JP3669766B2 - 斜張吊り架構の構造とその構築方法 - Google Patents

斜張吊り架構の構造とその構築方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木、建築、橋梁分野における斜張吊り架構の構造及びその構築方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンクリート斜張橋は、例えば、特公平7−21165号公報に示されるように、斜張橋の桁施工区分ごとにメラン材を架設して斜張ケーブルで保持し、メラン材を順次延長することにより構築していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記公報に記載された技術は、以下に示すような問題点を有している。即ち、
1.メラン材の施工区分ごとの接合延伸が通常、現場でのメラン材の上先端部での溶接またはボルト接合となり、高所での危険なメラン材接合や斜材ケーブル接続保持作業が手間取る。
2.メラン材の施工区分ごとの接合延伸時、現場でのメラン材の接合部での延伸方向精度補正が通常の溶接またはボルト接合では修正自由度が少なく、現場合わせの煩雑な施工と施工低品質化につながると同時に価格上昇を招来する。
【0004】
本発明は従来技術の有する叙上の問題点に鑑み創出されたものであり、その目的とするところは、斜張吊り架構の主桁や主塔の接続延伸施工を溶接なしのワンタッチ式の挿入部材とソケット部材との嵌合による接続構造とし、延伸方向誤差吸収自由度を大きくすることにより、現場での接続作業の効率を飛躍的に向上させた斜張吊り架構の構造及びその構築方法を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、斜張吊り架構の主桁構造において、挿入部材とソケット部材より構成される主桁組み合わせ単位部材のソケット部材を斜張ケーブルによって接続保持することにより、主桁方向軸圧縮と曲げの断面力を受ける単位主桁施工区分を構成することを特徴とするものである。従って、大きな軸力と曲げを受ける斜張吊り架構の主桁構造の施工単位ごとに必要な現場継手としてソケット部材は優れた継手性能を発揮すると同時に継手部加工が簡便且つ低コストで部材製作ができる。また、斜張ケーブルはソケット部材の抜け出しとは反対の押し込み方向に力が働き安全で信頼性の高い継手となっている。
【0006】
また、上記課題を解決するために、本発明は、斜張吊り架構の主桁構造の構築方法において、単位主桁施工区分ごとに挿入部材とソケット部材を嵌合延伸した後、ソケット部材を斜張ケーブルで接続保持して単位主桁施工区分に主桁方向軸圧縮と曲げの断面力を生じさせながら単位主桁施工区分を順次延長することを特徴とするものである。従って、ソケット部材は主桁延伸時の高所強風作業時に簡便に挿入出来、斜張ケーブルの接続引張力導入で抜け出し不安のない安全方向に向かい信頼性の高い急速施工が可能となる。また、斜張吊り架構の主桁構築工事のプレファブ化が可能となる。
【0007】
さらに、上記課題を解決するために、本発明は、斜張吊り架構の主塔構造において、挿入部材とソケット部材より構成される主塔組み合わせ単位部材のソケット部材に斜張ケーブルを接続設置することにより、主塔方向軸圧縮と曲げの断面力を受ける単位主塔施工区分を構成することを特徴とするものである。
従って、大きな軸力と曲げを受ける斜張吊り架構の主塔構造の施工単位ごとに必要な現場継手としてソケット部材は優れた継手性能を発揮すると同時に継手部加工が簡便で低コストで部材製作ができる。また、斜張ケーブルはソケット部材の抜け出しとは反対の押し込み方向に力が働き安全で信頼性の高い継手となっている。
【0008】
