JP3957435B2 - 画像出力装置の遠隔診断方法および遠隔診断システム - Google Patents

画像出力装置の遠隔診断方法および遠隔診断システム Download PDF

Info

Publication number
JP3957435B2
JP3957435B2 JP2000013475A JP2000013475A JP3957435B2 JP 3957435 B2 JP3957435 B2 JP 3957435B2 JP 2000013475 A JP2000013475 A JP 2000013475A JP 2000013475 A JP2000013475 A JP 2000013475A JP 3957435 B2 JP3957435 B2 JP 3957435B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
output
image data
remote diagnosis
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000013475A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2001203831A (ja
JP2001203831A5 (ja
Inventor
孝之 飯田
文男 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Corp
Original Assignee
Fujifilm Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujifilm Corp filed Critical Fujifilm Corp
Priority to JP2000013475A priority Critical patent/JP3957435B2/ja
Priority to US09/748,386 priority patent/US7016064B2/en
Publication of JP2001203831A publication Critical patent/JP2001203831A/ja
Publication of JP2001203831A5 publication Critical patent/JP2001203831A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3957435B2 publication Critical patent/JP3957435B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Projection-Type Copiers In General (AREA)
  • Control Of Exposure In Printing And Copying (AREA)
  • Facsimiles In General (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタル画像データを入力画像データとして取得し、画像処理を施して出力画像データを得る画像出力装置において、画像出力装置の診断、特に不良出力画像データや不良出力画像を出力した際の画像出力装置の診断を効率的に行い、さらには画像出力装置の出力画像の画質の品質向上を可能にする遠隔診断方法およびこれを実施する遠隔診断システムの技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
現在、ネガフィルム、リバーサルフィルム等の写真フィルム(以下、フィルムとする)に撮影された画像の印画紙等の感光材料への焼き付けは、フィルムの投影光を感光材料に入射して、この投影光で感光材料を面露光する、いわゆる直接(アナログ)露光によって行われている。
【0003】
これに対し、近年では、デジタル露光を利用する焼付装置、すなわち、フィルムに記録された画像を光電的に読み取って、読み取った画像をデジタル信号として入力画像データとした後、種々の画像処理を施して処理画像データとし、この画像データに応じて変調した記録光によって感光材料を走査露光して画像(潜像)を記録し、現像処理を施してプリント(写真)として出力する画像出力装置であるデジタルフォトプリンタが実用化された。
【0004】
デジタルフォトプリンタでは、フィルムを光電的に読み取り、信号処理によって色濃度補正が行われて露光条件が決定される。従って、露光時のオペレータによる露光条件の決定、フィルタ等の調整が不要で、また、露光時間も画像サイズに応じて一定であるため、効率のよい作業を行うことができる。
しかも、複数画像の合成や画像分割等のプリント画像の編集や、色/濃度調整、輪郭強調等の各種の画像処理も自由に行うことができ、用途に応じて自由に処理した仕上りプリントを出力することができる。また、仕上りプリントの画像は、基本的に画像データとして扱われるので、仕上りプリントの出力のみならず、画像データをコンピュータ等に供給することができ、さらに、画像データとしてフロッピーディスク等の記録媒体に保存しておくこともできる。
さらに、デジタルフォトプリンタによれば、従来の直接露光によるプリントに比して、分解能、色/濃度再現性等の点で、より高画質な画像を再生したプリントが出力可能である。
【0005】
このようなデジタルフォトプリンタは、基本的に、スキャナ(画像入力部)、画像処理部、および画像記録装置(プリント出力部)より構成される。
スキャナは、読取光をフィルムに入射して撮影された画像を担持する投影光を得て、この投影光をCCDセンサ等のイメージセンサに結像して光電変換することにより、フィルムに撮影された画像を読み取り、フィルムの画像データ(画像データ信号)として画像処理装置に送る。
【0006】
画像処理装置は、スキャナから送られた画像データを受取り、所定の画像処理を施して、記録のための画像データ(露光条件)として、プリンタ出力部に送る。
プリンタ出力部は、画像処理装置から出力された画像データを受取り、例えば、光ビーム走査露光を利用する装置であれば、画像処理装置から送られた画像データに応じて光ビームを変調して主走査方向に偏向すると共に、主走査方向と直交する副走査方向に感光材料(印画紙)を搬送することにより、光ビームによって感光材料を走査露光(焼付け)して潜像を形成し、感光材料に応じた現像処理等を施して、フィルムに撮影された画像が再生されたプリントとして出力する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このようなデジタルフォトプリンタにおいて、例えば画像濃度が大きく変わったり、色味が変化したり、画像が傾いたり歪んだ不良画像が出力される場合がある。このような不良出力画像は、プリンタで行う現像処理の際の現像液の劣化や各種消耗品の老朽化や各種部品の損傷等の機械的要因の他に、オペレータの操作ミス、画像処理条件等をはじめとする各種処理条件の設定ミス、プリントの印画紙の種類の違いによる設定ミス、デジタルフォトプリンタの設置環境や稼働状況の変化、さらにはこれらの複数の要因が複雑に合わさって発生する。
【0008】
不良出力画像が発生した場合、オペレータが上述した機械的要因、各種設定値やデジタルフォトプリンタの設置環境や稼働状況の変化等の中から原因を適切に特定し、適切に処置することが望まれる。特に、顧客からの依頼に応じて、フィルムに記録された画像からプリント出力するプリント処理を大量に行う業者にとって、その要望は大きい。
しかし、上述した様に不良出力画像が出力される原因は多種多様であるため、オペレータによって原因を特定することは困難であり、適切な処置を施すことができず、良質な画像を出力することは難しい。
【0009】
このように不良出力画像の発生原因を特定できず適切な処置を施すことができない場合、サービスマンに電話等で連絡して不良出力画像の状況を伝え、サービスマンから的確な処置の指示を受け、場合によってはサービスマンの出張による修理や補修を受けるのが一般的である。
不良画像の発生原因が消耗品の老朽化等や各種部品の損傷等の機械的な原因の場合、サービスマンが出張するまでもなく的確に原因を指摘して、消耗品や各種部品の交換が行われたり、サービスマンが出張して比較的簡単に修理補修を行うことができる場合もある。
【0010】
しかし、不良出力画像が、画像品質上の不良である場合、オペレータは、「画像がぼけている」や「画像がざら付いている」等の抽象的表現でしか不良出力画像の状況を説明できず、不良出力画像の状況をサービスマンに的確に伝えることは困難である。また、サービスマンが不良出力画像の状況を的確に把握することができず、的確な処置の指示を得るのに時間がかかってしまう。さらに、実際にはオペレータであるユーザが対処できるにも関わらず、サービスマンがユーザ先に出向いて修理や補修や処置等を指示する場合も多い。
このような、修理や補修にかかる時間や手間は、オペレータであるユーザにとっても、画像読取装置のサービス部門にとっても、大きな時間的および経済的な損失であり、少しでも低減することが望まれる。
【0011】
そのため、不良出力画像が出力された場合、不良出力画像の出力画像データとその不良出力画像を出力した時の附帯状況等の情報を記録したフロッピーディスク等をサポートセンタに提供することによって、不良出力画像の発生原因を推定してもらい、更に適切な処置方法の指示を受ける診断が現在行われている。
しかし、不良出力画像データの提供および不良出力画像を出力した時の附帯状況等の情報をサービスセンタに提供するのみであるため、不良出力画像の発生原因を細かく特定することはできない。
【0012】
また、特開平7−98639号公報において、出力画像データを基準出力画像データとを比較することによって、印刷システムの本来性能を検査する方法が提案されている。さらに、特開平10−210206号公報で示されるように、予め作成された基準フィルムを読み取って得られた基準画像データを出力画像データとしてサービス部門に転送し、この基準画像データを用いてサービス部門で画像読取装置を診断する方法が提案されている。
これらは、不良出力画像そのものと別に基準画像の出力画像を用いて装置の診断を行うため、不良出力画像そのもののに対する不良出力画像の発生原因を特定できず、不良出力画像に基づいた適切な処置の指示を受けることはできない。
【0013】
また、特開平09−107430号公報では、装置の入力操作の履歴情報に基づいて装置の動作状況の原因を判断する操作解析装置が提案され、特開平11−95329号公報では、自動写真撮影装置にPHS通信ユニットを内蔵することによって、プリント条件等の調整や売り上げ等の管理情報を遠隔管理する管理システムが提案されているが、これらでは不良出力画像の発生原因を特定できず、適切な処置の指示を受けることができない。
【0014】
