JP3665019B2 - ギヤ噛み合い検査装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は成形後のギヤに対してマスターギヤを用いて噛み合わせを調べるためのギヤ噛み合い検査装置に関する。なお、本願発明において縦置きとは、被検査ギヤの回転面が鉛直方向と平行になるように配置することを意味し、横置きとは回転面が水平方向になるよう配置することを意味する。また、ギヤ噛み合い検査装置を構成する各ユニットにつき前方とは、それぞれにつき搬送路へ向かう方向をいうものとし、前面とはそれぞれの搬送路へ臨む面をいうものとする。
【0002】
【従来の技術】
このようなギヤ噛み合い検査装置は種々公知であり、例えば特開2001−4439号、同2001−30112号、特開昭58−7511号等がある。これらはいずれも検査時における重力の影響を避けるため、マスターギヤ及び被検査ギヤを横置きにて噛み合い合わせて検査するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のように横置きで噛み合い検査すると、検査ユニットにおける噛み合い検査の前後工程では縦置きで被検査ギヤを扱うため、被検査ギヤの姿勢制御機構が必要となりそれだけギヤ噛み合い検査装置が複雑・高価になる。また、噛み合い検査機構が横置きになるため、ギヤ噛み合い検査装置が大型化することになった。そこで本願発明は構造簡単かつ安価でそのうえ小型化したギヤ噛み合い検査装置の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願の請求項1に係るギヤ噛み合い検査装置は、被検査ギヤの着脱ユニットと検査ユニットを備え、着脱ユニットにより被検査ギヤを検査ユニットのセット部へ固定してマスターギヤとの噛み合わせを検査し、その後被検査ギヤをセット部から取り外してストックユニットへ送るようにしたギヤ噛み合い検査装置において、
前記着脱ユニットと検査ユニットは前記被検査ギヤの搬送路を挟んで対向配置され、前記マスターギヤを前記検査ユニットへ上下動自在に縦置き支持させるとともに、前記被検査ギヤを縦置きにしたまま、前記着脱ユニットへの搬送、予め前記マスターギヤを上方へ移動させた状態における前記検査ユニットへのセット、前記マスターギヤを下方へ移動させて噛み合わせた状態にした前記噛み合い検査及び前記ストックユニットへの搬送の各工程を行うことを特徴とする。
【0005】
請求項2は、上記請求項1において、前記マスターギヤ支持部の重量をバランス手段にて下方から支持することにより、上方から噛み合わされるマスターギヤの噛み合い検査における重力の影響を解消したことを特徴とする。
【0006】
請求項3は、上記請求項1において、前記着脱ユニットは前記被検査ギヤを把持しながら前記検査ユニットに対して進退動自在の把持手段を有するとともに、この把持手段は前記被検査ギヤの外周を把持するためのギヤ把持部を設け、かつこのギ把持部に前記進退方向へずらして配置された第1及び第2の把持部を設け、前記検査ユニットへのセット時に第1の把持部で被検査ギヤを把持し、その後の取り外し時には前記第2の把持部にて被検査ギヤを把持することを特徴とする。
【0007】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、着脱ユニットと検査ユニットを被検査ギヤの搬送路を挟んで対向配置し、マスターギヤを検査ユニットへ上下動自在に縦置き支持させるとともに、検査ユニットへ被検査ギヤをセットするときは予めマスターギヤを上方へ移動させておき、噛み合い検査時にはマスターギヤを下方へ移動させて被検査ギヤと噛み合わせるようにしたので、被検査ギヤについて、着脱ユニットへの搬送から噛み合い検査を経てストックユニットへの搬送までの連続する各工程において、被検査ギヤを縦置きできる。このため従来の横置きと異なり、被検査ギヤを噛み合わせ検査及びその前後の工程を通して縦置きのまま扱うことができる。その結果、従来の横置きによる検査に必要であった噛み合わせ検査の前後の工程における被検査ギヤの姿勢制御機構が不要になり、ギヤ噛み合い検査装置全体の構造を簡単にして安価にできる。また、被検査ギヤを直線状の搬送路上に搬送できる。そのうえ、検査ユニットにおける噛み合い検査を縦置きのままで行うので、この部分の噛み合い検査機構も縦置きに構成でき、ギヤ噛み合い検査装置をコンパクト化できる。
