JP3669721B2 - アンチスキッドブレーキの制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、車輪のロックを防止するアンチスキッドブレーキの制御方法に係わり、特に、悪路走行時にあっても、車輪のブレーキ圧を良好に制御可能とするアンチスキッドブレーキの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の制御方法を実施する制御装置の一例は、例えば実開昭64−21056号公報に開示されている。この公知のアンチスキッド制御装置によれば、路面μの検出に使用される前後Gセンサを悪路の検出にも使用しており、具体的には、非制動時、前後Gセンサの出力が所定値1を上下する周波数を算出し、その算出値が所定値2を越えたときに悪路であると判定される。このようにして悪路が検出されると、上記制御装置は、その制動時、高μ路用のブレーキ圧制御を実施し、これにより、車両の安定性を確保しつつ、その制動距離の短縮を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したアンチスキッド制御装置による悪路判定は、非制動中であることを前提とし、前記ハンチング周波数が所定値を越えたときに悪路であると判定しており、制動中での悪路検出は行っていない。このため、制動開始直後に車両が悪路に進入した場合、そのブレーキ圧制御を適切に行えない場合がある。
【0004】
このようなことから、非制動時のみならず、制動中にあっても悪路検出を行うことが望まれる。しかしながら、車体の振動レベルは、同一の路面であっても、非制動時と、制動中とで大きく異なるため、悪路判別のための前記所定値1を非制動時又は制動時の一方の場合に合わせて設定すると、他方の場合に、その悪路判別を正確に行えない。しかも、制動の直後にあっては、車体の減速度が前後Gセンサの出力に大きく現れることから、悪路と判定されてしまい易い。
【0005】
この発明は、上述した事情に基づいてなされたもので、その目的とするところは、走行中、悪路検出を常時正確に行え、悪路走行中でも、車輪のブレーキ圧を好適に制御可能となるアンチスキッドブレーキの制御方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、車輪にアクチュエータを通じてブレーキ圧を加え、このアクチュエータの作動を車輪のスリップ情報に基づいて制御するアンチスキッドブレーキの制御方法であって、この制御方法は、車輪若しくは車体に関する振動成分に基づき、悪路度合を検出する検出工程と、検出した悪路度合に応じ、前記車輪のスリップ情報を補正する補正工程とを備え、前記検出工程は、非制動時にあっては第1悪路検出感度に基づいて悪路度合を検出するのに対し、制動時にあっては第2悪路検出感度に基づいて悪路度合を検出する
【0007】
更に、検出工程の第2悪路検出感度は、ブレーキペダルの踏み込みによる制動開始直後から所定時間内の制動初期にあっては第1悪路検出感度よりも低い制動初期検出感度に設定され、前記所定時間経過後の制動中にあっては制動初期検出感度よりも高く且つ第1悪路検出感度よりも低い制動中検出感度に設定される。
具体的には、検出工程では、車輪若しくは車体の振動成分の抽出にハイパスフィルタが使用され、第1及び第2悪路検出感度は、ハイパスフィルタの特性を変更して切換えられる。また、検出工程は、第1及び第2悪路検出感度を用い、車輪加速度の振動成分と車体前後加速度の振動成分とを入力としたファジィ推論に基づき、悪路度合を検出することもできる。
【0008】
【作用】
上述したアンチスキッドブレーキの制御方法によれば、検出工程での悪路検出には、非制動時にあるとき第1悪路検出感度が用いられ、そして、制動時には第1悪路検出感度よりも低い第2悪路検出感度が用いられる。具体的には、第2悪路検出感度はブレーキペダルの踏み込みによる制動開始直後から所定時間内の制動初期にあっては第1悪路検出感度よりも低い制動初期検出感度に設定され、そして、所定時間経過後の制動中にあっては制動初期検出感度よりも高く且つ第1悪路検出感度よりも低い制動中検出感度に設定される。このように悪路検出に用いられる検出感度が車両の3つの走行状況に応じて変更されると、悪路を高精度に検出でき、その検出結果に基づき、車輪のブレーキ圧が制御される。
