JP3669622B2 - 歯磨き組成物 - Google Patents
歯磨き組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3669622B2 JP3669622B2 JP37624199A JP37624199A JP3669622B2 JP 3669622 B2 JP3669622 B2 JP 3669622B2 JP 37624199 A JP37624199 A JP 37624199A JP 37624199 A JP37624199 A JP 37624199A JP 3669622 B2 JP3669622 B2 JP 3669622B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wax
- dentifrice composition
- toothpaste
- composition according
- present
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Cosmetics (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、歯に光沢を与える歯磨き組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
歯磨き組成物は、口腔清浄あるいは各種疾患予防等の効果を有しており、多くの人は1日1回から数回のブラッシングを行っている。また、歯を白く保つことはエチケットとしてもまた笑顔の象徴としても重要であり、市販の歯磨き組成物の多くは歯を白くする為に種々の工夫が行われている。
【0003】
従来の歯磨き組成物は、口腔の清浄に有効であり、歯もまた本来の白さにすることができるが、本来の白さ以上のつやや輝きを与えることはできない。
【0004】
特開平4−82821号公報には、セラックを歯の美容剤として用いる例が開示されているが、この美容剤はエタノール溶液である為に口腔粘膜に対して刺激が強いなどの問題があった。この為、より使いやすく確実に歯に光沢を与える製品が望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、以下に示す手段により課題を解決することができることを見いだし本発明を完成した。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ロウを含有させることによって、歯に光沢を与える歯磨き組成物である。また、本発明は、ロウを含有し、更にフッ化油及び/又は殺菌剤を含有して成る歯に光沢を与える歯磨き組成物である。更にまた、本発明はロウ、フッ化油及び殺菌剤を含有して成る歯に光沢を与える歯磨き組成物である。本発明はまた、ゲル状、ペースト状、粉末状、顆粒状又は液状の歯磨きにおいてロウを含有することを特徴とする歯磨き組成物、又はゲル状、ペースト状、粉末状、顆粒状または液状の歯磨きにおいてロウを含有し、更にフッ化油及び/又は殺菌剤を含有することを特徴とする歯磨き組成物である。
【0007】
一般にロウとは、高位脂肪酸と高級一価アルコールとからなる固形エステルであるが、慣用的には上記定義に入らないもの、例えば、炭化水素であるパラフィンの別名である石ロウや、ほとんど脂肪からなる木ロウもロウと呼ばれている。ロウはまた液体ロウと固体ロウとに分類され、固体ロウは更に植物ロウと動物ロウとに分けられる。この場合、植物ロウにはカルナウバロウ、ショ糖ロウなどがあり、そして動物ロウにはミツロウ、鯨ロウ、虫白ロウなどがある。本発明においては、慣用的な広義の意味でロウを用いる。
【0008】
本発明におけるロウの具体例としては、オウリキュウロウ、カルナウバロウ、サトウキビロウ、サラシミツロウ、サラシモンタンロウ、コメヌカロウ、水素添加コメヌカロウ、鯨ロウ、脱樹脂キャンデリラロウ、キャンデリラロウ、モンタンロウ、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モクロウ、油糧種子ロウ、ラノリン、蜜ロウ、シナロウ等を挙げることができる。
【0009】
本発明においては、また、フッ化油を含有することができる。フッ化油とはパーフルオロポリエーテルであり、例えばFOMBLIN HC(登録商標)として入手できる。FOMBLIN HC(登録商標)は、種々のグレードがあるが、適宜選択して使用することができる。フッ化油を併用すると、光沢が一層増強される。
【0010】
更に、本発明の歯磨き組成物においては殺菌剤を含有することができる。殺菌剤の具体例としては、塩酸クロロヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、トリクロサンを挙げることができる。
【0011】
本発明に係る歯磨き組成物に使用されるロウの含有量は、該組成物の全量を基準にして、一般に0.01%〜10%であり、好ましくは0.1%〜7%であり、より好ましくは1%〜5%である。
【0012】
フッ化油の含有量は、該組成物の全量を基準にして、一般に0.01%〜2%であり、好ましくは0.05%〜1%であり、より好ましくは0.1%〜0.5%である。
【0013】
また、殺菌剤の含有量は、該組成物の全量を基準にして、一般に0.001%〜1%であり、好ましくは0.005%〜0.5%であり、より好ましくは0.01%〜0.2%である。
【0014】
本発明における歯磨きの形状は特に限定されないが、例えばゲル状、ペースト状、粉末状、顆粒状または液状である歯磨きが好ましい。
【0015】
本発明において、ロウは従来の歯磨き組成物に混合されることがもっとも望ましい。従来の歯磨き組成物に用いられる物質としては、重質炭酸カルシウム、水酸化アルミニウム等の研磨剤、プロピレングリコール、ソルビット液等の湿潤剤、ラウリル硫酸ナトリウム等の発泡剤、カラギ−ナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム等の粘着剤、香料、サッカリンナトリウムなどの香味料、パラベン等の保存料、さらに、各種の薬用成分等を挙げることが出来る。ロウは水に不溶性であるが、歯磨き組成物の成分のひとつであるプロピレングリコール等によく溶けるので都合がよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明に係る歯磨き剤の製造方法は、ロウをプロピレングリコ−ル等の従来の歯磨き組成物に汎用される物質に溶解するほかは、従来の歯磨き組成物と同様である。FOMBLIN HC(登録商標)は、ほとんどの溶媒に不溶性であるが、乳化、分散性が良いので例えばプロピレングリコールや、グリセリン等に混合して使用できる。殺菌剤も、歯磨き組成物に通常用いられる溶媒に溶解または分散して使用できる。
【0017】
本発明に係る歯磨き組成物の使用方法は特に限定されないが、通常は、朝、夕、就寝前のブラッシング時に、従来の歯磨き組成物と同様に使用すればよい。または、本発明に係る歯磨き組成物が液状である場合には、ブラシ等により直接歯に塗布してもよい。
【0018】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0019】
【0020】
あらかじめ、プロピレングリコールにカルナウバロウを加熱溶解した。別に、カルボキシメチルセルロースナトリウムをグリセリンに充分分散させた。また、p−オキシ安息香酸プロピルは香味料に溶解した。一方、脱気装置を備えた混合機に、ソルビトール、サッカリンナトリウム、安息香酸ナトリウム及び精製水を入れ均一に溶解混合した。これに、カルナウバロウを溶解させたプロピレングリコール溶液及びカルボキシメチルセルロースを分散させたグリセリン液を加えて混合し、均一な粘稠液を作成した。次に、粘稠液に含まれる空気を脱気した後、一旦撹拌を停止して、炭酸カルシウム、ラウリル硫酸ナトリウムを加え、再び減圧状態にして撹拌して均一な歯磨きペーストとし、最後に香味料を加え混合して本発明に係る歯磨き組成物を製造した。
【0021】
上記成分を、実施例1と同様の方法により溶解混合し、本発明に係る歯磨き組成物を得た。
【0022】
上記成分を、実施例1と同様の方法により溶解混合し、本発明に係る歯磨き組成物を得た。
【0023】
サッカリンナトリウム、p−オキシ安息香酸メチル、安息香酸ナトリウムを精製水に溶解した。混合機に炭酸カルシウム、ラノリン、フッ化油、ラウリル硫酸ナトリウムを入れて均一に混合し、上記の水溶液及び香味料を加えて均一な潤製歯磨きを得た。
【0024】
次に、歯面における光沢性を判定するための実験を行った。すなわち、本発明による練歯磨き剤(A)と、カルナウバロウを配合しない対照練歯磨き剤(B)とを、被験者16名(男9名、女7名)にブラッシングさせ、臨床経験10年以上の判定者3名に被験歯の光沢性を肉眼的に判定した。
【0025】
実験方法
被験歯は上下顎前歯部唇側歯面とした。ブラッシング前の被験歯面の状態を3人の判定者が肉眼的に観察した直後に、どちらかを、被験者が日常使用している歯ブラシに約2cmとり、被験歯面のみを約1分間自由にブラッシングさせた。判定者には、被験者がどちらの歯磨剤を使用しているかわからないようにした。ただし、それぞれの歯磨剤を使用する被験者は同数(8名ずつ)とした。ブラッシング終了後の被験歯面の光沢の状態を3人の判定者が判定した。判定基準は、被験歯面の光沢がブラッシング前後で、変わらない、どちらともいえない、やや光沢がある、明らかに光沢があるの4種類とした。
【0026】
結果
判定結果を以下に示す。
【0027】
マン・ホイットニ検定の結果、危険率1%で本発明の練歯磨き剤(A)使用群と対照練歯磨き剤(B)使用群との間に統計学的に有意差が認められた。
【0028】
結論
本発明の練歯磨き剤(A)使用後の歯面は、対照練歯磨き剤(B)使用後に比べて光沢があると判定された。
【0029】
【発明の効果】
本発明にかかる歯磨き組成物を使用すると、歯に本来の白さを与えるほかに更に光沢、輝き、つやを与えることができる。歯は表面に無数の傷があるためその輝きを減じているが、本発明にかかる歯磨き組成物を使用すると、歯の表面がロウにより被覆され滑らかになる。この為、光の乱反射を押さえ、歯に光沢、輝き、つやを与えることができるものと考えられる。
【0030】
更に、本発明の歯磨き組成物においてはフッ化油及びまたは殺菌剤を含有させることができるが、これにより、歯の光沢等を更に増すことができ、また、被覆された歯における細菌の繁殖を防止することができる。すなわち、フッ化油には光沢を増強する作用がある。また、ロウにより歯が被覆されるとロウ被膜の空気透過性が低いために、歯において嫌気性菌の繁殖する場合があるが、殺菌剤を含有させることによりこの繁殖を抑制することができる。
Claims (9)
- ロウを溶解状態でかつ0.01〜10%含有することを特徴とする歯磨き組成物。
- フッ化油及び殺菌剤の少なくとも一方を含有する請求項1に記載の歯磨き組成物。
- フッ化油と殺菌剤とを含有する請求項1に記載の歯磨き組成物。
- ロウが、オウリキュウロウ、カルナウバロウ、サトウキビロウ、サラシミツロウ、サラシモンタンロウ、コメヌカロウ、水素添加コメヌカロウ、鯨ロウ、脱樹脂キャンデリラロウ、キャンデリラロウ、モンタンロウ、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、モクロウ、油糧種子ロウ、ラノリン、蜜ロウ及びシナロウから選択される請求項1から3のいずれかに記載の歯磨き組成物。
- 殺菌剤が、塩酸クロロへキシジン、イソプロピルメチルフェノール、塩化セチルピリジニウム、塩化デカリニウム、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン、及びトリクロサンのいずれかである請求項2又は3に記載の歯磨き組成物。
- プロピレングリコール及びグリセリンの少なくとも一方を含有する請求項1から5のいずれかに記載の歯磨き用組成物。
- フッ化油を0.01〜2%含有する請求項1から6のいずれかに記載の歯磨き用組成物。
- 殺菌剤を0.01〜1%含有する請求項1から7のいずれかに記載の歯磨き用組成物。
- ゲル状、ペースト状、粉末状、顆粒状及び液状のいずれかである請求項1から8のいずれかに記載の歯磨き組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP37624199A JP3669622B2 (ja) | 1995-03-10 | 1999-12-06 | 歯磨き組成物 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7-50784 | 1995-03-10 | ||
JP5078495 | 1995-03-10 | ||
JP37624199A JP3669622B2 (ja) | 1995-03-10 | 1999-12-06 | 歯磨き組成物 |
Related Parent Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP08068923A Division JP3084607B2 (ja) | 1995-03-10 | 1996-03-01 | 練歯磨き組成物 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2000143469A JP2000143469A (ja) | 2000-05-23 |
JP3669622B2 true JP3669622B2 (ja) | 2005-07-13 |
Family
ID=34809938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP37624199A Expired - Fee Related JP3669622B2 (ja) | 1995-03-10 | 1999-12-06 | 歯磨き組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3669622B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4585127B2 (ja) * | 2001-02-01 | 2010-11-24 | 日本ゼトック株式会社 | 口腔用組成物 |
JP6755453B2 (ja) | 2015-01-16 | 2020-09-16 | 株式会社サンギ | 歯磨用組成物 |
-
1999
- 1999-12-06 JP JP37624199A patent/JP3669622B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2000143469A (ja) | 2000-05-23 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
RU2307644C2 (ru) | Композиции и способы ухода за полостью рта | |
US4100269A (en) | Anticalculus dentifrice | |
US4350681A (en) | Stabilized benzoyl peroxide compositions | |
CN103209738B (zh) | 义齿护理组合物 | |
JPH03503762A (ja) | 歯のホワイトナー | |
US20060062744A1 (en) | Composition for whitening teeth and method of making the same | |
RU2006125452A (ru) | Композиции и способы по уходу за ротовой полостью и телом | |
WO2007134335A2 (en) | Method for measurably improving oral health | |
JP3016773B2 (ja) | 固体化粧品組成物およびその使用 | |
JP3669622B2 (ja) | 歯磨き組成物 | |
JP3084607B2 (ja) | 練歯磨き組成物 | |
JP3065675B2 (ja) | 顆粒剤及びこれを含有する口腔用組成物 | |
EP0972509A1 (fr) | Composition cosmétique comprenant des pigments et un agent anti-transpirant, utilisation d'une telle composition | |
US20010007652A1 (en) | Shellac composition and method for brushing teeth therewith | |
US20030026769A1 (en) | Aqueous slurries useful for cleaning teeth and methods related thereto | |
JPH07258020A (ja) | 水性ピーリング化粧料 | |
JP3669621B2 (ja) | 歯磨き組成物 | |
Mann et al. | Reduction of calculus accumulation in domestic ferrets with two dentifrices containing pyrophosphate | |
JP4456575B2 (ja) | 睫毛用のトリートメント | |
KR100564231B1 (ko) | 소프트 비드를 함유하는 치약 조성물 | |
JP2002370956A (ja) | 液体歯磨き組成物 | |
Mangulkar | Review on dental care preparation | |
TWI819661B (zh) | 牙齒亮白組成物、套組及其使用方法 | |
JPS60115507A (ja) | 化粧用パツク剤 | |
CN106890117B (zh) | 一种含有食品蓝的牙菌斑显色牙膏及其制备方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20020924 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050317 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20050408 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R370 | Written measure of declining of transfer procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |