JP3668323B2 - アスファルト組成物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、防音性、防水性、断熱性を有するアスファルトを主成分とし、種々の建築用材等に用いられるのに適したアスファルト組成物の改良に関し、特に難燃性を付与し、灼熱時に溶滴が滴下することがないアスファルト組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
アスファルトは、天然に産出し又は原油の蒸留によって得られるれき青を主とする固体又は半固体の物質であるが、主に石油アスファルト中のストレートアスファルト又はブローンアスファルトは、防水性及び遮音性に優れているため、アスファルトルーフィング、アスファルトフェルト等の形態で屋根材、外壁材、床材等の建築用内外装材の原料として盛んに使用されている外に、制振、遮音、吸音等の目的として、鉄道車両、自動車、家電製品その他種々の分野で使用される塗料、シート等の原料として使用されている。例えば、アスファルトルーフィングは、アスファルトを加熱溶融して砂と鉱砕とを混合して成る混合液を不織布の片面又は両面に塗布して形成されており、このアスファルトルーフィングは、屋根、外壁、床の防水性を高めたり、外壁の遮音を向上したりする目的で建築の内外装材として使用されている。
【0003】
しかし、アスファルトは、灼熱によって溶融流動状態となり、従ってその際に発生する気体が引火して火災を発生する虞があり、また、溶融したアスファルトは、皮膚に粘着して火傷を起こす虞がある。
【0004】
このため、アスファルト原料又はアスファルト製品に難燃性を付与するため、従来から種々の方法が試みられている。例えば、アスファルトルーフィングに不燃処理剤を塗布したり、アスファルト原料に種々の難燃材を添加して難燃性を付与することが試みられている。しかし、アスファルト製品に不燃処理材を塗布する方法は、アスファルト製品を製造した後に、別途の不燃処理を必要とするので、製造工程が複雑となって不経済である上にアスファルト製品の難燃性が充分ではなく、特に灼熱時のアスファルトの溶滴の滴下を有効に防止することができなかった。
【0005】
また、アスファルト原料に難燃性を付与するために、結晶性水酸化アルミニウムの如き結晶水放出吸熱型無機化合物を添加したアスファルト組成物が提案されている(特開昭60−197762号公報及び特開昭60−199061号公報)。このように、アスファルト原料に結晶性水酸化アルミニウムを添加すると、このアスファルト組成物が加熱されても、結晶性水酸化アルミニウムが熱によって酸化アルミニウムに化学変化する際に、結晶水を放出しながら吸熱するので、アスファルトが溶融流動状態となることがなく、このようなアスファルト組成物を資材として製造されたアスファルト製品に難燃性を付与することができる。
【0006】
このように、結晶性水酸化アルミニウムは、アスファルトに難燃性を付与するのに有効であるが、この結晶性水酸化アルミニウムは、アスファルトの生産量に比較して国内での生産量がそれほど多くなく、アスファルト製品の大きな需要に対する即応性が低い欠点があった。また、結晶性水酸化アルミニウムは、比較的安価であるものの、低価格であることが要求されるアスファルト製品にこれを使用するには、更に一層の経済性が求められる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明が解決しようとする課題は、アスファルトに充分な難燃性を付与する上に灼熱時の溶滴の滴下を有効に防止することができ、且つ高い経済性を有して多量に供給することができるアスファルト組成物を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の課題解決手段は、アスファルトに難燃材を混合して成るアスファルト組成物において、この難燃材として含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジが混合されていることを特徴とするアスファルト組成物を提供することにある。
【0009】
本発明の第2の課題解決手段は、第1の課題解決手段によるアスファルト組成物であって、含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジは、アルミニウム含有廃液から分離回収されたものであることを特徴とするアスファルト組成物を提供することにある。
【0010】
本発明の第3の課題解決手段は、第1又は第2の課題解決手段によるアスファルト組成物であって、中空又は多孔フィラーが更に混合されていることを特徴とするアスファルト組成物を提供することにある。
【0011】
含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジは、アルミニウム又はアルミニウム合金から成る種々の部品等のアルミニウム製品の表面を清浄化したり、耐食性を付与したりする目的でエッチング処理や陽極酸化処理等の表面処理をする際に生成する多量のアルミニウム含有廃液に含まれている。
【0012】
このアルミニウム含有廃液は、中和処理して得られる含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジを分離した後、排水されている。回収されたスラッジは、多量の水酸化アルミニウムを含んでいるが、この水酸化アルミニウムは、分離性の低いゲル状の沈殿物であって有用資源として利用することができないため、廃棄処分することが行われている。しかし、スラッジの廃棄処分を公害を伴うことなく行うためには多額の費用を要し、このためスラッジから有用成分を析出して廃液を適切に処理する種々の試みが行われているが(特公昭52−43184号公報及び特開平7−268659号公報参照)、いずれも処理を経済的に行うことができなかった。
【0013】
本発明のアスファルト組成物は、このような有用資源として経済的に利用することが困難であったアルミニウム含有廃液から分離された含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジをアスファルトに混合してアスファルトに難燃性を付与するので、スラッジを有効利用しつつアスファルトに難燃性を付与することができ、また、このアスファルト組成物によれば、灼熱時でも溶融アスファルトが滴下することがなく、従って難燃性と灼熱時の滴下防止に優れたアスファルト組成物を経済的に且つ多量に供給することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の態様を詳細に述べると、本発明に係るアスファルト組成物は、アスファルトに後に述べる難燃材を混合して成っているが、必要に応じて、難燃材の他に、軽量化及び断熱性の向上の目的で種々の添加材を添加することができる。
【0015】
アスファルトには、従来技術に関連して既に述べたように、天然アスファルトと石油アスファルトとがあるが、現在、日本国内では天然アスファルトは用いられることがなく、石油アスファルトが用いられる。この石油アスファルトは、原油を常圧以下で蒸留してガソリン、ナフサ等を採取して残った残留物であるストレートアスファルトとこのストレートアスファルトを加熱し空気を吹き込んで酸化重合して形成されたブローンアスファルトとがある。本発明のアスファルト組成物の用途に応じていずれかのアスファルトを用いることができる。
【0016】
本発明のアスファルト組成物に用いられる難燃材は、アルミニウム含有廃液から分離して回収された含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジから成っている。この含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジは、アルミニウムの表面処理等において表面処理液に溶出されることによって生成されるが、その一例を下記に述べる。
【0017】
アルミニウムの表面処理は、アルミニウム材を水酸化ナトリウム等のアルカリ溶液に浸漬してエッチング処理したり、必要に応じてその後硫酸等の酸性溶液に漬けて陽極酸化処理したりして行われている。このアルカリ溶液又は酸性溶液には、長い間の使用によって表面処理されるべきアルミニウム材が溶出するため、処理液中の有効成分が消費されるにつれて、多量のアルミニウム成分を含む廃液となる。
【0018】
このアルミニウム含有廃液は、通常、アルカリ溶液に対しては酸で中和し、また酸性溶液に対してはアルカリで中和し、又はアルカリ溶液と酸性溶液とを混合して相互に中和した後、その上澄み液を排出していた。アルミニウム含有廃液は、アルミニウム分をアルミン酸ナトリウム又は硫酸アルミニウムの形態で溶解しているので、この廃液を酸又はアルカリで中和し又はアルカリ性廃液と酸性廃液とを混合して中和すると、多量の水酸化アルミニウムがゲル状に沈殿する。
【0019】
この沈殿物は、母液との分離性が低く、濾別して得られたスラッジには水酸化アルミニウムの他に80%以上の水分を含んでいる。従来技術では、この含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジから種々の方法によって結晶性水酸化アルミニウムを回収することが試みられているが(特公昭52−43184号公報及び特開平7−268659号公報参照)、いずれも処理が複雑で面倒であって経済性が低く、また多量の不純物を含んでいて純度が低く、実用性が低かった。
【0020】
本発明のアスファルト組成物は、アスファルトに難燃性を付与するために、このように精製にはコスト的に不利益な含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジをそのまま利用するので、スラッジを有用資源化しつつ、アスファルトの難燃性を向上し、溶融アスファルトの滴下を防止することができるため有利である。このスラッジは、多量の水分を含んでいるが、このスラッジは、他の添加材と共に、鍋等の加熱容器内で加熱し溶融されているアスファルト中に添加し混合されると、スラッジ中の水分がアスファルトの加熱による沸騰で蒸発しスラッジ中の水酸化アルミニウム分がアスファルト組成物中に残るので、この水酸化アルミニウムの添加割合を所定の値にするために多量のスラッジを混合することが要求される。
【0021】
アスファルト組成物は、その溶融状態のまま不織布等の基材に塗布するように流し込み冷却してアスファルト製品を形成する。アスファルト組成物の沸騰時に発生する気泡は、冷却中に大気に抜けきらないで冷却固化されると、アスファルト組成物中に残存するので、多少発泡状態となったアスファルト組成物(アスファルト製品)が得られる。この気泡は、アスファルト製品を軽量化する上にアスファルト製品に断熱性を付与する機能を有するので有利である。
【0022】
本発明に用いられる難燃材としては、この含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジの他に、他の適宜の不燃材、耐火材を用いることができる。例えば、金属アルミニウム又は金属シリコンと、鉱酸のうち水和して硼酸や弗酸を解離する鉱酸化合物と、アルカリ金属との反応によって形成される不燃性、耐火性の水性造膜性無機化合物(例えば特公平7−14801号公報参照)又は有機リン化合物を主成分とする難燃成分とメラミン樹脂を主成分とする固着成分との配合液と酸性物質を主成分とする硬化促進剤との混合物から成る難燃性組成物(例えば大日本インキ化学工業株式会社製の商品名『ルーフプルーフ』)を本発明のアスファルト組成物の難燃材として用いることができる。
【0023】
本発明のアスファルト組成物は、軽量化及び断熱性の向上を目的として、種々の中空フィラー又は多孔フィラーを添加することができる。このような中空フィラー又は多孔フィラーは、硼珪酸塩ガラス等のガラス、シリカ、セラミックス等の無機質物質又はフェノール樹脂、エポキシ樹脂等の有機質物質の中空微小球又はバルーンから成っている。この中空フィラー又は多孔フィラーの具体例としては、例えば、ベルギーのラバーベル社が開発した硼珪酸塩ガラスの無機質微小中空球体シリカバルーン(商品名『M−CEL』)、工業技術院九州工業試験所が開発した火山灰であるシラスを加熱発泡して形成された微細中空球体シラスバルーン(商品名『サンキライト』で三機工業株式会社から市販されている)、米国フィラデルフィア・クオーツ(PQ)社が開発した硼珪酸ソーダ系の無機質微小中空球体シリカバルーン(商品名『Q−CEL』)、昭和電工が開発したセラミックス中空球(商品名『ショウバルーンBS』)、昭和化学工業株式会社が開発したパーライトを原料とするパーライトバルーン(商品名『マイクロフィラー』)、米国3M社が開発した化学的に安定した不溶性のガラスから作られた中空微小球(商品名『スリーエム・グラスバブルス』)、株式会社サンライトから市販されている中空微小球(商品名『Gライト』)、米国フィライト社によって開発され日本フィライト社から市販されているアルミノシリケート系の中空微小球(商品名『フィライト』)等がある。
【0024】
これらの中空フィラー又は多孔フィラーは、アスファルト組成物を軽量化し断熱性を付与する他に、アスファルト組成物の骨材としても機能し、また使用する中空フィラー又は多孔フィラーの持っている特性に応じてアスファルト組成物に種々の機能を付与することができる。
【0025】
本発明のアスファルト組成物は、塗料、シート、ボード、マット、ブロック、モルタル、成形品の原料として使用することができる。このアスファルト組成物は、既に述べたように、アスファルトの加熱溶融液中に、含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジと必要に応じて他の添加材とを添加し、混合して得られるが、この溶融状態のアスファルト組成物を、シート、ボード又はマットの形態に成形して使用される。例えば、図1に示すように、合成繊維不織布等のルーフィング原紙10を基材としてこのルーフィング原紙10に溶融状態のアスファルト組成物12を塗布し冷却して形成されたアスファルトルーフィング14として使用することができる。このアスファルトルーフィング14は、可撓性を有する遮音制振シートであり、屋根材、壁材、床材等の建築用材として利用することができる。また、図2に示すように、基材を用いることなく、溶融状態のアスファルト組成物をシート状に延ばし冷却固化して形成された遮音制振シート16の形態で利用することができ、更に、図3に示すように、溶融状態のアスファルト組成物を所定の厚みにブロック状に成形してアスファルトボード18の形態で利用することができる。尚、溶融状態のアスファルト組成物は、温度を下げると流動性が低下するので、温度を低下することなくそのまま流し込んでアスファルト製品を製造するが、不織布等の基材が耐熱性に劣る場合には、流動性を失わない程度で温度を低下してから基材の上に流し込むのが好ましい。
【0026】
【実施例】
次に、本発明の幾つかの実施例を比較例及び従来例と共に以下に述べる。
(実施例1)
加熱容器内にブローンアスファルト15重量部と、株式会社サンライト製の商品名Gライト35重量部とを入れて加熱溶融し、この混合物に、水酸化アルミニウム20重量部を含む含水ゲル状水酸化アルミニウムを添加してアスファルト組成物を形成した。尚、含水ゲル状水酸化アルミニウムは、水酸化アルミニウム分を50重量%含む、アルミニウム表面処理廃液の中和処理時からその後脱水処理したものを用いた。
このアスファルト組成物を図3に示す厚さ7mmのボードの形態に成形し冷却固化してアスファルトボードを製造した。このボードに片面からバーナの炎を数分間当てたところ、ボードの表面には炎が当たったことの痕跡が残ったが、アスファルトの溶融流動状態はほとんど観察されなかったし、もちろん、溶融アスファルトの滴下もなかった。この点は、結晶性水酸化アルミニウムを用いた後に述べる比較例となんら遜色がなかった。また、このボードは、これも後に比較例と比較して述べるように、含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジが発泡材として作用してアスファルトボードの密度を低下し、軽量化と断熱性の向上とを達成することができた。
【0027】
(実施例2)
実施例1のアスファルト組成物に更に別途のSiO2 系の無機中空バルーンを1重量部添加して厚さ5mmの同様のボードを形成した。このボードに実施例1と同様にしてバーナの炎を当てたところ、実施例1と同様に、ボードの表面に炎の痕跡が残ったが、アスファルトの溶融流動状態はほとんど観察されなかったし、溶融アスファルトの滴下もなく、後に述べる結晶性水酸化アルミニウムを用いた比較例と同様の優れた難燃性と溶滴の滴下防止作用とを有することが確認された。このボードは、中空バルーンによってアスファルトボードの密度が若干低下し、アスファルトボードを更に軽量化し、また断熱性を向上するのことができることも確認された。
【0028】
(比較例)
加熱容器内にブローンアスファルト15重量部と、株式会社サンライト製の商品名Gライト35重量部とを入れて加熱溶融し、この加熱溶融混合物に、結晶性水酸化アルミニウム20重量部を添加してアスファルト組成物を形成した。このアスファルト組成物の溶融液を図3に示す厚さ7mmのボードの形態に成形し冷却固化してアスファルトボードを製造した。このボードにバーナの炎を数分間当てたところ、ボードの表面には炎が当たったことの痕跡が残ったが、アスファルトの溶融流動状態はほとんど観察されなかったし、また溶融アスファルトの滴下もなかった。しかし、同じ水酸化アルミニウムを含みながら、単位体積当たりの重量が実施例1のボードよりも大きかった。これは、実施例1のボードでは、含水ゲル状水酸化アルミニウムが幾分発泡材としても機能し、ボードが発泡によって多孔性が付与されて密度が低下したためと思われる。これは、実施例1のボードが遮音性、断熱性に優れていることを意味することが解る。
【0029】
(従来例)
加熱容器内にブローンアスファルト15重量部と、株式会社サンライト製の商品名Gライト35重量部とを入れて加熱溶融し、この混合物からアスファルト組成物の溶融液を図3に示す厚さ7mmのボードの形態に成形し冷却固化してアスファルトボードを製造した。このボードにバーナの炎を数分間当てたところ、ボードの表面からアスファルトが直ちに溶融して流動状態となり滴下した。
【0030】
【発明の効果】
本発明によれば、上記のように、有用資源として経済的に利用することが困難であった含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジをアスファルトに混合して難燃性を有するアスファルト組成物を形成するので、従来廃棄処分されているスラッジを有効利用することができる上にアスファルトに難燃性を付与し且つ灼熱時の滴下を防止して改質することができ、従って難燃性アスファルト組成物を経済的に且つ多量に供給することができる。
【0031】
特に、含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジとしてアルミニウム含有廃液から分離回収されたものを用いると、従来精製がコスト的に不利益であったため廃棄処分されることが多かった多量のアルミニウム表面処理廃材をそのまま用いることができるので、資源を有効利用することができる上に難燃性と溶滴の滴下防止作用とを有する良質のアスファルト組成物を経済的に得ることができる実益がある。
【0032】
また、含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジは、アスファルト組成物からアスファルト製品を成形する際に発泡材として機能するので、アスファルト製品の軽量化及び断熱性の向上に役立ち、またこの含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジは、アスファルトの加熱溶融液中に添加されて混合されるので、スラッジ中の水分はこの加熱溶融液内で蒸発するため、所定の水酸化アルミニウムを含有するアスファルト組成物を直ちに経済的に得ることができる。
【0033】
更に、含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジの他に、これらの中空フィラー又は多孔フィラーを添加すると、アスファルト組成物を軽量化し断熱性を付与することができるので、含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジがアスファルト組成物に付与する軽量化及び断熱性を一層促進することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るアスファルト組成物から作られたアスファルトルーフィングの断面図である。
【図2】本発明に係るアスファルト組成物から作られたアスファルトシートの断面図である。
【図3】本発明に係るアスファルト組成物から作られたアスファルトボードの断面図である。
【符号の説明】
10 ルーフィング原紙
12 アスファルト組成物
14 アスファルトルーフィング
16 アスファルトシート
18 アスファルトボード
Claims (3)
- アスファルトに難燃材を混合して成るアスファルト組成物において、前記難燃材として含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジが混合されていることを特徴とするアスファルト組成物。
- 請求項1に記載のアスファルト組成物であって、前記含水ゲル状水酸化アルミニウム質スラッジは、アルミニウム含有廃液から分離回収されたものであることを特徴とするアスファルト組成物。
- 請求項1又は2に記載のアスファルト組成物であって、中空又は多孔フィラーが更に混合されていることを特徴とするアスファルト組成物。
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