そして、上記課題を解決するために、本発明は、斜張吊り架構の主塔構造の構築方法において、単位主塔施工区分ごとに挿入部材とソケット部材を嵌合積み上げした後、ソケット部材に斜張ケーブルを接続設置して単位主塔施工区分に主塔方向軸圧縮と曲げの断面力を生じさせながら単位主塔施工区分を順次嵩上げすることを特徴とするものである。
従って、ソケット部材は主塔の積み上げ時の高所強風作業時に簡便に挿入出来、斜張ケーブルの接続引張力導入で抜け出し不安のない安全方向に向かい信頼性の高い急速施工が可能となる。また、斜張吊り架構の主塔構築工事のプレファブ化が可能となる。
【0009】
また、上記課題を解決するために、本発明は、斜張吊り架構の構造において、挿入部材とソケット部材より構成される主桁組み合わせ単位部材のソケット部材と、挿入部材とソケット部材より構成される主塔組み合わせ単位部材のソケット部材の各々に斜張ケーブルを接続設置することにより、主桁側は主桁方向軸圧縮と曲げの断面力を受け、主塔側は主塔方向軸圧縮と曲げの断面力を受ける単位施工区分を構成することを特徴とするものである。従って、主桁部と主塔部の各々に斜張ケーブルを接合設置してテンションを導入する事により主桁ソケット部材および主塔ソケット部材に押し込み方向の力が同時に導入され、継手としての抜け出し安全性が高まる。
【0010】
さらに、上記課題を解決するために、本発明は、斜張吊り架構の構築方法において、単位主桁施工区分ごとに挿入部材とソケット部材を嵌合延伸した単位主桁部材のソケット部材と、単位主塔施工区分ごとに挿入部材とソケット部材を嵌合積み上げした単位主塔部材のソケット部材の各々に斜張ケーブルを接続設置することにより、主桁側には主桁方向軸圧縮と曲げの断面力を生じさせ、主塔側には主塔方向軸圧縮と曲げの断面力を生じさせながら単位施工区分を順次構築していくことを特徴とするものである。従って、主桁と主塔の施工が同時に実施され斜張橋の完全プレファブ化が可能となる。また、現場での施工が効率よく行なわれる。
【0011】
そして、挿入部材の内部、又は、該挿入部材及びソケット部材で形成されるクリアランスにコンクリートを充填固化したので、ソケット部材と挿入部材の差し込み接続部にクリアランスを設けコンクリート等の不定形硬化材を充填固化することで継手部材の製作誤差や施工誤差を吸収補正できると同時に高強度で高い信頼性の継手を容易に構築出来る。
また、挿入部材の内部、又は、該挿入部材及びソケット部材で形成されるクリアランス、又は、該挿入部材及びソケット部材で形成される径方向間隙にモルタルを充填固化したので、斜張吊り架構の主桁接続延伸や主塔接続伸張は通常延伸方向の誤差修正を頻繁にやる必要が多く、従来の溶接継手やボルト接合では現場合わせでの継手部修正加工が煩雑となり継手品質にも悪影響を与えることが多かったが、本願発明ソケット継手接続システムは挿入部材とソケット部材にクリアランスを設けることにより、容易に修正が出来、修正後のモルタル充填固化で継手構造を構築できる。さらに、挿入部材の外周又はソケット部材の内周にストッパを設けたので、ソケット部材への挿入部材の嵌挿時、両部材の位置決めが可能となる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の第1の実施形態を図1から図3に基づいて説明する。
本発明の斜張吊り架構は斜張ケーブルにより桁を支持する構造、例えば斜張橋、吊り尾根などの各種構造物に適用されるが、本明細書においては、本発明を、例えば、斜張橋に適用した実施形態について説明することとする。図1は中央径間400m、側径間200m、全長800mの斜張橋の全体構造を示す側面図であり、図2は、主桁の第1実施形態の要部を示す一部欠截斜視図であり、図3は、主桁の要部一部断面図である。図において、斜張橋の一構成要素である主桁は背面部1と前面部2を有する中空のソケット部材3と、該ソケット部材3に嵌挿される挿入部材5からなる。ソケット部材3、挿入部材5ともに鋼管構造である。ソケット部材3の外周には斜張ケーブル6が接続されるための孔を有する接続具7が固設されている。上記ソケット部材3、該ソケット部材3に嵌挿される挿入部材5、及び、ソケット部材3に接続される斜張ケーブル6により単位主桁施工区分構造が構成され、該単位施工区分構造を順次延長することにより斜張橋の主桁が構築されていくのである。そして、斜張橋の主桁は、斜張ケーブルの緊張により、主桁方向軸圧縮と曲げの断面力を受けるため、抜け出し引張力に弱いソケット継手でも何等不都合はなく、信頼性の高いワンタッチ低コスト継手構造とすることができる。また、主桁は、図2に示すように、平行に延設し、横つなぎ材8を掛け渡し固設する。尚、符号10は床版である。
【0013】
挿入部材5をソケット部材3に挿入する際、両部材間に間隙がある場合には該間隙にモルタル等の不定形硬化材を充填固化させると極めて高強度で信頼性の高い継手を構築出来ると同時に斜張ケーブルの主桁保持力を高めることができる。また、図3に示すように、ソケット部材3の内周には挿入部材5の嵌挿時、該挿入部材5の端部をソケット部材3内で停止固定させるための仕切板等のストッパ11が固設されている。該ストッパ11は環状のフランジでもよい。また、該ストッパ11は挿入部材5とソケット部材3との間の位置決めをするためのものであるため、挿入部材5の外周に環状フランジを固設してもよい。挿入部材5とソケット部材3との位置決め固定をするためには、上述したモルタル等の不定形硬化材を間隙に充填固化させることも類似技術であるので、上記ストッパは必ずしも必須構成要件ではない。
【0014】
斜張橋の主桁接続延伸は通常延伸方向の誤差修正を頻繁にやる必要が多く、従来の溶接継手やボルト接合では現場合わせでの継手部修正加工が煩雑となり継手品質にも悪影響を与えることが多かったが、本願発明ソケット継手接続システムは挿入部材5とソケット部材3に、図4に示すように、クリアランス12を設けることにより、容易に延伸方向の誤差修正が出来、修正後のモルタル99充填固化で何等不安のない継手構造を構築できる。
【0015】
斜張橋は斜張ケーブル6から主桁内に大きな軸力が入るので、主桁内の挿入部材5または挿入部材5とソケット部材3との間のクリアランス12にコンクリート9を充填固化すると高強度で信頼性の高い主桁を構築することができると同時に継手部材の設計誤差や施工誤差を吸収補正できる。また、主桁の挿入部材5やソケット部材3の内面にコンクリートを充填したコンクリート充填鋼管構造とする場合や、その外周にコンクリートを複覆した鉄骨コンクリート構造にしても高強度で信頼性の高い主桁を構築することができる。
【0016】
次に、斜張橋の一構成要素である主塔の実施形態について図5に基づいて説明する。主塔も主桁と同様に、背面部51と前面部52を有する中空のソケット部材53と、該ソケット部材53に嵌挿される挿入部材55からなる。ソケット部材53、挿入部材55ともに鋼管構造である。ソケット部材53の外周には斜張ケーブル6が接続されるための孔を有する接続具57が固設されている。本実施形態においては、接続具57は2個固設されているが、1個でも3個以上でもよい。上記ソケット部材53、該ソケット部材53に嵌挿される挿入部材55、及び、ソケット部材53に接続される斜張ケーブル6により単位主塔施工区分構造が構成され、該単位施工区分構造を順次延長することにより斜張橋の主塔が構築されていくのである。そして、斜張橋の主塔は、斜張ケーブルの緊張により、主塔方向軸圧縮と曲げの断面力を受けるため、抜け出し引張力に弱いソケット継手でも何等不都合はなく、信頼性の高いワンタッチ低コスト継手構造とすることができる。また、主塔も、図5に示すように、平行に延設し、横つなぎ材58を掛け渡し固設する。
【0017】
