JPH11295144A - 二次元画像検出器およびその製造方法 - Google Patents

二次元画像検出器およびその製造方法

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JPH11295144A
JPH11295144A JP10100853A JP10085398A JPH11295144A JP H11295144 A JPH11295144 A JP H11295144A JP 10100853 A JP10100853 A JP 10100853A JP 10085398 A JP10085398 A JP 10085398A JP H11295144 A JPH11295144 A JP H11295144A
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dimensional image
image detector
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JP10100853A
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Yoshihiro Izumi
良弘 和泉
Osamu Teranuma
修 寺沼
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Sharp Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アクティブマトリクス基板上に300℃以下
の低温でCdTeやCdZnTeなどの半導体材料を形
成することで、応答性がよく、動画像にも対応できる二
次元画像検出器およびその製造方法を提供すること。 【解決手段】 画素配列層を含むアクティブマトリクス
基板と、電極部および半導体層を含む対向基板とを備え
てなる二次元画像検出器において、前記アクティブマト
リクス基板の画素配列層と、前記対向基板の半導体層と
が対向するように両基板が配置されるとともに、該両基
板は導電粒子によって接続されてなり、前記導電粒子
は、前記アクティブマトリクス基板上に形成された第1
の接着剤層と前記対向基板上に形成された第2の接着剤
層との両者により固着されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、X線などの放射
線、可視光、赤外光などの画像を検出できる二次元画像
検出器と、その製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、放射線の二次元画像検出器と
して、X線を感知して電荷(電子−正孔)を発生する半
導体センサーを二次元状に配置し、これらのセンサーに
それぞれ電気スイッチを設けて、各行毎に電気スイッチ
を順次オンにして各列毎にセンサーの電荷を読み出すも
のが知られている。このような二次元画像検出器は、例
えば、文献「D.L.Lee,et al.,"A New Digital Detector
for Projection Radiography",SPIE,2432,pp.237-249,
1995」、「L.S.Jeromin,et al.,"Application ofa-Si A
ctive-Matrix Technology in a X-Ray Detector Pane
l",SID 97 DIGEST,pp.91-94,1997」、および特開平6−
342098号公報などに具体的な構造や原理が記載さ
れている。
【0003】以下、前記従来の放射線二次元画像検出器
の構成と原理について説明する。
【0004】図12は、前記従来の放射線二次元画像検
出器の構造を模式的に示した図である。また、図12
は、1画素当たりの構成断面を模式的に示した図であ
る。
【0005】前記放射線二次元画像検出器は、図12お
よび図13に示すように、ガラス基板51上にXYマト
リクス状の電極配線(ゲート電極52とソース電極5
3)、薄膜トランジスタ(TFT)54、電荷蓄積容量
(Cs)55などが形成されたアクティブマトリクス基
板を備えている。また、このアクティブマトリクス基板
上には、そのほぼ全面に、光導電膜56、誘電体層57
および上部電極58が形成されている。
【0006】前記電荷蓄積容量55は、Cs電極59
と、前記薄膜トランジスタ54のドレイン電極に接続さ
れた画素電極60とが、絶縁層61を介して対向してい
る構成である。
【0007】前記光導電膜56は、X線などの放射線が
照射されることで電荷(電子−正孔)が発生する半導体
材料が用いられるが、前記文献によれば、暗抵抗が高
く、X線照射に対して良好な光導電特性を示すアモルフ
ァスセレニウム(a−Se)が用いられている。この光
導電膜(a−Se)56は、真空蒸着法によって300
〜600μmの厚みで形成されている。
【0008】また、前記アクティブマトリクス基板は、
液晶表示装置を製造する過程で形成されるアクティブマ
トリクス基板を流用することが可能である。例えば、ア
クティブマトリクス型液晶表示装置(AMLCD)に用
いられるアクティブマトリクス基板は、アモルファスシ
リコン(a−Si)やポリシリコン(p−Si)によっ
て形成された薄膜トランジスタ(TFT)や、XYマト
リクス電極、電荷蓄積容量(Cs)を備えた構造になっ
ている。したがって、若干の設計変更を行うだけで、放
射線二次元検出器用のアクティブマトリクス基板として
利用することが容易である。
【0009】次に、前記構造の放射線二次元画像検出器
の動作原理について説明する。
【0010】前記a−Se膜などの光導電膜56に放射
線が照射されると、光導電膜56内に電荷(電子−正
孔)が発生する。図12および図13に示すように、光
導電膜56と電荷蓄積容量(Cs)55は電気的に直列
に接続された構造になっているので、上部電極58とC
s電極59間との間に電圧を印加しておくと、光導電膜
56で発生した電荷(電子−正孔)がそれぞれ+電極側
と−電極側に移動し、その結果、電荷蓄積容量(Cs)
55に電荷が蓄積される仕組みになっている。なお、光
導電膜56と電荷蓄積容量(Cs)55との間には、薄
い絶縁層からなる電子阻止層62が形成されており、こ
れが一方側からの電荷の注入を阻止する阻止型フォトダ
イオードの役割を果たしている。
【0011】前記の作用で、電荷蓄積容量(Cs)55
に蓄積された電荷は、ゲート電極G1、G2、G3、
…、Gnの入力信号によって薄膜トランジスタ(TF
T)54をオープン状態にすることでソース電極S1、
S2、S3、…、Snより外部に取り出すことが可能で
ある。電極配線(ゲート電極52とソース電極53)、
薄膜トランジスタ(TFT)54、および電荷蓄積容量
(Cs)55などは、すべてXYマトリクス状に設けら
れているため、ゲート電極G1、G2、G3、…、Gn
に入力する信号を線順次に走査することで、二次元的に
X線の画像情報を得ることが可能となる。
【0012】なお、前記二次元画像検出器は、使用する
光導電膜56がX線などの放射線に対する光導電性だけ
でなく、可視光や赤外光に対しても光導電性を示す場合
は、可視光や赤外光の二次元画像検出器としても作用す
る。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記従来の
放射線二次元検出器では、光導電膜56としてa−Se
を用いており、このa−Seは、アモルファス材料特有
の光電流の分散型伝導特性を有していることから応答性
が悪く、また、a−SeのX線に対する感度(S/N
比)が十分でないため、長時間X線を照射して電荷蓄積
容量(Cs)55を十分に充電してからでないと情報を
読み出すことができないといった欠点を持ち合わせてい
る。
【0014】また、X線の照射時に漏れ電流が原因で電
荷が電荷蓄積容量に蓄積することの防止、およびリーク
電流(暗電流)の低減や高電圧保護の目的で、光導電膜
(a−Se)56と上部電極58との間に誘電体層57
が設けられているが、この誘電体層57に残留する電荷
を1フレーム毎に除去するシーケンスを付加する必要が
あるため、前記放射線二次元検出器は静止画の撮影にし
か利用することができないといった問題を生じていた。
【0015】これに対し、動画に対応した画像データを
得るためには、a−Seの代わりに、結晶(もしくは多
結晶)材料で、かつX線に対する感度(S/N比)の優
れた光導電膜56を利用する必要がある。光導電膜56
の感度が向上すれば、短時間のX線照射でも電荷蓄積容
量(Cs)55を十分に充電できるようになり、また、
光導電膜56に高電圧を印加する必要がなくなるため、
誘電体層57自身も不要となる。
【0016】このような、X線に対する感度が優れた光
導電材料としては、CaTeやCdZnTeなどが知ら
れている。一般に、X線の光電吸収は吸収物質の実効原
子番号の5乗に比例するため、例えば、Seの原子番号
が34、CdTeの実効原子番号が50とすると、約
6.9倍の感度の向上が期待できる。ところが、前記放
射線二次元検出器の光導電膜として、a−Seの代わり
にCaTeやCdZnTeを利用しようとすると、以下
のような問題が生じる。
【0017】従来のa−Seの場合、成膜方法としては
真空蒸着法を用いることができ、この時の成膜温度は常
温で可能なため、上述のアクティブマトリクス基板上へ
の成膜が容易であった。これに対して、CdTeやCd
ZnTeの場合は、MBE法やMOCVD法による成膜
法が知られており、特に大面積基板への成膜を考慮する
とMOCVDが適した方法と考えられる。
【0018】しかしながら、MOCVD法でCdTeや
CdZnTeを成膜する場合、原料である有機カドミウ
ム(DMCd)の熱分解温度が約300℃、有機テルル
(DETeやDiPTe)の熱分解温度が各々約400
℃、約350℃であるため、成膜には約400℃の高温
が要求される。
【0019】一般に、アクティブマトリクス基板に形成
されている前述の薄膜トランジスタ(TFT)54は、
半導体層としてa−Si膜やp−Si膜を用いている
が、半導体特性を向上させるために300〜350℃程
度の成膜温度で水素(H2)を付加しながら成膜されて
いる。このようにして形成されるTFT素子の耐熱温度
は約300℃であり、TFT素子をこれ以上の高温に曝
すとa−Si膜やp−Si膜から水素が抜け出し半導体
特性が劣化してしまう。
【0020】したがって、上述のアクティブマトリクス
基板上に、MOCVD法を用いてCdTeやCdZnT
eを成膜することは、成膜温度の観点から事実上困難で
あった。
【0021】本発明は、上述したような問題点に臨みて
なされたものであって、その目的とするところは、アク
ティブマトリクス基板上に300℃以下の低温でCdT
eやCdZnTeなどの半導体材料を形成することで、
応答性がよく、動画像にも対応できる二次元画像検出器
およびその製造方法を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】本発明の二次元画像検出
器は、格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設
けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素
子を介して前記電極配線に接続される画素電極を含む電
荷蓄積容量とからなる画素配列層と、前記画素配列層の
ほぼ全面に対向して形成される電極部と、前記画素配列
層および電極部の間に形成され、光導電性を有する半導
体層とを備えてなる二次元画像検出器において、前記画
素配列層を含むアクティブマトリクス基板と、前記電極
部および半導体層を含む対向基板とを備えており、前記
アクティブマトリクス基板の画素配列層と、前記対向基
板の半導体層とが対向するように両基板が配置されると
ともに、該両基板は導電粒子によって接続されてなり、
前記導電粒子は、前記アクティブマトリクス基板上に形
成された第1の接着剤層と前記対向基板上に形成された
第2の接着剤層との両者により固着されていることを特
徴としており、そのことにより、上記目的は達成され
る。
【0023】また、前記二次元画像検出器において、前
記半導体層が、放射線に対して感度を有することを特徴
としている。
【0024】また、前記二次元画像検出器において、前
記半導体層が、CdTeもしくはCdZnTe化合物半
導体であることを特徴としている。
【0025】また、前記二次元画像検出器において、前
記導電粒子が、樹脂製ボールの表面に金属メッキを施し
たものであることを特徴としている。
【0026】また、前記二次元画像検出器において、前
記第1の接着剤層および前記第2の接着剤層が、エポキ
シ系接着剤であることを特徴としている。
【0027】また、前記二次元画像検出器において、前
記第1の接着剤層の厚さをa、前記第2の接着剤層の厚
さをb、前記アクティブマトリクス基板と前記対向基板
との間隔をc、としたときに、(a+b)<cの関係が
成り立つことを特徴としている。
【0028】また、前記二次元画像検出器において、前
記アクティブマトリクス基板と前記対向基板とは前記導
電粒子によって接続されているとともに、該基板間には
絶縁粒子が介在されていることを特徴としている。
【0029】また、前記二次元画像検出器において、前
記導電粒子の直径をm、前記絶縁粒子の直径をn、前記
第1の接着剤層の厚さをa、前記第2の接着剤層の厚さ
をb、前記アクティブマトリクス基板と前記対向基板と
の間隔をc、としたときに、(c−a−b)<n<mの
関係が成り立つことを特徴としている。
【0030】本発明の二次元画像検出器の製造方法は、
格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設けられ
た複数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介
して前記電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積
容量とからなる画素配列層と、前記画素配列層のほぼ全
面に対向して形成される電極部と、前記画素配列層およ
び電極部の間に形成され、光導電性を有する半導体層と
を備えてなる二次元画像検出器の製造方法において、前
記画素配列層を含むアクティブマトリクス基板を作製す
る工程と、前記電極部および半導体層を含む対向基板を
作製する工程と、前記アクティブマトリクス基板および
対向基板の表面に、接着剤層を形成する工程と、前記ア
クティブマトリクス基板および対向基板のどちらか一方
の前記接着剤層表面に、導電粒子を湿式または乾式の散
布法により散布した後、該両基板を貼り合わせて接続
し、該接着剤層を硬化させる工程と、を含むことを特徴
としており、そのことにより、上記目的は達成される。
【0031】また、前記アクティブマトリクス基板およ
び対向基板の表面に接着剤層を形成する工程において、
接着剤を揮発性の溶媒に溶かして粘度を下げた状態で前
記基板上に塗布し、その後該溶媒を蒸発させることによ
り接着剤層を形成することを特徴としている。
【0032】また、前記アクティブマトリクス基板およ
び対向基板の表面に接着剤層を形成する工程において、
仮支持体に予め接着剤が塗布形成されたシート状接着剤
を前記基板上にラミネートし、その後該仮支持体を剥離
することにより接着剤層を転写形成することを特徴とし
ている。
【0033】以下、本発明の二次元画像検出器およびそ
の製造方法による作用について説明する。
【0034】本発明の二次元画像検出器によれば、格子
状に配列された電極配線と、各格子点毎に設けられた複
数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介して
前記電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積容量
とからなる画素配列層とを含むアクティブマトリクス基
板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面に具備され
た対向基板とが、導電粒子によって接続されてなり、こ
の導電粒子は、アクティブマトリクス基板上に形成され
た第1の接着剤層と対向基板上に形成された第2の接着
剤層との両者により固着されていることにより、従来半
導体層の成膜温度とアクティブマトリクス基板の耐熱性
との関係で、アクティブマトリクス基板上に直接成膜す
ることができなかった半導体材料を、前記半導体層とし
て使用することが可能になる。
【0035】この時、前記両基板を第1の接着剤層と第
2の接着剤層との両者により固着された導電粒子によっ
て接続していることにより、各画素電極毎に電気的絶縁
性は確保され、隣り合う画素電極同士のクロストークも
発生せず、なおかつアクティブマトリクス基板上と半導
体層とを電気的および物理的に接続することが可能にな
る。
【0036】また、前記二次元画像検出器において、前
記半導体層が放射線に対して感度を有していることによ
り、放射線に対する二次元画像検出器を実現することが
可能になる。
【0037】なお、このような構成により使用可能な半
導体材料としては、例えば、CdTeもしくはCdZn
Te化合物半導体が挙げられるが、これらの半導体材料
は、従来用いられていたa−Seに比べて、X線などの
放射線に対する感度が高く、前記半導体層にCdTeも
しくはCdZnTe化合物半導体を用いる場合には、二
次元画像検出器の応答性が向上し、動画の撮影も可能に
なる。
【0038】また、前記二次元画像検出器において、前
記導電粒子が、樹脂製ボールの表面に金属メッキを施し
たものであることにより、荷重をかけることで該導電粒
子が偏平しやすくなり、この結果、電極と導電粒子とが
容易に面接触することになり、確実に電気的接続を得る
ことが可能になる。
【0039】なお、この導電粒子は、100〜1000
個/mm2の密度で配置することにより、全画素への確
実な導電粒子の配置と、画素毎の電気的絶縁性を同時に
得ることが可能になる。
【0040】また、前記二次元画像検出器において、前
記第1の接着剤層および前記第2の接着剤層が、エポキ
シ系接着剤であることにより、該エポキシ系接着剤は接
着力と信頼性の点が優れいているため、前記両基板と導
電粒子との接着における信頼性を向上させることが可能
になる。
【0041】また、前記二次元画像検出器において、前
記第1の接着剤層の厚さをa、前記第2の接着剤層の厚
さをb、前記アクティブマトリクス基板と前記対向基板
との間隔をc、としたときに、(a+b)<cの関係が
成り立つことにより、両基板間隙に形成される空間体積
における前記第1の接着剤および第2の接着剤が占める
体積を小さくすることができるため、両基板間に導電粒
子を挾持して貼り合わせる際に、両基板間隙から溢れる
ような余分な接着剤が発生することがなくなり、スムー
ズに貼り合わせを行うことが可能になる。
【0042】また、前記二次元画像検出器において、前
記アクティブマトリクス基板と前記対向基板とは前記導
電粒子によって接続されているとともに、該基板間には
絶縁粒子が介在されていることにより、クロストークの
増加を招かずに基板間の接着面積のみを大幅に増加させ
ることができ、接着強度を向上させることが可能にな
る。
【0043】ここで、両基板間に導電粒子のみを介して
接続したような構成では、導電粒子の接触点の総面積
(接着面積)は非常に小さいものであるため接着強度が
問題となる場合があり、この場合、導電粒子の数を増加
させることによりその分だけ接着面積を大きくすること
も可能であるが、この導電粒子はむやみに増加させると
導電粒子同士の凝縮や接触の確率が増加してしまい、そ
の結果隣り合う画素同士のクロストークが発生しやすく
なるというような問題が発生する。そこで、前記両基板
間に導電粒子の他に絶縁粒子を介在させることで、クロ
ストークの増加を招かずに基板間の接着強度を向上させ
ることが可能になっている。
【0044】また、前記二次元画像検出器において、前
記導電粒子の直径をm、前記絶縁粒子の直径をn、前記
第1の接着剤層の厚さをa、前記第2の接着剤層の厚さ
をb、前記アクティブマトリクス基板と前記対向基板と
の間隔をc、としたときに、(c−a−b)<n<mの
関係が成り立つことにより、両基板貼り合わせ時の荷重
を増加させることなく接着強度を向上させることが可能
になる。
【0045】ここで、両基板を貼り合わせる際に導電粒
子が少し偏平に変形する程度の荷重をかけて両基板間の
接触導通を得る仕組みになっているが、導電粒子の直径
を絶縁粒子の直径よりも大きくしていることにより、絶
縁粒子を偏平に変形させることなく導電粒子を偏平に変
形させることが可能となり、余分な荷重を必要とするこ
ともなくなり、効率良く導電粒子による電気的接続を得
ることが可能になっている。また、両基板上に形成され
た接着剤層の間隔よりも絶縁粒子の直径を大きくしてい
ることにより、確実に絶縁粒子を両基板上に接触させる
ことが可能となり、絶縁粒子を介在させることによる基
板間の接着強度を向上させるという効果を得ることが可
能になっている。
【0046】また、前記二次元画像検出器において、前
記対向基板の半導体層表面に、前記アクティブマトリク
ス基板上に形成されている各画素電極に対応して、複数
の接続電極が形成されていることにより、対向基板上の
半導体層における画素電極間が電気的に分離され、放射
線や光線の入射によって半導体層内で発生した電荷が入
射位置に対応した接続電極にのみ収集され、周囲の画素
電極に回り込むことがなくなるため、電気的クロストー
クを抑制することが可能になる。
【0047】なお、このとき、前記複数の画素電極の面
積を前記複数の接続電極の面積よりも小さく構成してお
くことにより、X線や光線の入射により半導体層内で発
生した電荷を効率良く収集することができるとともに、
アクティブマトリクス基板と対向基板との貼り合わせ時
に位置ずれが生じたとしても、隣接画素との電気的クロ
ストークを抑制することが可能になる。
【0048】また、前記二次元画像検出器において、前
記対向基板が光導電性を有する半導体層自身を支持基板
にしていることにより、ブリッジマン法やグラディエン
トフリーズ法、トラベルヒーティング法などによって得
られる結晶性半導体基板を利用することが可能になる。
【0049】また、前記二次元画像検出器において、前
記対向基板が検出する光や放射線を透過する基板を支持
基板とし、該支持基板上に光導電性を有する半導体膜を
形成していることにより、対向基板自身の強度を増すこ
とが可能になる。
【0050】本発明の二次元画像検出器の製造方法によ
れば、格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設
けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素
子を介して前記電極配線に接続される画素電極を含む電
荷蓄積容量とからなる画素配列層とを含むアクティブマ
トリクス基板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面
に具備された対向基板との表面に、接着剤層を形成し、
このどちらか一方の接着剤層表面に、導電粒子を湿式ま
たは乾式の散布法により散布した後、該両基板を貼り合
わせて接続し、該接着剤層を硬化させていることによ
り、大面積のアクティブマトリクス基板と対向基板との
貼り合わせの際でも、両基板表面に形成された接着剤層
と両基板間隙に介在された導電粒子とを用いて貼り合わ
せているため、両基板を電気的および物理的に接続する
ことが可能になる。
【0051】なお、前記二次元画像検出器の製造方法に
おける前記アクティブマトリクス基板と対向基板とを貼
り合わせて接続する工程において、前記導電粒子を散布
した後、該両基板を減圧プレス方式でプレスしながら加
熱処理を施して貼り合わせることにより、大面積のアク
ティブマトリクス基板と対向基板との貼り合わせの際で
も、均一にプレスすることが可能になる。
【0052】さらに、前記二次元画像検出器の製造方法
における前記アクティブマトリクス基板と対向基板とを
貼り合わせて接続する工程において、前記導電粒子を散
布した後、該両基板を加圧プレス方式でプレスしながら
加熱処理を施して貼り合わせることにより、汎用的な熱
プレス装置を使用することが可能になる。
【0053】また、前記アクティブマトリクス基板およ
び対向基板の表面に接着剤層を形成する工程において、
接着剤を揮発性の溶媒に溶かして粘度を下げた状態で前
記基板上に塗布し、その後該溶媒を蒸発させることによ
り接着剤層を形成していることにより、大面積のアクテ
ィブマトリクス基板と対向基板との貼り合わせの際で
も、1〜5μmといった厚さの接着剤層を塗布形成する
ことが容易に可能となっている。
【0054】また、前記アクティブマトリクス基板およ
び対向基板の表面に接着剤層を形成する工程において、
仮支持体に予め接着剤が塗布形成されたシート状接着剤
を前記基板上にラミネートし、その後該仮支持体を剥離
することにより接着剤層を転写形成していることによ
り、大面積のアクティブマトリクス基板と対向基板との
貼り合わせの際でも、1〜5μmといった厚さの接着剤
層を塗布形成することが容易に可能となっている。
【0055】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て 図面を参照しながら詳細に説明する。
【0056】(実施の形態1)図1および図2は、本発
明の実施の形態1に係る二次元画像検出器を示すもの
で、図1は、該二次元画像検出器の全体構成の概略を示
す断面図であり、図2は、その二次元画像検出器の1画
素当たりの構成を示す断面図である。
【0057】本実施の形態1における二次元画像検出器
は、図1に示すように、スイッチング素子としての薄膜
トランジスタ(TFT)5と画素電極14とが形成され
たアクティブマトリクス基板1と、接続電極6が形成さ
れた対向基板2とが、上下2層の接着剤層3a、3bと
導電粒子3とを用いて接着固定された構成となってい
る。
【0058】このアクティブマトリクス基板1は、液晶
表示装置を製造する過程で形成されるアクティブマトリ
クス基板と同じプロセスで形成することが可能である。
具体的に説明すれば、図2に示すように、ガラス基板7
上に、XYマトリクス状の電極配線(ゲート電極8とソ
ース電極9)、薄膜トランジスタ(TFT)5、電荷蓄
積容量(Cs)4などにより画素配列層が構成されてい
る。
【0059】前記ガラス基板7には、無アルカリガラス
基板(例えばコーニング社製#7059や#1737)
を用い、その上にTaなどの金属膜からなるゲート電極
8を形成する。ゲート電極8は、Taなどをスパッタ蒸
着で約3000Å成膜した後、所望の形状にパターニン
グして得られる。この際、同時に電荷蓄積容量(Cs電
極)4も形成する。次に、SiNxやSiOxからなる
絶縁膜11を、CVD法で約3500Å成膜して形成す
る。この絶縁膜11は、前記薄膜トランジスタ(TF
T)5のゲート絶縁膜および電荷蓄積容量(Cs)4の
電極間の誘電層として作用する。なお、絶縁膜11とし
て、SiNxやSiOxだけでなく、ゲート電極8とC
s電極4とを陽極酸化した陽極酸化膜を併用してもよ
い。
【0060】次に、薄膜トランジスタ(TFT)5のチ
ャネル部となるa−Si膜(i層)12と、ソース・ド
レイン電極とのコンタクトを図るa−Si膜(n+層)
13とを、CVD法で各々約1000Å、約400Å成
膜した後、所望の形状にパターニングする。次に、Ta
やAlなどの金属膜からなるソース電極9とドレイン電
極(画素電極14にも兼用)とを形成する。このソース
電極9と画素電極14とは、前記金属膜をスパッタ蒸着
で約3000Å成膜した後、所望の形状にパターニング
することで得られる。
【0061】その後、画素電極14の開口部以外の領域
を絶縁保護する目的で、絶縁保護膜15を形成する。こ
の絶縁保護膜15は、SiNxやSiOxからなる絶縁
膜をCVD法で約3000Å成膜した後、所望の形状に
パターニングすることで得られる。なお、この絶縁保護
膜15には、無機の絶縁膜の他に、アクリルやポリイミ
ドなどの有機膜を使用することも可能である。このよう
にして、アクティブマトリクス基板1が形成される。
【0062】なお、ここでは、前記アクティブマトリク
ス基板1のTFT素子として、a−Siを用いた逆スタ
ガ構造のTFT5を用いたが、これに限定されるもので
はなく、p−Siを用いても良いし、スタガ構造にして
も良い。また、前記アクティブマトリクス基板1は、液
晶表示装置を製造する過程で形成されるアクティブマト
リクス基板と同じプロセスで形成することが可能であ
る。
【0063】一方、対向基板2は、X線などの放射線に
対して光導電性を有する半導体基板(光導電体基板)1
6を支持基板としている。ここでは、CdTeもしくは
CdZnTeといった化合物半導体を用いる。前記半導
体基板16の厚みは約0.5mmである。この半導体基
板16は、ブリッジマン法やグラディエントフリーズ
法、トラベルヒーティング法などによって、容易に結晶
基板を形成することが可能である。前記半導体基板16
の一方の面のほぼ全面に、AlなどのX線を透過しやす
い金属によって上部電極17を形成する。また、他方の
面には、厚さ約1000ÅのAlOxからなる絶縁層で
ある電子阻止層18をほぼ全面に形成した後、TaやA
lなど金属膜をスパッタ蒸着で約2000Å成膜し、所
望の形状にパターニングすることで接続電極6を形成す
る。前記接続電極6は、アクティブマトリクス基板に形
成された画素電極14と対応する位置に形成される。
【0064】次に、上述したようなプロセスによって形
成された両基板(アクティブマトリクス基板1および対
向基板2)の表面(接続面)に接着剤層3a、3bをそ
れぞれ形成して導電粒子3を一定の密度で散布配置し、
その後、画素電極14と接続電極6とが各々対向するよ
うに向かい合わせ、圧着することにより前記両基板が電
気的および物理的に接続され、本実施の形態1における
二次元画像検出器が形成される。
【0065】以下に、前記接着剤層3a、3bおよび導
電粒子3を用いて、アクティブマトリクス基板1と対向
基板2とを貼り合わせる際の具体的な方法について図2
乃至図5を用いて説明する。図3(a)(b)、図4
(a)(b)、図5は、両者の基板の貼り合わせプロセ
スを示す図面である。
【0066】先ず、図2に示すように、上述したアクテ
ィブマトリクス基板1と対向基板2との表面(接続面)
に薄い接着剤層3a、3bを塗布形成する。この接着剤
層3a、3bとしては、アクリル系の紫外線硬化型接着
剤やエポキシ系の熱硬化型接着剤や二液性接着剤が用い
られる。なお、このとき、接着剤の粘度が高いと前記基
板表面に均一な厚みで薄く接着剤を塗布形成することが
困難となるため、このような場合には、アルコールやア
セトンなどの揮発性の溶剤に該接着剤を溶解して、5〜
20cP程度に低粘度化した状態で基板表面に塗布し、
その後該溶剤を蒸発させる方法を用いて接着剤層3a、
3bを形成するとよい。本実施の形態1では、この接着
剤層3a、3bとして、信頼性と接着性に優れるエポキ
シ系の熱硬化型接着剤をIPAに溶解させ、約10cP
に低粘度化させた低粘度接着剤溶液を印刷により溶剤蒸
発後に約2μmの厚さになるように形成した。
【0067】また、このような接着剤層3a、3bの形
成方法としては、上述した方法の他に、シート状接着剤
を基板表面に転写形成する方法も有効である。図3
(a)(b)は、シート状接着剤を基板表面に転写形成
する方法を示すプロセス図である。このシート状接着剤
35は、予め仮支持体(フィルム)36上に薄く塗布形
成されたものを用いる。仮支持体36としては、剥離性
と平坦性が優れた材料、例えば4フッ化エチレンを用
い、シート状接着剤35としては、70〜80℃で軟化
し120℃以上で硬化が促進するエポキシ系接着剤を用
いた。
【0068】まず、図3(a)に示すように、80℃に
加熱されたローラー37でシート状接着剤35を仮支持
体36ごと基板1(2)表面にラミネートする。このと
き、シート状接着剤35は加熱されたローラー37によ
り軟化し、基板1(2)表面に粘着する。そして、図3
(b)に示すように、仮支持体36を剥離することによ
り薄い接着剤からなる接着剤層のみが基板1(2)表面
に形成され、これにより接着剤層3a(3b)の転写が
完了する。このような図3(a)(b)に示すような方
法により、基板上に約2μmの厚さを有する接着剤層を
容易に形成することができた。
【0069】次に、上述したようにして接着剤層が形成
されたアクティブマトリクス基板1と対向基板2の内の
少なくとも一方側の基板上に、導電粒子3を散布して配
置する。ここで、導電粒子3としては、樹脂(プラスチ
ック)製のボールに、金(Au)、ニッケル(Ni)な
どの金属やそれらの積層膜(Au/Ni)をメッキ形成
したもの、Niなどの金属製のボール、TiO2などセ
ラミックの結晶に金(Au)、ニッケル(Ni)などの
金属やそれらの積層膜(Au/Ni)をメッキ形成した
もの、ITOなどの透明導電材粒子などが挙げられる。
本実施の形態1においては、アクティブマトリクス基板
1および対向基板2の厚みバラツキを吸収する為に、弾
力性に優れたプラスチック製のボールにAu/Niメッ
キを施したもので、直径が約5μmのものを用いた。
【0070】これらの散布方法としては、図4(a)
(b)に示すように、粒子散布装置によって、アクティ
ブマトリクス基板1と対向基板2とのどちらか一方側の
貼り合わせ面のほぼ全面に、導電粒子3を適当な密度で
散布する(図4ではアクティブマトリクス基板1を使
用)。このときに用いる粒子散布装置としては、主に液
晶表示装置(LCD)の製造過程で、液晶パネル間に介
在させる間隔保持材(スペーサー)を散布配置させる際
に使用するスペーサ散布装置を用いることができる。散
布方法としては、主に図4(a)に示すような湿式散布
方法と図4(b)に示すような乾式散布方法との2種類
がある。
【0071】ここで、湿式散布方法とは、図4(a)に
示すように、容器21内に導電粒子3が分散されたフロ
ンガスやアルコールなどの揮発性の高い溶剤22を準備
し、この分散溶液を塗布用スプレーノズル23を用いて
チャンバー24内に霧状に噴射する方法である。この
時、霧状に噴出された分散溶液は、チャンバー24の側
壁に設けられたヒータ25の加熱により溶剤だけが蒸発
して、導電粒子3だけがアクティブマトリクス基板1上
に降下する。
【0072】また、乾式散布方法とは、図4(b)に示
すように、2〜5kgf/cm2の圧力で導電粒子3を
圧送・噴出させる方法である。まず、秤量部26で秤量
された導電粒子3は、ブローによりマニホールド27を
介して圧送配管内に送られる。次に、圧送用のガスでノ
ズル28まで圧送され、ノズル28でガスタンク29内
の攪拌用ガスと合流し、チャンバー30内に噴出してア
クティブマトリクス基板1上に降下する。
【0073】上述したようなどちらの方法を用いても、
導電粒子3のアクティブマトリクス基板1上への均一な
分布密度での散布が可能であるが、本実施の形態1にお
いては、湿式散布方法を採用した。
【0074】なお、前記導電粒子3の散布密度である
が、密度が高すぎると粒子同士の凝集が多くなり、画素
間での電気的短絡の原因となり、また逆に、密度が小さ
すぎると粒子の存在しない画素の発生確率があがるとい
った問題が生じる。そこで、画素ピッチ150μmのア
クティブマトリクス基板1上に、上述した直径約5μm
の導電粒子3を密度をパラメータにして散布したとこ
ろ、散布密度を1000個/mm2以上にすると急激に
画素間の電気的短絡が増加し、また、散布密度を100
個/mm2以下にすると急激に粒子の存在しない画素の
発生確率があがることが判明した。すなわち、散布密度
を100〜1000個/mm2の割合で散布することが
望ましい。そこで、本実施の形態1においては、約70
0個/mm2の密度で導電粒子3を散布配置した。
【0075】その後、図5に示すように、両基板1、2
を僅かな間隔を設けた状態で接続電極と画素電極との位
置が一致するように対向配置させ、プレス装置を用いて
両基板1、2を貼り合わせた状態で、接着剤層3a、3
bの硬化処理を行う。このとき、導電粒子3に荷重がか
かり、導電粒子3自身が少し偏平に変形する程度のプレ
スが必要である。これにより、導電粒子3が上下の電極
(接続電極と画素電極)に接触して導通を得ることが可
能となる。
【0076】このようなプレスの方法としては、加圧プ
レス方式や減圧プレス方式を用いることができる。加圧
プレス方式とは、通常の油圧プレス機などのことで、パ
ネル外部から加圧を行うという方法である。
【0077】一方、減圧プレス方法とは、プレスすべき
基板1、2間の隙間(パネル内)を減圧することで、外
部からの大気圧を利用してプレスを行うという方法であ
る。この減圧プレス方式は、流体である大気をプレス源
に用いているため、基板のサイズによらず、その部分で
も一定の圧力で加圧することが可能であるため、大面積
基板同士を貼り合わせる際でも、均一にプレスすること
が可能となる。
【0078】なお、この点に関しては、一般的な剛体を
用いた加圧プレスの場合、プレスされる基板表面の平坦
性とプレスする剛体表面の平坦性とが合致しない場合に
は、面内でのプレス圧にばらつきが生じることがあり、
特に基板サイズが大きくなるほど顕著に表れるという傾
向があった。ただし、貼り合わせに要求される加圧力
が、1kgf/cm2以上のときには、大気圧では加圧
できないので、一般的な加圧プレス装置でプレスする必
要性が生じる。本実施の形態1においては、基板サイズ
が約400mm×500mmと大きく、また、用いる導
電粒子3に要求されるプレス力が0.8kgf/cm2
であることから、減圧プレス方式を採用して両基板1、
2の貼り合わせを行った。
【0079】具体的に説明すると、図5に示すように、
まず定盤として使用する土台(ステージ)31に、プレ
ス対象となる両基板1、2を載せ、さらにその上にフィ
ルムシート32を覆い被せる。次に、土台31に設けら
れた穴33から排気を行うことで、土台31とフィルム
シート32との間を減圧する。本実施の形態1の場合に
は、両基板(アクティブマトリクス基板1と対向基板
2)の間隙は、導電粒子3の径に相当する隙間が形成さ
れているが、その隙間についても減圧されることにな
る。この結果、両基板1、2は、フィルムシート32を
介して大気圧でプレスされることになる。
【0080】このようにして、減圧(真空)プレス装置
を用いて両基板1、2をプレスした状態で、装置自身を
オーブンなどを利用して、エポキシ接着剤の硬化温度
(例えば160℃)以上に加熱することにより、接着剤
層3a、3b部分が熱硬化し、導電粒子3と両基板1、
2との接着が完了する。なお、土台31の内部にヒータ
ーを内蔵しておき、そのヒーターで加熱する方法を利用
してもよい。
【0081】ここで、図6に、本実施の形態1における
上述したような工程により貼り合わされた両基板1、2
の断面図を示す。図6に示すように、貼り合わされた両
基板1、2は、該両基板1、2の間隙cと、接着剤層3
aの厚さaと、接着剤層3bの厚さbとの関係が、(a
+b)<cとなるように、それぞれ設定しておく必要が
ある。これにより、両基板1、2の間隙に形成される空
間体積に比べて、前記接着剤層3a、3bと導電粒子3
とを挾持して貼り合わせる際に、両基板1、2間から溢
れるような余分な接着剤が発生することはなく、スムー
ズに両基板1、2の貼り合わせを行うことが可能とな
る。
【0082】次に、図2および図7を用いて、上述した
二次元画像検出器の動作原理について説明する。図7
は、本実施の形態1における二次元画像検出器の1画素
当たりの等価回路を示す回路図である。
【0083】CdTeやCdZnTeからなる半導体基
板(光導電体基板)16にX線が入射すると、光導電効
果によりこの半導体基板16に電荷(電子−正孔)が発
生する。この時、電荷蓄積容量(Cs)4と半導体基板
16とは、画素電極14/接着性導電粒子3/接続電極
6を介して直列に接続された構造になっているので、上
部電極17とCs電極4との間に電圧を印加しておく
と、半導体基板16内で発生した電荷(電子−正孔)が
それぞれ+電極側と−電極側に移動し、その結果、電荷
蓄積容量(Cs)4に電荷が蓄積される仕組みになって
いる。
【0084】なお、半導体基板16と接続電極6との間
には、薄い絶縁層からなる電子阻止層18が形成されて
おり、これが一方側からの電荷の注入を阻止するMIS
(Metal−Insulator−semicond
uctor)構造の阻止型フォトダイオードの役割を果
たしており、X線が入射しない時の暗電流の低減に寄与
している。すなわち、上部電極17側に正電圧を印加し
た場合、電子阻止層18は接続電極6から半導体基板
(光導電体)16への電子の注入を阻止する働きをす
る。なお、半導体基板(光導電体)16と上部電極17
との間にも絶縁層を設け、上部電極17から半導体基板
(光導電体)16への正孔の注入も阻止し、更なる暗電
流低減を図る場合もある。
【0085】この阻止型フォトダイオードの構造として
は、前記MIS構造の他にも、CdTe/CdSなどの
積層膜を用いたヘテロ接合構造、PIN接合構造、ショ
ットキー接合構造を用いることも、もちろん可能であ
る。
【0086】前記の作用により、電荷蓄積容量(Cs)
4に蓄積された電荷は、ゲート電極8の入力信号によっ
て薄膜トランジスタ(TFT)5をオープン状態にする
ことでソース電極9より外部に取り出すことが可能であ
る。電極配線(ゲート電極8とソース電極9)、薄膜ト
ランジスタ(TFT)5、電荷蓄積容量(Cs)4など
は、従来例の図12にも示すように、すべてXYマトリ
クス状に設けられているため、ゲート電極G1、G2、
G3、…、Gnに入力する信号を線順次に走査すること
で、二次元的にX線の画像情報を得ることが可能とな
る。このように、基本的な動作原理は、従来例に示した
画像検出器と同様である。
【0087】前記のごとく、本実施の形態1における二
次元画像検出器は、格子状の電極配線と各格子点毎に設
けられた複数の薄膜トランジスタ(TFT)5と複数の
画素電極14とが具備されたアクティブマトリクス基板
1と、光導電性を有する半導体基板16がほぼ全面に具
備された対向基板とが、接着剤層3a、3bおよび導電
粒子3により電気的および物理的に接着されている構成
である。
【0088】したがって、従来の画像検出器のように、
光導電半導体を直接アクティブマトリクス基板上に成膜
する場合に問題となっていた、アクティブマトリクス基
板の耐熱性に起因する光導電体の成膜温度の制限が、本
実施の形態1の構成では緩和される。この結果、従来で
はアクティブマトリクス基板上に直接成膜できなかった
半導体材料を、容易に画像検出器に使用することが可能
になる。
【0089】また、前記理由により、半導体基板(光導
電体基板)16としてCdTeやCdZnTeを用いる
ことができるため、従来のa−Seを用いた二次元画像
検出器に比べてX線に対する感度が向上するとともに、
半導体基板16と上部電極17間に誘電体層を設ける必
要がなくなり、動画に対応する画像データ、すなわち3
3msec/framのレートで画像データを得ること
が可能になった。
【0090】また、前記構造の二次元画像検出器は、半
導体基板16の貼り合わせ面に、アクティブマトリクス
基板1上に形成されている複数の画素電極14に対応し
て各画素毎に独立された接続電極6が形成されている。
これにより、対向基板2の半導体基板16上の画素間が
電気的に分離され、放射線や光線の入射により半導体基
板16内で発生した電荷が、入射位置に対応した接続電
極6にのみ収集され、周囲の画素に回り込むことなく電
気的クロストークが抑制される。
【0091】さらに、図に示すように、半導体基板側
に、1画素内でできるだけ大きなサイズの接続電極6を
形成し、各画素における画素電極14と接続電極6との
面積の関係を、(画素電極面積)<(接続電極面積)と
設定しておくことで、X線や光線の入射により半導体基
板16内で発生した電荷を効率良く収集できるととも
に、アクティブマトリクス基板1と対向基板2との貼り
合わせ時に位置ずれが生じたとしても、隣接画素との電
気的クロストークを抑制することが可能になる。本実施
の形態1では、ピッチ150μmの画素配列に対し、画
素電極14の形状を一辺が約80μmのほぼ正方形と
し、接続電極6の形状を一辺が約120μmのほぼ正方
形とすることで、アクティブマトリクス基板1および対
向基板2の貼り合わせずれに対し、±20μmのマージ
ンを確保することができた。
【0092】(実施の形態2)前記実施の形態1におけ
る二次元画像検出器は、上述したように、スイッチング
素子としての薄膜トランジスタ(TFT)5と画素電極
14とが形成されたアクティブマトリクス基板1と、接
続電極6が形成された対向基板2とが、上下2層の接着
剤層3a、3bと導電粒子3とを用いて接着固定された
構成となっている。すなわち、両基板1、2は、導電粒
子3が点在する点でのみ接着固定された構成となってい
るため、二次元画像検出器のパネルの機械的強度といっ
た観点からは、必ずしも優れているとはいえないものと
なっている。
【0093】そこで、本実施の形態2では、上述した実
施の形態1と比較して、さらに機械的強度の向上が実現
できる二次元画像検出器の構造について説明する。
【0094】図8は、本発明の実施の形態2に係る二次
元画像検出器を示すもので、該二次元画像検出器の全体
構成の概略を示す断面図である。
【0095】本実施の形態1における二次元画像検出器
は、図8に示すように、スイッチング素子としての薄膜
トランジスタ(TFT)5と画素電極14とが形成され
たアクティブマトリクス基板1と、接続電極6が形成さ
れた対向基板2とが、上下2層の接着剤層3a、3bと
導電粒子3、および絶縁粒子3cを用いて接着固定され
た構成となっている。
【0096】ここで、前記実施の形態1と異なる点は、
両基板1、2の間隙に、導電粒子3だけでなく絶縁粒子
3cも介在させている点である。
【0097】この絶縁粒子3c(粒状のものに限らずフ
ァイバー状のものであってもよい)としては、セラミッ
クボール、プラスチック(樹脂)ボール、ガラスファイ
バーなどを用いることが可能であり、接着剤層が形成さ
れた貼り合わせ前のアクティブマトリクス基板1と対向
基板2の内の少なくとも一方側の基板上に、導電粒子3
と同様にして、湿式散布方法や乾式散布方法などにより
散布して配置するとよい。
【0098】なお、このときのアクティブマトリクス基
板1および対向基板2の構造については、実施の形態1
と同様のものを用いたため、その説明は省略する。
【0099】上述したような本実施の形態2における二
次元画像検出器の構造では、アクティブマトリクス基板
1と対向基板2とが導電粒子3だけでなく絶縁粒子3c
によっても接着固定された構成となっているため、絶縁
粒子3cを増やせば増やすほど、その割合に応じて接着
点が増加することになり、容易にパネルの機械的強度を
向上させることが可能となっている。
【0100】ここで、図9に、本実施の形態2における
二次元画像検出器の貼り合わせ後の両基板1、2の断面
図を示す。図5に示すように、貼り合わされた両基板
1、2の間隙cと、接着剤層3aの厚さaと、接着剤層
3bの厚さbと、導電粒子3の直径mと、絶縁粒子3c
の直径nとの関係が、(c−a−b)<n<mとなるよ
うに、絶縁粒子3cのサイズを設定しておく必要があ
る。
【0101】このような本実施の形態2における二次元
画像検出器の構造によれば、両基板1、2を貼り合わせ
る際に、導電粒子3が少し偏平に変形する程度の荷重を
かけて接触導通を得る仕組みになっていることから、仮
に、n≧mの導電粒子3および絶縁粒子3cを用いたと
すると、導電粒子3に偏平に変形させる際に絶縁粒子3
cまでも偏平に変形させる必要が生じてしまうため、余
分な荷重を必要とすることになる。
【0102】この点に関し、上述したように、n<mと
なるような導電粒子3および絶縁粒子3cを用いること
により、両基板1、2を貼り合わせる際に加えられる力
が全て導電粒子3に荷重されることになり、効率よく導
電粒子3を偏平に変形させて電気的接続を得ることが可
能となる。
【0103】また、仮に、(c−a−b)≧nの絶縁粒
子3cを用いたとすると、該絶縁粒子3cが上下の両基
板1、2上に形成された接着剤3a、3bに同時に接触
することができなくなってしまうため、絶縁粒子3cを
加えることによる接着力向上の効果を得ることは困難と
なってしまう。
【0104】この点に関し、上述したように、(c−a
−b)<nとなるような絶縁粒子3cを用いることによ
り、両基板1、2を貼り合わせる際に、確実に絶縁粒子
3cを上下の両基板1、2上に形成された接着剤3a、
3bに接触させることが可能となる。
【0105】上述してきたように、本実施の形態2にお
ける二次元画像検出器は、(c−a−b)<n<mの関
係を満たす絶縁粒子3cを用いた構成としていることに
より、貼り合わせ時の荷重を増加させることなく上下の
両基板の接着ポイントを増大させることができ、パネル
の機械的強度の向上を実現することが可能になってい
る。
【0106】(実施の形態3)本発明に係る二次元画像
検出器に用いられるアクティブマトリクス基板は、図2
に示した構造に限定されるものではなく、上述した実施
の形態1で示した二次元画像検出器の他の構成について
以下に説明する。図10は、本発明の実施の形態3に係
る二次元画像検出器を示すものであり、該二次元画像検
出器の1画素当たりの構成を示す断面図である。
【0107】なお、本実施の形態3に係る二次元画像検
出器の構成は、図2に示した本実施の形態1に係る二次
元画像検出器の構成と類似しているため、図2で用いた
部材と同一の機能を有する部材については同一の部材番
号を付記し、その説明を省略する。
【0108】図10に示すように、本実施の形態3にお
ける二次元画像検出器は、本実施の形態1に係る二次元
画像検出器と同様に、ガラス基板7上にXYマトリクス
状の電極配線(ゲート電極8とソース電極9)、薄膜ト
ランジスタ(TFT)5、電荷蓄積容量(Cs)4など
が形成されている。
【0109】このガラス基板7には、無アルカリガラス
基板(例えばコーニング社製#7059や#1737)
を用い、その上にTaなどの金属膜からなるゲート電極
8を形成する。ゲート電極8は、Taなどをスパッタ蒸
着で約3000Å成膜した後、所望の形状にパターニン
グして得られる。この際、同時に電荷蓄積容量電極(C
s電極)4も形成される。次に、SiNxやSiOxか
らなる絶縁膜11をCVD法で約3500Å成膜して形
成する。この絶縁膜11は、前記薄膜トランジスタ(T
FT)5のゲート絶縁膜および電荷蓄積容量(Cs)4
の電極間の誘電層として作用する。なお、絶縁膜11と
して、SiNxやSiOxだけでなく、ゲート電極8と
Cs電極4とを陽極酸化した陽極酸化膜を併用してもよ
い。
【0110】次に、薄膜トランジスタ(TFT)5のチ
ャネル部となるa−Si膜(i層)12と、ソース・ド
レイン電極とのコンタクトを図るa−Si膜(n+層)
13とをCVD法で各々約1000Å、約400Å成膜
した後、所望の形状にパターニングする。次に、Taや
Alなどの金属膜からなるソース電極9とドレイン電極
41とを形成する。このソース電極9とドレイン電極4
1とは、上記金属膜をスパッタ蒸着で約3000Å成膜
した後、所望の形状にパターニングすることで得られ
る。
【0111】その後、アクティブマトリクス基板40の
ほぼ全面を覆う形で、絶縁保護膜42を約3μmの厚み
でコートする。この絶縁保護膜42には、感光性を有す
る有機絶縁膜、例えばアクリル樹脂などを用いる。その
後、絶縁保護膜42をフォトリソグラフィ技術でパター
ニングし、所定の場所にスルーホール43を形成する。
次に、絶縁保護膜42の上に、Al、Ti、ITOなど
の導電膜からなる画素電極44をスパッタ蒸着法で約2
000Å成膜し、所望の形状にパターニングする。この
時、保護絶縁膜42に設けたスルーホール43を介し
て、画素電極44と薄膜トランジスタ(TFT)5のド
レイン電極41とを電気的に接続する。
【0112】上述したような構造のアクティブマトリク
ス基板40を、実施の形態1と同様に、X線に対して光
導電性を有する半導体基板(光導電体基板)16を支持
基板とする対向基板2と、上下2層の接着剤層3a、3
bと導電粒子3とを用いて接着固定することで、本実施
の形態3における二次元画像検出器は完成する。実施の
形態1に記載の二次元画像検出器と比較すると、アクテ
ィブマトリクス基板の構造が若干異なるだけで、二次元
画像検出器としての基本的な動作原理は同じである。
【0113】以上のように、本実施の形態3に係る二次
元画像検出器は、アクティブマトリクス基板40のほぼ
全表面を有機絶縁膜からなる絶縁保護膜42で覆った構
成となっているため、該絶縁保護膜42が下地基板(ガ
ラス基板7上にXYマトリクス状の電極配線やTFT5
が形成されている状態のもの)の平坦化効果をもたら
す。すなわち、図2に示した本実施の形態1の構成で
は、TFT5やXYマトリクス状の電極配線によりアク
ティブマトリクス基板1の表面に1μm程度の凹凸が生
じるが、本実施の形態3では、図10に示すように、絶
縁保護膜42によって下地基板の表面が平坦化されるた
め、アクティブマトリクス基板40表面の凹凸は約0.
2μmに抑えられる。
【0114】また、本実施の形態3の構成では、画素電
極44をTFT5や電極配線の上にオーバーラップさせ
た状態で形成させることができるため、画素電極44の
設計マージンを大きくとることができる。
【0115】(実施の形態4)本発明に係る二次元画像
検出器に用いられる対向基板は、図2に示した構造に限
定されるものではなく、上述した実施の形態1で示した
二次元画像検出器の他の構成について以下に説明する。
図11は、本発明の実施の形態4に係る二次元画像検出
器を示すものであり、該二次元画像検出器の1画素当た
りの構成を示す断面図である。
【0116】なお、本実施の形態4に係る二次元画像検
出器の構成も、図2に示した本実施の形態1に係る二次
元画像検出器の構成と類似しているため、図2で用いた
部材と同一の機能を有する部材については同一の部材番
号を付記し、その説明を省略する。
【0117】図11に示すように、ここで用いる対向基
板45は、支持基板46と、該支持基板46上に成膜さ
れる半導体膜(半導体層)47とによって主に構成され
ている。具体的には、支持基板46としては、X線に対
して透過性を有する基板を用いる必要があり、ガラス、
セラミック、シリコン基板などを用いることができる。
なお、ここでは、X線と可視光の両者に対して透過性の
優れた、厚みが0.7〜1.1mmのガラス基板を用い
ている。このような基板であれば、40〜100keV
のX線をほとんど透過する。
【0118】まず、支持基板46の一方の面のほぼ全面
に、Ti、Agなどの金属によって上部電極17を形成
する。但し、この二次元画像検出器を可視光による像の
検出に用いる場合には、前記上部電極17として可視光
に対して透明なITO電極を用いる。
【0119】次に、この上部電極17上に半導体膜47
として、MOCVD法を用いてCdTeやCdZnTe
の多結晶膜を約0.5mmの厚みで形成する。MOCV
D法は、大面積基板への成膜に適しており、原料である
有機カドミウム(ジメチルカドミウム[DMCd]な
ど)、有機テルル(ジエチルテルル[DETe]やジイ
ソプロピルテルル[DiPTe]など)、有機亜鉛(ジ
エチル亜鉛[DEZn]やジイソプロピル亜鉛[DiP
Zn]やジメチル亜鉛[DMZn]など)を用いて、4
00〜500℃の成膜温度で成膜が可能である。
【0120】更にその上に、AlOxの薄い絶縁層から
なる電子阻止層18を、ほぼ全面に形成した後、Taや
Alなど金属膜を約2000Å成膜し所望の形状にパタ
ーニングすることで接続電極6を形成する。この接続電
極6は、アクティブマトリクス基板1に形成された画素
電極14と対応する位置に形成するとよい。
【0121】前記構造の対向基板45を、実施の形態1
と同様に、アクティブマトリクス基板1と、上下2層の
接着剤層3a、3bと導電粒子3とを用いて接着固定す
ることで、本実施の形態4における二次元画像検出器が
完成する。これを実施の形態1に記載の二次元画像検出
器と比較すると、対向基板の構造が若干異なるだけで、
その基本的な動作原理は同じである。
【0122】前記構造の対向基板45を用いると、支持
基板46上に光導電性を有する半導体膜47を形成して
いるので、実施の形態1に記載の対向基板45に比べ
て、力学的強度を増すことが可能になる。したがって、
対向基板45とアクティブマトリクス基板1とを貼り合
わせる際に、対向基板45が割れにくくなり、プロセス
マージンが増大する。
【0123】また、この二次元画像検出器の使用目的を
X線による像の検出に限定すれば、X線を透過しやすい
金属基板を用いて、支持基板46と上部電極17とを兼
用させることも可能である。
【0124】なお、上述したような実施の形態1〜4で
は、主にX線(放射線)に対する二次元画像検出器の場
合について説明してきたが、使用する半導体(光導電
体)がX線などの放射線に対する光導電性だけでなく、
可視光や赤外光に対しても光導電性を示す場合は、可視
光や赤外光の二次元画像検出器として使用することも可
能である。ただし、この場合は、半導体(光導電体)か
らみて光入射側に配置される上部電極17の材料として
は、ITOなどの可視光や赤外光を透過する透明電極を
材料として用いる必要がある。また、半導体(光導電
体)の厚みも、可視光、赤外光の吸収効率に応じて最適
化する必要がある。
【0125】
【発明の効果】本発明の二次元画像検出器によれば、格
子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設けられた
複数のスイッチング素子と、該スイッチング素子を介し
て前記電極配線に接続される画素電極を含む電荷蓄積容
量とからなる画素配列層とを含むアクティブマトリクス
基板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面に具備さ
れた対向基板とが、導電粒子によって接続されてなり、
この導電粒子は、アクティブマトリクス基板上に形成さ
れた第1の接着剤層と対向基板上に形成された第2の接
着剤層との両者により固着されていることにより、従来
半導体層の成膜温度とアクティブマトリクス基板の耐熱
性との関係で、アクティブマトリクス基板上に直接成膜
することができなかった半導体材料を、前記半導体層と
して使用することが可能になった。
【0126】この時、前記両基板を第1の接着剤層と第
2の接着剤層との両者により固着された導電粒子によっ
て接続していることにより、各画素電極毎に電気的絶縁
性は確保され、隣り合う画素電極同士のクロストークも
発生せず、なおかつアクティブマトリクス基板上と半導
体層とを電気的および物理的に接続することが可能にな
った。
【0127】また、前記二次元画像検出器において、前
記半導体層が放射線に対して感度を有していることによ
り、放射線に対する二次元画像検出器を実現することが
可能になった。
【0128】なお、このような構成により使用可能な半
導体材料としては、例えば、CdTeもしくはCdZn
Te化合物半導体が挙げられるが、これらの半導体材料
は、従来用いられていたa−Seに比べて、X線などの
放射線に対する感度が高く、前記半導体層にCdTeも
しくはCdZnTe化合物半導体を用いる場合には、二
次元画像検出器の応答性が向上し、動画の撮影も可能に
なった。
【0129】また、前記二次元画像検出器において、前
記導電粒子が、樹脂製ボールの表面に金属メッキを施し
たものであることにより、荷重をかけることで該導電粒
子が偏平しやすくなり、この結果、電極と導電粒子とが
容易に面接触することになり、確実に電気的接続を得る
ことが可能になった。
【0130】なお、この導電粒子は、100〜1000
個/mm2の密度で配置することにより、全画素への確
実な導電粒子の配置と、画素毎の電気的絶縁性を同時に
得ることが可能になった。
【0131】また、前記二次元画像検出器において、前
記第1の接着剤層および前記第2の接着剤層が、エポキ
シ系接着剤であることにより、該エポキシ系接着剤は接
着力と信頼性の点が優れいているため、前記両基板と導
電粒子との接着における信頼性を向上させることが可能
になった。
【0132】また、前記二次元画像検出器において、前
記第1の接着剤層の厚さをa、前記第2の接着剤層の厚
さをb、前記アクティブマトリクス基板と前記対向基板
との間隔をc、としたときに、(a+b)<cの関係が
成り立つことにより、両基板間隙に形成される空間体積
における前記第1の接着剤および第2の接着剤が占める
体積を小さくすることができるため、両基板間に導電粒
子を挾持して貼り合わせる際に、両基板間隙から溢れる
ような余分な接着剤が発生することがなくなり、スムー
ズに貼り合わせを行うことが可能になった。
【0133】また、前記二次元画像検出器において、前
記アクティブマトリクス基板と前記対向基板とは前記導
電粒子によって接続されているとともに、該基板間には
絶縁粒子が介在されていることにより、クロストークの
増加を招かずに基板間の接着面積のみを大幅に増加させ
ることができ、接着強度を向上させることが可能になっ
た。
【0134】ここで、両基板間に導電粒子のみを介して
接続したような構成では、導電粒子の接触点の総面積
(接着面積)は非常に小さいものであるため接着強度が
問題となる場合があり、この場合、導電粒子の数を増加
させることによりその分だけ接着面積を大きくすること
も可能であるが、この導電粒子はむやみに増加させると
導電粒子同士の凝縮や接触の確率が増加してしまい、そ
の結果隣り合う画素同士のクロストークが発生しやすく
なるというような問題が発生する。そこで、前記両基板
間に導電粒子の他に絶縁粒子を介在させることで、クロ
ストークの増加を招かずに基板間の接着強度を向上させ
ることが可能になった。
【0135】また、前記二次元画像検出器において、前
記導電粒子の直径をm、前記絶縁粒子の直径をn、前記
第1の接着剤層の厚さをa、前記第2の接着剤層の厚さ
をb、前記アクティブマトリクス基板と前記対向基板と
の間隔をc、としたときに、(c−a−b)<n<mの
関係が成り立つことにより、両基板貼り合わせ時の荷重
を増加させることなく接着強度を向上させることが可能
になった。
【0136】ここで、両基板を貼り合わせる際に導電粒
子が少し偏平に変形する程度の荷重をかけて両基板間の
接触導通を得る仕組みになっているが、導電粒子の直径
を絶縁粒子の直径よりも大きくしていることにより、絶
縁粒子を偏平に変形させることなく導電粒子を偏平に変
形させることが可能となり、余分な荷重を必要とするこ
ともなくなり、効率良く導電粒子による電気的接続を得
ることが可能になっている。また、両基板上に形成され
た接着剤層の間隔よりも絶縁粒子の直径を大きくしてい
ることにより、確実に絶縁粒子を両基板上に接触させる
ことが可能となり、絶縁粒子を介在させることによる基
板間の接着強度を向上させるという効果を得ることが可
能になった。
【0137】また、前記二次元画像検出器において、前
記対向基板の半導体層表面に、前記アクティブマトリク
ス基板上に形成されている各画素電極に対応して、複数
の接続電極が形成されていることにより、対向基板上の
半導体層における画素電極間が電気的に分離され、放射
線や光線の入射によって半導体層内で発生した電荷が入
射位置に対応した接続電極にのみ収集され、周囲の画素
電極に回り込むことがなくなるため、電気的クロストー
クを抑制することが可能になった。
【0138】なお、このとき、前記複数の画素電極の面
積を前記複数の接続電極の面積よりも小さく構成してお
くことにより、X線や光線の入射により半導体層内で発
生した電荷を効率良く収集することができるとともに、
アクティブマトリクス基板と対向基板との貼り合わせ時
に位置ずれが生じたとしても、隣接画素との電気的クロ
ストークを抑制することが可能になった。
【0139】また、前記二次元画像検出器において、前
記対向基板が光導電性を有する半導体層自身を支持基板
にしていることにより、ブリッジマン法やグラディエン
トフリーズ法、トラベルヒーティング法などによって得
られる結晶性半導体基板を利用することが可能になっ
た。
【0140】また、前記二次元画像検出器において、前
記対向基板が検出する光や放射線を透過する基板を支持
基板とし、該支持基板上に光導電性を有する半導体膜を
形成していることにより、対向基板自身の強度を増すこ
とが可能になった。
【0141】本発明の二次元画像検出器の製造方法によ
れば、格子状に配列された電極配線と、各格子点毎に設
けられた複数のスイッチング素子と、該スイッチング素
子を介して前記電極配線に接続される画素電極を含む電
荷蓄積容量とからなる画素配列層とを含むアクティブマ
トリクス基板と、光導電性を有する半導体層がほぼ全面
に具備された対向基板との表面に、接着剤層を形成し、
このどちらか一方の接着剤層表面に、導電粒子を湿式ま
たは乾式の散布法により散布した後、該両基板を貼り合
わせて接続し、該接着剤層を硬化させていることによ
り、大面積のアクティブマトリクス基板と対向基板との
貼り合わせの際でも、両基板表面に形成された接着剤層
と両基板間隙に介在された導電粒子とを用いて貼り合わ
せているため、両基板を電気的および物理的に接続する
ことが可能になった。
【0142】なお、前記二次元画像検出器の製造方法に
おける前記アクティブマトリクス基板と対向基板とを貼
り合わせて接続する工程において、前記導電粒子を散布
した後、該両基板を減圧プレス方式でプレスしながら加
熱処理を施して貼り合わせることにより、大面積のアク
ティブマトリクス基板と対向基板との貼り合わせの際で
も、均一にプレスすることが可能になった。
【0143】さらに、前記二次元画像検出器の製造方法
における前記アクティブマトリクス基板と対向基板とを
貼り合わせて接続する工程において、前記導電粒子を散
布した後、該両基板を加圧プレス方式でプレスしながら
加熱処理を施して貼り合わせることにより、汎用的な熱
プレス装置を使用することが可能になった。
【0144】また、前記アクティブマトリクス基板およ
び対向基板の表面に接着剤層を形成する工程において、
接着剤を揮発性の溶媒に溶かして粘度を下げた状態で前
記基板上に塗布し、その後該溶媒を蒸発させることによ
り接着剤層を形成していることにより、大面積のアクテ
ィブマトリクス基板と対向基板との貼り合わせの際で
も、1〜5μmといった厚さの接着剤層を塗布形成する
ことが容易に可能となった。
【0145】また、前記アクティブマトリクス基板およ
び対向基板の表面に接着剤層を形成する工程において、
仮支持体に予め接着剤が塗布形成されたシート状接着剤
を前記基板上にラミネートし、その後該仮支持体を剥離
することにより接着剤層を転写形成していることによ
り、大面積のアクティブマトリクス基板と対向基板との
貼り合わせの際でも、1〜5μmといった厚さの接着剤
層を塗布形成することが容易に可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の実施の形態1に係る二次元画
像検出器の全体構成の概略を示す断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態1に係る二次元画
像検出器の1画素当たりの構成の概略を示す断面図であ
る。
【図3】図3(a)(b)は、本発明の実施の形態1に
係る二次元画像検出器における接着剤層の形成方法を示
したプロセス図である。
【図4】図4(a)(b)は、本発明の実施の形態1に
係る二次元画像検出器におけるアクティブマトリクス基
板と対向基板との貼り合わせ方法を示したプロセス図で
ある。
【図5】図5は、本発明の実施の形態1に係る二次元画
像検出器における導電粒子の散布方法を示したプロセス
図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態1に係る二次元画
像検出器の貼り合わせ後の両基板を示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態1に係る二次元画
像検出器の1画素当たりの等価回路を示す図面である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態2に係る二次元画
像検出器の1画素当たりの構成の概略を示す断面図であ
る。
【図9】図9は、本発明の実施の形態2に係る二次元画
像検出器の貼り合わせ後の両基板を示す断面図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態3に係る二次
元画像検出器の1画素当たりの構成の概略を示す断面図
である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態4に係る二次
元画像検出器の1画素当たりの構成の概略を示す断面図
である。
【図12】図12は、従来の二次元画像検出器の構造の
模式的に示した図面である。
【図13】図13は、従来の二次元画像検出器の1画素
当たりの構成の概略を示す断面図である。
【符号の説明】
1 アクティブマトリクス基板 2 対向基板 3 導電粒子 3a 接着剤層 3b 接着剤層 3c 絶縁粒子 4 電荷蓄積容量電極 5 薄膜トランジスタ(TFT) 6 接続電極 7 ガラス基板 8 ゲート電極 9 ソース電極 11 絶縁膜 12 a−Si膜(i層) 13 a−Si膜(n+層) 14 画素電極 15 絶縁保護膜 16 半導体基板 17 上部電極 18 電子阻止層 21 容器 22 溶剤 23 塗布用スプレーノズル 24 チャンバ 25 ヒータ 26 秤量部 27 マニホールド 28 ノズル 29 ガスタンク 30 チャンバ 31 土台(ステージ) 32 フィルムシート 33 排気穴 35 シート状接着剤 36 仮支持体 37 ローラー 40 アクティブマトリクス基板 41 ドレイン電極 42 絶縁保護膜 43 コンタクトホール 44 画素電極 45 対向基板 46 支持基板 47 半導体膜(光導電膜) 51 ガラス基板 52 ゲート電極 53 ソース電極 54 薄膜トランジスタ(TFT) 55 電荷蓄積容量電極 56 光導電膜(Se) 57 誘電体層 58 上部電極 59 Cs電極 60 画素電極 61 絶縁膜 62 電子阻止層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 27/146 H04N 5/32 27/14 H01L 27/14 E 29/786 K H04N 5/32 29/78 622

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 格子状に配列された電極配線と、各格子
    点毎に設けられた複数のスイッチング素子と、該スイッ
    チング素子を介して前記電極配線に接続される画素電極
    を含む電荷蓄積容量とからなる画素配列層と、 前記画素配列層のほぼ全面に対向して形成される電極部
    と、 前記画素配列層および電極部の間に形成され、光導電性
    を有する半導体層とを備えてなる二次元画像検出器にお
    いて、 前記画素配列層を含むアクティブマトリクス基板と、 前記電極部および半導体層を含む対向基板とを備えてお
    り、 前記アクティブマトリクス基板の画素配列層と、前記対
    向基板の半導体層とが対向するように両基板が配置され
    るとともに、該両基板は導電粒子によって接続されてな
    り、 前記導電粒子は、前記アクティブマトリクス基板上に形
    成された第1の接着剤層と前記対向基板上に形成された
    第2の接着剤層との両者により固着されていることを特
    徴とする二次元画像検出器。
  2. 【請求項2】 前記半導体層が、放射線に対して感度を
    有することを特徴とする請求項1に記載の二次元画像検
    出器。
  3. 【請求項3】 前記半導体層が、CdTeもしくはCd
    ZnTe化合物半導体であることを特徴とする請求項2
    に記載の二次元画像検出器。
  4. 【請求項4】 前記導電粒子が、樹脂製ボールの表面に
    金属メッキを施したものであることを特徴とする請求項
    1乃至3に記載の二次元画像検出器。
  5. 【請求項5】 前記第1の接着剤層および前記第2の接
    着剤層が、エポキシ系接着剤であることを特徴とする請
    求項1乃至4に記載の二次元画像検出器。
  6. 【請求項6】 前記第1の接着剤層の厚さをa、前記第
    2の接着剤層の厚さをb、前記アクティブマトリクス基
    板と前記対向基板との間隔をc、としたときに、(a+
    b)<cの関係が成り立つことを特徴とする請求項1乃
    至5に記載の二次元画像検出器。
  7. 【請求項7】 前記アクティブマトリクス基板と前記対
    向基板とは前記導電粒子によって接続されているととも
    に、該基板間には絶縁粒子が介在されていることを特徴
    とする請求項1乃至6に記載の二次元画像検出器。
  8. 【請求項8】 前記導電粒子の直径をm、前記絶縁粒子
    の直径をn、前記第1の接着剤層の厚さをa、前記第2
    の接着剤層の厚さをb、前記アクティブマトリクス基板
    と前記対向基板との間隔をc、としたときに、(c−a
    −b)<n<mの関係が成り立つことを特徴とする請求
    項1乃至7に記載の二次元画像検出器。
  9. 【請求項9】 格子状に配列された電極配線と、各格子
    点毎に設けられた複数のスイッチング素子と、該スイッ
    チング素子を介して前記電極配線に接続される画素電極
    を含む電荷蓄積容量とからなる画素配列層と、 前記画素配列層のほぼ全面に対向して形成される電極部
    と、 前記画素配列層および電極部の間に形成され、光導電性
    を有する半導体層とを備えてなる二次元画像検出器の製
    造方法において、 前記画素配列層を含むアクティブマトリクス基板を作製
    する工程と、 前記電極部および半導体層を含む対向基板を作製する工
    程と、 前記アクティブマトリクス基板および対向基板の表面
    に、接着剤層を形成する工程と、 前記アクティブマトリクス基板および対向基板のどちら
    か一方の前記接着剤層表面に、導電粒子を湿式または乾
    式の散布法により散布した後、該両基板を貼り合わせて
    接続し、該接着剤層を硬化させる工程と、を含むことを
    特徴とする二次元画像検出器の製造方法。
  10. 【請求項10】 前記アクティブマトリクス基板および
    対向基板の表面に接着剤層を形成する工程において、接
    着剤を揮発性の溶媒に溶かして粘度を下げた状態で前記
    基板上に塗布し、その後該溶媒を蒸発させることにより
    接着剤層を形成することを特徴とする請求項9に記載の
    二次元画像検出器の製造方法。
  11. 【請求項11】 前記アクティブマトリクス基板および
    対向基板の表面に接着剤層を形成する工程において、仮
    支持体に予め接着剤が塗布形成されたシート状接着剤を
    前記基板上にラミネートし、その後該仮支持体を剥離す
    ることにより接着剤層を転写形成することを特徴とする
    請求項9に記載の二次元画像検出器の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015004551A (ja) * 2013-06-19 2015-01-08 キヤノン株式会社 放射線検出装置およびその製造方法
CN113936983A (zh) * 2015-02-06 2022-01-14 卡尔蔡司显微镜有限责任公司 用于物体的粒子光学检查的粒子束系统和方法

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