【0008】
請求項2の発明によれば、検査ユニットにおけるマスターギヤ支持部の重量をバランス手段にて下方から支持するので、上方から噛み合うマスターギヤと被検査ギヤとの噛み合い部にマスターギヤ支持部の重量がかからなくなる。その結果、マスターギヤにおける重力の影響を排除できる。
【0009】
請求項3の発明によれば、着脱ユニットの把持手段を構成するギヤ把持部に第1の把持部と第2の把持部を設けることにより、検査ユニットに対する被検査ギヤセット時と、その後の取り外し時にそれぞれ異なる把持部で把持できる。このため、被検査ギヤをセットに好適な状態で把持し、かつ取り外し時には、他部品との干渉を避けて着脱ユニット側における円滑な扱いに好適な状態にして把持できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて一実施例を説明する。図1はギヤ噛み合い検査装置全体の平面図、図2は着脱ユニットと検査ユニットを示す正面図、図3は着脱ユニットの拡大正面図、図4は着脱ユニットの拡大平面図、図5は着脱ユニットの背面側を示す拡大側面図、図6は着脱ユニット要部の拡大正面図、図7はその前面側を示す拡大側面図、図8は着脱ユニットの他の要部を後方から示す側面図、図9は検査ユニットの拡大正面図、図10は検査ユニットの拡大平面図、図11は検査ユニットの拡大背面図、図12は噛み合い検査時におけるマスターギヤと被検査ギヤの噛み合い状態を示す図、図13は把持手段における把持動作を説明する図、図14は被検査ギヤの搬送機構を概略的に示す図、図15はこの搬送機構における動作説明図である。
【0011】
図1において、ギヤ噛み合い検査装置は、中心線で示す被検査ギヤ1の直線状をなす搬送路Wを挟んで着脱ユニット2と検査ユニット3が対向配置される。被検査ギヤ1はこの搬送路W上を縦置きにされたまま搬送方向(矢示A)へ送られる。この搬送方向における着脱ユニット2より下流側に払い出しユニット4が並んで配置され、これに対向してストックユニット5が検査ユニット3と並んで配置されている。
【0012】
図2に示すように、着脱ユニット2には把持手段6が設けられ、その前面側にギヤ把持部7が設けられ、さらにその前方にガイドビーム8とレール9が上下に対向配置されている。ガイドビーム8及びレール9はそれぞれ上下動自在であり、ガイドビーム8はさらにその長手方向へ進退動自在である。検査ユニット3には、マスターギヤ10を縦置きで取付けたマスターギヤ支持部11と、被検査ギヤ1を取り付けるためのセット部12が設けられている。
【0013】
図1及び図2において、被検査ギヤ1は縦置きでレール9上を把持手段6の前方へ送られ、ここでギヤ把持部7により把持されて検査ユニット3のセット部12へセットされ、マスターギヤ10を被検査ギヤ1へ噛み合わせて噛み合い検査する。その後、再び把持手段6により被検査ギヤ1をセット部12から外してレール9上へ戻してから払い出しユニット4の前方へ送り、ここで払い出しユニット4のヘッド13を突き出すことにより、検査済みの被検査ギヤ1をストックユニット5方向へ押し出し、ストックユニット5の支持ロッド14へ係止するようになっている。
【0014】
ストックユニット5は大きな縦置きの回転テーブル15を備え、その外周部に複数の支持ロッド14が周方向等間隔に設けられている。各支持ロッド14は一端が回転テーブル15へ片持ち支持され、他端が回転テーブル15から直角に突出している。
【0015】