挿入部材55をソケット部材53に挿入する際、両部材間に径方向間隙がある場合には該間隙にモルタル等の不定形硬化材を充填固化させると極めて高強度で信頼性の高い継手を構築出来ると同時に斜張ケーブルの主塔保持力を高めることができる。また、図3に示すように、ソケット部材53の内周には挿入部材55の嵌挿時、該挿入部材55の端部をソケット部材53内で停止固定させるための仕切板等のストッパ11が固設されている。該ストッパ11は環状のフランジでもよい。また、該ストッパ11は挿入部材55とソケット部材53との間の位置決めをするためのものであるため、挿入部材55の外周に固設してもよい。挿入部材55とソケット部材53との位置決め固定をするためには、上述したモルタル等の不定形硬化材を間隙に充填固化させることも類似技術であるので、上記ストッパは必ずしも必須構成要件ではない。
【0018】
斜張橋の主塔接続延伸は通常延伸方向の誤差修正を頻繁にやる必要が多く、従来の溶接継手やボルト接合では現場合わせでの継手部修正加工が煩雑となり継手品質にも悪影響を与えることが多かったが、本願発明ソケット継手接続システムは挿入部材55とソケット部材53に、図4に示すように、クリアランス12を設けることにより、容易に延伸方向の誤差修正が出来、修正後のモルタル99充填固化で何等不安のない継手構造を構築できる。
【0019】
斜張橋は斜張ケーブル6から主塔内に大きな軸力が入るので、主塔内の挿入部材55または挿入部材55とソケット部材53との間のクリアランス12にコンクリート9を充填固化すると高強度で信頼性の高い主塔を構築することができると同時に継手部材の設計誤差や施工誤差を吸収補正できる。
【0020】
次に、主桁、主塔を組合せた斜張橋の構築方法である施工を図6及び図7に基づいて説明する。図6は主桁の施工について、図7は主塔の施工について示したものである。
(第1ステップ)
まず、図6及び図7に示すように、主塔基礎13を構築し、その上に下部主塔14を立設する。
(第2ステップ)
次に、図6に示すように、主桁の主頭部の挿入部材5を設置し、該挿入部材5にソケット部材3の背面部1を被せて取付ける。ここで挿入部材5とソケット部材3との間に径方向の間隙がある場合、ソケット部材3の背面部1内にモルタル等の不定形硬化材を充填固化させる。次に、下部主塔14の下部接続具57と主桁のソケット部材3の接続具7とを斜張ケーブル6にて接続する(一次緊張)。ここで、挿入部材5の強度を増加させたい場合、挿入部材5内にコンクリートを充填固化後、斜張ケーブルの張線度合を再度調節する(二次緊張)。
(第3ステップ)
次に、図6に示すように、ソケット部材3の前面部2に第2の挿入部材5′を嵌挿する。そして、主桁の延伸精度を補正する場合、ソケット部材3の前面部2内にモルタルを充填し固化させる。
(第4ステップ)
次に、図6に示すように、第2のソケット部材3′の背面部を第2の挿入部材5′に被せて取付ける。ここで第2の挿入部材5′と第2のソケット部材3′との間に径方向の間隙がある場合モルタルを第2のソケット部材3′の背面部内に充填固化させる。次に、下部主塔14の上部接続具57′と第2のソケット部3′の接続具とを斜張ケーブル6′にて接続する(一次緊張)。ここで、第2の挿入部材5′の強度を増加させたい場合、第2の挿入部材5′内にコンクリートを充填固化後、斜張ケーブル7の張線度合を再度調節する(二次緊張)。
(第5ステップ)
次に、図7に示すように、下部主塔14内に挿入部材35を嵌挿する。
(第6ステップ)
そして、図7に示すように、挿入部材35にソケット部材33の背面部31を被せて取付ける。第6ステップ以降は同一の単位主塔施工区分及び主桁施工区分を繰返し、順次、主塔及び主桁を延長する。
【0021】
尚、主塔は単独で、また主桁も吊線等を使用することにより単独で単位施工区分構造ごとに施工できるが、上述したように、主塔構造も主桁構造に準ずる構造で単位主桁施工区分構造ごとに同時並行的に積み上げ施工すると、斜張橋全体を更に効率よく施工できる。
【0022】
