JP3670161B2 - 二次元画像検出器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、X線等の放射線、可視光、赤外光等の画像を検出できる二次元画像検出器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、放射線の二次元画像検出器として、X線を感知して電荷(電子−正孔)を発生する半導体センサを二次元状に配置し、これらのセンサにそれぞれ電気スイッチを設けて、各行ごとに電気スイッチを順次オンにして各列ごとにセンサの電荷を読み出すものが知られている。
【0003】
このような放射線二次元画像検出器については、「D.L.Lee,et al.,“A New Digital Detector for Projection Radiography",Proc.SPIE,Vol.2432,Physics of Medical Imaging,pp.237-249,1995」、「L.S.Jeromin,et al.,“Application of a-Si Active-Matrix Technology in a X-Ray Detector Panel",SID(Society for Information Display) International Symposium,Digest of Technical Papers,pp.91-94,1997・」、および公開特許公報「特開平6−342098号公報」等の文献に、具体的な構造や原理が記載されている。
【0004】
以下、図9および図10を用いて、上記従来の放射線二次元画像検出器の構成および原理について説明する。図9は、上記放射線二次元画像検出器の構造を模式的に示した斜視図である。図10は、1画素当たりの構成を模式的に示した断面図である。
【0005】
図9および図10に示すように、上記放射線二次元画像検出器は、ガラス基板51上にXYマトリクス状の電極配線(ゲート電極52およびソース電極53)、TFT(薄膜トランジスタ)54、電荷蓄積容量(Cs)55等が形成されたアクティブマトリクス基板50を備えている。また、上記アクティブマトリクス基板50上には、そのほぼ全面に、光導電膜56、誘電体層57および上部電極58が形成されている。
【0006】
上記電荷蓄積容量55は、Cs電極59と、上記TFT54のドレイン電極に接続された画素電極60とが、絶縁膜61を介して対向している構成である。
【0007】
上記光導電膜56は、X線等の放射線が照射されることで電荷が発生する半導体材料が用いられる。上記の文献では、光導電膜56として、暗抵抗が高く、X線照射に対して良好な光導電特性を示すアモルファスセレン(a−Se)が用いられている。そして、上記光導電膜56は、真空蒸着法によって300〜600μmの厚みで形成されている。
【0008】
また、上記アクティブマトリクス基板50は、液晶表示装置を製造する過程で形成されるアクティブマトリクス基板を流用することが可能である。例えば、アクティブマトリクス型液晶表示装置(AMLCD)に用いられるアクティブマトリクス基板は、アモルファスシリコン(a−Si)やポリシリコン(p−Si)によって形成されたTFTや、XYマトリクス電極、電荷蓄積容量を備えた構造になっている。したがって、若干の設計変更を行うだけで、放射線二次元画像検出器用のアクティブマトリクス基板50として容易に利用することができる。
【0009】
つぎに、図9および図10を用いて、上記構造の放射線二次元画像検出器の動作原理について説明する。まず、上記光導電膜56に放射線が照射されると、光導電膜56内に電荷が発生する。光導電膜56と電荷蓄積容量55とは電気的に直列に接続された構造になっているので、上部電極58とCs電極59との間に電圧を印加しておくと、光導電膜56で発生した電荷がそれぞれ+電極側と−電極側とに移動し、その結果、電荷蓄積容量55に電荷が蓄積される。なお、光導電膜56と電荷蓄積容量55との間には、薄い絶縁層からなる電子阻止層62が形成されており、これが一方側からの電荷の注入を阻止する阻止型フォトダイオードの役割を果たしている。
【0010】
上記の作用で、電荷蓄積容量55に蓄積された電荷は、ゲート電極G1、G2、…、Gnの入力信号によりTFT54をオープン状態にすることによって、ソース電極S1、S2、…、Snから外部に取り出すことができる。よって、ゲート電極52およびソース電極53、TFT54、および電荷蓄積容量55等は、すべてXYマトリクス状に設けられているため、ゲート電極G1、G2、…、Gnに入力する信号を線順次に走査することで、二次元的にX線の画像情報を得ることが可能となる。
【0011】
なお、上記放射線二次元画像検出器は、使用する光導電膜56がX線等の放射線に対する光導電性だけでなく、可視光や赤外光に対しても光導電性を示す場合は、可視光や赤外光の二次元画像検出器としても作用する。
【0012】
上記の放射線二次元画像検出器では、光導電膜56としてa−Seを用いている。しかしながら、a−Seは、アモルファス材料特有の光電流の分散型伝導特性を有していることから応答性が悪く、また、X線に対する感度(S/N比)が十分でない。そのため、上記放射線二次元画像検出器には、X線を長時間照射して電荷蓄積容量55を十分に充電してからでないと情報を読み出すことができないという問題があった。
【0013】
また、上記放射線二次元画像検出器には、X線の照射時に漏れ電流が原因で電荷が電荷蓄積容量55に蓄積することの防止およびリーク電流(暗電流)の低減の目的として、a−Seの光導電膜56と上部電極58との間に誘電体層57が設けられている。しかしながら、誘電体層57に残留する電荷を1フレームごとに除去する工程(シーケンス)を付加する必要があるため、上記放射線二次元画像検出器は、静止画の撮影にしか利用することができないという問題を有していた。
【0014】
これに対し、動画に対応した画像データを得るためには、結晶材料で、かつX線に対する感度(S/N比)の優れた光導電膜56を利用する必要がある。光導電膜56の感度が向上すれば、短時間のX線照射でも電荷蓄積容量55を十分に充電できるようになり、また、光導電膜56に高電圧を印加する必要がなくなるため、誘電体層57も不要となる。
【0015】
このようなX線に対する感度が優れた光導電材料としては、CdTeやCdZnTe等が知られている。一般に、X線の光電吸収は吸収物質の実効原子番号の5乗に比例するため、例えばSeの原子番号が34、CdTeの実効原子番号が50であることから、CdTeではSeの約6.9倍の感度の向上が期待できる。ところが、上記放射線二次元検出器の光導電膜56として、a−Seの代わりにCdTe、CdZnTeを利用しようとすると、以下のような問題が生じる。
【0016】
従来のa−Seの場合、成膜方法として真空蒸着法を用いることができる。真空蒸着法によれば、成膜温度が常温で可能なため、アクティブマトリクス基板50上への成膜が容易であった。これに対し、CdTeやCdZnTeの場合は、MBE(molecularbeam epitaxy)法やMOCVD(metal organic chemical vapor deposition )法による成膜法が知られており、特に大面積基板への成膜を考慮するとMOCVD法が適した方法と考えられる。しかしながら、MOCVD法でCdTeやCdZnTeを成膜する場合、原料である有機カドミウム(DMCd)の熱分解温度が約300℃、有機テルル(DETeやDiPTe)の熱分解温度が各々約400℃、約350℃であるため、成膜には約400℃の高温が要求される。
【0017】
一般に、アクティブマトリクス基板50に形成されている前述のTFT54は、半導体層としてa−Si膜やp−Si膜を用いているが、半導体特性を向上させるために300〜350℃程度の成膜温度で水素(H2 )を付加しながら成膜されている。このようにして形成されるTFT素子の耐熱温度は約300℃であり、TFT素子をこれ以上の高温に曝すとa−Si膜やp−Si膜から水素が抜け出し半導体特性が劣化する。したがって、上述のアクティブマトリクス基板50上にMOCVD法を用いてCdTeやCdZnTeを成膜することは、成膜温度の観点から事実上困難であった。
【0018】
この問題に対して、アクティブマトリクス基板と光導電層を含む対向基板とをおのおの独立に作成して、両基板を接続する手法がある。接続に用いる材料としては、アクティブマトリクス基板側画素電極と対向基板側光導電層とを電気的に接続し、かつ隣接画素との絶縁性が保たれており、また同時に両基板の物理的な接続すなわち接着が可能であるものが好ましい。具体的には、絶縁性の樹脂中に導電粒子が分散された電気的に異方性を有する導電性材料や、パターニング、電着、スクリーン印刷等の処理により画素電極上のみに選択的に配置することが可能である導電性材料等が考えられる。
【0019】
電気的に異方性を有する導電性材料としては、接着剤(バインダー)に導電粒子を分散させた異方導電接着剤が代表的である。使用できる導電粒子としては、Niなどの金属粒子、Niなどの金属にAuメッキを施した金属粒子、カーボン粒子、プラスチック粒子にAuやNiのメッキを施した金属膜被膜プラスチック粒子、ITO等の透明導電粒子、Ni粒子をポリウレタンに混合させた導電粒子複合プラスチック等がある。また、使用できる接着剤としては、熱硬化型、熱可塑型、光硬化型のものがある。
【0020】
また、電極上のみに選択的に配置することが可能である導電性材料としては、印刷法により電極上に配置可能な、例えばアクリル樹脂にカーボン微粒子を混入したペースト状の導電性材料、フォトリソグラフィ技術により電極上にパターン形成が可能な、カーボン等の導電粒子や粉末を分散させた感光性樹脂、電極上でITO等の導電粒子を電着法により直接取り込んだアクリル等の樹脂類、電着可能なポリアセチレン等の導電性高分子などがある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、導電性材料を用いて上下両基板を接続する上記従来の構造では、導電性材料により上下両基板の電気的接続および物理的接続、すなわち接着の両条件を同時に満たすことが必要とされる。
【0022】
よって、上記導電性材料の大部分は、接着剤(樹脂)に導電粒子を一定の割合で混入することにより形成されているため、材料強度および他物質との接着力が接着剤だけのものより弱くなることは避けられない。また、導電性材料が異方導電性タイプではなく、これを電極上に選択的に配置する必要がある場合は、隣接画素との絶縁性を確保するため、配置された導電性材料間に一定の間隔を設ける必要がある。したがって、上記従来の構造では、上下両基板間の接着面積は、基板面積全体の20−50%程度に限定されてしまう。
【0023】
特に、接着力が弱い導電性材料の中には、上下両基板間の接続を維持する最低限の接着力しか有さないものがある。このような導電性材料を接続材料に用いた二次元画像検出器は、使用に際して、外部からの衝撃や光(放射線を含む)照射等により接続材料が劣化して接着力が低下することが懸念されるため、製品としての信頼性を確保できない。
【0024】
ここで、上下両基板間の接着力が不足する場合、基板貼り合わせ面の周縁部にシール剤等を配設して、両基板の接着を補強することができる。しかし、二次元画像検出器には、400〜500mm2 程度の巨大なサイズのものもあり、このような大面積基板の場合、基板貼り合わせ面の周縁部をシール剤等で補強しても、基板の中央部付近には補強の効果がほとんど及ばない。したがって、大面積基板の中央部付近のような領域では、基板間に配設された導電性材料の接着力のみによって上下両基板の接続を支えなければならず、接着力が不十分な場合には基板剥離による接続不良発生の大きな要因となる。
【0025】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、構造的強度を向上させるとともに、導電性材料が接着力をほとんどあるいは全く有さない場合でも、アクティブマトリクス基板と対向基板との接続状態を維持することができる二次元画像検出器を提供することにある。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明の二次元画像検出器は、格子状に配列された電極配線と、各格子点ごとに設けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介して該電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積容量とからなる画素配列層を含むアクティブマトリクス基板と、該アクティブマトリクス基板の画素配列層側に対向して配置され、該画素配列層のほぼ全面に対向して形成される電極部と、該画素配列層および該電極部の間の領域に形成される光導電性を有する半導体層とを含む対向基板とを備えている二次元画像検出器であって、これら両基板が、該画素電極に対応してパターン形成された導電性を有する導電接続材によって電気的に接続されており、これら両基板には該導電接続材を圧縮する方向の力がかけられていることを特徴としている。
【0027】
上記の構成により、アクティブマトリクス基板と対向基板とを導電接続材により接続する際、両基板に導電接続材を圧縮する方向の力が負荷することによって、両基板間の接続を補強することができる。したがって、二次元画像検出器の構造的強度を向上させることができる。
【0028】
さらに、両基板の接続に用いる導電接続材の接着力、あるいは導電接続材自体の材料強度が両基板間の接続状態を保つのに不十分である場合においても、接続を補強して維持することができる。よって、導電接続材の接続破壊にともなう両基板の剥離を防止することが可能となる。
【0029】
また、両基板の接続に用いる導電接続材の接着力が極めて弱い、あるいは接着性を全く有さない場合においても、両基板間の接続状態を維持することができる。よって、このような導電接続材であっても、両基板間の電気的接続のみの目的で使用することが可能となる。
【0030】
さらに、本発明の二次元画像検出器は、上記のアクティブマトリクス基板および対向基板は、貼り合わされた両基板間に形成される接続面内部空間を密閉するように、貼り合わせ面の全周縁部にシール部材が配設されていることを特徴としている。
【0031】
上記の構成により、さらに、接続面内部空間を密閉するようにシール部材を配設して、接続面内部空間に対して外部の圧力を高く保つことができる構造とすることによって、外部からの加圧、あるいは接続面内部空間の減圧により、外部雰囲気と接続面内部空間との間に圧力差を生じさせることが可能となる。したがって、導電接続材を圧縮する方向の力を両基板に負荷して、均一に導電接続材を圧縮し、両基板間の接続状態を保つことができる。すなわち、両基板の接続状態を補強あるいは維持することが可能となる。
【0032】
さらに、本発明の二次元画像検出器は、上記接続面内部空間の圧力を調整可能な圧力調整手段が設けられていることを特徴としている。
【0033】
上記の構成により、さらに、両基板を貼り合わせた後であっても、接続面内部空間の圧力を外部空間の圧力に対して適宜調整することが可能となる。したがって、導電接続材にかかる圧縮力を最適にできる。また、二次元画像検出器を使用していない時には、接続面内部空間の圧力を常圧にして、両基板および導電接続材から不要な負荷を除いておくこともできる。
【0034】
さらに、本発明の二次元画像検出器は、上記接続面内部空間が外部空間よりも減圧されていることを特徴としている。
【0035】
上記の構成により、さらに、接続面内部空間と外部雰囲気との間に圧力差が生じ、両基板は主に接続方向に加圧力を受けるため、接続を補助あるいは保持することが可能となる。
【0036】
さらに、本発明の二次元画像検出器は、上記接続面内部空間よりも高圧の雰囲気中におかれることを特徴としている。
【0037】
上記の構成により、さらに、両基板に対して外部より加圧力が生じ、両基板は主に接続方向に加圧力を受けるため、導電接続材による両基板の接続を補助あるいは保持することが可能となる。
【0038】
さらに、本発明の二次元画像検出器は、上記接続面内部空間よりも高圧状態の装着室を備え、検出光に対して透過性を有する耐圧容器を備えるとともに、上記の貼り合わされたアクティブマトリクス基板および対向基板が該耐圧容器の装着室に装着されていることを特徴としている。
【0039】
上記の構成により、さらに、高圧の装着室と低圧の接続面内部空間との間の圧力差により、両基板は外部より主に接続方向に加圧力を受けるため、導電接続材による両基板の接続を補助あるいは保持することが可能となる。
【0040】
さらに、本発明の二次元画像検出器は、上記の貼り合わされたアクティブマトリクス基板および対向基板と、それぞれ基板全面で接触して、これら両基板を上記導電接続材を圧縮する方向に押圧する押圧装置を備えるとともに、これら両基板が該押圧装置に装着されていることを特徴としている。
【0041】
上記の構成により、さらに、両基板の接続面内部空間を外部より密閉することなく、両基板の接続方向のみに力を均等に加えることが可能となる。なお、押圧装置は、検出光に対して透過性を有し、基板面を均一に押圧できるものであればよい。
【0042】
さらに、本発明の二次元画像検出器は、上記導電接続材が弾性を有することを特徴としている。
【0043】
上記の構成により、さらに、両基板を導電接続材を介して電気的に接続する際、導電接続材および両基板の表面に凹凸を有する場合においても、導電接続材の弾力によって吸収することができるため、両基板間の接触不良発生を極力抑えることが可能となる。
【0044】
さらに、本発明の二次元画像検出器は、上記接続面内部空間に、上記アクティブマトリクス基板と上記対向基板との間隔を保持する間隔保持材が配設されていることを特徴としている。
【0045】
上記の構成により、さらに、接続面内部空間に間隔保持材が配設されているため、両基板に導電接続材を圧縮する方向の力が負荷されても、両基板間の間隔を保持することが可能となる。よって、二次元画像検出器の構造的強度を向上させることができる。したがって、両基板に加圧力を安全に負荷できるとともに、加圧状態での使用の安全性が向上する。
【0046】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕
本発明の一実施の形態について図1から図4に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0047】
図2は本実施の形態に係る二次元画像検出器の正面図である。図1は図2のB−B線矢視断面図であり、上記二次元画像検出器の全体構造の概略を示す断面による説明図である。図3は図1の領域Aの詳細断面図であり、1画素領域の拡大図である。
【0048】
図1に示すように、本実施の形態に係る二次元画像検出器は、画素電極(ドレイン電極兼用)12が形成されたアクティブマトリクス基板1と、接続電極(対向基板側接続電極)20が形成された対向基板(対向側半導体基板)2とが、画素電極12と接続電極20とが対向して接続されるように、各画素ごとに独立して設けられた感光性導電性樹脂(導電接続材)3と、ギャップ保持材(間隔保持材)25と、シール剤(シール部材)21とを介して貼り合わされた構造である。
【0049】
すなわち、上記二次元画像検出器は、アクティブマトリクス基板1上の画素電極12と対向基板2上の接続電極20とが、フォトリソグラフィ技術により各電極ごとにパターン形成された感光性導電性樹脂3によって接着および電気的に接続されることにより、基本構成が形成されている。
【0050】
図3に示すように、上記アクティブマトリクス基板1は、ガラス基板4上にXYマトリクス状の電極配線(ゲート電極5およびソース電極6)、TFT(薄膜トランジスタ)(スイッチング素子)7、電荷蓄積容量(Cs電極)8などからなる画素配列層1aが形成されている。上記アクティブマトリクス基板1は、液晶表示装置を製造する過程で形成されるアクティブマトリクス基板と同じプロセスによって形成することができる。図3を参照しながら、各層を積層工程順に具体的に説明する。
【0051】
上記ガラス基板4は、無アルカリガラス基板である。ガラス基板4としては、例えば、コーニング社製#7059や#1737を使用することができる。
【0052】
上記のゲート電極5および電荷蓄積容量8は、ガラス基板4の上にTaなどの金属膜をスパッタ蒸着により約3000・成膜後、所望の形状にパターニングして形成される。ゲート電極5および電荷蓄積容量8は同時に形成できる。
【0053】
上記のゲート電極5および電荷蓄積容量8の上に、絶縁膜9がSiNxやSiOxによりCVD法で約3500・成膜して形成される。絶縁膜9は、ゲート絶縁膜あるいは蓄積容量(Cs)として作用する。なお、絶縁膜9としては、SiNxやSiOxだけでなく、ゲート電極5および電荷蓄積容量8を陽極酸化した陽極酸化膜を併用することもできる。
【0054】
上記TFT7のチャネル部となるi型のa−Si膜10と、ソース電極6およびドレイン電極とのコンタクトを図るn+ 型のa−Si膜11とが、CVD法でそれぞれ約1000・、約400・成膜後、所望の形状にパターニングして形成される。
【0055】
上記のソース電極6および画素電極12は、TaやAlなどの金属膜であり、スパッタ蒸着で約3000・成膜後、所望の形状にパターニングして形成される。なお、本実施の形態では、画素電極12とドレイン電極とを兼用しているが、画素電極12とドレイン電極を別々に形成してもよく、また、画素電極12にITO (indium tin oxide) などの透明電極を使用することも可能である。
【0056】
その後、画素電極12の開口部(感光性導電性樹脂3の積層部位)以外の領域を絶縁保護するために、絶縁保護膜13が、SiNxやSiOxの絶縁膜をCVD法で約3000・成膜後、所望の形状にパターニングして形成される。なお、絶縁保護膜13には、無機の絶縁膜の他に、アクリルやポリイミド等の有機絶縁膜を使用することも可能である。
【0057】
以上の工程により、アクティブマトリクス基板1を形成することができる。なお、ここでは、TFT素子として、a−Siを用いた逆スタガ構造のTFT7を用いたが、これに限定されるものではなく、p−Siを用いてもよいし、スタガ構造にしてもよい。
【0058】
一方、上記対向基板2は、ガラス基板(対向側支持基板)14上に、上部電極(電極部)15、電荷阻止層16、半導体層17、電荷阻止層18、金属膜19が順に積層されて形成されている。なお、電荷阻止層18と金属膜19とから上記接続電極20は構成されている。そして、対向基板2は、以下のプロセスにより形成することができる。
【0059】
上記ガラス基板14は、対向基板2の支持基板であり、X線や可視光に対して透過性を有する。ガラス基板14としては、厚さ約0.7mm〜1.1mmのガラス基板(例えば、コーニング社製#7059や#1737)を用いることができる。なお、本実施の形態では、対向基板2の支持基板としてガラス基板14を用いているが、後述する光導電体(半導体層17)自体を対向基板2の支持基板としても構わない。
【0060】
上記上部電極15は、Au,ITOなどの導電膜であり、ガラス基板14の片面のほぼ全面に形成される。なお、上部電極15として可視光に対して透明なITO電極を用いることにより、二次元画像検出器を可視光に対応させることが可能である。
【0061】
上記電荷阻止層16は、ZnTeの多結晶膜であり、上部電極15のほぼ全面にMOCVD法を用いて約1μmの厚みで形成される。上記半導体層17は、CdTeやCdZnTeの多結晶膜であり、電荷阻止層16上にMOCVD法を用いて約0.5mmの厚みで形成される。上記電荷阻止層18は、CdSの薄膜であり、半導体層17上にMOCVD法を用いて約1μmの厚みで形成される。
【0062】
ここで、MOCVD法は大面積基板への成膜に適しており、原料である有機カドミウム(ジメチルカドミウム[DMCd])、有機テルル(ジエチルテルル[DETe]やジイソプロピルテルル[DiPTe])、有機亜鉛(ジエチル亜鉛[DEZn]やジイソプロピル亜鉛[DiPZn]やジメチル亜鉛[DMZn])を用いて400〜500℃の成膜温度で成膜が可能である。なお、ZnTe、CdTe、CdZnTeおよびCdSの成膜方法としては、上記MOCVD法以外にも、スクリーン印刷・焼成法、近接昇華法、電析法、スプレー法等の成膜方法を用いることも可能である。
【0063】
上記の電極構造は、ZnTe/CdTe/CdSのPIN(positive-intrinsic-negative diode・)接合構造からなる阻止型フォトダイオードを形成しており、X線を照射しない時の暗電流の低減に寄与している。なお、阻止型フォトダイオードの構造としては、PIN構造に限らず、MIS(metal-insulator-semiconductor・)構造、ヘテロ接合構造、ショットキー接合構造等のフォトダイオードを形成しても同様の効果が得られる。これらの場合は、それぞれの接合構造に応じて適当な半導体、誘電体層を設けるとよい。
【0064】
上記接続電極20は、上記電荷阻止層18上に金属膜19が積層されて形成される。すなわち、Au、Pt、ITOなどの導電膜である金属膜19を電荷阻止層18の上にスパッタ蒸着によって約2000・成膜後、電荷阻止層18および金属膜19を、アクティブマトリクス基板1に形成された画素電極12と対向するようにパターニングして形成される。なお、本実施の形態では、画素電極12および接続電極20の両電極とも、一辺が100μmの正方形であり、ピッチを150μmとして形成される。
【0065】
そして、図1に示すように、本実施の形態に係る二次元画像検出器は、以上のプロセスにより形成されたアクティブマトリクス基板1と対向基板2とが、画素電極12と接続電極20とが対向して接続されるように、各画素ごとに独立して設けられた感光性導電性樹脂3により貼り合わされて形成されている。ここで、感光性導電性樹脂3としては、未硬化部をアルカリ性水溶液で除去するアルカリ現像型の感光性樹脂に炭素の微粒子(顔料)を混入して導電性を付与したものが好適である。
【0066】
アクティブマトリクス基板1と対向基板2との間には、感光性導電性樹脂3が存在しない場所に、ギャップ保持材25が設けられている。ギャップ保持材25を両基板1・2間に散布しておくことにより、両基板1・2にギャップを狭める方向の負荷がかけられても、所定のギャップ間隔を維持することができる。
【0067】
また、アクティブマトリクス基板1と対向基板2との貼り合わせにより両基板間に形成される接続面内部空間23を外部より密閉するため、両基板の貼り合わせ面の全周縁部、すなわち表示エリアの全外周に約1cm幅のシール剤(シール部材)21を配置して、外壁が形成されている。そして、シール剤21には、接続面内部空間23から外部まで貫通した貫通孔(圧力調整手段)22が数カ所(図2では、4辺の各中央部に1カ所ずつ)設けられている。この貫通孔22によって、外部より接続面内部空間23の圧力を調整できるようになっている。なお、貫通孔22の形状、数および位置等は適宜設定することができる。
【0068】
つづいて、図4(a)〜(e)を参照しながら、上記のアクティブマトリクス基板1と対向基板2との貼り合わせプロセスについて、詳細に説明する。なお、図4(a)〜(e)には、図2のB−B線における矢視断面を示してある。
【0069】
第1の工程(図4(a))
アクティブマトリクス基板1上の画素エリア全体に感光性導電性樹脂3を成膜する。本実施の形態では、感光性導電性樹脂3としてアクリル系の感光性樹脂にカーボン微粒子を分散させて導電性を付与したネガ型の感光性導電性樹脂を使用し、フォトリソグラフィ技術により画素電極上にパターン形成する。
【0070】
第2の工程(図4(b))
感光性導電性樹脂3をフォトマスク24を介して露光した後、現像処理を施して、感光性導電性樹脂3を画素電極12上にパターン形成する。本実施の形態では、150μm□の画素電極12に対して、感光性導電性樹脂3を80μmφの円柱状にパターン形成する。
【0071】
第3の工程(図4(c))
アクティブマトリクス基板1の貼り合わせ面の周縁部にシール剤21を配置する。本実施の形態では、シール剤21としてエポキシ系樹脂を使用する。そして、シール剤21が熱硬化前の軟化状態時に、ある程度圧力変化に耐えられるように、シール剤21の形成幅は約1cmと大きくする。また、シール剤21の高さを10μmとし、感光性導電性樹脂3の膜厚8μmよりもやや高くしておくことによって、接続面内部空間23を外部に対して密閉し易くしてある。さらに、シール剤21の配置に際しては、数カ所に接続面内部空間23から外部まで貫通した貫通孔22を設けて、外部より接続面内部空間23の圧力を調整できるようにしておく。
【0072】
なお、外壁を形成するシール剤21は、エポキシ樹脂以外に、シリコーン樹脂など耐熱性、気密性に優れた樹脂材料を使用することができる。また、本実施の形態ではシール剤21により外壁を形成したが、外壁の形成方法としては、これに限定されるものではない。例えば、感光性導電性樹脂3を形成すると同時に、アクティブマトリクス基板1の貼り合わせ面の周縁部に、感光性導電性樹脂3を用いて外壁を形成することも可能である。
【0073】
また、必要に応じて、アクティブマトリクス基板1の貼り合わせ面全体にギャップ保持材25を配置する。本実施の形態では、アクティブマトリクス基板1の貼り合わせ面全体に粒子径6−7μmφのプラスチックビーズをギャップ保持材25として散布する。ギャップ保持材としては、プラスチックビーズ以外に、ガラスビーズなどの絶縁性材料を用いても構わない。
【0074】
第4の工程(図4(d))
アクティブマトリクス基板1と対向基板2とを、画素電極12と接続電極20とが対向するように配置する。
【0075】
第5の工程(図4(e))
貼り合わせたアクティブマトリクス基板1および対向基板2を減圧プレス装置26に装着し、シール剤21の貫通孔22より脱気して接続面内部空間23を減圧した後、加熱処理を施して両基板1・2を熱圧着する。本実施の形態では、減圧プレス装置26を用いて、両基板1・2を約150℃で熱圧着する。そして、熱圧着後、約150℃で2時間焼成して、感光性導電性樹脂3の熱重合を促進することにより、接着力を向上させる。なお、両基板1・2の熱圧着方法としては、オートクレーブ(加圧プレス)、減圧プレス、剛体プレスなど様々な方法から適宜選択することができる。
【0076】
なお、両基板1・2の貼り合わせ面に対してあらかじめシランカップリング処理を施すことによって、両基板1・2の界面と感光性導電性樹脂3との密着性が向上させ、両基板1・2の接着力をより強力にすることができる。
【0077】
つぎに、上述した感光性導電性樹脂3によるアクティブマトリクス基板1および対向基板2の接続を補強する方法について説明する。
【0078】
具体的には、両基板1・2の貼り合わせ面の周縁部に配設したシール剤21の数カ所に設けた貫通孔22から吸引することにより、接続面内部空間23を減圧する。
【0079】
これにより、接続面内部空間23と外部雰囲気との間に圧力差が生じて、両基板1・2に対して互いにその接続方向に均等な加圧力が負荷される。よって、感光性導電性樹脂3による両基板1・2の接続を補強することができる。
【0080】
ここで、両基板1・2間にはギャップ保持材25が散布されているため、両基板1・2間のギャップがギャップ保持材25の粒子径以下になることはない。なお、感光性導電性樹脂3およびギャップ保持材25の材料強度が、接続面内部空間23の減圧によって生じる加圧力に耐え得る程度に調整されることはもちろんである。
【0081】
本実施の形態では、減圧度を−300Torrに設定したが、−760Torr付近まで減圧しても感光性導電性樹脂3およびギャップ保持材25の破壊や、両基板1・2間のギャップ不良等の問題は生じなかった。
【0082】
そして、接続面内部空間23の減圧度は、二次元画像検出器の使用中は一定に保つことが好ましい。これは、接続面内部空間23の圧力変化により各画素間を接続している感光性導電性樹脂3に微妙な形状変化が生じて電気的接続状態が不安定になることを防ぐためである。
【0083】
接続面内部空間23の減圧度を一定に保つ方法としては、減圧終了後、貫通孔22を閉鎖して接続面内部空間23を密閉することが最も簡便な方法であるが、これを完全に密閉することは困難である。そこで、本実施の形態では、二次元画像検出器の使用中は所定の減圧度を保つように接続面内部空間23を貫通孔22から断続的に吸引する。
【0084】
また、二次元画像検出器を使用していない状態では、接続面内部空間23は常圧もしくは常圧に極めて近い状態に保っておくことが好ましい。すなわち、減圧で生じる加圧力による感光性導電性樹脂3およびシール剤21への負荷を可能な限り解消しておくことによって、二次元画像検出器自体の寿命を長く保つことができる。
【0085】
そして、接続面内部空間23を常圧に戻すときは、接続面内部空間23の保護のため、フィルタを用いて塵等の不純物を除いた清浄な空気で置換する。さらに、空気中の水分が接続面内部空間23、特に感光性導電性樹脂3およびシール剤21に悪影響を与えるおそれがあるため、理想的にはN2 、Ar等の不活性ガスで置換することがより望ましい。なお、本実施の形態ではN2 ガスを用いた。
【0086】
なお、本実施の形態では、フォトリソグラフィ技術を用いて露光、現像処理により感光性導電性樹脂3を各画素ごとにパターン形成して、アクティブマトリクス基板1および対向基板2の接続を行なったが、使用可能な導電性材料としてはこれに限らない。例えば、電着法やスクリーン印刷法によって、導電性材料を各画素電極12上に選択的に配置する場合においても、上記の感光性導電性樹脂3と同様の接続補強が可能である。
【0087】
また、感光性導電性樹脂3は、アクティブマトリクス基板1の画素電極12上にパターン形成したが、対向基板2の接続電極20上にパターン形成しても構わない。さらに、感光性導電性樹脂3のパターン形状を円柱状としたが、パターン形状としてはこれに限らず、例えば四角柱状としても構わない。
【0088】
また、本実施の形態では、接続面内部空間23をシール剤21により外部雰囲気から密閉して、接続面内部空間23のみを減圧する方法を用いた。しかし、シール剤21等により接続面内部空間23を外部雰囲気より構造的に遮断する以外に、フィルム状のシート等により貼り合わせたアクティブマトリクス基板1および対向基板2の全体を包装した後、包装内部を密閉した状態で減圧することによっても、上記のシール剤21を設ける場合と全く同様の効果が得られる。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図5および図6に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1において示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0089】
本実施の形態に係る二次元画像検出器は、アクティブマトリクス基板1と対向基板2とを二次元画像検出器の外部から加圧して、両基板1・2間の接続を補強するものである。具体的には、上記二次元画像検出器は、感光性導電性樹脂3で接続された両基板1・2を加圧雰囲気下に密閉することにより、両基板1・2が主に互いの接続方向に力を受けて、接続の強度補強を効果的に行う。
【0090】
図5に示すように、本実施の形態に係る二次元画像検出器は、実施の形態1で説明した二次元画像検出器と基本的構造が同一である。なお、図5には、図2のB−B線矢視断面図に相当する矢視断面図を示してある。
【0091】
すなわち、本実施の形態に係る二次元画像検出器は、画素電極(ドレイン電極兼用)12が形成されたアクティブマトリクス基板1と、接続電極(対向基板側接続電極)20が形成された対向基板(対向側半導体基板)2とが、画素電極12と接続電極20とが対向して接続されるように、各画素ごとに独立して設けられた感光性導電性樹脂3およびギャップ保持材(間隔保持材)25を介して貼り合わされた構造を有している。
【0092】
そして、上記二次元画像検出器は、貼り合わされた両基板1・2が、接続面内部空間23を常圧もしくは減圧状態で密閉されるとともに、耐圧容器27の内部に装着されている。上記耐圧容器27は、高圧ガスを導入して、接続面内部空間23よりも高圧の状態を維持できる装着室27aを備えている。また、上記耐圧容器27は、上記二次元画像検出器が検出すべき検出光(入射光)を両基板1・2に導くように、耐圧容器27の本体が検出光に対して透過性を有する材質によって形成されている。
【0093】
よって、アクティブマトリクス基板1上の画素電極12と対向基板2上の接続電極20とを感光性導電性樹脂3を用いて接着かつ電気的に接続するまでのプロセスは、基本的に実施の形態1と同様である。
【0094】
つぎに、上述した感光性導電性樹脂3によるアクティブマトリクス基板1および対向基板2の接続を補強する方法について説明する。
【0095】
第1の工程
各画素ごとにパターン形成された感光性導電性樹脂3により接続されたアクティブマトリクス基板1および対向基板2を、接続面内部空間23を常圧もしくは常圧以下に減圧した状態で外部より密閉した状態にする。
【0096】
第2の工程
貼り合わせたアクティブマトリクス基板1および対向基板2を、耐圧容器27の装着室27aに挿入して装着する。
【0097】
第3の工程
貼り合わせた両基板1・2を内部に装着した耐圧容器27を外界より密閉した後、耐圧容器27内部にN2 、Arガス等の不活性ガスを導入して高圧状態にする。これにより、貼り合わせた両基板1・2の接続面内部空間23と外部雰囲気、すなわち耐圧容器27内部との間に圧力差が生じ、両基板1・2は主に互いの接続方向に均等な圧力を受ける。その結果、感光性導電性樹脂3による両基板1・2の接続を補強することができる。
【0098】
ここで、本実施の形態では、上記耐圧容器27は、基本的に、X線を十分透過するものであり、かつ、内部にN2 、Arガス等の不活性ガスを導入して耐圧容器27の装着室27aを高圧に保つことが可能であればよい。すなわち、本実施の形態では、耐圧容器27としてアルミニウム合金製のものを使用したが、その他にもステンレス、プラスチック(樹脂成型物)等のものを耐圧容器27として使用できる。なお、必要に応じて、対向基板2の内部温度調節用に耐圧容器27の装着室27aに循環ファンを配設してもよい。
【0099】
また、上記の二次元画像検出器の使用中、接続面内部空間23への圧力漏れが生じる場合は、外部との圧力差を保つため、接続面内部空間23をその都度減圧すればよい。
【0100】
さらに、両基板1・2間にはギャップ保持材25が散布されているため、両基板1・2間のギャップがギャップ保持材25の粒子径以下になることはない。なお、感光性導電性樹脂3およびギャップ保持材25の材料強度が、外部雰囲気からの加圧力に耐え得る範囲内で調整されることはもちろんである。そして、本実施の形態では、両基板1・2の接続面内部空間23を常圧で密閉した状態で、耐圧容器27内の圧力を1kgf/cm2 とした。
【0101】
なお、本実施の形態では、フォトリソグラフィ技術を用いて露光、現像処理により感光性導電性樹脂3を各画素ごとにパターン形成して、アクティブマトリクス基板1および対向基板2の接続を行なったが、使用可能な導電性材料としてはこれに限らない。例えば、電着法やスクリーン印刷法によって、導電性材料を各画素電極12上に選択的に配置する場合においても、上記の感光性導電性樹脂3と同様の接続補強が可能である。
【0102】
このような貼り合わせ基板の接続強度の補強方法は、接続面内部空間と外部に圧力差を生じさせるものであり、これは実施の形態1で示した方法と基本的には同じ原理である。ただし、本実施の形態では、接続面内部空間が存在しない場合においても、外部雰囲気の加圧のみによって接続強度の補強効果を十分に得ることが可能である。したがって、この補強方法は、上記の各画素ごとに選択的に配置された導電性材料の他にも、異方導電性接着剤のように基板接続面全体に配置される導電性材料に対しても適応可能である。
【0103】
さらに、両基板1・2に対する加圧方法としては、上記の容器内部自体を加圧する方法以外の加圧方法を用いても構わない。
【0104】
例えば、図6に示すように、貼り合わせたアクティブマトリクス基板1および対向基板2全体を耐圧容器(押圧装置)28内に装着した状態で、加圧により容積が膨張する加圧容器(押圧装置)29を両基板1・2と耐圧容器28との隙間に配設する。そして、両基板1・2の外表面の全面と加圧容器29の表面とを接触させた状態で、ガス供給管28aを通じてN2 あるいはArガスを導入して、加圧容器29内部を高圧にすることにより、間接的に両基板1・2をその接続方向に加圧することが可能である。
【0105】
なお、上記耐圧容器28は、上記耐圧容器27(図5)と同様に、内部の加圧容器29の膨張による負荷に耐えられるようになっている。また、上記耐圧容器28および加圧容器29は、上記二次元画像検出器が検出すべき検出光(入射光)を両基板1・2に導くように、耐圧容器27の本体が検出光に対して透過性を有する材質によって形成されている。
【0106】
ここで、耐圧容器28および加圧容器29を用いる二次元画像検出器(図6)は、基本的に加圧により両基板1・2の接続を補強する点では、加圧容器27を用いる二次元画像検出器(図5)と同様である。しかし、耐圧容器28および加圧容器29を用いる二次元画像検出器(図6)では、両基板1・2の貼り合わせ面の周縁部に配置したシール剤21の有無に関わらず、両基板1・2に対する加圧が可能である。すなわち、耐圧装置28および加圧容器29を用いる場合には、シール剤21を接続面内部空間23を密閉するように形成しなくてよい。
〔実施の形態3〕
本発明のさらに他の実施の形態について図7および図8に基づいて説明すれば、以下のとおりである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1および2において示した部材と同一の機能を有する部材には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0107】
本実施の形態に係る二次元画像検出器は、アクティブマトリクス基板1および対向基板2を導電性材料で電気的に接続する際、導電性材料の接着力が両基板1・2の接続を保持するのに不十分、あるいは接着性を全く持たない場合であっても、実施の形態1および2に示した接続強度の補強方法を用いて、両基板1・2を導電性材料を介して電気的に接続された状態を保持するものである。
【0108】
図7に、本実施の形態に係る二次元画像検出器の構成の概略を示す。なお、図7には、図2のB−B線矢視断面図に相当する矢視断面図を示してある。
【0109】
本実施の形態に係る二次元画像検出器のアクティブマトリクス基板1および対向基板2は、実施の形態1と全く同じプロセスによって作成される。アクティブマトリクス基板1側の各画素電極12上には、スクリーン印刷法により、80μmφ、50μmtの大きさの導電性シリコーン(導電接続材)31が150μmピッチでパターン形成されている。なお、導電性シリコーン31の各パターン間は距離を保つことによって、絶縁性が確保されている。
【0110】
ここで、導電性シリコーン31の導電性ゴムとしては、シリコーンゴムにカーボンブラック、グラファイト等の炭素系材料を添加して導電性を付与したものが最も一般的である。導電性を付与する材料としては、炭素系材料の他に、Au、Ag、Ni等の金属系粉末や、ガラスビーズや樹脂等の粉末に金属を被覆した粒子等がある。また、硬化剤等を適宜含有してもよい。
【0111】
図8は、導電性シリコーン31のパターン形成に用いるスクリーン印刷機の概要を示したものである。アクティブマトリクス基板1(もしくは対向基板2)の接続面上に、画素電極12(もしくは接続電極20)に対応した位置に穴が配設されたスクリーン41に、スキジ42により導電性材料ペースト43を押し込むことによって、導電性シリコーン31がパターン印刷される。なお、導電性シリコーン31のパターン形成には、プラズマディスプレイの製造等に使用される大型スクリーン印刷機を一部改良して使用することができる。
【0112】
ここで、通常のスクリーン印刷法では、印刷のパターン精度が不十分である。すなわち、繊維のメッシュ版を利用したメッシュスクリーンでは、150μmピッチで60μmφのドットパターン形成が困難であった。そこで、本実施の形態では、Ni、ステンレス等の薄い金属シートに、印刷パターンに応じた穴が配設されたメタルマスクを用いることによって、150μmピッチ、80μmφ、60μmtのドットパターンの形成を可能としている。
【0113】
また、上記二次元画像検出器では、画素エリアの外周部、すなわち貼り合わせ面の全周縁部にも導電性シリコーン(シール部材)32を幅1cmで配置し、貼り合わせ面内部を密閉する機能を付加している。ここで、導電性シリコーン32の高さを約60μmとし、画素電極12(もしくは接続電極20)上の導電性シリコーン31よりもやや高くしておくことによって、接続面内部空間23を外部に対して密閉が容易となる。
【0114】
なお、上記導電性シリコーン32は導電性を有していなくてもよい。しかし、導電性シリコーン32に導電性シリコーン31と同じ材料を用いることにより、導電性シリコーン32を導電性シリコーン31のドットパターン形成と同時工程で配置することが可能となる。そして、アクティブマトリクス基板1および対向基板2の貼り合わせ面において、導電性シリコーン32が接触する部位を絶縁膜(図示しない)で覆われた構造とすることによって、導電性シリコーン32が有する導電性による不都合の発生を防止することができる。
【0115】
さらに、図2に示したように、貼り合わせ面周縁部に外壁を形成している導電性シリコーン32の数カ所に接続面内部空間23から外部へ貫通した貫通孔22を設けることにより、外部から圧力調整が可能になっている。なお、接続面内部空間23を密閉する材料としては、導電性シリコーン32の他に、実施の形態1および2と同様、シール剤21を用いても構わない。この場合、両基板1・2の周縁部はシール剤21により固定されるが、幅1cm、高さ60μm程度のものであれば加圧による画素電極12と接続電極20との接続に支障はない。
【0116】
画素電極12(もしくは接続電極20)への導電性シリコーン31の配置完了後、パターン形状を安定させるため、加熱により導電性シリコーン31を硬化させる。なお、加熱処理を施さなくても、時間経過とともにシリコーンの硬化は進行する。
【0117】
また、両基板1・2の貼り合わせ面全体に粒子径45〜50μmφのギャップ保持材25が散布されている。なお、ギャップ保持材25には、プラスチックビーズを使用することができる。
【0118】
つぎに、アクティブマトリクス基板1と対向基板2との接続は、以下のように行うことができる。
【0119】
両基板1・2を導電性シリコーン31を介して電気的接続を維持する方法は、基本的に実施の形態1に示した接続補強方法と同様である。すなわち、接続面内部空間23を減圧することにより、外部より均等な加圧力(大気圧)が両基板1・2の接続方向に加わり、画素電極12および接続電極20が導電性シリコーン31を介してそれぞれ対向する電極と電気的に接続される。なお、実施の形態2で示したように、接続面内部空間23を常圧あるいは減圧保持した状態で外部雰囲気を加圧状態にすることによっても、上記と同様の効果が得られる。
【0120】
本実施の形態に係る二次元画像検出器では、両基板1・2を接続する導電性材料は、それ自体に接着力はないが、大きな弾性を有している。よって、両基板1・2の貼り合わせ面上の凹凸やうねり等を導電性材料(導電性シリコーン31)によって吸収することができる。したがって、画素電極12および接続電極20間の非接触を原因とする導通不良を防止することが可能である。また、上記二次元画像検出器では、導電性シリコーン31による接続が接着による接続でないため、接着剥離等の接着剤に特有の不良要因について考慮する必要がない。
【0121】
なお、アクティブマトリクス基板1の画素電極12上への導電性材料のパターン形成については、スクリーン印刷法の他にも、インクジェットによるパターン形成法や、オフセット印刷、あるいは感光性シリコーンを用いたフォトリソグラフィ技術によるパターン形成法を用いてもよい。
【0122】
また、導電性材料のパターン形成をアクティブマトリクス基板1上の画素電極12上に行ったが、対向基板2上の接続電極20上にパターン形成しても構わない。さらに、両基板1・2の画素電極12および接続電極20の両方に導電性材料をパターン形成し、導電性材料同士を接触させることもできる。
【0123】
以上のように、本発明に係る二次元画像検出器は、導電性材料によるアクティブマトリクス基板および対向側半導体基板の接続状態を、貼り合わせ面空間(接続面内部空間)内外の圧力調節により補強する。
【0124】
これにより、信頼性の高い二次元画像検出器の実現が可能となる。また、導電性材料を選択する際、多少接着力が不十分であっても採用することが可能となる。
【0125】
また、上記二次元画像検出器は、アクティブマトリクス基板および対向側半導体基板間の接続に用いる導電性材料自体が接着性をほとんど有さないものであっても、両基板の接続面空間内外の圧力調整によって、両基板間の電気的接続状態を維持することが可能となる。したがって、接続に使用する導電性材料を選択する際、一方の基板側にドットパターンとして固定が可能な程度の、最低限の接着性を有するものであればよい。
【0126】
また、上記二次元画像検出器は、接続材料に大きな弾性を有するものを採用することによって、接続面の凹凸を接続材料部分で吸収することができる。これにより、接続基板電極間の電気的接続に対する信頼性が向上する。
【0127】
なお、本実施の形態は本発明の範囲を限定するものではなく、本発明の範囲内で種々の変更が可能であり、例えば、以下のように構成することができる。
【0128】
本発明に係る二次元画像検出器は、格子状に配列された電極配線と、各格子点ごとに設けられた複数のスイッチング素子と、スイッチング素子を介して電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積容量とからなる画素配列層と、画素配列層のほぼ全面に対向して形成される電極部と、画素配列層および電極部の間に形成され、光導電性を有する半導体層とを備えている二次元画像検出器において、画素配列層を含むアクティブマトリクス基板と、電極部および半導体層を含む対向基板とを備えており、画素配列層を含むアクティブマトリクス基板の画素配列層と、対向基板の半導体層とが対向するように両基板が配置されるとともに、両基板は、導電性材料により接着かつ電気的に接続された状態で、両基板がその接続方向に加圧されている構成としてもよい。
【0129】
この構成によれば、導電性材料による両基板の接続に際して、導電性材料の接着力、あるいは導電性材料自体の材料強度が両基板間の接続状態を保つのに不十分である場合においても、接続の破壊にともなう両基板の剥離が生じるおそれを低減することが可能となる。
【0130】
上記の二次元画像検出器は、格子状に配列された電極配線と、各格子点ごとに設けられた複数のスイッチング素子と、スイッチング素子を介して電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積容量とからなる画素配列層と、画素配列層のほぼ全面に対向して形成される電極部と、画素配列層および電極部の間に形成され、光導電性を有する半導体層とを備えている二次元画像検出器において、画素配列層を含むアクティブマトリクス基板と、電極部および半導体層を含む対向基板とを備えており、画素配列層を含むアクティブマトリクス基板の画素配列層と、対向基板の半導体層とが対向するように両基板が配置されるとともに、両基板は、導電性材料を介した状態でその接続方向に加圧されることにより電気的に接続されている構成としてもよい。
【0131】
この構成によれば、両基板の接続に用いる導電性材料の接着力が極めて弱い、あるいは接着性を全く有さない場合においても、これを導電性接続材として上下基板間の電気的接続のみの目的で使用することが可能となる。
【0132】
上記の二次元画像検出器は、導電性材料が弾性を有していてもよい。この構成によれば、両基板を導電性材料を介して電気的に接続する際、導電性材料および両基板の表面に凹凸を有する場合においても、導電性材料の弾力によって凹凸を吸収することが可能であり、両基板間の接触不良発生を極力抑えることが可能となる。
【0133】
上記の二次元画像検出器は、導電性材料が、各画素電極ごとに独立して配置されており、かつ導電性材料により接続されたアクティブマトリクス基板および対向基板の接続面内部空間が、外部に対して密閉されている構成としてもよい。
【0134】
この構成によれば、外部からの加圧、あるいは接続面内部空間の減圧により、外部雰囲気と接続面内部空間の間に圧力差を生じさせることが可能となる。
【0135】
上記の二次元画像検出器は、導電性材料により接続されたアクティブマトリク
ス基板および対向基板の接続面内部空間が、減圧されている構成としてもよい。
【0136】
この構成によれば、両基板の接続面内部空間と外部雰囲気との間に圧力差が生じ、両基板が主に接続方向に加圧力を受けることにより、接続を補助あるいは保持することが可能となる。
【0137】
上記の二次元画像検出器は、導電性材料により接続されたアクティブマトリクス基板および対向基板が、加圧雰囲気下に密閉されている構成としてもよい。
【0138】
この構成によれば、両基板に対して外部より加圧力が生じ、両基板が主に接続方向に加圧力を受けることにより、接続を補助あるいは保持することが可能となる。
【0139】
上記の二次元画像検出器は、導電性材料により接続されたアクティブマトリクス基板および対向基板の少なくとも一方が、その基板表面全体にわたり接触した、内部が加圧状態にある密閉容器により間接的に加圧されている構成としてもよい。
【0140】
この構成によれば、特に両基板の接続面内部空間を外部より密閉する必要なしに、両基板の接続方向のみに力を均等に加えることが可能となる。
【0141】
【発明の効果】
以上のように、本発明の二次元画像検出器は、格子状に配列された電極配線と、各格子点ごとに設けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介して該電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積容量とからなる画素配列層を含むアクティブマトリクス基板と、該アクティブマトリクス基板の画素配列層側に対向して配置され、該画素配列層のほぼ全面に対向して形成される電極部と、該画素配列層および該電極部の間の領域に形成される光導電性を有する半導体層とを含む対向基板とを備えている二次元画像検出器であって、これら両基板が、該画素電極に対応してパターン形成された導電性を有する導電接続材によって電気的に接続されており、これら両基板には該導電接続材を圧縮する方向の力がかけられている構成である。
【0142】
それゆえ、アクティブマトリクス基板と対向基板との接続を補強することができる。したがって、二次元画像検出器の構造的強度を向上させることができるという効果を奏する。
【0143】
さらに、両基板の接続に用いる導電接続材の接着力、あるいは導電接続材自体の材料強度が両基板間の接続状態を保つのに不十分である場合においても、接続を補強して維持することができる。よって、導電接続材の接続破壊にともなう両基板の剥離を低減することができるという効果を奏する。
【0144】
また、両基板の接続に用いる導電接続材の接着力が極めて弱い、あるいは接着性を全く有さない場合においても、両基板間の接続状態を維持することができる。よって、このような導電接続材を、両基板間の電気的接続のみの目的で使用することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2に示した二次元画像検出器のB−B線矢視断面図である。
【図2】 本発明の一実施の形態に係る二次元画像検出器の正面図である。
【図3】 図1の領域Aの詳細断面図であり、図2に示した二次元画像検出器の1画素領域の構成の概略を示す拡大断面図である。
【図4】 図2に示した二次元画像検出器の貼り合わせプロセスを示す説明図であり、図4(a)は感光性導電性樹脂の成膜工程、図4(b)は感光性導電性樹脂の露光・現像工程、図4(c)はシール剤配置工程およびギャップ保持材散布工程、図4(d)はアクティブマトリクス基板と対向基板との位置合わせ工程、図4(e)はアクティブマトリクス基板と対向基板との貼り合わせ工程を示す。
【図5】 本発明の他の実施の形態に係る二次元画像検出器の全体構成の概略を示す断面図である。
【図6】 本発明のさらに他の実施の形態に係る二次元画像検出器の全体構成の概略を示す断面図である。
【図7】 本発明のさらに他の実施の形態に係る二次元画像検出器の全体構成の概略を示す断面図である。
【図8】 図7に示した二次元画像検出器の導電性シリコーンのパターン形成に用いるスクリーン印刷機の概要を示す説明図である。
【図9】 従来の放射線二次元画像検出器の構成を概要を示す説明図である。
【図10】 図9に示した従来の放射線二次元画像検出器の1画素領域の構成の概略を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 アクティブマトリクス基板
1a 画素配列層
2 対向基板
3 感光性導電性樹脂(導電接続材)
5 ゲート電極(電極配線)
6 ソース電極(電極配線)
7 TFT(スイッチング素子)
8 電荷蓄積容量
12 画素電極
15 上部電極(電極部)
17 半導体層
21 シール剤(シール部材)
22 貫通孔(圧力調整手段)
23 接続面内部空間
25 ギャップ保持材(間隔保持材)
27 耐圧容器
27a 装着室
28 耐圧容器(押圧装置)
29 加圧容器(押圧装置)
31 導電性シリコーン(導電接続材)
32 導電性シリコーン(シール部材)

Claims (7)

  1. 格子状に配列された電極配線と、各格子点ごとに設けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介して該電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積容量とからなる画素配列層を含むアクティブマトリクス基板と、
    該アクティブマトリクス基板の画素配列層側に対向して配置され、該画素配列層のほぼ全面に対向して形成される電極部と、該画素配列層および該電極部の間の領域に形成される光導電性を有する半導体層とを含む対向基板とを備えている二次元画像検出器であって、
    これら両基板が、該画素電極に対応してパターン形成された導電性を有する導電接続材によって電気的に接続されており、
    これら両基板には該導電接続材を圧縮する方向の力がかけられており、
    上記のアクティブマトリクス基板および対向基板は、貼り合わされた両基板間に形成される接続面内部空間を密閉するように、貼り合わせ面の全周縁部にシール部材が配設されており、
    上記接続面内部空間の圧力を調整可能な圧力調整手段が設けられていることを特徴とする二次元画像検出器。
  2. 上記接続面内部空間が外部空間よりも減圧されていることを特徴とする請求項1に記載の二次元画像検出器。
  3. 上記接続面内部空間よりも高圧の雰囲気中におかれることを特徴とする請求項1に記載の二次元画像検出器。
  4. 上記接続面内部空間よりも高圧状態の装着室を備え、検出光に対して透過性を有する耐圧容器を備えるとともに、
    上記の貼り合わされたアクティブマトリクス基板および対向基板が該耐圧容器の装着室に装着されていることを特徴とする請求項3に記載の二次元画像検出器。
  5. 上記の貼り合わされたアクティブマトリクス基板および対向基板と、それぞれ基板全面で接触して、これら両基板を上記導電接続材を圧縮する方向に押圧する押圧装置を備えるとともに、
    これら両基板が該押圧装置に装着されていることを特徴とする請求項1または2に記載の二次元画像検出器。
  6. 上記導電接続材が弾性を有することを特徴とする請求項1から5の何れかに記載の二次元画像検出器。
  7. 上記接続面内部空間に、上記アクティブマトリクス基板と上記対向基板との間隔を保持する間隔保持材が配設されていることを特徴とする請求項1から6の何れかに記載の二次元画像検出器。
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