JP2004257826A - カラー画像を用いた外観検査方法及び外観検査装置 - Google Patents

カラー画像を用いた外観検査方法及び外観検査装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2004257826A
JP2004257826A JP2003047895A JP2003047895A JP2004257826A JP 2004257826 A JP2004257826 A JP 2004257826A JP 2003047895 A JP2003047895 A JP 2003047895A JP 2003047895 A JP2003047895 A JP 2003047895A JP 2004257826 A JP2004257826 A JP 2004257826A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pixel
pixels
edge
image
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2003047895A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4195980B2 (ja
Inventor
Takeshi Masuda
剛 増田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP2003047895A priority Critical patent/JP4195980B2/ja
Publication of JP2004257826A publication Critical patent/JP2004257826A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4195980B2 publication Critical patent/JP4195980B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】カラー画像を用いた外観検査方法及び外観検査装置において、演算量の低減、検査処理の高速化、及び、欠陥の大きさ評価の実現を図る。
【解決手段】検査対象物を分光波長帯毎の濃度画像からなるカラー画像として撮像し、各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データ又は色調データを色データとして記憶する。分光波長帯のいずれか1つの濃度画像に微分処理を行い、検査対象物表面の不良部と正常部の境界を表すエッジ画素38,E1・・からなるエッジ画像37を生成し、例えば、エッジ画素E1の濃度勾配方向39の両側において欠陥候補画素の対P1,Q1を選び、その色データを比較して不良部の存在を検出する。対をなす欠陥候補画素の色データの比較により不良判定を行えばよく、欠陥候補部分の認識を効率的に高速に行うことができる。欠陥の大きさに対応して、欠陥候補画素の数が変化するので、欠陥の大きさの評価が可能となる。
【選択図】 図5