図8は主桁の第2実施形態を示したものである。第2実施形態は挿入部材25として鋼管の角鋼管を使用したものであり、また、ソケット部材23としては角鋼管の閉断面構造が挿入部材を周辺から強く拘束出来るため大きな継手構造性能を示す。
そして、ソケット部材23と挿入部材25の差し込み接続部にクリアランスを設けモルタル99またはコンクリート9等の不定形硬化材を充填固化することで継手部材の製作誤差や施工誤差を吸収補正できると同時に高強度で高い信頼性の継手を容易に構築できる。
【0023】
図9は主桁の第3実施形態を示したものである。第3実施形態は挿入部材35としてH型鋼を使用したものである。そして、ソケット部材33と挿入部材35の差し込み接続部にクリアランスを設けモルタル99またはコンクリート9等の不定形硬化材を充填固化することで継手部材の製作誤差や施工誤差を吸収補正できると同時に高強度で高い信頼性の継手を容易に構築できる。
【0024】
図10は主桁の第4実施形態を示したものである。第4実施形態は挿入部材45として角鋼材またはプレキャストコンクリート梁を使用したものであり、また、ソケット部材43としては角鋼材やプレキャストコンクリート梁等の閉断面構造が挿入部材を周辺から強く拘束出来るため大きな継手構造性能を示す。
そして、ソケット部材43と挿入部材45の差し込み接続部にクリアランスを設けモルタル99またはコンクリート9等の不定形硬化材を充填固化することで継手部材の製作誤差や施工誤差を吸収補正できると同時に高強度で高い信頼性の継手を容易に構築できる。
図11は主桁の第5実施形態を示したもので、主桁の外周にコンクリートを被覆して、鉄骨コンクリート構造としたものである。これにより、更に高強度で信頼性の高い主桁構造とすることができる。なお、この実施形態では主桁は図9に示した第3実施形態の構造としているが、本発明の他の構造の主桁としてもよい。
【0025】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されるような優れた効果を奏することができる。
【0026】
斜張吊り架構の主桁や主塔の接続延伸施工がワンタッチ式の挿入部材とソケット部材との嵌合による接続構造であり、延伸方向誤差吸収自由度も大きいため、現場での接続作業の効率を飛躍的に向上させることができる。
【0027】
斜張吊り架構の主桁や主塔は主桁及び主塔方向の軸圧縮と曲げの断面力を受けるため、抜け出し引張力に弱いソケット継手でも何等不都合はなく、信頼性の高いワンタッチ低コスト継手となることができる。
【0028】
挿入部材とソケット部材のクリアランスにモルタルやコンクリート等の不定形硬化材を充填固化させると極めて高強度で信頼性の高い継手を構築出来ると同時に、斜張ケーブルの主桁や主塔の保持力を高めることができる。
また、モルタル等を充填するソケット継手は誤差吸収自由度が大きいと同時に、優れた斜張吊り架構の構造を構築することができ、効率的で容易な構築施工が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の斜張橋の全体構造を示す側面図である。
【図2】主桁の第1実施形態の要部を示す一部欠截斜視図である。
【図3】主桁の一実施例の要部一部断面図である。
【図4】主桁の別の実施例の要部一部断面図である。
【図5】主塔の実施形態の要部を示す一部欠截斜視図である。
【図6】主桁の施工手順を示す説明図である。
【図7】主塔の施工手順を示す説明図である。
【図8】主桁の第2実施形態の要部を示す一部欠截斜視図である。
【図9】主桁の第3実施形態の要部を示す一部欠截斜視図である。
【図10】主桁の第4実施形態の要部を示す一部欠截斜視図である。
【図11】主桁の第5の実施形態の要部を示す一部欠截、斜視図である。
【符号の説明】
3,23,33,43,53…ソケット部材
5,25,35,45,55…挿入部材
6,6′…斜張ケーブル
