JP3663987B2 - プリント配線板の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、プリント配線板の製造方法に係り、詳しくは、下地金属層に無電解めっき法により導体層をめっきして回路部及び配線部を同時に形成するプリント配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
各種電子部品に広く使用されているプリント配線板を製造するには、基板上の必要領域に配線を形成する手段としてめっき法が広く用いられている。このめっき法は、電流を流すことにより予め基板上に形成されている下地金属層に導体層をめっきする電解めっき法と、電流を流さないで下地金属層に導体層をめっきする無電解めっき法とに大別される。これらのめっき法のうち、特に無電解めっき法は、下地金属層に対してダメージを与えることなく均一性良く導体層をめっきできるので、好んで採用されている。
【0003】
上述のような無電解めっき法を利用して、基板上の絶縁された位置にそれぞれ下地金属層を形成した後、各下地金属層に無電解めっき法により導体層をめっきして回路部及び配線部を同時に形成するプリント配線板の製造方法が、従来から実施されている。
以下、図6及び図7を参照して、同プリント配線板の製造方法について工程順に説明する。
まず、図6(a)に示すように、例えば樹脂、セラミック等の絶縁性材料から成る基板51を用意して、この基板51の所望領域に周知の方法で回路パターン52を形成した後、回路パターン52を含めた全面を覆うように絶縁層53を形成する。
【0004】
次に、図6(b)に示すように、周知のフォトリソグラフィ法を利用して、絶縁膜53を選択的に除去して、回路パターン52の一部を露出するビアホール54を形成する。次に、図6(c)に示すように、スパッタ法により、ビアホール54を含めた全面にめっきの活性核となる下地金属層55を形成する。次に、図7(d)に示すように、下地金属層55上のめっきが不要な領域をポジ型レジスト等の感光性樹脂から成るめっきレジスト膜56で覆う。絶縁層53上の回路部形成予定領域には、後述するように、配線部を構成する配線を形成するためのウィンドウ66が形成される。
【0005】
次に、図7(e)に示すように、無電解めっき法によりめっきレジスト膜56でマスクされていない下地金属層55上に導体層をめっきして、ビアホール54内にコンタクト電極57を形成すると同時に、絶縁層53のウィンドウ66内に配線58を形成する。次に、図7(f)に示すように、めっきレジスト膜56を除去した後、エッチングによりめっきレジスト膜56でマスクされていた不要な下地金属層55を除去することにより、基板51上の絶縁された領域にそれぞれ回路部59及び配線部60を形成したプリント配線板を完成させる。
【0006】
ところで、上述のプリント配線板の製造方法では、図7(f)のエッチング工程において、不要な下地金属層55を除去するためのエッチング液として、エッチングレートの高いものを使用すると、回路部59のコンタクト電極57又は配線部60の配線58の側面もエッチングしてしまうので、コンタクト電極57又は配線58の幅及び膜厚が設計値よりも小さくなってしまう欠点が生ずる。それゆえ、上述のエッチング液としては、エッチングレートの低いものを使用せざるを得ない。この結果として、図7(f)に示すように、不要な下地金属層55Aが完全に除去されないで、残渣として残ってしまう場合が生ずる。このように生じた残渣は、絶縁されるべきコンタクト電極57と配線58とを短絡させる原因となる。
【0007】
上述のような欠点を伴わないプリント配線板の製造方法が、従来から知られている。以下、図8及び図9を参照して、同プリント配線板の製造方法について、工程順に説明する。
まず、図8(a)、(b)に示すように、図6(a)、(b)と略同様な工程により、基板61上の所望領域に回路部52を形成し、全面に絶縁層53を形成した後、絶縁膜53を選択的に除去して、回路部52の一部を露出するビアホール54を形成する。次に、図8(c)に示すように、絶縁層53上のめっきが不要な領域を感光性樹脂から成るめっきレジスト膜62で覆う。
【0008】
次に、図9(d)に示すように、スパッタ法により、ビアホール54及びめっきレジスト膜62を含めた全面にめっきの活性核となる下地金属層55を形成する。次に、図9(e)に示すように、研磨により不要な下地金属層55を除去した後、図9(f)に示すように、無電解めっき法により残されている下地金属層55上に導体層をめっきしてコンタクト電極57を形成すると同時に、配線58を形成する。次に、めっきレジスト膜62を除去することにより、基板61上の絶縁された領域にそれぞれ回路部59及び配線部60を形成したプリント配線板を完成させる。
【0009】