各支持ロッド14には検査が終了して合格判定された複数枚の被検査ギヤ(検査済みギヤ)1がその中央に設けられている穴1a(図13参照)を通すことにより串刺し状に支持される。支持ロッド14の長さ方向一杯に被検査ギヤ(検査済みギヤ)が支持されると、回転テーブル15が所定角度回転して、次のまだ被検査ギヤ(検査済みギヤ)が支持されていない支持ロッド14を払い出しユニット4の前方へ移動するようになっている。
【0016】
次に、着脱ユニット2の詳細を説明する。図3〜図5に示すように、把持手段6は支持台20上において第1シリンダ21により進退動自在のテーブル22上に支持されている。
【0017】
ギヤ把持部7は三爪チャック23とギヤ押さえ24を備え、テーブル22上を第2シリンダ25により進退動自在のステー26に支持されている。27は三爪チャック23の駆動モータである。三爪チャック23は略Y字をなす放射状に延びる3本の爪28を備え、駆動モータ27により径方向へ進退するようになっている。以下、爪28の長手方向外方へ移動することを広がるといい逆方向の移動を縮むという。なお爪28の長手方向外方とは、各爪28によって構成される想定円の径方向外方をいうものとする。
【0018】
図6に示すように、爪28の先端側は水平部29をなし、その先端に第1の把持部30及び第2の把持部31が階段状に形成されている。第2の把持部31は第1の把持部30よりも内側に一段低く形成されている。
【0019】
図6及び図7に示すように、ギヤ押さえ24は3本の爪28の各水平部29の内側に位置する円形のヘッド32と、これを支持する水平の支持ロッド33、この支持ロッド33の周囲に設けてヘッド32を浮動支持するバネ34及びヘッド32の外周部へ等間隔に設けられて前方へ突出する接触部35を備え、ギヤ押さえ24が前進したときヘッド32の接触部35が被検査ギヤ1の側面へ当接してバネ34により弾力的に圧接するようになっている。
【0020】
ギヤ把持部7の前方には、略アングル状をなして上方及び長手方向両端部が開放され、かつ長手方向を搬送路Wと平行にしたレール9が配置され、支持台20に固定された第3シリンダ36aによりリニアガイド36で案内され上下動自在になっている。図3に示すように、レール9の下降時には搬送ラインLよりも上端がH1なる寸法だけ下がり、この上端の高さは被検査ギヤ1の下端よりもH2なる寸法だけ低くなるようになっている。
【0021】
搬送ラインLとはレール9の一般的な底部の高さを示し、図8及び図14に示すように凹部37が形成されている。この凹部37の形成位置は三爪チャック23の前方など被検査ギヤ1の流れを一時的に止めて固定する必要がある部分であり、凹部37の最低部は搬送ラインLよりもH2相当分だけ下がっている。
【0022】
図8に示すように、レール9の対をなす立て壁部は被検査ギヤ1を前後から挟んで倒れを防止するストッパ38をなし、被検査ギヤ1の中央よりも上方まで延びている。また、ストッパ38の後面側の一部で被検査ギヤ1の中心より下方部に相当する部分は切り欠き部39をなし、この切り欠き部39から爪28の水平部29が進退できるようになっている。
【0023】
なお、レール9に対向してその上方に設けられるガイドビーム8は、被検査ギヤ1の上半側の外周部を囲みかつ平面部分を大部分露出可能な略門形をなし、被検査ギヤ1とガイドビーム8の間隙から3本の爪28うち上側2本の各水平部29が進退可能になっている(図8参照)。ガイドビーム8の詳細については後述する。
【0024】
次に検査ユニットの詳細を説明する。図9〜図11に示すように、支持台40上に第4シリンダ41を介してマスターギヤ支持部11が支持される。このマスターギヤ支持部11は第4シリンダ41及び後述する第5シリンダ42によりガイドレール43,44に案内され上下動自在である。また、第4シリンダ41の前方である支持台40の上部前面にステー46が設けられ、これにセット部12が支持されている。
