で詳細については後述する。
▲2▼ 変色のレベルで2値化する(16図B)。
▲3▼ 2値画像に縮小処理を行い、面積の小さい部分を取り除く(16図C)。
▲4▼ 膨張処理を行い、元の大きさに近い所まで戻し、変色部面積を計測し、西瓜全体面積との比を取る(16図D)。
【0045】
9)傷計測
図17は傷計測方法を説明する図である。
▲1▼ 5×5の画素の範囲でG(緑)レベルを平均化する。(誤検出防止)
▲2▼ カラー3原色RGB像(図17のA)をIHP像に変換する。
▲3▼ 傷のレベルで2値化する(17図B)。
▲4▼ 変色計測で検出された部分を取り除き、傷面積を計測し、西瓜全体面積との比を取る(16図C)。
【0046】
次にRGB像のIHP像への変換について説明する。画像をカラーで表示する場合、赤(R),緑(G),青(B)の3原色の濃度に分解して入力し、これを合成して再現することができる。一方色の表現方法として、明度(I),色相(H),飽和度又は彩度(P)で表す方法があり、3原色による表示から明度,色相,彩度を用いた表示に変換することができる。これは、色立体を考えた時、特定色の指定はその内の1点を決定することであるので、Iを指定することは、色立体の上下方向の1ヶ所を指定することであり、目的とする色はこの場所で色立体を水平方向に輪切りにしたときの平面上に存在する。ここでHを指定することはこの平面を色立体の無彩色軸を原点とする直交座標と考えた時の基準軸からの角度を指定することになる。従って目的とする色はこの角度を表す線分上に存在する。更にPを指定することは色立体の無彩色軸を中心とする同心円の径を指定することであり、角度を表す線分上の1点を決定することになるからである。
【0047】
R,G,BのデータよりI,H,Pのデータに変換する技術は公開されており、例えば本出願人による特公平5−14944号に開示されている。本実施例で用いるI,Hへの変換について簡単に説明する。R,G,BのデータよりIに変換するのは、各R,G,Bのデータに適当な係数を乗じた後、総和をとることで求められる。適当な係数とは、人間の視感度と装置の各R,G,B毎の再現レベルの相違などから決定される。
【0048】
次にR,G,BのデータよりHに変換する方法を説明する。良く知られているように色相を平面上に表現すると、1つの環を形成する。そこでこの環を直交座標上に置くと、全ての色相は直交座標上において、基準軸、例えばX軸からの角度として表現できる。この様子を図18(A)に示す。この色相環の例からわかるように、R,G,Bなる3次元データをもって表現された特定の色相は角度という1次元データで表現できる。そこでR,G,Bのデータの最小値をゼロ、最大値を正規化された値に統一して考えると、R,G,Bを用いて表現し得る色相は図18(B)に示す赤(R),黄(Y),緑(G),シアン(C),青(B),マゼンタ(M)を頂点とする6角形(これはR,G,Bの濃度データをベクトルと考えたときの合成ベクトルが描く6角形の例を示す)の内側にあり、その位置は基準軸からの角度で示される。つまり、R,G,Bの濃度データをベクトルと考えて任意の角度(例えば等間隔)をもって平面上に置いた時、色相はそれらの合成ベクトルが示す任意の基準位置からの角度として表現される。
【0049】
基準軸を横軸(図18(A),(B)のAX)にとり、RベクトルをAXと一致させ、Gベクトル,Bベクトルをそれぞれ等間隔に配置するようにした場合、R,G,BよりHへの変換器は図19のように構成することができる。図19において係数器群のGXはGベクトルの水平成分、GYは同垂直成分、BXはBベクトル水平成分、BYは同垂直成分、RXはRベクトルの水平成分であり、Rベクトルには垂直成分はない。これらの各成分は加算器30,31によって合成されて合成ベクトルの水平成分KXおよび垂直成分KYが作成される。KX,KYは逆正接演算器32を経て合成ベクトルの角度に変換されこの角度が色相を表す。この角度は図18(A)のθを示す。
【0050】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明は、西瓜の側面、上面および下面の画像より、形状的特徴および傷や変色部を計測し、それぞれの等級を求め、これらの等級より総合的等級を求めるので、西瓜の適切な評価を行なうことができる。また従来の検査員による評価が経験による個人差があり、長時間の判断期間中に判定基準が変化する等の問題があるが、本発明によれば、長時間、迅速に一定した評価を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の構成を示す図である。
【図2】本発明の第2実施形態の構成を示す図である。
【図3】図2の側面カメラの配置を示す図である。
【図4】側面画像の処理の流れを示す図である。
【図5】傾き補正手順を示す図である。
【図6】上面、下面画像の処理の流れを示す図である。
【図7】第1実施形態の検査フロー図である。
【図8】第2実施形態の検査フロー図である。
【図9】2値化レベル取得の説明図である。
【図10】対称性計測の説明図である。
【図11】肩落ち計測の説明図である。
【図12】頂上平坦度計測の説明図である。
【図13】西瓜の傾きと縞の傾きの説明図である。
【図14】偏平度計測の説明図である。
【図15】変形度計測の説明図である。
【図16】変色計測の説明図である。
【図17】傷計測の説明図である。
【図18】(A)は色相環において表現する色を角度で表す状態を説明する図、(B)はR,G,Bを各色の濃度を表すベクトルとした場合、合成ベクトルが描く6角形を説明する図である。
【図19】R,G,BよりHへの変換器の回路図である。
【符号の説明】
1 西瓜
2 トレー
3 上面カメラ
4 側面カメラ
5 画像処理解析装置
6 モニタ
7 ローラーコンベヤ
7a ローラー
8 位置センサ
9 鏡
10 下面カメラ

Claims (5)

  1. 西瓜を乗せ平面上で回転可能なトレーと、このトレーの上方に配置された上面カメラと、このトレーに乗った西瓜の側面を撮像する側面カメラと、この側面カメラと前記上面カメラが撮像した画像を解析し西瓜の等級を判定する画像処理解析装置とを備え、
    前記画像処理解析装置は、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、幅と高さの比を示す縦横比、上半分の左右の対称性、上部の尖り具合を示す肩落ち、上部の平坦度を示す頂部平坦度、上面カメラが撮像した画像に基づく、円に対する歪みを示す偏平度、の少なくても1つを含む形状的特徴と、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、縞の面積と側面積の比を示す縞比率、縞部分の側面形状の縦軸に対する傾きを示す軸ずれ、前記上面カメラが上下反転した西瓜を撮影し、または下面カメラが撮影した画像に基づく、西瓜底面の花落ち部の大きさ、の少なくても1つを含む判定項目と、を解析して予め定めた判定基準に基づき等級を判定することを特徴とする西瓜外観検査装置。
  2. 中央に開口のあるトレーに西瓜を乗せて搬送する隙間のあるコンベヤの上面に配置された上面カメラと、コンベヤの隙間から西瓜の下面を撮像する下面カメラと、西瓜の側面を撮像する複数の側面カメラと、この上面カメラ、下面カメラおよび側面カメラが撮像した画像を解析し西瓜の等級を判定する画像処理解析装置とを備え、
    前記画像処理解析装置は、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、幅と高さの比を示す縦横比、上半分の左右の対称性、上部の尖り具合を示す肩落ち、上部の平坦度を示す頂部平坦度、上面カメラが撮像した画像に基づく、円に対する歪みを示す偏平度、の少なくても1つを含む形状的特徴と、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、縞の面積と側面積の比を示す縞比率、縞部分の側面形状の縦軸に対する傾きを示す軸ずれ、前記上面カメラが上下反転した西瓜を撮影し、または下面カメラが撮影した画像に基づく、西瓜底面の花落ち部の大きさ、の少なくても1つを含む判定項目と、を解析して予め定めた判定基準に基づき等級を判定することを特徴とする西瓜外観検査装置。
  3. 前記形状的特徴に加えて、前記側面カメラが撮像した画像に基づく、傷の面積と側面積の比を示す側面傷比率、変色部の面積と側面積の比を示す側面変色比率、前記上面カメラが撮影した画像に基づく、傷の面積と平面面積の比を示す平面傷比率、変色部の面積と平面面積の比を示す平面変色比率、の少なくても1つを判定項目に含むことを特徴とする請求項1又は2に記載の西瓜外観検査装置。
  4. 前記各特徴について等級を定め、一番評価の悪い特徴の等級を西瓜の総合等級とすることを特徴とする請求項1ないしのいずれかに記載の西瓜外観検査装置。
  5. 前記各特徴について等級を定め、縦横比、対称性、肩落ち、偏平度の内一番評価の悪い等級を1次評価とし、頂部平坦度、縞比率、軸ずれ、花落ち部の大きさ、側面傷比率、側面変色比率、平面傷比率、平面変色比率はその程度によって1次評価の等級を下げて西瓜の総合等級とすることを特徴とする請求項に記載の西瓜外観検査装置。
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