ところで、上記従来のプリント配線板の製造方法では、図9(e)の研磨工程において、下地金属層55の全面を露出したままで研磨を行うので、ビアホール54の角部の近辺の側壁54Aを覆っている下地金属層55がダメージを受けて削れてしまう欠点が生ずる。あるいは、同様な理由によって、配線部60の下地金属層55が部分的に削れてしまう欠点が生ずる。このため、下地金属層55にめっきするときに、下地金属層55の削れた部分にはめっきが付かないので、設計通りのコンタクト電極57又は配線58が形成されないことになって、信頼性の高い回路部59及び配線部60が形成できなくなる。
【0010】
不要な下地金属層55を除去するときにビアホール54内の必要な下地金属層55を保護した状態で行うようにしたプリント配線板の製造方法が、例えば特開平2−54927号公報に開示されている。以下、図10及び図11を参照して、同プリント配線板の製造方法について、工程順に説明する。
まず、図10(a)〜(c)に示すように、図6(a)〜(c)と略同様な工程により、基板71上の所望領域に回路部52を形成し、全面に絶縁層53を形成した後、絶縁膜53を選択的に除去して、回路パターン52の一部を露出するビアホール54を形成する。次に、ビアホール54を含めた全面にめっきの活性核となる下地金属層55を形成する。
【0011】
次に、図10(d)に示すように、全面に感光性樹脂から成るレジスト膜63を塗布した後、通常のフォトリソグラフィ法のように、乾燥、露光、現像処理を行って、図11(e)に示すように、ビアホール54内にのみめっきレジスト膜を残すように処理して穴埋めレジスト膜64する。次に、図11(f)に示すように、穴埋めレジスト膜64によりマスクされないで露出されている不要な下地金属層55をエッチングした後、図11(g)に示すように、無電解めっき法によりビアホール54内に残されている下地金属層55上に導体層をめっきしてコンタクト電極57を形成して、プリント配線板を完成させる。
このようなプリント配線板の製造方法によれば、不要な下地金属層55を除去するときは、図11(e)に示すように、ビアホール54内の必要な下地金属層55を穴埋めレジスト膜64により保護した状態で行うので、ビアホール54の角部の近辺の側壁54Aを覆っている下地金属層55がダメージを受けないため、その下地金属層55の削れるを防止することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、特開平2−54927号公報記載のプリント配線板の製造方法では、ビアホールにコンタクト電極を形成する回路部のみを形成する製造方法を対象としているので、回路部と共に必要な配線部を形成する場合には、別工程で形成しなければならないので製造工程数が増加する、という問題がある。
すなわち、プリント配線板では回路部と回路部との間を電気的に接続する配線部が必要になるが、上記公報では回路部と配線部とを同時に形成するプリント配線板の製造方法は対象としていないので、配線部を形成するには別の配線形成工程が必要になるため、プリント配線板の製造工程数が増加して、コストアップが避けられなくなる。
【0013】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、下地金属層に無電解めっき法により導体層をめっきして回路部及び配線部を同時に形成するプリント配線板の製造において、信頼性の高い回路部及び配線部を形成することができるようにしたプリント配線板の製造方法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、基板上の絶縁された領域にそれぞれ形成された下地金属層に、無電解めっき法により導体層をめっきして回路部及び配線部を同時に形成するプリント配線板の製造方法に係り、前記基板上に絶縁層を形成する絶縁膜形成工程と、前記絶縁層上の領域であって、前記回路部を完成させるための回路部形成予定領域及び前記配線部を形成するための配線部形成予定領域を除く領域にめっきレジスト膜を形成した後、該めっきレジスト膜を含めた全面に下地金属層を形成する下地金属層形成工程と、前記下地金属層の全面にレジスト膜を塗布した後、前記回路部形成予定領域及び配線部形成予定領域のみに穴埋めレジスト膜を形成する穴埋めレジスト膜形成工程と、前記穴埋めレジスト膜をマスクとして不要な前記下地金属層を除去する不要下地金属層除去工程と、前記穴埋めレジスト膜を除去した後、前記回路部形成予定領域及び配線部形成予定領域の下地金属層に無電解めっき法により導体層を形成する導体層めっき工程とを含むことを特徴としている。
【0015】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のプリント配線板の製造方法に係り、前記めっきレジスト膜の形成前に、前記回路部形成予定領域の前記絶縁膜にビアホールを形成することを特徴としている。
【0016】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載のプリント配線板の製造方法に係り、前記下地金属層形成工程におけて、前記下地金属層の形成をスパッタ法により行うことを特徴としている。
【0017】
請求項4記載の発明は、請求項請求項1、2又は3記載のプリント配線板の製造方法に係り、前記導体層めっき工程において、前記回路部形成予定領域にコンタクト電極を形成する一方、前記配線部形成予定領域に配線を形成することを特徴としている。
【0018】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1に記載のプリント配線板の製造方法に係り、前記絶縁層として、感光性樹脂又は熱硬化性樹脂を用いることを特徴としている。
【0019】
請求項6記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか1に記載のプリント配線板の製造方法に係り、前記穴埋めレジスト膜として、感光性樹脂又は熱硬化性樹脂を用いることを特徴としている。
【0022】
請求項7記載の発明は、基板上の絶縁された領域にそれぞれ形成された下地金属層に、無電解めっき法により導体層をめっきして、絶縁層内にビアホールを有する回路部と前記絶縁層上に形成された配線部とを同時に形成するプリント配線板の製造方法に係り、前記基板上に前記絶縁層を形成する絶縁膜形成工程と、前記絶縁層上の領域であって、前記回路部を完成させるための回路部形成予定領域及び前記配線部を形成するための配線部形成予定領域を除く領域にめっきレジスト膜を形成した後、該めっきレジスト膜を含めた全面に下地金属層を形成する下地金属層形成工程と、前記下地金属層の全面にレジスト膜を塗布した後、前記回路部形成予定領域及び配線部形成予定領域のみに穴埋めレジスト膜を形成する穴埋めレジスト膜形成工程と、前記穴埋めレジスト膜をマスクとして不要な前記下地金属層を除去する不要下地金属層除去工程と、前記穴埋めレジスト膜を除去した後、前記回路部形成予定領域及び配線部形成予定領域の下地金属層に無電解めっき法により導体層を形成する導体層めっき工程とを含むことを特徴としている。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。説明は実施例を用いて具体的に行う。
◇第1実施例
図1は、この発明の第1実施例であるプリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図、図2は同プリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図、図3は同プリント配線板の製造方法により製造されたプリント配線板の概略構成を示す断面図である。以下、図1〜図3を参照して、同プリント配線板の製造方法について工程順に説明する。
まず、図1(a)に示すように、例えば樹脂、セラミック等の絶縁性材料から成る基板1を用意して、この基板1の所望領域に周知の方法で回路部2を形成した後、回路部2を含めた全面を覆うようにポジ型レジスト膜等の感光性樹脂から成る絶縁層3を形成する。
回路部2の形成は、以下のように具体的に行った。まず、基板1上の所望領域にドライフィルムをラミネートした後、回路部2に要求される回路パターンが描かれたフォトマスクを用いて、積算露光量が略100mJ/cm2で紫外線照射を行った。次に、略1%の炭酸ソーダ水溶液で現像した後、塩化第二銅水溶液でエッチングを行い、次に3%苛性ソーダで不要のドライフィルムを剥離して、所望のパターンの回路部2を形成した。
【0024】
次に、図1(b)に示すように、周知のフォトリソグラフィ法を利用して、絶縁膜3を選択的に除去して、回路パターン2の一部を露出するビアホール4を形成する。
ビアホール4の形成は、以下のように具体的に行った。まず、絶縁層3としてポジ型レジスト膜等の感光性樹脂を用いて、カーテンコーター、スクリーン印刷法、スピンコーター、スロットコーター等の塗布手段のうち、例えばカーテンコーターにより略30μmの膜厚に塗布した。次に、略75℃で略60分乾燥し、積算露光量が略400mJ/cm2で紫外線照射を行った後、ジェタノールアミンを含む現像液(液温;略30℃)で現像し、略160℃で略60分熱硬化処理を行って、ビアホール4を形成した。
【0025】
次に、図1(c)に示すように、絶縁層3上のめっきが不要な領域を感光性樹脂から成るめっきレジスト膜12で覆う。絶縁層3上の配線部形成予定領域には、後述するように、配線部を構成する配線を形成するためのウィンドウ6が形成される。
めっきレジスト膜12の形成は、以下のように具体的に行った。まず、絶縁層3上にポジ型レジスト等の感光性樹脂を、カーテンコーター、スクリーン印刷法、スピンコーター、スロットコーター等の塗布手段のうち、例えばスピンコーターにより略20μmの膜厚に塗布した。次に、略90℃で略30分乾燥し、積算露光量が略1000mJ/cm2で紫外線照射を行った後、テトラメチルアンモニウムハイドロオキダイドを含む現像液(液温;略30℃)で現像して、めっきレジスト膜12を形成した。
【0026】
次に、図1(d)に示すように、スパッタ法により、ビアホール4、ウィンドウ6及びめっきレジスト膜12を含めた全面にめっきの活性核となる下地金属層5を形成する。具体的には、基板1を、真空度が略1.6×104Paのスパッタ装置内に収容して、略4アンペアのスパッタ電流を流して、一例としてチタン/銅膜からなる略300nmの膜厚の下地金属層5を形成した。
【0027】
次に、図2(e)に示すように、予め破線で示すように、全面に感光性樹脂から成るレジスト膜を塗布した後、通常のフォトリソグラフィ法のように、乾燥、露光、現像処理を行って、ビアホール4及びウィンドウ6内にのみめっきレジスト膜を残すように処理して穴埋めレジスト膜13を形成する。
穴埋めレジスト膜13の形成は、以下のように具体的に行った。まず、全面にポジ型レジスト等の感光性樹脂を、カーテンコーター、スクリーン印刷法、スピンコーター、スロットコーター等の塗布手段のうち、例えばスピンコーターにより、ビアホール4内を完全に充填できる膜厚に塗布した。次に、略90℃で略30分乾燥し、積算露光量が略1000mJ/cm2で紫外線照射を行った。次に、表面に露出している不要な下地金属層5を、バフ、サンドブラスト、ウエットブラスト、ベルトサンダー等の研磨手段のうち、例えばサンドブラストにより研磨して除去することにより、ビアホール4及びウィンドウ6内にのみ穴埋めレジスト膜13を形成した。
【0028】
次に、図2(f)に示すように、穴埋めレジスト膜13によりマスクされないで露出されている不要な下地金属層5をエッチングする。このとき、後述するようにコンタクト電極を形成すべきビアホール4及びウィンドウ6内の下地金属層5は穴埋めレジスト膜13により保護されているので、ビアホール4の角部の近辺の側壁4Aを覆っている下地金属層5がダメージを受けないため、その下地金属層5の削れるを防止することができる。それゆえ、下地金属層5にめっきするときに、ビアホール4の角部の近辺の側壁4Aにもめっきが付くようになるので、設計通りのコンタクト電極又は配線の形成が可能になって、後述するように信頼性の高い回路部及び配線部が形成できるようになる。
【0029】
次に、図2(g)に示すように、ビアホール4及びウィンドウ6内の既に紫外線露光してある穴埋めレジスト膜13を、例えば苛性ソーダで現像することにより除去する。
【0030】
次に、図2(h)に示すように、無電解めっき法によりビアホール4及びウィンドウ6内に残されている下地金属層5上に導体層をめっきしてコンタクト電極7及び配線8を形成する。
コンタクト電極7及び配線8の形成は、以下のように具体的に行った。すなわち、次のような成分の無電解めっき法液に、基板1を浸漬して、略15μmの膜厚のコンタクト電極7及び配線8を形成した。
・ エチレンジアミン四酢酸:30g/リットル
・ 銅イオン:2〜3g/リットル
・ NaOH:9〜12g/リットル
・ HCHO:3〜6g/リットル
・ pH:12〜14
次に、基板1を、例えばMEK(メチルエチルケトン)に略1分間浸漬して、めっきレジスト膜12を除去することにより、図3に示すような、プリント配線板20を完成させる。
【0031】
同図に示したプリント配線板20は、基板1上の回路部9のビアホール4内及び配線部10の絶縁層3上に絶縁されるようにそれぞれ下地金属層5が形成され、各下地金属層5には無電解めっき法により導体層がめっきされてコンタクト電極7及び配線8が形成されている。そして、このコンタクト電極7は回路部9を構成すると共に、配線8は配線部10を構成している。また、コンタクト電極7及び配線8の底面及び側面にはそれぞれ下地金属層5が形成されている。
【0032】
このように、回路部9及び配線部10を構成するコンタクト電極7及び配線8の底面及び側面を下地金属層5で覆う構造とすることにより、コンタクト電極7及び配線8は無電解めっき法による形成時に、幅及び膜厚が安定に形成されるので、信頼性の高い回路部9及び配線部10が形成される。
【0033】
このように、この例の構成によれば、回路部9のコンタクト電極7を形成すべきビアホール4内、及び配線部10の配線8を形成すべきウィンドウ6内の下地金属層5を穴埋めレジスト膜13により保護した状態で、露出されている不要な下地金属層5のエッチングを行うので、ビアホール4の角部の近辺の側壁4Aを覆っている下地金属層5がダメージを受けないため、下地金属層5の削れるのを防止することができる。
したがって、下地金属層に無電解めっき法により導体層をめっきして回路部及び配線部を同時に形成するプリント配線板の製造において、信頼性の高い回路部及び配線部を形成することができる。
【0034】
◇第2実施例
図4は、この発明の第2実施例であるプリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。この例のプリント配線板の製造方法の構成が、上述した第1実施例のプリント配線板の製造方法の構成と大きく異なるところは、ビアホールを形成する絶縁層として熱硬化性樹脂を用いて、レーザ法によりビアホールを形成するようにした点である。