7,57,57′…接続具
8,58…横つなぎ材
9…コンクリート
11…ストッパ
12…クリアランス
13…主塔基礎
14…下部主塔
99…モルタル

Claims (12)

  1. 斜張吊り架構の主桁構造において、挿入部材とソケット部材より構成される主桁組み合わせ単位部材のソケット部材を斜張ケーブルによって接続保持することにより、主桁方向軸圧縮と曲げの断面力を受ける単位主桁施工区分を構成することを特徴とする斜張吊り架構の主桁構造。
  2. 斜張吊り架構の主桁構造の構築方法において、単位主桁施工区分ごとに挿入部材とソケット部材を嵌合延伸した後、ソケット部材を斜張ケーブルで接続保持して単位主桁施工区分に主桁方向軸圧縮と曲げの断面力を生じさせながら単位主桁施工区分を順次延長することを特徴とする斜張吊り架構の主桁構造の構築方法。
  3. 斜張吊り架構の主塔構造において、挿入部材とソケット部材より構成される主塔組み合わせ単位部材のソケット部材に斜張ケーブルを接続設置することにより、主塔方向軸圧縮と曲げの断面力を受ける単位主塔施工区分を構成することを特徴とする斜張吊り架構の主塔構造。
  4. 斜張吊り架構の主塔構造の構築方法において、単位主塔施工区分ごとに挿入部材とソケット部材を嵌合積み上げした後、ソケット部材に斜張ケーブルを接続設置して単位主塔施工区分に主塔方向軸圧縮と曲げの断面力を生じさせながら単位主塔施工区分を順次嵩上げすることを特徴とする斜張吊り架構の主塔構造の構築方法。
  5. 斜張吊り架構の構造において、挿入部材とソケット部材より構成される主桁組み合わせ単位部材のソケット部材と、挿入部材とソケット部材より構成される主塔組み合わせ単位部材のソケット部材の各々に斜張ケーブルを接続設置することにより、主桁側は主桁方向軸圧縮と曲げの断面力を受け、主塔側は主塔方向軸圧縮と曲げの断面力を受ける単位施工区分を構成することを特徴とする斜張吊り架構の構造。
  6. 斜張吊り架構の構築方法において、単位主桁施工区分ごとに挿入部材とソケット部材を嵌合延伸した単位主桁部材のソケット部材と、単位主塔施工区分ごとに挿入部材とソケット部材を嵌合積み上げした単位主塔部材のソケット部材の各々に斜張ケーブルを接続設置することにより、主桁側には主桁方向軸圧縮と曲げの断面力を生じさせ、主塔側には主塔方向軸圧縮と曲げの断面力を生じさせながら単位施工区分を順次構築していくことを特徴とする斜張吊り架構の構築方法。
  7. 挿入部材の内部、又は、該挿入部材及びソケット部材で形成されるクリアランスにコンクリートを充填固化したことを特徴とする請求項1、3、5のいずれか1項に記載の斜張吊り架構の構造。
  8. 挿入部材の内部、又は、該挿入部材及びソケット部材で形成されるクリアランスにコンクリートを充填固化したことを特徴とする請求項2、4、6のいずれか1項に記載の斜張吊り架構の構築方法。
  9. 挿入部材の内部、又は、該挿入部材及びソケット部材で形成されるクリアランス、又は、該挿入部材及びソケット部材で形成される径方向間隙にモルタルを充填固化したことを特徴とする請求項1、3、5、のいずれか1項に記載の斜張吊り架構の構造。
  10. 挿入部材の内部、又は、該挿入部材及びソケット部材で形成されるクリアランス、又は、該挿入部材及びソケット部材で形成される径方向間隙にモルタルを充填固化したことを特徴とする請求項2、4、6、8のいずれか1項に記載の斜張吊り架構の構築方法。
  11. 挿入部材の外周又はソケット部材の内周にストッパを設けたことを特徴とする請求項1、3、5、7のいずれか1項に記載の斜張吊り架構の構造。
  12. 挿入部材の外周又はソケット部材の内周にストッパを設けたことを特徴とする請求項2、4、6、8のいずれか1項に記載の斜張吊り架構の構築方法。
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