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、検査対象物の表面をカメラで撮像し、カラー画像データをコンピュータで処理し、自動的に良否判定を行う、カラー画像を用いた外観検査方法及び外観検査装置に関する。
【0002】
従来、検査対象物表面の色を検出して検査対象物の表面欠陥を検出する欠陥検査装置であって、検査対象物を撮像してカラー画像として取り込む画像取り込み手段と、取り込んだカラー画像のデータから色度・輝度を算出する色度・輝度算出手段と、色度・輝度の分布から欠陥候補部を抽出する欠陥候補抽出手段と、欠陥候補部の形状を計測してその形状から欠陥のみを検出する欠陥検出手段と、検出結果を出カする出カ手段と、検出結果を格納する格納手段とを備えた欠陥検査装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、半導体表面の画像を撮像し、複数のカラー信号として出カする撮像手段と、この撮像手段から出カされる複数のカラー信号を記憶する記憶手段と、この記億手段に記憶された複数のカラー信号の相関係数を求め、これら相関係数より半導体表面の欠陥を検出する検出手段と、を具備した半導体の外観検査装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−108759号公報
【特許文献2】
特開平6−82377号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した特許文献1に示されるような欠陥検査装置は、撮像した画像上の基準色(正常色)の決定、基準色に対する各画素の色相、色差算出による欠陥候補抽出において、被検査面の全域に渡って処理を行うため、これらの処理に時間がかかり、高速検査を行う上で問題がある。また、上述した特許文献2に示されるような外観検査装置は、撮像手段から出力され、記憶手段に記億された複数のカラー信号の相関係数を算出する過程において、被検査面の全域に渡って算出を行うため、これらの処理に時間がかかり、高速検査を行う上で問題があり、また、ウエハーやペレット上の欠陥の有無を検出できるが、欠陥の大きさについての評価ができない。
【0006】
本発明は、上記課題を解消するものであって、演算量が少なく、検査処理を高速で行うことができ、欠陥の大きさの評価も可能なカラー画像を用いた外観検査方法及び外観検査装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、検査対象物のカラー画像を用いた外観検査方法であって、カラーカメラを用いて検査対象物を分光波長帯毎の濃度画像からなるカラー画像として撮像するカラー画像撮像過程と、前記カラー画像の各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データ又は濃度データに基づき色度・輝度に変換した色調データを色データとして記憶する色データ記憶過程と、各分光波長帯のいずれか一つの濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行って規定値以上の微分値を有する画素をエッジ画素として抽出するエッジ画像生成過程と、抽出した各エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に所定距離離れた対をなす画素を選択し、その対をなす画素の色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、その対をなす画素を欠陥候補画素として抽出する欠陥候補画素抽出過程と、各エッジ画素の両側に抽出された欠陥候補画素のさらに詳細な色データを比較して基準値以上の差があれば不良と判定する良否判定過程と、を有するものである。
【0008】
上記検査方法においては、カラーカメラを用いて検査対象物を分光波長帯毎の濃度画像からなるカラー画像として撮像し、カラー画像の各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データ又は濃度データに基づき色度・輝度に変換した色調データを色データとして記憶し、各分光波長帯のいずれか一つの濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行って規定値以上の微分値を有する画素をエッジ画素として抽出し、抽出した各エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に所定距離離れた対をなす画素を選択し、その対をなす画素の色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、その対をなす画素を欠陥候補画素として抽出し、各エッジ画素の両側に抽出された欠陥候補画素のさらに詳細な色データを比較して基準値以上の差があれば不良と判定するので、分光波長帯のいずれか一つの画像におけるエッジ画像の生成の後、対をなす欠陥候補画素を抽出した上で、その対をなす欠陥候補画素のさらに詳細な色データ比較により良否判定を行えばよく、欠陥候補部分の認識を効率的に高速に行うことができる。また、欠陥の大きさに対応して、欠陥候補画素の数が変化するので、欠陥の大きさの評価が可能となる。
【0009】
請求項2の発明は、検査対象物のカラー画像を用いた外観検査方法であって、カラーカメラを用いて検査対象物を分光波長帯毎の濃度画像からなるカラー画像として撮像するカラー画像撮像過程と、前記カラー画像の各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データ又は濃度データに基づき色度・輝度に変換した色調データを色データとして記憶する色データ記憶過程と、各分光波長帯のいずれか一つの濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行って規定値以上の微分値を有する画素をエッジ画素として抽出するエッジ画像生成過程と、抽出した各エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に所定距離離れた対をなす画素を選択し、その対をなす画素の色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、その対をなす画素を欠陥候補画素として抽出する欠陥候補画素抽出過程と、各エッジ画素の両側に抽出された欠陥候補画素について、片側毎にその近傍画素を含めて色データを統計処理し、得られた両側の色データ統計値を比較して予め設定した基準値以上の差があれば不良と判定する良否判定過程と、を有するものである。
【0010】
上記検査方法においては、カラーカメラを用いて検査対象物を分光波長帯毎の濃度画像からなるカラー画像として撮像し、カラー画像の各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データ又は濃度データに基づき色度・輝度に変換した色調データを色データとして記憶し、各分光波長帯のいずれか一つの濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行って規定値以上の微分値を有する画素をエッジ画素として抽出し、抽出した各エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に所定距離離れた対をなす画素を選択し、その対をなす画素の色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、その対をなす画素を欠陥候補画素として抽出し、各エッジ画素の両側に抽出された欠陥候補画素について、片側毎にその近傍画素を含めて色データを統計処理し、得られた両側の色データ統計値の比較して予め設定した基準値以上の差があれば不良と判定するので、分光波長帯のいずれか一つの画像におけるエッジ画像の生成の後、対をなす欠陥候補画素を抽出した上で、その対をなす欠陥候補画素の色データ統計値の比較により良否判定を行えばよく、欠陥候補部分の認識を効率的に高速に行うことができる。また、欠陥の大きさに対応して、欠陥候補画素の数が変化するので、欠陥の大きさの評価が可能となる。
【0011】
請求項3の発明は、請求項2に記載の外観検査方法であり、良否判定過程において、前記抽出したエッジ画素が連続してなるエッジラインの両側に抽出された欠陥候補画素について、エッジラインの各片側毎に欠陥候補画素の色データを統計処理して得た色データ統計値に基づいて対象物の良否を判定するものである。