【0025】
第4シリンダ41はマスターギヤ支持部11の重量を支持してマスターギヤ支持部11を所定位置に保持するためのものであり、マスターギヤ10と被検査ギヤ1との噛み合わせ部に重力の影響が出ないようにするためのバランス手段として機能する。マスターギヤ支持部11にはセット部12の上方位置にマスターギヤ10が支持され、モータ47により回転駆動される。
【0026】
マスターギヤ支持部11はガイドレール43,44に案内されて、第5シリンダ42により上下動自在になっている。第5シリンダ42の下端とマスターギヤ支持部11の間に噛み合わせセットスプリング48が設けられる。第5シリンダ42によりマスターギヤ支持部11を下方へ移動させてマスターギヤ10をセット部12へ取付けられた被検査ギヤ1の歯部へ噛み合わせると、マスターギヤ支持部11の重量を排除してセットスプリング48のセット荷重のみで噛み合わされる。
【0027】
図12はマスターギヤ10と被検査ギヤ1の噛み合わせを示し、セット部12は円形をなして大小に径が異なる2段ボス49a及び49bが支持台40側へボルトで固定され、小径のボス49aに被検査ギヤ1の中央部に形成された穴1aに嵌合し、大径のボス49bにて回転面を当接するようになっている。
【0028】
図中に肉厚の異なる被検査ギヤ1を、薄肉の例A及び厚肉の例Bとして示す。このように被検査ギヤ1の肉厚が変化しても各ギヤの穴1aにおける穴径を一定にしておけば、小径のボス49aを共通に嵌合でき、被検査ギヤ1の外径よりも大径のボス49bの外径を小径にすれば、大径のボス49bにより被検査ギヤ1をマスターギヤ10との噛み合い位置に支持可能である。
【0029】
図13は三爪チャック23による被検査ギヤ1の把持動作を示し、セット部12へ取付けるときは、まず、第1シリンダ21を伸ばして把持手段6を前進させると(図3)、ギヤ押さえ24が被検査ギヤ1の側面に当接するので、ガイドビーム8を上昇させると、ガイドビーム8から解放された被検査ギヤ1がギヤ押さえ24により前面側のストッパ38へ押しつけられる。このときストッパ38は上昇位置のままであるが、ギヤ押さえ24の接触部35が突出しているためこれによって被検査ギヤ1を前方へ押しつけることができ、図13のAに示すようになる。同時に予め広げられた爪28の水平部29が前進して第1の把持部30を被検査ギヤ1の外周上近傍に至る。そこで三爪チャック23を縮めると第1の把持部30にて被検査ギヤ1の外周を把持する。
【0030】
続いて、レール9を下降させることにより被検査ギヤ1をフリーにしてから第2シリンダ25を伸ばして把持手段6を前進させるとBに示すように被検査ギヤ1をセット部12へ取付けることができる。このとき、爪28の水平部29先端はセット部12との間に十分なクリアランスd1を確保する。また三爪チャック23を拡開させて被検査ギヤ1を解放しても、ギヤ押さえ24により被検査ギヤ1をセット部12へ押しつけたままマスターギヤ10と一体回転可能になっている。
【0031】
噛み合い検査後、被検査ギヤ1を取り外すには、Cに示すように、予め広げられた爪28を第2の把持部31が被検査ギヤ1の外周上になるよう若干押し込み、この状態で爪28の水平部29先端はセット部12との間に十分なクリアランスd2を確保できている。そこで三爪チャック23を縮めることにより第2の把持部31にて被検査ギヤ1の外周を把持するとCの状態になる。
【0032】
続いて、第2シリンダ25を後退させることにより三爪チャック23を後退させると被検査ギヤ1はレール9の上方となる当初位置へ戻るが、このとき被検査ギヤ1はDに示すように、第1の把持部30の幅に相当する寸法d3分だけ後退しているため、ガイドビーム8を下降させかつレール9を上昇させたとき、これらと被検査ギヤ1が干渉せず、これらガイドビーム8及びレール9の動作をスムーズになる。
【0033】
