JP3672405B2 - 遠隔診断方法および遠隔診断ネットワーク - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルの画像読取装置や画像記録装置等の修理や補修の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影された画像の印画紙等の感光材料への焼き付けは、フィルムの投影光を感光材料に入射して、この投影光で感光材料を面露光する、いわゆる直接(アナログ)露光によって行われている。
【0003】
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号とした後、種々の画像処理を施して記録用の画像データとし、この画像データに応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、現像処理を施してプリント(写真)として出力するデジタルフォトプリンタが実用化された。
【0004】
デジタルフォトプリンタでは、フィルムを光電的に読み取り、信号処理によって色濃度補正が行われて露光条件が決定される。従って、露光時のオペレータによる露光条件の決定、フィルタ等の調整が不要で、また、露光時間も画像サイズに応じて一定であるため、効率のよい作業を行うことができる。
しかも、複数画像の合成や画像分割等のプリント画像の編集や、色/濃度調整、輪郭強調等の各種の画像処理も自由に行うことができ、用途に応じて自由に処理した仕上りプリントを出力することができる。また、仕上りプリントの画像は、基本的に画像データとして扱われるので、仕上りプリントの出力のみならず、画像データをコンピュータ等に供給することができ、さらに、画像データとしてフロッピーディスク等の記録媒体に保存しておくこともできる。
さらに、デジタルフォトプリンタによれば、従来の直接露光によるプリントに比して、分解能、色/濃度再現性等の点で、より高画質な画像を再生したプリントが出力可能である。
【0005】
このようなデジタルフォトプリンタは、基本的に、スキャナ(画像読取装置)、画像処理装置、および画像記録装置(プリンタ)より構成される。
スキャナは、読取光をフィルムに入射して撮影された画像を担持する投影光を得て、この投影光をCCDセンサ等のイメージセンサに結像して光電変換することにより、フィルムに撮影された画像を読み取り、フィルムの画像データ(画像データ信号)として画像処理装置に送る。
画像処理装置は、スキャナから送られた画像データを受取り、所定の画像処理を施して、記録のための画像データ(露光条件)として、プリンタに送る。
プリンタは、画像処理装置から出力された画像データを受取り、例えば、光ビーム走査露光を利用する装置であれば、画像処理装置から送られた画像データに応じて光ビームを変調して主走査方向に偏向すると共に、主走査方向と直交する副走査方向に感光材料(印画紙)を搬送することにより、光ビームによって感光材料を走査露光(焼付け)して潜像を形成し、感光材料に応じた現像処理等を施して、フィルムに撮影された画像が再生されたプリントとして出力する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなデジタルフォトプリンタに故障が発生した際には、サービスマンが電話等によってユーザ(オペレータ)から故障の状態を聞き、それに応じて装置の状態(故障の内容)を判断して、必要な部品や工具をもってユーザ先に出向いて修理や補修を行うのが通常である。
ここで、故障が部品の損傷等の機械的なものである場合には、電話等でもサービスマンが比較的簡単に装置の状態を的確に把握することができ、状況に応じて最適な処置を施すことができる。これに対し、故障がプリントの画質にかかる故障(画質回りの故障)である場合には、ユーザからの電話報告等では、装置の状態を的確に把握することは困難である。
【0007】
すなわち、画質回りの故障が発生した際には、ユーザが画像を見て画像の状態を報告し、それを基にサービスマンが装置の状態を判断する訳であるが、画質に対するユーザの表現は、例えば、「画像に波が付いている」「画像がザラついている」「画像がボケている」等の抽象的な表現である場合が大部分である。しかも、その表現も個々に異なり、例えば、同じ故障であっても全く違う表現をする場合も多い。
そのため、サービスマンが装置の故障状況を的確に把握することができず、また、ユーザ先の装置で故障が発生した状態を正確に再現できずに、修理に時間がかかってしまう。さらに、実際にはユーザ先で対処できるにも関わらず、サービスマンがユーザ先に出向いて修理する必要がある場合も多い。
このような、修理に掛る時間や手間は、ユーザにとっても装置のサービス部門とっても、大きな時間的および経済的な損失であり、少しでも低減することが望まれる。
【0008】
本発明の目的は、前述のデジタルフォトプリンタ等のデジタルの画像機器において、サービスマンがユーザ先に出向かなくても正確に装置の状態を把握することができ、的確な処置を迅速に施すことを可能にする遠隔診断方法および遠隔診断ネットワークを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、デジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置において、予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像より記録画像データを得、この記録画像データを直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、転送先において、転送された記録画像データおよびこの記録画像データを用いて標準プリンタで出力されたプリント画像から前記画像記録装置の状態を診断するものであり、前記記録画像データは、前記記録画像を濃度計によって測定した画像濃度データであることを特徴とする遠隔診断方法を提供する。
【0010】
また、本発明の第2の態様は、フィルムに撮影された画像を光電的に読み取り、デジタルの画像データとする画像読取装置と、前記画像読取装置によって読み取られ、所定の画像処理が施された画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置とを有する画像読取再生装置において、予め作成されたデジタルの基準画像データによる画像記録を前記画像記録装置で行って記録画像を得た後に、この記録画像を読み取って得られた記録画像データを、直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、転送先において、転送された記録画像デーおよび前記記録画像データを用いて標準プリンタで出力されたプリント画像から前記画像読取再生装置の状態を診断するものであり、前記記録画像データは、前記記録画像を濃度計によって測定した画像濃度データであることを特徴とする遠隔診断方法を提供する。
ここで、さらに、予め作成された基準フィルムの画像を前記画像読取装置で読み取って得られた読取画像データを、直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、転送先において、転送された読取画像データと、前記読取画像データとを用いて標準プリンタで出力されたプリント画像から前記画像読取再生装置の状態を診断するのが好ましい。
【0011】
上記本発明の第1、第2態様において、少なくとも、前記記録画像データ、または前記読取画像データおよび前記記録画像データに、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの稼動履歴情報および画像処理のパラメータ情報の少なくとも1つの情報を併せて転送し、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置、および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断するのが好ましい。
また、本発明は、デジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置において、予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像を濃度計で測定して、この濃度計によって得られた濃度データを直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、転送先において、転送された濃度データを用いて前記画像記録装置の状態を診断することを特徴とする遠隔診断方法を提供するものである。
