JP3665532B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は遊技機に関し、特に遊技機の外部から許可信号を受けていることを条件として、遊技情報記憶手段に記憶保持している所定の遊技状態に関連する遊技情報を初期化操作部を操作して消去できるようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パチンコ機等の弾球遊技機においては、発射ハンドル操作による遊技球の発射制御、遊技盤に設けた図柄始動手段や開閉式入賞手段(大入賞手段)等の遊技役物の制御、入賞手段への入賞を検知する検知制御、図柄表示用ディスプレイに設けられた変動図柄表示手段の複数の図柄表示部における図柄を変動させる図柄表示制御、入賞手段への入賞に伴う遊技球の払出し制御、入賞時や大当たり状態におけるサウンド制御やランプ制御等、弾球遊技の為の種々の制御を司る制御装置が設けられている。
【0003】
この制御装置において、遊技盤側の遊技制御を主として司る主制御部は、各図柄表示部に図柄変動表示させる図柄表示制御の為の一連の制御信号(制御データ)を図柄制御部に直接出力し図柄表示を制御している。また、主制御部は、普通入賞手段や開閉式入賞手段への遊技球の入賞に際して、払出しモータ駆動の為の払出し制御信号を払出し制御部に出力して賞球の払出しを制御している。更に、主制御部は、図柄表示部における変動後の停止図柄が大当たり図柄のとき、開閉式入賞手段の開閉板駆動ソレノイドの為の開閉制御信号を特別遊技制御部に出力し、開閉板を開閉制御している。
【0004】
例えば、主制御部は図柄制御部に対して、各動作毎の詳細な制御信号を逐一送信して図柄を変動制御するため、例え1つの制御信号がノイズや静電気等により無効になっても、後続する制御信号に基づいて変動制御を続行できる。主制御部は、図柄表示制御だけでなく、これに連動する払出し制御、サウンド出力制御、ランプ点灯制御等の種々の制御を行なうため、制御負荷が非常に大きく、これら遊技動作の制御に制御遅れが生じ易い。
【0005】
そこで、図柄制御部やサウンド制御部等の各副制御部を、主制御部とは独立のマイクロコンピュータを備えた別個の制御基板上に構成し、主制御部から各副制御部へ制御コマンドを一方向送信するコマンド送信方式が採用されつつある。これにより、例えば、主制御部は図柄変動に際して図柄制御部に、図柄変動開始コマンド(変動パターン指定番号等を含む)と、各図柄表示部の停止図柄を指定する図柄指定コマンドとを順次送信するだけでよく、図柄変動制御を簡単化でき、主制御部の負荷を格段に軽減することができ、サウンド制御やランプ制御、更には払出し制御を図柄変動に同期させて実行できる。
【0006】
ところで、例えば、落雷等により停電になった場合、仮に大当たりゲームを実行中であっても、制御装置が作動しなくなり、大当たり状態であることを指示する情報及び入賞球数情報や払出すべき払出し球数情報等の遊技情報の全てが消去されてしまう。そのため、主電源の復帰後にゲームを再開する場合に、大当たりゲームを停電直前の状態に続けて実行することができず、遊技者とホール側とでトラブルが発生することもある。そこで、遊技中の遊技情報をバックアップ電源により常に記憶保持させるようにした場合には、停電が発生して主電源が断たれた場合でも、停電からの復帰時に停電により中断した遊技制御の途中から支障なく再開することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
このように、遊技中に発生した遊技情報を、主電源が断たれた以降においてもバックアップ電源により記憶保持する場合に、例えば閉店時に確率変動モードが設定されていれば、このモードを設定した状態のままで主電源が断たれることになる。この場合、確率変動モードの設定状態を指示する情報等が記憶保持されるため、翌日の営業開始に際して、このパチンコ機にだけ確率変動モードが設定されており、確率変動モードによる有利な条件でゲーム開始が可能になり、ゲームの公正さに欠けるという問題がある。
【0008】
そこで、種々の遊技情報を初期化して消去する為の初期化スイッチを各パチンコ機に設けることで、必要に応じてこの初期化スイッチを操作するだけで、確率変動モード等の種々の情報を消去でき、ゲームを公正な遊技条件で行なうことができる。しかし、この初期化スイッチを主制御部や払出し制御部等の何れかの制御部又は機枠等に設けるので、ゲーム中であってもこの初期化スイッチを操作可能となり、特に大当たり中の場合にはその大当たりゲームが強制的に終了され、遊技者とホール側とでトラブルが発生するという問題がある。
【0010】
発明の目的は、遊技情報記憶手段に記憶している遊技情報を2つの消去条件が成立した場合に限って消去できるようにすること、主電源の供給時や遊技中であっても必要に応じて遊技制御の初期化や遊技情報消去を容易に行えるようにすること、初期化操作部の誤操作による遊技情報消去を防止すること、等である。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1の遊技機は、遊技中の所定の遊技状態に関連する遊技情報を記憶して電源手段からの電力供給が断たれた後もその遊技情報を保持可能な遊技情報記憶手段と、この遊技情報記憶手段に記憶した遊技情報の初期化を指令する手動操作可能な初期化操作部とを備えた遊技機において、遊技機の外部に設けられた信号送信手段から送信される初期化許可信号を受信する信号受信手段と、信号受信手段が初期化許可信号を受信し且つ初期化操作部から初期化指令を受けたときに遊技情報記憶手段の遊技情報を初期化する初期化手段とを備えたものである。ここで、初期化手段は、遊技制御を初期化するように構成してもよい。ここで、制御信号は、制御動作を指令する制御コマンドであってもよい。
【0012】
遊技中に発生する種々の所定の遊技状態に関連する遊技情報(払出し情報や大当たりを指示する情報等)は遊技情報記憶手段に記憶されるとともに、電源手段からの電力供給が断たれた後でも、この遊技情報記憶手段に記憶した遊技情報は記憶保持される。遊技機の外部に設けられた信号送信手段から送信される初期化許可信号を信号受信手段により受信しているときに、初期化操作部を手動で操作し、この初期化操作部から初期化指令を受けたときに限って、遊技情報記憶手段に記憶した遊技情報が初期化手段により初期化される。
【0013】
例えば、営業開始に際して初期化手段を作動させた場合、確率変動モードの設定状態を指示する情報等の遊技情報が遊技情報記憶手段に記憶保持されている場合であっても、この遊技情報を主電源の投入時に確実に消去でき、ゲームを公正な遊技条件で開始できる
【0014】
請求項2の遊技機は、電源手段からの電力供給が断たれる時に所定の遊技状態に関連する遊技情報を記憶し且つ電源手段からの電力供給が断たれた後もその遊技情報を保持可能な遊技情報記憶手段と、この遊技情報記憶手段に記憶した遊技情報の初期化を指令する手動操作可能な初期化操作部とを備えた遊技機において、遊技機の外部に設けられた信号送信手段から送信される初期化許可信号を受信する信号受信手段と、信号受信手段が初期化許可信号を受信し且つ前記初期化操作部から初期化指令を受けたときに遊技情報記憶手段の遊技情報を初期化する初期化手段とを備えたものである。ここで、初期化手段は、遊技制御を初期化するように構成してもよい。
【0015】
遊技情報記憶手段は、電源手段からの電力供給が断たれる時には、所定の遊技状態に関連する遊技情報を記憶するとともに、電源手段からの電力供給が断たれた後もその遊技情報を保持することができる。ところで、信号送信手段から送信される初期化許可信号を受信する信号受信手段と、遊技情報記憶手段の遊技情報を初期化する初期化手段とを備えているため、請求項1と同様に作用する。
【0018】
また、主に遊技盤側の遊技動作を制御する主制御手段を備え、前記初期化手段は主制御手段が起動されるときにのみ有効となるように構成されている場合(請求項)には、主制御手段により遊技動作が制御されるゲーム中においては、例え初期化操作部が誤って操作された場合でも、初期化指令を無効化でき、ゲーム中に生じた種々の遊技情報の誤消去を確実に防止でき、営業開始に際して主電源が投入されて主制御手段による遊技制御が起動される起動時に限って遊技情報を初期化することができる。
【0019】
また、前記主制御手段とは別基板構成とされ主制御手段から供給される信号に応じた制御を行なう副制御手段と、主制御手段及び副制御手段に電力を供給する電源手段とを備え、この電源手段に初期化操作部と電源スイッチとを設けた場合(請求項)には、主制御手段やこの主制御手段とは別基板に構成された副制御手段は電源手段から夫々電力供給を受け、副制御手段は主制御手段から供給される信号を受け、その信号に応じた種々の制御を行なう。ところで、初期化操作部と電源スイッチとが電源手段という同一基板上に設けられているため、電源スイッチへの配線を簡単化でき、しかも電源スイッチを操作する主電源投入時に、初期化を指令する初期化操作部の操作を格段に簡単化することができる。
【0020】
また、前記初期化許可信号が、無線通信により信号送信手段から送信される場合(請求項)には、初期化許可信号を供給する信号送信用配線を不要にでき、初期化許可信号をデジタル型式又はアナログ型式等の種々の送信波を用いて、複数の遊技機に対して一斉に供給することができる。ここで、無線通信により送信される初期化許可信号として、全てのパチンコ機に共通のデジタル型式又はアナログ型式の送信波であってもよく、またパチンコ機毎に異なる識別符号を含ませたデジタル型式又はアナログ型式の送信波であって、複数のパチンコ機のうちから1台ずつ特定しながら順々に消去動作を許可するものであってもよい。
【0021】
また、前記初期化許可信号が、信号線により信号送信手段から供給される場合(請求項)には、初期化許可信号を信号線を用いて、複数の遊技機に対して一斉に供給することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基いて説明する。
本実施形態は、パチンコホールの島構造体にグループ化して複数設置される所謂カード式弾球遊技機と呼ばれる第1種パチンコ機に本発明を適用した場合の一例である。
図1に示すように、パチンコホール90内には複数の島構造体91が設置され、各島構造体91の両側には、複数のカード式球貸し機1と複数のパチンコ機2とが長さ方向に交互に配設され、カード式球貸し機1はパチンコ機2に電気的に接続されている。
【0023】
パチンコホール90に設けられた管理指令室92内には、これら複数のパチンコ機2の各々に電源を供給する主電源スイッチ93、複数のパチンコ機2の遊技状態を管理する島コンピュータ94、初期化許可信号CPの為の送信信号を各パチンコ機2に無線通信にて送信する信号送信手段95等が設けられている。この信号送信手段95には、図示を省略するが、初期化許可信号CPに対応する特定パターンのデジタル信号を、例えばPCM(パルス符号変調)等の種々の変調方式で変調する変調回路、電力増幅器、送信アンテナ96等が設けられており、信号送信手段95から所定周波数の送信信号が出力される。
【0024】
次に、パチンコ機2について説明すると、図2〜図5に示すように、カード式弾球遊技機であるパチンコ機2は、矩形枠状の外枠3と、この外枠3に開閉自在に枢着された前枠4とを有し、カード式球貸し機1をサンドイッチ状に挟持する状態で、外枠3が島構造体91に着脱自在に装着されている。前枠4には、遊技盤5が裏側から着脱自在に装着され、遊技盤5の前側に対応させて、窓部6aを有するガラス扉6と前面板7とが夫々開閉自在に枢着されている。前面板7には発射用の遊技球を貯留する上皿8が装着され、前枠4の下部には、上皿8から溢流し又は抜き取った遊技球を貯留する下皿9と、発射手段10の発射ハンドル11とが設けられている。
【0025】
この発射手段10は、回動操作可能な発射ハンドル11と、この発射ハンドル11の回動角度に応じた打撃力で打撃槌12により遊技球を発射させる発射モータM(図6参照)などを備えている。上皿8の右部には、カード式球貸し機1に対する球貸し操作用の操作パネル13が設けられ、この操作パネル13には、カード残額を3桁の数字で表示するカード残額表示部13aと、所定金額分の遊技球の球貸しを指示する球貸しスイッチ13bと、ゲーム終了時にカードの返却を指令する返却スイッチ13cとが設けられている。
【0026】
図3に示すように、遊技盤5には、金属製の外レールと内レールとからなるガイドレール15がほぼ環状に設けられ、このガイドレール15の内側の遊技領域5aには、カラーの液晶ディスプレイ16、図柄始動手段(図柄始動兼入賞手段)17、開閉式入賞手段(大入賞手段)18、複数の普通入賞手段19(この場合、上段の普通入賞手段19以外に、開閉式入賞手段18の左右両側部に、例えば6つの普通入賞手段19)、2つのゲート20(通過口)等が夫々所定の位置に配設されている。
【0027】
液晶ディスプレイ16は、変動図柄を表示するとともに背景画像や各種のキャラクタの動画などを表示する図柄表示手段22として機能する。図柄表示手段22は、背景画やキャラクタをアニメーション的に表示するとともに、例えば左右方向に並ぶ3個(左、中、右)の図柄表示部22a〜22cを有し、図柄始動手段17に遊技球が入賞することを条件に、各図柄表示部22a〜22cの表示図柄が所定時間だけ変動表示(スクロール表示)され、図柄始動手段17への遊技球の入賞タイミングに応じた抽選結果に基づいて決定される停止図柄パターンで停止する。
【0028】
液晶ディスプレイ16の直ぐ上側に、普通入賞手段19と第2図柄表示手段23とが設けられている。第2図柄表示手段23は1個の普通図柄を表示する普通図柄表示部を有し、ゲート20を通過した遊技球が検出されたとき、普通図柄表示部の表示図柄が所定時間だけ変動し、遊技球のゲート20通過時点において抽選された抽選用数値により決定される停止図柄を表示して停止するようになっている。図柄始動手段17は、開閉自在な左右1対の開閉爪17aを備えた電動式チューリップであり、第2図柄表示手段23の変動後の停止図柄が当たり図柄を表示した場合に、開閉爪17aが所定時間だけ開放されて入賞し易くなる。
【0029】
開閉式入賞手段18は前方に開放可能な開閉板18aを備え、図柄表示手段22の変動後の停止図柄が「777」等の当たり図柄のとき、所謂「大当たり」と称する特別遊技が開始され、開閉板18aが前側に開放される。この開閉式入賞手段18の内部に特定領域18bがあり、この特定領域18bを入賞球が通過したとき、特別遊技が継続される。ここで、特別遊技状態が遊技者に有利な状態に相当し、特別遊技状態以外の普通状態が遊技者に不利な状態に相当する。
【0030】
開閉式入賞手段18の開閉板18aが開放された後、所定時間が経過し、又は所定数(例えば、10個)の遊技球が入賞して開閉板18aが閉じるときに、遊技球が特定領域18bを通過していないときに特別遊技が終了するが、特定領域18bを通過していれば最大所定回数(例えば、16回)まで特別遊技が継続され、遊技者に有利な状態に制御される。
【0031】
図4、図5に示すように、前枠4の裏側には、遊技盤5を裏側から押さえる裏機構板30が着脱自在に装着され、この裏機構板30には開口部30aが形成され、その上側に賞球タンク33と、これから延びるタンクレール34とが設けられ、このタンクレール34に接続された払出し手段35が裏機構板30の側部に設けられ、裏機構板30の下側には払出し手段35に接続された通路ユニット36が設けられている。払出し手段35から払出された遊技球は通路ユニット36を経由して上皿排出口8aから上皿8に払出される。
【0032】
裏機構板30の開口部30aには、遊技盤5の裏側に装着された裏カバー37と、入賞手段17〜19に入賞した遊技球を排出する入賞球排出樋(図示略)とが夫々嵌合されている。この裏カバー37に装着されたケース38の内部に主制御基板39が配設され、その前側に図柄制御基板40が配設されている。主制御基板39の下側で、裏カバー37に装着されたケース41aの内部にランプ制御基板42が設けられ、このケース41aに隣接するケース41bの内部にサウンド制御基板43が設けられている。
【0033】
これらケース41a,41bの下側で裏機構板30に装着されたケース44の内部には、電源基板45と払出し制御基板46が夫々設けられている。この電源基板45には、図4に示すように、電源スイッチ80と初期化スイッチ85(これが初期化操作部に相当する)とが片手で操作可能な相互に接近させた近接位置に配置されている。但し、ケース44のこれら両スイッチ80,85に対応する部位が切欠かれ、これら両スイッチ80,85の各々を指で同時操作可能になっている。
【0034】
更に、発射手段10の後側に装着されたケース47の内部には、発射制御基板48が設けられている。即ち、これら制御基板39〜40,42〜43,45〜46,48は夫々独立の基板であり、電源基板45と発射制御基板48を除く制御基板39,40,42,43,46には、CPUとROMやRAM等を有する1チップ型集積回路39a,40a,42a,43a,46aからなるマイクロコンピュータが夫々設けられている(図7参照)。
【0035】
主制御基板39とその他の制御基板40,42,43,46とは、複数本の信号線でコネクタを介して電気的に接続され、主制御基板39から各制御基板40,42,43,46に、所定の遊技動作を実行させる種々の制御コマンドを一方向通信にて送信可能になっている。この制御コマンドの一方向通信を採用することで、図柄停止に関する不正を確実に防止できるとともに、主制御手段50の制御負荷を格段に軽減でき、送信制御を簡単化することができる。次に、パチンコ機2の制御装置に予め格納した複数の制御プログラムを介して達成される種々の機能について、図6の機能ブロック図により説明する。但し、これら種々の機能は前述したマイクロコンピュータ等で達成される。
【0036】
主制御基板39上に構成された主制御手段50は、遊技盤5に設けられた種々の遊技部品や遊技球検出スイッチ等に対する信号の入出力に関わる遊技制御を主として司るとともに、後述する図柄制御手段60、払出し制御手段70、ランプ制御手段71、サウンド制御手段72等に必要に応じて制御コマンドを送信出力する。主制御基板39に設けられた集積回路39aのROMには、主に遊技盤5の遊技動作を制御するメインの遊技制御プログラム(図8参照)、停電を含む主電源が断たれる時に、所定の遊技状態に関連する遊技情報を記憶保持する為のバックアップ処理プログラム、記憶保持していた遊技情報を主電源の復帰時に元の状態に復帰させる遊技復帰制御プログラム等が格納されている。
【0037】
この遊技復帰制御プログラムは、主電源の復帰時にのみ実行されるものである。ここで、払出し制御手段70、図柄制御手段60、サウンド制御手段72、ランプ制御手段71の各々が副制御手段である。集積回路39aのRAMに記憶した遊技情報は記憶保持可能に常にバックアップされている。図柄制御基板40上に構成された図柄制御手段60は、主制御手段50から送信されてくる図柄制御コマンドに基づいて、液晶ディスプレイ16に種々の動画や背景画を表示させる表示制御を実行したり、各図柄表示部22a〜22cの図柄を変動制御し、指示された停止図柄で変動を停止制御する。
【0038】
払出し制御基板46上には払出し制御手段70が構成され、この払出し制御手段70は、主制御手段50から払出し制御コマンドを受信し、払出し手段35による遊技球の払出し制御を司る。払出し制御基板46に設けられた集積回路46aのROMには、主に遊技球の払出しを制御するメインの払出し制御プログラム、停電を含む主電源が断たれる時に、遊技情報である払出し情報を記憶保持する為のバックアップ処理プログラム、主電源の復帰時に記憶保持していた払出し情報を元の状態に復帰させる払出し復帰制御プログラム等が格納されている。この払出し復帰制御プログラムは、主電源の復帰時にのみ実行されるものである。
【0039】
ランプ制御基板42上に構成されたランプ制御手段71は、主制御手段50からランプ制御コマンドを受信し、遊技盤5等に設けられた多数の表示ランプを含むランプ群LPの点灯制御を司る。サウンド制御基板43上に構成されたサウンド制御手段72は、主制御手段50からサウンド制御コマンドを受信し、スピーカSPに対する各種の音響効果音の為のサウンド出力制御を司る。発射制御基板48上に構成された発射制御手段73は、発射モータMを駆動して遊技球の発射制御を司る。
【0040】
主制御手段50は、抽選手段51と、判定手段52と、特別遊技発生手段53と、確率変動手段54と、コマンド送信手段55等を備えている。抽選手段51は、抽選用カウンタを用いて微小な更新周期(例えば、約2msec周期)で数値を所定の範囲(例えば、0〜299)で更新し、図柄始動手段17に遊技球が入賞したときの数値を抽出することにより、当たり外れに関する抽選を行なう。判定手段52は、図柄始動手段17に遊技球が入賞したときに抽選手段51から供給される抽選された数値に基づいて、「大当り」、「外れ(外れリーチを含む)」の何れであるかを判定する。
【0041】
例えば、その抽選された数値が予め設定された特定数値「71」のときに「大当たり」と判定し、それ以外の多数の数値のときに「外れ」であると判定する。特別遊技発生手段53は、判定手段52から大当たり等の特別判定結果を受ける、若しくは、図柄表示手段22の変動後の停止図柄が大当たり図柄等の特定表示となった場合に、遊技制御に含まれる所定の特別遊技発生ルーチンにより開閉式入賞手段18の開閉板18aを前述したように作動させて、遊技者に利益状態を与える特別遊技を実行する。
【0042】
確率変動手段54は、判定手段52から「大当たり」の特別判定結果を受けた場合に、その「大当たり」が確率変動型大当たりのときに確率変動モードを設定し、次回或いは次々回の大当たり迄、或いは所定回数図柄が変動する迄、抽選手段51により大当たりとする特定数値の数を通常のときよりも多くし、大当たり確率を高くする。コマンド送信手段55は、判定手段52から判定結果を受け、図柄変動に際しては図柄制御コマンド(例えば、当たり外れデータと変動時間データとからなる2バイト構成)を図柄制御手段60に送信し、遊技球の払出しに際しては払出し制御コマンド(例えば、払出し個数データを有する2バイト構成)を払出し制御手段70に送信する。
【0043】
ここで、当たり外れデータは「確率変動型大当たり」、「非確率変動型大当たり」、「外れ」の何れかのデータであり、変動時間データは図柄変動に要する時間(例えば、40秒、60秒等)を規定するデータである。また、払出し個数データは、5個、10個等の遊技球の払出し個数を指令するデータである。更に、コマンド送信手段55は、ランプ群LPの点灯に際してはランプ制御コマンド(2バイト構成)をランプ制御手段71に送信し、スピーカSPによる効果音出力に際してサウンド制御コマンド(2バイト構成)をサウンド制御手段72に送信する。
【0044】
図柄制御手段60は、停止図柄決定手段61を有し、コマンド送信手段55から送信される図柄制御コマンドを受信し、受信した図柄制御コマンドを解析するとともに、解析により得られる制御コマンドに基づいて図柄表示手段22の各図柄表示部22a〜22cにおける図柄変動を制御する。この停止図柄決定手段61について簡単に説明すると、変動パターンテーブルに、「確率変動型大当たり」、「非確率変動型大当たり」、「外れリーチ」、「外れノーマル」の各々について複数のパターンデータが記憶されており、図柄制御コマンドに含まれる「当たり外れデータ」に基づいて、夫々該当する大当たりパターン又は外れパターンのうちから何れかを抽選により決定する。
【0045】
次に、電源基板(これが主電源であり、電源手段に相当する)45について、図7に基づいて説明する。パチンコホール90に設置された各島構造体91毎に複数の変圧トランス79が設けられ、各変圧トランス79には主電源スイッチ93を介してAC100Vが供給される。各変圧トランス79から低圧の交流電圧(例えば、AC24V)が複数(例えば、5台)のパチンコ機2に夫々供給されている。この電源基板45には、トグルスイッチ等からなり主電源をオンオフする手動操作可能な電源スイッチ80と、電源供給部81と、マイクロコンピュータを含む電源監視部82及びリセット信号出力部83と、バックアップ電源84等が設けられている。
【0046】
電源供給部81は、オンに切換えられた電源スイッチ80から供給されるAC24Vから、音声出力やランプ点灯に用いるDC12V、制御手段50,60,70〜72等のマイクロコンピュータに供給するDC5V等の各種の直流を生成し、これら直流を制御基板39〜40,42〜43,46等に供給する。電源監視部82は、供給されたAC24Vを直接読み込んで供給電圧を常時監視し、停電が発生したり、電源スイッチ80のオフ操作により主電源が断たれる時、電圧異常を示す電圧異常信号VSを主制御基板39と払出し制御基板46の集積回路39a,46aに同時に出力し、バックアップ処理を最優先割込み(NMI)により実行させる。
【0047】
その結果、これら集積回路39a,46aにおいては、主電源の復帰に際して遊技制御の再開に必要で、記憶保持しておくべき所定の遊技状態に関連する遊技情報や払出し情報をRAMの情報メモリに記憶保持させるバックアップ処理が夫々実行される。リセット信号出力部83は、電源監視部82から電圧異常信号VSを受けた時から、バックアップ処理に要する所定微小時間だけ遅延させてから、「L」レベルに切換えたシステムリセット信号SRを出力する。この「L」レベルのシステムリセット信号SRが制御基板39,40,42,43,46に同時に供給され、これら制御基板上の集積回路39a,40a,42a,43a,46aにおいては、RAMのデータが消去されるとともに、CPUの初期化に伴って遊技制御も初期化される。
【0048】
バックアップ電源84は、コンデンサ等からなり、このコンデンサに充電したDC5Vを集積回路39a,46aのRAMにバックアップ用として夫々供給する。即ち、これらのRAMにバックアップ用5Vが常に供給されているため、主電源が断たれて電源供給部81からの+5V供給が停止された場合でも、情報メモリに記憶している遊技情報や払出し情報がバックアップ用5Vにより確実に記憶保持される。ここで、集積回路39a,46aのRAMに設けられた情報メモリが遊技情報記憶手段に相当する。但し、このバックアップ電源84によるバックアップ動作は長時間継続可能である。
【0049】
電源基板45には、電源スイッチ80に接近させて手動操作可能なプッシュ型スイッチからなる初期化スイッチ85が設けられており、この初期化スイッチ85を押圧操作したとき、初期化スイッチ85から「L」レベルの初期化信号CLが出力される。これら電源スイッチ80と初期化スイッチ85とは相互に非常に接近させた近接位置に配置されており、電源スイッチ80の投入操作と初期化スイッチ85の押圧操作とを片手で同時に容易に行なうことができる。
【0050】
ところで、図4、図5に示すように、裏機構板30に設けた裏カバー37に受信アンテナ25が設けられるとともに、裏機構板30には、パチンコホール90の管理指令室92に設けられた信号送信手段95から送信される送信信号を受信アンテナ25を介して受信する信号受信手段26(図6参照)が設けられている。この信号受信手段26は、図示を省略するが、高周波増幅器、復調回路(検波回路)、復調により得られたパルス信号から初期化許可信号CPを生成する信号発生回路等から構成され、この初期化許可信号CPが主制御手段50と払出し制御手段70とに供給される。
【0051】
ここで、営業を開始する時や、パチンコ機2の遊技制御がゲーム中に暴走する等の異常事態が発生した時等に限って信号送信手段95から初期化許可信号CPの為の送信信号を送信するようになっている。各パチンコ機2においては、この初期化許可信号CPを受信し且つ初期化スイッチ85からの初期化指令信号CLを受けるという2つの消去条件が成立した場合に限って、集積回路39a,46aのRAMに記憶保持していた遊技情報の全てを確実に消去することができる。
【0052】
次に、遊技制御プログラムに基づいて主制御手段50により実行されるメインの遊技制御について、図8のフローチャートに基づいて説明する。但し、図中の符号Si(i=1,2,3・・・)はステップである。尚、各パチンコ機2の電源スイッチ80は営業を終了する都度オフされるとともに、その都度遊技情報がバックアップされているものとする。
営業開始に際して、主電源スイッチ93が投入されて各変圧トランス79にAC100Vが供給され、変圧トランス79からパチンコ機2の電源基板45にAC24Vが供給される。これと同時に、信号送信手段95から初期化許可信号CPの為の送信信号が無線通信にて送信出力される。
【0053】
パチンコ機2においては、前枠4を前方に開いた状態で、初期化スイッチ85を、例えば人指し指で押圧操作しながら電源スイッチ80を、例えば親指でオン側に切換えたとき、変圧トランス79からの交流電圧(AC24V)が電源スイッチ80を介して電源基板45に供給され、電源供給部81から5Vや12V等の直流が制御基板39〜40,42〜43,46に供給されるのと同時に、リセット信号出力部83から「H」レベルのシステムリセット信号SRが集積回路39a,40a,42a,43a,46aに供給される。
【0054】
その結果、システムリセット信号SRが「H」レベルに切換えられたことで、主制御手段50による遊技制御が開始されるとともに、各副制御手段60,70〜72も制御プログラムに基づいて夫々制御動作を開始する。このとき、信号受信手段26は送信信号を受信し、初期化許可信号CPを主制御手段50と払出し制御手段70とに出力する。その結果、主制御手段50においては、CPUのINT1ポートに、初期化許可信号CPが割込み第1信号として供給されて割込み処理が実行され、この割込み処理により所定アドレスのビットデータAに「1」が書き込まれる。
【0055】
更に、CPUのINT2ポートに、操作された初期化スイッチ85から供給された「L」レベルの初期化指令信号CLが割込み第2信号として供給されて割込み処理が実行され、この割込み処理により所定アドレスのビットデータBに「1」が書き込まれる。ここで、払出し制御手段70においても同様に、割込み処理によりビットデータAとBに夫々「1」が書き込まれ、初期化処理が実行されてからメインの払出し制御が実行されるが、その詳しい説明は省略する。
【0056】
このように、主電源の投入時に、ビットデータAが「1」であり且つビットデータBが「1」であって、2つの消去条件が成立しているときには(S1:Yes )、先ずCPUの各メモリやレジスタを初期化する初期設定処理が実行される(S2)。次に、集積回路39aのRAMのワークメモリや情報メモリにバックアップ電源84により記憶保持されている遊技情報の全てが消去処理される(S3)。次に、図柄表示手段22に表示する初期図柄を設定したり、この遊技制御のメイン処理を繰り返し実行する制御周期を2msecに設定する等の種々の初期値設定処理が実行される(S4)。
【0057】
この場合、これらS1〜S3による初期化は主制御手段50による遊技制御が起動されるときにのみ有効である。ここで、S1〜S3等が初期化手段に相当する。その結果、前日の閉店時に、確率変動モードが設定状態のままで主電源が断たれて、集積回路39aのRAM(情報メモリ)に確率変動モードの設定状態を指示する情報等が記憶保持されている場合でも、これら全ての遊技情報が確実に消去されるため、主電源が投入されてから実行されるゲームを、公正な遊技条件で開始することができる。
【0058】
その後、制御周期(約2msec)に達するまで、次の図柄を更新により決定する図柄データ変更処理(S5)と、遊技に関係しないダミー的な数値を更新する数値更新処理(S6)とが繰り返して実行される。つまり、2msecが経過するまでの余りの時間が、これらS5とS6とを繰り返すことで費やされ、遊技制御のメイン処理が2msec毎に確実に実行される。約2msecが経過して、図示外の2msec信号発生手段から2msec割込み用信号が集積回路39aのCPUに内部割込みとして入力されたとき、例えば内部割込みによるリスタート命令(RST命令)が実行され、制御時間調節用のS5又はS6が強制的に中止されて、この遊技制御の途中の処理ステップであるS8から遊技制御が実行される。
【0059】
次に、遊技制御のメイン処理(S8〜S18)について説明すると、先ずS1と同様に、遊技情報の消去条件が成立しているか否かが判定され(S8)、消去条件が成立していないときには(S8:No)、図柄始動手段17の開閉爪17aを駆動するソレノイドや開閉式入賞手段18の開閉板18aを駆動するソレノイドに駆動信号を出力する駆動信号出力処理が実行される(S9)。次に、入賞検出センサを含む各種のスイッチからのスイッチ信号を読み込むスイッチ信号入力処理が実行される(S10)。次に、抽選用数値を1つインクリメントする抽選用数値更新処理が実行される(S11)。
【0060】
次に、払出し制御手段70に払出し制御コマンドを出力する出力処理が実行される(S12)。次に、サウンド制御手段72にサウンド制御コマンドを出力する出力処理が実行される(S13)。更に、ランプ制御手段71にランプ制御コマンドを出力する出力処理が実行される(S14)。次に、第2図柄表示手段23の普通図柄表示部に普通図柄を変動表示させる普通図柄に関する処理が実行される(S15)。次に、図柄表示手段22に特別図柄を変動表示させる為の図柄制御コマンドを出力する等の特別図柄に関する処理が実行される(S16)。
【0061】
次に、図柄始動手段17の開閉爪17aを駆動する場合には、その為の作動を指令するコマンドを出力する作動コマンド出力処理が実行され(S17)、開閉式入賞手段18の開閉板18aを駆動する場合には、その為の作動を指令するコマンドを出力する作動コマンド出力処理が実行される(S18)。このとき、この遊技制御を開始してから約2msecが経過していないときには、前述したようにS5とS6を繰り返して実行することで制御時間が調節される。これらS5とS6を実行中に2msecが経過する毎に、2msec割込み用信号でCPUに内部割込みされて、遊技制御はその都度リスタートされ、S8から繰り返して実行される。
【0062】
ところで、閉店に際して電源スイッチ80がオフされたとき、或いはゲームの途中で停電が発生したとき、電源監視部82からの電圧異常信号VSによりCPUに対して最優先割込みが発生し、主制御手段50においてはバックアップ処理(図9参照)が実行され、その後CPUは停止状態になる。この時、払出し制御手段70においてもバックアップ処理が同時に実行されるが、その説明を省略する。この主制御手段50のバックアップ処理制御について説明すると、開閉式入賞手段18の開閉板18aが開放状態のときには直ちに閉鎖されるが、この開閉式入賞手段18内に残存している残存球数を検出して情報メモリに記憶保持される(S20)。
【0063】
次に、入賞による賞球の払出し中のときには払出しモータの駆動は直ちに停止されるが、検出スイッチを通過していない残存球数を検出して情報メモリに記憶保持され(S21)、更に払出し制御手段70への払出し制御コマンド送信中のときには、その払出し制御コマンドの送信制御が完了される(S22)。勿論、このバックアップ処理により、遊技中に設定された確率変動モードの設定状態を指示する遊技情報も同様にRAM(情報メモリ)に記憶保持されている。
【0064】
ところで、図8の遊技制御において、信号送信手段95からの初期化許可信号CPを受信することなく、或いはこの初期化許可信号CPと初期化スイッチ85からの初期化指令信号CLとを共に受信しないで、主電源が投入されたとき、つまり開店時における主電源の投入ではなく、停電からの復帰のときには(S1:No)、CPUが初期化されたりRAMの遊技情報が消去されることなく、遊技復帰制御プログラムによるバックアップデータ復帰処理が実行される(S7)。
【0065】
このバックアップデータ復帰処理においては、例えば、情報メモリに記憶保持されている遊技情報に基づいて、図柄表示手段22に停電復帰画面が表示され、停電直前の確率変動状態が表示され、普通図柄及び特別図柄による保留球数が表示される。このとき、払出し制御手段70においても復帰処理が同時に実行され、未払いの遊技球が払出される。その後、前述したようにS8以降のメイン処理が繰り返して実行される。これにより、停電が発生した場合でも、停電からの復帰時に停電により中断した遊技制御の途中から支障なく再開することができ、遊技者の不利益を確実に防止できる。
【0066】
ところで、ゲーム中に、主制御手段50による遊技制御が信号ノイズ等に起因して暴走し、この暴走状態が原因して、例えば変動中の図柄が停止しなくなったような場合に、この遊技制御を強制的に停止させてその暴走状態を解除する必要があるときには、信号送信手段95から初期化許可信号CPが送信出力される。この送信状態のときに初期化スイッチ85を手動操作する。
【0067】
その結果、ゲーム中であっても、ビットデータAとビットデータBが「1」となるため、遊技制御のS8において「Yes 」と判定され、S2〜S4が実行され、CPUが初期化され、しかもRAMの遊技情報が消去されるため、主電源をオフすることなく、遊技制御の暴走状態を容易に且つ確実に解除することができる。この場合、制御プログラムが暴走状態であっても、割込み第1信号や割込み第2信号による割込み処理は実行可能である。
【0068】
このように、営業開始に際して主電源を投入する時に、遊技機の外部から送信信号で供給される初期化許可信号CPを信号受信手段26により受信するとともに、この受信中に初期化スイッチ85から初期化指令CLを受けたときに限って、集積回路39aの情報メモリに記憶保持されている確率変動モードの設定状態を指示する情報等の遊技情報を確実に消去でき、ゲームを公正な遊技条件で開始できるとともに、遊技者とホール側とのトラブルを防止できる。更に、ゲーム中に初期化スイッチ85だけが誤操作されても、2つの消去許可条件が成立しないことから、遊技制御の初期化や遊技情報の消去を確実に防止することができる。
【0069】
しかも、ゲーム中に主制御手段50による遊技制御が暴走するような事態が発生した場合でも、信号送信手段95から初期化許可信号CPを送信出力しながら初期化スイッチ85を操作するだけで、主電源を落とすことなく、この暴走状態を容易に且つ確実に停止させることができる。また、初期化スイッチ85と電源スイッチ80とが、電源基板45上に設けられたので、電源スイッチ80への配線を簡単化でき、しかも主電源投入時における遊技情報の消去操作を格段に簡単化することができる。
【0070】
前記実施形態を部分的に変更した変更形態について説明する。
1〕1チップ型集積回路に有するRAMをバックアップするバックアップ機能を備えていない主制御手段であり、この主制御手段で実行される遊技制御プログラム(図10参照)に本発明を適用してもよい。ここで、この遊技制御の制御内容(S20〜S36)を図8の遊技制御(S1〜S18)を用いて簡単に説明すると、S20はS2と同様であり、S33〜S34はS3〜S4と同様であり、S21とS22はS1とS8と同様であり、S23〜S32はS9〜S18と同様であり、S35〜S36はS5〜S6と同様である。
【0071】
即ち、主電源の投入時に初期化許可信号CPを受信し且つ初期化指令CLを受けたときに限って(S21:Yes )、RAMのワークエリアの全てのデータが消去され(S33)、初期値が設定される(S34)。この遊技制御においては、制御時間調整用のステップS35〜S36を実行中に、約2msecの微小時間毎にリセット信号を受けるその都度先頭アドレスにリターンし、その先頭アドレスからメイン処理(S22〜S32)が繰り返して実行される。
【0072】
更に、ゲーム中に主制御手段による遊技制御が暴走するような事態が発生し、CPUの初期化やRAMのデータの消去が必要なときには、信号送信手段95から初期化許可信号CPを送信出力しながら初期化スイッチ85を操作するだけで、S22において「Yes 」と判定されてS33〜S34が実行される。それ故、主電源を落とすことなく、この暴走状態を容易に且つ確実に停止させることができる。2〕ゲーム中に発生する種々の所定の遊技情報を更新しながら集積回路39aのRAMに記憶し、主電源が断たれた後もその遊技情報を継続して記憶保持するようにしてもよい。
【0073】
3〕初期化スイッチ85と電源スイッチ80とを相互に接近させた位置関係で、電源基板45以外の、例えば遊技盤5の裏側や外枠3の裏側等の各種の場所に設けてもよい。
4〕初期化スイッチ85は、プッシュ型以外に、タッチ型スイッチ等、種々の手動操作可能なスイッチを用いてもよい。
【0074】
5〕「H」レベルの初期化許可信号CPをANDゲートの一方に入力し、初期化スイッチ85からの「H」レベルの初期化指令信号CLをANDゲートの他方に入力し、これら両信号CP,CLが「H」レベルで2つの許可条件が成立したとき、ANDゲートから「H」レベル信号が出力されるようにする。即ち、この出力される「H」レベル信号でもって初期化許可フラグをセットし、図8の遊技制御のS1及びS8において、この初期化許可フラグがセット状態のときに限って「Yes 」と判定するようにしてもよい。
【0075】
6〕パチンコホール90の管理指令室92内に初期化許可信号CPを出力する初期化許可信号出力手段を設け、この初期化許可信号出力手段から出力される初期化許可信号CPを信号線により各パチンコ機2に供給するようにしてもよい。
7〕信号送信手段を携帯可能な小型に構成し、店員がこの小型の信号送信手段を持ち歩きながら初期化スイッチを操作するようにしてもよい。
8〕ゲーム中に大当たり状態が発生している場合、初期化スイッチ85を操作してもこの初期化スイッチからの初期化指令信号CLを無効化し、遊技者に不利益を与えないようにしてもよい。
【0076】
9〕図8の遊技制御を実行中に、内部割込みによりS8にジャンプさせてメイン処理を繰り返し実行させる為に、リスタート命令を用いて間接アドレス指定により実現させてもよく、リスタート命令以外の種々の割込み処理により実現させてもよい。
10〕払出し制御手段70により行われる払出し制御を実行するに際して、初期化許可信号CPを受けているときに初期化スイッチ85が操作されたときに限って、CPUの初期化を実行したり、RAMの遊技情報を消去するようにしてもよい。
【0077】
11〕1チップ集積回路39a,46aのRAMを、フラッシュメモリ等の電気的に消去及び書込み可能な種々の不揮発性メモリで構成し、バックアップ電源84を省略してもよい。
12〕本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更を付加し、更に、パチンコ機に限らず、アレンジボール機、回胴機等の種々の遊技機に本発明を適用することが可能である。
【0078】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、遊技中の所定の遊技状態に関連する遊技情報を保持可能な遊技情報記憶手段と、手動操作可能な初期化操作部とを備え、信号受信手段と、遊技情報を消去する初期化手段とを備えたので、遊技機の外部に設けられた信号送信手段から送信される初期化許可信号を信号受信手段により受信するとともに、この受信中に初期化操作部から初期化指令を受けたときに限って、遊技情報記憶手段に記憶した遊技情報を初期化することができる。それ故、確率変動モードの設定状態を指示する情報等の遊技情報を主電源の投入時に初期化でき、ゲームを公正な遊技条件で開始できる
また、ゲーム中における初期化操作部の誤操作による遊技情報の誤消去を確実に防止できる。
【0079】
請求項2の発明によれば、電源手段からの電力供給が断たれる時に所定の遊技状態に関連する遊技情報を保持可能な遊技情報記憶手段と、手動操作可能な初期化操作部とを備え、信号送信手段から送信される初期化許可信号を受信する信号受信手段と、遊技情報を初期化する初期化手段とを備えたので、請求項1と同様の効果を得ることができる。
【0082】
請求項の発明によれば、主に遊技盤側の遊技動作を制御する主制御手段を備え、前記初期化手段は主制御手段が起動されるときにのみ有効となるように構成されているので、主制御手段により遊技動作が制御されるゲーム中においては、例え初期化操作部が誤って操作された場合でも、初期化指令を無効化でき、ゲーム中に生じた種々の遊技情報の誤消去を確実に防止でき、営業開始に際して主電源が投入されて主制御手段による遊技制御の起動時に限って遊技情報を初期化することができる。その他請求項1又は2と同様の効果を奏する。
【0083】
請求項の発明によれば、前記主制御手段とは別基板構成とされ主制御手段から供給される信号に応じた制御を行なう副制御手段と、主制御手段及び副制御手段に電力を供給する電源手段とを備え、この電源手段に初期化操作部と電源スイッチとを設けたので、初期化操作部と電源スイッチとが電源手段という同一基板上に設けられているため、電源スイッチへの配線を簡単化でき、しかも電源スイッチを操作する主電源投入時に、初期化を指令する初期化操作部操作を格段に簡単化することができる。その他請求項と同様の効果を奏する。
【0084】
請求項の発明によれば、前記初期化許可信号が、無線通信により信号送信手段から送信されるので、初期化許可信号を供給する信号送信用配線を不要にでき、初期化許可信号をデジタル型式又はアナログ型式等の種々の送信波を用いて、複数の遊技機に対して一斉に供給することができる。その他請求項1〜の何れかと同様の効果を奏する。
請求項の発明によれば、前記初期化許可信号が、信号線により信号送信手段から供給されるので、初期化許可信号を信号線を用いて、複数の遊技機に対して一斉に供給することができる。その他請求項1〜の何れかと同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るパチンコ機(弾球遊技機)を複数設置したパチンコホールの部分平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係るパチンコ機の斜視図である。
【図3】パチンコ機の遊技盤の正面図である。
【図4】パチンコ機の背面図である。
【図5】パチンコ機の側面図である。
【図6】パチンコ機の制御系の機能ブロック図である。
【図7】電力供給回路及び種々の制御信号回路を示す図である。
【図8】遊技制御の概略フローチャートである。
【図9】主制御手段のバックアップ処理制御のフローチャートである。
【図10】変更形態に係る遊技制御の概略フローチャートである。
【符号の説明】
2 パチンコ機(弾球遊技機)
39 主制御基板
39a 1チップ集積回路
40 図柄制御基板
42 ランプ制御基板
43 サウンド制御基板
45 電源基板(主電源)
46 払出し制御基板
46a 1チップ集積回路
50 主制御手段
60 図柄制御手段
70 払出し制御手段
71 ランプ制御手段
72 サウンド制御手段
80 電源スイッチ
85 初期化スイッチ

Claims (6)

  1. 遊技中の所定の遊技状態に関連する遊技情報を記憶して電源手段 (45) からの電力供給が断たれた後もその遊技情報を保持可能な遊技情報記憶手段(39a,46a) と、この遊技情報記憶手段(39a,46a) に記憶した遊技情報の初期化を指令する手動操作可能な初期化操作部(85)とを備えた遊技機において
    遊技機の外部に設けられた信号送信手段から送信される初期化許可信号(CP)を受信する信号受信手段(26)と、
    前記信号受信手段(26)が初期化許可信号(CP)を受信し且つ前記初期化操作部(85)から初期化指令(CL)を受けたときに遊技情報記憶手段(39a,46a) の遊技情報を初期化する初期化手段(S1 〜S3) と、
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  2. 電源手段 (45) からの電力供給が断たれる時に所定の遊技状態に関連する遊技情報を記憶し且つ電源手段 (45) からの電力供給が断たれた後もその遊技情報を保持可能な遊技情報記憶手段(39a,46a) と、この遊技情報記憶手段(39a,46a) に記憶した遊技情報の初期化を指令する手動操作可能な初期化操作部(85)とを備えた遊技機において
    遊技機の外部に設けられた信号送信手段 (95) から送信される初期化許可信号(CP)を受信する信号受信手段(26)と、
    前記信号受信手段(26)が初期化許可信号(CP)を受信し且つ前記初期化操作部(85)から初期化指令(CL)を受けたときに遊技情報記憶手段(39a,46a) の遊技情報を初期化する初期化手段(S1 〜S3) と、
    を備えたことを特徴とする遊技機。
  3. 主に遊技盤(5) 側の遊技動作を制御する主制御手段(50)を備え、前記初期化手段(S1 〜S3) は主制御手段(50)が起動されるときにのみ有効となるように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の遊技機。
  4. 前記主制御手段(50)とは別基板構成とされ主制御手段(50)から供給される信号に応じた制御を行なう副制御手段(60,70〜72) と、主制御手段(50)及び副制御手段(60,70〜72) に電力を供給する電源手段(45)とを備え、この電源手段(45)に初期化操作部(85)と電源スイッチ(80)とを設けたことを特徴とする請求項に記載の遊技機。
  5. 前記初期化許可信号(CP)は、無線通信により前記信号送信手段 (95)から送信されることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の遊技機。
  6. 前記初期化許可信号(CP)は、信号線により前記信号送信手段 (95)から供給されることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の遊技機。
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