なお、第1の把持部30の幅であるd3なる寸法は、ガイドビーム8の被検査ギヤ1を嵌合支持する部分であるサイド部52及び押さえ部54(図14)の各肉厚相当になっており、Dの段階では後述するようにレール9における前後のストッパ38よりも内側にガイドビーム8の押さえ部54が位置することになる。しかし、Aにおいて前面のストッパ38を基準に位置決めしすることによりガイドビーム8の被検査ギヤ支持部(サイド部52)の肉厚分だけ被検査ギヤ1が前方へ移動したにもかかわらず、第2の把持部31により把持し直すことにより、この移動分を後退させるので、上記が可能になる。
【0034】
次に、ガイドビーム8の構造及び動作を説明する。なお図14及び図15においては複数の被検査ギヤ1の扱いを同時に説明するので、理解を容易にするため同一図中における被検査ギヤ1についてはABCDを添えて区別する。図14に示すように、ガイドビーム8は、その長さ方向において被検査ギヤ1B及び1Cを嵌合するための2つの凹部50,51が前後に設けられ、これらの凹部50,51を囲んで上下方向へ延びる複数のサイド部52が設けられている。各サイド部52の長さ方向に沿う縁部には溝が形成され、ここに被検査ギヤ1の外周部を嵌合するようになっている。また、凹部50には小さな突起状のストッパ53が上方から下方へ突出し、被検査ギヤ1Bの上部を支持するようになっている。ストッパ53は凹部50内にてガイドビーム8の長さ方向前後に対をなして設けらている。
【0035】
さらに、ガイドビーム8の先端には二股状の押さえ部54が長さ方向へ突出形成され、検査済みの被検査ギヤ1Aが払い出しユニット4の前へ移動したとき二股部の溝へ嵌合することによって被検査ギヤ1Aの両側面を当接支持するようになっている。ガイドビーム8は第6シリンダ55にて上下動し、第7シリンダ56にて長さ方向へ進退動するようになっている。
【0036】
図15は、この動作を説明するための略図であり、まずAに示す状態は、被検査ギヤ1Bをセット部12へ取付ける直前の状態であり、レール9は上昇し、ストッパ38にて被検査ギヤ1Bを支持し、ガイドビーム8が下降してこの被検査ギヤ1Bを凹部50内へ嵌合してサイド部52で側部を支持し、ストッパ53で上側を支持する。このとき、凹部51にも次の被検査ギヤ1Cが支持されている。
【0037】
続いて、Bに示すように、ガイドビーム8を上昇させるとともに、第1シリンダ21を前進させると、ギヤ押さえ24の一部が被検査ギヤ1Bの側面へ当接してストッパ38へ押し当て、同時に爪28の第1の把持部30にて被検査ギヤ1Bの外周を把持する。この状態で被検査ギヤ1Bはギヤ把持部7に支持される。そこでCに示すようにレール9を下降させると、被検査ギヤIBはそのままの位置で保持される。このとき被検査ギヤICは、レール9とともに下降する。この下降中被検査ギヤICはストッパ38によりレール9内で安定支持される。
【0038】
なお、C段階において被検査ギヤ1Aがストックユニット5へ送り出される。すなわちAの段階で既に検査済みの被検査ギヤ1Aがレール9の上を払い出しユニット4の前方位置まで移動して押さえ部54にて支持されている。このとき払い出しユニット4のヘッド13を突き出して被検査ギヤ1Aの穴1aへ嵌合することにより被検査ギヤ1Aを支持し、その後のB段階でガイドビーム8が上昇して押さえ部54から解放されてもそのままの位置で支持され、C段階でレール9が下方移動してもこのままで支持される。
【0039】
そこで、C段階にてストックユニット5の回転テーブル15が所定角度回転して支持ロッド14が払い出しユニット4の前方へ移動し、支持ロッド14がヘッド13と同軸上になっているので、ヘッド13をさらに前方へ突き出すことにより、被検査ギヤ1Aがストックユニット5へ送り出され、支持ロッド14が穴1aよりも小径のため穴1a内へ入り、支持ロッド14上に被検査ギヤ1Aを支持する。その後ヘッド13を後退させれば被検査ギヤ1Aが支持ロッド14に係止され、これによりストックユニット5へ払い出される。ストックユニット5は支持ロッド14が一杯になると、回転テーブル15が所定角度回転して次の支持ロッド14を払い出しユニット4の前方へ位置させる。
【0040】
D段階に移ると、第2シリンダ25を伸ばして被検査ギヤ1Bをセット部12へ取付ける。この状態で噛み合い検査した後第2シリンダ25を後退させると被検査ギヤ1BはC段階と同じ状態となる。そこでEに示すように、レール9を上昇させると、検査が終了した被検査ギヤ1Bを再びレール9で支持する。同時にガイドビーム8を後退させてから下降させると、押さえ部54が被検査ギヤ1Bの側部を支持し、かつ凹部50に被検査ギヤ1Cが嵌合し、同時に次の被検査ギヤ1Dが凹部51に嵌合する。
【0041】
そこでDに示すように、第2シリンダ25を伸ばすと、被検査ギヤ1Bをセト部12へ取付けることができる。この状態で噛み合い検査した後第2シリンダ25を後退させるとCの状態となる。そこでEに示すように、レール9を上昇させると、検査が終了した被検査ギヤ1Bを再びレール9で支持する。同時にガイドビーム8をその長手方向へ後退させてから下降させると、押さえ部54が被検査ギヤ1Bの側部を支持し、かつ凹部50に被検査ギヤ1Cが嵌合し、同時に次の被検査ギヤ1Dが凹部51に嵌合する。
【0042】
次に、Fで示すように、ガイドビーム8を前進させると、各被検査ギヤはレール9上を移動し、被検査ギヤ1Bは払い出しユニット4の前方へ移って被検査ギヤ1Aとなり、被検査ギヤ1Cがギヤ把持部7の前方へ移動して、Aに戻る。
【0043】
このように本実施例によれば、マスターギヤ10を検査ユニット3へ縦置き支持させるとともに、被検査ギヤ1について、着脱ユニット2への搬送から噛み合い検査を経てストックユニット5への搬送までの連続する各工程において、被検査ギヤ1を縦置きしたので、従来の横置きと異なり、被検査ギヤ1を噛み合わせ検査及びその前後の工程を通して縦置きのまま扱うことができる。このため従来の横置きによる検査に必要であった噛み合わせ検査の前後の工程における被検査ギヤの姿勢制御機構が不要になり、ギヤ噛み合い検査装置全体の構造を簡単にして安価にできる。
【0044】
そのうえ、検査ユニット3における噛み合い検査を縦置きのままで行うので、この部分の噛み合い検査機構、すなわちマスターギヤ支持部11におけるマスターギヤ10の固定部及びセット部12をそれぞれ縦置きに構成でき、その結果、この部分が水平方向に張り出さない。しかも、被検査ギヤを直線状の搬送路上に搬送できる。このため、ギヤ噛み合い検査装置をコンパクト化できる。
【0045】
また、検査ユニット3におけるマスターギヤ支持部11の重量を第4シリンダ41にて支持するので、マスターギヤ10と被検査ギヤ1との噛み合い部にマスターギヤ支持部11の重量がかからなくなる。その結果、マスターギヤ10及び被検査ギヤ1を縦置きにして噛み合わせても、噛み合わせ部分にマスターギヤ支持部11における重力の影響を排除できる。
【0046】
さらに、着脱ユニット2の把持手段6を構成する被検査ギヤ把持部7に第1の把持部30と第2の把持部31を設けることにより、検査ユニット3に対する被検査ギヤセット時と、その後の取り外し時にそれぞれ異なる把持部で把持できる。このため、被検査ギヤ1をセットに好適な状態で把持し、かつ取り外し時には、ガイドビーム8及びレール9との干渉を避けて着脱ユニット側における円滑な扱いに好適な状態にして把持できる。
【0047】
しかも、着脱ユニット2は被検査ギヤ1を検査ユニット3に対して着脱するとき、第1シリンダ21及び第2シリンダ25により2段階に進退動させるので、ガイドビーム8及びレール9による被検査ギヤ1に上下方向からの支持動作と同期させて確実な着脱動作が可能になる。またガイドビーム8及びレール9を上下に分離して動作させることも被検査ギヤ1を縦置きで進退させることにより着脱することを可能にする。
【0048】
なお、本願発明は上記実施例に限定されず、同一の発明原理内において種々に変形や応用が可能である。例えばバランス手段は第4シリンダに代えて単なるばね部材で構成することもできる。また把持手段も三爪チャックに限らず公知の各種機構を利用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ギヤ噛み合い検査装置全体の平面図
【図2】 着脱ユニットと検査ユニットを示す正面図
【図3】 着脱ユニットの拡大正面図
【図4】 着脱ユニットの拡大平面図
【図5】 着脱ユニットの背面側を示す拡大側面図
【図6】 着脱ユニット要部の拡大正面図
【図7】 上記着脱ユニット要部の前面側を示す拡大側面図
【図8】 レールのストッパを後方から示す側面図
【図9】 検査ユニットの拡大正面図
【図10】検査ユニットの拡大平面図
【図11】検査ユニットの拡大背面図
【図12】マスターギヤと被検査ギヤの噛み合い状態を示す図
【図13】把持手段における把持動作を説明する図
【図14】被検査ギヤの搬送機構を概略的に示す図
【図15】上記搬送機構における動作説明図
【符号の説明】
1:被検査ギヤ、2:着脱ユニット、3:検査ユニット、4:払い出しユニット、5:ストックユニット、6:把持手段、7:ギヤ把持部、8:ガイドビーム、9:レール、10:マスターギヤ、11:マスターギヤ支持部、12:セット部、23:三爪チャック、24:ギヤ押さえ、30:第1の把持部、31:第2の把持部、41:第4シリンダ、42:第5シリンダ、W:搬送路
Claims (6)
- 被検査ギヤの着脱ユニットと検査ユニットを備え、着脱ユニットにより被検査ギヤを検査ユニットのセット部へ固定してマスターギヤとの噛み合わせを検査し、その後被検査ギヤをセット部から取り外してストックユニットへ送るようにしたギヤ噛み合い検査装置において、
前記着脱ユニットと検査ユニットは前記被検査ギヤの直線状をなす搬送路を挟んで対向配置され、
前記マスターギヤを前記検査ユニットへ上下動自在に縦置き支持させるとともに、前記被検査ギヤを縦置きにしたまま、前記着脱ユニットへの搬送、予め前記マスターギヤを上方へ移動させた状態における前記検査ユニットへのセット、前記マスターギヤを下方へ移動させて噛み合わせた状態にした前記噛み合い検査及び前記ストックユニットへの搬送の各工程を行うことを特徴とするギヤ噛み合い検査装置。 - 前記検査ユニットは前記マスターギヤ支持部の重量をバランス手段にて下方から支持することにより、噛み合い検査における重力の影響を解消したことを特徴とする請求項1のギヤ噛み合い検査装置。
- 前記着脱ユニットは前記被検査ギヤを把持しながら前記検査ユニットに対して進退動自在の把持手段を有するとともに、この把持手段は前記被検査ギヤの外周を把持するためのギヤ把持部を設け、かつこのギ把持部に前記進退方向へずらして配置された第1及び第2の把持部を設け、前記検査ユニットへのセット時に第1の把持部で被検査ギヤを把持し、その後の取り外し時には前記第2の把持部にて被検査ギヤを把持することを特徴とする請求項1のギヤ噛み合い検査装置。
- 前記搬送路は、前記被検査ギヤを搬送するためのレールを備えるとともに、このレールを前記着脱ユニットへ上下動自在に配置したことを特徴とする請求項1のギヤ噛み合い検査装置。
- 前記搬送路は、前記被検査ギヤを搬送するため、上下に対向配置された、レールとガイドビームとを備えることを特徴とする請求項1のギヤ噛み合い検査装置。
- 前記搬送路を挟んで、検査済みの前記被検査ギヤを払い出すための払い出しユニットと、払い出された前記被検査ギヤを支持するためのストックユニットを対向配置するとともに、前記搬送路に対して、払い出しユニットを前記着脱ユニットに並んで同じ側に配置し、ストックユニットを検査ユニットに並んで同じ側に配置したことを特徴とする請求項1のギヤ噛み合い検査装置。
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