JP3672472B2 - モータ駆動回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単相や多相の電動機を回転駆動するためのモータ駆動回路の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、単相の電動機を回転駆動するためのモータ駆動回路は、例えば、図3で示すように構成されている。即ち、図3において、前記モータ駆動回路は、4個のMOS型電界効果トランジスタ(以下、単に電界効果トランジスタという)FET1〜FET4と、前記電界効果トランジスタFET1〜FET4のドレイン・ソース端子間に逆並列に接続したフリーホイールダイオードFD1〜FD4と、前記電界効果トランジスタFET1〜FET4のゲート端子にパルス電圧(ゲートパルス)を印加する直流電源V1〜V4と、前記直流電源V1〜V4から電界効果トランジスタFET1〜FET4へのパルス電圧の印加を接・断するスイッチ(トランジスタ等のスイッチング素子であり、ここでは簡略化してスイッチとして示した)SW1〜SW4と、前記スイッチSW1〜SW4と電界効果トランジスタFET1〜FET4のゲート端子との間に接続した抵抗R1〜R4と、電界効果トランジスタFET1〜FET4のゲート・ソース端子間に接続した抵抗R5〜R8とを備えて概略構成されている。
【0003】
次に、前記モータ駆動回路において、単相の電動機Mを回転駆動する場合について説明する。前記電動機Mを回転駆動する場合は、該電動機Mの図示しない巻線への通電方向を所定の周期で順次切換えるようにすればよい。
【0004】
はじめに、前記巻線に図3に実線で示す方向(以下、正方向という)に通電を行う場合は、スイッチSW1,SW4をONして、直流電源V1,V4から電界効果トランジスタFET1,FET4のゲート端子にパルス電圧を印加することにより、前記電界効果トランジスタFET1,FET4をONさせる。この結果、直流電源V5から供給される電流は、電動機Mの図示しない巻線に対して正方向に通電される。
【0005】
つづいて、巻線への通電方向を正方向から、図3に2点鎖線で示す方向(以下、負方向という)に切換える場合は、スイッチSW1,SW4をOFFすることによりパルス電圧の印加を停止し、電界効果トランジスタFET1,FET4をOFFするとともに、スイッチSW2,SW3をONして、直流電源V2,V3から電界効果トランジスタFET2,FET3のゲート端子にパルス電圧を印加することにより、前記電界効果トランジスタFET2,3をONさせる。この結果、直流電源V5から供給される電流は、電動機Mの図示しない巻線に対して負方向に通電される。
【0006】
また、巻線への通電方向を負方向から再度正方向に切換える場合は、スイッチSW2,SW3をOFFすることによりパルス電圧の印加を停止し、電界効果トランジスタFET2,FET3をOFFするとともに、スイッチSW1,SW4をONすることによりパルス電圧を印加し、電界効果トランジスタFET1,FET4をONさせ、直流電源V5から供給される電流を、電動機Mの巻線に対して正方向に通電する。以下、巻線への通電方向を切換える場合は、前記の動作を繰り返せばよい。
【0007】
このように、電動機Mの図示しない巻線に、直流電源V5から供給される電流を、所定の周期で正方向,負方向に順次通電方向を切換えて通電することにより、前記電動機Mは回転駆動する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記構成のモータ駆動回路においては、各電界効果トランジスタをON動作させる(即ち、電界効果トランジスタのゲート端子にパルス電圧を印加する)ために、それぞれの電界効果トランジスタに直流電源を必要としていた(即ち、4個の直流電源が必要であった)。
【0009】
また、前記モータ駆動回路において、下段側アームの電界効果トランジスタは、直流電源(V2,V4)の負電位側(以下、アース側という)にそれぞれ接続されているため、電源を共通化する(即ち、電源を1個とする)ことができるものの、上段側アームの電界効果トランジスタはアース側から浮いた状態であるため、直流電源が2個必要となり、前記構成のモータ駆動回路において、前記電界効果トランジスタをON動作させるためには、最低でも3個の直流電源が必要であった。
【0010】
しかも、前記モータ駆動回路において、上段側及び下段側アームの電界効果トランジスタのゲート端子にパルス電圧を印加するための直流電源は、電動機を駆動する(即ち、電動機の巻線に電流を通電する)ための直流電源とは別個の電源を使用しているため、前記モータ駆動回路においては、2種類の電源(つまり、制御用の電源と電動機駆動用の電源)が必要であった。
【0011】
本発明は、前記種々の問題に鑑み、複数の直流電源を使用することなく、電界効果トランジスタのゲート端子へのパルス電圧の印加と、電動機の巻線への通電とを行うことが可能なモータ駆動回路を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記課題を解決するために、上段側及び下段側アームを構成する複数のスイッチング素子を有し、前記複数のスイッチング素子を順次ON,OFF動作させることにより、電動機の巻線に直流電源からの電流を順次通電するインバータ回路と、前記複数のスイッチング素子をON,OFF動作させる制御回路とを備えたモータ駆動回路において、前記インバータ回路の上段側及び下段側アームには、前記スイッチング素子と同数のコンデンサを、ツェナーダイオードと並列に接続して前記各スイッチング素子と対応させて配設し、前記電動機の停止時には各コンデンサに、前記ツェナーダイオードのツェナー電圧の範囲で充電を行うとともに、電動機の回転駆動時には前記各スイッチング素子のON,OFF動作に対応して、OFF状態のスイッチング素子に対応するコンデンサに急速に充電を行い、前記充電された各コンデンサを、各スイッチング素子をON動作させるための電源とするようにしたことを特徴とする。
【0014】
また、前記スイッチング素子及び電動機は、共通の1個の直流電源により動作可能としたことを特徴とする。
【0015】
本発明は、電動機の停止時には、上段側及び下段側アームを構成する各スイッチング素子と対応して配設した各コンデンサに充電を行うとともに、電動機の回転駆動時には、スイッチング素子のON,OFF動作に対応して、OFF状態のスイッチング素子と対応するコンデンサに急速に充電を行うように構成したので、前記充電されたコンデンサを電源として利用することにより、スイッチング素子毎に直流電源を設けることなく、前記スイッチング素子をON動作させることが可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を単相の電動機M1に実施した例を図1により説明する。なお、従来と同一部材は同一符号により説明する。はじめに、図1で示す電動機M1は、図示しない固定子鉄心及びこれに巻装した固定子巻線、前記固定子鉄心に回転可能に挿通した永久磁石等からなる回転子等を備えて概略構成されている。
【0017】
次に、図1において、1は前記電動機M1を回転駆動するためのモータ駆動回路であり、前記モータ駆動回路1は、インバータ回路2と、電源回路3と、制御回路(マイコン等)4と、ドライブ回路5とを備えて構成されている。また、前記モータ駆動回路1には、直流電源6が接続されている。
【0018】
前記インバータ回路2は、ドレイン端子を直流電源6の正電位側に接続したMOS型電界効果トランジスタ(以下、単に電界効果トランジスタという)FET1,FET3と、ソース端子を直流電源6の負電位側に接続した電界効果トランジスタFET2,FET4とを備えて構成されており、前記電界効果トランジスタFET1,FET3により上段側アームを、電界効果トランジスタFET2,FET4により下段側アームをそれぞれ形成している。
【0019】
なお、前記各電界効果トランジスタFET1〜FET4のドレイン・ソース端子間には、フリーホイールダイオードFD1〜FD4がそれぞれ逆並列に接続されており、また、ゲート・ソース端子間には、抵抗R5〜R8がそれぞれ接続されている。