【0012】
上記検査方法においては、抽出したエッジ画素が連続してなるエッジラインの両側に抽出された欠陥候補画素について、エッジラインの各片側毎に欠陥候補画素の色データを統計処理して得た色データ統計値に基づいて対象物の良否を判定するので、エッジラインに沿って、非欠陥候補画素を除外した欠陥候補画素のみによる、感度の高い判定を行うことができる。
【0013】
請求項4の発明は、請求項3に記載の外観検査方法であり、良否判定過程において、エッジラインの各片側毎の欠陥候補画素に欠陥候補画素と判断しなかった画素を含めた上で良否判定を行うものである。
【0014】
上記検査方法においては、エッジラインの各片側毎の欠陥候補画素に欠陥候補画素と判断しなかった画素を含めた上で良否判定を行うので、エッジラインに沿った平均的な良否判定を行うことができ、美観的な外観欠陥を検査する場合において人間の外観検査感度と整合のとれた検査ができる。
【0015】
請求項5の発明は、請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の外観検査方法であり、欠陥候補画素抽出過程において、抽出したエッジ画素が連続するエッジラインについて、各エッジ画素毎に選択した前記対をなす画素のそれぞれに各画素の近傍画素を含めてこれらについて平均化した色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、該対をなす画素を欠陥候補画素として抽出し、良否判定過程において、エッジラインの各片側毎に前記欠陥候補画素の近傍画素を含めてこれらの画素の色データを統計処理して得た色データ統計値に基づいて対象物の良否を判定するものである。
【0016】
上記検査方法においては、抽出したエッジ画素が連続するエッジラインについて、各エッジ画素毎に選択した前記対をなす画素のそれぞれに各画素の近傍画素を含めてこれらについて平均化した色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、対をなす画素を欠陥候補画素として抽出し、エッジラインの各片側毎に欠陥候補画素の近傍画素を含めてこれらの画素の色データを統計処理して得た色データ統計値に基づいて対象物の良否を判定するので、画像ノイズを除去して欠陥候補画素を信頼性高く抽出でき、精度良く、信頼性の高い良否判定を行うことができる。
【0017】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の外観検査方法であり、エッジ画像生成過程において、各分光波長帯の濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行って生成した複数のエッジ画像にOR演算処理を施して合成エッジ画像を生成し、欠陥候補画素抽出過程において、前記合成エッジ画像を用いて欠陥候補画素を抽出するものである。
【0018】
上記検査方法においては、各分光波長帯の濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行って生成した複数のエッジ画像にOR演算処理を施して生成した合成エッジ画像を用いて欠陥候補画素を抽出するので、種々の色成分を含む欠陥候補画素をもれなく信頼性高く抽出でき、精度の良い信頼性の高い判定を行うことができる。
【0019】
請求項7の発明は、請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の外観検査方法であり、エッジ画像生成過程において、特定方向の濃度勾配に対して微分値が小さくなる微分フィルタを用いるものである。
【0020】
上記検査方法においては特定方向の濃度勾配に対して微分値が小さくなる微分フィルタを用いるので、特定方向に偏った輝度勾配を持つ模様をエッジとして抽出しないように微分処理を行うことができ、欠陥ではない模様を含む検査対象物から模様の影響を除外して、欠陥のみの検査を精度良く行うことができる。
【0021】
請求項8の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の外観検査方法であり、欠陥候補画素抽出過程において、前記エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に向かう画素列の濃度値の分布を元に比較すべき対をなす画素を選択するものである。
【0022】
上記検査方法においては、エッジ画素における濃度勾配方向線上にありエッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に向かう画素列の濃度値の分布を元に比較すべき対をなす画素を選択するので、分布の滑らかなところの画素を選択でき、エッジ近傍の微妙な輝度変化の影響を除いた欠陥候補画素を用いて判定精度の安定した外観検査を行うことができる。
【0023】
請求項9の発明は、請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の外観検査方法であり、欠陥候補画素抽出過程において、前記エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に向かう画素列の濃度値の分布の微分値を元に比較すべき対をなす画素を選択するものである。
【0024】
上記検査方法においては、エッジ画素における濃度勾配方向線上にありエッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に向かう画素列の濃度値の分布の微分値を元に比較すべき対をなす画素を選択するので、濃度値の変化の少ない安定した分布のところの画素を選択でき、エッジ近傍の微妙な輝度変化の影響を除いた欠陥候補画素を用いて判定精度の安定した外観検査を行うことができる。
【0025】
請求項10の発明は、請求項8又は請求項9に記載の外観検査方法であり、欠陥候補画素抽出過程において、濃淡値の分布の変化が小さくなった部分、又は微分値が小さくなった部分における画素を比較すべき対をなす画素とするものである。
【0026】
上記検査方法においては、濃淡値の分布の変化が小さくなった部分又は微分値が小さくなった部分における画素を比較すべき対をなす画素とするので、エッジ画素の両側画素のうち、分布の変化パターンをパラメータで指定した上で、色データ比較対象画素を決めることができ、エッジ近傍の微妙な輝度変化の影響を除いた欠陥候補画素を用いて判定精度の安定した外観検査を行うことができる。
【0027】
請求項11の発明は、請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の外観検査方法であり、エッジ画像生成過程において、抽出したエッジ画素の連なりが途切れた部分を接続するエッジ延長処理を行うものである。
【0028】
上記検査方法においては、抽出したエッジ画素の連なりが途切れた部分を接続するエッジ延長処理を行うので、微分処理によりエッジ抽出をする際に、微分値が小さいためエッジの連なりが途切れる部分があっても、エッジの連続性を評価してエッジ延長処理により接続することができ、連続したエッジ画像によって欠陥の特徴がより捉えやすくなる。
【0029】
請求項12の発明は、請求項2乃至請求項11のいずれかに記載の外観検査方法であり、良否判定過程において、各エッジ画素の各片側ごとに前記欠陥候補画素の近傍画素を含めて色データを統計処理し、統計処理して得た各色データ統計値と予め設定されている良品の色データ統計値とを比較して基準値以上の差があるときその部分を不良部位とするものである。
【0030】
上記検査方法においては、各エッジ画素の各片側ごとに前記欠陥候補画素の近傍画素を含めて色データを統計処理して得た各色データ統計値と予め設定されている良品の色データ統計値とを比較して基準値以上の差があるときその部分を不良部位とするので、対をなす欠陥候補画素のいずれかの近傍に不良が存在するかどうかでなく、欠陥候補画素のどちら側が不良部であるかを識別できる。
【0031】