また、本発明は、フィルムに撮影された画像を光電的に読み取り、デジタルの画像データとする画像読取装置と、この画像読取装置によって読み取られ、所定の画像処理が施された画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置とを有する画像読取再生装置において、予め作成されたデジタルの基準画像データによる画像記録を前記画像記録装置で行い、得られた記録画像を濃度計で測定して、この濃度計によって得られた濃度データを直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、転送先において、転送された濃度データを用いて前記画像読取再生装置の状態を診断することを特徴とする遠隔診断方法を提供するものである。
ここで、本発明においては、さらに、予め作成された基準フィルムの画像を前記画像読取装置で読み取って得られた読取画像データを直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、前記転送先において、転送された読取データを用いて前記画像読取装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断するのが好ましい。
また、前記濃度データに、または前記濃度データおよび前記読取画像データに加え、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの稼動履歴情報および画像処理のパラメータ情報の少なくとも1つの情報を併せて転送し、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置、および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断するのが好ましい。
また、前記状態の診断は、故障診断であるのが好ましい。
また、前記フィルムは、カラー写真フィルムであり、前記画像読取装置は、読取条件を決めるためのプレスキャンと、前記読取画像データを得るための本スキャンとの少なくとも2回の画像読取を行うのが好ましい。
また、前記基準フィルム又は前記基準画像データは、階調分解能、空間分解能、色バランス、濃度バランスおよびシェーディングの少なくとも1つを判断するものであるのが好ましい。
また、前記基準フィルムは、グレーベタ、ウエッジパターンならびに3原色およびグレーの複数濃度のパッチが形成されたチャートの少なくとも1つであり、前記基準画像データは、グレーベタ、クロスハッチ、MTFチャート、ウエッジパターンならびに3原色およびグレーの複数濃度のパッチが形成されたチャートの少なくとも1つであるのが好ましい。
また、本発明は、カラー写真フィルムに撮影された画像を光電的に読み取る画像読取装置、この画像読取装置で読み取られたデジタルの画像データに所定の画像処理を施す画像処理装置およびこの画像処理装置で得られた処理済画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置、および前記画像記録装置により得られた記録画像の濃度を測定する濃度計を有する画像読取再生装置と、この画像読取再生装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および標準プリンタを有し、前記画像読取再生装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、前記画像読取再生装置において、予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて前記画像記録装置によって画像記録を行い、得られた記録画像を前記濃度計により測定して記録画像データとして、画像濃度データ得、得られた前記画像濃度データを直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、前記サービス部門において、画像濃度データ、および前記画像濃度データを用いて前記標準プリンタで出力されたプリント画像から、前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断することを特徴とする遠隔診断ネットワークを提供するものである。
ここで、前記画像読取再生装置は、さらに、予め作成された基準フィルムの画像を前記画像読取装置によって読み取って基準フィルムの読取画像データを得、得られた前記読取画像データを直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、前記サービス部門において、転送された読取画像データと、前記読取画像データとを用いて前記標準プリンタで出力されたプリント画像から、前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断するものであるのが好ましい。
また、本発明は、カラー写真フィルムに撮影された画像から読み取られたデジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置と、前記画像記録装置により得られた記録画像の濃度を測定する濃度計と、この画像記録装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および標準プリンタを有し、前記画像記録装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、前記画像記録装置において、予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像を前記濃度計により測定して記録画像データとして、画像濃度データを得、得られた前記画像濃度データを直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、前記サービス部門において、転送された画像濃度データ、およびこの画像濃度データを用いて前記標準プリンタで出力されたプリント画像から、前記画像記録装置の状態を診断することを特徴とする遠隔診断ネットワークを提供するものである。
ここで、前記濃度計は、前記画像記録装置に内蔵されているのが好ましい。
また、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置、および前記画像読取再生装置の少なくとも1つは、少なくとも、前記記録画像データ、または前記読取画像データおよび前記記録画像データに前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの稼動履歴情報および前記画像処理のパラメータ情報の少なくとも1つの情報を併せて転送し、前記サービス部門は、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置、および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断するのが好ましい。
また、本発明は、カラー写真フィルムに撮影された画像を光電的に読み取る画像読取装置、この画像読取装置で読み取られたデジタルの画像データに所定の画像処理を施す画像処理装置、この画像処理装置で得られた処理済画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置およびこの画像記録装置によって得られた記録画像の濃度を測定する濃度計を有する画像読取再生装置と、この画像読取再生装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および標準プリンタを有し、前記画像読取再生装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、前記画像読取再生装置は、予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて前記画像記録装置によって画像記録を行い、得られた記録画像を前記濃度計で測定して、この濃度計によって得られた濃度データを直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、前記サービス部門は、転送された前記濃度データから、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断することを特徴とする遠隔診断ネットワークを提供するものである。