まず、図4(a)に示すように、例えば樹脂、セラミック等の絶縁性材料から成る基板1を用意して、この基板1の所望領域に周知の方法で回路部2を形成した後、回路部2を含めた全面を覆うように熱硬化性樹脂から成る絶縁層14を形成する。
【0035】
この絶縁層14の形成は、まず、全面に熱硬化性樹脂を、カーテンコーター、スクリーン印刷法、スピンコーター、スロットコーター等の塗布手段のうち、例えばカーテンコーターにより略30μmの膜厚に塗布した。次に、略75℃で略60分乾燥し、略160℃で略60分熱硬化処理を行って熱硬化した。
【0036】
次に、図4(b)に示すように、エキシマレーザ、YAGレーザ、CO2レーザ等により絶縁層14の所望領域に紫外光(波長;200〜300nm)のレーザ照射を行って、その部分の絶縁層14を除去して、ビアホール7を形成した。
この後の工程は、第1実施例の図1(c)以下の工程と略同様である。この例によれば、特にレーザを利用してビアホール7を形成するので、特に微細な径のビアホールを形成する場合に有利である。
【0037】
このように、この例の構成によっても、第1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることができる。
加えて、この例の構成によれば、特に微細な径のビアホールを形成することができる。
【0038】
◇第3実施例
図5は、この発明の第3実施例であるプリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。この例のプリント配線板の製造方法の構成が、上述した第1実施例のプリント配線板の製造方法の構成と大きく異なるところは、穴埋めレジスト膜熱硬化性樹脂を用いて、レーザ法により除去するようにした点である。
まず、図1(d)までは第1実施例と略同様な工程を経た後、図5(a)に示すように、予め破線で示すように、全面に熱硬化性樹脂を、カーテンコーター、スクリーン印刷法、スピンコーター、スロットコーター等の塗布手段のうち、例えばカーテンコーターにより、ビアホール4内を完全に充填できる膜厚に塗布した。次に、略90℃で略30分乾燥し、略160℃で略60分熱硬化処理を行って熱硬化して穴埋めレジスト膜15を形成した。
【0039】
次に、図1(f)の第1実施例と略同様な工程を経た後、図5(b)に示すように、エキシマレーザ、YAGレーザ、CO2レーザ等により穴埋めレジスト膜15に紫外光(波長;200〜300nm)のレーザ照射を行って、除去した。
この後の工程は、第1実施例の図1(h)以下の工程と略同様である。この例によれば、特にレーザを利用して穴埋めレジスト膜15を除去するので、特に微細な径のビアホールの穴埋めレジスト膜を除去する場合に有利である。
【0040】
このように、この例の構成によっても、第1実施例において述べたのと略同様な効果を得ることができる。
加えて、この例の構成によれば、特に微細な径のビアホールの穴埋めレジスト膜を除去することができる。
【0041】
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。例えば、無電解めっき法により導体層をめっきする下地金属層の形成手段は、スパッタ法に限らず、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などの他の手段を利用することができる。また、絶縁材料として感光性樹脂を用いる場合には、ポジ型に限らずネガ型を用いることもできる。また、各工程における各種条件は、一例を示したものであり、用途、目的等によって変更することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明のプリント配線板の製造方法の構成によれば、回路部のコンタクト電極を形成すべきビアホール内、及び配線部の配線を形成すべきウィンドウ内の下地金属層を穴埋めレジスト膜により保護した状態で、露出されている不要な下地金属層のエッチングを行うので、ビアホールの角部の近辺の側壁を覆っている下地金属層がダメージを受けないため、下地金属層の削れるのを防止することができる。
したがって、下地金属層に無電解めっき法により導体層をめっきして回路部及び配線部を同時に形成するプリント配線板の製造において、信頼性の高い回路部及び配線部を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例であるプリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。
【図2】同プリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。
【図3】同プリント配線板の製造方法により製造されたプリント配線板の概略構成を示す断面図である。