請求項13の発明は、検査対象物のカラー画像による外観検査装置であって、カラーカメラを用いて検査対象物を分光波長帯毎の濃度画像からなるカラー画像として撮像するカラー画像撮像手段と、前記カラー画像の各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データ又は濃度データに基づき色度・輝度に変換した色調データを色データとして記憶する色データ記憶手段と、各分光波長帯のいずれか一つの濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行ってエッジ画素を抽出するエッジ画像生成手段と、抽出した各エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に所定距離離れた対をなす画素を選択し、その対をなす画素の色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、その対をなす画素を欠陥候補画素として抽出する欠陥候補画素抽出手段と、各エッジ画素の両側に抽出された欠陥候補画素について、片側毎にその近傍画素を含めて色データを統計処理し、得られた両側の色データ統計値を比較して、又は統計処理して得られた各色データ統計値と予め設定されている良品の色データ統計値とを比較して、基準値以上の差があれば不良と判定する良否判定手段と、を有するものである。
【0032】
上記構成においては、カラーカメラを用いて検査対象物を分光波長帯毎の濃度画像からなるカラー画像として撮像した画像の各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データ又は濃度データに基づき色度・輝度に変換した色調データを色データとして記憶し、各分光波長帯のいずれか一つの濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行ってエッジ画素を抽出し、抽出した各エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に所定距離離れた対をなす画素を選択し、その対をなす画素の色データを比較した結果が予め設定された基準範囲を超える場合、その対をなす画素を欠陥候補画素として抽出し、抽出された欠陥候補画素の片側毎にその近傍画素を含めて色データを統計処理し、得られた両側の色データ統計値を比較して、又は統計処理して得られた各色データ統計値と予め設定されている良品の色データ統計値とを比較して、基準値以上の差があれば不良と判定するので、分光波長帯のいずれか一つの画像におけるエッジ画像の生成の後、対をなす欠陥候補画素を抽出した上で、その対をなす欠陥候補画素の色データの比較により不良判定を行えばよく、欠陥候補部分の認識を効率的に高速に行うことができる。また、欠陥の大きさに対応して、欠陥候補画素の数が変化するので、欠陥の大きさの評価が可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態に係るカラー画像処理を用いた外観検査方法及び外観検査装置について、図面を参照して説明する。本発明の外観検査装置は、検査対象物表面の不良部と正常部の境界を検出し、境界の両側において欠陥候補画素の対を選び、その欠陥候補画素の色データを比較して不良部の存在を検出するものである。図1は外観検査装置の構成概要を示す。外観検査装置1は、検査対象物10の検査表面を照明する、例えばリング状の照明器具11と、カラー画像を撮像するカラーカメラ12と、撮像されたカラー画像を画像処理して検査対象物10の表面の、例えば色むらの外観検査を行って検査対象物10の良否判定を行う外観検査装置本体13を備えている。
【0034】
外観検査装置1の構成を説明する。図2は装置のブロック構成図を示す。外観検査装置1は、カラーカメラ12を用いて検査対象物を分光波長帯毎の濃度画像からなるカラー画像として撮像するカラー画像撮像手段21と、得られたカラー画像の各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データ又は濃度データに基づき色度・輝度に変換した色調データを色データとして記憶する色データ記憶手段24とを有している。また、外観検査装置1は、各分光波長帯のいずれか一つの濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行って規定値以上の微分値を有する画素をエッジ画素として抽出するエッジ画像生成手段25と、抽出した各エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟み、そのエッジ画素から互いに逆方向に所定距離離れた対をなす画素を選択し、その対をなす画素の色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、その対をなす画素を欠陥候補画素として抽出する欠陥候補画素抽出手段26とを有している。また、外観検査装置1は、各エッジ画素の両側に抽出された欠陥候補画素について、片側毎にその近傍画素を含めて色データを統計処理し、得られた両側の色データ統計値を比較して、又は統計処理して得られた各色データ統計値と予め設定されている良品の色データ統計値とを比較して、基準値以上の差があれば不良と判定する良否判定手段27を有している。
【0035】
外観検査装置1は、上述した各手段の他に、例えば、画像処理用の画像記憶手段22、色データ比較判定規準値や良品の色データ統計値などを記憶する判定基準記憶手段23、処理結果表示を行うディスプレイ14を含む画像出力手段28、及び各手段を制御する中央処理手段20とバスライン29を有している。
【0036】
本装置により処理される画像について説明する。図3は、撮像された画像を示す。カラー画像30は、例えばカラーCCDカメラを用いて撮像されたものの部分画像である(検査領域部分の画像、周囲の白枠は表示画面上の余白、以下同じ)。この画像30を、分光波長帯毎の濃度画像のカラー画像データ、例えば、通常のR(赤)、G(緑)、B(青)に分離した画像は、R画像31、G画像32、B画像33のようになる。これらの画像は、例えば512×480画素で構成されており、各画素は8ビット(256階調)のデジタルデータになっている。カラー画像30によって示される検査対象物は、画像の左上に欠陥部(色違い部分)34とその他の領域の正常部35を有している。一般に、カラー画像における画像濃度は、カラー画像の色構成濃度の違いにより、分光波長帯毎の濃度画像に分離したときに濃度の現れ方に差が生じることになる。画像31,32,33は、この様子を示しており、R画像31には欠陥部は現れていないが、G画像32とB画像33においては欠陥部34が認められる。
【0037】
欠陥検出の前処理となる画像の微分処理について説明する。図4は微分画像及びエッジ画像を示す。図3におけるG画像32において欠陥部と良品部のコントラストが大きいことが分かっているものとする。G画像32を濃度値について微分処理すると微分画像36が得られ、微分画像36についてエッジ抽出処理をするとエッジ画像37が得られる。微分処理については後述される。エッジ抽出処理は、例えば画像処理における細線化処理によって行うことができる。エッジ画像37において、欠陥部と良品部の境界が抽出されたエッジ画素38によって示されている。
【0038】
欠陥候補画素抽出について説明する。図5は、拡大したエッジ画素部を示す。左上のエッジ画像37のエッジ画素を含む領域Aを拡大した右下の図において、エッジ画素E1〜E5が示されている。矢印39,40はエッジ画素における濃度勾配方向を示している。エッジ画素E1〜E4における濃度勾配方向は、矢印39の方向であり、エッジ画素E5における濃度勾配方向は、矢印40の方向である。検査対象物表面の不良部と正常部の境界がエッジ画素E1〜E5として抽出された後、境界の両側において色データを比較して不良部の存在を検出するための欠陥候補画素が抽出される。この欠陥候補画素の抽出の前処理として、比較対象画素の対が選定される。
【0039】
比較対象画素の対は、例えばエッジ画素E1における濃度勾配方向39の線上にあってエッジ画素E1を挟み、そのエッジ画素E1から互いに逆方向に所定距離、例えば1画素だけ離れた対をなす画素として選択される。この例では、エッジ画素E1に対して画素P1と画素Q1が比較対象画素の対となる。また、エッジ画素E5に対しては画素P5と画素Q5が比較対象画素の対となる。これらの比較対象画素の対から、さらに欠陥候補画素の対を抽出する。
【0040】
欠陥候補画素の抽出について説明する。前述の対をなす画素(比較対象画素)の色データが比較され、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、その対をなす画素が欠陥候補画素として抽出される。色データの比較は色空間、例えばRGB濃度空間における距離により行われる。図6はRGB濃度空間を示す。比較対象画素をPn、Qnとすると、RGB濃度空間におけるPn,Qn間の距離Dは、それぞれの画素の規格化された色濃度値からなる座標Pn(RPn,GPn,BPn)、Qn(RQn,GQn,BQn)によって、