【0020】
次に、前記上段側アームを形成する電界効果トランジスタFET1,FET3のゲート端子は、それぞれ抵抗R1,R3を介してフォトカプラPC1,PC2の出力側を構成するフォトトランジスタのエミッタ端子に接続されており、また、前記フォトトランジスタのコレクタ端子には、コンデンサC1,C3のプラス側端子とツェナーダイオードZD1,ZD3のカソードがそれぞれ接続されいる。なお、前記フォトカプラPC1,PC2の入力側を構成する発光ダイオードのカソードは、それぞれドライブ回路5の出力端に接続されており、また、アノードは抵抗R13,R14を介してそれぞれ後述する電源回路3から出力される制御用電源Vb に接続されている。
【0021】
前記コンデンサC1のマイナス側端子及びツェナーダイオードZD1のアノードは、電界効果トランジスタFET1,FET2の接続点であるa点に、コンデンサC3のマイナス側端子及びツェナーダイオードZD3のアノードは、電界効果トランジスタFET3,FET4の接続点であるb点にそれぞれ接続されており、また、前記ツェナーダイオードZD1,ZD3のカソードは、それぞれ抵抗R9,R11を介してダイオードD1,D3のカソードに接続されており、更に、前記ダイオードD1,D3のアノードは、直流電源6の正電位側に接続されている。
【0022】
つづいて、前記下段側アームを構成する電界効果トランジスタFET2,FET4のゲート端子は、それぞれ抵抗R2,R4を介してpnp型トランジスタ(以下、単にトランジスタという)Q1,Q2のコレクタ端子に接続されており、また、前記トランジスタQ1,Q2のエミッタ端子には、コンデンサC2,C4のプラス側端子とツェナーダイオードZD2,ZD4のカソードがそれぞれ接続されている。なお、前記トランジスタQ1,Q2のベース端子は、ドライブ回路5の出力端にそれぞれ接続されている。
【0023】
前記コンデンサC2,C4のマイナス側端子及びツェナーダイオードZD2,ZD4のアノードは、直流電源6の負電位側に接続されており、また、前記ツェナーダイオードZD2,ZD4のカソードはそれぞれ抵抗R10,R12を介してダイオードD2,D4のカソードに接続されており、更に、前記ダイオードD2,D4のアノードは、それぞれ上段側アームのツェナーダイオードZD1,ZD3のアノードに接続されている。
【0024】
なお、前記電動機M1は、電界効果トランジスタFET1,FET2の接続点であるa点及び電界効果トランジスタFET3,FET4の接続点であるb点にそれぞれ接続されている。
【0025】
次に、前記電源回路3は、直流電源6の端子電圧Va を安定化した制御用電源Vb に変換して制御回路4及びフォトカプラPC1,PC2の入力側を構成する発光ダイオードに供給している。また、前記ドライブ回路5は、制御回路4から出力される制御信号を受けて、その出力端に接続したフォトカプラPC1,PC2及びトランジスタQ1,Q2をON,OFFさせるための信号を出力する。
【0026】
つづいて、図1を参照しながら本発明のモータ駆動回路1の動作について説明する。はじめに、電動機M1の停止時は、電界効果トランジスタFET1〜FET4がOFFしているため、コンデンサC1,C2及びC3,C4はそれぞれ直列に接続された状態となっており、直流電源6の電圧は、前記コンデンサC1,C2及びC3,C4に分圧された状態で印加されている。従って、前記コンデンサC1〜C4は、前記分圧された直流電源6の電圧の印加により、ツェナーダイオードZD1〜ZD4のツェナー電圧まで緩やかに充電される。
【0027】
前記のように、電動機M1の停止時、コンデンサC1〜C4は、分圧された直流電源6の電圧の印加によって、ツェナーダイオードZD1〜ZD4のツェナー電圧まで充電されているので、前記電動機M1を起動させる際には、前記充電されたコンデンサC1〜C4を、電界効果トランジスタFET1〜FET4のゲート端子にパルス電圧を印加するための電源として利用し、所定の電界効果トランジスタFET1,FET4、または、FET2,FET3をONさせることにより、前記電動機M1を起動させることができる。
