JP3665949B2 - 冷凍冷蔵庫の引出扉及びこの引出扉を使用した冷凍冷蔵庫 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、冷凍冷蔵庫の引出扉及びこの引出扉を使用した冷凍冷蔵庫に関するもので、特に引出扉の扉開閉用ハンドルの改善に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11は、従来の冷凍冷蔵庫の形態を示す正面図で、図12は同冷凍冷蔵庫の引出扉の断面図である。図11において、1は冷蔵室の扉、2は野菜室の引出扉、3は上部冷凍室の引出扉、4は下部冷凍室の引出扉、8は野菜室の引出扉2の上縁の扉用キャップ、9は下縁の扉用キャップである。
【0003】
図12において、6は上縁に絞り形状6aを加工したドアパネル、8はドアパネル6の上縁が嵌め込まれた上縁側扉用キャップ、8はドアパネル6の下縁が嵌め込まれた上縁側扉用キャップ、13は上縁側扉用キャップ8に取り付けられた扉開閉用のハンドル形状を有するキャップである。
【0004】
野菜室の引出扉2は、まず、ドアパネル6を上縁側扉用キャップ8のドアパネル挿入溝8aと下縁側扉用キャップ9のドアパネル挿入溝(図示せず)に嵌め込み、扉用キャップ装着体を形成し、前記扉用キャップ装着体の内側にドアガスケット挿入用溝部10aを形成したサッシレス式扉内板10を嵌合させることで、扉組立体14を構成する。このようにして構成された扉組立体14内に発泡断熱材12を注入して発泡させ、その後ドアガスケット11をサッシレス式扉内板10のドアガスケット挿入用溝部10aに挿入させて野菜室の引出扉2が完成する。
【0005】
なお、図11に示す上部冷凍室の引出扉3、下部冷凍室の引出扉4等も同様に前述した手順で組立を行う。
また、下縁側扉用キャップ9に扉開閉用のハンドル形状を有するキャップ13を形成し、扉開閉を行っているタイプもある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように構成された従来の冷凍冷蔵庫の引出扉は、冷凍冷蔵庫の高さや扉の高さ変更に伴い扉開閉用ハンドル形状を有するキャップ13の位置が上下する構造となっていた。従来品冷凍冷蔵庫の扉開閉用ハンドル形状を有するキャップ13の位置が使いやすい高さに配置されていても、新製品の製造の際、冷凍冷蔵庫の高さや扉の高さ変更により扉開閉用ハンドル形状を有するキャップ13の位置が上下し、使いにくい高さになるという問題があった。
【0007】
本発明は、以上のような問題を解決するためになされたもので、冷凍冷蔵庫の高さや、扉の高さの変更があった場合でも、使いやすい位置に扉開閉用ハンドルを容易に配置することができ、また、扉組立体14として部品点数が少なく、軽量化を図った冷凍冷蔵庫の引出扉及びこの引出扉を使用した冷凍冷蔵庫を提供することを目的とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係わる冷凍冷蔵庫の引出扉は、アパネルの上縁及び下縁に取り付けられた扉用キャップと、この扉用キャップ内側の後端部に取り付けられた扉内板で形成される空間に断熱材が充填され、ハンドルが取り付けられる冷凍冷蔵庫の引出扉において、前記ドアパネルの端部以外の部分に設けられ、前記ドアパネル面に沿った第1の縁部と、この第1の縁部に対向し前記ドアパネル面から凹ませた凹部の第2の縁部とを有し、前記ハンドルが取り付けられるドアパネル開口部を備え、前記ハンドルは、前部上方に突設されたリブと、このリブとの間に前記ドアパネルの第1の縁部が挿入される溝を形成するように上方に突設された第1の係合部と、後部下方に突設され前記ドアパネルの第2の縁部が押し当てられる後部リブと、この後部リブの根元近傍で後方に突設された第2の係合部とを備え、前記第1の係合部に係合する前部結合部と、前記第2の結合部に係合する後部結合部とを有し、前記ドアパネルの第1の縁部を前記リブに押圧するとともに、前記ドアパネルの第2の縁部を前記ハンドルの後部リブに押圧し、前記ハンドルを前記ドアパネルに固定するハンドル押さえを備えたものである。
【0010】
また、ハンドルの後部リブに、第2の縁部が挿入される溝を設けたものである。
【0011】
本発明に係わる冷凍冷蔵庫は、請求項1または請求項2記載の引出扉を有するものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図について説明する。
【0013】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1による冷凍冷蔵庫の野菜室の引出扉2の要部を示し、後述の図4のA−A断面図及び図5のB−B断面図、図2は図1の分解断面図、図3は同冷凍冷蔵庫の野菜室の引出扉の要部分解状態を示す斜視図、図4は扉開閉用ハンドルの裏面図、図5はハンドル押さえの裏面図、図6は本発明の引出扉を使用した冷凍冷蔵庫を示す正面図である。
図において従来例で示した図12と同一または相当部分には、同じ符号を付し、説明を省略する。
図において5は扉開閉用ハンドル、6aはドアパネル6に設けられた手掛け性向上用の絞り部、6bは扉開閉用ハンドル取付用の開口部、7はドアパネル6に扉開閉用ハンドル5を固定するハンドル押えである。
【0014】
6cは開口部6bのドアパネル6の面に沿った第1の縁部、6dは絞り部6aの第2の縁部である。5aは扉開閉用ハンドル5の前部上方に突設された突部5b、リブ5cによって形成され、ドアパネル6の第1の縁部6cが挿入される溝であり、リブ5cの後方に設けられた突部5bは第1の係合部である。5dは扉開閉用ハンドル5の後部後方に突設された第2の係合部であるツメ、図4の5fはL字状係止部、5eは後部リブである。7aは突部5bに係合するハンドル押さえ7の前部係合部、7bは扉開閉用ハンドル5のツメ5dと係合する後部係合部、7dはL字状係止部5fと係合する切り欠け部である。
【0015】
野菜室の引出扉2の組立は、まず、扉開閉用ハンドル5をドアパネル6の扉開閉用ハンドル取付用開口部6bに入れ、ドアパネル6の第1の縁部6cを扉開閉用ハンドル5の溝5aに挿入し、扉開閉用ハンドル5の後部リブ5eをドアパネル絞り部6aの第2の縁部6dに合わせた後、ドアパネル6側より樹脂成形品のハンドル押え7を取付し、扉開閉用ハンドル5の突部5bとハンドル押さえ7の前部係合部7a、ツメ5dと後部係合部7bを嵌合させ、ドアパネルの第1の縁部6cをリブ5cに押圧するとともに、ドアパネルの第2の縁部6dを後部リブ5eに押圧し、ドアパネル6へ扉開閉用ハンドル5を固定する。
【0016】
その後ドアパネル6の上縁及び下縁に扉用キャップ8、9を嵌め込み、扉用キャップ装着体を形成し、前記扉用キャップ装着体の内側にドアガスケット挿入用溝部10aを形成したサッシレス式扉内板10を嵌合させることで、扉組立体14を構成し、扉組立体14内に発泡断熱材12を注入して発泡させ、その後ドアガスケット11をサッシレス式扉内板10のドアガスケット挿入用溝部10aに挿入させ野菜室の引出扉2が完成する。
また、上部冷凍室の引出扉3や下部冷凍室の引出扉4等の引出扉も同様の手順で、扉の上縁または、下縁以外の場所に扉開閉用ハンドル5を配置することが可能である。
【0017】
ここでは、従来の冷凍冷蔵庫に比べて下部冷凍室4の高さが高くなっため、野菜室1の扉開閉ハンドル5を扉上端部より下げ、人の手がかけやすく力が入りやすく、目で見て場所が分かりやすい、使いやすい位置に配置している。
【0018】
また、扉開閉用ハンドル5をドアパネル6の扉開閉用ハンドル取付用開口部6bへ取付、扉開閉用ハンドル5の後部リブ5eをドアパネル絞り部6aへ合わせた後、ドアパネル6側より樹脂成形品のハンドル押え7を取付し、扉開閉用ハンドル5のツメ5dとハンドル押え7の後部係合部7bを嵌合させるが、扉開閉用ハンドル5とハンドル押え7の嵌合を確実に行うことで、ハンドル押え7を発泡断熱材もれがないようにドアパネル6へ密着させている。
【0019】
以上のように、扉開閉用ハンドル5の位置を使いやすい位置へ容易に配置することができる。
また、扉開閉用ハンドル5の構造強度補強部品等の板金部品やネジ等が不要となり、部品点数が少なく、組立が容易であり、軽量化を図ることができる。
また、発泡断熱材12注入後に、扉開閉用ハンドル部から発泡断熱材が洩れるのを防止することができる。
【0020】
実施の形態2.
本実施の形態は、実施の形態1における扉開閉用ハンドル5において、扉開閉用ハンドル5の構造強度確保のため、扉開閉用ハンドル前面にドアパネル挿入用溝部5aを設けたが、扉開閉用ハンドルの後部へもドアパネル挿入用溝部を設けたものである。
【0021】
図7は本発明の実施の形態2による冷凍冷蔵庫の野菜室の引出扉2の要部を示し、後述の図9のC−C断面図及び図10のD−D断面図、図8は図7の分解断面図、図9は扉開閉用ハンドルの裏面図、図10はハンドル押さえの裏面図である。
図において実施の形態1で示した図1〜5と同一または相当部分には、同じ符号を付し、説明を省略する。
図において5gは扉開閉用ハンドル5の後部に設けられ、ドアパネル6の第2縁部6dが挿入される溝である。
【0022】
野菜室の引出扉2の組立は、まず、扉開閉用ハンドル5をドアパネル6の扉開閉用ハンドル取付用開口部6bに入れ、ドアパネル6の第1の縁部6cを扉開閉用ハンドル5の溝5aに挿入し、ドアパネル絞り部6aの第2の縁部6dを溝5gに挿入した後、ドアパネル6側より樹脂成形品のハンドル押え7を取付し、扉開閉用ハンドル5の突部5bとハンドル押さえ7の前部係合部7a、ツメ5dと後部係合部7bを嵌合させ、ドアパネル6へ扉開閉用ハンドル5を固定する。
【0023】
その後ドアパネル6の上縁及び下縁に扉用キャップ8、9を嵌め込み、扉用キャップ装着体を形成し、前記扉用キャップ装着体の内側にドアガスケット挿入用溝部10aを形成したサッシレス式扉内板10を嵌合させることで、扉組立体14を構成し、扉組立体14内に発泡断熱材12を注入して発泡させ、その後ドアガスケット11をサッシレス式扉内板10のドアガスケット挿入用溝部10aに挿入させ野菜室の引出扉2が完成する。
【0024】
以上のように、扉開閉時にかかる後方向への荷重にも耐えられる構造とすることができ、板金部品を使用することなく、部品点数減、組立工数減、扉組立体としての軽量化を図ることができる。
【0025】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、本発明に係わる冷凍冷蔵庫の引出扉は、ドアパネルの上縁及び下縁に取り付けられた扉用キャップと、この扉用キャップ内側の後端部に取り付けられた扉内板で形成される空間に断熱材が充填され、ハンドルが取り付けられる冷凍冷蔵庫の引出扉において、前記ドアパネルの端部以外の部分に設けられ、前記ドアパネル面に沿った第1の縁部と、この第1の縁部に対向し前記ドアパネル面から凹ませた凹部の第2の縁部とを有し、前記ハンドルが取り付けられるドアパネル開口部を備え、前記ハンドルは、前部上方に突設されたリブと、このリブとの間に前記ドアパネルの第1の縁部が挿入される溝を形成するように上方に突設された第1の係合部と、後部下方に突設され前記ドアパネルの第2の縁部が押し当てられる後部リブと、この後部リブの根元近傍で後方に突設された第2の係合部とを備え、前記第1の係合部に係合する前部結合部と、前記第2の結合部に係合する後部結合部とを有し、前記ドアパネルの第1の縁部を前記リブに押圧するとともに、前記ドアパネルの第2の縁部を前記ハンドルの後部リブに押圧し、前記ハンドルを前記ドアパネルに固定するハンドル押さえを備えたので、冷凍冷蔵庫の高さや、扉の高さの変更があった場合でも、扉開閉用ハンドルを使いやすい位置へ容易に配置することができる。また、部品点数が少なく、組立が容易であり、軽量化を図ることができる。
【0027】
また、ハンドルの後部リブに、第2の縁部が挿入される溝を設けたので、ハンドルの構造強度補強部品等が不要となり、部品点数が少なく、組立が容易であり、軽量化を図ることができる。
【0028】
本発明に係わる冷凍冷蔵庫は、請求項1または請求項2記載の引出扉を有するので、扉開閉用ハンドルを冷凍冷蔵庫の使いやすい位置へ容易に配置することができ、部品点数が少なく、組立が容易であり、軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による冷凍冷蔵庫の引出扉の要部を示す断面図である。
【図2】 同冷凍冷蔵庫の引出扉の要部分解断面図である。
【図3】 同冷凍冷蔵庫の引出扉の要部分解斜視図である。
【図4】 同冷凍冷蔵庫の引出扉のハンドルの裏面図である。
【図5】 同冷凍冷蔵庫の引出扉のハンドル押さえの裏面図である。
【図6】 同冷凍冷蔵庫の正面図である。
【図7】 本発明の実施の形態2による冷凍冷蔵庫の引出扉の要部を示す断面図である。
【図8】 図7の分解断面図である。
【図9】 同冷凍冷蔵庫の引出扉のハンドルの裏面図である。
【図10】 同冷凍冷蔵庫の引出扉のハンドル押さえの裏面図である。
【図11】 従来の冷凍冷蔵庫の正面図である。
【図12】 従来の冷凍冷蔵庫の引出扉の要部断面図である。
【符号の説明】
1 冷蔵室の扉、2 野菜室の引出扉、5 扉開閉用ハンドル、5a 溝、5g 溝、5c リブ、5d ハンドル押え固定用ツメ、5e 後部リブ、6 ドアパネル、6a ドアパネル絞り部、6b 開口部、7 ハンドル押え、8、9 扉用キャップ、10 サッシレス式の扉内板、12 発泡断熱材。
Claims (3)
- ドアパネルの上縁及び下縁に取り付けられた扉用キャップと、この扉用キャップ内側の後端部に取り付けられた扉内板で形成される空間に断熱材が充填され、ハンドルが取り付けられる冷凍冷蔵庫の引出扉において、
前記ドアパネルの端部以外の部分に設けられ、前記ドアパネル面に沿った第1の縁部と、この第1の縁部に対向し前記ドアパネル面から凹ませた凹部の第2の縁部とを有し、前記ハンドルが取り付けられるドアパネル開口部を備え、
前記ハンドルは、
前部上方に突設されたリブと、
このリブとの間に前記ドアパネルの第1の縁部が挿入される溝を形成するように上方に突設された第1の係合部と、
後部下方に突設され前記ドアパネルの第2の縁部が押し当てられる後部リブと、
この後部リブの根元近傍で後方に突設された第2の係合部とを備え、
前記第1の係合部に係合する前部結合部と、
前記第2の結合部に係合する後部結合部とを有し、
前記ドアパネルの第1の縁部を前記リブに押圧するとともに、前記ドアパネルの第2の縁部を前記ハンドルの後部リブに押圧し、前記ハンドルを前記ドアパネルに固定するハンドル押さえを備えたことを特徴とする冷凍冷蔵庫の引出扉。 - ハンドルの後部リブ近傍に、第2の縁部が挿入される溝を設けたことを特徴とする請求項2記載の冷凍冷蔵庫の引出扉。
- 請求項1または請求項2のいずれかに記載の引出扉を有する冷凍冷蔵庫。
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