D=sqr((RPn−RQn)+(GPn−GQn)+(BPn−BQn)
で与えられる。ここで、sqrは平方根を表す。各色濃度値は、撮像されたカラー画像から求められ、色データとして装置に記憶されているものである。距離Dと欠陥候補画素抽出のため予め設定されているしきい値Dthとが比較され、距離Dの方が大きい場合(D>Dth)、比較対象画素Pn、Qnは欠陥候補画素の対として抽出される。距離Dは、RGBの3次元空間以外に、例えばG空間だけの1次元空間や、RG空間の2次元空間の距離を用いることもできる。次に、抽出された欠陥候補画素の色データを比較して良否判定が行われることになる。
【0041】
外観検査方法における処理の全体の流れを説明する。図7は外観検査方法の処理フローを示す。分光波長帯毎のカラー画像撮像に続いて、濃度データ又は色度・輝度からなる色調データが色データとして記憶される(S101,S102)。次に、1つの分光波長帯の濃度画像についてエッジ画像生成処理が行われる(S103)。エッジ画像生成処理によってエッジ画素が1つも生成されない場合(S104でN)、検査対象物には不良部がないものとして良判定がなされる(S115)。次に、ステップS105〜S109において、上述した欠陥候補画素の抽出処理が行われる。欠陥候補画素抽出処理によって欠陥候補画素が抽出されない場合(S110でN)、検査対象物には不良部がないものとして良判定がなされる(S115)。欠陥候補画素が存在する場合(S110でY)、欠陥候補画素対の色データを比較し色データの差が規準値以上であれば(S112でY)、検査対象物には不良部があるので検査対象物は不良品であるとして不良判定がなされる(S113)。色データの比較は、例えば、前述のRGB濃度空間で行われる。全ての欠陥候補画素対について良否判定の結果、不良判定がなされない場合(S114でY)、検査対象物には不良部がないものとして良判定がなされる(S115)。
【0042】
欠陥候補画素の良否判定に統計値を用いる場合について説明する。図8は、統計値を用いる場合の外観検査方法の処理フローを示す。この処理フローのステップS201〜S210は、上述の図7に示した処理フローのステップS101〜S110と同じである。ステップS211において、欠陥候補画素対のそれぞれの画素にそれぞれ所定範囲の近傍画素を含めた2つの画素の集合について、色データを統計処理した色データ統計値が計算される。色データ統計値としては、例えば、各画素の色濃度の平均値、標準偏差値、分散値などを用いることができる。欠陥画素対の色データ統計値を比較し、色データ統計値の差が規準値以上であれば(S213でY)、検査対象物には不良部があるので検査対象物は不良品であるとして不良判定がなされる(S214)。全ての欠陥候補画素対について良否判定の結果、不良判定がなされない場合(S215でY)、検査対象物には不良部がないものとして良判定がなされる(S216)。
【0043】
良否判定において一括して統計処理した色データ統計値を用いる方法を説明する。図9は、一括統計処理による良否判定の対象となる画素の例を示し、図10は、処理のフローを示している。エッジ画素42、43のようにエッジ画素が連続したものをエッジラインEL1,EL2と呼ぶ。また、各エッジラインの両側の欠陥候補画素52,62,53,63の集合を、欠陥候補画素群PG1,QG1,PG2,QG2と呼ぶ。処理フローのステップS301において、まず、1つのエッジラインEL1について、その両側の欠陥候補画素群PG1,QG1それぞれの集合に対して色データの統計処理が行われ、それぞれの色データ統計値(検査品統計値)が求められる。次に、エッジラインの両側に得たこれら2つの検査品統計値と、良品の色データ統計値(良品統計値)と、が比較される(S302)。統計値の比較は、2つの検査品統計値のいずれかと良品統計値との間、又は2つの検査品統計値の間で行われ(S302)、比較した結果、統計値の差が基準値以上であれば(S303でY)、当該部位が不良部位と判定され(S304)、不良判定出力がなされる(S305)。比較した結果、統計値の差が基準値以下であれば(S303でN)、当該部位は良部位とされ、全てのエッジラインについて良部位の判定の場合、良判定出力がなされる(S307)。
【0044】
良否判定において一括して統計処理した色データ統計値を用いる他の方法を説明する。図11は、一括統計処理による良否判定の対象となる画素の例を示す。一般に、エッジラインEL3に対して、両側の欠陥候補画素の数が少ない場合が発生する。このような状況は、例えば、エッジ画素E8に対する比較対象画素の対P8,Q8、エッジ画素E9に対する比較対象画素の対P9,Q9が欠陥候補画素の対として抽出されなかった場合に発生する。本方法は、良否判定過程において、エッジラインの各片側毎の欠陥候補画素に欠陥候補画素と判断しなかった画素を含めた上で、例えば画素集合PG3,QG3欠陥候補画素群として、前記の一括統計処理を行い良否判定を行うものである。エッジラインに沿った全画素の統計値を用いることで、エッジラインに沿った平均的な判定が行え、人間の外観検査感度とマッチした判定結果が得られる。また、上記の欠陥候補画素と判断しなかった画素を含める場合、どの画素を含めるかについては、欠陥候補画素抽出過程において用いられる欠陥候補画素抽出のため予め設定されているしきい値Dthを複数種類設けておき、しきい値のレベルによって判断すればよい。
【0045】
前述の欠陥候補抽出方法と異なる他の方法、及び前述の判定方法と異なる他の方法について説明する。図12は、本方法を説明するための画素を示し、図13は、処理のフローを示している。欠陥候補画素抽出過程において、例えば、エッジ画素E1に対して選択した対をなす画素(比較対象画素の対)P1,Q1のそれぞれについて、各画素の近傍画素を含めて、例えば画素P1に対して近傍の画素S1,S2,P2を含めて平均化した色データ、及び画素Q1に対して近傍の画素T1,T2,Q2を含めて平均化した色データを計算する(S401)。このような平均化した色データを比較し(S402)、比較結果が基準範囲を超えた場合(S403でY)、画素P1,Q1を欠陥候補画素とする(S404)。比較結果が基準範囲を超えない場合(S403でN)、画素P1,Q1を欠陥候補画素とはしない(S404)。このような処理を全てのエッジ画素について行う。
【0046】
欠陥候補画素抽出過程が終了した後、欠陥候補画素が1つも抽出されていない場合(S406でY)、良判定出力がなされる(S413)。欠陥候補画素があれば(S406でN)、処理フローのステップS407において、まず、1つのエッジラインEL4について、その両側の欠陥候補画素P1〜P5に近傍の画素S1,S2,S4、S5を加えて欠陥候補画素群PG4とし(P3に対応するS3はP5と重なっているので計算に入れない)、欠陥候補画素Q1〜Q5に近傍の画素T1〜T5を加えて欠陥候補画素群QG4として、それぞれの群について色データの統計処理が行われて色データ統計値(検査品統計値)が求められる。この後は、前出の図10に示された良否判定のステップS303以降と同じ処理によって良否判定が行われる。このような方法によると、画像ノイズのある状態でも欠陥候補画素を信頼性高く抽出できるため、精度良く、信頼性の高い良否判定を行うことができる。
【0047】
種々の色成分を含む欠陥候補画素を信頼性高く抽出するためのエッジ画像生成方法について説明する。図14(a)〜(c)は各分光波長帯毎の濃度画像からの最終エッジ画像生成を示す。エッジ画像生成過程において、まず、検査対象物に予め設定した検査領域の各分光波長帯の濃度画像31,32,33について、それぞれ微分画像処理を行って規定値以上の微分値を有する画素をエッジ画素として抽出し、複数のエッジ画像310,320,330を得る。次に、これら3枚のエッジ画像について、各画素位置におけるエッジ画素の有無に関するOR演算処理を施すことにより、より完全にエッジ画素を含んだ最終の合成エッジ画像370が生成される。このような方法によると、1つの画像ではエッジ画素の欠けたエッジ画像であっても、互い補完して、不良部と良部の境界をより完全に再現するエッジ画像が得られる。このため、この合成エッジ画像を用いることにより精度良く、信頼性の高い判定を行うことができる。
【0048】