【0028】
次に、電動機M1を回転駆動する場合について説明する。前記電動機M1を回転駆動する場合は、該電動機M1の図示しない固定子巻線への通電方向を所定の周期で順次切換えるようにすればよい。
【0029】
はじめに、前記固定子巻線に図1に実線で示す方向(以下、正方向という)に通電を行う場合は、ドライブ回路5からの出力信号によりフォトカプラPC1及びトランジスタQ2をONする。前記のように、フォトカプラPC1及びトランジスタQ2がONすることにより、電界効果トランジスタFET1,FET4のOFF時に充電されているコンデンサC1,C4から、前記電界効果トランジスタFET1,FET4のゲート端子にパルス電圧が印加され、前記電界効果トランジスタFET1,FET4をONさせる。前記電界効果トランジスタFET1,FET4がONすることにより、直流電源6からの電流は、電動機M1の固定子巻線(図示せず)に対して正方向に通電される。
【0030】
また、前記電界効果トランジスタFET1がONすることにより、a点の電圧が直流電源6の正電位側の電圧と等しくなるとともに、電界効果トランジスタFET4がONすることにより、b点の電圧は直流電源6の負電位側の電圧と等しくなるので、この結果、前記直流電源6の電圧が分圧されることなく、OFFしている電界効果トランジスタFET2,FET3に接続されているコンデンサC2,C3に印加され、前記コンデンサC2,C3をツェナーダイオードZD2,ZD3のツェナー電圧まで急速に充電する。
【0031】
次に、電動機M1の固定子巻線(図示せず)への通電方向を、正方向から図1に2点鎖線で示す方向(以下、負方向という)に切換える場合は、ドライブ回路5からの出力信号によりフォトカプラPC1及びトランジスタQ2をOFFして、電界効果トランジスタFET1,FET4をOFFするとともに、フォトカプラPC2及びトランジスタQ1をONする。この結果、電界効果トランジスタFET2,FET3のOFF時に充電されているコンデンサC2,C3から、電界効果トランジスタFET2,FET3のゲート端子にパルス電圧が印加され、前記電界効果トランジスタFET2,FET3をONさせる。前記電界効果トランジスタFET2,FET3がONすることにより、直流電源6からの電流は、電動機M1の固定子巻線(図示せず)に対して負方向に通電される。
【0032】
また、前記電界効果トランジスタFET2がONすることにより、a点の電圧が直流電源6の負電位側の電圧と等しくなるとともに、電界効果トランジスタFET3がONすることにより、b点の電圧は直流電源6の正電位側の電圧と等しくなるので、この結果、前記直流電源6の電圧が分圧されることなく、OFFしている電界効果トランジスタFET1,FET4に接続されているコンデンサC1,C4に印加され、前記コンデンサC1,C4をツェナーダイオードZD1,ZD4のツェナー電圧まで急速に充電する。
【0033】
つづいて、電動機M1の固定子巻線(図示せず)への通電方向を、負方向から再度正方向に切換える場合は、ドライブ回路5からの出力信号によりフォトカプラPC2及びトランジスタQ1をOFFして、電界効果トランジスタFET2,FET3をOFFするとともに、フォトカプラPC1及びトランジスタQ2をONして、電界効果トランジスタFET1,FET4のOFF時に充電されているコンデンサC1,C4から、前記電界効果トランジスタFET1,FET2のゲート端子にパルス電圧を印加し、前記電界効果トランジスタFET2,FET3をONさせ、直流電源6からの電流を、電動機M1の固定子巻線(図示せず)に対して正方向に通電する。
【0034】