【図4】この発明の第2実施例であるプリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。
【図5】この発明の第3実施例であるプリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。
【図6】従来のプリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。
【図7】同プリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。
【図8】同プリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。
【図9】同プリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。
【図10】同プリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。
【図11】同プリント配線板の製造方法を工程順に示す工程図である。
【符号の説明】
1 基板
2 回路パターン
3 絶縁層(感光性樹脂)
4、7 ビアホール
4A ビアホール4の角部の近辺の側壁
5 下地金属層
6 ウィンドウ
9 回路部
10 配線部
12 めっきレジスト膜
13 穴埋めレジスト膜(感光性樹脂)
14 絶縁層(熱硬化性樹)
15 穴埋めレジスト膜(熱硬化性樹脂)
20 プリント配線板
Claims (7)
- 基板上の絶縁された領域にそれぞれ形成された下地金属層に、無電解めっき法により導体層をめっきして、回路部及び配線部を同時に形成するプリント配線板の製造方法であって、
前記基板上に絶縁層を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁層上の領域であって、前記回路部を完成させるための回路部形成予定領域及び前記配線部を形成するための配線部形成予定領域を除く領域にめっきレジスト膜を形成した後、該めっきレジスト膜を含めた全面に下地金属層を形成する下地金属層形成工程と、
前記下地金属層の全面にレジスト膜を塗布した後、前記回路部形成予定領域及び配線部形成予定領域のみに穴埋めレジスト膜を形成する穴埋めレジスト膜形成工程と、
前記穴埋めレジスト膜をマスクとして不要な前記下地金属層を除去する不要下地金属層除去工程と、
前記穴埋めレジスト膜を除去した後、前記回路部形成予定領域及び配線部形成予定領域の下地金属層に無電解めっき法により導体層を形成する導体層めっき工程とを含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。 - 前記めっきレジスト膜の形成前に、前記回路部形成予定領域の前記絶縁膜にビアホールを形成することを特徴とする請求項1記載のプリント配線板の製造方法。
- 前記下地金属層形成工程におけて、前記下地金属層の形成をスパッタ法により行うことを特徴とする請求項1又は2記載のプリント配線板の製造方法。
- 前記導体層めっき工程において、前記回路部形成予定領域にコンタクト電極を形成する一方、前記配線部形成予定領域に配線を形成することを特徴とする請求項1、2又は3記載のプリント配線板の製造方法。
- 前記絶縁層として、感光性樹脂又は熱硬化性樹脂を用いることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1に記載のプリント配線板の製造方法。
- 前記穴埋めレジスト膜として、感光性樹脂又は熱硬化性樹脂を用いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1に記載のプリント配線板の製造方法。
- 基板上の絶縁された領域にそれぞれ形成された下地金属層に、無電解めっき法により導体層をめっきして、絶縁層内にビアホールを有する回路部と前記絶縁層上に形成された配線部とを同時に形成するプリント配線板の製造方法であって、
前記基板上に前記絶縁層を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁層上の領域であって、前記回路部を完成させるための回路部形成予定領域及び前記配線部を形成するための配線部形成予定領域を除く領域にめっきレジスト膜を形成した後、該めっきレジスト膜を含めた全面に下地金属層を形成する下地金属層形成工程と、
前記下地金属層の全面にレジスト膜を塗布した後、前記回路部形成予定領域及び配線部形成予定領域のみに穴埋めレジスト膜を形成する穴埋めレジスト膜形成工程と、
前記穴埋めレジスト膜をマスクとして不要な前記下地金属層を除去する不要下地金属層除去工程と、
前記穴埋めレジスト膜を除去した後、前記回路部形成予定領域及び配線部形成予定領域の下地金属層に無電解めっき法により導体層を形成する導体層めっき工程とを含むことを特徴とするプリント配線板の製造方法。
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