また、特開平11−102303号公報では、中央監視装置とネットワーク接続された遠隔地のデバイスで異常が検出された場合、デバイスの異常情報を電子メールにて中央処理装置に送る一方、中央処理装置から異常情報によって適切に選択されて送られてきた診断プログラムを用いてデバイス側で診断し、その結果を電子メールを用いて中央処理装置に送信する電子メール連動型診断処理システムが提案されている。
しかし、不良出力画像が出力された場合、不良出力画像の発生原因を特定することができないため、転送された診断プログラムが適切に選択されない。そのため、不良出力画像の発生原因やその処置の指示を得るのに、種々の診断プログラムを何度も転送して診断プログラムを走らせなければならず、効率が悪く経済的かつ時間的損失も大きい。
【0015】
そこで、本発明の目的は、上記問題点を解決すべく、前述のデジタルフォトプリンタ等のデジタルの画像出力装置において、サービスマンがユーザ先に出向かなくても正確に不良出力画像の発生原因が特定され、適切な処置の指示を得ることができ、的確な処置を迅速に施すことを可能にする画像出力装置の遠隔診断方法および遠隔診断システムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の第1の態様は、出力の依頼を受けた入力画像より入力画像データを得、もしくは出力の依頼を受けた入力画像データを得、この入力画像データに画像処理を施して出力画像あるいは出力画像データを出力する画像出力装置を遠隔診断する遠隔診断方法であって、前記入力画像データ、および前記出力画像データあるいは前記出力画像の画像データ、および前記入力画像データから前記出力画像データあるいは前記出力画像を得る際の所望の処理の施された処理画像データの少なくとも1つを転送画像データとし、前記入力画像データから前記出力画像データあるいは前記出力画像を得るまでに取得される画像処理構成情報および前記画像出力装置の管理情報および前記画像出力装置でエラーが発生した際のエラー発生情報の少なくとも1つを転送情報とし、前記転送画像データと前記転送情報とを、通信回線を用いて接続される遠隔診断装置に転送し、前記遠隔診断装置において、不良出力画像または不良出力画像データが得られた場合、転送された前記転送画像データと前記転送情報とを用いて前記画像出力装置の遠隔診断を行うことを特徴とする画像出力装置の遠隔診断方法を提供するものである。
【0017】
ここで、前記遠隔診断装置は、転送された前記転送画像データと前記転送情報とを用いて、前記画像出力装置の出力画像データあるいは出力画像を標準的に再現する標準再現手段を備え、前記遠隔診断装置は、この標準再現処理手段の再現結果に基づいて、前記画像出力装置の遠隔診断を行うのが好ましく、また、前記画像出力装置の遠隔診断は、前記画像出力装置の稼働状況に応じて行われるのが好ましい。
【0018】
ここで、前記入力画像データは、フィルムに記録された画像を光電的に読み取って得られる画像データ、あるいはデジタル画像記録媒体から読み取って得られた画像データまたは通信回線より転送されてきた画像データであるのが好ましい。
また、前記画像出力装置は、印画紙あるいは熱現像感材に記録するプリント出力部を含み、
前記出力画像データは、前記プリント出力部に適合して変換された画像データであるのが好ましい。
あるいは、前記画像出力装置は、印画紙あるいは熱現像感材に記録するプリント出力部およびこのプリント出力部でプリント出力された出力画像を読み取る出力画像読取部を備え、
前記出力画像データは、前記出力画像読取部で読み取られた読取画像データであってもよい。その際、前記出力画像読取部は、反射型スキャナであるのが好ましく、プリント画像を読み取ってプリント再現画像を出力するのが好ましい。
前記画像出力装置は、画像データをデジタル画像記録媒体に書き込む書き込み装置、あるいは通信回線に接続して転送する通信手段を含み、
前記出力画像データは、デジタル画像記録媒体に書き込まれ、あるいは、前記通信手段を通じて所望の転送先に送られる画像データであるのが好ましい。
【0019】
また、出力画像データあるいは出力画像に対応する前記入力画像データまたは前記処理画像データまたは前記画像処理構成情報は、画像記録媒体に記録された画像のコマ番号またはデジタル画像記録媒体に記録された入力画像データのファイル名と、プリント出力された出力画像の裏印字情報または出力画像データのファイル名との対応付けにより、取得されるのが好ましく、
前記画像記録媒体がAPS用フィルムの場合、コマ番号のほかにフィルムID番号が対応付けに用いられるのが好ましい。
また、前記転送画像データおよび前記転送情報は、電子メールの添付ファイルとして通信回線により転送されるのが好ましい。
また、前記画像処理構成情報は、前記入力画像データを得る際の画像読取情報および前記画像処理を行う際の画像処理情報および前記プリント出力部でプリント出力する際の搬送・露光情報、前記プリント出力部でプリント出力する際の現像情報および前記出力画像読取部で読取を行う際の出力画像読取情報の少なくとも1つを含むのが好ましい。
【0020】
また、本発明の第2の態様は、出力の依頼を受けた入力画像より入力画像データを得、もしくは出力の依頼を受けた入力画像データを得、この入力画像データに画像処理を施して出力画像あるいは出力画像データを出力する画像出力装置を少なくとも1つ有し、この画像出力装置を遠隔診断装置を用いて遠隔診断する画像出力装置の遠隔診断システムであって、前記画像出力装置は、前記入力画像データを取得する画像入力部と、この画像入力部で得られた入力画像データに画像処理を施す画像処理部と、この画像処理部で画像処理の施された画像データより出力画像データあるいは出力画像を出力する画像出力部と、前記画像入力部で得られる入力画像データ、および、前記画像処理部で得られた画像データ、および、前記画像出力部で得られる前記出力画像データあるいは前記出力画像の画像データの少なくとも1つと、前記画像入力部または前記画像処理部または前記画像出力部で得られる画像処理構成情報およびこの画像出力装置の管理情報およびこの画像像出力装置のエラー発生情報の少なくとも1つとを記録保持する記憶部と、出力画像データあるいは出力画像に対応する、前記記憶部に記録保持された画像データを読み出し、前記出力画像データあるいは前記出力画像の画像データとともに転送画像データとし、さらに前記出力画像データあるいは前記出力画像に対応する前記記憶部に記録保持された前記画像処理構成情報および前記管理情報および前記エラー発生情報の少なくとも1つを読み出して転送情報とし、この転送画像データおよび転送情報を通信回線を通じて前記遠隔診断装置に転送する制御・通信手段とを備え、前記遠隔診断装置は、前記画像出力装置と通信回線で接続される通信手段と、前記通信手段を介して転送された前記転送画像データおよび前記転送情報とを用いて、前記画像出力装置の遠隔診断を行う遠隔診断手段とを備え、前記遠隔診断装置は、前記画像出力装置で不良出力画像または不良出力画像データが得られた際に前記画像出力装置の遠隔診断を行うことを特徴とする画像出力装置の遠隔診断システムを提供するものである。
【0021】
ここで、前記遠隔診断装置は、転送された前記転送画像データと前記転送情報とを用いて、前記画像出力装置の出力画像データあるいは出力画像を標準的に再現する標準再現手段を備え、前記遠隔診断手段は、この標準再現処理手段の再現処理の結果に基づいて、前記画像出力装置の遠隔診断を行うのが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の画像出力装置の遠隔診断方法を実施する本発明の画像処理装置の遠隔診断システムについて、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0023】
図1に、本発明の画像処理装置の遠隔診断システムの一例である遠隔診断システム2を示す。
図1に示す遠隔診断システム2は、画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 と、画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 と通信回線で接続される遠隔診断装置4とから主に構成される。
【0024】
画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 は、顧客より画像や画像データの出力の依頼を受けて、カメラ等で撮影された画像を記録する各種フィルムや、フロッピディスク、Zip、MO、CD−R、PCカードやスマートメディア等のデジタル画像記録媒体から入力画像データを得、この入力画像データに画像処理を施して出力画像や出力画像データを取得するデジタルフォトプリンタである。なお、画像出力装置10a1 と画像出力処理装置10a2 は同機種であり、画像出力処理装置10b1 は異なる機種であるが、本システムでは、すべての画像出力装置を同機種としてもよい。画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 は、遠隔診断装置4と通信回線で接続するための通信手段としてのネットワーク接続部を備える。通信手段はモデムやTA(ターミナルアダプタ)等の通信装置とネットワーク接続用ソフトウェア等によって構成される公知の通信手段である。
【0025】
遠隔診断装置4は、画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 と同じ機種を標準的に調整し、画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 の処理を標準的に再現する標準再現処理装置4Aや4B等と、ワークステーション4W1 や4W2 等とを備える。画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 の処理を標準的に再現するとは、理想的に管理され、所定の通りに整備された状態で画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 の再現処理を行うことをいう。標準再現処理装置4Aや4B等は、画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 の1つにおいて不良出力画像データあるいは不良出力画像を出力した場合、この画像出力装置の機種に対応する標準再現処理装置4Aや4B等で出力画像の標準再現処理を行う。また、ワークステーション4W1 や4W2 等は、出力画像の再現処理を標準的に行う標準再現手段である標準再現処理プログラムを実行し、さらに標準再現処理装置4Aや4B等で行われた再現処理結果や、標準再現処理プログラムで再現処理された再現処理結果に基づいて、不良出力画像データあるいは不良出力画像の発生原因を調べ、その処置策を作成する解析診断プログラムを実行する。
【0026】
さらに、遠隔診断装置4は、画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 と通信回線で接続するための通信手段としてのルータ4Lや画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 から送信された転送画像データや転送情報を受け取り管理するメールサーバ4Mや、標準処理装置4Aや4B等で再現処理を行って得られた出力画像データやワークステーション4W1 や4W2 等で標準再現処理を行って得られた画像データに基づいてプリント出力するプリンタ4Pを備える。
【0027】
画像出力装置10a1 、10a2 および10b1 は、基本的に同じ構成であるため、画像出力装置10a1 (なお、以降では、画像出力装置10a1 を画像出力装置10と称する)を代表として装置の構成を詳細に説明する。
画像出力装置10は、プリント出力画像や出力画像データの出力の依頼を受けた画像、例えば長尺なフィルムに多数の画像が撮影されているストリップスや、リバーサルフィルムを枠体に保持してなるスライド等のフィルムFに撮影された画像を入力画像として光電的に読み取って入力画像データを得、また出力の依頼を受け、デジタル画像記録媒体から画像データを読み取って入力画像データを得、これに画像処理等を施してプリント画像を作成するものである。
【0028】
このような画像出力装置10は、図2に示されるように、フィルムFに撮影された画像を光電的に読み取る読取装置であるスキャナ12と、スキャナ12で読み取られたフィルムFの入力画像データに所定の画像処理を施して、処理画像データとする画像処理部14と、フォトプリンタ10全体の管理や制御、操作、通信等を行う制御装置15と、画像処理部14から出力された画像データに応じて変調した光ビームで感光材料Aを走査露光して、現像処理を施してプリントとして出力する記録装置であるプリンタ16とを有して構成される。また、プリント出力されたプリント画像を読み取る出力画像スキャナ17と、スキャナ12や画像処理部14や制御装置15やプリンタ16や出力画像スキャナ17で得られる各種処理のための情報や各種画像データを、所定期間中記録保持するメモリ18と、さらに、フィルムFの替わりにフロッピーディスクやZipやスマートメディア等のデジタル画像記録媒体に記録された画像データを読み取り入力画像データとし、また必要に応じて出力画像データとしてデジタル画像記録媒体に書き込む読込・書込ドライブ19とを有して構成される。
スキャナ12および読込・書込ドライブ19は入力画像データを得る画像入力部を形成し、プリンタ16および読込・書込ドライブ19は、出力画像データを得る画像出力部を形成し、制御装置15は、制御・通信部を形成する。
【0029】
スキャナ12は、フィルムFに撮影された画像を光電的に読み取る画像読取装置であって、光源20と、可変絞り22と、フィルムFに撮影された画像をR(赤)、G(緑)およびB(青)の三原色に分解するためのR、GおよびBの3枚の色フィルタを有し、回転して任意の色フィルタを読取光の光路に作用できる色フィルタ板24と、フィルムFに入射する読取光をフィルムFの面方向で均一にするための拡散ボックス26と、フィルムFの各コマを所定の読取位置に搬送するためのキャリア27と、読取光を適切に結像するための結像レンズユニット28と、フィルムFに撮影された画像を1枚(1コマ)読み取るエリアセンサであるCCDセンサ30と、アンプ(増幅器)32と、A/D変換器34とを有して構成される。
【0030】
キャリア27は、例えば24枚取りの135サイズのフィルムや新写真システムAPS(Advanced Photo System)のカートリッジやレンズ付きフィルム等の、長尺なフィルムに対応する各種専用のキャリアが用意されており、所定の読み取り位置にフィルムFを保持して読み取る。また、APS用フィルムの専用キャリアは、フィルムID番号が磁気記録されているフィルムFの幅方向位置に対応して、フィルムID番号を読み取る読取センサ(図示されず)が備えられる。
【0031】
スキャナ12においては、光源20から射出され、可変絞り22の設定された絞り値によって光量調整され、色フィルタ板24を通過して色調整され、拡散ボックス26で拡散された読取光がフィルムFに入射して、透過することにより、フィルムFに撮影された画像を担持する投影光を得る。
フィルムFの投影光は、結像レンズユニット28によってCCDセンサ30の受光面に結像され、設定された蓄積時間中に受光した光量がCCDセンサ30によって光電的に読み取られる。
結像レンズユニット28は、例えば、公知のズームレンズと焦点調整レンズとが組み合わされたものであり、フィルムFのサイズや形態(フィルムかスライドか等)に応じて倍率や焦点調整を行う。また、CCDセンサ30は、例えば、フィルムFの搬送方向と直交する方向に一次元的に受光素子を延在して配置したラインCCDセンサであってもよい。
CCDセンサ30からの出力信号は、アンプ32で増幅されA/D変換器34でA/D変換され、画像信号とされた後、制御装置13の画像処理部14に送られる。
【0032】
スキャナ12では、このような画像読取を、色フィルタ板24のR、GおよびBの色フィルタを順次挿入して3回行うことにより、フィルムFに撮影された画像をR、GおよびBの3原色に分解して読み取る。
ここで、図示例のスキャナ12においては、記録のための画像データを得るための画像読取(本スキャン)に先立ち、低解像度で画像を粗に読み取るプレスキャンを行い、プレスキャン終了後、プレスキャンで読み取られた本スキャン読取条件、すなわち、可変絞り22による光量の絞り値やCCDセンサ30で読み取る際の蓄積時間を定めて本スキャンを行う。すなわち、スキャナ12は、CCDセンサ30によって連続的に6回の画像読取を行うことにより、1コマの画像を読み取る。
【0033】
このようなスキャナ12では、光源20の光源電流値や発光時間や光源種、可変絞り22の絞り値、色フィルタ板24の色フィルタ種、キャリア27のID番号、フィルムFの種類やサイズ、CCDセンサ30の蓄積時間等が画像読取情報として、各画像毎に制御部44を介してメモリ18に記録保持される。
【0034】
画像処理部14は、プレスキャンで得られた画像データから各種の画像処理条件を設定(セットアップ)し、この画像処理条件に応じて本スキャンの画像データを画像処理して、プリンタ16による画像記録用の画像データとするものであり、画像データをlog変換するLUT(ルックアップテーブル)36と、データ補正部37と、プレスキャンメモリ38と、本スキャンメモリ40と、データ処理部42とを有する。
【0035】
データ補正部37は、DCオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等の所定の処理を施し、プレスキャンメモリ38もしくは本スキャンメモリ40に送る部分である。
【0036】
プレスキャンメモリ38および本スキャンメモリ40は、スキャナ12によって読み取られた画像データを記憶するメモリであって、プレスキャンの画像データ(プレスキャンデータ)は、順次、プレスキャンメモリ38に送られ、また、本スキャンの画像データ(本スキャンデータ)は、順次、本スキャンメモリ40に送られ、それぞれ記憶される。
【0037】
データ処理部42は、CPU、メモリ、各種の画像処理回路等を組み合わせて構成される部分で、プレスキャンデータから、濃度ヒストグラムの作成や画像特徴量の算出等を行って、可変絞り22の絞り値等の本スキャンにおける読取条件および各種の画像処理条件を設定してオペレータの検定を通して確定し、次いで、本スキャンメモリ40から本スキャンデータを読み出して、決定された画像処理条件の基に、色/濃度補正、中間階調を保持したダイナミックレンジの圧縮/伸長(画像処理による覆い焼き効果の付与)、電子変倍処理(画像の拡大/縮小)、鮮鋭化処理(シャープネス)等の所定の画像処理を施して処理画像データとし、プリンタ16に、あるいは、画像記録メディアに書き込むために読込・書込ドライブ19に送る。プリンタ16に画像データが送られる場合、プリンタ16の画像出力に適応するように、IEEE1399に準拠した画像データに変換処理されて送られる。
【0038】
ここで、データ補正部37の補正処理の有無の情報やデータ処理部42の画像処理の種類や調整量等の画像処理情報は、画像処理構成情報の一部分として各画像毎に制御部44を介してメモリ18に所定期間中記録保持され、LUT36でlog変換して得られた本スキャンデータは入力画像データとして、データ処理部42で画像処理された本スキャンデータは処理画像データとして、メモリ18にそれぞれ所定期間記録保持される。また、必要に応じてハードディスク等に記録保存される。プレスキャンで得られる入力画像データも、本スキャンデータと共に、入力画像データとしてメモリ18に所定期間記録保持し、また、ハードディスク等に記録保存してもよい。
【0039】
本実施例では、LUT36でlog変換された本スキャンデータを入力画像データとし、データ処理部42で処理された本スキャンデータを処理画像データとして、メモリ18に所定の期間中記録保持するが、LUT36でlog変換される前の画像データを入力画像データとしてもよく、また、データ補正部37やデータ処理部42の所望の補正処理や画像処理が行われた後の画像データを、処理画像データとともにメモリ18に記録保持するようにしてもよい。
【0040】
一方、制御装置15は、画像出力装置10全体の制御や管理、各種の操作や条件等の入力を行い、さらに、後述する遠隔診断装置4やインターネット等の各種ネットワークを介して顧客と通信する部分である。
制御装置15は、画像出力装置10全体の動作制御や各種の指示、管理等を行うCPUと、画像出力装置10を作動するのに必要なデータを記憶する図示されないメモリと、上述したような画像出力装置の各構成部分で得られる画像データや処理情報をメモリ18に記録保持するように制御し、さらに各画像毎の操作履歴や稼働状況さらには画像出力装置10の温度や湿度等の設置環境情報を管理し、その情報を管理情報としてメモリ18に所定期間記録保持するよう指令する制御部44と、様々な条件や処理の指示(設定)、プリントするコマやプリント枚数、色/濃度補正などの各種の指示等を入力するためのキーボード48およびマウス50と、スキャナ12で読み取られた画像、各種の操作指示等の様々な条件や仕様等の設定/登録画面等を表示するディスプレイ52と、遠隔診断装置と通信回線を介して接続する通信手段としてのネットワーク接続部46とを有して構成される。
【0041】
制御装置15の各部位、さらにスキャナ12およびプリンタ16等は、制御部44のCPU等(CPUバス)を介して各部位に接続され、画像データや各種の制御信号等が転送される。
【0042】