ここで、前記画像読取再生装置は、さらに、予め作成された基準フィルムの画像を前記画像読取装置によって読み取って基準フィルムの読取画像データを得、前記濃度データに加え、得られた前記読取画像データを併せて、直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、前記サービス部門は、転送された前記濃度データに加え、転送された前記読取画像データを用いて、前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断するものである。
また、本発明は、カラー写真フィルムに撮影された画像から読み取られたデジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置と、この画像記録装置によって得られた記録画像の濃度を測定する濃度計と、この画像記録装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および標準プリンタを有し、前記画像記録装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、前記画像記録装置は、予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像を前記濃度計で測定して、この濃度計によって得られた濃度データを直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、前記サービス部門は、転送された前記濃度データから、前記画像記録装置の状態を診断することを特徴とする遠隔診断ネットワークを提供するものである。
ここで、前記濃度計は、前記画像記録装置に内蔵されているのが好ましい。
また、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置、および前記画像読取再生装置の少なくとも1つは、前記濃度データに、または前記濃度データおよび前記読取画像データに加え、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの稼動履歴情報および前記画像処理のパラメータ情報の少なくとも1つの情報を併せて転送し、前記サービス部門は、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断するのが好ましい。
また、前記状態の診断は、故障診断であるのが好ましい。
また、前記通信回線は、画像記録装置、あるいは前記画像読取再生装置、前記画像読取装置および前記画像記録装置の少なくとも1つと前記サービス部門とをモデムを介して電話回線にて接続するものであるのが好ましい。
また、前記サービス部門は、前記診断後、画像記録装置、あるいは前記画像読取再生装置、前記画像読取装置および前記画像記録装置の少なくとも1つのユーザへの調整および修理の少なくとも1つの指示、サービスマンの出張修理および前記通信回線を介しての修理を行うものであるのが好ましい。
また、本発明は、デジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置の遠隔診断を行うに際し、予め作成された診断用画像データを備えるサービス部門から通信回線によって前記画像記録装置に前記診断用画像データを転送し、前記画像記録装置において、転送された前記診断用画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像から前記画像記録装置の不具合を判別することを特徴とする遠隔診断方法を提供するものである。
また、本発明は、フィルムに撮影された画像を光電的に読み取り、デジタルの画像データとする画像読取装置と、前記画像読取装置によって読み取られ、所定の画像処理が施された画像データに応じて変調された記録光によって走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置とを有する画像読取再生装置の遠隔診断を行うに際し、予め作成された診断用画像データを備えるサービス部門から通信回線によって前記画像読取再生装置に前記診断用画像データを転送し、前記画像読取再生装置において、転送された前記診断用画像データに応じて前記画像記録装置で画像記録を行い、得られた記録画像から前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の不具合を判別することを特徴とする遠隔診断方法を提供するものである。
ここで、前記診断用画像データは、前記画像記録装置の不具合を判別し易い複数種類または複数段階の診断用画像データであり、前記サービス部門は、前記画像記録装置または前記画像再生装置からの遠隔診断のための報告に応じて1以上の診断用画像データを転送するものである。
また、本発明は、カラー写真フィルムに撮影された画像を光電的に読み取る画像読取装置、この画像読取装置で読み取られたデジタルの画像データに所定の画像処理を施す画像処理装置およびこの画像処理装置で得られた処理済画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置を有する画像読取再生装置と、この画像読取再生装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および予め作成された診断用画像データを有し、前記画像読取再生装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、前記サービス部門から前記通信回線によって前記画像読取再生装置に前記診断用画像データを転送し、前記画像読取再生装置において、転送された前記診断用画像データに応じて前記画像記録装置で画像記録を行い、得られた記録画像から前記画像記録装置の不具合を判別させることを特徴とする遠隔診断ネットワークを提供するものである。
また、本発明は、カラー写真フィルムに撮影された画像から読み取られたデジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置と、この画像記録装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および予め作成された診断用画像データを有し、前記画像記録装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、前記画像記録装置において、転送された前記診断用画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像から前記画像記録装置の不具合を判別させることを特徴とする遠隔診断ネットワークを提供するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の遠隔診断方法および遠隔診断ネットワークについて、添付の図面に示される好適実施例を元に詳細に説明する。
【0013】
図1に、本発明の遠隔診断方法および遠隔診断ネットワークを利用するデジタルフォトプリンタの一例のブロック図を示す。
デジタルフォトプリンタ10(以下、フォトプリンタ10とする)は、長尺なフィルムに多数の画像が撮影されているストリップスや、リバーサルフィルムを枠体に保持してなるスライド等のフィルムFに撮影された画像を再生したプリントを作成するものである。
このようなフォトプリンタ10は、フィルムFに撮影された画像を光電的に読み取る読取装置であるスキャナ12と、制御装置14と、制御装置14から出力された画像データに応じて変調した光ビームで感光材料Aを走査露光して、現像処理を施してプリントとして出力する記録装置であるプリンタ16とを有して構成される。また、制御装置14は、スキャナ12で読み取られたフィルムFの画像データに所定の画像処理を施して、出力のための画像データとして出力する画像処理部14Aと、フォトプリンタ10全体の管理や制御、操作、通信等を行う入出力部14Bとを有して構成される。
【0014】
フィルムFに撮影された画像を光電的に読み取るスキャナ12は、光源20と、可変絞り22と、フィルムFに撮影された画像をR(赤)、G(緑)およびB(青)の三原色に分解するためのR、GおよびBの3枚の色フィルタを有し、回転して任意の色フィルタを読取光の光路に作用できる色フィルタ板24と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの面方向で均一にするための拡散ボックス26と、結像レンズユニット28と、フィルムFに撮影された画像を1枚(1コマ)読み取るエリアセンサであるCCDセンサ30と、アンプ(増幅器)32とを有して構成される。
【0015】