【0009】
【実施例】
図1を参照すると、車両のアンチスキッドブレーキシステム(ABS)が概略的に示されており、このABSにおいて、FF車の前輪FL,FRと後輪RL,RRの各ホィールブレーキ2は、オンオフ式のアクチュエータ、即ち、ハイドロリックユニット(HU)6を介して、ブースタ付きのマスタシリンダ4に液圧的に接続されている。このマスタシリンダ4はブレーキペダル8の踏み込みにより作動され、そのマスタシリンダ圧を各ホィールブレーキ2に供給することができる。
【0010】
各車輪FL,FR,RL,RRにはピックアップコイル式の車輪速センサ10がそれぞれ備えられており、また、ステアリングハンドル12及び車体には、フォトインタラプタ式のハンドル角センサ14及び前後加速度センサ(前後Gセンサ)16がそれぞれ備えられている。更に、ブレーキペダル8には、ブレーキスイッチ17が備えられている。これらセンサ10,14,16及びブレーキスイッチ17は、電子制御ユニット(ECU)18に電気的に接続されており、このECU18はこれらセンサ及びスイッチからの検出信号を受け取ることができる。
【0011】
図2には、HU6の一部、つまり、1個のホィールブレーキ2とマスタシリンダ4との間のブレーキ回路が示されている。このブレーキ回路は、3ポート3位置のソレノイドバルブ20を備えており、このソレノイドバルブ20はそのホィールブレーキ2とマスタシリンダ4との間に介挿されている。
ソレノイドバルブ20は、通常、図示の増圧位置に切換えられており、この切換え位置では、マスタシリンダ4とホィールブレーキ2とのは接続状態にある。従って、このとき、ブレーキペダル8が踏み込まれれば、マスタシリンダ4からホィールブレーキ2にブレーキ圧が供給される。
【0012】
一方、図2にはその構成を示していないけれども、ABSが作動すると、マスタシリンダ4とソレノイドバルブ20との間の液圧経路が遮断され、ソレノイドバルブ20は液圧ポンプ22と接続される。この場合、液圧ポンプ22は、リザーバ24内の圧液を吸い出し、その圧液を所定圧まで加圧した後、ソレノイドバルブ20を通じてホィールブレーキ2に供給する。
【0013】
このようにして液圧ポンプ22からホィールブレーキ2に供給されたブレーキ圧は、ソレノイドバルブ20が増圧位置から保持位置に切換えられることで、保持され、また、この保持位置から減圧位置に切換えられると、ソレノイドバルブ2を通じて減圧される。この減圧により、ホィールブレーキ2から逃がされた圧液はリザーバ24に戻される。
【0014】
なお、マスタシリンダ4とホィールブレーキ2と間には、ソレノイドバルブ20をバイパスする逆止弁26が備えられており、この逆止弁26は、ホィールブレーキ2からマスタシリンダ4側に向かう圧液の流れのみを許容する。
上述の説明から明らかなように、ABSの作動に伴い、ソレノイドバルブ20の切換え制御、つまり、その車輪のブレーキ圧が適切に制御されれば、車輪のロックを防止することができる。
【0015】
ソレノイドバルブ20の切換え制御、即ち、ABSメインルーチンは、車輪の加速度やそのスリップ率に基づくスリップ情報により、前述したECU18によって実行される。
図3及び図4には、ABSメインルーチンを実行するECU18の機能ブロック図が示されている。
【0016】
ECU18は、マイクロプロセッサを内蔵しており、このマイクロプロセッサは、その演算ブロック50にて、基準車体速VREFを先ず演算する。即ち、前述した各車輪速センサ10、ハンドル角センサ14及び前後Gセンサ16からの検出信号は入力処理を受けた後、車輪速FVX、ハンドル角θH及び車体減速度FGSとして演算ブロック50に供給される。
【0017】
図3には、1つの車輪速センサ10しか示されていないが、車輪速FVの添字「X」は、対応する車輪の符号FL,FR,RL,RRを代表して示し、例えば車輪速FVFLは、左前輪の車輪速を表すものとする。なお、他の検出信号の添字「X」に関しても同様な意味を表すものとする。