また、前記電界効果トランジスタFET1がONすることにより、a点の電圧が直流電源6の正電位側の電圧と等しくなるとともに、電界効果トランジスタFET4がONすることにより、b点の電圧は直流電源6の負電位側の電圧と等しくなるので、この結果、前記直流電源6の電圧が分圧されることなく、OFFしている電界効果トランジスタFET2,FET3に接続されているコンデンサC2,C3に印加され、前記コンデンサC2,C3をツェナーダイオードZD2,ZD3のツェナー電圧まで急速に充電する。以下、電動機M1の固定子巻線への通電方向を切換える場合は、前記の動作を繰り返せばよい。
【0035】
このように、電動機M1の図示しない固定子巻線に、直流電源6から供給される電流を、その通電方向を正方向,負方向に所定の周期で順次切換えて通電することにより、前記電動機M1は回転駆動する。
【0036】
前記のように、電動機M1の回転駆動時には、OFFしている状態の電界効果トランジスタFET2,FET3(正方向通電時)、FET1,FET4(負方向通電時)に接続されたコンデンサC2,C3(正方向通電時)、C1,C4(負方向通電時)に、直流電源6の電圧が分圧されることなく印加されて、前記電界効果トランジスタFET2,FET3、FET1,FET4がOFF→ONとなる(即ち、通電方向切換時)までの間に急速に充電が行われる。従って、前記電界効果トランジスタFET2,FET3、FET1,FET4をONさせる時点では、確実にコンデンサC2,C3、C1,C4に充電が行われているため、円滑に通電方向の切換を行うことが可能となり、良好に電動機M1を回転駆動させることができる。
【0037】
また、前記コンデンサC1〜C4への充電は、該コンデンサC1〜C4と並列に接続したツェナーダイオードZD1〜ZD4のツェナー電圧の範囲で行われるので、コンデンサC1〜C4に充電を行うための直流電源として電動機M1駆動用の直流電源6を使用しても、コンデンサC1〜C4に必要以上に電荷が充電されることは全くない。従って、電動機M1の回転駆動(巻線への通電)と、電界効果トランジスタFET1〜FET4のON動作(ゲート端子へのパルス電圧の印加)とを、電動機M1駆動用の直流電源6のみで行うことができる。
【0038】
次に、本発明を三相の電動機M2に実施した例を図2により説明する。図2で示すインバータ回路2は、6個の電界効果トランジスタFETu 〜FETz と、これと対応して配設した6個のコンデンサCu 〜Cz 、更に、前記コンデンサCu 〜Cz と並列に接続した6個のツェナーダイオードZDu 〜ZDz を備えている。なお、前記以外の回路構成部品及びその接続状態等については前記第1の実施の形態と同様であるためその説明は省略し、以下、前記構成のインバータ回路2を有するモータ駆動回路1の動作について説明する。
【0039】
はじめに、電動機M2の停止時は、電界効果トランジスタFETu 〜FETz がOFFしているため、コンデンサCu ,Cx 、コンデンサCv ,Cy 、コンデンサCw ,Cz はそれぞれ直列に接続された状態となっており、直流電源6の電圧は、コンデンサCu ,Cx 、コンデンサCv ,Cy 、コンデンサCw ,Cz に分圧された状態で印加されている。従って、前記コンデンサCu 〜Cz は、前記分圧された直流電源6の電圧の印加によって、ツェナーダイオードZDu 〜ZDz のツェナー電圧まで緩やかに充電される。
【0040】
次に、前記電動機M2を回転駆動するために、該電動機M2の図示しない固定子巻線のU相−V相に通電を行う場合は、ドライブ回路5からの出力信号によりフォトカプラPCu 及びトランジスタQy をONして、電界効果トランジスタFETu ,FETy のOFF時に充電されているコンデンサCu ,Cy から、電界効果トランジスタFETu ,FETy のゲート端子にパルス電圧を印加し、前記電界効果トランジスタFETu ,FETy をONさせる。前記電界効果トランジスタFETu ,FETy がONすることにより、直流電源6からの電流は、固定子巻線(図示せず)のU相−V相に通電される。
【0041】
一方、前記電界効果トランジスタFETu がONすることにより、a点の電圧が直流電源6の正電位側の電圧と等しくなり、かつ、電界効果トランジスタFETy がONすることにより、b点の電圧が直流電源6の負電位側の電圧と等しくなるため、この結果、前記直流電源6の電圧が分圧されることなく、OFFしている電界効果トランジスタFETv ,FETx に接続されているコンデンサCv ,Cx に印加され、前記コンデンサCv ,Cx をツェナーダイオードZDv ,ZDx のツェナー電圧まで急速に充電する。
【0042】
また、固定子巻線のV相−W相に通電を行う場合は、ドライブ回路5からの出力信号によりフォトカプラPCv 及びトランジスタQz をONして、電界効果トランジスタFETv ,FETz のOFF時に充電されているコンデンサCv ,Cz から、電界効果トランジスタFETv ,FETz のゲート端子にパルス電圧を印加し、前記電界効果トランジスタFETv ,FETz をONさせる。前記電界効果トランジスタFETv ,FETz がONすることにより、直流電源6からの電流は、固定子巻線のV相−W相に通電される。
【0043】
一方、前記電界効果トランジスタFETv がONすることにより、b点の電圧が直流電源6の正電位側の電圧と等しくなり、かつ、電界効果トランジスタFETz がONすることにより、c点の電圧が直流電源6の負電位側の電圧と等しくなるため、この結果、前記直流電源6の電圧が分圧されることなく、OFFしている電界効果トランジスタFETw ,FETy に接続されているコンデンサCw ,Cy に印加され、前記コンデンサCw ,Cy をツェナーダイオードZDw ,ZDy のツェナー電圧まで急速に充電する。
【0044】
更に、固定子巻線のW相−U相に通電を行う場合は、ドライブ回路5からの出力信号によりフォトカプラPCw 及びトランジスタQx をONして、電界効果トランジスタFETw ,FETx のOFF時に充電されているコンデンサCw ,Cx から、電界効果トランジスタFETw ,FETx のゲート端子にパルス電圧を印加し、前記電界効果トランジスタFETw ,FETx をONさせる。前記電界効果トランジスタFETw ,FETx がONすることにより、直流電源6からの電流は、固定子巻線のW相−U相に通電される。
【0045】
一方、前記電界効果トランジスタFETw がONすることにより、c点の電圧が直流電源6の正電位側の電圧と等しくなり、かつ、電界効果トランジスタFETx がONすることにより、a点の電圧が直流電源6の負電位側の電圧と等しくなるため、この結果、前記直流電源6の電圧が分圧されることなく、OFFしている電界効果トランジスタFETu ,FETz に接続されているコンデンサCu ,Cz に印加され、前記コンデンサCu ,Cz をツェナーダイオードZDu ,ZDz のツェナー電圧まで急速に充電する。
【0046】
次に、固定子巻線のV相−U相に通電を行う場合は、ドライブ回路5からの出力信号によりフォトカプラPCv 及びトランジスタQx をONして、電界効果トランジスタFETv ,FETx のOFF時に充電されているコンデンサCv ,Cx から、電界効果トランジスタFETv ,FETx のゲート端子にパルス電圧を印加し、前記電界効果トランジスタFETv ,FETx をONさせる。前記電界効果トランジスタFETv ,FETx がONすることにより、直流電源6からの電流は、固定子巻線のV相−U相に通電される。
【0047】
一方、前記電界効果トランジスタFETv がONすることにより、b点の電圧が直流電源6の正電位側の電圧と等しくなり、かつ、電界効果トランジスタFETx がONすることにより、a点の電圧が直流電源6の負電位側の電圧と等しくなるため、この結果、前記直流電源6の電圧が分圧されることなく、OFFしている電界効果トランジスタFETu ,FETy に接続されているコンデンサCu ,Cy に印加され、前記コンデンサCu ,Cy をツェナーダイオードZDu ,ZDy のツェナー電圧まで急速に充電する。
【0048】