また、上述のエッジ画像補完の他の方法として、抽出したエッジ画素の連なりが途切れた部分を画像処理によって接続するエッジ延長処理を行うこともできる。エッジ画像生成過程におけるエッジ抽出処理では微分値が小さいためエッジとして抽出されなかった部分がある場合、エッジの連なりが途切れた部分を接続することによりエッジの連続性を評価して、欠陥の特徴をより捉えやすくすることができる。
【0049】
画像の微分処理について説明する。図15(a)は局所並列ウインドウを示し、図15(b)(c)は微分フィルタを示す。エッジ部を抽出するための微分処理は、「エッジは濃度変化が大きい部分に対応している」という考え方を基本にしている。微分処理は、例えば撮像画像を3×3画素の局所並列ウインドウW33によって画像の横方向x、上下方向yについて走査して行われる。局所並列ウインドウW33は、注目画素I(i,j)=a5と、その画素a5の周囲の8画素(8近傍)a1〜a4,a6〜a9とから構成される。局所並列ウインドウW33内の各画素a1〜a9に対し、x方向微分フィルタDxを作用させてx方向微分値Gx(i,j)を計算し、y方向微分フィルタDyを作用させてy方向微分値Gy(i,j)を計算する。計算式は以下となる。ただし、以下において、引数i,jは一部省略している。
Gx=a3+a6+a9−a1−a4−a7
Gy=a7+a8+a9−a1−a2−a3
これらをもとに微分強度値J(i,j)が次式によって求められる。
J=sqr(Gx×Gx+Gy×Gy)
この微分強度値を画素の値としてもつ画像が微分画像となる(図4参照)。濃度勾配方向は、方向微分値Gx、Gyを成分とするベクトルによって与えられる。
【0050】
欠陥ではない縞模様などの影響をなくしてエッジ画像を得る方法について説明する。図15(d)(e)は微分フィルタを示す。画像の横方向(x方向)の微分は通常のx方向微分フィルタDxを用い、画像の上下方向(y方向)の微分は、例えばy方向の勾配無視の微分フィルタD0を用いことにより、y方向の濃度勾配は無視されることになり、横縞のエッジが抽出されなくなる。この場合、非処理画像を適宜回転した画像を用いてもよい。微分フィルタを適切に選択することで特定方向に偏った輝度勾配を持つ模様をエッジとして抽出しないように微分処理を行うことができ、欠陥ではない模様を含む検査対象物から模様の影響を除外して、欠陥のみの検査を精度良く行うことができる。
【0051】
欠陥候補画素抽出のもとになる比較対象画素の対(比較すべき対をなす画素)の選択について、前述と異なる方法を説明する。図16は、(a)エッジ画像、(b)濃度勾配方向の画素濃度値の分布、及び(c)画素濃度値の微分値の分布を示す。エッジ画像37におけるエッジ画素38の1つのエッジ画素R0に注目し、その画素における濃度勾配方向Rについて、濃度値Dの分布を示したのが図16(b)の曲線70である。欠陥候補画素抽出過程において、比較対象画素の対を選択する方法として、エッジ画素R0から特定画素(前述の例では1画素)離れた画素対とする代わりに、画素列の濃度値Dの分布を元に比較すべき対をなす画素をが選択される。一般に、画像の濃度値Dは、濃度勾配方向に沿って上昇、又は下降する。そこで、濃度値Dの下々限L1と下上限L2、及び、上下限H1と上々限H2を定めておき、濃度値Dがこれらの範囲に入った点R1、R2における画素を比較対象画素とする。また、濃度値Dがこれらの範囲に入って安定した点の画素を選ぶようにしてもよい。このような選択方法により、エッジ画素の両側画素のうち、近傍の輝度変化が小さい部分を色データ比較対象画素として、エッジ画素近傍の微妙に変化する輝度変化の影響を除くことができる。
【0052】
また、比較対象画素の対を選択する方他の方法として、図16(c)に示すような、濃度値の分布の微分値dD/dRを基づいて比較すべき対をなす画素を選択することができる。一般に、図16(b)に示される分布を微分すると、点R0に頂点をもつ山形の分布となるので、微分値のしきい値DTを決めておき、微分曲線70との交点から一定距離s離れた点R3,R4における画素を選択するようにしてもよい。濃淡値の分布の変化が小さくなった部分は、微分値が小さくなった部分に対応しているので、前記同様にエッジ近傍の微妙な輝度変化の影響を除いて比較対象画素の対を選択することができる。
【0053】
良否判定過程における他の判定方法として、良品の色データ統計値の他に、複数段階の不良部の色データ統計値を設定しておき、これらと、各エッジ画素の各片側毎の欠陥候補画素の色データ、又は、周辺画素を含めた色データ統計値と比較することにより、欠陥候補画素の近傍に不良が存在するかどうかだけでなく、検出した欠陥候補画素の両側のうち、どちらの部分が不良部であるか、また、どの程度の不良であるか等を識別することができる。
【0054】
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、上述した説明図において、エッジ画素と比較対象画素との間隔として1画素の図を示しているが、1画素から20画素程度の間隔とすることができる。また、この間隔は、撮像するときの画像倍率とも関連しており、必要に応じてそれぞれの最適値を決定すればよい。また、カラー画像の各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データに基づき色度・輝度に変換した色調データを色データとして記憶する処理は、エッジ画像を生成した後に、エッジ画像の周辺部分の画素についてだけ行うようにしてもよい。また、上記では、色データ、及び色空間としてRGB空間についてのみ述べたが、L色空間やL色空間における色データや距離を用いることもできる。
【0055】
また、カラーカメラとして、例えば、検査対象物からの反射光を1ライン毎に分光し、2次元のアレイ受光素子に受光して各画素毎の分光データを取得する分光カメラを用いてもよい。この場合は、1ラインの各画素毎の分光強度データを取得することができ、位置分解能の高い、より詳細な分光情報を有するカラー画像データを生成することができる。欠陥候補画素の抽出は、このようにして得られた画像データのうち特定の分光波長のデータを用いて上述の方法により微分処理・エッジ画像生成を行い、良否判定は、抽出した欠陥候補画素に対して、全分光波長データを用いて詳細な色データの比較を行えるため、本発明の外観検査方法によれば、このように情報量の非常に多いカラー画像データを有効に用いることができ、欠陥候補部の認識効率化・高速化の一段と大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る外観検査装置構成図。
【図2】同上装置のブロック構成図。
【図3】同上装置による撮像画像を示す図。
【図4】同上装置により処理された微分画像及びエッジ画像を示す図。
【図5】同上装置により抽出された欠陥候補画素を示す図。
【図6】同上装置に用いられるRGB濃度空間の図。
【図7】本発明の一実施形態に係る外観検査方法の処理フロー図。
【図8】本発明の他の一実施形態に係る外観検査方法の処理フロー図。
【図9】同上方法による良否判定処理を説明する画素図。
【図10】同上方法による良否判定処理フロー図。
【図11】同上方法による他の良否判定処理を説明する画素図。
【図12】同上方法によるさらに他の良否判定処理を説明する画素図。
【図13】同上方法による欠陥候補画素抽出及び良否判定処理フロー図。
【図14】(a)は同上方法による撮像画像を示す図、(b)は同上方法により(a)に示す画像から得られたエッジ画像の図、(c)は同上方法により合成されたエッジ画像の図。
【図15】(a)は同上方法における画像微分処理単位を示す画素の図、(b)〜(e)は同上方法に用いられる微分フィルタを説明する図。
装置による撮像画像を示す図。
【図16】(a)は同上方法により得られたエッジ画像を示す図、(b)は(a)に示した1つのエッジ画素における濃度勾配方向の画素濃度値の分布図、(c)は(b)に示した画素濃度値の微分値の分布図。
【符号の説明】
1 外観検査装置
10 検査対象物
12 カラーカメラ
21 カラー画像撮像手段
24 色データ記憶手段
25 エッジ画像生成手段
26 欠陥候補画素抽出手段
27 良否判定手段
31〜33 濃度画像
37 エッジ画像
38 エッジ画素
E1〜E9,42,43 エッジ画素
P1〜P7,52,53 欠陥候補画素
Q1〜Q7,62,63 欠陥候補画素
EL1〜EL4 エッジライン
310,320,330 エッジ画像
370 合成エッジ画像