スキャナ12においては、光源20から射出され、可変絞り22によって光量調整され、色フィルタ板24を通過して色調整され、拡散ボックス26で拡散された読取光がフィルムFに入射して、透過することにより、フィルムFに撮影された画像を担持する投影光を得る。
【0016】
フィルムFの投影光は、結像レンズユニット28によってCCDセンサ30の受光面に結像され、CCDセンサ30によって光電的に読み取られる。
結像レンズユニット28は、例えば、公知のズームレンズと焦点調整レンズとが組み合わされたものであり、フィルムFのサイズや形態(フィルムかスライドか等)に応じて倍率や焦点調整を行う。また、CCDセンサ30は、例えば、1380×920画素のエリアCCDセンサで、CCDセンサ30は半画素に対応する量だけ画素配列方向に二次元的に移動可能に構成されており、これにより、読取画素数を見掛け上で4倍まで増やすことができる。
CCDセンサ30からの出力信号は、アンプ32で増幅され制御装置14の画像処理部14Aに送られる。
【0017】
スキャナ12では、このような画像読取を、色フィルタ板24のR、GおよびBの色フィルタを順次挿入して3回行うことにより、フィルムFに撮影された画像をR、GおよびBの3原色に分解して読み取る。
ここで、図示例のスキャナ12においては、記録のための画像データを得るための画像読取(本スキャン)に先立ち、低解像度で画像を粗に読み取るプレスキャンを行い、プレスキャン終了後、本スキャンを行う。すなわち、スキャナ12は、CCDセンサ30によって連続的に6回の画像読取を行うことにより、1コマの画像を読み取る。
【0018】
なお、スキャナ12には、本発明の遠隔診断方法を実施するための基準ネガフィルム(以下、基準ネガとする)が用意されており、遠隔診断を行う際には、この基準ネガの画像が読み取られて、制御装置14に送られる。
この点に関しては、後に詳述する。
【0019】
前述のように、制御装置14は、スキャナ12で読み取られた画像情報に所定の画像処理を施すと共に、フォトプリンタ10全体の制御や管理を行うものであ。フォトプリンタ10においては、この制御装置14とスキャナ12とで入力機が構成される(従って、プリンタ16が出力機)。
このような制御装置14は、画像処理部14Aと入出力部14Bとを有しており、通常、ワークステーションやコンピュータ等によって構成される。また、制御装置14には、フロッピーディスクやCD−ROM等の記憶媒体にデータ(画像データを含む各種のデータ)の記録および読み出しを行うためのドライブ等が配置されてもよい。
【0020】
画像処理部14Aは、プレスキャンで得られた画像データから各種の画像処理条件を設定(セットアップ)し、この画像処理条件に応じて本スキャンの画像データを画像処理して、プリンタ16による画像記録用の画像データとするものであり、A/D(アナログ/デジタル)変換器34と、信号をlog変換するLUT(ルックアップテーブル)36と、データ補正部37と、プレスキャンメモリ38と、本スキャンメモリ40と、画像処理手段42とを有する。
【0021】
一方、入出力部14Bは、フォトプリンタ10全体の制御や管理、各種の操作や条件等の入力、後述するフォトプリンタ10のサービス部門を含む各種の場所との通信等を行う部位である。
この、入出力部14Bは、フォトプリンタ10全体の動作制御や各種の指示、管理等を行うCPU、フォトプリンタ10を作動するのに必要なデータを記憶するメモリ、本スキャンにおける可変絞り22の絞り値を決定する手段等を有する制御部44と、様々な条件や処理の指示(設定)、プリントするコマやプリント枚数、色/濃度補正などの各種の指示等を入力するためのキーボード48およびマウス50と、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指示等の様々な条件や仕様等の設定/登録画面等を表示するディスプレイ52と、ネットワーク接続部54とを有して構成される。
また、制御部44(そのメモリ)には、本発明の遠隔診断方法を実施するための基準画像データが記憶されている。遠隔診断を行う際には、ここから基準データが読み出され、プリンタ16に送られて画像記録が行われる。この点に関しては、後に詳述する。
【0022】
制御装置14の各部位、さらにスキャナ12およびプリンタ16等は、制御部44のCPU等(CPUバス)を介しても各部位に接続され、画像データや各種の制御信号等が転送される。
【0023】
ネットワーク接続部54は、例えば、広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)や、イーサネット等に代表されるローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)などの各種のネットワークに制御部44すなわちフォトプリンタ10を接続するためのもので、例えば、制御部44をLANに接続するためのイーサネット・カードや、制御部44を通信回線を経てWANに接続するためのモデム、ネットワークへの接続用のソフトウェア等を有する。
図示例においては、一例として、モデム82を使用して制御装置14(制御部44)がWANに接続されており、フォトプリンタ10は、ネットワーク上の入出力機器の1つとして作用している。また、後に詳述するが、フォトプリンタ10のサービ部門のコンピュータ端末84も、モデム86を使用して同じWANに接続されており、すなわち、フォトプリンタ10とサービス部門とは、通信回線で接続されている(図3参照)。
【0024】
画像処理部14Aに送られたスキャナ12(アンプ30)からの出力信号は、A/D変換器34に送られてデジタル信号化され、LUT36でlog変換され、データ補正部37でDCオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等の所定の処理が施され、プレスキャンメモリ38もしくは本スキャンメモリ40に送られる。
プレスキャンメモリ38および本スキャンメモリ40は、スキャナ12によって読み取られた画像データを記憶するメモリであって、プレスキャンの画像データは、順次、プレスキャンメモリ38に送られ、また、本スキャンの画像データは、順次、本スキャンメモリ40に送られ、それぞれ記憶される。
【0025】
画像処理手段42は、CPU、メモリ、各種の画像処理回路等を組み合わせて構成されるものであり、プレスキャンの画像データから、濃度ヒストグラムの作成や画像特徴量の算出等を行って、可変絞り22の開放値等の本スキャンにおける読取条件、および各種の画像処理条件を設定し、次いで、本スキャンメモリ40から本スキャンの画像データを読み出して、色/濃度補正、中間階調を保持したダイナミックレンジの圧縮/伸長(画像処理による覆い焼き効果の付与)、電子変倍処理(画像の拡大/縮小)、鮮鋭化処理(シャープネス)等の所定の画像処理を施して記録用の画像データとし、プリンタ16(ドライバ56)に出力する。
【0026】
図2に、プリンタ16の概略図が示される。
プリンタ16は、ドライバ56、露光部58および現像部60を有して構成される。
制御装置14から出力された画像データは、ドライバ56に送られる。ドライバ56は、画像データをD/A変換してアナログ画像データとし、このアナログ画像データに応じて光ビームを変調するように、露光部58の音響光学変調器(AOM)62を駆動する。
【0027】
露光部58は、光ビーム走査によって感光材料を走査露光して、前記画像データの画像を感光材料Aに記録する、公知の光ビーム走査装置であって、感光材料AのR感光層の露光に対応する光ビームを射出する光源64R、以下同様にG露光に対応する光源64G、およびB露光に対応する光源64Bの各光ビームの光源、各光源より射出された光ビームを、それぞれ記録画像に応じて変調するAOM62R、62Gおよび62B、光偏向器としてのポリゴンミラー66、fθレンズ68、感光材料Aの副走査搬送手段を有する。
【0028】
各光源64より射出され、互いに相異なる角度で進行する各光ビームは、それぞれに対応するAOM62に入射する。各AOM62には、ドライバ56より記録画像すなわち制御装置14から供給された画像データに応じた、R、GおよびBそれぞれの駆動信号が転送されており、入射した光ビームを記録画像に応じて変調する。なお、変調は強度(光量)変調でもパルス変調でもよく、また、可能な場合には、AOM62等の変調器を用いずに、光源64の駆動を制御して変調を行ってもよい。
【0029】
AOM62によって変調された各光ビームは、ポリゴンミラー66の略同一点に入射して反射され、主走査方向(図中矢印x方向)に偏向され、次いでfθレンズ68によって所定の走査位置zに所定のビーム形状で結像するように調整され、感光材料Aに入射する。なお、露光部58には、必要に応じて光ビームの整形手段や面倒れ補正光学系が配置されていてもよい。
【0030】
一方、感光材料Aは長尺なものであり、ロール状に巻回されてマガジン化された状態で所定位置に装填されている。
このような感光材料Aは引き出しローラ(図示省略)で引き出され、走査位置zを挟んで配置される副走査手段を構成する搬送ローラ対70aおよび70bによって、走査位置zに保持されつつ主走査方向と直交する副走査方向(図中矢印y方向)に搬送される。
光ビームは主走査方向に偏向されているので、副走査方向に搬送される感光材料Aは光ビームによって全面を2次元的に走査露光され、感光材料Aに、制御装置14から転送された画像データの画像(潜像)が記録される。
【0031】
露光を終了した感光材料Aは、次いで搬送ローラ対72によって現像部60に搬入され、現像処理を施されプリントPとされる。
ここで、例えば感光材料Aが銀塩感光材料であれば、現像部60は発色現像槽74、漂白定着槽76、水洗槽78a、78b、78cおよび78d、乾燥部およびカッタ(図示省略)等より構成され、感光材料Aはそれぞれの処理槽において所定の処理を施され、乾燥された後、カッタによってプリント1枚に対応する所定長に切断され、プリントPとして出力される。
【0032】
ここで、図示例のプリンタ16は、送られた画像データに応じた適正な画像記録を行うためのキャリブレーションを行う、いわゆるキャリブレータを内蔵する装置であり、現像部60のプリントPの出力部には、キャリブレーションや遠隔診断のためにプリントPの画像濃度を測定する、濃度計80が配置される。なお、濃度計80は、内蔵されても外置きでもよい。
キャリブレーションおよび後述する本発明の遠隔診断を行う際には、キャリブレーション用の画像データや基準画像データに応じて記録されたプリントPの画像がこの濃度計80で測定され、その画像の画像データが制御部44に送られ、キャリブレーションによる補正テーブルの算出や、遠隔診断のための画像データの転送が行われる。
なお、本発明の遠隔診断方法において、遠隔診断のための基準画像データの画像濃度の測定手段は、キャリブレータの濃度計には限定されず、専用の濃度計を有してもよく、また、ミクロトレーサ等の高分解能を有する測定手段も利用可能である。
【0033】
以下、このようなフォトプリンタ10を参照して、本発明の遠隔診断方法について詳細に説明する。
図3に示されるように、フォトプリンタ10(制御装置14)は、ネットワーク接続部54において、モデム82によって電話回線を利用するWANに接続されている。また、フォトプリンタ10のサービスセンターやメーカの修理部門等のサービス部門のコンピュータ端末84も、モデム86によって同じWANに接続されている。すなわち、フォトプリンタ10とサービス部門とは、通信回線で接続可能にされている。
【0034】
フォトプリンタ10に故障が生じ、遠隔診断を行う場合には、オペレータの指示により、フォトプリンタ10を遠隔診断を実施するモードに入れる。これにより、ネットワーク接続部54は、モデム82および86を介して、WANによってサービス部門のコンピュータ端末84とフォトプリンタ10とを接続する。
また、故障の原因が入力機(スキャナ12および/または画像処理部14A)にあると判断した場合には、オペレータがその旨を指示し、例えば、スキャナ12においては、光源20の光量、可変絞り22の開放値、CCDセンサ30の蓄積時間、結像レンズユニット28の倍率や焦点位置等が、装置にデフォルトとして設定されている基準状態となり、スキャナ12が遠隔診断に対応した状態となる。
【0035】
本発明を利用するフォトプリンタ10においては、入力機の遠隔診断を行うための基準ネガが用意されている。入力機の診断を行う際には、オペレータは、この基準ネガをスキャナ12の読取位置にセットし、読み取りの指示を出す。
なお、基準ネガには特に限定はなく、入力機の診断に必要な情報、例えば、階調分解能、空間分解能、色バランス、濃度バランス、シェーディング等が判断できるものであればよい。また、基準ネガは1枚でも、必要に応じて、複数であってもよい。
具体的には、グレーベタ、ウエッジパターン(R,G,B等の3原色やグレー等で複数濃度のパッチが形成されたチャート)等が例示される。
【0036】
遠隔診断において、基準ネガの読み取りは、基本的に通常のプリントPを作成する際の画像読取と同様に行われる。
すなわち、光源20から射出され、可変絞り22および色フィルタ板24で調整され、拡散ボックス26で拡散された読取光は、基準ネガに入射して、その投影光が結像レンズユニット28によってCCDセンサ30に結像され、基準ネガの画像が光電的に読み取られる。なお、遠隔診断の際には、画像読取は本スキャンもしくはプレスキャンのみであってもよく、あるいは、両方を行ってもよい。この例では、一例として、本スキャンのみが行われる。
CCDセンサ30からの出力信号は、アンプ32によって増幅されて画像処理部14Aに送られ、A/D変換器34でデジタルの画像データとされ、LUT36でlog変換され、データ補正部37でDCオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等の所定の補正が施され、本スキャンメモリ40に記憶される。
【0037】
遠隔診断の際には、本スキャンメモリ40に記憶された基準ネガの画像データは、画像処理手段42ではなく、制御部44に読み出されてネットワーク接続部54に送られ、ここから、モデム82および86を介して、WANによってサービス部門のコンピュータ端末84に送られる。
なお、本発明においては、基準ネガの画像データをそのまま送ってもよく、あるいは、数値処理、例えばヒストグラムの作成等の加工を施して基準ネガの画像データとして送ってもよく、あるいは、その両者であってもよい。
【0038】
サービス部門においては、コンピュータ端末84に送られた基準ネガの画像データから、あるいは更に、この画像データを用いてサービス部門が有するリファレンス(標準)のプリンタで画像(プリント)を出力して、その画像等から、フォトプリンタ10の入力機の故障の状態を診断し、それに応じた対処を行う。
【0039】
一方、故障の原因がプリンタ16(出力機)にあると判断され、オペレータからその旨の指示が出された場合には、制御部44からプリンタ16のドライバ56にデジタルの基準画像データが出力され、プリンタ16は、この基準画像データに応じた画像(以下、この画像を基準画像とする)が記録されたプリントPを出力する。
なお、基準画像データは、制御部44から出されるのには限定されず、例えば、ドライバ56が有するメモリに記憶されており、プリンタ16の遠隔診断の指示に応じて、ここから出力するように構成してもよい。あるいは、基準画像データが記録されたCD−ROM等の記憶媒体をユーザに渡しておき、遠隔診断時に制御装置14に配置されるドライブ等で読み出して、ドライバ56に出力してもよい。
【0040】
基準画像データ(基準画像)には特に限定はなく、プリンタ16の診断に必要な情報、例えば、階調分解能、空間分解能、色バランス、濃度バランス等が判断できるものであればよい。また、必要に応じて、複数であってもよい。
具体的には、グレーベタ、クロスハッチ、MTF(Modulation Transfer Fanction)チャート、ウエッジパターン等の1以上が例示される。また、基準画像データは、プリントPの複数枚に対応してもよい。
【0041】
遠隔診断の際のプリンタ16における基準画像の記録も、基本的に、通常のプリントPを作成する際の画像記録と同様に行われる。
すなわち、各光源64より射出された各光ビームは、それぞれに対応するAOM62に入射し、ドライバ56によって基準画像データに応じて駆動されるAOM62によって変調される。なお、変調は強度変調でもパルス変調でもよいのは前述のとおりである。
AOM62によって変調された各光ビームは、ポリゴンミラー66によって主走査方向に偏向され、fθレンズ68によって走査位置zに結像されて、感光材料Aを走査する。一方、感光材料Aは、主走査方向と直交する副走査方向に搬送されているので、感光材料Aは基準画像データに応じて変調された光ビームによって二次元的に走査露光され、基準画像(潜像)が記録される。
【0042】
露光された感光材料Aは、現像部60に搬入され、発色現像槽74、漂白定着槽76、水洗槽78a、78b、78cおよび78dの各槽で処理され、乾燥されて切断され、基準画像が記録されたプリントPとして出力される。
この出力の際に、プリントPに記録された基準画像が濃度計80によって測定される。この測定結果すなわちプリンタ16で記録された基準画像の画像データは制御部44に送られ、ここからネットワーク接続部54に送られ、前述の基準ネガの画像データと同様に、モデム82および86を介して、WANによってサービス部門のコンピュータ端末84に送られる。
なお、基準画像の画像データは、制御部44等でA/D変換され、デジタル画像データとして送られるのが好ましい。また、基準画像の画像データも、画像データをそのままでも、ヒストグラムの作成等の数値処理を施して基準画像の画像データとしても、その両者であってもよい。
【0043】
サービス部門においては、コンピュータ端末84に送られた基準画像の画像データから、フォトプリンタ10のプリンタ16の故障の状態を判断し、それに応じた対処を行う。
【0044】
ここで、本発明の遠隔診断方法において、このような装置の故障状態の診断後の、サービス部門における対処の方法としては、ユーザへの調整や修理等の指示、サービスマンの出張修理等の通常の方法のみならず、好ましくは、通信回線を利用して修理可能な故障は、これによって対処する。
【0045】
例えば、データ補正部37で行われるシェーディング補正は、通常、装置のシェーディングに応じて作成されたシェーディング補正LUTを用い、これによって画像データを補正することによって行われる。また、画像処理手段42における色/濃度補正やダイナミックレンジの圧縮・伸張は、基準LUT等をプレスキャン画像データ等に応じて補正し、補正して得られたLUTによって画像データを補正することによって行われる。
そのため、故障がシェーディングの発生や色/濃度バランスの狂い等の場合は、シェーディング補正LUTや基準LUTの書き換えや、画像データの処理や基準LUTを補正するパラメータの変更等によって対処が可能な場合も多い。
従って、故障が、機械的な補修が不要で、LUTの書き換えや処理パラメータの変更や調整などのデータ処理等で対処できる場合には、通信回線を利用して、サービス部門のコンピュータ端末84からフォトプリンタ10に、例えば対応するLUTの書き換え指示を出し、さらに新規なLUT等を転送してダウンロードし、フォトプリンタ10の故障に対応するLUTの書き換え等で修理を行うのが好ましい。
【0046】
なお、本発明の遠隔診断方法においては、このような基準画像データによるプリンタ16の遠隔診断以外にも、プリンタ16の状態(故障)が分かり易い画像データによる画像記録を行い、この画像を見てユーサが故障箇所を判別できるように構成してもよい。
より詳細には、プリンタ16で発生の可能性がある故障に対応して、その故障による画像への影響が大きくでる(故障による画質の不具合が拡大される)画像の画像データ(以下、診断用の画像データとする)を用意しておき、遠隔診断時に、ユーザの報告等に応じて、故障に対応すると思われる診断用の画像データを通信によってユーザ先のフォトプリンタ10に転送する。フォトプリンタ10では、先と同様にして、この画像データによる画像記録を行って、出力されたプリントPを見てユーザが故障箇所を判断する。また、この際には、不具合箇所が判別し易い画像を複数種類作成しておき、あるいは段階的に作成しておき、どの画像や何番目の画像で画質回りの故障(画像の不具合)が発生するかを見て、故障の種類や度合いを判別するようにしてもよい。
このような診断用の画像データは、通信で転送する以外にも、CD−ROMやROM等に記憶して、あらかじめユーザに渡しておいてもよい。
【0047】
このように、本発明の遠隔診断方法によれば、画質回りの故障が発生した際に、ユーザ(オペレータ)の感覚的な判断ではなく、基準ネガや基準画像データを用いて、スキャナ12で実際に読み取った画像データや、プリンタ16で出力した画像の画像データによって装置の状態を診断できるので、サービス部門では、装置の状態を的確に把握して、迅速かつ正確な対処を行うことができ、ユーザおよびサービ部門共に、時間的かつ経済的なロスを無くして、効率の良い運営を実現できる。
【0048】
以上の説明では、故障の原因がスキャナ12もしくはプリンタ16のいずれかにあることが判明している状態で遠隔診断を行っているが、本発明はこれに限定はされず、例えば、入力機およびプリンタ16のいずれに故障があるか判別できない場合には、スキャナ12で基準ネガを読み取って得られた画像データ、およびプリンタ16によって記録した基準画像の画像データの両者をサービス部門に送り、遠隔診断および修理を行ってもよい。
また、診断のための基準ネガや基準画像の画像データ以外にも、必要に応じて、フォトプリンタ10の稼動履歴(稼動ログやエラーログ)や、画像処理手段42等の各種の部位に設定されるパラメータ等を送れるように構成してもよい。
【0049】
以上、本発明の遠隔診断方法および遠隔診断ネットワークについて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0050】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明の遠隔診断方法および遠隔診断ネットワークによれば、ユーザによる感覚的な判断を不要にした上で、サービスマンがユーザ先に出向かなくても正確に装置の状態を把握して、的確な処置を迅速に施すことが可能で、また、サービスマンが出向た場合でも、高度な解析装置やサービスマンのスキルを必要とせずに故障に対処することが可能であるので、ユーザならびに装置のサービス部門共に、時間的および経済的なロスを最大限に小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の遠隔診断方法を利用するデジタルフォトプリンタの一例のブロック図である。
【図2】 図1に示されるデジタルフォトプリンタのプリンタを概念的に示す斜視図である。
【図3】 本発明の遠隔診断方法における通信方法を概念的に示す遠隔診断ネットワークの概略図である。
【符号の説明】
10 (デジタル)フォトプリンタ
12 スキャナ
14 制御装置
14A 画像処理部
14B 入出力部
16 プリンタ
20 光源
22 可変絞り
28 結像レンズユニット
30 CCDセンサ
32 増幅器
34 A/D変換器
36 LUT
37 データ補正部
38 プレスキャンメモリ
40 本スキャンメモリ
42 画像処理手段
44 制御部
48 キーボード
50 マウス
52 ディスプレイ
54 ネットワーク接続部
56 ドライバ
58 露光部
60 現像部
62 AOM(音響光学変調器)
64 光源
74 発色現像槽
76 漂白定着槽
78 水洗槽
80 濃度計
82,86 モデム
84 コンピュータ端末

Claims (30)

  1. デジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置において、
    予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像より記録画像データを得、この記録画像データを直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、転送先において、転送された記録画像データおよびこの記録画像データを用いて標準プリンタで出力されたプリント画像から前記画像記録装置の状態を診断するものであり、
    前記記録画像データは、前記記録画像を濃度計によって測定した画像濃度データであることを特徴とする遠隔診断方法。
  2. フィルムに撮影された画像を光電的に読み取り、デジタルの画像データとする画像読取装置と、前記画像読取装置によって読み取られ、所定の画像処理が施された画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置とを有する画像読取再生装置において、
    予め作成されたデジタルの基準画像データによる画像記録を前記画像記録装置で行って記録画像を得た後に、この記録画像を読み取って得られた記録画像データを、直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、転送先において、転送された記録画像デーおよび前記記録画像データを用いて標準プリンタで出力されたプリント画像から前記画像読取再生装置の状態を診断するものであり、
    前記記録画像データは、前記記録画像を濃度計によって測定した画像濃度データであることを特徴とする遠隔診断方法。
  3. さらに、予め作成された基準フィルムの画像を前記画像読取装置で読み取って得られた読取画像データを、直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、転送先において、転送された読取画像データと、前記読取画像データとを用いて標準プリンタで出力されたプリント画像から前記画像読取再生装置の状態を診断する請求項2に記載の遠隔診断方法。
  4. 少なくとも、前記記録画像データ、または前記読取画像データおよび前記記録画像データに、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの稼動履歴情報および画像処理のパラメータ情報の少なくとも1つの情報を併せて転送し、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置、および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断する請求項1〜3のいずれかに記載の遠隔診断方法。
  5. デジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置において、
    予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像を濃度計で測定して、この濃度計によって得られた濃度データを直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、転送先において、転送された濃度データを用いて前記画像記録装置の状態を診断することを特徴とする遠隔診断方法。
  6. フィルムに撮影された画像を光電的に読み取り、デジタルの画像データとする画像読取装置と、この画像読取装置によって読み取られ、所定の画像処理が施された画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置とを有する画像読取再生装置において、
    予め作成されたデジタルの基準画像データによる画像記録を前記画像記録装置で行い、得られた記録画像を濃度計で測定して、この濃度計によって得られた濃度データを直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、転送先において、転送された濃度データを用いて前記画像読取再生装置の状態を診断することを特徴とする遠隔診断方法。
  7. さらに、予め作成された基準フィルムの画像を前記画像読取装置で読み取って得られた読取画像データを直接もしくは数値処理した上で通信回線によって転送し、前記転送先において、転送された読取データを用いて前記画像読取装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断する請求項に記載の遠隔診断方法。
  8. 前記濃度データに、または前記濃度データおよび前記読取画像データに加え、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの稼動履歴情報および画像処理のパラメータ情報の少なくとも1つの情報を併せて転送し、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置、および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断する請求項5〜7のいずれかに記載の遠隔診断方法。
  9. 前記状態の診断は、故障診断である請求項1〜のいずれかに記載の遠隔診断方法。
  10. 前記フィルムは、カラー写真フィルムであり、
    前記画像読取装置は、読取条件を決めるためのプレスキャンと、前記読取画像データを得るための本スキャンとの少なくとも2回の画像読取を行う請求項2〜4、6〜9のいずれかに記載の遠隔診断方法。
  11. 前記基準フィルム又は前記基準画像データは、階調分解能、空間分解能、色バランス、濃度バランスおよびシェーディングの少なくとも1つを判断するものである請求項1〜10のいずれかに記載の遠隔診断方法。
  12. 前記基準フィルムは、グレーベタ、ウエッジパターンならびに3原色およびグレーの複数濃度のパッチが形成されたチャートの少なくとも1つであり、
    前記基準画像データは、グレーベタ、クロスハッチ、MTFチャート、ウエッジパターンならびに3原色およびグレーの複数濃度のパッチが形成されたチャートの少なくとも1つである請求項2〜4、710のいずれかに記載の遠隔診断方法。
  13. カラー写真フィルムに撮影された画像を光電的に読み取る画像読取装置、この画像読取装置で読み取られたデジタルの画像データに所定の画像処理を施す画像処理装置およびこの画像処理装置で得られた処理済画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置、および前記画像記録装置により得られた記録画像の濃度を測定する濃度計を有する画像読取再生装置と、
    この画像読取再生装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および標準プリンタを有し、前記画像読取再生装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、
    前記画像読取再生装置において、予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて前記画像記録装置によって画像記録を行い、得られた記録画像を前記濃度計により測定して記録画像データとして、画像濃度データ得、得られた前記画像濃度データを直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、
    前記サービス部門において、画像濃度データ、および前記画像濃度データを用いて前記標準プリンタで出力されたプリント画像から、前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断することを特徴とする遠隔診断ネットワーク。
  14. 前記画像読取再生装置は、さらに、予め作成された基準フィルムの画像を前記画像読取装置によって読み取って基準フィルムの読取画像データを得、得られた前記読取画像デー タを直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、
    前記サービス部門において、転送された読取画像データと、前記読取画像データとを用いて前記標準プリンタで出力されたプリント画像から、前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断するものである請求項13に記載の遠隔診断ネットワーク。
  15. カラー写真フィルムに撮影された画像から読み取られたデジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置と、前記画像記録装置により得られた記録画像の濃度を測定する濃度計と、
    この画像記録装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および標準プリンタを有し、前記画像記録装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、
    前記画像記録装置において、予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像を前記濃度計により測定して記録画像データとして、画像濃度データを得、得られた前記画像濃度データを直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、
    前記サービス部門において、転送された画像濃度データ、およびこの画像濃度データを用いて前記標準プリンタで出力されたプリント画像から、前記画像記録装置の状態を診断することを特徴とする遠隔診断ネットワーク。
  16. 前記濃度計は、前記画像記録装置に内蔵されている請求項13〜15のいずれかに記載の遠隔診断ネットワーク。
  17. 前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置、および前記画像読取再生装置の少なくとも1つは、少なくとも、前記記録画像データ、または前記読取画像データおよび前記記録画像データに前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの稼動履歴情報および前記画像処理のパラメータ情報の少なくとも1つの情報を併せて転送し、
    前記サービス部門は、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置、および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断する請求項13〜16のいずれかに記載の遠隔診断ネットワーク。
  18. カラー写真フィルムに撮影された画像を光電的に読み取る画像読取装置、この画像読取装置で読み取られたデジタルの画像データに所定の画像処理を施す画像処理装置、この画像処理装置で得られた処理済画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置およびこの画像記録装置によって得られた記録画像の濃度を測定する濃度計を有する画像読取再生装置と、
    この画像読取再生装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および標準プリンタを有し、前記画像読取再生装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、
    前記画像読取再生装置は、予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて前記画像記録装置によって画像記録を行い、得られた記録画像を前記濃度計で測定して、この濃度計によって得られた濃度データを直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、
    前記サービス部門は、転送された前記濃度データから、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断することを特徴とする遠隔診断ネットワーク。
  19. 前記画像読取再生装置は、さらに、予め作成された基準フィルムの画像を前記画像読取装置によって読み取って基準フィルムの読取画像データを得、前記濃度データに加え、得られた前記読取画像データを併せて、直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、
    前記サービス部門は、転送された前記濃度データに加え、転送された前記読取画像データを用いて、前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断する請求項18に記載の遠隔診断ネットワーク。
  20. カラー写真フィルムに撮影された画像から読み取られたデジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置と、この画像記録装置によって得られた記録画像の濃度を測定する濃度計と、
    この画像記録装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および標準プリンタを有し、前記画像記録装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、
    前記画像記録装置は、予め作成されたデジタルの基準画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像を前記濃度計で測定して、この濃度計によって得られた濃度データを直接もしくは数値処理した上で前記通信回線によって前記サービス部門に転送し、
    前記サービス部門は、転送された前記濃度データから、前記画像記録装置の状態を診断することを特徴とする遠隔診断ネットワーク。
  21. 前記濃度計は、前記画像記録装置に内蔵されている請求項18〜20のいずれかに記載の遠隔診断ネットワーク。
  22. 前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置、および前記画像読取再生装置の少なくとも1つは、前記濃度データに、または前記濃度データおよび前記読取画像データに加え、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの稼動履歴情報および前記画像処理のパラメータ情報の少なくとも1つの情報を併せて転送し、
    前記サービス部門は、前記画像記録装置、あるいは前記画像読取装置、前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の少なくとも1つの状態を診断する請求項18〜21のいずれかに記載の遠隔診断ネットワーク。
  23. 前記状態の診断は、故障診断である請求項13〜22のいずれかに記載の遠隔診断ネットワーク。
  24. 前記通信回線は、画像記録装置、あるいは前記画像読取再生装置、前記画像読取装置および前記画像記録装置の少なくとも1つと前記サービス部門とをモデムを介して電話回線にて接続するものである請求項13〜23のいずれかに記載の遠隔診断ネットワーク。
  25. 前記サービス部門は、前記診断後、画像記録装置、あるいは前記画像読取再生装置、前記画像読取装置および前記画像記録装置の少なくとも1つのユーザへの調整および修理の少なくとも1つの指示、サービスマンの出張修理および前記通信回線を介しての修理を行うものである請求項13〜24のいずれかに記載の遠隔診断ネットワーク。
  26. デジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置の遠隔診断を行うに際し、
    予め作成された診断用画像データを備えるサービス部門から通信回線によって前記画像記録装置に前記診断用画像データを転送し、
    前記画像記録装置において、転送された前記診断用画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像から前記画像記録装置の不具合を判別することを特徴とする遠隔診断方法。
  27. フィルムに撮影された画像を光電的に読み取り、デジタルの画像データとする画像読取装置と、前記画像読取装置によって読み取られ、所定の画像処理が施された画像データに応じて変調された記録光によって走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置とを有する画像読取再生装置の遠隔診断を行うに際し、
    予め作成された診断用画像データを備えるサービス部門から通信回線によって前記画像読取再生装置に前記診断用画像データを転送し、
    前記画像読取再生装置において、転送された前記診断用画像データに応じて前記画像記録装置で画像記録を行い、得られた記録画像から前記画像記録装置および前記画像読取再生装置の不具合を判別することを特徴とする遠隔診断方法。
  28. 前記診断用画像データは、前記画像記録装置の不具合を判別し易い複数種類または複数段階の診断用画像データであり、
    前記サービス部門は、前記画像記録装置または前記画像再生装置からの遠隔診断のための報告に応じて1以上の診断用画像データを転送する請求項26または27に記載の遠隔診断方法。
  29. カラー写真フィルムに撮影された画像を光電的に読み取る画像読取装置、この画像読取装置で読み取られたデジタルの画像データに所定の画像処理を施す画像処理装置およびこの画像処理装置で得られた処理済画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置を有する画像読取再生装置と、
    この画像読取再生装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および予め作成された診断用画像データを有し、前記画像読取再生装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、
    前記サービス部門から前記通信回線によって前記画像読取再生装置に前記診断用画像データを転送し、
    前記画像読取再生装置において、転送された前記診断用画像データに応じて前記画像記録装置で画像記録を行い、得られた記録画像から前記画像記録装置の不具合を判別させることを特徴とする遠隔診断ネットワーク。
  30. カラー写真フィルムに撮影された画像から読み取られたデジタルの画像データに応じて変調された記録光によって、走査露光で感光材料に画像記録を行う画像記録装置と、
    この画像記録装置と通信回線を介して接続されたコンピュータ端末および予め作成された診断用画像データを有し、前記画像記録装置の遠隔診断を行うサービス部門とを備え、
    前記画像記録装置において、転送された前記診断用画像データに応じて画像記録を行い、得られた記録画像から前記画像記録装置の不具合を判別させることを特徴とする遠隔診断ネットワーク。
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