また、固定子巻線のW相−V相に通電を行う場合は、ドライブ回路5からの出力信号によりフォトカプラPCw 及びトランジスタQy をONして、電界効果トランジスタFETw ,FETy のOFF時に充電されているコンデンサCw ,Cy から、電界効果トランジスタFETw ,FETy のゲート端子にパルス電圧を印加し、前記電界効果トランジスタFETw ,FETy をONさせる。前記電界効果トランジスタFETw ,FETy がONすることにより、直流電源6からの電流は、固定子巻線のW相−V相に通電される。
【0049】
一方、前記電界効果トランジスタFETw がONすることにより、c点の電圧が直流電源6の正電位側の電圧と等しくなり、かつ、電界効果トランジスタFETy がONすることにより、b点の電圧が直流電源6の負電位側の電圧と等しくなるため、この結果、前記直流電源6の電圧が分圧されることなく、OFFしている電界効果トランジスタFETv ,FETz に接続されているコンデンサCv ,Cz に印加され、前記コンデンサCv ,Cz をツェナーダイオードZDv ,ZDz のツェナー電圧まで急速に充電する。
【0050】
更に、固定子巻線のU相−W相に通電を行う場合は、ドライブ回路5からの出力信号によりフォトカプラPCu 及びトランジスタQz をONして、電界効果トランジスタFETu ,FETz のOFF時に充電されているコンデンサCu ,Cz から、電界効果トランジスタFETu ,FETz のゲート端子にパルス電圧を印加し、前記電界効果トランジスタFETu ,FETz をONさせる。前記電界効果トランジスタFETu ,FETz がONすることにより、直流電源6からの電流は、固定子巻線のU相−W相に通電される。
【0051】
一方、前記電界効果トランジスタFETu がONすることにより、a点の電圧が直流電源6の正電位側の電圧と等しくなり、かつ、電界効果トランジスタFETz がONすることにより、c点の電圧が直流電源6の負電位側の電圧と等しくなるため、この結果、前記直流電源6の電圧が分圧されることなく、OFFしている電界効果トランジスタFETw ,FETx に接続されているコンデンサCw ,Cx に印加され、前記コンデンサCw ,Cx をツェナーダイオードZDw ,ZDx のツェナー電圧まで急速に充電する。
【0052】
前記のように、三相の電動機M2の回転駆動時においても、単相の電動機M1のときと同様、各通電時に、OFFしている電界効果トランジスタFETv ,FETx (U相−V相通電時)、FETw ,FETy (V相−W相通電時)、FETu ,FETz (W相−U相通電時)、FETu ,FETy (V相−U相通電時)、FETv ,FETz (W相−V相通電時)、FETw ,FETx (U相−W相通電時)にそれぞれ接続されているコンデンサCv ,Cx 、Cw ,Cy 、Cu ,Cz 、Cu ,Cy 、Cv ,Cz 、Cw ,Cx に、直流電源6の電圧が分圧されることなく印加されて、通電相を切換えるまでの間に急速に充電が行われるので、通電相の切換は、前記充電されたコンデンサCu 〜Cz を電源として利用することにより、円滑に行うことが可能となり、この結果、前記電動機M2を良好に回転駆動させることができる。
【0053】
なお、本発明のモータ駆動回路においては、下段側アームの電界効果トランジスタへコンデンサに充電された電荷を印加するためのスイッチング素子として、トランジスタを使用した例により説明したが、上段側アームと同様にフォトカプラを使用するようにしてもよいことは勿論である。また、電動機の巻線へ電流を順次通電するためのスイッチング素子は、電界効果トランジスタに限定するものではなく、例えば、バイポーラトランジスタ等のパワーデバイスを使用するようにしてもよい。
【0054】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように、インバータ回路を構成する複数の電界効果トランジスタと対応させてコンデンサを配設し、電動機の停止時には、前記各コンデンサに、直流電源の電圧を分圧した状態で印加して、前記各コンデンサを充電するとともに、電動機の回転駆動時には、OFFしている電界効果トランジスタに接続されているコンデンサに、前記直流電源の電圧を分圧することなく印加して、前記コンデンサを急速に充電するように構成したので、前記電界効果トランジスタをONさせる場合は、前記充電されたコンデンサを電源として利用すればよく、この結果、各電界効果トランジスタ毎に個別に直流電源を設けることなく、前記電界効果トランジスタをON動作させることが可能となり、利便である
【0055】
しかも、電動機の回転駆動時においては、OFFしている電界効果トランジスタに接続されているコンデンサが、通電方向及び通電相の切換を行うまでの間に(即ち、電界効果トランジスタがOFF→ONとなるまでの間に)急速に充電されるため、通電方向及び通電相の切換を円滑に行い得、前記電動機を良好に回転駆動させることができる。
【0056】
また、コンデンサへの充電に際しては、前記コンデンサに並列に接続したツェナーダイオードのツェナー電圧の範囲で充電を行うようにしたので、前記コンデンサへの充電を行うための直流電源として電動機の駆動用電源を共用しても、コンデンサに必要以上の電荷が充電されることは全くなく、この結果、前記コンデンサが破損したり、電界効果トランジスタのゲート端子に必要以上の電圧が印加されることにより、前記電界効果トランジスタが破損したりする等の問題を確実に回避することができる。
【0057】
更に、本発明は、電動機の停止時には、上段側及び下段側アームを構成する各電界効果トランジスタと対応して配設した各コンデンサに充電を行うとともに、電動機の回転駆動時には、各電界効果トランジスタのON,OFF動作に対応して、OFF状態の各電界効果トランジスタと対応するコンデンサに急速に充電を行うように構成したので、前記電界効果トランジスタをONさせるための電源として、充電されたコンデンサを利用することができるとともに、前記コンデンサに充電を行うための電源は、電動機の駆動用電源を共用することができるため、本発明のモータ駆動回路には1個の直流電源を設けるだけでよく、この結果、回路の部品点数を良好に低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のモータ駆動回路を単相の電動機に実施した例を示す回路図である。
【図2】同じく、本発明のモータ駆動回路を三相の電動機に実施した例を示す回路図である。
【図3】従来のモータ駆動回路を単相の電動機に実施した例を示す回路図である。
【符号の説明】
1 モータ駆動回路
2 インバータ回路
3 電源回路
4 制御回路
5 ドライブ回路
C1〜C4,Cu 〜Cz コンデンサ
FET1〜FET4,FETu 〜FETz 電界効果トランジスタ
M1,M2 電動機
PC1,PC2,PCu 〜PCw フォトカプラ
Q1,Q2,Qx 〜Qz トランジスタ
ZD1〜ZD4,ZDu 〜ZDz ツェナーダイオード

Claims (2)

  1. 上段側及び下段側アームを構成する複数のスイッチング素子を有し、前記複数のスイッチング素子を順次ON,OFF動作させることにより、電動機の巻線に直流電源からの電流を順次通電するインバータ回路と、前記複数のスイッチング素子をON,OFF動作させる制御回路とを備えたモータ駆動回路において、前記インバータ回路の上段側及び下段側アームには、前記スイッチング素子と同数のコンデンサを、ツェナーダイオードと並列に接続して前記各スイッチング素子と対応させて配設し、前記電動機の停止時には各コンデンサに、前記ツェナーダイオードのツェナー電圧の範囲で充電を行うとともに、電動機の回転駆動時には前記各スイッチング素子のON,OFF動作に対応して、OFF状態のスイッチング素子に対応するコンデンサに急速に充電を行い、前記充電された各コンデンサを、各スイッチング素子をON動作させるための電源とするようにしたことを特徴とするモータ駆動回路。
  2. 前記スイッチング素子及び電動機は、共通の1個の直流電源により動作可能としたことを特徴とする請求項1記載のモータ駆動回路。
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