Claims (13)

  1. 検査対象物のカラー画像を用いた外観検査方法であって、
    カラーカメラを用いて検査対象物を分光波長帯毎の濃度画像からなるカラー画像として撮像するカラー画像撮像過程と、
    前記カラー画像の各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データ又は濃度データに基づき色度・輝度に変換した色調データを色データとして記憶する色データ記憶過程と、
    各分光波長帯のいずれか一つの濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行って規定値以上の微分値を有する画素をエッジ画素として抽出するエッジ画像生成過程と、
    抽出した各エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に所定距離離れた対をなす画素を選択し、その対をなす画素の色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、その対をなす画素を欠陥候補画素として抽出する欠陥候補画素抽出過程と、
    各エッジ画素の両側に抽出された欠陥候補画素のさらに詳細な色データを比較して基準値以上の差があれば不良と判定する良否判定過程と、を有することを特徴とする外観検査方法。
  2. 検査対象物のカラー画像を用いた外観検査方法であって、
    カラーカメラを用いて検査対象物を分光波長帯毎の濃度画像からなるカラー画像として撮像するカラー画像撮像過程と、
    前記カラー画像の各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データ又は濃度データに基づき色度・輝度に変換した色調データを色データとして記憶する色データ記憶過程と、
    各分光波長帯のいずれか一つの濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行って規定値以上の微分値を有する画素をエッジ画素として抽出するエッジ画像生成過程と、
    抽出した各エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に所定距離離れた対をなす画素を選択し、その対をなす画素の色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、その対をなす画素を欠陥候補画素として抽出する欠陥候補画素抽出過程と、
    各エッジ画素の両側に抽出された欠陥候補画素について、片側毎にその近傍画素を含めて色データを統計処理し、得られた両側の色データ統計値を比較して予め設定した基準値以上の差があれば不良と判定する良否判定過程と、を有することを特徴とする外観検査方法。
  3. 良否判定過程において、前記抽出したエッジ画素が連続してなるエッジラインの両側に抽出された欠陥候補画素について、エッジラインの各片側毎に欠陥候補画素の色データを統計処理して得た色データ統計値に基づいて対象物の良否を判定することを特徴とする請求項2に記載の外観検査方法。
  4. 良否判定過程において、エッジラインの各片側毎の欠陥候補画素に欠陥候補画素と判断しなかった画素を含めた上で良否判定を行うことを特徴とする請求項3に記載の外観検査方法。
  5. 欠陥候補画素抽出過程において、抽出したエッジ画素が連続するエッジラインについて、各エッジ画素毎に選択した前記対をなす画素のそれぞれに各画素の近傍画素を含めてこれらについて平均化した色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、該対をなす画素を欠陥候補画素として抽出し、
    良否判定過程において、エッジラインの各片側毎に前記欠陥候補画素の近傍画素を含めてこれらの画素の色データを統計処理して得た色データ統計値に基づいて対象物の良否を判定することを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれかに記載の外観検査方法。
  6. エッジ画像生成過程において、各分光波長帯の濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行って生成した複数のエッジ画像にOR演算処理を施して合成エッジ画像を生成し、
    欠陥候補画素抽出過程において、前記合成エッジ画像を用いて欠陥候補画素を抽出することを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の外観検査方法。
  7. エッジ画像生成過程において、特定方向の濃度勾配に対して微分値が小さくなる微分フィルタを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに記載の外観検査方法。
  8. 欠陥候補画素抽出過程において、前記エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に向かう画素列の濃度値の分布を元に比較すべき対をなす画素を選択することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の外観検査方法。
  9. 欠陥候補画素抽出過程において、前記エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に向かう画素列の濃度値の分布の微分値を元に比較すべき対をなす画素を選択することを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の外観検査方法。
  10. 欠陥候補画素抽出過程において、濃淡値の分布の変化が小さくなった部分又は微分値が小さくなった部分における画素を比較すべき対をなす画素とすることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の外観検査方法。
  11. エッジ画像生成過程において、抽出したエッジ画素の連なりが途切れた部分を接続するエッジ延長処理を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項10のいずれかに記載の外観検査方法。
  12. 良否判定過程において、各エッジ画素の各片側ごとに前記欠陥候補画素の近傍画素を含めて色データを統計処理し、統計処理して得た各色データ統計値と予め設定されている良品の色データ統計値とを比較して基準値以上の差があるときその部分を不良部位とすることを特徴とする請求項2乃至請求項11のいずれかに記載の外観検査方法。
  13. 検査対象物のカラー画像による外観検査装置であって、
    カラーカメラを用いて検査対象物を分光波長帯毎の濃度画像からなるカラー画像として撮像するカラー画像撮像手段と、
    前記カラー画像の各画素に対応した分光波長帯毎の濃度データ又は濃度データに基づき色度・輝度に変換した色調データを色データとして記憶する色データ記憶手段と、
    各分光波長帯のいずれか一つの濃度画像について、検査対象物に予め設定した検査領域の画素に微分画像処理を行ってエッジ画素を抽出するエッジ画像生成手段と、
    抽出した各エッジ画素における濃度勾配方向線上にあり該エッジ画素を挟みそのエッジ画素から互いに逆方向に所定距離離れた対をなす画素を選択し、その対をなす画素の色データを比較し、比較結果が予め設定された基準範囲を超える場合、その対をなす画素を欠陥候補画素として抽出する欠陥候補画素抽出手段と、各エッジ画素の両側に抽出された欠陥候補画素について、片側毎にその近傍画素を含めて色データを統計処理し、得られた両側の色データ統計値を比較して、又は統計処理して得られた各色データ統計値と予め設定されている良品の色データ統計値とを比較して、基準値以上の差があれば不良と判定する良否判定手段と、を有することを特徴とする外観検査装置。
JP2003047895A 2003-02-25 2003-02-25 カラー画像を用いた外観検査方法及び外観検査装置 Expired - Fee Related JP4195980B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003047895A JP4195980B2 (ja) 2003-02-25 2003-02-25 カラー画像を用いた外観検査方法及び外観検査装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003047895A JP4195980B2 (ja) 2003-02-25 2003-02-25 カラー画像を用いた外観検査方法及び外観検査装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004257826A true JP2004257826A (ja) 2004-09-16
JP4195980B2 JP4195980B2 (ja) 2008-12-17

Family

ID=33114016

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003047895A Expired - Fee Related JP4195980B2 (ja) 2003-02-25 2003-02-25 カラー画像を用いた外観検査方法及び外観検査装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4195980B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006226837A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Fuji Film Microdevices Co Ltd しみ検査方法及びしみ検査装置
JP2010038759A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Sumitomo Metal Ind Ltd 表面欠陥の検査方法、表面欠陥検査装置、鋼板の製造方法、及び鋼板の製造装置
KR101367078B1 (ko) * 2006-12-26 2014-02-25 엘지디스플레이 주식회사 액정 표시장치의 얼룩 검사 방법
KR101616874B1 (ko) 2009-09-23 2016-05-02 삼성전자주식회사 다중 영상 합성 방법 및 그 장치
CN109727887A (zh) * 2018-12-29 2019-05-07 上海华力微电子有限公司 晶圆的晶边缺陷的监控方法
CN117250200A (zh) * 2023-11-07 2023-12-19 山东恒业金属制品有限公司 一种基于机器视觉的方管生产质量检测系统

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006226837A (ja) * 2005-02-17 2006-08-31 Fuji Film Microdevices Co Ltd しみ検査方法及びしみ検査装置
JP4520880B2 (ja) * 2005-02-17 2010-08-11 富士フイルム株式会社 しみ検査方法及びしみ検査装置
KR101367078B1 (ko) * 2006-12-26 2014-02-25 엘지디스플레이 주식회사 액정 표시장치의 얼룩 검사 방법
JP2010038759A (ja) * 2008-08-06 2010-02-18 Sumitomo Metal Ind Ltd 表面欠陥の検査方法、表面欠陥検査装置、鋼板の製造方法、及び鋼板の製造装置
KR101616874B1 (ko) 2009-09-23 2016-05-02 삼성전자주식회사 다중 영상 합성 방법 및 그 장치
CN109727887A (zh) * 2018-12-29 2019-05-07 上海华力微电子有限公司 晶圆的晶边缺陷的监控方法
CN109727887B (zh) * 2018-12-29 2021-06-15 上海华力微电子有限公司 晶圆的晶边缺陷的监控方法
CN117250200A (zh) * 2023-11-07 2023-12-19 山东恒业金属制品有限公司 一种基于机器视觉的方管生产质量检测系统
CN117250200B (zh) * 2023-11-07 2024-02-02 山东恒业金属制品有限公司 一种基于机器视觉的方管生产质量检测系统

Also Published As

Publication number Publication date
JP4195980B2 (ja) 2008-12-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TWI399534B (zh) And a defect inspection device for performing defect inspection using image analysis
KR100819412B1 (ko) 결함 검출 방법 및 결함 검출 장치
JP4776308B2 (ja) 画像欠陥検査装置、画像欠陥検査システム、欠陥分類装置及び画像欠陥検査方法
JP5647878B2 (ja) 鋼管内部腐食解析装置及び鋼管内部腐食解析方法
JP2004294202A (ja) 画面の欠陥検出方法及び装置
JPH07159337A (ja) 半導体素子の欠陥検査方法
JP2009036582A (ja) 平面表示パネルの検査方法、検査装置及び検査プログラム
JP4195980B2 (ja) カラー画像を用いた外観検査方法及び外観検査装置
JP2007078663A (ja) 欠陥検査方法及び欠陥検査装置
JP5466099B2 (ja) 外観検査装置
JP2005165387A (ja) 画面のスジ欠陥検出方法及び装置並びに表示装置
JP2010008159A (ja) 外観検査処理方法
US7668344B2 (en) Stain inspection method and apparatus
JP2006155579A (ja) 画像処理方法および画像処理装置
JP4190243B2 (ja) 電子回路用部品の外観検査方法及び外観検査装置並びに電子回路用部品の製造方法。
JP5239275B2 (ja) 欠陥検出方法および欠陥検出装置
JP6623545B2 (ja) 検査システム、検査方法、プログラムおよび記憶媒体
JP4354173B2 (ja) 電子回路用部品の外観検査装置
JP3584507B2 (ja) パタンムラ検査装置
JP2004219176A (ja) 画素ムラ欠陥の検出方法及び装置
TWI655412B (zh) 發光源檢測系統與方法
JPH11175727A (ja) 検査方法および装置
JPH08327497A (ja) カラー液晶表示パネルの検査方法
JP2004170109A (ja) 色むら検査装置および検査方法
JP4354174B2 (ja) 電子回路用部品の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050913

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20071221

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080826

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080908

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111010

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121010

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131010

Year of fee payment: 5

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees