JP3659426B2 - エツジ検出方法及びエツジ検出装置 - Google Patents
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Description
【目次】
以下の順序で本発明を説明する。
産業上の利用分野
従来の技術(図7〜図9)
発明が解決しようとする課題
課題を解決するための手段(図1及び図2)
作用(図1及び図2)
実施例
(1)第1実施例(図1〜図4、図7〜図9)
(2)第2実施例(図5及び図6)
(3)他の実施例
発明の効果
【0002】
【産業上の利用分野】
本発明はエツジ検出方法及びエツジ検出装置に関し、特に画像処理における基本的な役割を果たすエツジ検出処理を行うものであり、テレビや映画等の映像製作における特殊効果処理やFA(Factory Automation)におけるカメラ画像からの部品認識処理等に広く用いられるものに適用し得る。
【0003】
【従来の技術】
従来、エツジ検出とは濃淡画像内で画素値が急峻に変化している部分を見い出す処理である。通常急峻な変化は物体の輪郭で起きるから、エツジ検出の結果をもとに物体の輪郭を画像から抽出することができる。このためエツジ検出は画像からその中に存在する物体に関する情報を得るための最も基本的な処理として多方面で使用されている。
【0004】
カラー画像においては、原色(例えば赤、緑、青)毎の濃淡画像が存在するため、従来はそれぞれの原色についてエツジ検出を行ない、いずれかの色でエツジが検出されればその画素をカラー画像のエツジとみなしていた。これを図7(A)に示す画像を例に説明する。この画像は図7(B)に示す円形の物体が図7(C)に示す横縞の入つた背景の手前に置かれているものである。
【0005】
この画像の場合、3原色である赤、緑、青の濃淡画像はそれぞれ図8(A)、(B)、(C)のようになる。例えば赤の場合、斜線で示した領域1の内側での画素値は「1.0 」であり、残りの領域2の内側での画素値は「0」である。緑、青についても同様である。それぞれの濃淡画像についてエツジ検出すれば、急峻な変化、すなわち画素値が「1.0 」から「0」に変化するところだけがエツジとして求まるから、図8(A)、(B)、(C)に対応して、それぞれ図9(A)、(B)、(C)のようなエツジが得られる。赤、緑、青のいずれかの色でエツジが検出されれば、その画素をエツジとみなすから、最終的に得られるエツジはこれらのエツジの和によつて図9(D)となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら上述のようにして得たエツジには、本来求めたい円の輪郭3の他に背景の横線4や円内部の縦縞5が含まれるため、本当の輪郭の計算機による認識を極めて困難にしている。この例のように本来は不要な部分までもが、エツジとして検出される問題は物体や背景に模様や色、明るさの変化があるときにも発生する。
【0007】
画像の背景や画像中から取り出したい物体に、模様や色、明るさの変化があることはごく普通であるから、任意の画像からの輪郭抽出は従来の技術では事実上不可能であり、背景が均一な色で塗られている場合などごく限られた状況でのみ計算機による輪郭抽出が実用化されていた。
【0008】
またこのような問題を軽減するために、単にいずれかの原色でエツジが検出されたらその画素をエツジとみなすのではなく、明るさの変化を重視するように方法を修正するなどの、経験に基づく改良がなされてきた。しかし各原色の濃淡画像の利用方法を予め固定しているために、経験則に従わないような画像には対応できず、エツジ検出の精度として実用上未だ不十分であつた。
【0009】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、エツジ検出の精度を向上し一般的な画像においても正しく輪郭を抽出し得るエツジ検出方法及びエツジ検出装置を提案しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため本発明においては、画素がそれぞれN(Nは自然数)個の独立な濃淡データ(R(x,y) 、G(x,y) 、B(x,y))で構成される画像データの中から、周囲と比べて急峻に変化している画素群をエツジ(E(x,y))として検出するエツジ検出方法において、N個の濃淡データ(R(x,y) 、G(x,y)、B(x,y))のそれぞれに対応するN組の係数(Wr(x,y)、Wg(x,y)、Wb(x,y)) を算出する係数算出ステツプ(SP1)と、N個の濃淡データ(R(x,y) 、G(x,y) 、B(x,y))とN組の係数(Wr(x,y)、Wg(x,y)、Wb(x,y)) とをもとに各画素がエツジ(E(x,y))か否かを判定する判定ステツプ(SP2、SP3、SP4)とを設け、係数算出ステツプは、M(Mは自然数)次元色空間において、物体部分として検出すべき画素群におけるN個の独立な濃淡データと上記N組の係数との内積でなる物体内積値と、背景部分として検出すべき画素群におけるN個の独立な濃淡データと上記N組の係数との内積でなる背景内積値とを算出した場合に、当該物体内積値と当該背景内積値の差が最も大きくなるようなベクトルCVの濃淡データ値(Wr(x,y)、Wg(x,y)、Wb(x,y))を係数とするようにした。
【0011】
また本発明においては、画素がそれぞれN個の独立な濃淡データ(11、12、13)で構成される画像データの中から、周囲と比べて急峻に変化している画素群をエツジとして検出するエツジ検出装置(10)において、N個の濃淡データ(11、12、13)のそれぞれに対応するN組の係数(Wr 、Wg 、Wb )を算出する係数算出手段(14)と、N個の濃淡データ(11、12、13)とN組の係数(Wr 、Wg 、Wb )とをもとに各画素がエツジか否かを判定する判定手段(16)とを設け、エツジ検出装置(10)は、M次元色空間において、物体部分として検出すべき画素群におけるN個の独立な濃淡データと上記N組の係数との内積でなる物体内積値と、背景部分として検出すべき画素群におけるN個の独立な濃淡データと上記N組の係数との内積でなる背景内積値とを算出した場合に、当該物体内積値と当該背景内積値の差が最も大きくなるようなベクトルCVの濃淡データ値(Wr 、Wg 、Wb )を係数とするようにした。
【0012】
【作用】
画素がそれぞれN個の独立な濃淡データ(R(x,y) 、G(x,y) 、B(x,y))で形成される画像データの中から、周囲と比べて急峻に変化している画素群をエツジ(E(x,y))として検出する際、N個の濃淡データ(R(x,y) 、G(x,y) 、B(x,y))のそれぞれに対応するN組の係数(Wr(x,y)、Wg(x,y)、Wb(x,y)) を算出し、N個の濃淡データ(R(x,y) 、G(x,y) 、B(x,y))とN組の係数(Wr(x,y)、Wg(x,y)、Wb(x,y)) とをもとに各画素がエツジか否かを判定するようにしたことにより、エツジ検出の精度を向上し一般的な画像においても正しく輪郭を抽出し得る。
【0013】
【実施例】
以下図面について、本発明の一実施例を詳述する。
【0014】
(1)第1実施例
図1は本発明によるエツジ検出方法を適用した画像処理装置の計算機が実行するエツジ検出処理手順を示す。このエツジ検出処理手順のステツプSP1においては、まず処理の対象となるカラー画像のデータとエツジ検出に最適な重み係数とを入力する。カラー画像のデータは3原色として赤、緑、青それぞれの濃淡画像R(x,y) 、G(x,y) 、B(x,y) として入力される。また赤、緑、青に関わる重み係数をそれぞれWr(x,y)、Wg(x,y)、Wb(x,y)とする。この重み係数Wr(x,y)、Wg(x,y)、Wb(x,y)は、画像の各ピクセルすなわち各x、yで違う値をとるから、画像中の小部分毎にその場所でのエツジ検出に最適なパラメータを決定できる。
【0015】
