JP3669574B2 - 画像処理装置、画像処理方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム、並びにそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ディジタル画像データに対する画像処理をおこなう、より詳しくは、複写機、ファクシミリ、プリンター、スキャナー等の機能を複合したディジタル複合機において、ディジタル画像データを転送し画像処理する画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム、並びにそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、アナログ複写機からディジタル化された画像データの処理をおこなうディジタル複写機が登場し、さらに、ディジタル複写機が複写機としての機能だけでなく、複写機の機能に加えて、ファクシミリの機能、プリンターの機能、スキャナーの機能等の各機能を複合したディジタル複合機が存在する。
【0003】
ディジタル複写機は、原稿画像をディジタル信号に変換し、データバスを介して画像データ1ページ分をフレームメモリーに蓄積、または一旦フロッピーディスクやハードディスク等の補助記憶装置に格納し、出力時に補助記憶装置からフレームメモリーに1ページあるいは複数ページ分の画像データを転送後、プリンターエンジンにこれら画像データを送ることにより、複写画像を得る。
【0004】
また、上記のディジタル複写機や、MFP(Multi Function Printer)と称されるコピー、FAX、プリンター、スキャナー等の複合機においては、LAN(ローカルエリアネットワーク)やシリアル・パラレルインターフェースを介してパソコンからプリントコマンドを受け取り、フォントメモリーをアクセスしながらプリント画像をフレームメモリーに展開し、その後プリンターエンジンへこれら画像データを転送することでプリント画像を得ることができる。
【0005】
図28は、上記のディジタル複写機の構成例(特開平9−186836に開示)を示すブロック図である。このディジタル複写機は、システム全体を制御する2つのCPU2801、2802と、これらCPU2801、2802が実行すべきアプリケーションプログラムや必要なフォント情報等を記憶する主記憶メモリー2803と、CPU2801、2802と主記憶メモリー2803間を相互接続するCPUバス2830とを備えている。上記のアプリケーションプログラムや必要なフォント情報等は、補助記憶装置2821から読み出されて主記憶メモリー2803にロードされるようになっている。
【0006】
CPUバス2830は、PCIブリッジ2804を介して一方のPCIバス2831と接続されると共に、PCIブリッジ2805を介して他方の独立したPCIバス2832と接続されている。CPUバス2830には、またPCIバスコントローラー2806が接続されている。このPCIバスコントローラー2806は、PCIブリッジ2804によってサポートされるPCIバス2831と、PCIブリッジ2805によってサポートされるPCIバス2832との間のアービトレーション(競合調停)やPCIバスプロトコルに対応した制御をおこなうようになっている。
【0007】
PCIバス2831にはディスプレイコントローラー2807等の各種I/O部を接続し、PCIバス2832には画像データ蓄積用のフレームメモリー2817を制御するDRAMコントローラー2815やDMAコントローラー2818等が接続される。
【0008】
PCIバス2831には、ディスプレイ装置2810を制御するためのディスプレイコントローラー2807と、タッチパネル2809を制御するためのタッチパネルコントローラー2808と、フロッピーディスク装置やハードディスク装置等の補助記憶装置2821を制御するためのFD・HDインターフェース(I/F)2811と、ホストコンピュータ(図示せず)との間でシリアル通信やパラレル通信を制御するためのシリアル・パラレルインターフェース(I/F)2812と、ローカルエリアネットワーク等との間の通信を制御するためのネットワークインターフェース(I/F)2813とが接続されている。
【0009】
また、PCIバス2831には、フレームメモリー2816に対するデータ書込み・読出しアドレスの生成や、フレームメモリー2816を構成するDRAMのリフレッシュ制御をおこなうためのDRAMコントローラー2814が接続されている。一方、PCIバス2832には、他のフレームメモリー2817に対するデータ書込み・読出しアドレスの生成や、フレームメモリー2817を構成するDRAMのリフレッシュ制御をおこなうためのDRAMコントローラー2815と、図示しないSCSIバスとの接続制御をおこなうSCSIインターフェース(I/F)2820が接続されている。
【0010】
DRAMコントローラー2814は、DMAコントローラー2818とビデオインターフェース(I/F)2819とに接続され、同様にDRAMコントローラー2815もDMAコントローラー2818とビデオインターフェース(I/F)2819とに接続されている。そして、DMAコントローラー2818は、フレームメモリー2816に展開された画像データをDMA制御によりビデオインターフェース(I/F)2819に直接転送したり、あるいはフレームメモリー2817に展開された画像データをDMA制御によりビデオインターフェース(I/F)2819に直接転送するようになっている。ビデオインターフェース(I/F)2819に転送された画像データは、プリンターエンジン(図示せず)に出力されるようになっている。
【0011】
つぎに、以上のような構成のディジタル複写機の動作を説明する。上位(ホスト)コンピュータからシリアル・パラレルインターフェース(I/F)2812を介して入力され、あるいはネットワーク(図示せず)からネットワークインターフェース(I/F)2813を介して入力された文字コードや制御コマンドは、CPU2801(または2802)によって解読され、たとえばフレームメモリー2817上に画像データ(ビットデータ)として展開される。
【0012】
1ページ分の画像データが展開されたところで、CPU2801は、DMAコントローラー2818を起動し、フレームメモリー2817上の1ページ分の画像データをビデオインターフェース(I/F)2819に転送する。これにより、その画像データがプリンターエンジン(図示せず)に出力され、描画(印刷)がおこなわれる。
【0013】
複数の原稿から読み取った複数ページ分の画像データを印刷出力する場合、DMAコントローラー2818は、フレームメモリー2817からビデオインターフェース(I/F)2819に1ページ分の画像データをDMA転送する間に、フレームメモリー2816上につぎのページの画像データを展開していく。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
上述したディジタル複写機等で転送される画像データは、一般的にパラレルバスのバースト転送が用いられる。たとえば、パラレルバスとしてパソコン等でデータ転送に汎用されている上記のPCIバスが用いられている。このPCIバスにおけるバースト転送では、アドレスおよびデータの共用ピンにて、まず送信時には送信先の、受信時には受信データ取り出し先の先頭アドレスを出力し、その後それまでアドレスが出力されていたピン上にて、そのアドレス以後のデータを連続して転送するもので、これを1トランザクションという。
【0015】
このようにアドレスとデータを時分割方式で転送することにより、バスの本数の削減をおこなっている。たとえば8バースト転送では、アドレスを出力してから8個のワードデータの送受信をおこなうことを示す。
【0016】
図29は、画像データの構成例を示す図で、画像データは、図示の如くnライン(Line1〜Linen)のライン画像データによって構成されている。
【0017】
図30は、メモリーへの画像データの格納状態を説明するための図であり、図30(a)はメモリー内の画像データの格納状態を示す図、図30(b)は画像データ格納のためのアドレス生成回路を示す図である。
【0018】
図示の例では、メモリーに対する格納は、図29に示すラインデータの区切りを単位とするものではなく、有効画像データをメモリーに連続して格納するようになっている。このアドレス生成回路3001は、CPUの制御でフレームの先頭アドレスをスタートアドレスレジスター(TFAD)3002に設定し、送信開始時に送信アドレスカウンタ(TAC)3003に、そのロード信号ld_tacをアクティブにすることでロードされる。その後は、画像送信と同時にインクリメント信号inc_tacをアクティブにすることで送信アドレスカウンタ3003の値がインクリメントされ、画像がメモリー上に格納されていくことになる。
【0019】
図31は、メモリーへの画像データの他の格納状態を説明するための図であり、図31(a)はメモリー内の画像データの格納状態を示す図、図31(b)は画像データ格納のためのアドレス生成回路を示す図である。
【0020】
このアドレス生成回路3101は、メモリーへの格納時にラインデータを区切り、有効画像データをメモリーに格納する。フレームの先頭アドレスと、ラインオフセットアドレスは、制御CPUによりスタートアドレスレジスター(TFAD)3102と、オフセットアドレスレジスター(TOFA)3103にそれぞれ設定される。
【0021】
そして、スタートアドレスは、送信開始時にマルチプレクサー(MUX)3104を介して、送信アドレスカウンタ(TAC)3105に、そのロード信号ld_tacをアクティブにすることでロードされる。その後は、1ライン目の画像送信と同時にインクリメント信号inc_tacをアクティブにすることで送信アドレスカウンタ3105の値がインクリメントされ、画像がメモリー上に格納されていくことになる。
【0022】
メモリーへの1ラインの画像データ格納が終了すると、送信アドレスカウンタ3105のカウント値と、オフセットアドレスレジスター3103のラインオフセットアドレス値を加算器(ADD)3106で加算し、その加算値を送信アドレスカウンタ3105にロードし、これを2ライン目の先頭アドレスとして画像データをメモリー上に格納していく。以上の動作を繰り返すことにより、図31(a)に示すように、1フレームの画像データがメモリー上に所定のラインオフセット値を有して格納されていく。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成において、画像データのデータ転送中にデータバスへの静電気等によるノイズが発生した場合には、転送エラーが生じる。この転送エラー発生時の影響について説明する。図32は、転送エラー発生時の画像を説明するための図である。画像データ転送中に、データバスにノイズ等が混入し、1ワードのデータ取りこぼしや余分なデータの取り込みによる転送エラーが発生すると、たとえば図32(a)に示すような画像が、図32(b)に示すような異常画像となる。
【0024】
上記のようなアドレス生成回路3001,3101では、1回の転送エラーが生じたラインLErrにより主走査方向に画像ずれを起こし、その後も画像がずれたままにメモリーに格納されるため、図32(b)に示すように、転送エラー発生後のライン全体が明らかな異常画像となる。
【0025】
このように、従来は、データバス上で画像データ転送中に静電気等のノイズにより、画像データの取りこぼしや余分な画像データの取り込み等の転送エラーが生じると、画像が主走査方向に大きくずれる異常画像が発生して正常画像を得ることができないとともに、その回復ができず異常状態のままプリント画像が出力される問題があった。
【0026】
この発明は、上述した従来技術の問題点を解消するためになされたもので、画像データ転送時に転送エラーが生じても異常画像を発生させず、正常画像を得ることができる画像処理装置、画像処理方法、およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム、およびそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項1の発明に係る画像処理装置は、原稿画像を読み取った後の画像データを転写画像として出力するまでの間で該画像データを画像処理、蓄積処理等の機能を有する複数のユニットの間で画像転送させる画像処理装置において、前記画像データを送信する手段側に設けられ、画像データを構成する各ラインの後端に該後端を示すラベルデータを追加して送信させるラベルデータ追加手段と、前記画像データを受信する手段側に設けられ、前記画像データの後端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの終了を検出し、受信した画像データの各ラインのラインデータ長を整合させるライン検出手段と、を備えたことを特徴とする。
【0028】
この請求項1の発明によれば、画像データ転送中において、データバスに静電気等によるノイズが混入し、データの取りこぼしや余分なデータの取り込みによる転送エラーが発生した場合でも、画像データに含まれるラベルデータに基づき各ラインのラインデータ長を一定にでき異常画像の発生を防止し画像品質の向上を図ることができる。
【0029】
また、請求項2の発明に係る画像処理装置は、請求項1に記載の発明において、前記ラベルデータ追加手段は、画像データを構成する各ラインの先端に該先端を示すラベルデータを追加して送信させ、前記ライン検出手段は、前記画像データの先端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの開始を検出することを特徴とする。
【0030】
この請求項2の発明によれば、画像データの転送中に転送エラーが発生した場合でも、画像データの先端および後端に含まれるラベルデータに基づき、各ラインのラインデータ長を一定にでき異常画像の発生を防止できる。
【0031】
また、請求項3の発明に係る画像処理装置は、請求項1,2のいずれか一つに記載の発明において、前記ラベルデータ追加手段は、前記画像データを構成する所定ビット数の濃淡階調のうち、あらかじめ設定した特定の濃度値をラベルデータに割り当て、前記画像データの濃淡階調を前記ラベルデータの割り当て分を除いた濃淡階調となるよう変換出力することを特徴とする。
【0032】
この請求項3の発明によれば、画像データ中にラベルデータを簡単に含ませることができ、また、画像データそのものに基づいて転送エラーを容易に検出できる。
【0033】
また、請求項4の発明に係る画像処理装置は、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、前記ラベルデータ追加手段を前記画像データを送信する手段側のインターフェースに設けたことを特徴とする。
【0034】
この請求項4の発明によれば、画像データの送信側のインターフェースにラベルデータ追加手段を設けるだけで転送する画像データにラベルデータを追加でき、画像データ転送時の転送エラーを容易に検出可能になる。
【0035】
また、請求項5の発明に係る画像処理装置は、請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記画像データを受信する手段側には、前記ライン検出手段で検出された前記画像データの各ラインごとの後端および/または先端のラベルデータのライン上での位置と、あらかじめ設定されたライン当りの画素数に基づき、画像データ転送中における転送エラーの有無を検出するエラー検出手段と、前記エラー検出手段による転送エラーの検出時に、ラインの規定位置にラベルデータを再配置し、該ラベルデータ前後の有効画素をあらかじめ定めた所定の濃度値、あるいは該有効画素前後の濃度値を用いて再配置するエラー補正手段と、を具備することを特徴とする。
【0036】
この請求項5の発明によれば、画像データの転送時に転送エラーが発生しても、画像データのライン上における規定位置にラベルデータを再配置することができ、転送エラーが生じたラインにおける画像データを所定の画素数とし全てを有効画素として補正することができるため、画像データを各ラインごとに補正でき、異常画像の発生を防止できるようになる。
【0037】
また、請求項6の発明に係る画像処理装置は、請求項5に記載の発明において、前記エラー検出手段と前記エラー補正手段を、前記画像データを受信する手段側のインターフェースに設けたことを特徴とする。
【0038】
この請求項6の発明によれば、画像データの受信側のインターフェースにエラー検出手段とエラー補正手段を設けるだけで受信した画像データに含まれるラベルデータに基づき、画像データ転送時の転送エラーを容易に検出し補正できるようになる。
【0039】
また、請求項7の発明に係る画像処理装置は、請求項1〜6のいずれか一つに記載の発明において、原稿画像を読み取った後の画像データを蓄積処理してから所望のユニットに前記画像転送するための画像メモリーと、前記画像メモリーから画像データを読み出す際に、画像データの1ライン目の先頭アドレスをあらかじめ設定した所定のアドレスに設定し、画像データの2ライン目以降の各ラインの先頭アドレスを前ラインの先頭アドレスに、画像データのライン長以上の値を持つオフセットアドレスを加えた値に基づき得るアドレス生成手段と、を具備することを特徴とする。
【0040】
この請求項7の発明によれば、画像データ転送中において、データバスに静電気等によるノイズが混入し、データの取りこぼしや余分なデータの取り込みによる転送エラーが発生した場合でも、各ラインの先頭アドレスが正常値で得られるため、複数ラインに渡る異常画像の発生を防止し、異常画像の発生を最小限に留めることができる。
【0041】
また、請求項8の発明に係る画像処理装置は、請求項5に記載の発明において、画像データを読み取る画像読取手段と、画像メモリーを制御して画像データの書込み/読出しをおこなう画像メモリー制御手段と、画像データに対し加工編集等の画像処理を施す画像処理手段と、画像データを転写紙等に書き込む画像書込手段と、前記画像読取手段により読み取られた第1の画像データおよび/または前記画像メモリー制御手段により読み出された第2の画像データおよび/または前記画像処理手段により画像処理が施された第3の画像データを受信し、前記第1の画像データおよび/または前記第2の画像データおよび/または前記第3の画像データを前記画像メモリー制御手段へおよび/または前記画像処理手段へおよび/または前記画像書込手段へ送信する画像データ制御手段と、前記画像データ制御手段、および前記画像メモリー制御手段にそれぞれ設けられ、前記画像データの送受信をおこなうインターフェースとを備え、前記各インターフェースの送信側に前記ラベルデータ追加手段を設け、前記各インターフェースの送信側に前記エラー検出手段、前記エラー補正手段を設けたことを特徴とする。
【0042】
この請求項8の発明によれば、画像データを読み取り後、各手段に画像転送する構成において、画像転送するインターフェースにラベルデータを用いて転送エラーを検出、補正する手段を設けることにより、ディジタル複合機等の複数の手段間での画像転送時にそれぞれ転送エラーを検出し補正できるようになり、装置の信頼性および画像品質の向上を図ることができる。
【0043】
また、請求項9の発明に係る画像処理方法は、原稿画像を読み取った後の画像データを転写画像として出力するまでの間で該画像データを画像処理、蓄積処理等の機能を有する複数のユニットの間で画像転送させる画像処理方法において、前記画像データを送信する際に、画像データを構成する各ラインの後端に該後端を示すラベルデータを追加して送信させる工程と、前記画像データを受信する際に、前記画像データの後端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの終了を検出し、受信した画像データの各ラインのラインデータ長を整合させる工程と、を備えたことを特徴とする。
【0044】
この請求項9の発明によれば、画像データ転送中において、データバスに静電気等によるノイズが混入し、データの取りこぼしや余分なデータの取り込みによる転送エラーが発生した場合でも、画像データの各ラインのラインデータ長を一定にでき異常画像の発生を防止し、画像品質の向上が図れる。
【0045】
また、請求項10の発明に係る画像処理方法は、請求項9に記載の発明において、前記画像データを送信する際に、前記ラベルデータを画像データの各ラインの先端に追加する工程と、前記画像データを受信する際に、前記画像データの先端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの開始を検出する工程と、を含むことを特徴とする。
【0046】
この請求項10の発明によれば、画像データの転送中に転送エラーが発生した場合でも、画像データの先端および後端に含まれるラベルデータに基づき、各ラインのラインデータ長を一定にでき異常画像の発生を防止できる。
【0047】
また、請求項11の発明に係る画像処理方法は、請求項9,10のいずれか一つに記載の発明において、前記画像データを送信する際に、前記画像データを構成する所定ビット数の濃淡階調のうち、あらかじめ設定した特定の濃度値をラベルデータに割り当てる工程と、前記画像データの濃淡階調を前記ラベルデータの割り当て分を除いた濃淡階調となるよう変換出力する工程と、を含むことを特徴とする。
【0048】
この請求項11の発明によれば、画像データ中にラベルデータを簡単に含ませることができ、また、画像データそのものに基づいて転送エラーを容易に検出できる。
【0049】
また、請求項12の発明に係る画像処理方法は、請求項9〜11のいずれか一つに記載の発明において、前記画像データを受信する際に、検出された前記画像データの各ラインごとの後端および/または先端のラベルデータのライン上での位置と、あらかじめ設定されたライン当りの画素数に基づき、画像データ転送中における転送エラーの有無を検出する工程と、前記転送エラーの検出時に、ラインの規定位置にラベルデータを再配置し、該ラベルデータ前後の有効画素をあらかじめ定めた所定の濃度値、あるいは該有効画素前後の濃度値を用いて再配置する工程と、を含むことを特徴とする。
【0050】
この請求項12の発明によれば、画像データの転送時に転送エラーが発生しても、画像データのラインの規定位置にラベルデータを再配置することができ、転送エラーが生じたラインにおける画像データを所定の画素数とし全てを有効画素として補正することができるため、画像データを各ラインごとに補正でき、異常画像の発生を防止できるようになる。
【0051】
また、請求項13の発明に係る画像処理方法は、請求項9〜12のいずれか一つに記載の発明において、原稿画像を読み取った後の画像データを画像メモリーに蓄積処理してから所望のユニットに前記画像転送する工程と、前記画像メモリーから画像データを読み出す際に、画像データの1ライン目の先頭アドレスをあらかじめ設定した所定のアドレスに設定する工程と、画像データの2ライン目以降の各ラインの先頭アドレスを前ラインの先頭アドレスに、画像データのライン長以上の値を持つオフセットアドレスを加えた値に基づき得る工程と、を含むことを特徴とする。
【0052】
この請求項13の発明によれば、画像データ転送中において、データバスに静電気等によるノイズが混入し、データの取りこぼしや余分なデータの取り込みによる転送エラーが発生した場合でも、各ラインの先頭アドレスが正常値で得られるため、複数ラインに渡る異常画像の発生を防止し、異常画像の発生を最小限に留めることができる。
【0053】
また、請求項14の発明に係る画像処理方法は、画像データの読取処理、蓄積処理、画像(加工編集)処理、書込処理、送受信処理等、画像データに対する異なる処理をするための複数種の処理ユニットのうち、いずれかの処理ユニットから画像データを受信する画像データ受信工程と、前記画像データ受信工程により受信した画像データを定められたいずれかの処理ユニットに送信する送信工程とを有し、前記請求項9〜13に記載のいずれか一つの工程を含むことを特徴とする。
【0054】
この請求項14の発明によれば、画像データを読み取り後、各処理ユニットに画像転送するごとにラベルデータを用いて転送エラーを検出、補正することができ、ディジタル複合機等の複数の処理ユニットを備えた装置での画像転送時にそれぞれ転送エラーを検出し補正できるようになり、装置の信頼性および画像品質の向上を図ることができる。
【0055】
また、請求項15の発明に係るコンピュータに実行させるプログラムは、前記請求項9〜14のいずれかに記載された方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0056】
この請求項15の発明によれば、請求項9〜14に記載された方法をコンピュータに実行させることができ、コンピュータを用いて画像データ転送時の転送エラーの検出、補正を実行できるようになり、画像処理パフォーマンスの向上が図れるようになる。
【0057】
また、請求項16の発明に係るコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、前記請求項15に記載されたプログラムを記録したことを特徴とする。
【0058】
この請求項16の発明に係る記録媒体は、請求項15に記載されたコンピュータに実行させるプログラムを記録したことで、そのプログラムを機械読み取り可能となり、これによって、請求項15の動作をコンピュータによって実現することができる。
【0059】
【発明の実施の形態】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る画像処理装置、画像処理方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラム、並びにそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0060】
まず、本実施の形態に係る画像処理装置の原理について説明する。図1は、この発明の本実施の形態に係る画像処理装置の構成を機能的に示すブロック図である。図1において、画像処理装置は、以下に示す5つのユニットを含む構成である。
【0061】
上記5つのユニットとは、画像データ制御ユニット100と、画像データを読み取る画像読取ユニット101と、画像を蓄積する画像メモリーを制御して画像データの書込み/読出しをおこなう画像メモリー制御ユニット102と、画像データに対し加工編集等の画像処理を施す画像処理ユニット103と、画像データを転写紙等に書き込む画像書込ユニット104と、である。
【0062】
上記各ユニットは、画像データ制御ユニット100を中心に、画像読取ユニット101と、画像メモリー制御ユニット102と、画像処理ユニット103と、画像書込ユニット104とがそれぞれ画像データ制御ユニット100に接続されている。
【0063】
(画像データ制御ユニット100)
画像データ制御ユニット100によりおこなわれる処理としては以下のようなものがある。
【0064】
たとえば、
(1)データのバス転送効率を向上させるためのデータ圧縮処理(一次圧縮)、
(2)一次圧縮データの画像データへの転送処理、
(3)画像合成処理(複数ユニットからの画像データを合成することが可能である。また、データバス上での合成も含む。)、
(4)画像シフト処理(主走査および副走査方向の画像のシフト)、
(5)画像領域拡張処理(画像領域を周辺へ任意量だけ拡大することが可能)、
(6)画像変倍処理(たとえば、50%または200%の固定変倍)、
(7)パラレルバス・インターフェース処理、
(8)シリアルバス・インターフェース処理(後述するプロセス・コントローラー211とのインターフェース)、
(9)パラレルデータとシリアルデータのフォーマット変換処理、
(10)画像読取ユニット101とのインターフェース処理、
(11)画像処理ユニット103とのインターフェース処理、
等である。
【0065】
(画像読取ユニット101)
画像読取ユニット101によりおこなわれる処理としては以下のようなものがある。たとえば、
【0066】
(1)光学系による原稿反射光の読み取り処理、
(2)CCD(Charge Coupled Device:電荷結合素子)での電気信号への変換処理、
(3)A/D変換器でのディジタル化処理、
(4)シェーディング補正処理(光源の照度分布ムラを補正する処理)、
(5)スキャナーγ補正処理(読み取り系の濃度特性を補正する処理)、
等である。
【0067】
(画像メモリー制御ユニット102)
画像メモリー制御ユニット102によりおこなわれる処理としては以下のようなものがある。たとえば、
【0068】
(1)システム・コントローラーとのインターフェース制御処理、
(2)パラレルバス制御処理(パラレルバスとのインターフェース制御処理)、
(3)ネットワーク制御処理、
(4)シリアルバス制御処理(複数の外部シリアルポートの制御処理)、
(5)内部バスインターフェース制御処理(操作部とのコマンド制御処理)、
(6)ローカルバス制御処理(システム・コントローラーを起動させるためのROM、RAM、フォントデータのアクセス制御処理)、
(7)メモリー・モジュールの動作制御処理(メモリー・モジュールの書き込み/読み出し制御処理等)、
(8)メモリー・モジュールへのアクセス制御処理(複数のユニットからのメモリー・アクセス要求の調停をおこなう処理)、
(9)データの圧縮/伸張処理(メモリー有効活用のためのデータ量を削減するための処理)、
(10)画像編集処理(メモリー領域のデータクリア、画像データの回転処理、メモリー上での画像合成処理等)、
等である。
【0069】
(画像処理ユニット103)
画像処理ユニット103によりおこなわれる処理としては以下のようなものがある。
【0070】
たとえば、
(1)シェーディング補正処理(光源の照度分布ムラを補正する処理)、
(2)スキャナーγ補正処理(読み取り系の濃度特性を補正する処理)、
(3)MTF補正処理、
(4)平滑処理、
(5)主走査方向の任意変倍処理、
(6)濃度変換(γ変換処理:濃度ノッチに対応)、
(7)単純多値化処理、
(8)単純二値化処理、
(9)誤差拡散処理、
(10)ディザ処理、
(11)ドット配置位相制御処理(右寄りドット、左寄りドット)、
(12)孤立点除去処理、
(13)像域分離処理(色判定、属性判定、適応処理)、
(14)密度変換処理、
等である。
【0071】
(画像書込ユニット104)
画像書込ユニット104によりおこなわれる処理としては以下のようなものがある。
【0072】
たとえば、
(1)エッジ平滑処理(ジャギー補正処理)、
(2)ドット再配置のための補正処理、
(3)画像信号のパルス制御処理、
(4)パラレルデータとシリアルデータのフォーマット変換処理、
等である。
【0073】
(ディジタル複合機のハードウエア構成)
つぎに、本実施の形態に係る画像処理装置がディジタル複合機を構成する場合のハードウエア構成について説明する。図2は本実施の形態に係る画像処理装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【0074】
図2のブロック図において、本実施の形態に係る画像処理装置は、読取ユニット201と、センサー・ボード・ユニット202と、画像データ制御部203と、画像処理プロセッサー204と、ビデオ・データ制御部205と、作像ユニット(エンジン)206とを備える。また、本実施の形態に係る画像処理装置は、シリアルバス210を介して、プロセス・コントローラー211と、RAM212と、ROM213とを備える。
【0075】
また、本実施の形態に係る画像処理装置は、パラレルバス220を介して、画像メモリー・アクセス制御部221とファクシミリ制御ユニット224とを備え、さらに、画像メモリー・アクセス制御部221に接続されるメモリー・モジュール222と、システム・コントローラー231と、RAM232と、ROM233と、操作パネル234とを備える。
【0076】
ここで、上記各構成部と、図1に示した各ユニット100〜104との関係について説明する。すなわち、読取ユニット201およびセンサー・ボード・ユニット202により、図1に示した画像読取ユニット101の機能を実現する。また同様に、画像データ制御部203により、画像データ制御ユニット100の機能を実現する。また同様に、画像処理プロセッサー204により画像処理ユニット103の機能を実現する。
【0077】
また同様に、ビデオ・データ制御部205および作像ユニット(エンジン)206により画像書込ユニット104を実現する。また同様に、画像メモリー・アクセス制御部221およびメモリー・モジュール222により画像メモリー制御ユニット102を実現する。
【0078】
つぎに、各構成部の内容について説明する。原稿を光学的に読み取る読取ユニット201は、ランプとミラーとレンズから構成され、原稿に対するランプ照射の反射光をミラーおよびレンズにより受光素子に集光する。
【0079】
受光素子、たとえばCCDは、センサー・ボード・ユニット202に搭載され、CCDにおいて電気信号に変換された画像データはディジタル信号に変換された後、センサー・ボード・ユニット202から出力(送信)される。
【0080】
センサー・ボード・ユニット202から出力(送信)された画像データは画像データ制御部203に入力(受信)される。機能デバイス(処理ユニット)およびデータバス間における画像データの伝送は画像データ制御部203が全て制御する。
【0081】
画像データ制御部203は、画像データに関し、センサー・ボード・ユニット202、パラレルバス220、画像処理プロセッサー204間のデータ転送、画像データに対するプロセス・コントローラー211と画像処理装置の全体制御を司るシステム・コントローラー231との間の通信をおこなう。また、RAM212はプロセス・コントローラー211のワークエリアとして使用され、ROM213はプロセス・コントローラー211のブートプログラム等を記憶している。
【0082】
センサー・ボード・ユニット202から出力(送信)された画像データは画像データ制御部203を経由して画像処理プロセッサー204に転送(送信)され、光学系およびディジタル信号への量子化にともなう信号劣化(スキャナー系の信号劣化とする)を補正し、再度、画像データ制御部203へ出力(送信)される。
【0083】
画像メモリー・アクセス制御部221は、メモリー・モジュール222に対する画像データの書き込み/読み出しを制御する。また、パラレルバス220に接続される各構成部の動作を制御する。また、RAM232はシステム・コントローラー231のワークエリアとして使用され、ROM233はシステム・コントローラー231のブートプログラム等を記憶している。
【0084】
操作パネル234は、画像処理装置がおこなうべき処理を入力する。たとえば、処理の種類(複写、ファクシミリ送信、画像読込、プリント等)および処理の枚数等を入力する。これにより、画像データ制御情報の入力をおこなうことができる。
【0085】
つぎに、読み取った画像データにはメモリー・モジュール222に蓄積して再利用するジョブと、メモリー・モジュール222に蓄積しないジョブとがあり、それぞれの場合について説明する。メモリー・モジュール222に蓄積する例としては、1枚の原稿について複数枚を複写する場合に、読取ユニット201を1回だけ動作させ、読取ユニット201により読み取った画像データをメモリー・モジュール222に蓄積し、蓄積された画像データを複数回読み出すという方法がある。
【0086】
メモリー・モジュール222を使わない例としては、1枚の原稿を1枚だけ複写する場合に、読み取り画像データをそのまま再生すればよいので、画像メモリー・アクセス制御部221によるメモリー・モジュール222へのアクセスをおこなう必要はない。
【0087】
まず、メモリー・モジュール222を使わない場合、画像処理プロセッサー204から画像データ制御部203へ転送されたデータは、再度画像データ制御部203から画像処理プロセッサー204へ戻される。画像処理プロセッサー204においては、センサー・ボード・ユニット202におけるCCDによる輝度データを面積階調に変換するための画質処理をおこなう。
【0088】
画質処理後の画像データは画像処理プロセッサー204からビデオ・データ制御部205に転送される。面積階調に変化された信号に対し、ドット配置に関する後処理およびドットを再現するためのパルス制御をおこない、その後、作像ユニット206において転写紙上に再生画像を形成する。
【0089】
つぎに、メモリー・モジュール222に蓄積し画像読み出し時に付加的な処理、たとえば画像方向の回転、画像の合成等をおこなう場合の画像データの流れについて説明する。画像処理プロセッサー204から画像データ制御部203へ転送された画像データは、画像データ制御部203からパラレルバス220を経由して画像メモリー・アクセス制御部221に送られる。
【0090】
ここでは、システム・コントローラー231の制御に基づいて画像データとメモリー・モジュール222のアクセス制御、外部PC(パーソナル・コンピューター)223のプリント用データの展開、メモリー・モジュール222の有効活用のための画像データの圧縮/伸張をおこなう。
【0091】
画像メモリー・アクセス制御部221へ送られた画像データは、所定の画像処理(詳細は後述するが所望時にのみ実行される)に引き続き、データ圧縮後、メモリー・モジュール222へ蓄積され、蓄積された画像データは必要に応じて読み出される。読み出された画像データは伸張され、本来の画像データに戻し画像メモリー・アクセス制御部221からパラレルバス220を経由して画像データ制御部203へ戻される。
【0092】
画像データ制御部203から画像処理プロセッサー204への転送後は画質処理、およびビデオ・データ制御部205でのパルス制御をおこない、作像ユニット206において転写紙上に再生画像を形成する。
【0093】
画像データの流れにおいて、パラレルバス220および画像データ制御部203でのバス制御により、ディジタル複合機の機能を実現する。ファクシミリ送信機能は読み取られた画像データを画像処理プロセッサー204にて画像処理を実施し、画像データ制御部203およびパラレルバス220を経由してファクシミリ制御ユニット224へ転送する。ファクシミリ制御ユニット224にて通信網へのデータ変換をおこない、公衆回線(PN)225へファクシミリデータとして送信する。
【0094】
一方、受信されたファクシミリデータは、公衆回線(PN)225からの回線データをファクシミリ制御ユニット224にて画像データへ変換され、パラレルバス220および画像データ制御部203を経由して画像処理プロセッサー204へ転送される。この場合、特別な画質処理はおこなわず、ビデオ・データ制御部205においてドット再配置およびパルス制御をおこない、作像ユニット206において転写紙上に再生画像を形成する。
【0095】
複数ジョブ、たとえば、コピー機能、ファクシミリ送受信機能、プリンター出力機能が並行に動作する状況において、読取ユニット201、作像ユニット206およびパラレルバス220の使用権のジョブへの割り振りをシステム・コントローラー231およびプロセス・コントローラー211において制御する。
【0096】
プロセス・コントローラー211は画像データの流れを制御し、システム・コントローラー231はシステム全体を制御し、各リソースの起動を管理する。また、ディジタル複合機の機能選択は操作パネル(操作部)234において選択入力し、コピー機能、ファクシミリ機能等の処理内容を設定する。
【0097】
システム・コントローラー231とプロセス・コントローラー211は、パラレルバス220、画像データ制御部203およびシリアルバス210を介して相互に通信をおこなう。具体的には、画像データ制御部203内においてパラレルバス220とシリアルバス210とのデータ・インターフェースのためのデータフォーマット変換をおこなうことにより、システム・コントローラー231とプロセス・コントローラー211間の通信をおこなう。
【0098】
(画像処理ユニット103/画像処理プロセッサー204)
つぎに、画像処理ユニット103を構成する画像処理プロセッサー204における処理の概要について説明する。図3は本実施の形態に係る画像処理装置の画像処理プロセッサー204の処理の概要を示すブロック図である。
【0099】
図3のブロック図において、画像処理プロセッサー204は、第1入力I/F301と、スキャナー画像処理部302と、第1出力I/F303と、第2入力I/F304と、画質処理部305と、第2出力I/F306とを含む構成となっている。
【0100】
上記構成において、読み取られた画像データはセンサー・ボード・ユニット202、画像データ制御部203を介して画像処理プロセッサー204の第1入力インターフェース(I/F)301からスキャナー画像処理部302へ伝達される。
【0101】
スキャナー画像処理部302は読み取られた画像データの劣化を補正することを目的とし、具体的には、シェーディング補正、スキャナーγ補正、MTF補正等をおこなう。補正処理ではないが、拡大/縮小の変倍処理もおこなうことができる。読み取り画像データの補正処理が終了すると、第1出力インターフェース(I/F)303を介して画像データ制御部203へ画像データを転送する。
【0102】
転写紙への出力の際は、画像データ制御部203からの画像データを第2入力I/F304より受信し、画質処理部305において面積階調処理をおこなう。画質処理後の画像データは第2出力I/F306を介してビデオ・データ制御部205または画像データ制御部203へ出力される。
【0103】
画質処理部305における面積階調処理は、濃度変換処理、ディザ処理、誤差拡散処理等があり、階調情報の面積近似を主な処理とする。一旦、スキャナー画像処理部302により処理された画像データをメモリー・モジュール222に蓄積しておけば、画質処理部305により画質処理を変えることによって種々の再生画像を確認することができる。
【0104】
たとえば、再生画像の濃度を振って(変更して)みたり、ディザマトリクスの線数を変更してみたりすることにより、再生画像の雰囲気を容易に変更することができる。この際、処理を変更するごとに画像を読取ユニット201からの読み込みをやり直す必要はなく、メモリー・モジュール222から蓄積された画像データを読み出すことにより、同一画像データに対して、何度でも異なる処理を迅速に実施することができる。
【0105】
また、システムを単体スキャナーで構成した場合等には、スキャナー画像処理と階調処理を合せて実施し、画像データ制御部203へ出力する。処理内容はプログラマブルに変更することができる。処理の切り替え、処理手順の変更等はシリアルI/F308を介してコマンド制御部307において管理する。
【0106】
つぎに、画像処理プロセッサー204の内部構成について説明する。図4は本実施の形態に係る画像処理装置の画像処理プロセッサー204の内部構成の概要を示すブロック図である。図4のブロック図において、画像処理プロセッサー204は、外部とのデータ入出力に関し、複数個の入出力ポート401を備え、それぞれデータの入力および出力を任意に設定することができる。
【0107】
また、入出力ポート401と接続するように内部にバス・スイッチ/ローカル・メモリー(群)402を備え、使用するメモリー領域、データバスの経路をメモリー制御部403において制御する。入力されたデータおよび出力のためのデータは、バス・スイッチ/ローカル・メモリー(群)402をバッファー・メモリーとして割り当て、それぞれに格納し、外部とのI/Fを制御する。
【0108】
バス・スイッチ/ローカル・メモリー(群)402に格納された画像データに対してプロセッサー・アレー部404において各種処理をおこない、出力結果(処理された画像データ)を再度バス・スイッチ/ローカル・メモリー(群)402に格納する。プロセッサー・アレー部404における処理手順、処理のためのパラメーター等は、プログラムRAM405およびデータRAM406との間でやりとりがおこなわれる。
【0109】
プログラムRAM405、データRAM406の内容はシリアルI/F408を通じて、プロセス・コントローラー211からホスト・バッファー407にダウンロードされる。なお、シリアルI/F408は図3におけるシリアルI/F308と同一のものである。また、プロセス・コントローラー211がデータRAM406の内容を読み出して、処理の経過を監視する。
【0110】
処理の内容を変えたり、システムで要求される処理形態が変更になる場合は、プロセッサー・アレー部404が参照するプログラムRAM405およびデータRAM406の内容を更新して対応する。
【0111】
(画像データ制御ユニット100/画像データ制御部203)
つぎに、画像データ制御ユニット100を構成する画像データ制御部203における処理の概要について説明する。図5は本実施の形態に係る画像処理装置の画像データ制御部203の処理の概要を示すブロック図である。
【0112】
図5のブロック図において、画像データ入出力制御部501は、センサー・ボード・ユニット202からの画像データを入力(受信)し、画像処理プロセッサー204に対して画像データを出力(送信)する。すなわち、画像データ入出力制御部501は、画像読取ユニット101と画像処理ユニット103(画像処理プロセッサー204)とを接続するための構成部であり、画像読取ユニット101により読み取られた画像データを画像処理ユニット103へ送信するためだけの専用の入出力部であるといえる。
【0113】
また、画像データ入力制御部502は、画像処理プロセッサー204でスキャナー画像補正された画像データを入力(受信)する。入力された画像データはパラレルバス220における転送効率を高めるために、データ圧縮部503においてデータ圧縮処理をおこなう。その後、データ変換部504を経由し、パラレルデータI/F505を介してパラレルバス220へ送出される。
【0114】
パラレルバス220からパラレルデータI/F505を介して入力される画像データは、バス転送のために圧縮されているため、データ変換部504を経由してデータ伸張部506へ送られ、そこでデータ伸張処理をおこなう。伸張された画像データは画像データ出力制御部507において画像処理プロセッサー204へ転送される。
【0115】
また、画像データ制御部203は、パラレルデータとシリアルデータの変換機能も備えている。システム・コントローラー231はパラレルバス220にデータを転送し、プロセス・コントローラー211はシリアルバス210にデータを転送する。画像データ制御部203は2つのコントローラーの通信のためにデータ変換をおこなう。
【0116】
また、シリアルデータI/Fは、シリアルバス210を介してプロセス・コントローラーとのデータのやりとりをする第1シリアルデータI/F508と、画像処理プロセッサー204とのデータのやりとりに用いる第2シリアルデータI/F509を備える。画像処理プロセッサー204との間に独立に1系統持つことにより、画像処理プロセッサー204とのインターフェースを円滑化することができる。
【0117】
コマンド制御部510は、入力された命令にしたがって、上述した画像データ制御部203内の各構成部および各インターフェースの動作を制御する。
【0118】
(画像書込ユニット104/ビデオ・データ制御部205)
つぎに、画像書込ユニット104の一部を構成するビデオ・データ制御部205における処理の概要について説明する。図6は本実施の形態に係る画像処理装置のビデオ・データ制御部205の処理の概要を示すブロック図である。
【0119】
図6のブロック図において、ビデオ・データ制御部205は、入力される画像データに対して、作像ユニット206の特性に応じて、追加の処理をおこなう。すなわち、エッジ平滑処理部601がエッジ平滑処理によるドットの再配置処理をおこない、パルス制御部602がドット形成のための画像信号のパルス制御をおこない、上記の処理がおこなわれた画像データを作像ユニット206へ出力する。
【0120】
画像データの変換とは別に、パラレルデータとシリアルデータのフォーマット変換機能を備え、ビデオ・データ制御部205単体でもシステム・コントローラー231とプロセス・コントローラー211の通信に対応することができる。すなわち、パラレルデータを送受信するパラレルデータI/F603と、シリアルデータを送受信するシリアルデータI/F604と、パラレルデータI/F603およびシリアルデータI/F604により受信されたデータを相互に変換するデータ変換部605とを備えることにより、両データのフォーマットを変換する。
【0121】
(画像メモリー制御ユニット102/画像メモリー・アクセス制御部221)
つぎに、画像メモリー制御ユニット102の一部を構成する画像メモリー・アクセス制御部221における処理の概要について説明する。図7は本実施の形態に係る画像処理装置の画像メモリー・アクセス制御部221の処理の概要を示すブロック図である。
【0122】
図7のブロック図において、画像メモリー・アクセス制御部221は、パラレルバス220との画像データのインターフェースを管理し、また、メモリー・モジュール222への画像データのアクセス、すなわち格納(書込み)/読出しを制御し、また、主に外部PC223から入力されるコードデータの画像データへの展開を制御する。
【0123】
そのために、少なくとも、画像メモリー・アクセス制御部221は、パラレルデータI/F701と、システム・コントローラーI/F702と、メモリー・アクセス制御部703と、ラインバッファー704と、ビデオ制御部705と、データ圧縮部706と、データ伸張部707と、データ変換部708と、を含む構成である。
【0124】
ここで、パラレルデータI/F701は、パラレルバス220との画像データのインターフェースを管理する。また、メモリー・アクセス制御部703は、メモリー・モジュール222への画像データのアクセス、すなわち格納(書込み)/読出しを制御する。
【0125】
また、入力されたコードデータは、ラインバッファー704において、ローカル領域でのデータの格納をおこなう。ラインバッファー704に格納されたコードデータは、システム・コントローラーI/F702を介して入力されたシステム・コントローラー231からの展開処理命令に基づき、ビデオ制御部705において画像データに展開される。
【0126】
展開された画像データもしくはパラレルデータI/F701を介してパラレルバス220から入力された画像データは、メモリー・モジュール222に格納される。この場合、データ変換部708において格納対象となる画像データを選択し、データ圧縮部706においてメモリー使用効率を上げるためにデータ圧縮をおこない、メモリー・アクセス制御部703にてメモリー・モジュール222のアドレスを管理しながらメモリー・モジュール222に画像データを格納(書込)する。
【0127】
メモリー・モジュール222に格納(蓄積)された画像データの読み出しは、メモリー・アクセス制御部703において読み出し先アドレスを制御し、読み出された画像データをデータ伸張部707において伸張する。伸張された画像データをパラレルバス220へ転送する場合、パラレルデータI/F701を介してデータ転送をおこなう。
【0128】
この画像メモリー・アクセス制御部221に設けられる、図示を省略するメモリー画像処理部は、入力された画像データに対する所定の画像処理を実行する。上記図示を省略するメモリー画像処理部は、主にメモリー・モジュール222に対する画像データの格納を前提とした画像処理を実行するものであり、データ圧縮部706でのデータ圧縮前に画像処理を実行する。
【0129】
(ユニット構成)
つぎに、本実施の形態に係る画像処理装置のユニット構成について説明する。図8は、画像処理装置がディジタル複合機の場合のユニット構成の一例を示すブロック図である。また、図9は、画像処理装置が単体プリンターの場合のユニット構成の一例を示すブロック図である。
【0130】
図8に示すようにディジタル複合機の場合においては、画像読取ユニット101、画像エンジン制御ユニット800、画像書込ユニット104の3つのユニットで構成され、各ユニットはそれぞれ単独のPCB基板で管理できる。
【0131】
画像読取ユニット101は、CCD801、A/D変換モジュール802、ゲイン制御モジュール803等から構成され、光学的に読み取られた光学画像情報をディジタル画像信号に変換する。
【0132】
画像エンジン制御ユニット800は、システム・コントローラー231、プロセス・コントローラー211、画像メモリー制御ユニット102内のメモリー・モジュール222を中心に構成し、画像処理プロセッサー204、画像メモリー・アクセス制御部221およびバス制御をおこなう画像データ制御部203をひとまとまりとしてあつかう。
【0133】
また、画像書込ユニット104は、ビデオ・データ制御部205を中心に作像ユニット206を含む構成である。
【0134】
これらのユニット構成において、画像読取ユニット101の仕様、性能が変更になった場合、ディジタル複合機のシステムでは画像読取ユニット101のみを変更すれば、データ・インターフェースは保持されているので他のユニットは変更する必要がない。また、作像ユニット(エンジン)206が変更になった場合、画像書込ユニット104のみ変更すればシステムの再構築が可能となる。
【0135】
このように、入出力デバイスに依存するユニットは別々な構成でシステムを構築するので、データ・インターフェースが保持されている限り、最小ユニットの交換のみでシステムのアップグレードがおこなうことができる。
【0136】
図9に示す単体プリンターにおいては、ディジタル複合機と同じ作像ユニット(エンジン)206を使う場合、ディジタル複写機と画像書込ユニット104を共有することができる。
【0137】
画像処理装置を単体プリンターとして用いる場合は、画像読取ユニット101は必要なく、ディジタル複合機のシステム構成から画像読取ユニット101は取り除く。画像エンジン制御ユニット800はディジタル複合機と共通にしても機能は達成できるが、スペックオーバーとなる。また、画像処理プロセッサー204は不要であるため、システムに最適なコントローラーを別な基板で構成し、コストの最適化を図ることができる。
【0138】
図8に示した画像エンジン制御ユニット800の構成において、画像処理プロセッサー204、画像データ制御部203、画像メモリー・アクセス制御部221の各モジュール(構成部)は独立なモジュールで構成する。したがって、画像エンジン制御ユニット800からコントローラーへの転用は不要なモジュールを削除することで、共通モジュールは汎用的に使用されている。このように、画像エンジン制御用のモジュール、コントローラー用のモジュールを別々に作成せずに、同様な機能は共通のモジュールを使用することで実現している。
【0139】
(画像処理の内容)
つぎに、本実施の形態に係る画像処理装置の画像処理の内容について説明する。図10は、本実施の形態に係る画像処理装置のスキャナーの概略(空間フィルターの一例)を示す説明図である。MTF補正機能は空間フィルターの構成により実現する。
【0140】
図10において、二次元の空間フィルターが、A〜Yまでのフィルター係数をともなって構成される場合に、入力画像データに関しては、全ての画像に同一の演算処理でフィルター処理を実施している。たとえば、入力画像データ(i行、j列)を中心にして空間フィルター処理をおこなう場合、それぞれi行、j列の画像に対し、対応する係数との演算処理をおこなう。(i,j)の画素は係数値Mとの演算を、(i,j+1)の画素は係数値Nとの演算をそれぞれおこない、フィルターマトリクス内の計算結果が、注目画素(i,j)の処理結果として出力される。
【0141】
注目画素が(i,j+1)の場合、(i,j+1)の画素は係数値Mとの演算をおこない、(i,j+2)の画素は係数値Nとの演算をおこない、フィルターマトリクス内の計算結果が、注目画素(i,j+1)の処理結果として出力される。
【0142】
入力画像データが異なり、処理のためのパラメーターが共通な処理となっている。この空間フィルター処理において、係数値A〜Yの値は固定ではなく、入力画像の特性、所望の画像品質に応じて値は任意に変更できる。また変更できないと画像処理機能の柔軟性が確保できなくなる場合がある。
【0143】
画像処理プロセッサー204での実施は、係数値をプロセス・コントローラー211よりダウンロードし、読み取りユニットの構成が変更になり、読み取り画像劣化の特性が変更になっても、ロードするデータの内容を変更することでシステムの変更に対応できる。
【0144】
図11は、本実施の形態に係る画像処理装置のシェーディング補正の概略を示す説明図である。また、図12は、本実施の形態に係る画像処理装置のシェーディング・データの概略を示す説明図である。シェーディング補正は照明系の照度分布に基づく反射光特性の不均一性を補正するもので、原稿の読み取りに先立ち濃度が均一な基準白板を読み取り、シェーディング補正のための基準データを生成し、このシェーディング・データに基づき、読み取り画像の読み取り位置に依存する反射分布の正規化をおこなう。
【0145】
図12に示すように、シェーディング・データは、原稿読み取り位置nに依存して反射分布が異なる。原稿読み取り位置の端部では均一濃度の白板が暗く読まれる。Snは読み取り位置nでの白板読み取り信号レベルを示しており、Snが大きいほど明るく読まれたことを示している。
【0146】
シェーディング補正は、位置に依存するデータに関して、同一内容の処理を各読み取り画像データに対し実施することでランプの光量分布ムラを補正する。図11に示すSデータは、図12に示す白板読み取りによって生成されたシェーディング・データである。また、図11に示すDデータは、各読み取りラインの読み取り画像データである。また、nは読み取り位置を示す。
【0147】
Cデータは、Dデータのシェーディング補正後のデータであり、
Cn=A*(Dn/Sn)
で正規化される。ここで、Aは正規化係数である。
【0148】
画像処理プロセッサー204においては、Sデータをローカル・メモリーに格納し、入力されたDデータに対し対応するDn、Sn間で補正演算処理をおこなう。
【0149】
(データフロー)
つぎに、メモリー・モジュール222に画像を蓄積する処理について説明する。図13および図14は、本実施の形態に係るメモリー・モジュール222に画像を蓄積する処理をともなうディジタル複合機としての画像処理装置のデータフローを示す説明図である。
【0150】
図13は、読取ユニット201からメモリー・モジュール222までの流れを示し、図14は、メモリー・モジュール222から作像ユニット206までの流れを示す。なお、各処理は、画像データ制御部203の制御によりバスおよびユニット間のデータフローが制御されることによりおこなわれる。
【0151】
図13において、読取ユニット201およびセンサー・ボード・ユニット202が読み取り制御をおこなう(ステップS1301)。つぎに、画像データ制御部203が、画像データの入力処理および出力制御をおこなう(ステップS1302)。つぎに、画像処理プロセッサー204が、入力I/F制御処理をおこない(ステップS1303)、上述したスキャナー画像処理をおこない(ステップS1304)、出力I/F処理をおこなう(ステップS1305)。
【0152】
つぎに、再び、画像データ制御部203が、画像データの入力処理をおこない(ステップS1306)、データ圧縮(ステップS1307)およびデータ変換(ステップS1308)をおこない、パラレルI/F制御処理をおこなう(ステップS1309)。
【0153】
つぎに、画像メモリー・アクセス制御部221が、パラレルI/F制御処理をおこない(ステップS1310)、データ変換し(ステップS1311)、データ圧縮をおこない(ステップS1312)、メモリー・モジュール222に対してメモリー・アクセス制御をおこなう(ステップS1313)。それによって、メモリー・モジュール222に画像データが記憶される(ステップS1314)。
【0154】
また、図14において、メモリー・モジュール222に記憶されている画像データ(ステップS1401)に対し、画像メモリー・アクセス制御部221が、メモリー・アクセス制御をおこない(ステップS1402)、データ伸張(ステップS1403)およびデータ変換をおこない(ステップS1404)、パラレルI/F制御処理をおこなう(ステップS1405)。
【0155】
つぎに、画像データ制御部203が、パラレルI/F制御処理をおこない(ステップS1406)、データ変換(ステップS1407)およびデータ伸張をおこない(ステップS1408)、画像データ出力制御をおこなう(ステップS1409)。
【0156】
つぎに、画像処理プロセッサー204が、入力I/F制御処理をおこない(ステップS1410)、画質処理をおこない(ステップS1411)、出力I/F制御処理をおこなう(ステップS1412)。
【0157】
つぎに、ビデオ・データ制御部205が、エッジ平滑処理をおこない(ステップS1413)、パルス制御をおこない(ステップS1414)、その後、作像ユニット206が作像処理をおこなう(ステップS1415)。
【0158】
読み取り画像データに関しては画像処理プロセッサー204でのスキャナー画像処置を、作像ユニット206へ出力のための画像データに関しては画像処理プロセッサー204での画質処理を独立に実施する。
【0159】
また、スキャナー画像処理と画質処理は並行して動作可能であり、読み取り画像はファクシミリ送信に対し実施し、並行してあらかじめメモリー・モジュール222に蓄積されている画像データを画質処理の内容を変えながら転写紙へ出力することができる。
【0160】
また、図15および図16は、本実施の形態に係るメモリー・モジュール222に画像を蓄積する処理をともなう画像処理装置のデータフローを示す説明図である。図15は、PC223からメモリー・モジュール222までの流れを示し、図16は、メモリー・モジュール222から作像ユニット206までの流れを示す。
【0161】
図15において、PC223が画像データを出力し(ステップS1501)、画像メモリー・アクセス制御部221がラインバッファーによりに画像データを保持し(ステップS1502)、ビデオ制御し(ステップS1503)、データ変換(ステップS1504)後に、圧縮をおこない(ステップS1505)、メモリー・モジュール222に対してメモリー・アクセス制御をおこなう(ステップS1506)。それにより、画像データはメモリー・モジュール222に記憶される(ステップS1507)。
【0162】
図16において、メモリー・モジュール222に記憶されている画像データ(ステップS1601)に対し、画像メモリー・アクセス制御部221が、メモリー・アクセス制御をおこない(ステップS1602)、データ伸張(ステップS1603)およびデータ変換(ステップS1604)をおこない、パラレルI/F制御処理をおこなう(ステップS1605)。
【0163】
つぎに、ビデオ・データ制御部205が、エッジ平滑処理をおこない(ステップS1606)、パルス制御をおこない(ステップS1607)、その後、作像ユニット206が作像処理をおこなう(ステップS1608)。
【0164】
このように、PC223からのコードデータを画像データに変換し一旦メモリー・モジュール222に蓄積すれば、複数部数を出力する場合、データの展開時間は1回だけであるので、毎回展開処理するコントローラーに比べ、印字パフォーマンスは向上する。
【0165】
また、メモリー・モジュール222から読み出された画像データはビデオ・データ制御部205での後処理の内容を変更することで、同一画像に対し複数のバリエーションで転写紙に再生画像を形成できる。さらに、ビデオ・データ制御部205のエッジ平滑処理、パルス制御処理のパラメーターを変更するたびにコードデータを画像データに展開する必要はない。
【0166】
(ファクシミリ制御ユニット224の構成)
つぎに、ファクシミリ制御ユニット224の機能的な構成について説明する。図17は、本実施の形態における画像処理装置のファクシミリ制御ユニット224の構成を示すブロック図である。
【0167】
図17のブロック図において、ファクシミリ制御ユニット224は、ファクシミリ送受信部1701と外部I/F1702とから構成される。ここで、ファクシミリ送受信部1701は、画像データを通信形式に変換して外部回線に送信し、また、外部からのデータを画像データに戻して外部I/F1702およびパラレルバス220を介して作像ユニットにおいて記録出力する。
【0168】
ファクシミリ送受信部1701は、ファクシミリ画像処理部1703、画像メモリー1704、メモリー制御部1705、データ制御部1706、画像圧縮伸張部1707、モデム1708および網制御装置1709を含む構成である。
【0169】
このうち、ファクシミリ画像処理に関し、受信画像に対する二値スムージング処理は、図6に示したビデオ・データ制御部205内のエッジ平滑処理部601においておこなう。また、画像メモリー1704に関しても、出力バッファー機能に関しては画像メモリー・アクセス制御部221およびメモリー・モジュール222にその機能の一部を移行する。
【0170】
このように構成されたファクシミリ送受信部1701では、画像データの伝送を開始するとき、データ制御部1706がメモリー制御部1705に指令し、画像メモリー1704から蓄積している画像データを順次読み出させる。読み出された画像データは、ファクシミリ画像処理部1703によって元の信号に復元されるとともに、密度変換処理や変倍処理がなされ、データ制御部1706に加えられる。
【0171】
データ制御部1706に加えられた画像データは、画像圧縮伸張部1707によって符号圧縮され、モデム1708によって変調された後、網制御装置1709を介して宛先へと送出される。そして、送信が完了した画像情報は、画像メモリー1704から削除される。
【0172】
受信時には、受信画像は一旦画像メモリー1704に蓄積され、その時に受信画像を記録出力可能であれば、1枚分の画像の受信を完了した時点で記録出力する。また、複写動作時に発呼されて受信を開始したときは、画像メモリー1704の使用率が所定値、たとえば80%に達するまでは画像メモリー1704に蓄積し、画像メモリー1704の使用率が80%に達した場合には、その時に実行している書き込み動作を強制的に中断し、受信画像を画像メモリー1704から読み出し記録出力する。
【0173】
このとき画像メモリー1704から読み出した受信画像は画像メモリー1704から削除し、画像メモリー1704の使用率が所定値、たとえば10%まで低下した時点で中断していた書き込み動作を再開し、その書き込み動作を全て終了した時点で、残りの受信画像を記録出力する。また、書き込み動作を中断した後に、再開できるように中断時における書き込み動作のための各種パラメーターを内部的に退避し、再開時に、パラメーターを内部的に復帰する。
【0174】
(SIMD型プロセッサーの構成)
図18は、画像処理プロセッサー204に設けられるSIMD型演算処理手段(SIMD型プロセッサー)の概略構成を示す説明図である。SIMD(Single Instruction stream Multiple Datastream)は複数のデータに対し、単一の命令を並列に実行させるもので、複数のPE(プロセッサー・エレメント)より構成される。
【0175】
それぞれのPEはデータを格納するレジスター(Reg)1801、他のPEのレジスターをアクセスするためのマルチプレクサー(MUX)1802、バレルシフター(Shift Expand)1803、論理演算器(ALU)1804、論理結果を格納するアキュムレーター(A)1805、アキュムレーター1805の内容を一時的に退避させるテンポラリー・レジスター(F)1806から構成される。
【0176】
各レジスター1801はアドレスバスおよびデータバス(リード線およびワード線)に接続されており、処理を規定する命令コード、処理の対象となるデータを格納する。レジスター1801の内容は論理演算器1804に入力され、演算処理結果はアキュムレーター1805に格納される。結果をPE外部に取り出すために、テンポラリー・レジスター1806に一旦退避させる。テンポラリー・レジスター1806の内容を取り出すことにより、対象データに対する処理結果が得られる。
【0177】
命令コードは各PEに同一内容で与え、処理の対象データをPEごとに異なる状態で与え、隣接PEのレジスター1801の内容をマルチプレクサー1802において参照することで、演算結果は並列処理され、各アキュムレーター1805に出力される。
【0178】
たとえば、画像データ1ラインの内容を各画素ごとにPEに配置し、同一の命令コードで演算処理させれば、1画素ずつ逐次処理するよりも短時間で1ライン分の処理結果が得られる。特に、空間フィルター処理、シェーディング補正処理はPEごとの命令コードは演算式そのもので、PE全てに共通に処理を実施することができる。
【0179】
(画像データの転送処理内容)
画像処理装置を用いてコピー機能を実行する場合には、前述の如く(図2などを参照)、読取ユニット201にて読み取られた画像データは、センサー・ボード・ユニット202、画像データ制御部203、画像処理プロセッサー204、画像データ制御部203と転送され、画像データ制御部203からパラレルバス220および画像メモリー・アクセス制御部221を介してメモリー・モジュール222のフレームメモリーに蓄積される。
【0180】
この後、画像データは、メモリー・モジュール222から画像メモリー・アクセス制御部221およびパラレルバス220を介して画像データ制御部203に送られ、画像処理プロセッサー204、ビデオ・データ制御部205、作像ユニット206に送られ転写画像を得る。
【0181】
図19は、上述した画像データ制御部203と、メモリー・モジュール222間における画像データの転送状態を示す概要図である。
【0182】
画像データ制御部203からメモリー・モジュール222への画像送信時は、画像データ制御部203内の送信メモリー(FIFO)1901からパラレルデータI/F505を介してパラレルバス220へ送られ、さらに画像メモリー・アクセス制御部221を介してメモリー・モジュール222に蓄積される。これは、スキャナーデータをメモリーに蓄積するパスである(S2Mパスと呼称する)。
【0183】
一方、メモリー・モジュール222から画像データ制御部203への画像受信時は、画像メモリー・アクセス制御部221、パラレルバス220、画像データ制御部203内のパラレルデータI/F505を介して受信メモリー(FIFO)1902に蓄積される。これは、メモリーデータをプリントするパスである(M2Pパスと呼称する)。画像処理装置を用いてコピー機能を実行する場合には、これらS2MパスとM2Pパスの画像転送が並行して実行される。
【0184】
(画像データ転送時のエラー補正処理例1)
つぎに、上記のパラレルバス220を介しての画像転送でエラーが発生した際における画像送信および受信側で画像補正を実現する構成について説明する。図20は、メモリー上における画像データの格納状態を示す図である。この発明では、図20に示すように、画像送信側において、nラインからなる画像データにおいて、各ラインデータの後端にラインエンドLEというラベルデータを追加し、送信する。
【0185】
このラベルデータ付きの画像データを受信したデータI/Fは、このラインエンドLEの位置、およびあらかじめ設定された1ライン当りの画素数に基づき、転送エラーが発生しているか否かを検出し、転送エラー検出時にはエラー補正処理を実行し、異常画像発生を防ぐ。
【0186】
具体的に説明すると、図19に示す画像データ制御部203とメモリー・モジュール222との画像転送において、画像データ制御部203側からメモリー・モジュール222に画像データを送信する場合には、画像データ制御部203内のパラレルデータI/F505でラベルデータ追加をおこない、画像メモリー・アクセス制御部221のパラレルデータI/F701でエラー検出およびエラー補正をおこなうことになる。
【0187】
図21は、画像送信側(画像データ制御部203)に設けられるライン後端ラベル追加回路2101を示す図である。まず、画像データ制御部203に設けられる制御CPUより、ロード信号LD_PTRをアサートすることにより、送信画素レジスター(PTR)2102に1ラインの画素数を設定する。そしてラインデータ送信開始時に、ロード信号LD_PTCをアサートすることにより、送信画素レジスター2102から送信画素数を送信画素カウンタ(PTC)2103にロードし、ラインデータの送信と同時に送信画素カウンタ2103をそのデクリメント信号DEC_PTCによりデクリメントする。
【0188】
画素値補正回路(SAT)2104は、たとえば8ビットの場合、画像データの濃度範囲’0’〜’255’を’0’〜’254’に補正(変換)し、送信画素カウンタ2103が’0’になるまでは画素値補正回路2104の出力値を出力する。コンパレータ(CMP)2105は、送信画素カウンタ2103が’0’になったとき、すなわちライン後端になったときには、ライン後端を示すラベルデータとして値’255’を追加し、出力する。この値’255’は、画像データの濃度範囲に使用されておらず、ライン後端を示すラベルデータの識別用として使用される。
【0189】
図22は、画像受信側(画像メモリー・アクセス制御部221)に設けられる転送エラー検出・補正回路2201を示す図である。画像メモリー・アクセス制御部221の制御CPUより、ロード信号LD_PWRをアサートすることにより、受信画素レジスター(PWR)2202に1ラインの画素数を設定する。そして、ラインデータ受信開始時に、ロード信号LD_PWCをアサートすることにより受信画素レジスター2202より受信画素数を受信画素カウンタ(PWC)2203にロードし、ラインデータの受信と同時に受信画素カウンタ2203をデクリメントする。
【0190】
受信したライン画像データは、シフトレジスター2204の各ビットp7〜p0に順次入力される。コンパレータ(CMP0)2205は、シフトレジスター2204の各ビットp7〜p0に対応して設けられ、この各ビットp7〜p0に格納されている画素値とライン後端ラベルデータを示す値’255’とを比較し、この比較結果をエラー検出回路2206に出力する。
【0191】
エラー検出回路2206には、コンパレータ2205からの比較結果と、受信画素レジスター2202の受信画素数と、受信画素カウンタ(PWC)2203でラインデータ受信を完了したか否かを検出するコンパレータ(CMP1)2207の比較結果が入力され、転送エラーの検出をおこなう。転送エラー検出時には、転送エラーの補正信号をエラー補正回路2208に出力する。エラー補正回路2208は、エラー補正信号によって、受信画像を補正し、エラー補正後の画像データを出力する。
【0192】
図23は、転送エラーの検出および補正の状態を説明するための図である。シフトレジスター2204は、上記の8ビット(p7〜p0)の8画素分を有している。そして、図中左側のレジスターp0に先端側の画素が格納されるが、画素数が8の倍数、すなわち画素レジスターの下位3ビットの値が’0’ならば、シフトレジスターp7〜p0は常に埋まり、ライン後端に追加されたラインエンドLEのラベルデータはp0の位置に配置される。
【0193】
画素レジスターの下位3ビットの値が’1’ならば、レジスターp0が埋まり、ラインエンドLEのラベルデータはp1に配置される。同様に、画素レジスターの下位3ビットの値が、’2’ならばp2に、’3’ならばp3に、’4’ならばp4に、’5’ならばp5に、’6’ならばp6に、’7’ならばp7にラインエンドLEのラベルデータが配置されるのが正常である。
【0194】
したがって、ラインエンドLEの位置と、画素レジスターの下位3ビットの値、そしてラインデータ受信終了か否かの情報に基づき、転送エラーが発生しているか否かが判断できる。このようにして転送エラーの検出をおこなう。
【0195】
図23(a)に示す状態が正常なラインエンドLEにラベルデータが配置された示す。したがって、受信ラインデータの後端の様子が図23(b)前段に示す状態の場合、すなわち有効画像が1画素抜けていた場合には、図23(b)後段に示すように、直前の有効画像をライン後端にコピーし、その後にラインエンドLEのラベルデータを配置するように補正する。
【0196】
画像補正の内容としては、上述した直前の画像コピーによるものの他に、’0’データで埋める方法もある。また、受信ラインデータの後端の様子が図23(c)前段の状態の場合、すなわち1画素余分に取り込んだ場合、余分に取り込んだ1画素のデータを削除し、図23(c)後段に示すように、その位置にラインエンドLEのラベルデータを配置する。このようにしてラインデータ長を一定にして転送エラーの補正をおこなう。
【0197】
図24は、上記画像データの1フレームを検出するライン制御回路の構成図である。ここで、図24(a)は、画像受信側(画像メモリー・アクセス制御部221)にライン制御をおこなうライン制御回路2401を配置した場合の構成図である。
【0198】
制御CPUより、ロード信号LD_LWRをアサートすることにより、受信ラインレジスター(LWR)2402に1フレームのライン数を設定する。そして受信開始時に、ロード信号LD_LWCをアサートすることにより、受信ラインレジスター2402から受信ライン数を受信ラインカウンタ(LWC)2403にロードする。
【0199】
そして、ラインデータの受信ごとに受信ラインカウンタ2403をデクリメントし、受信ラインカウンタ2403の値が’0’になったときをコンパレータ(CMP)2404で検出し、LWC_0=’1’、すなわち、1フレームの受信完了と判断する。
【0200】
一方、図24(b)は、画像送信側(画像データ制御部203)におけるライン制御をおこなうライン制御回路2405を配置した場合の構成図である。制御CPUより、ロード信号LD_LTRをアサートすることにより、送信ラインレジスター(LTR)2406に1フレームのライン数を設定する。
【0201】
そして送信開始時に、ロード信号LD_LTCをアサートすることにより、送信ラインレジスター2406から送信ライン数を送信ラインカウンタ(LTC)2407にロードする。
【0202】
そして、ラインデータの送信ごとに送信ラインカウンタ2407をデクリメントし、送信ラインカウンタ2407の値が’0’になったときにコンパレータ(CMP)2408で検出し、LTC_0=’1’、すなわち、1フレームの送信完了と判断する。
【0203】
上記の構成では、ライン後端にラインエンドLEというラベルデータを追加しエラー検出に用いる構成について説明した。これに限らず、図25に示すメモリー上の格納状態のように、ラインエンドLEだけでなく、ラインスタートLS、さらにフレームスタートFS、フレームエンドFE等のラベルデータを追加し、追加したラベルデータを検出する構成としてもよく、1フレーム中におけるラベルデータの検出回数を増やすことができるため、その分、高精度かつ短時間にエラー検出できるようになる。
【0204】
以上により、画像データ転送中に転送エラーが生じても、前述した図32(b)に示したような画像ずれによる異常画像発生を防ぐことができるようになり、異常画像の発生を最小限に留めることができる。
【0205】
(画像データ転送時のエラー補正処理例2)
つぎに、他のエラー補正処理例について説明する。図26は、メモリーへの画像データの格納状態を説明するための図であり、図26(a)はメモリー・モジュール222内の画像データの格納状態を示す図、図26(b)は画像メモリー・アクセス制御部221に設けられる画像データ格納のためのアドレス生成回路を示す図である。
【0206】
このアドレス生成回路2601は、制御CPUがフレームのスタートアドレスTFADをスタートアドレスレジスター(TFAD)2602に、また、主走査長L1以上のラインオフセットアドレスLOをオフセットアドレスレジスター(TOFA)2603にそれぞれ設定する。すなわち、ラインオフセットアドレスLOは、メモリーの1ライン長に相当し、画像データの1ラインの主走査長L1以上の値を有する。
【0207】
そして、スタートアドレスレジスターTFADは、送信開始時にマルチプレクサー(MUX)2604を介して、送信アドレスレジスター(TAR)2605にそのロード信号ld_tarをアクティブにすることでロードされる。また、スタートアドレスレジスターTFADは、送信アドレスカウンタ(TAC)2606に、そのロード信号ld_tacをアクティブにすることでロードされる。
【0208】
その後、1ライン目の画像送信と同時にインクリメント信号inc_tacをアクティブにすることで送信アドレスカウンタ2606の値がインクリメントされ、画像がメモリー・モジュール222上に格納されていくことになる。
【0209】
メモリー・モジュール222への1ラインの画像データ格納が終了すると、加算器(ADD)2607は、送信アドレスレジスター2605の値と、オフセットアドレスレジスター2603の値を加算し、その加算値を送信アドレスレジスター2605にロードする。その後、この値が送信アドレスカウンタ2606にロードされ、これを2ライン目の先頭アドレスとして画像データをメモリー・モジュール222上に格納していく。
【0210】
以後、以上の動作を繰り返し、1フレームの画像データがメモリー・モジュール222上に格納されていく(図26(a)参照)。このようにアドレス生成をおこなうことで、もしデータ転送中に転送エラーが発生し、画像データの抜けや余分な画像データの取り込みが発生しても、各ラインの先頭アドレスは送信アドレスレジスター2605の値にラインオフセットアドレスLOを加えた値となるため、各ラインの先頭アドレス値がずれることはなく、各ラインの先頭アドレスは正常な値をとる。したがって、図32(b)に示すような主走査画像が大きくずれる異常画像の発生を防止できる。
【0211】
以上説明したように、本発明の転送エラーの検出、補正処理によれば、画像データ転送中に、たとえば、静電気によるノイズ等で転送エラーが発生したとしても図27に示すように、転送エラーが発生したラインLErrの画像だけがずれることになる。図27では、画像のずれを判りやすくするために拡大して記載してある。実際には、たとえば600DPI(Dot Per Inch)の解像度においては、1ラインは0.042[mm]と微細であるため、異常画像が目立つことはない。このように、画像データの転送中に静電気などによるノイズが発生した場合でも画像のずれを最小限に留めることができることになる。
【0212】
上記実施形態の説明では、画像データ制御部203からメモリー・モジュール222への画像送信(図19に示すS2Mパス)に対する転送エラー検出、補正のための各構成部をそれぞれ配置する構成とした。同様の構成を、メモリー・モジュール222から画像データ制御部203への画像送信(M2Pパス)に対しても実行することができ、この場合、S2Mパスでの各構成部の配置を逆転して配置することにより適用できる。
【0213】
さらに、これら画像データ制御部203とメモリー・モジュール222との間の画像転送に限らず、ディジタル複合機を構成する各ユニット間での画像転送全てに適用することができる。
【0214】
なお、本実施の形態で説明した画像データ転送時の転送エラーの検出、および補正に係る各構成部は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピューターやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フロッピーディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、上記記録媒体を介して、インターネット等のネットワークを介して配布することができる。
【0215】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1に記載の発明によれば、原稿画像を読み取った後の画像データを転写画像として出力するまでの間で該画像データを画像処理、蓄積処理等の機能を有する複数のユニットの間で画像転送させる画像処理装置において、前記画像データを送信する手段側に設けられ、画像データを構成する各ラインの後端に該後端を示すラベルデータを追加して送信させるラベルデータ追加手段と、前記画像データを受信する手段側に設けられ、前記画像データの後端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの終了を検出し、受信した画像データの各ラインのラインデータ長を整合させるライン検出手段とを備えた構成としたので、画像データ転送中において、データバスに静電気等によるノイズが混入し、データの取りこぼしや余分なデータの取り込みによる転送エラーが発生した場合でも、画像データに含まれるラベルデータに基づき各ラインのラインデータ長を一定にでき異常画像の発生を防止し画像品質の向上を図れるという効果を奏する。
【0216】
また、請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の発明において、前記ラベルデータ追加手段は、画像データを構成する各ラインの先端に該先端を示すラベルデータを追加して送信させ、前記ライン検出手段は、前記画像データの先端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの開始を検出する構成としたので、画像データの転送中に転送エラーが発生した場合でも、画像データの先端および後端に含まれるラベルデータに基づき、各ラインのラインデータ長を一定にでき異常画像の発生を防止できるという効果を奏する。
【0217】
また、請求項3に記載の発明によれば、請求項1,2のいずれか一つに記載の発明において、前記ラベルデータ追加手段は、前記画像データを構成する所定ビット数の濃淡階調のうち、あらかじめ設定した特定の濃度値をラベルデータに割り当て、前記画像データの濃淡階調を前記ラベルデータの割り当て分を除いた濃淡階調となるよう変換出力する構成としたので、画像データ中にラベルデータを簡単に含ませることができ、また、画像データそのものに基づいて転送エラーを容易に検出できるという効果を奏する。
【0218】
また、請求項4に記載の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一つに記載の発明において、前記ラベルデータ追加手段を前記画像データを送信する手段側のインターフェースに設けた構成としたので、画像データの送信側のインターフェースにラベルデータ追加手段を設けるだけで転送する画像データにラベルデータを追加でき、画像データ転送時の転送エラーを容易に検出可能になるという効果を奏する。
【0219】
また、請求項5に記載の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一つに記載の発明において、前記画像データを受信する手段側には、前記ライン検出手段で検出された前記画像データの各ラインごとの後端および/または先端のラベルデータのライン上での位置と、あらかじめ設定されたライン当りの画素数に基づき、画像データ転送中における転送エラーの有無を検出するエラー検出手段と、前記エラー検出手段による転送エラーの検出時に、ラインの規定位置にラベルデータを再配置し、該ラベルデータ前後の有効画素をあらかじめ定めた所定の濃度値、あるいは該有効画素前後の濃度値を用いて再配置するエラー補正手段とを具備する構成としたので、画像データの転送時に転送エラーが発生しても、画像データ上のラインの規定位置にラベルデータを再配置することができ、転送エラーが生じたラインにおける画像データを所定の画素数とし全てを有効画素として補正することができるため、画像データを各ラインごとに補正でき、異常画像の発生を防止できるという効果を奏する。
【0220】
また、請求項6に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明において、前記エラー検出手段と前記エラー補正手段を、前記画像データを受信する手段側のインターフェースに設けた構成としたので、画像データの受信側のインターフェースにエラー検出手段とエラー補正手段を設けるだけで受信した画像データに含まれるラベルデータに基づき、画像データ転送時の転送エラーを容易に検出し補正できるという効果を奏する。
【0221】
また、請求項7に記載の発明によれば、請求項1〜6のいずれか一つに記載の発明において、原稿画像を読み取った後の画像データを蓄積処理してから所望のユニットに前記画像転送するための画像メモリーと、前記画像メモリーから画像データを読み出す際に、画像データの1ライン目の先頭アドレスをあらかじめ設定した所定のアドレスに設定し、画像データの2ライン目以降の各ラインの先頭アドレスを前ラインの先頭アドレスに、画像データのライン長以上の値を持つオフセットアドレスを加えた値に基づき得るアドレス生成手段とを具備する構成としたので、画像データ転送中において、データバスに静電気等によるノイズが混入し、データの取りこぼしや余分なデータの取り込みによる転送エラーが発生した場合でも、各ラインの先頭アドレスが正常値で得られるため、複数ラインに渡る異常画像の発生を防止し、異常画像の発生を最小限に留めることができるという効果を奏する。
【0222】
また、請求項8に記載の発明によれば、請求項5に記載の発明において、画像データを読み取る画像読取手段と、画像メモリーを制御して画像データの書込み/読出しをおこなう画像メモリー制御手段と、画像データに対し加工編集等の画像処理を施す画像処理手段と、画像データを転写紙等に書き込む画像書込手段と、前記画像読取手段により読み取られた第1の画像データおよび/または前記画像メモリー制御手段により読み出された第2の画像データおよび/または前記画像処理手段により画像処理が施された第3の画像データを受信し、前記第1の画像データおよび/または前記第2の画像データおよび/または前記第3の画像データを前記画像メモリー制御手段へおよび/または前記画像処理手段へおよび/または前記画像書込手段へ送信する画像データ制御手段と、前記画像データ制御手段、および前記画像メモリー制御手段にそれぞれ設けられ、前記画像データの送受信をおこなうインターフェースとを備え、前記各インターフェースの送信側に前記ラベルデータ追加手段を設け、前記各インターフェースの送信側に前記エラー検出手段、前記エラー補正手段を設けた構成としたので、画像データを読み取り後、各手段に画像転送する構成において、画像転送するインターフェースにラベルデータを用いて転送エラーを検出、補正する手段を設けることにより、ディジタル複合機等の複数の手段間での画像転送時にそれぞれ転送エラーを検出し補正できるようになり、装置の信頼性および画像品質の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0223】
また、請求項9に記載の発明によれば、原稿画像を読み取った後の画像データを転写画像として出力するまでの間で該画像データを画像処理、蓄積処理等の機能を有する複数のユニットの間で画像転送させる画像処理方法において、前記画像データを送信する際に、画像データを構成する各ラインの後端に該後端を示すラベルデータを追加して送信させる工程と、前記画像データを受信する際に、前記画像データの後端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの終了を検出し、受信した画像データの各ラインのラインデータ長を整合させる工程とを備えた構成としたので、画像データ転送中において、データバスに静電気等によるノイズが混入し、データの取りこぼしや余分なデータの取り込みによる転送エラーが発生した場合でも、画像データの各ラインのラインデータ長を一定にでき異常画像の発生を防止し、画像品質の向上が図れるという効果を奏する。
【0224】
また、請求項10に記載の発明によれば、請求項9に記載の発明において、前記画像データを送信する際に、前記ラベルデータを画像データの各ラインの先端に追加する工程と、前記画像データを受信する際に、前記画像データの先端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの開始を検出する工程と、を含む構成としたので、画像データの転送中に転送エラーが発生した場合でも、画像データの先端および後端に含まれるラベルデータに基づき、各ラインのラインデータ長を一定にでき異常画像の発生を防止できるという効果を奏する。
【0225】
また、請求項11に記載の発明によれば、請求項9,10のいずれか一つに記載の発明において、前記画像データを送信する際に、前記画像データを構成する所定ビット数の濃淡階調のうち、あらかじめ設定した特定の濃度値をラベルデータに割り当てる工程と、前記画像データの濃淡階調を前記ラベルデータの割り当て分を除いた濃淡階調となるよう変換出力する工程とを含む構成としたので、画像データ中にラベルデータを簡単に含ませることができ、また、画像データそのものに基づいて転送エラーを容易に検出できるという効果を奏する。
【0226】
また、請求項12に記載の発明によれば、請求項9〜11のいずれか一つに記載の発明において、前記画像データを受信する際に、検出された前記画像データの各ラインごとの後端および/または先端のラベルデータのライン上での位置と、あらかじめ設定されたライン当りの画素数に基づき、画像データ転送中における転送エラーの有無を検出する工程と、前記転送エラーの検出時に、ラインの規定位置にラベルデータを再配置し、該ラベルデータ前後の有効画素をあらかじめ定めた所定の濃度値、あるいは該有効画素前後の濃度値を用いて再配置する工程とを含む構成としたので、画像データの転送時に転送エラーが発生しても、画像データ上のラインの規定位置にラベルデータを再配置することができ、転送エラーが生じたラインにおける画像データを所定の画素数とし全てを有効画素として補正することができるため、画像データを各ラインごとに補正でき、異常画像の発生を防止できるという効果を奏する。
【0227】
また、請求項13に記載の発明によれば、請求項9〜12のいずれか一つに記載の発明において、原稿画像を読み取った後の画像データを画像メモリーに蓄積処理してから所望のユニットに前記画像転送する工程と、前記画像メモリーから画像データを読み出す際に、画像データの1ライン目の先頭アドレスをあらかじめ設定した所定のアドレスに設定する工程と、画像データの2ライン目以降の各ラインの先頭アドレスを前ラインの先頭アドレスに、画像データのライン長以上の値を持つオフセットアドレスを加えた値に基づき得る工程とを含む構成としたので、画像データ転送中において、データバスに静電気等によるノイズが混入し、データの取りこぼしや余分なデータの取り込みによる転送エラーが発生した場合でも、各ラインの先頭アドレスが正常値で得られるため、複数ラインに渡る異常画像の発生を防止し、異常画像の発生を最小限に留めることができるという効果を奏する。
【0228】
また、請求項14に記載の発明によれば、画像データの読取処理、蓄積処理、画像(加工編集)処理、書込処理、送受信処理等、画像データに対する異なる処理をするための複数種の処理ユニットのうち、いずれかの処理ユニットから画像データを受信する画像データ受信工程と、前記画像データ受信工程により受信した画像データを定められたいずれかの処理ユニットに送信する送信工程とを有し、前記請求項9〜13に記載のいずれか一つの工程を含む構成としたので、画像データを読み取り後、各処理ユニットに画像転送するごとにラベルデータを用いて転送エラーを検出、補正することができ、ディジタル複合機等の複数の処理ユニットを備えた装置での画像転送時にそれぞれ転送エラーを検出し補正できるようになり、装置の信頼性および画像品質の向上を図ることができるという効果を奏する。
【0229】
また、請求項15に記載の発明によれば、前記請求項9〜14のいずれかに記載された方法をコンピュータに実行させる構成としたので、コンピュータを用いて画像データ転送時の転送エラーの検出、補正を実行できるようになり、画像処理パフォーマンスの向上が図れるという効果を奏する。
【0230】
また、請求項16に記載の発明によれば、前記請求項15に記載されたプログラムを記録した構成としたので、そのプログラムを機械読み取り可能となり、これによって、請求項15の動作をコンピュータによって実現することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の本実施の形態に係る画像処理装置の構成を機能的に示すブロック図である。
【図2】本実施の形態に係る画像処理装置のハードウエア構成の一例を示すブロック図である。
【図3】本実施の形態に係る画像処理装置の画像処理プロセッサーの処理の概要を示すブロック図である。
【図4】本実施の形態に係る画像処理装置の画像処理プロセッサーの内部構成の概要を示すブロック図である。
【図5】本実施の形態に係る画像処理装置の画像データ制御部の処理の概要を示すブロック図である。
【図6】本実施の形態に係る画像処理装置のビデオ・データ制御部の処理の概要を示すブロック図である。
【図7】本実施の形態に係る画像処理装置の画像メモリー・アクセス制御部の処理の概要を示すブロック図である。
【図8】本実施の形態に係る画像処理装置のユニット構成の一例を示すブロック図である。
【図9】本実施の形態に係る画像処理装置のユニット構成の別の一例を示すブロック図である。
【図10】本実施の形態に係る画像処理装置のスキャナーの概略(空間フィルターの一例)を示す説明図である。
【図11】本実施の形態に係る画像処理装置のシェーディング補正の概略を示す説明図である。
【図12】本実施の形態に係る画像処理装置のシェーディング・データの概略を示す説明図である。
【図13】本実施の形態に係る画像処理装置の画像データのデータフローの一例を示す説明図である。
【図14】本実施の形態に係る画像処理装置の画像データのデータフローの別の一例を示す説明図である。
【図15】本実施の形態に係る画像処理装置の画像データのデータフローの別の一例を示す説明図である。
【図16】本実施の形態に係る画像処理装置の画像データのデータフローの別の一例を示す説明図である。
【図17】本実施の形態に係る画像処理装置のファクシミリ制御ユニットの構成を示すブロック図である。
【図18】本発明の形態に係る画像処理装置に用いられるSIMD型プロセッサーの概略構成を示す説明図である。
【図19】本発明の形態に係る画像処理装置の画像データの転送状態を示す概要図である。
【図20】本発明の形態に係る画像処理装置のメモリー上における画像データの格納状態を示す図である。
【図21】本発明の形態に係る画像処理装置の画像送信側に設けられるライン後端ラベル追加回路を示す図である。
【図22】本発明の形態に係る画像処理装置の画像受信側に設けられる転送エラーの検出・補正回路を示す図である。
【図23】本発明の形態に係る画像処理装置の転送エラーの検出および補正の状態を説明するための図である。
【図24】本発明の形態に係る画像処理装置の画像データの1フレームを検出するライン制御回路の構成図である。
【図25】本発明の形態に係る画像処理装置の他のラベルデータを説明するための図である。
【図26】本発明の形態に係る画像処理装置のメモリーへの画像データの他の格納状態を説明するための図である。
【図27】本発明の形態に係る画像処理装置の画像データのずれの補正状態を示す図である。
【図28】従来技術に係るディジタル複写機の構成を示すブロック図である。
【図29】従来技術に係る複数ラインからなる画像データの構成例を示す図である。
【図30】従来技術に係るメモリーへの画像データの格納状態を説明するための図である。
【図31】従来技術に係るメモリーへの画像データの他の格納状態を説明するための図である。
【図32】従来技術に係る転送エラー発生時の画像を説明するための図である。
【符号の説明】
100 画像データ制御ユニット
101 画像読取ユニット
102 画像メモリー制御ユニット
103 画像処理ユニット
104 画像書込ユニット
201 読取ユニット
202 センサー・ボード・ユニット
203 画像データ制御部
204 画像処理プロセッサー
205 ビデオ・データ制御部
206 作像ユニット(エンジン)
210 シリアルバス
211 プロセス・コントローラー
212,232 RAM
213,233 ROM
220 パラレルバス
221 画像メモリー・アクセス制御部
222 メモリー・モジュール
223 パーソナル・コンピューター(PC)
224 ファクシミリ制御ユニット
225 公衆回線
231 システム・コントローラー
234 操作パネル
301,303,304,306 インターフェース(I/F)
302 スキャナー画像処理部
305 画質処理部
307 コマンド制御部
308 シリアルインターフェース(I/F)
401 入出力ポート
402 バス・スイッチ/ローカル・メモリー
403 メモリー制御部
404 プロセッサー・アレー部
406 データRAM
407 ホスト・バッファー
408 シリアルインターフェース(I/F)
501 画像データ入出力制御部
502,507 画像データ入力/出力制御部
504 データ変換部
505,508,509 I/F
510 コマンド制御部
601 エッジ平滑処理部
602 パルス制御部
603,604,701,702 I/F
605 データ変換部
703 メモリー・アクセス制御部
704 ラインバッファー
705 ビデオ制御部
706 データ圧縮部
707 データ伸張部
708 データ変換部
800 画像エンジン制御ユニット
1701 ファクシミリ送受信部
1801 レジスター(Reg)
1802 マルチプレクサー(MUX)
1803 バレルシフター(Shift Expand)
1804 論理演算器(ALU)
1805 アキュムレーター(A)
1806 テンポラリー・レジスター(F)
1901 送信メモリー(FIFO)
1902 受信メモリー(FIFO)
2201 転送エラー検出・補正回路
2202 受信画素レジスター(PWR)
2203 受信画素カウンタ
2204 シフトレジスター
2205,2207 コンパレータ(CMP,CMP1)
2206 エラー検出回路
2208 エラー補正回路
2401,2405 ライン制御回路
2402 受信ラインレジスター(LWR)
2403 受信ラインカウンタ(LWC)
2404 コンパレータ(CMP)
2406 送信ラインレジスター(LTR)
2407 送信ラインカウンタ(LTC)
2408 コンパレータ(CMP)
2601 アドレス生成回路
2602 スタートアドレスレジスター(TFAD)
2603 オフセットアドレスレジスター(TOFA)
2604 マルチプレクサー(MUX)
2605 送信アドレスレジスター(TAR)
2606 送信アドレスカウンタ(TAC)
L1 主走査長
LO ラインオフセットアドレス
LE,LS,FS,FE ラベルデータ
LErr 転送エラーが発生したライン
Claims (16)
- 原稿画像を読み取った後の画像データを転写画像として出力するまでの間で該画像データを画像処理、蓄積処理等の機能を有する複数のユニットの間で画像転送させる画像処理装置において、
前記画像データを送信する手段側に設けられ、画像データを構成する各ラインの後端に該後端を示すラベルデータを追加して送信させるラベルデータ追加手段と、
前記画像データを受信する手段側に設けられ、前記画像データの後端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの終了を検出し、受信した画像データの各ラインのラインデータ長を整合させるライン検出手段と、
を備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 前記ラベルデータ追加手段は、
画像データを構成する各ラインの先端に該先端を示すラベルデータを追加して送信させ、
前記ライン検出手段は、前記画像データの先端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの開始を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記ラベルデータ追加手段は、
前記画像データを構成する所定ビット数の濃淡階調のうち、あらかじめ設定した特定の濃度値をラベルデータに割り当て、前記画像データの濃淡階調を前記ラベルデータの割り当て分を除いた濃淡階調となるよう変換出力することを特徴とする請求項1,2のいずれか一つに記載の画像処理装置。 - 前記ラベルデータ追加手段を前記画像データを送信する手段側のインターフェースに設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像処理装置。
- 前記画像データを受信する手段側には、
前記ライン検出手段で検出された前記画像データの各ラインごとの後端および/または先端のラベルデータのライン上での位置と、あらかじめ設定されたライン当りの画素数に基づき、画像データ転送中における転送エラーの有無を検出するエラー検出手段と、
前記エラー検出手段による転送エラーの検出時に、ライン上の規定位置にラベルデータを再配置し、該ラベルデータ前後の有効画素をあらかじめ定めた所定の濃度値、あるいは該有効画素前後の濃度値を用いて再配置するエラー補正手段と、
を具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像処理装置。 - 前記エラー検出手段と前記エラー補正手段を、前記画像データを受信する手段側のインターフェースに設けたことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。
- 原稿画像を読み取った後の画像データを蓄積処理してから所望のユニットに前記画像転送するための画像メモリーと、
前記画像メモリーから画像データを読み出す際に、画像データの1ライン目の先頭アドレスをあらかじめ設定した所定のアドレスに設定し、画像データの2ライン目以降の各ラインの先頭アドレスを前ラインの先頭アドレスと、画像データのライン長以上の値を持つオフセットアドレスとを加えた値に基づき得るアドレス生成手段と、
を具備することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の画像処理装置。 - 画像データを読み取る画像読取手段と、
画像メモリーを制御して画像データの書込み/読出しをおこなう画像メモリー制御手段と、
画像データに対し加工編集等の画像処理を施す画像処理手段と、
画像データを転写紙等に書き込む画像書込手段と、
前記画像読取手段により読み取られた第1の画像データおよび/または前記画像メモリー制御手段により読み出された第2の画像データおよび/または前記画像処理手段により画像処理が施された第3の画像データを受信し、
前記第1の画像データおよび/または前記第2の画像データおよび/または前記第3の画像データを前記画像メモリー制御手段へおよび/または前記画像処理手段へおよび/または前記画像書込手段へ送信する画像データ制御手段と、
前記画像データ制御手段、および前記画像メモリー制御手段にそれぞれ設けられ、前記画像データの送受信をおこなうインターフェースとを備え、
前記各インターフェースの送信側に前記ラベルデータ追加手段を設け、前記各インターフェースの送信側に前記エラー検出手段、前記エラー補正手段を設けたことを特徴とする請求項5に記載の画像処理装置。 - 原稿画像を読み取った後の画像データを転写画像として出力するまでの間で該画像データを画像処理、蓄積処理等の機能を有する複数のユニットの間で画像転送させる画像処理方法において、
前記画像データを送信する際に、画像データを構成する各ラインの後端に該後端を示すラベルデータを追加して送信させる工程と、
前記画像データを受信する際に、前記画像データの後端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの終了を検出し、受信した画像データの各ラインのラインデータ長を整合させる工程と、
を備えたことを特徴とする画像処理方法。 - 前記画像データを送信する際に、前記ラベルデータを画像データの各ラインの先端に追加する工程と、
前記画像データを受信する際に、前記画像データの先端のラベルデータに基づき、画像データの各ラインごとの開始を検出する工程と、
を含むことを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。 - 前記画像データを送信する際に、前記画像データを構成する所定ビット数の濃淡階調のうち、あらかじめ設定した特定の濃度値をラベルデータに割り当てる工程と、
前記画像データの濃淡階調を前記ラベルデータの割り当て分を除いた濃淡階調となるよう変換出力する工程と、
を含むことを特徴とする請求項9,10のいずれか一つに記載の画像処理方法。 - 前記画像データを受信する際に、検出された前記画像データの各ラインごとの後端および/または先端のラベルデータのライン上での位置と、あらかじめ設定されたライン当りの画素数に基づき、画像データ転送中における転送エラーの有無を検出する工程と、
前記転送エラーの検出時に、ラインの規定位置にラベルデータを再配置し、該ラベルデータ前後の有効画素をあらかじめ定めた所定の濃度値、あるいは該有効画素前後の濃度値を用いて再配置する工程と、
を含むことを特徴とする請求項9〜11のいずれか一つに記載の画像処理方法。 - 原稿画像を読み取った後の画像データを画像メモリーに蓄積処理してから所望のユニットに前記画像転送する工程と、
前記画像メモリーから画像データを読み出す際に、画像データの1ライン目の先頭アドレスをあらかじめ設定した所定のアドレスに設定する工程と、
画像データの2ライン目以降の各ラインの先頭アドレスを前ラインの先頭アドレスに、画像データのライン長以上の値を持つオフセットアドレスを加えた値に基づき得る工程と、
を含むことを特徴とする請求項9〜12のいずれか一つに記載の画像処理方法。 - 画像データの読取処理、蓄積処理、画像(加工編集)処理、書込処理、送受信処理等、画像データに対する異なる処理をするための複数種の処理ユニットのうち、いずれかの処理ユニットから画像データを受信する画像データ受信工程と、
前記画像データ受信工程により受信した画像データを定められたいずれかの処理ユニットに送信する送信工程とを有し、
前記請求項9〜13に記載のいずれか一つの工程を含むことを特徴とする画像処理方法。 - 前記請求項9〜14のいずれか一つに記載された方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
- 前記請求項15に記載されたプログラムを記録したことを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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