ネットワーク接続部46は、例えば、広域ネットワーク(WAN:Wide Area Network)や、イーサネット等に代表されるローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)などの各種のネットワークに接続するためのもので、例えば、制御部44をLANに接続するためのイーサネット・カードや、制御部44を通信回線を経てWANに接続するためのモデム等と、ネットワークへの接続用のソフトウェアとを有する。
ネットワーク接続部46は、プリント出力サービス等を依頼する顧客等と接続するために通信回線でネットワーク接続されるとともに遠隔診断装置4に通信回線で接続される。
【0043】
プリンタ16は、図3(a)や(b)や図4に示されるように、搬送部56、露光部58および現像部60を有して構成される。図3(a)に搬送部56が、図3(b)に露光部58が、図4に現像部60が示される。
【0044】
搬送部56は、感光材料Aをロール状に収めたマガジン56a1 および56a2 と、感光材料Aを所定長さにカットしてカットシート状感光材料Aとするカッタ56b1 および56b2 と、感光材料Aの非記録面に、フィルムFのコマ番号、写真の撮影日、プリント焼付日、撮影に使用したカメラのID番号、フォトプリンタのID番号、また読込・書込ドライブ19で画像記録メディアから読み込まれた際の入力画像データのファイル名やファイル番号等の各種の情報を、さらに、APS用フィルムの場合フィルムID番号をバックプリント(裏印字)するプリンタ56cと、露光部58で露光されて搬送された感光材料Aを、吸盤ユニット56eによって下流側斜め横方向に搬送して3レーンに振り分ける振分部56dと、マガジン56a1 や56a2 から引き出された感光材料Aを、カットして裏印字し、露光して振り分けて現像部60まで搬送する複数の搬送ローラ対56fとを有する。
【0045】
露光部58は、図3(b)に示すように、画像処理部14より送られた処理画像データに基づいた信号変換によって変調された光ビームLを得、この光ビームLを用いて感光材料Aを露光位置Zで走査露光することで感光材料Aに記録する、公知の光ビーム走査装置であって、感光材料AのR感光層の露光に対応する光ビームを射出する光源64R、以下同様にG露光に対応する光源64G、およびB露光に対応する光源64Bの各光ビームの光源と、各光源より射出された光ビームを、それぞれ記録画像に応じて変調するAOM62R、62Gおよび62Bと、光偏向器としてのポリゴンミラー66と、fθレンズ68と、処理画像データに基づいて信号変換してAOM62R、62Gおよび62Bを駆動するドライバ70と、感光材料Aの副走査搬送手段とを有する。
露光部58で露光された感光材料Aは、振分部56dで吸盤ユニット56eによって3レーンに振り分けられて現像部60に送られる。
【0046】
なお、感光材料Aを搬送、露光する際の感光材料Aの種類や、使用したマガジンの区別(56a1 または56a2 )や、露光部58での各光源からの光ビームの発振条件や、振分部56dで振り分けられたレーンの区別等の情報が、搬送・露光情報として、各画像毎に制御部44を介して所定期間中メモリ18に記録保持される。
【0047】
現像部60は、発色現像槽74、漂白定着槽76、水洗槽78a、78b、78cおよび78dの各槽を有し、カットシート状の感光材料Aは、これらの各槽で処理され乾燥されて、プリント出力画像が出力される。発色現像槽74、漂白定着槽76、水洗槽78a、78b、78cおよび78dの各槽は、液温管理用の温度計が備えられ、制御装置13の制御部44で液温が常時計測され管理される。また、現像処理量に応じて、リサーブタンクに貯留された現像液や定着液や水がリサーブタンクから制御されて各槽に所定量補充される。
このような現像処理時の情報は、現像情報として、各画像毎に制御部44を介して所定期間中メモリ18に記録保持される。
本実施例ではプリンタ16は、感光材料を用いてプリント出力画像を出力するものであるが、熱現像材料を用い、サーマルヘッド等でプリント出力画像を出力するものであってもよい。
【0048】
出力画像スキャナ17は、プリンタ16で出力されたプリント画像を読み取る反射型スキャナであって、不良出力画像が出力された場合、後述する遠隔診断装置に送信して遠隔診断を受けるための不良出力画像データを取得するためのもので、公知の反射型スキャナが用いられる。
画像出力装置10の保有者がフィルムのプリント処理の注文を顧客より受けるいわゆるミニラボ店等の末端サービス業者である場合、出力画像スキャナ17は、プリント画像を読み取ってプリント再現画像を出力する、いわゆる顧客へのprint to printサービスに用いることができ、顧客サービスの点から有利である。
【0049】
メモリ18は、上述した画像読取情報、画像処理情報、搬送・露光情報、現像情報および出力画像読取情報等の画像処理構成情報と、管理情報と、画像出力装置10の処理中にオペレータの処置の可能なエラー等が発生した際にエラー発生日時やエラー発生場所等が記されるエラー発生情報と、画像出力装置10のどの部分から取り出された画像データであるか出所の識別された各種画像データを各画像ごとに区分けして記録保持する記憶部で、数画像、例えば3〜4画像の上記情報および画像データの組を常時記録保持し、最も古い画像の上記情報および画像データの組を最新の画像の上記情報および画像データの組と書き換えて更新し、後述するように、プリント出力画像が不良画像である場合、メモリ18から不良画像に対応する上記情報および画像データの組が呼び出され、不良出力画像データとともに、ネットワーク接続部46を介して遠隔診断装置4に電子メールの添付ファイルとして送信される。
【0050】
遠隔診断装置4は、画像出力装置10(10a 1 )や10a2 や10b1 等と通信回線を通じて接続する通信手段であるルータ4Lと、画像出力装置10(10a 1 )から送信された各種画像データや各種情報に基づいて再現処理を行う標準再現処理装置4Aや画像処理装置10b1 等に対応した標準再現処理装置4B等と、ワークステーション4W1 や4W2 等と、出力画像データをはじめとする各種画像データや各種情報を添付ファイルとして通信回線を通じて送信された電子メールを受信するメールサーバ4Eと、受信された電子メールから添付ファイルの各種画像データや各種情報のファイルを抜き出して記録保持するメモリ4Mと、ワークステーション4W1 や4W2 等で得られた出力画像をプリント出力したり、各種処理結果を出力するプリンタ4Pと、遠隔診断装置14全体の制御、管理を行う制御サーバ4Cとを備える。本実施例では、通信手段としてルータ4Lを用いるが、これに限定されず、公知の通信手段を用いてもよい。
【0051】
標準再現処理装置4Aは、画像出力装置10(10a 1 )の画像処理部14、プリンタ16、出力画像スキャナ17を標準的に調整した画像処理部4A1 、プリンタ4A2 、出力画像スキャナ4A3 を備え、さらにメモリ4A4 を備える。
標準再現処理装置4Aは、出力画像あるいは出力画像データの再現処理を行う場合、画像出力装置10(10a 1 )から転送されてメモリ4Mに記録された各種画像データや各種情報をメモリ4Mから呼び出してメモリ4A4 に記憶し、この記憶された各種情報や各種画像データに基づいて標準的に出力画像データあるいは出力画像の再現処理を行う装置である。標準再現処理装置4Bは、画像出力装置10(10a 1 )と機種の異なる画像処理装置10b1 に対応した標準再現処理装置である。遠隔診断装置4は、通信回線で接続されている画像出力装置の機種に対応した標準再現処理装置を備える。
【0052】
ワークステーション4W1 や4W2 等は、通信回線を通じて転送されて記録された各種画像データや各種情報をメモリ4Mから呼び出し、これに基づいて、画像出力装置10(10a 1 )等の処理を標準的に再現する再現処理を行って出力画像データあるいは出力画像の再現を行う標準再現プログラムを実行するコンピュータであり、さらに、標準再現処理装置10(10a 1 )等による再現処理の結果に基づいて、また標準再現プログラムによる再現処理の結果に基づいて、不良出力画像データあるいは不良出力画像の発生原因を解析して診断し、不良出力画像データあるいは不良出力画像の発生回避のための処置策を作成する解析診断プログラムを実行する。また、出力画像あるいは出力画像データが不良出力画像や不良出力画像データでない場合でも、出力画像データあるいは出力画像を得た場合の画像出力装置10の処理状態を解析して診断することができる。
標準再現処理装置4Bの構成も、標準再現処理装置4Aと同様の構成である。
遠隔診断システム2は、以上のように構成される。
【0053】
次に、本発明の遠隔診断方法を、遠隔診断システム2で行われる遠隔診断方法に基づいて説明する。なお、以降で説明するように、本実施例では、不良出力画像あるいは不良出力画像データを得た場合に画像出力装置の遠隔診断を行うものであるが、不良出力画像あるいは不良出力画像データを得ない場合でも、画像出力装置の稼働状況に応じて、定期的にあるいは指定した日時に不良出力画像の画像データや不良出力画像データの替わりに出力画像の画像データや出力画像データを用いて、遠隔診断するものであってもよい。この場合、入力画像データや処理画像データや出力画像データや画像処理構成情報等は、メモリ18に記録保持されたものであってもよいし、遠隔診断装置4の指示を受けた後、画像出力装置10の行う処理によって得られるものであってもよい。
【0054】
図5に本発明の遠隔診断方法の一実施例が示される。
概略を説明すると、画像出力装置10においてスキャナ12のプレスキャンや本スキャンによるフィルムFの画像読取、画像処理部14でのデータ補正やデータ処理(画像処理)およびプリンタ16でのプリント出力を行う際、管理情報、画像読取情報、画像処理情報、搬送・露光情報および現像情報をメモリ18に記録保持すると共に、入力画像データ、処理画像データをメモリ18に記録保持し、不良出力画像が発生した場合、出力画像スキャナ17で不良出力画像の読取を行い、不良出力画像データを得、さらにこの読取の際の出力画像読取情報を得て、メモリ18に記録された同一コマの各種画像データと各種情報を呼び出し、通信回線を通じて遠隔診断装置4に転送し、一方、遠隔診断装置4では、転送された各種情報と各種画像データより出力画像データの再現処理を行い、得られた再現処理の結果を解析診断し、不良出力画像の発生原因および処置策を作成し、画像出力装置に返信する遠隔診断を行う。
【0055】
なお、本発明の遠隔診断方法は、上記各種情報および上記各種画像データのすべてを記録保持し、不良出力画像が出力された場合、遠隔診断装置4に上記各種情報および上記各種画像データのすべてを送信するものであるが、これに制限されず、不良出力画像の画像データおよび入力画像データおよび処理画像データの少なくと1つの画像データと、画像読取情報および画像処理情報および画像出力装置10の操作履歴や稼働状況等の管理情報の少なくとも1つの情報とを遠隔診断装置4に送信するものであればよい。
【0056】
次に、遠隔診断システム2で行われる遠隔診断方法について詳述する。