演算ブロック50では、車輪速FVX、車体減速度FGS及びハンドル角θHに基づき、基準車体速VREFが演算されるが、通常、基準車体速VREFは、車輪速FVXのうちの選択された1つの車輪速と車体減速度とに基づいて算出される。
【0018】
ここで、基準車体速VREFの算出にあたり、ハンドル角θHを考慮する理由は、以下の通りである。即ち、ハンドル角θの絶対値が大である急旋回時にあっては、車両の外輪の車輪速と内輪の車輪速とに基づく基準車体速との間の差が大となるので、車両の急旋回時には外輪側及び内輪側の基準車体速間の差を考慮して、基準車体速VREFを算出するようになっている。
【0019】
演算ブロック50にて演算された基準車体速VREF、また、車輪速FVXは、次の演算ブロック52に供給され、この演算ブロック52にて、各輪のスリップ率SXが次式に基づき演算される。
SX = (VREF − FVX)/VREF × 100
ここで、演算ブロック52に供給される車輪速FVXのうち後輪側の車輪速FVRL,FVRRに関しては、セレクトローの原理に従って選択された低速側の車輪速FVRが演算ブロック52に供給される。
【0020】
また、演算ブロック52には、演算ブロック54,56にて算出されたスリップ量の補正値及びスリップ率の補正値が供給され、これらの補正値に基づき、上式にて算出されたスリップ率SXが補正される。
ここで、スリップ量の補正には、路面の摩擦係数が大きい場合、つまり、高μ路での補正、ABS作動の初回動作補正や車体の揺れ戻し補正が含まれており、また、スリップ率の補正には、車速補正、後輪補正、旋回補正及び外乱補正が含まれる。
【0021】
演算ブロック52にて算出されたスリップ率SXは、後述するように演算ブロック58にて算出される悪路補正の補正係数に基づき、補正部57に更に補正されてスリップ率SRXとなり、このスリップ率SRXが次の演算ブロック60に供給される。
上述したスリップ率SXの補正は、車輪の突起乗り越しなどに起因したABSの作動を防止し、また、悪路における制動力の確保や走行安定性の向上、更に、急旋回時での操縦安定性を向上するのに役立つ。
【0022】
演算ブロック52からのスリップ率SRXは積分ブロック62にも供給され、この積分ブロック62では、スリップ率SRXの積分値ISRXが演算され、この積分値ISRXが演算ブロック60に供給される。
一方、車輪速センサ10からの車輪速FVXは、微分ブロック51を経て車輪加速度FGXとなり、更に、この車輪加速度FGXは更に微分ブロック53を経て車輪加加速度JXとなる。これら車輪加速度FGX及び車輪加加速度JXもまた演算ブロック60に供給されるが、ここでも、後輪側の車輪加速度FGRL, FGRR及び車輪加加速度JRL,JRRは、セレクトローの原理に従って選択された低速側の車輪加速度FGR及び車輪加加速度JRが演算ブロック60に供給される。
【0023】
更に、前述した悪路補正の演算ブロック58には、後輪側の車輪加速度FGRL,FGRR、車体減速度FGS、ブレーキスイッチ17からのブレーキ信号BS及び基準車体速VREFもまた供給されている。
前述した演算ブロック60は、スリップ率SRX、スリップ率SRXの積分値ISRX、車輪加速度FGX及び車輪加加速度JXを受け取ると、これらに基づき車輪スリップ指数IIXを演算する。
【0024】
ここで、車輪スリップ指数IIXとは車輪のスリップ情報を示し、車輪スリップ指数II X スリップ率SRX及び車輪加速度FGXが目標スリップ率(路面の摩擦係数μとの関係から、その摩擦係数μが最大値付近となる値)及び目標加速度からそれぞれ外れるに従い、正又は負の方向に増加される。具体的には、スリップ率SRXが目標スリップ率から増加するに従い、車輪スリップ指数IIXは負の方向に増加する。
【0025】
一方、車輪加速度FGXは車輪速の回復動向を示し、その車輪加速度FGXが目標加速度から大の方向に外れる場合、車輪スリップ指数IIXは正の方向に増加し、逆の場合には負の方向に増加する。
演算ブロック60にて、車輪スリップ指数IIXを演算するにあたり、前述した車輪加加速度JXやスリップ率SRXの積分値ISRXが考慮されるのは以下の理由による。
【0026】
車輪加速度FGXの検出に関しては、車輪速FVXを処理するフィルタ系の位相遅れにより、その出力に遅れが発生する場合がある。それ故、このような応答遅れを補償するために、車輪加加速度JXを考慮することにより、車輪速FVXの回復傾向を早期に検出でき、車輪スリップ指数IIXの正確な算出が可能となる。一方、スリップ率SRXの積分値ISRXは、極低μ路の検出に使用でき、低μ路から高μ路への移行を早期に検出することで、この場合にも、車輪スリップ指数IIXの正確な算出が可能となる。
【0027】
演算ブロック60にて車輪スリップ指数IIXを求めるにあたり、この演算ブロック60では、スリップ率SRX、積分値ISRX、車輪加速度FGX及び車輪加加速度JXを入力変数としたファジィ推論により、車輪スリップ指数IIXを算出することができる。
例えば、表1には、スリップ率SRXと車輪加速度FGXとを入力変数とし、車輪スリップ指数IIXをファジィ推論して出力するための基本ファジィルールが示されている。
【0028】
【表1】
Figure 0003669721
【0029】
表1において、PBはポジティブビック(正大)、PMはポジティブミディアム(正中)、PSはポジティブスモール(正小)、ZOはゼロ、NBはネガティブビック(負大)、NSはネガティブスモール(負小)をそれぞれ表す。
表1のファジィルールは、車輪加加速度JXがPBでない場合に成立するものであるが、この車輪加加速度JXを入力変数に加え、JXがPBの場合に追加されるファジィルールは、表2に示されている。
また、同様に、スリップ率SRXの積分値ISRXがPB又はNBである場合に追加されるファジィルールは表3及び表4にそれぞれ示されている。
【0030】
【表2】
Figure 0003669721
【0031】
【表3】
Figure 0003669721
【0032】
【表4】
Figure 0003669721
【0033】
ECU18は、表1〜表4のファジィルールを具体化したメンバシップ関数、即ち、上述した車輪加速度FGX、スリップ率SRX、車輪加加速度JX、積分値ISRXをそれぞれ入力とするメンバシップ関数及び車輪スリップ指数IIXを出力とするメンバシップ関数をその記憶装置に備えており、その演算ブロック60では、公知のMAX−MIN法及び重心法により、車輪スリップ指数IIXを算出する。
【0034】
演算ブロック60にて算出された車輪スリップ指数IIXは、次に、図4に示す演算ブロック66に供給される。この演算ブロック66では、車輪スリップ指数IIXに基づき、その車輪のホィールブレーキ2に供給すべき目標増減圧IDPXが演算される。ここで、目標増減圧IDPXは、先ず、図5に示されているような基本増減圧マップから車輪スリップ指数IIXに基づいて基本増減圧DPが読み出され、そして、この基本増減圧DPに前述したHU6におけるソレノイドバルブ20の切換え作動の最適化を図る補正が加えられることにより、目標増減圧IDPXが最終的に算出される。
【0035】
演算ブロック66にて演算された目標増減圧IDPXは、次に演算ブロック68に供給され、この演算ブロック68にて、目標増減圧IDPXに応じた増減圧パルス幅PWXが演算され、また、そのバルブ信号VSXが出力される。ここで、増減圧パルス幅PWXは、HU6自体の特性を示す増減圧ゲインに基づいて算出されるが、この際、増減圧パルス幅PWXは、個々のHU6の増減圧ゲインのばらつきを考慮して補正される。
【0036】
一方、バルブ信号VSXは、目標増減圧IDPXが0よりも大きい場合にはソレノイドバルブ20を増圧位置に切換える増圧信号となり、また、その目標増減圧IDPXが0よりも小さい場合にはソレノイドバルブ20を減圧位置に切換える減圧信号となる。更に、目標増減圧IDPXが0の場合、バルブ信号VSXはソレノイドバルブ20を保持位置に切換える保持信号となる。
【0037】
演算ブロック68にて演算された増減圧パルス幅PWXは、バルブ信号VSXとともにスイッチ回路70,72を経てソレノイドバルブ20に供給される。スイッチ回路70は、ABSの作動開始・終了を判定する判定回路74からの判定信号を受けて切換えられる。また、スイッチ回路72は、ABSの作動が開始される直前を判定する判定回路76からの判定信号を受けて切換えられる。
【0038】
具体的には、判定回路76は、ABSの作動が開始される直前の状況を検出すると、そのスイッチを一旦保持側に切換え、この切換えにより、その車輪と組をなすソレノイドバルブ20を保持位置に切換える。この後、判定回路74にて、ABSを作動開始すべきであると判定されると、判定回路74,76はスイッチ回路70,72を図示のスイッチング位置に切換え、これにより、これらスイッチ回路70,72は増減圧パルス幅PWXをソレノイドバルブ20に供給する。
【0039】
ソレノイドバルブ20は増減圧パルス幅PWX及びバルブ信号VSXに応じ、その切換え位置が増圧位置、減圧位置及び保持位置の1つに切換えられるとともに、増圧位置や減圧位置での維持時間が決定され、この切換えにより、ホィールシリンダ2のブレーキ圧が制御されて、その車輪のロック及びロック傾向が防止される。
【0040】
なお、判定回路74により、スイッチ回路70のスイッチがマスタシリンダ増圧側に切換えられている状況とは、マスタシリンダ4のマスタシリンダ圧がソレノイドバルブ20を通じ、その車輪のホィールブレーキ2に供給可能となる通常の状態となり、この場合、スイッチ回路72のスイッチは図示の切換え位置に維持されている。また、判定回路74,76での判定は、基準車体速VREFとスリップ指数IIXに基づいて行われる。
【0041】
上述した目標増減圧IDPXに基づくホィールシリンダ2のブレーキ圧制御、即ち、ECU18によるABS制御に関し、そのメインルーチンが図6に示されている。このメインルーチンは、ステップS1からステップS8を順次実行するが、ステップS4以外のステップに関しては前述した通りであり、ここでは、ステップS4の悪路補正に関して、以下に詳述する。
【0042】
先ず、図7を参照すれば、図3に示した演算ブロック58の詳細が示されている。この演算ブロック58は、振動抽出部と、判定部とに分けられており、振動抽出部には、前述したように車体減速度FGS、右後輪加速度FGRR及び左後輪加速度FGRLが供給されるが、先ず、車体減速度FGSに着目すると、この車体減速度FGSは増幅部78に供給され、この増幅部78には基準車体速VREFもまた供給されている。増幅部78は、車体減速度FGSにゲインKを乗算し、その乗算結果を出力するが、ここで、ゲインKは、基準車速VREFに基づいて決定される。具体的には、ECU18の記憶装置には、図8に示すようなゲインマップが記憶されており、このゲインマップから増幅部78は、基準車体速VREFに基づきゲインK読み出して、そのゲインKを決定する。
【0043】
ゲインマップから明らかなように、基準車体速VREFがV10(例えば10km/h)までは、ゲインKは第1の一定値をとり、V25(例えば25km/h)に向かって基準車体速が増加するにつれて、ゲインKは第2の一定値まで徐々に減少し、そして、V25を越えた領域では第2の一定値に維持されるものとなっている。
ゲイン補正された車体減速度FGSは、この後、ハイパスフィルタ80を通過し、これにより、車体減速度FGSの振動成分が抽出される。ここで、ハイパスフィルタ80の特性は、車両の走行状況に応じて、その特性が変化されるものとなっている。車両の走行状況は、ブレーキスイッチ17からのブレーキ信号BSに基づいて検出できることから、ハイパスフィルタ80にはブレーキスイッチBSが与えられ、このブレーキ信号BSに基づき、その特性、即ち、その周波数fcが変更されるようになっている。
【0044】
具体的には、車両が非制動時にあるとき、つまり、ブレーキ信号BSがオフのとき、ハイパスフィルタ80の周波数fcは1.9HZに設定され、その制動中、ブレーキ信号BSがオンとき、ハイパスフィルタ80の周波数fcは5.9HZに設定される。そして、制動開始直後、即ち、ブレーキ信号BSがオフからオンへの切換え時から所定時間の間にあっては、ハイパスフィルタ80の周波数fcは、15.6に設定される。
【0045】
従って、ハイパスフィルタ80による車体減速度FGSの抽出感度、即ち、その検出感度は、車両が非制動時、制動中、制動開始直後の順番で低下するものとなっている。
図9を参照すると、車両の走行状況毎の車体減速度FGSの出力特性が示されているが、図9中、A,B,Cの各領域は、車両の非制動時、制動開始直後、制動中をそれぞれ示している。図9の出力特性から明らかなように、制動開始直後、車体減速度FGSは急減に立ち上がり、また、非制動時と制動中との間でも、その出力レベルが大きく異なる。
【0046】
しかしながら、前述したように車両の走行状況に応じて、ハイパスフィルタ80の検出感度(悪路検出感度)が変更されると、あらゆる走行状況において、車体減速度FGSの振動成分を正確に抽出することが可能となる。
ハイパスフィルタ80からの出力は演算部82に供給され、この演算部82はその出力の絶対値をとり、車体減速度FGSの振動成分JDGS0を出力する。なお、演算部82は振動成分JDGS0が許容最大値(例えば0.25g)を越えた場合には、その値を許容最大値にクリップして出力する。
【0047】
次に、車体減速度FGSの振動成分JDGS0はローパスフィルタ84に供給される。このローパスフィルタ84の上限周波数及び下限周波数は例えは、0.47HZ,0.23HZに設定されている。従って、振動成分JDGS0は、ローパスフィルタ84を通過することで、車体減速度FGSの振動成分に関する実効値JGSとなり、この実効値は次に前記判定部に供給される。
【0048】
次に、前述した右後輪加速度FGRR及び左後輪加速度FGRLに関しても、車体減速度FGSの場合と同様にして、その振動成分が抽出され、それ故、図7中、その抽出に使用される増幅部、ハイパスフィルタ及び演算部には、同一の参照符号に’又は”を付して示してある。なお、演算部82’,82”の許容最大値は、例えば0.2gに設定されている。
【0049】
各後輪加速度FGRR,FGRLの振動成分は、次に比較部83に供給され、この比較部83はセレクトハイの原理に従い、一方の後輪加速度の振動成分をJDGW0として、ローパスフィルタ84’に出力する。従って、このローパスフィルタ84’は、その振動成分JDGW0の実効値JDGWを前記判定部に供給する。
【0050】
判定部には推論部86が備えられており、この推論部86には、前述した車体減速度FGS及び後輪加速度FGRに関する振動成分の実効値JDGS,JDGWに加え、車体減速度FGSが与えられる。
ここで、推論部86は、JDGS,JDGW,FGSを入力として、悪路指数JDR_EXをファジィ推論して出力する。
【0051】
次の表5には、そのファジィ推論に係わるファジィルールが示されている。
【0052】
【表5】
Figure 0003669721
【0053】
表5中、B,M,Sは、ビック、ミディアム、スモールをそれぞれ示している。
表5中の第1のファジィルールは、FGSがミディアム、JGDS,JGDWがともにビックである場合、悪路指数JDR_EXがビックであることを意味している。
【0054】
更に、図10〜図13には、車体減速度FGS、前記振動成分の実効値JDGS,JGDWに関し、表5のファジィルールを具体化したメンバシップ関数がそれぞれ示されている。
上述のメンバシップ関数もまた、ECU18の記憶装置に予め記憶されており、推論部86では、各メンバシップ関数、また、MAX−MIN法及び重心法に基づき、悪路指数JDR_EXを推論して出力する。
【0055】
推論部86の出力は、ローパスフィルタ88(fc=6HZ)を経て演算部90に供給され、この演算部90では、例えば図14に示されているマップに従い、悪路補正指数JDR_EXからスリップ率補正係数HJDRが算出される。
ここで、図14から明らかなようにスリップ率補正係数HJDRは、悪路指数JDR_EXが所定値よりも小さいときには1.0の値をとるが、悪路指数が前記所定値を越えて増加するに従い徐々に減少される。しかしながら、悪路指数JDR_EXがある値以上になっても、スリップ率補正係数HJDRはゼロよりも大の許容最小値(例えば0.07)に維持される。
【0056】
演算部90からの出力は、前輪スリップ率補正係数HJDRFとして出力される一方、演算部92を経ることにより、後輪スリップ率補正係数HJDRRとして出力される。ここで、演算部92は、演算部90からの出力HJDRを最小値0.5以上にクリップして出力するものであり、従って、後輪スリップ率補正係数HJDRRは、0.5〜1.0の値をとることになる。
【0057】
次に、図15を参照すれば、前述したステップS4の悪路補正ルーチンが示されており、以下に、このルーチンについて説明する。
:スリップ率SXの悪路補正ルーチン:
ステップS41では、前述したようにして算出されている前後輪のスリップ率補正係数HJDRF,HJDRRがそれぞれ読み出された後、次のステップS42にて、前輪及び後輪に関してのスリップ率SRF,SRRが次式から明らかなように、悪路度合に基づいて補正される。
【0058】
SRF=HJDRF×SF
SRR=HJDRR×SR
このようにしてスリップ率SRXが悪路度合に基づいて補正されると、その補正は最終的にソレノイドバルブ20のパルス幅PWXに反映され、対象車輪のABS制御が補正されることになる。
【0059】
ここで、前述した演算部90では、スリップ率補正係数HJDRの許容最小値がゼロではないので、この演算部90からの出力がゼロになることはない。このことは、スリップ率SXの悪路補正により、その出力であるSRXがゼロにならないことを意味している。従って、スリップ率SRXに基づいてソレノイドバルブ20のパルス幅PWXが算出され、そして、そのソレノイドバルブ20の作動制御を通じて、その車輪のブレーキ圧が制御されても、このブレーキ圧が過度に増圧され得る可能性を排除することができる
次に、図16は、スリップ率補正係数HJDRF,HJDRRの算出ルーチンを示している。この算出ルーチンは前述した図7の機能ブロックの説明をフローチャート化して示したものであるので、ここでは簡単に説明する。
:HJDRF,HJDRRの算出ルーチン:
先ず、基準車体速VREF及びブレーキ信号BSが読み込まれ(ステップS91)、次に、ゲインKが前述したようにして読み込まれる(ステップS92)。
【0060】
そして、次にブレーキ信号BSがオフか否かが判別され(ステップS93)、その判別結果が真(Yes)の場合、つまり、非制動時の場合、前記ハイパスフィルタ80(80’,80”)の検出感度が「高」に設定される(ステップS94)。
一方、ステップS93の判別結果が偽(No)の場合には、ブレーキ信号BSがオフからオンに切り替わって所定時間内か否かが判別され(ステップS95)、ここでの判別結果が真となって制動開始直後にあると判定される場合には、ハイパスフィルタの検出感度は「低」に設定される(ステップS96)。
【0061】
また、ステップS95の判別結果が偽の場合には制動中であると判定され、ハイパスフィルタの検出感度は「中」に設定される(ステップS97)。
ステップS94,S96,S97の何れかにてハイパスフィルタの検出感動が設定されると、前述したように車体減速度FGS、左右の後輪加速度FGRR,FGRLに関しての振動の実効値が抽出され(ステップS98)、そして、ファジィ推論に基づき悪路指数JDR_EXが判定され、この悪路指数に応じてスリップ率補正係数HJDRF,HJDRRが出力される(ステップS99)。
【0062】
この発明は、上述した一実施例に制約されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、各種振動成分の検出感度は、ハイパスフィルタに代えて、ローパスフィルタの特性を変化させることで変更可能であり、また、マップを使用しても変更可能である。
【0063】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のアンチスキッドブレーキの制御方法によれば、悪路の検出に用いられる悪路検出感度が、非制動時の第1悪路検出感度と、制動時の第2悪路検出感度とに切換えられ、そして、第2悪路検出感度として、ブレーキペダルの踏み込みによる制動開始直後から所定期間内の制動初期にあっては第1悪路検出感度よりも低い制動初期検出感度が使用される一方、所定期間経過後の制動中にあっては制動初期検出感度よりも高く且つ第1悪路検出感度よりも低い制動中検出感度が使用されることから、車両のあらゆる走行状況に応じて、その悪路を正確且つ高精度に検出することが可能となり、そして、その検出結果に基づき、車輪のブレーキ圧制御を補正することで、車輪にその悪路に応じたブレーキ圧を最適にして与えることができ、車両の走行安定性を確保しつつ制動距離の短縮を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ABSの構成を示した概略図である。
【図2】ABSのハイドロユニット(HU)の一部を示した油圧回路図である。
【図3】ABSの電子制御装置(ECU)の働きを示す一部の機能ブロック図である。
【図4】ECUの残りの機能ブロック図である。
【図5】車輪スリップ指数と基本増減圧との関係を示したグラフである。
【図6】ABSのメインルーチンを示したフローチャートである。
【図7】図3中、悪路補正ブロックの詳細を示した機能ブロック図である。
【図8】基準車体速VREFとゲインKとの関係を示したグラフである。
【図9】車両の走行状況に応じた車体減速度の出力特性を示したグラフである。
【図10】車体減速度に関するファジィルールのメンバシップ関数を示したグラフである。
【図11】車体減速度の振動成分に関するファジィルールのメンバシップ関数を示したグラフである。
【図12】後輪加速度に関するファジィルールのメンバシップ関数を示したグラフである。
【図13】悪路指数に関するファジィルールのメンバシップ関数を示したグラフである。
【図14】悪路指数とスリップ率補正係数との関係を示したグラフである。
【図15】スリップ率の悪路補正のルーチンを示したフローチャートである
【図16】前後輪のスリップ率補正係数の算出ルーチンを示したフローチャートである。
【符号の説明】
2 ホィールシリンダ
6 ハイドロユニット(HU)
10 車輪速センサ
14 ハンドル角センサ
16 前後Gセンサ
17 ブレーキスイッチ
18 電子制御装置(ECU)
20 ソレノイドバルブ

Claims (3)

  1. 車輪にアクチュエータを通じてブレーキ圧を与え、このアクチュエータの作動を車輪のスリップ情報に基づいて制御するアンチスキッドブレーキの制御方法において、
    車輪若しくは車体に関する振動成分に基づき、悪路度合を検出する検出工程と、
    検出した悪路度合に応じ、前記車輪のスリップ情報を補正する補正工程とを備え、
    前記検出工程は、
    非制動時にあっては第1悪路検出感度に基づいて悪路度合を検出するのに対し、制動時にあっては第2悪路検出感度に基づいて悪路度合を検出し、
    前記第2悪路検出感度は、
    ブレーキペダルの踏み込みによる制動の開始直後から所定時間内の制動初期にあっては前記第1悪路検出感度よりも低い制動初期検出感度に設定され、
    前記所定期間経過後の制動中にあっては前記制動初期検出感度よりも高く且つ前記第1悪路検出感度よりも低い制動中検出感度に設定されることを特徴とするアンチスキッドブレーキの制御方法。
  2. 前記検出工程では、車輪若しくは車体の振動成分の検出にハイパスフィルタが使用され、
    前記第1及び前記第2悪路検出感度は、前記ハイパスフィルタの特性を変更して切換えられることを特徴とする請求項1のアンチスキッドブレーキ制御方法。
  3. 前記検出工程は、前記第1又は第2悪路検出感度を用い、車輪加速度の振動成分と車体前後加速度の振動成分とを入力としたファジィ推論に基づき、悪路度合を検出することを特徴とする請求項1のアンチスキッドブレーキの制御方法。
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