例えば画面の上半分は樹木で、下半分は湖の水面であることが知られているときは、画面上部で緑色に最適化した重みを、また下部で青系統の色に最適化した重み係数を与えれば良い。このような画像の性質は、通常撮影時の条件として得ることができる。また利用者が後から計算機に与えることもできる。計算機は与えられた画像の性質をもとに適切な係数を算出する。これがステツプSP1の入力となる。図7に示した画像における係数の決定については、以下でさらに詳しく説明する。もちろん画面全体で一様な重み係数を与えることができるならば重み係数Wr(x,y)の代わりに定数WRを与えれば良く(他の原色も同様)、その場合は重み係数の記憶場所を節約できる。
【0016】
またステツプSP2では、3原色の濃淡画像R(x,y) 、G(x,y) 及びB(x,y) と重み係数Wr(x,y)、Wg(x,y)、Wb(x,y)とをもとに各画素において内積を次式
【数1】
より計算する。ここでI(x,y) は内積値である。もとのカラー画像は各画素において3つの値を有するいわば3次元のデータであつたが、このステツプSP2はそれを1次元の内積値I(x,y) に変換する。このステツプSP2の計算によつて輪郭にのみ敏感なエツジ検出が可能であり、その効果については例を用いて後述する。ステツプSP2の出力は各画素について1個値があるから通常の濃淡画像とみなすことができる。
【0017】
ステツプSP3とステツプSP4は内積値I(x,y) を濃淡画像とみなしてエツジ検出するステツプである。ステツプSP3は内積値I(x,y) のx方向、y方向の変化率を計算する処理である。またステツプSP41はこれをもとに内積値I(x,y) の変化が最も急峻な方向を探索する処理、ステツプSP42はその方向における変化量G(x,y) を求める処理、ステツプSP43は求めた変化量G(x,y) を予め定めた閾値Gthを用いて2値化する処理である。2値化の結果はエツジ画像E(x,y) として得られる。
【0018】
この一連の処理は広く知られているCanny方式のエツジ検出アルゴリズムに準じるものである。各画素で値が1次元の濃淡画像に対するエツジ検出方法には、他にも公知の多くの方法がある。これについては例えば代表的な教科書であるJain著(Fundamentals of Digital Image Processing)に詳しく紹介されている。この実施例においてもステツプSP3及びSP4に、それらの方法を使用することが可能である。
【0019】
次に図2に、本発明を適用したエツジ検出装置の一実施例を示す。処理の対象となる画像データは3原色の赤、緑、青それぞれの濃淡画像11(R)、12(G)、13(B)として保持されている。係数算出部14は濃淡画像11、12、13の画素値S1をもとに、この画像データからエツジを検出するために最適な係数を求め、これをそれぞれ赤、緑、青に関わる係数Wr 、Wg 、Wb として出力する。内積計算部15は画素値S1のうち赤の部分と係数Wr 、緑の部分と係数Wg 、青の部分と係数Wb のそれぞれ積を求めてこれらを加え内積値Iを計算する。これは図1のエツジ検出処理手順のステツプSP2の計算に相当する。
【0020】
この結果得られた内積値Iは判定部16に入力され、各画素がエツジであるか否かが判定される。この判定部16は、図1のエツジ検出処理手順のステツプSP3及びSP4の処理を行なう。その結果として判定部16は各画素について、それがエツジなら「1」、そうでないなら「0」となる判定信号Eを出力する。これをもとの画像と同じ大きさの配列に格納すればエツジのみが「1」であるような2値画像17としてエツジ検出の結果が得られる。
【0021】
ここで本発明における重み係数を用いた内積計算の効果として、例えば図7(A)の画像データが入力されたとすると、図2の濃淡画像11、12、13はそれぞれ図8(A)、(B)、(C)となる。いまここで係数算出部14が例えば後述するような方法によつて、Wr =1.0 、Wg =1.0 、Wb =0.0 と係数を算出したとすれば、内積計算部15の出力Eは、図3(A)に示すようになる。
【0022】
すなわち図3の領域20では、赤の画素値のみが「1.0 」で緑と青の画素値は「0」であるから、(1)式によつて求まる内積値Iは「1」である。また領域23では全ての画素値が「1.0 」であるがCb =0であるから、(1)式によつて内積値は「2.0 」と求まる。残る領域21、22についても同様な計算を行なうと、図3(A)に示すように円形の物体内部では内積値が「2.0 」で、背景では内積値が「1.0 」となることがわかる。
【0023】
すなわち内積値Iは、円形の物体内部でもまた背景の内部でも変化せず、円形の物体と背景の境界でのみ変化する。そのため内積値Iの変化する部分を検出すれば容易に図3(B)のように、目的とする物体の輪郭だけをエツジ検出することができる。従来の方法では避けられなかつた図9(B)のような余計なエツジは発生しない。このようにこの実施例のエツジ検出装置10においては、係数算出部14が画像データに合わせて適切な係数Wr 、Wg 、Wb を求めるので、画像によらず適切なエツジ検出が可能である。
【0024】
次に係数算出部14における係数Wr 、Wg 、Wb の算出方法を示す。図4(A)は3原色を軸とする座標系(以下、色空間と呼ぶ)において、図7(A)の画像データがどのような分布をしているかを示したものである。点30は背景のうちシアン色の部分を表し、点31は背景のうち赤色の部分を表す。つまり背景を構成する色は色空間において領域32の内側に存在している。同様に円形物体のうち白色の部分は点33に、また黄色の部分は点34にそれぞれ対応し、全体として円形物体内の色は色空間における領域35の内側に存在している。この2つの領域に直交するベクトルCVを色空間の中で求め、ベクトルCVの係数を係数算出部14の出力とすれば精度の良いエツジ検出ができる。
【0025】
この例の場合、(赤、緑、青)=(1、1、0)であるベクトルCVが領域32及び領域35に直交するので、(Wr 、Wg 、Wb )=(1、1、0)とすればよい。このようにして求めた係数Wr 、Wg 、Wb をもとに、内積計算部15で内積を計算することは、色のうち上述のベクトルCVに沿つた成分の大きさを求めることを意味する。図4においてベクトルCVと色の内積は、まず青軸方向に立体を射影し(図4(B))、次いでこれをベクトルCVに沿つて横から眺めて原点からの距離を計ることと等しい(図4(C))。
【0026】
図4(C)から明らかなように、もとの色空間において領域32に存在していた色は全て内積値「1.0 」の点に射影され、一方領域35内の色は全て内積値「2.0 」の点に射影される。すなわちベクトルCVと色の内積値は、背景領域内の色変化と円形物体内部の色変化は完全に無視し、背景と物体間の色変化にだけ反応する。従つてこの内積値を用いれば精度良く物体を背景から分離できることがわかる。
【0027】
画像データによつては、背景領域と物体領域の双方と完全に直交するベクトルが存在しない場合がある。しかしこの場合も、なるべくこれらの領域と直角でかつ背景と物体領域の内積値が異なるようなベクトルを選択し、その係数を係数算出部14の出力とすることで、従来の方法と比べはるかにノイズの少ない良好なエツジ検出が可能である。
【0028】
以上の構成によれば、画素がそれぞれ3原色の濃淡画像R、G、Bでなる画像データの中から、周囲と比べて急峻に変化している画素群をエツジとして検出する際、3原色の濃淡画像R、G、Bのそれぞれに対応する3原色分の係数Wr 、Wg 、Wb を算出し、3原色の濃淡画像R、G、Bと係数Wr 、Wg 、Wb とをもとに各画素がエツジか否かを判定するようにしたことにより、エツジ検出の精度を向上し一般的な画像においても正しく輪郭を抽出し得る。さらに上述の構成によれば、濃淡画像R、G、Bは3枚存在するがエツジ検出は内積値Iに対してのみ行なえば良いので判定部16はただ一組ですみ、構成するハードウエアの量も従来より削減できる。
【0029】
(2)第2実施例
第2実施例は、図1及び図2について上述したエツジ検出方法及びエツジ検出装置を、従来から知られているエツジ検出方法と組み合わせることで、さらに精度の高い検出方法とするものである。すなわち図2との対応部分に同一符号を付した図5に示すエツジ検出装置40は、図2のエツジ検出装置10にしたがつてもなお良好なエツジが検出できないような、きわめて困難な場合に対応するためのものである。
【0030】
図2のエツジ検出装置10との違いは、判定部41が内積値Iの他に、エツジ方向の推定値42をも用いてエツジの判定を行なうところにある。エツジ方向の推定値42は画像内の物体のおよその位置に関する知識をもとに予め作成する。判定部41は内積値Iの変化が急峻な部分を検出する際に、エツジ方向の推定値42を用いて、その方向の変化、すなわちエツジを優先的に検出するように働く。
【0031】
特定の方向の変化に対して強く反応するエツジ検出方法としては、例えば図6に示すソーベル(Sobel )フイルタを用いる方法がある。すなわち図6(A)のフイルタを画像に対して作用させると、横方向の変化すなわち縦のエツジが、また図6(B)のフイルタを作用させれば、縦の変化すなわち横に延びるエツジが強く検出される。
【0032】
このほかコンパス演算子として知られる多くのフイルタが公知であり、特定方向のエツジを検出することができる。これらの公知の手法と組み合わせれば、さらに所望の輪郭に対して強く反応するエツジ検出ができ、より高い精度の輪郭抽出が可能となる。
【0033】
以上の構成によれば、一般的なエツジ検出方法を用いてエツジ方向の推定値を求め、第1実施例の3原色の濃淡画像R、G、Bと係数Wr 、Wg 、Wb とに加えて、エツジ方向の推定値をもとに各画素がエツジか否かを判定するようにしたことにより、一段とエツジ検出の精度を向上し一般的な画像においても正しく輪郭を抽出し得る。
【0034】
(3)他の実施例
なお上述の実施例においては、3原色すなわち赤、緑、青の濃淡画像で形成される画像データについてエツジを検出する場合について述べたが、画像データはこれに限らず、補色関係の濃淡画像等複数の濃淡データで構成される画像データ中のエツジを検出する場合に広く適用し得る。
【0035】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、画素がそれぞれN個の独立な濃淡データで形成される画像データの中から、周囲と比べて急峻に変化している画素群をエツジとして検出する際、N個の濃淡データのそれぞれに対応するN組の係数として、M次元色空間において物体部分として検出すべき画素群におけるN個の独立な濃淡データと上記N組の係数との内積でなる物体内積値と、背景部分として検出すべき画素群におけるN個の独立な濃淡データと上記N組の係数との内積でなる背景内積値とを算出した場合に、当該物体内積値と当該背景内積値の差が最も大きくなるようなベクトルCVの濃淡データ値をそれぞれ算出し、N個の濃淡データとN組の係数とを基に各画素がエツジか否かを判定するようにしたことにより、エツジ検出の精度を向上し一般的な画像においても正しく輪郭を抽出し得るエツジ検出方法及びエツジ検出装置を実現できる。かくするにつき、従来は困難であつた状況でも計算機による物体輪郭の抽出が可能となり、より広い応用範囲で計算機による作業の自動化や、作業の支援が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるエツジ検出方法の一実施例におけるエツジ検出処理手順を示すフローチヤートである。
【図2】本発明によるエツジ検出装置の第1実施例の構成を示すブロツク図である。
【図3】本発明のエツジ検出方法で図7のカラー画像のエツジを検出する動作の説明に供する略線図である。
【図4】本発明の係数算出方法の原理の説明に供する略線図である。
【図5】本発明によるエツジ検出装置の第2実施例の構成を示すブロツク図である。
【図6】図5のエツジ検出装置で用いる特定方向のエツジを検出するソーベルフイルタを示す略線図である。
【図7】エツジ検出の説明に用いるカラー画像を示す略線図である。
【図8】図7のカラー画像を各原色の濃淡画像に分解して示す略線図である。
【図9】図8のそれぞれの濃淡画像を独立にエツジ検出した出力とその合成出力を示す略線図である。
【符号の説明】
10、40……エツジ検出装置、11、12、13……濃淡画像、14……係数算出部、15……内積計算部、16、41……判定部、17……2値画像、42……エツジ方向の推定値
Claims (8)
- 画素がそれぞれN(Nは自然数)個の独立な濃淡データで構成される画像データの中から、周囲と比べて急峻に変化している画素群をエツジとして検出するエツジ検出方法において、
上記N個の濃淡データのそれぞれに対応するN組の係数を算出する係数算出ステツプと、
上記N個の濃淡データと上記N組の係数とに基づいて上記各画素がエツジか否かを判定する判定ステツプと
を具え、
上記係数算出ステツプは、M(Mは自然数)次元色空間において、物体部分として検出すべき画素群におけるN個の独立な濃淡データと上記N組の係数との内積でなる物体内積値と、背景部分として検出すべき画素群におけるN個の独立な濃淡データと上記N組の係数との内積でなる背景内積値とを算出した場合に、当該物体内積値と当該背景内積値の差が最も大きくなるような上記N組の係数を算出する
ことを特徴とするエツジ検出方法。 - 上記係数算出ステツプで算出する上記N組の係数は、それぞれが上記N個の濃淡データに対するN組の重み係数であり、
上記判定ステツプは、上記N組の重み係数と上記N個の濃淡データとの積和でなる内積を計算する内積計算ステツプと、当該内積計算ステツプの出力に基づいて上記各画素がエツジか否かを判断する判断ステツプと
を具えることを特徴とする請求項1に記載のエツジ検出方法。 - 上記判断ステツプは、上記N組の係数と、上記N個の濃淡データとの内積値と、上記エツジがどの方向を向いているかを示す方向情報とに基づいて上記各画素がエツジか否かを判断する
ことを特徴とする請求項2に記載のエツジ検出方法。 - 上記判定ステツプは、
予め作成されたエツジ方向の推定値を用いて上記各画素がエツジであるか否かを判断する
ことを特徴とする請求項1に記載のエツジ検出方法。 - 画素がそれぞれN(Nは自然数)個の独立な濃淡データで構成される画像データの中から、周囲と比べて急峻に変化している画素群をエツジとして検出するエツジ検出装置において、
上記N個の濃淡データのそれぞれに対応するN組の係数を算出する係数算出手段と、
上記N個の濃淡データと上記N組の係数とに応じて上記各画素がエツジか否かを判定する判定手段と
を具え、
上記係数算出手段は、M(Mは自然数)次元色空間において、物体部分として検出すべき画素群におけるN個の独立な濃淡データと上記N組の係数との内積でなる物体内積値と、背景部分として検出すべき画素群におけるN個の独立な濃淡データと上記N組の係数との内積でなる背景内積値とを算出した場合に、当該物体内積値と当該背景内積値の差が最も大きくなるような上記N組の係数を算出する
ことを特徴とするエツジ検出装置。 - 上記係数算出手段で算出する上記N組の係数は、それぞれが上記N個の濃淡データに対するN組の重み係数であり、
上記判定手段は、上記N組の重み係数と上記N個の濃淡データとの積和でなる内積を計算する内積計算手段と、当該内積計算手段の出力に基づいて上記各画素がエツジか否かを判断する判断手段と
を具えることを特徴とする請求項4に記載のエツジ検出装置。 - 上記判断手段は、上記N組の係数と、上記N個の濃淡データとの内積値と、上記エツジがどの方向を向いているかを示す方向情報とに基づいて上記各画素がエツジか否かを判断する
ことを特徴とする請求項5に記載のエツジ検出装置。 - 上記判定手段は、
予め作成されたエツジ方向の推定値を用いて上記各画素がエツジであるか否かを判断する
ことを特徴とする請求項5に記載のエツジ検出方法。
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