プリント出力の依頼を受けたフィルムFが所定のキャリア27に装着され、フィルムFの所定の画像が画像読取位置にセットされ、まずプレスキャンが行われる。
光源20から射出され、可変絞り22によって光量調整され、色フィルタ板24を通過して色調整され、拡散ボックス26で拡散された読取光がフィルムFに入射して、透過することにより、フィルムFに撮影された画像を担持する投影光を得る。フィルムFの投影光は、結像レンズユニット28によってCCDセンサ30の受光面に結像され、CCDセンサ30によって所定の蓄積時間光電的に読み取られる。
CCDセンサ30からの出力信号は、アンプ32で増幅されA/D変換器34でA/D変換され、画像データとされた後、画像処理部14に送られる。
【0057】
画像処理部14では、LUT36でlog変換され、データ補正部37でDCオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等の所定の処理を施し、プレスキャンメモリ38に送られる。その後、プレスキャンメモリ38から呼びだされ、データ処理部42で色/濃度補正、中間階調を保持したダイナミックレンジの圧縮/伸長(画像処理による覆い焼き効果の付与)、電子変倍処理(画像の拡大/縮小)、鮮鋭化処理(シャープネス)等の各種画像処理が自動的にあるいはオペレータのマニュアル設定によって施され、その結果がディスプレイ52に画像表示され、オペレータの検定を受ける。オペレータの検定を通過して画像読取条件や画像処理条件等が決定されると本スキャンが開始される。オペレータによる検定を通過した際、画像のプレスキャンデータの入力画像データや処理画像データをメモリ18に記録保持してもよい。
【0058】
本スキャンでは、上述したプレスキャンで決定された画像読取条件、例えば可変絞り22の絞り値やCCDセンサ30の投影光の蓄積時間に基づいてプレスキャンと同様にフィルムFの画像が読み取られる。画像を読み取る際、光源20の光源電流や発光時間や光源種、可変絞り22の絞り値、色フィルタ板24の色フィルタ種、キャリア27のID番号、フィルムFの種類やサイズ、CCDセンサ30の蓄積時間等の画像読取情報が画像毎にメモリ18に記録保持される。
【0059】
画像処理部14に送られた本スキャンデータは、LUT36でlog変換され、データ補正部37でDCオフセット補正、暗時補正、シェーディング補正等の所定の処理が施され、本スキャンメモリ40に送られる。LUT36でlog変換された画像データは、入力画像データとして、画像毎にメモリ18に記録保持される。入力画像データは、LUT36でlog変換された画像データの替わりにデータ補正部37で処理された画像データであってもよい。
【0060】
その後、本スキャンメモリ40から呼びだされた本スキャンデータは、データ処理部42で、プレスキャンデータで決定された画像処理条件で画像処理が施され、さらに、プリンタ16に適合した画像データに変換され、プリンタ16に送られる。データ処理部42で処理された画像データは、処理画像データとして、画像毎にメモリ18に記録保持されるほか、データ処理部42での画像処理の種類や調整量等の情報が画像毎に画像処理情報としてメモリ18に記録保持される。
【0061】
一方、プリンタ16では、搬送部56において、マガジン56a1 または56a2 から巻きだされた感光材料Aがカッタ56b1 または56b2 で所定長さで切断され、複数の搬送ローラ対からなる搬送手段56fで搬送され、プリンタ56cでフィルムFのコマ番号、写真の撮影日、プリント焼付日、撮影に使用したカメラのID番号、フォトプリンタのID番号、また読込・書込ドライブ19で画像記録メディアから読み込まれた際の入力画像データのファイル名やファイル番号等の各種情報を、さらに、APS用フィルムの場合フィルムID番号等を裏印字して、露光部58に送られる。
露光部58において、データ処理部42から露光部58に送られた処理画像データが、ドライバ70によってAOM62R、62G、62Bを駆動する信号に変換され、この信号によってAOM62R、62G、62Bで光源64R、64G、64Bからのレーザ光を変調することによって、カットシート状の感光材料Aは走査露光される。
【0062】
このようにして露光部58で露光された感光材料Aは、振分部56dで吸盤ユニット56eによって3レーンに振り分けられて現像部60に送られる。
なお、感光材料Aを搬送、露光する際の感光材料Aの種類や、使用したマガジンの区別や、露光部58での光源からの光ビームの発振条件や、振分部56dで振り分けられたレーンの区別等の情報が、搬送・露光情報として、各画像毎に制御部44を介して所定期間中画像毎にメモリ18に記録保持される。
【0063】
現像部60に送られたカットシート状の感光材料Aは、発色現像槽74、漂白定着槽76、水洗槽78a、78b、78cおよび78dの各槽を通過して、画像が顕像化され乾燥化されてプリント画像として出力される。なお、図4には、振分部56dで振り分けられた1レーンの現像部が示されている。ここで、発色現像槽74、漂白定着槽76、水洗槽78a、78b、78cおよび78dの各槽は、液温管理用の温度計が備えられ、制御装置13の制御部44で液温が常時計測され管理される。また、現像処理量に応じて、リサーブタンクに貯留された現像液や定着液や水が各槽に制御されて補充される。このような現像処理時の情報は、現像情報として、各画像毎に制御部44を介して所定期間中画像毎にメモリ18に記録保持される。
【0064】
また、画像出力装置10は、デジタル画像記録媒体にファイルとして記録された画像データを、読取・書き込みドライブ19から入力画像データとして読み込み、あるいは、インターネット等のネットワークを通じて通信回線で顧客より転送されてきた画像データを入力画像データとして受信して、上記の同様の処理を施した処理画像データ、およびこの処理画像に基づいたプリント出力画像を得ることができる。その際、入力画像データとともに、データ処理部42で行う画像処理の処理条件等が取得されるのが好ましい。例えば、入力画像データとともに処理条件が読み出されあるいは受信され、また注文仕様書等によって指定されることが好ましい。また、そのような画像処理条件の指定のない場合、予め設定されたデフォルト設定条件で画像処理等を行ってもよく、また画像データを間引いてプレスキャンデータとし、このプレスキャンデータよりオペレータが画像処理条件を決定してもよい。
このように画像記録メディアより読み込まれた画像データや通信回線を介して顧客より転送された画像データを入力画像データとする場合も、フィルムFから読み取られる場合と同様に、各画像毎に制御部44を介してメモリ18に所定期間記録保持される。
【0065】
また、本実施例は、フィルムFの画像を読み取った入力画像データに、あるいは、読込・書込ドライブ19より読み込まれた入力画像データや通信回線によって受信した入力画像データにデータ処理部42で画像処理を施した後、プリンタ16に適合した変換処理を施すことなく、出力画像データとして、読込・書込ドライブ19を用いてデジタル画像記録媒体に書き込み、あるいは、通信回線を通じて顧客に出力画像データを送信することもできる。
この場合、出力画像データのファイルの他に、画像読取情報や画像処理情報のほかオペレータの操作履歴や稼働状況や画像出力装置10の温度や湿度等の設置環境情報等の管理情報を含んだファイルも作成されてデジタル画像記録媒体に書き込まれ、あるいは通信回線によって顧客に転送されるのが好ましい。また、画像出力装置10では、デジタル画像記録媒体に書き込まれ、あるいは通信回線によって顧客に転送された各種画像データおよび各種情報が各画像毎に制御部44を介してメモリ18に所定期間記録保持され、また、図示されないハードディスクに長期間保存されるのが好ましい。
【0066】
ところで、このようなプリント出力画像が不良出力画像である場合、例えば画像が極端に暗い場合や、画像がぼけて不良画質であるとオペレータが判断した場合等、あるいはデジタル画像記録媒体に記録された出力画像データや通信回線を用いて転送された画像データが不良出力画像データであるといった顧客からのクレームを受けた場合、あるいはディスプレイ52に画像表示された出力画像が不良画像であると判断された場合、オペレータにより不良出力画像発生モードが選択され、日付、時刻、エラー発生構成部分等の情報がエラー発生情報に書き込まれる。プリント出力された出力画像が不良出力画像である場合は、出力画像スキャナ17で不良出力画像を読み取り、この読取画像データを不良出力画像データとして取得する。この場合、出力画像スキャナ17で出力画像を読取る際の読取画素密度等の情報も出力画像読取情報として取得される。
【0067】
その後、メモリ18に記録保持された、不良出力画像あるいは不良出力画像データに対応する各種の画像データおよび各種情報を、あるいはハードディスクに記録保存された各種の画像データおよび各種情報を呼び出す。
メモリ18は、処理の施される数画像分の各種画像データおよび各種情報を記録保持するため、オペレータがプリント出力画像が不良画像であると判断した場合、プリントの裏面に裏印字されている画像コマ番号を調べ、このコマ番号に対応する各種画像データおよび各種情報を指定して、即座に呼びだすことができる。また、出力画像データが不良出力画像データである場合は、出力画像データのファイル名が、入力画像データのファイル名と関連付けたファイル名が設定されので、不良出力画像データのファイル名より、これに対応する各種画像データおよび各種情報をメモリ18または長期保存したハードディスク等から呼びだすことができる。
【0068】
不良出力画像あるいは不良出力画像データが出力された場合、呼び出された入力画像データをはじめとする各種画像データおよび不良出力画像データを転送画像データとし、さらに呼び出された画像処理構成情報や管理情報やエラー発生情報等の各種情報および出力画像読取情報を転送情報とし、これら転送画像データおよび転送情報を共に電子メールの添付ファイルとしてネットワーク接続部46より遠隔診断装置2に転送する。このような転送は、オペレータの所定単位の処理の終了後、不良出力画像や不良出力画像データの発生した件数分まとめて転送するバッチ処理であってもよい。バッチ処理で行う場合、不良出力画像データや出力画像読取情報を、メモリ18に一端入力画像データ等の各種画像データや画像読取情報等の各種情報と共に記録保持してもよい。
【0069】
転送された転送画像データおよび転送情報は、遠隔診断装置4のルータ4Lを介してメールサーバ4Eで受信され、その後、転送画像データおよび転送情報は、メモリ4Mに記録される。
【0070】
次に、遠隔診断装置4で遠隔診断が行われる。
受信された転送画像データおよび転送情報を基に出力画像あるいは出力画像データの再現処理を標準再現処理装置4Aで行う場合、メモリ4Mに記録された転送画像データおよび転送情報は、標準再現処理装置4Aに送られメモリ4A4 に記憶される。再現処理は、標準再現処理装置4Aのみならず標準再現処理装置4B等でも可能であるが、不良出力画像や不良出力画像データを出力した画像出力装置の機種に対応した標準再現処理装置であることが好ましい。
