JP3669942B2 - 分注装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、分注装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば検体(試料)や試薬(薬液)等の少量の液体を分注する分注装置が知られており、例えば血液分析検査やバイオ工学における分析を行う際等に使用されている。
【0003】
このような分注装置は、ポンプ空間(例えばピストンポンプでは、シリンダとピストンとで画成される空間)の容積を増減して気体(空気)を吸入/吐出するポンプと、前記ポンプ空間に連通する内腔を有するノズルとを備えている。なお、このノズルは、通常、ディスポーザブルのチップになっている。
【0004】
そして、この分注装置は、前記ポンプを作動させポンプ空間の容積を増大させることにより、ポンプ空間やノズルの内腔等にある気体を介して、ノズルの内腔に液体を吸入する。次いで、ポンプ空間の容積を減少させることにより、吸入した液体をノズルの先端開口から吐出し、1箇所または複数箇所に分注する。
【0005】
近年、前述したような検査・分析等においては、使用する検体や試薬の量の微量化が進行している。これに伴なって、分注装置は、1回の液体吐出量の微量化が要望されている。
【0006】
しかしながら、従来の分注装置は、液体吐出量を十分に少なくすることができなかった。例えば、分注する液体が水である場合には、液体吐出量を10μL程度以下にすることができなかった。
【0007】
すなわち、従来の分注装置では、例えば、水を5μLだけ吐出しようとして、ポンプの作動によりポンプ空間の容積を5μLだけ減少させた場合、ノズルの内腔やポンプ空間等にある気体が圧縮されるのみで、ノズル内の水を先端開口から吐出することができなかった。
【0008】
そして、この状態からさらにポンプ空間の容積を減少させて、無理に吐出した場合には、目標とした吐出量(5μL)よりも多量に吐出されてしまう。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の分注装置よりも少ない量の液体を吐出することができる分注装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような目的は、下記(1)〜(3)の本発明により達成される。
【0011】
(1) 内部に画成されたポンプ空間の容積を増減して気体を吸入/吐出するポンプと、
前記ポンプ空間と連通する内腔を有するノズルとを備え、
前記ポンプの作動により、前記気体を介して前記ノズルの内腔に液体を吸入し、吸入した液体を前記ノズルの先端部が空中にある状態で吐出し、分注する分注装置であって、
下記式(I)により定められるMが1×10-93未満であることを特徴とする分注装置。
M=V0・σW/(0.3P0・d) ・・・(I)
(式中、V0[m3]は、液体を吸入する前の状態における前記ポンプ空間および前記ノズルの内腔を含む連続した内部空間の容積、d[m]は、前記ノズルの先端開口の内径、P0[Pa]は、標準大気圧、σW[N/m]は、水の表面張力を表す。)
【0012】
(2) 前記ノズルの先端開口の内径が、0.1〜2mmである上記(1)に記載の分注装置。
【0013】
(3) 前記ノズルは、装置本体に対し着脱自在に設置されている上記(1)または(2)に記載の分注装置。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の分注装置を添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0017】
図1は、本発明の分注装置の実施形態(液体を吸入する前の状態)を示す縦断面図、図2は、図1に示す分注装置(吐出動作前の状態)の縦断面図、図3は、図1に示す分注装置(吐出動作後の状態)の縦断面図、図4は、ノズルの先端部を拡大して示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図1ないし図4中の上側を「基端」、下側を「先端」と言う。
【0018】
図1に示す分注装置1は、ポンプ2と、ノズル(ノズルチップ)3と、ノズル取付部4と、気体流路5とを有しており、例えば、血液分析検査やバイオ工学における分析等において、血清等の検体や試薬(薬液)等の液体を分注するものである。以下、各部の構成について説明する。
【0019】
図1に示すように、ポンプ2は、ピストンポンプ(シリンジポンプ)であり、シリンダ21と、該シリンダ21の内部に設置されたピストン22とを有している。
【0020】
ピストン22は、シリンダ21の内部をシリンダ21の軸方向に沿って移動可能になっている。このピストン22の移動により、シリンダ21とピストン22とで囲まれて形成された(画成された)ポンプ空間23の容積が増減する。ポンプ2は、このポンプ空間23の容積(以下、「ポンプ空間容積」と言う。)の増減により、気体(空気)を吸入/吐出する。
【0021】
ピストン22は、例えば、送りネジ(ボールネジ)とこれを回転するサーボモータ(ステッピングモータ)とを有する駆動機構(図示せず)により、ピストンロッド24を介して駆動(移動)されるようになっている。
【0022】
ポンプ空間23からは、これに連通する気体流路5が延びている。この気体流路5は、ノズル取付部4にまで続いて形成されている。
【0023】
ノズル取付部4には、後述するノズル3を着脱自在に取り付け可能になっている。
【0024】
ノズル3は、ほぼ筒状(円筒状)をなし、内腔31と、先端開口(先端開口部)32と、基端開口(基端開口部)33とを有している。このノズル3は、好ましくは、その軸方向が上下方向となるように設置されている。また、ノズル3は、その少なくとも一部に、先端方向に向かって内径および外径が漸減する部分を有しているのが好ましい。
【0025】
このノズル3は、例えば、その基端開口(基端開口部)33にノズル取付部4が挿入、嵌合することにより、ノズル取付部4に取り付けられており、基端開口33とノズル取付部4との間では、気密性が保たれている。このような構成により、ノズル3の内腔31は、気体流路5を介して、ポンプ空間23に連通している。また、ポンプ空間23、内腔31および気体流路5を含む内部空間は、先端開口32以外では閉じた空間(閉空間)になっている。
【0026】
ノズル3は、ノズル取付部4に対し、着脱自在になっており、異なる液体を分注する際には、ノズル3を交換することによりコンタミネーションを防止することができる。また、ノズル3は、好ましくは、例えば各種樹脂材料等で構成されており、ディスポーザブルとなっている。
【0027】
ノズル3の先端開口32の内径dは、特に限定されないが、0.1〜2mmであることが好ましく、0.2〜0.8mmであることがより好ましく、例えば0.4mmとすることができる。
【0028】
先端開口32の内径dが前記下限値より小さいと、液体20が先端開口32を通過する抵抗が大きくなって、液体20の種類等によっては、液体20を吐出しにくくなる場合がある。
【0029】
先端開口32の内径dが前記上限値より大きいと、液体20の種類等によっては、液体20を精度良く(正確な量で)吐出することができない場合がある。
【0030】
このような分注装置1は、ポンプ2およびノズル3を含む分注ヘッドを3次元方向に移動する分注ヘッド移動機構(図示せず)を有しており、該分注ヘッド移動機構により、ポンプ2およびノズル3を分注する液体20の吸入箇所(貯留部10)と吐出箇所(図示せず)とに移動する。
【0031】
液体20を吸入する前の状態では、図1に示すように、ピストン22がシリンダ21の先端部付近に位置し、ポンプ空間容積が小さい状態になっている。
【0032】
液体20を吸入する際には、図1に示す状態から、前記分注ヘッド移動機構の作動により、ポンプ2およびノズル3を下降させて、ノズル3の先端開口32を貯留部10に貯留された液体20に浸す。次いで、ピストン22をシリンダ21に対し基端方向に移動してポンプ空間容積を増大させ、ポンプ空間23に気体を吸入する。これにより、ポンプ空間23、気体流路5および内腔31内にある気体が負圧となり、この負圧によって、図2に示すように、液体20は、ノズル3の内腔31に吸入され、蓄えられる。
【0033】
このように、分注装置1は、ポンプ空間23、気体流路5および内腔31内にある気体を介して、液体20をノズル3の内腔31に吸入する。液体20を吸入した状態で、ポンプ空間23、気体流路5および内腔31内にある気体を、以下、「介在気体」と言う。
【0034】
ノズル3の内腔31に蓄えられた液体20を先端開口32から吐出(排出)する際には、図3に示すように、ノズル3の先端部(先端開口32)が空中にある状態で、ピストン22をシリンダ21に対し先端方向に移動する。なお、図3中では、移動前(吐出動作前)のピストン22を一点鎖線で示し、移動後(吐出動作後)のピストン22を実線で示す。
【0035】
このピストン22の移動により、ポンプ空間容積が減少し、ポンプ空間23から気体が吐出され、介在気体の圧力が高まる。これにより、内腔31にある液体20の上側の液面202が介在気体に押圧されるようにして、液体20が先端開口32から吐出される。
【0036】
このようにして先端開口32から吐出された液体20は、ノズル3の先端部に付着した状態となる。この状態で、前記分注ヘッド移動機構を作動してノズル3の先端部を吐出先の容器に接触させ、これにより、吐出された液体20を吐出先の容器に付与する。または、吐出した液体20を吐出先の容器に滴下(落下)させることとしてもよい。
【0037】
このような吐出動作において、先端開口32から吐出される液体20の量(以下、この量を「液体吐出量」と言う。)は、ポンプ空間容積の減少量ΔV(図3参照)にほぼ等しい。逆に言えば、液体吐出量を例えばV1とするには、吐出動作におけるポンプ空間容積の減少量ΔVが目標とする液体吐出量V1とほぼ等しくなる(ΔV≒V1となる)ように、ピストン22を移動する。
【0038】
ところが、このような吐出動作においては、液体吐出量をある程度以下にすることはできず、従来の分注装置では、例えば液体20が水である場合には、液体吐出量を10μL程度以下にすることはできなかった。すなわち、従来の分注装置では、例えば5μLの液体20(水)を吐出しようとして、吐出動作においてポンプ空間容積を5μLだけ減少させたような場合、介在気体が圧縮されるのみで、ノズルの先端開口から液体20(水)を吐出することができなかった。
【0039】
これに対し、本発明では、以下に述べるような構成により、従来の分注装置よりも少ない量の液体20を吐出することができる。
【0040】
本発明の分注装置1は、液体20を吸入する前の状態(図1に示す状態)におけるポンプ空間23およびノズル3の内腔31を含む連続した内部空間の容積をV0[m3]、ノズル3の先端開口32の内径をd[m]、標準大気圧をP0[Pa]、水の表面張力をσW[N/m]としたとき、下記式(I)により定められるMが1×10-93未満(M<1μL)となるように構成されている。
M=V0・σW/(0.3P0・d) ・・・(I)
前記V0は、ポンプ空間23および内腔31に加えて、これらに連通するすべての部分(気体流路5等)を含んだものの容積である。よって、例えば、ポンプ空間23と内腔31との間に凹部、分岐路等がある場合には、これらの容積もすべて含まれる。すなわち、このV0は、分注系のデッドボリュウムを意味するものである。
【0041】
また、本明細書中では、標準大気圧P0は、101.3×103Paとし、水の表面張力σWは、73×10-3N/mとする。
【0042】
このような構成により、分注装置1は、液体20が水である場合、液体吐出量を最少でほぼ1μLとすることができる。
【0044】
次に、本発明者らが以上説明したような本発明を完成するに到った経緯について説明する。
【0045】
本発明者らは、前述したように液体吐出量をある程度以下にすることができない原因は、先端開口32付近における液体20の液面201に作用する表面張力にあることを見出した。
【0046】
液体20が先端開口32から吐出される直前の状態では、図4に示すように、液体20は、その表面張力により先端開口32においてほぼ球面状の液面201を形成する。
【0047】
この液面201は、図2に示す状態からピストン22が徐々に先端方向に移動してポンプ空間容積が減少していくと、上側の液面202が介在気体に押圧されることにより、図4中の一点鎖線Aで示すような状態や図4中の実線で示す状態を経て、図4中の一点鎖線Bで示すような状態へと膨らんでいく。
【0048】
このような液面201が形成されている状態では、液面201に作用する表面張力により、液体20の圧力は、液面201より外側の圧力、すなわち、大気圧P0よりも大きくなる。よって、表面張力による圧力の増分をΔPLとすると、内腔31にある液体20の圧力は、(P0+ΔPL)となる。
【0049】
この圧力の増分ΔPLは、液体20の表面張力をσ[N/m]、液面201の曲率半径をr[m]としたとき、2σ/rとなる。すなわち、ΔPLは、液面201の曲率半径が小さいほど大きくなる。
【0050】
液体20が先端開口32から吐出される過程において、液面201の曲率半径が最も小さくなるのは、図4中の一点鎖線Aで示す状態や一点鎖線Bで示す状態と比較して分かるように、図4中の実線で示す状態、すなわち、先端開口32から液面201が半球状に突出する状態である。このときの液面201の曲率半径rは、d/2になる。
【0051】
よって、液面201に作用する表面張力による圧力の増分ΔPLは、r=d/2のときに、最大となり、その最大値は、4σ/dとなる。すなわち、液体20が先端開口32から吐出される過程において、内腔31にある液体20の圧力は、最大で(P0+4σ/d)となる。
【0052】
以上述べたようなことから、本発明者らは、例えばV1の量の液体20を先端開口32から吐出するには、図2に示す状態からポンプ空間容積をΔV≒V1であるようなΔVだけ減少させた場合に、介在気体の圧力が(P0+4σ/d)を超える必要があり、これを超えることができないと、上側の液面202に作用する介在気体の圧力よりも、下側の液面201に作用する大気圧および表面張力の方が勝ってしまい、液体20を先端開口32から吐出することができない、ということを見出した。
【0053】
そこで、本発明者らは、図2に示す吐出動作前の状態と、図3に示す吐出動作後の状態とを比較して、ポンプ空間容積をΔVだけ減少させたときの介在気体の圧力を算出し、この圧力が(P0+4σ/d)を超えるための条件を以下のように求めた。
【0054】
内腔31に吸入した液体20が少量である場合には、吐出動作前における介在気体の体積および圧力は、それぞれ、前記V0(分注系のデッドボリューム)および大気圧P0で近似することができる。よって、図2に示す吐出動作前の状態における介在気体の圧力、体積をそれぞれP0、V0とした。
【0055】
図3に示す吐出動作後の状態では、介在気体の体積は、ポンプ空間容積がΔV減少することにより、(V0−ΔV)となる。また、吐出動作前に対する吐出動作後の介在気体の圧力の増分をΔPGとする。よって、吐出動作後の介在気体の圧力は、(P0+ΔPG)となる。
【0056】
このとき、これらの間に下記式(II)が成り立つ。
0・V0 n=(P0+ΔPG)・(V0−ΔV)n ・・・(II)
【0057】
前記式(II)において、nは、介在気体の比熱比をγとしたとき、1≦n≦γなる自然数である。介在気体が吐出動作前後で等温変化する場合には、n=1で前記式(II)が成り立ち、断熱変化する場合には、n=γで前記式(II)が成り立つ。
【0058】
ここでは、介在気体を空気であるとして、比熱比γを1.4とする。また、実際上は、介在気体の状態変化は、等温変化と断熱変化との中間の変化となるため、n=1.2で前記式(II)が成り立つものとした。よって、n=1.2として、式(II)を変形すると下記式(III)が得られる。
ΔPG=P0(1−ΔV/V0-1.2−P0 ・・・(III)
【0059】
液面201の表面張力が問題となるのは、ポンプ空間容積の減少量ΔV(≒液体吐出量)が微量のときであるため、ここでは、ΔVは、V0よりも十分に小さいとしてよい。よって、式(III)においてΔV/V0≪1であるとすると、近似的に下記式(IV)が得られる。
ΔPG≒1.2P0・ΔV/V0 ・・・(IV)
【0060】
前記式(IV)より、吐出動作後の介在気体の圧力は、(P0+1.2P0・ΔV/V0)となる。よって、液体20が吐出されるための条件は、この吐出動作後の介在気体の圧力(P0+1.2P0・ΔV/V0)が、前記液体20の最大圧力(P0+4σ/d)を超えること、すなわち、下記式(V)となる。
0+1.2P0・ΔV/V0>P0+4σ/d ・・・(V)
【0061】
この式(V)を変形すると、下記式(VI)が得られる。
ΔV>V0・σ/(0.3P0・d) ・・・(VI)
【0062】
前記式(VI)が本発明者らの見出した、液体20を吐出するための条件式である。前記式(VI)によれば、吐出動作におけるポンプ空間容積の減少量ΔVがV0・σ/(0.3P0・d)より大きい場合には、液体20を先端開口32から吐出することができ、ΔVにほぼ等しい液体吐出量が得られることが分かる。すなわち、吐出可能な最少の液体吐出量は、ほぼV0・σ/(0.3P0・d)であることが分かる。
【0063】
液体20が水である場合には、前記式(VI)においてσ=σWとすることにより、下記式(VII)が得られる。
ΔV>V0・σW/(0.3P0・d) ・・・(VII)
【0064】
前記式(VII)によれば、液体20が水である場合には、吐出動作におけるポンプ空間容積の減少量ΔVがV0・σW/(0.3P0・d)より大きい場合には、液体20(水)を先端開口32から吐出することができ、ΔVにほぼ等しい液体吐出量が得られることが分かる。すなわち、液体20が水である場合には、吐出可能な最少の液体吐出量は、ほぼV0・σW/(0.3P0・d)であることが分かる。
【0065】
ここで、前記式(VII)の右辺は、前記Mに等しい。よって、M<1μLであると、ΔV≧1μLとなり、前述したように、液体20が水である場合には、液体吐出量を最少でほぼ1μLとすることができることが導かれる。
【0066】
以上、本発明の分注装置を図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、分注装置を構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。
【0067】
例えば、ポンプ2は、図示のようなピストンポンプに限らず、ポンプ空間の容積を増減して気体を吸入/吐出するものであればいかなるものであってもよい。
【0068】
また、以上では、分注する液体が水である場合を中心に説明したが、本発明では、水以外の液体を分注する場合であっても、従来の分注装置よりも少ない量の液体を吐出することができる。
【0069】
なお、吐出可能な液体吐出量は、液体の表面張力によって異なり、表面張力の大きいものほど吐出可能な液体吐出量が少なく、逆に、表面張力の小さいものほど吐出可能な液体吐出量が多い。よって、水以外の液体を分注する場合、吐出可能な液体吐出量は、通常、前述した値とは異なるものとなる。
【0070】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、従来の分注装置よりも少ない量の液体を吐出することができる。また、より精確な(精度の良い)分注をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の分注装置の実施形態(液体を吸入する前の状態)を示す縦断面図である。
【図2】図1に示す分注装置(吐出動作前の状態)の縦断面図である。
【図3】図1に示す分注装置(吐出動作後の状態)の縦断面図である。
【図4】ノズルの先端部を拡大して示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 分注装置
2 ポンプ
21 シリンダ
22 ピストン
23 ポンプ空間
24 ピストンロッド
3 ノズル
31 内腔
32 先端開口
33 基端開口
4 ノズル取付部
5 気体流路
10 貯留部
20 液体
201、202 液面

Claims (3)

  1. 内部に画成されたポンプ空間の容積を増減して気体を吸入/吐出するポンプと、
    前記ポンプ空間と連通する内腔を有するノズルとを備え、
    前記ポンプの作動により、前記気体を介して前記ノズルの内腔に液体を吸入し、吸入した液体を前記ノズルの先端部が空中にある状態で吐出し、分注する分注装置であって、
    下記式(I)により定められるMが1×10-93未満であることを特徴とする分注装置。
    M=V0・σW/(0.3P0・d) ・・・(I)
    (式中、V0[m3]は、液体を吸入する前の状態における前記ポンプ空間および前記ノズルの内腔を含む連続した内部空間の容積、d[m]は、前記ノズルの先端開口の内径、P0[Pa]は、標準大気圧、σW[N/m]は、水の表面張力を表す。)
  2. 前記ノズルの先端開口の内径が、0.1〜2mmである請求項1に記載の分注装置。
  3. 前記ノズルは、装置本体に対し着脱自在に設置されている請求項1または2に記載の分注装置。
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