【0071】
次に、メモリ4A4 に記録された転送画像データの中の入力画像データが呼び出され、また転送された転送情報の中の画像処理情報の画像処理条件が呼び出され、データ処理部42を標準的に調整した画像処理部4A1 で画像処理が施され再現処理画像データが得られる。不良出力画像データがデータ処理部42で処理された処理画像データである場合には、再現処理画像データが再現出力画像データとされる。
【0072】
一方、不良出力画像データが、プリンタ16でプリント出力され、出力画像スキャナ17で読み取られた出力画像データの場合、プリンタ16に適合した画像データにデータ変換され、さらに、出力画像スキャナ17の出力画像読取情報に基づいて出力画像スキャナ17に適合した画像データに変換され、再現出力画像データが得られる。この場合、入力画像データから再現処理によって再現出力画像データを得てもよいし、処理画像データから再現出力画像データを再現処理してもよい。また、出力画像データをプリンタ4A2 に適合した画像データに変換してプリンタ4A2 よりプリント出力し、プリント出力された出力画像を、出力画像読取情報に基づいて出力画像スキャナ4A3 で読み取って再現出力画像データを得てもよい。得られた再現処理画像データや再現出力画像データは、メモリ4Mに転送され記憶される。
【0073】
このような画像出力装置10の再現処理は、標準再現処理装置4Aを用いることなく、ワークステーション4W1 や4W2 等で、画像出力装置10の出力画像データあるいは出力画像を標準的に再現する標準再現プログラムを実行して再現処理画像データや再現出力画像データを得てもよい。
【0074】
次に、ワークステーション4W1 や4W2 等は、標準再現処理装置4Aでの再現処理や標準再現プログラムの実行による再現処理によって得られ、メモリ4Mに記憶された各種再現画像データおよび再現出力画像データと、転送画像データと転送情報とを用いて、解析診断プログラムを実行することによって、どの処理に起因して不良出力画像や不良出力画像データが発生したか、診断する。
【0075】
例えば、入力画像データがフィルムFの画像をスキャナ12で読み取った画像データであり、不良出力画像データが不良出力画像を出力画像スキャナ17で読み取った画像データであり、さらに転送画像データにデータ処理部42で得られた処理画像データが含まれている場合について説明する。
【0076】
処理画像データとそれに対応して再現された再現処理画像データとが一致するが、不良出力画像データと再現出力画像データが一致しない時は、プリンタ16の搬送・露光処理や現像処理に関する搬送露光情報や現像情報が診断される。例えば感光材料種が適切であったか、現像液の補充量は適切であったか、現像部60の各槽の液温度は適切であったか、単位時間当たりの現像処理量が適切であったか等が診断される。
【0077】
また、処理画像データとそれに対応して再現された再現処理画像とが一致し、しかも、不良出力画像データと再現出力画像データとが一致する時、入力画像データ自体が不良画像データでないか判断するため、スキャナ12でフィルムFを読み取った際の画像読取情報を調べ、標準的な画像読取条件と違いがないか画像読取情報が診断される。
また、データ処理部42で得られた処理画像データとこれに対応する再現処理画像データが一致しない場合、データ処理部42の画像処理やデータ処理部37の補正処理に不良箇所があると診断される。
【0078】
また、入力画像データがフィルムFの画像をスキャナ12で読み取った画像データであり、不良出力画像データがデータ処理部42の処理画像データである場合、不良出力画像データと再現出力画像データが一致する時、画像読取情報が適切であったか診断される。不良出力画像データと再現出力画像データが一致しないとき、データ補正部37やデータ処理部42に不良箇所があると診断される。
【0079】
入力画像データが画像記録メディアより呼びだされた画像データであり、あるいは顧客よりネットワークを介して転送された画像データである場合についても上述の方法によって診断される。
また、転送画像データが、入力画像データ、処理画像データおよび出力画像データのうちいずれか2つの画像データである場合やいずれか1つの画像データである場合でも、転送情報と組み合わせて診断を行うことができる。
さらに、上記診断の際、オペレータによる画像出力装置10の画像読取や画像処理や搬送・露光処理や現像処理といった各処理工程の操作履歴や稼働状況やエラー発生情報も考慮されて、消耗品の交換すべき時期にあるか、また耐久的に破損を起こし易い部品の交換時期にあるか等が診断される。このような診断は、不良画像データの原因調査とともに総合的に診断される。
【0080】
このような不良出力画像あるいは不良出力画像データの発生原因について調査診断され、例えば、画像読取情報のCCDセンサ30の蓄積時間を長くすること、画像処理の電子変倍処理に不良箇所があるのでサービスマンの修理補修を受けること、あるいは感光材料種を所定の種類を用いること、現像液を交換すること、あるいは、プリンタの搬送部のカッタを交換することといった対処策が作成されメールサーバ4Eに送られる。
その後、この作成された対処策がメールサーバ4Eよりルータ4Lを介して、不良画像あるいは不良画像データの出力された画像出力装置10(10a1 )に電子メールとして転送される。
【0081】
このようにして、画像出力装置10(10a1 )は遠隔診断を受けて、不良出力画像に対する発生原因の特定と適切な処置を迅速に施すことができる。このような遠隔診断は、特に遠隔地にいるオペレータへの対応が迅速にできる点効果が大きい。
【0082】
また、遠隔診断装置4の標準再現処理装置4Aでは、転送された転送情報の中の画像処理情報を用いて再現処理を行っているが、転送画像データの中にプレスキャンデータの入力画像データを含ませてもよいことは上述したが、このような場合、プレスキャンデータの入力画像データを用いて標準的に自動設定される再現画像処理条件を用いて再現処理を行い再現処理画像データを得、データ処理部42で画像処理された処理画像データとこの再現処理画像データとを比較し、あるいはデータ処理部42で実際に行われて転送された画像処理条件と上記再現画像処理条件とを比較して、画像処理条件の違いがないか調べ、出力画像の画質の不良要因となる画像処理条件を診断することができる。このような出力画像の画質に影響を及ぼす画像処理条件の遠隔診断を行うことにより、画像処理条件等の決定を行うオペレータの検定技術の向上、検定技術の均一化に活用することができ、プリント出力サービスや出力画像データを提供するサービスの質を向上することができる。
【0083】
また、上述した例は、不良出力画像あるいは不良出力画像データを得た場合の遠隔診断であるが、不良出力画像あるいは不良出力画像データを得ない場合でも、遠隔診断装置4の指示により、遠隔診断してもよい。
この場合、遠隔診断の際の入力画像データや処理画像データや出力画像データや画像処理構成情報等は、メモリ18にすでに記録保持されているものを転送画像データおよび転送情報として、遠隔診断装置4に転送してもよいし、遠隔診断装置4の遠隔診断の指示を受けた後、画像出力装置10の行う処理によって得られる画像データや各種情報を転送画像データおよび転送情報としてもよい。
【0084】
遠隔診断の指示を受けた後取得される画像データおよび各情報を、転送画像データおよび転送情報とする場合、通常の画像出力装置10の処理が作動中でないこと、あるいはこの処理が終了したのを確認した後、画像出力装置10の遠隔診断モードに入り、画像データおよび各情報を取得するのが好ましい。遠隔診断と通常の処理の混在による通常の処理のエラーや遠隔診断のエラーの発生を防止するためである。
また、遠隔診断装置4の指示によって画像出力装置10が自動的に作動するため、安全対策上の点から、遠隔診断は、スキャナ12や画像処理装置14やプリンタ16等の各構成部分が安全扉で自動ロックされたのを確認した後作動し、作動中は安全扉をロックし、遠隔診断終了後ロックを解除するのが好ましい。
このような遠隔診断を行う日時は、画像出力装置10に予め電子メール等でオペレータに予め通知されるのがよい。さらに、より安全を期するために、スキャナ12のフィルムFの自動搬送やプリンタ16の感光材料Aの自動搬送やカッタ56b1 や56b2 の自動カット等の機械的可動部分を有する構成部分は遠隔診断の対象としなくてもよい。
【0085】
以上、本発明の画像出力装置の遠隔診断方法および遠隔診断システムについて詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0086】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、デジタルフォトプリンタ等のデジタルの画像出力装置において、サービスマンがユーザ先に出向かなくても不良画像の発生原因が特定され、適切な処置の指示を受けることができ、的確な処置を迅速に施すことができる。
特に、サービスマンの出張による補修や修理を極力押さえ、オペレータによる処置が可能となるので、画像出力装置のオペレータならびに画像出力装置の補修や修理を行うサービス部門ともに時間的、経済的なロスを最大限に押さえることができる。
さらに、画像処理条件を診断することにより、オペレータの検定技術の向上、検定技術の均一化に活用することができ、プリント出力サービスや出力画像データを提供するサービスの質を向上することができる。
また、画像出力装置稼働状況に応じて、あるいは定期的に、あるいは指定した時期に、画像処理装置の遠隔診断を行うことができるので、画像出力装置の遠隔管理を迅速に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の遠隔診断方法を実施する本発明の遠隔診断システムの一例を示す概念図である。
【図2】 本発明の遠隔診断方法の遠隔診断の対象となる画像出力装置の実施例の一部を示すブロック図である。
【図3】 (A)および(B)は、本発明の遠隔診断方法の遠隔診断の対象となる画像出力装置の一実施例のプリンタ部の搬送・露光部を示すブロック図である。
【図4】 本発明の遠隔診断方法の遠隔診断の対象となる画像出力装置の一実施例のプリンタ部の現像部を示す斜視図である。
【図5】 本発明の遠隔診断方法の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
2 遠隔診断システム
4 遠隔診断装置
10 画像出力装置
12 スキャナ
14 画像処理部
15 制御装置
16 プリンタ
17 出力画像スキャナ
18 メモリ
36 LUT
37 データ処理部
38 プレスキャンメモリ
40 本スキャンメモリ
42 データ処理部
44 制御部
46 ネットワーク接続部
56 搬送部
58 露光部
60 現像部

Claims (15)

  1. 出力の依頼を受けた入力画像より入力画像データを得、もしくは出力の依頼を受けた入力画像データを得、この入力画像データに画像処理を施して出力画像あるいは出力画像データを出力する画像出力装置を遠隔診断する遠隔診断方法であって、
    前記入力画像データ、および前記出力画像データあるいは前記出力画像の画像データ、および前記入力画像データから前記出力画像データあるいは前記出力画像を得る際の所望の処理の施された処理画像データの少なくとも1つを転送画像データとし、
    前記入力画像データから前記出力画像データあるいは前記出力画像を得るまでに取得される画像処理構成情報および前記画像出力装置の管理情報および前記画像出力装置でエラーが発生した際のエラー発生情報の少なくとも1つを転送情報とし、
    前記転送画像データと前記転送情報とを、通信回線を用いて接続される遠隔診断装置に転送し、
    前記遠隔診断装置において、不良出力画像または不良出力画像データが得られた場合、転送された前記転送画像データと前記転送情報とを用いて前記画像出力装置の遠隔診断を行うことを特徴とする画像出力装置の遠隔診断方法。
  2. 前記遠隔診断装置は、転送された前記転送画像データと前記転送情報とを用いて、前記画像出力装置の出力画像データあるいは出力画像を標準的に再現する標準再現手段を備え、
    前記遠隔診断装置は、この標準再現処理手段の再現結果に基づいて、前記画像出力装置の遠隔診断を行う請求項1に記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  3. 前記画像出力装置の遠隔診断は、前記画像出力装置の稼働状況に応じて前記遠隔診断装置の指示によって行われる請求項1または2に記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  4. 前記入力画像データは、フィルムに記録された画像を光電的に読み取って得られる画像データ、あるいはデジタル画像記録媒体から読み取って得られた画像データまたは通信回線より転送されてきた画像データである請求項1〜3のいずれかに記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  5. 前記画像出力装置は、印画紙あるいは熱現像感材に記録するプリント出力部を含み、
    前記出力画像データは、前記プリント出力部に適合して変換された画像データである請求項1〜4のいずれかに記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  6. 前記画像出力装置は、印画紙あるいは熱現像感材に記録するプリント出力部およびこのプリント出力部でプリント出力された出力画像を読み取る出力画像読取部を備え、
    前記出力画像データは、前記出力画像読取部で読み取られた読取画像データである請求項1〜4のいずれかに記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  7. 前記出力画像読取部は、反射型スキャナである請求項6に記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  8. 前記反射型スキャナは、プリント画像を読み取ってプリント再現画像を出力する請求項7に記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  9. 前記画像出力装置は、画像データをデジタル画像記録媒体に書き込む書き込み装置、あるいは通信回線に接続して転送する通信手段を含み、
    前記出力画像データは、デジタル画像記録媒体に書き込まれ、あるいは、前記通信手段を通じて所望の転送先に送られる画像データである請求項1〜8のいずれかに記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  10. 出力画像データあるいは出力画像に対応する前記入力画像データまたは前記処理画像データまたは前記画像処理構成情報は、画像記録媒体に記録された画像のコマ番号またはデジタル画像記録媒体に記録された入力画像データのファイル名と、プリント出力された出力画像の裏印字情報または出力画像データのファイル名との対応付けにより、取得される請求項1〜9のいずれかに記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  11. 前記画像記録媒体がAPS用フィルムの場合、コマ番号のほかにフィルムID番号が対応付けに用いられる請求項10に記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  12. 前記転送画像データおよび前記転送情報は、電子メールの添付ファイルとして通信回線により転送される請求項1〜11のいずれかに記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  13. 前記画像処理構成情報は、前記入力画像データを得る際の画像読取情報および前記画像処理を行う際の画像処理情報および前記プリント出力部でプリント出力する際の搬送・露光情報、前記プリント出力部でプリント出力する際の現像情報および前記出力画像読取部で読取を行う際の出力画像読取情報の少なくとも1つを含む請求項1〜12のいずれかに記載の画像出力装置の遠隔診断方法。
  14. 出力の依頼を受けた入力画像より入力画像データを得、もしくは出力の依頼を受けた入力画像データを得、この入力画像データに画像処理を施して出力画像あるいは出力画像データを出力する画像出力装置を少なくとも1つ有し、この画像出力装置を遠隔診断装置を用いて遠隔診断する画像出力装置の遠隔診断システムであって、
    前記画像出力装置は、
    前記入力画像データを取得する画像入力部と、
    この画像入力部で得られた入力画像データに画像処理を施す画像処理部と、
    この画像処理部で画像処理の施された画像データより出力画像データあるいは出力画像を出力する画像出力部と、
    前記画像入力部で得られる入力画像データ、および、前記画像処理部で得られた画像データ、および、前記画像出力部で得られる前記出力画像データあるいは前記出力画像の画像データの少なくとも1つと、前記画像入力部または前記画像処理部または前記画像出力部で得られる画像処理構成情報およびこの画像出力装置の管理情報およびこの画像像出力装置のエラー発生情報の少なくとも1つとを記録保持する記憶部と、
    出力画像データあるいは出力画像に対応する、前記記憶部に記録保持された画像データを読み出し、前記出力画像データあるいは前記出力画像の画像データとともに転送画像データとし、さらに前記出力画像データあるいは前記出力画像に対応する前記記憶部に記録保持された前記画像処理構成情報および前記管理情報および前記エラー発生情報の少なくとも1つを読み出して転送情報とし、この転送画像データおよび転送情報を通信回線を通じて前記遠隔診断装置に転送する制御・通信手段とを備え、
    前記遠隔診断装置は、
    前記画像出力装置と通信回線で接続される通信手段と、
    前記通信手段を介して転送された前記転送画像データおよび前記転送情報とを用いて、前記画像出力装置の遠隔診断を行う遠隔診断手段とを備え
    前記遠隔診断装置は、前記画像出力装置で不良出力画像または不良出力画像データが得られた際に前記画像出力装置の遠隔診断を行うことを特徴とする画像出力装置の遠隔診断システム。
  15. 前記遠隔診断装置は、転送された前記転送画像データと前記転送情報とを用いて、前記画像出力装置の出力画像データあるいは出力画像を標準的に再現する標準再現手段を備え、
    前記遠隔診断手段は、この標準再現処理手段の再現処理の結果に基づいて、前記画像出力装置の遠隔診断を行う請求項14の画像出力装置の遠隔診断システム。
JP2000013475A 1999-12-27 2000-01-21 画像出力装置の遠隔診断方法および遠隔診断システム Expired - Fee Related JP3957435B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000013475A JP3957435B2 (ja) 2000-01-21 2000-01-21 画像出力装置の遠隔診断方法および遠隔診断システム
US09/748,386 US7016064B2 (en) 1999-12-27 2000-12-27 Method and system for remote management of processor, and method and system for remote diagnosis of image output apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000013475A JP3957435B2 (ja) 2000-01-21 2000-01-21 画像出力装置の遠隔診断方法および遠隔診断システム

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2001203831A JP2001203831A (ja) 2001-07-27
JP2001203831A5 JP2001203831A5 (ja) 2005-10-27
JP3957435B2 true JP3957435B2 (ja) 2007-08-15

Family

ID=18541061

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000013475A Expired - Fee Related JP3957435B2 (ja) 1999-12-27 2000-01-21 画像出力装置の遠隔診断方法および遠隔診断システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3957435B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5885133B1 (ja) * 2014-11-17 2016-03-15 富士ゼロックス株式会社 端末装置、不具合報告システムおよびプログラム
JP6566794B2 (ja) 2015-09-02 2019-08-28 キヤノン株式会社 画像処理装置、画像処理方法ならびにプログラム
JP6387334B2 (ja) * 2015-09-24 2018-09-05 東芝テック株式会社 携帯端末及びプログラム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2001203831A (ja) 2001-07-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7016064B2 (en) Method and system for remote management of processor, and method and system for remote diagnosis of image output apparatus
US6219129B1 (en) Print system
JPH10117262A (ja) 画像処理装置
JP2003076533A (ja) 画像形成装置の管理方法および管理システム
US6101000A (en) Photographic processing apparatus and method
US20020131080A1 (en) Print system
JP2001358928A (ja) 画像修正装置
JPH10115874A (ja) 感光材料に関する情報伝達方法
JP2001183759A (ja) 処理装置の遠隔管理方法および遠隔管理システム
JP3957435B2 (ja) 画像出力装置の遠隔診断方法および遠隔診断システム
JP2001183759A5 (ja)
US6639690B1 (en) Print system
JP3672405B2 (ja) 遠隔診断方法および遠隔診断ネットワーク
US6246494B1 (en) Image reading apparatus
US7061000B2 (en) Image processing apparatus for detecting and correcting defects
JPH10210208A (ja) 画像再生装置およびこれを用いた画像再生システム
US6769617B2 (en) Image forming apparatus and image forming method
US7304761B2 (en) Data retrieval method
US7136542B2 (en) Image retrieval method
US6559923B2 (en) Image reproducing apparatus which performs the same processing on image data to be displayed as image data to be printed
EP0902581B1 (en) Print system
JP2004021396A (ja) 処理装置診断システム
JP2003274091A (ja) 画像出力システムおよび画像出力システムの動作再現方法
JP2004110244A (ja) プリントシステムおよびプリント
JP3764526B2 (ja) デジタルプリント方法および装置

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050826

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050826

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061214

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070206

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070402

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070424

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070508

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3957435

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110518

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120518

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130518

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees