JP3663756B2 - 金属箔の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、金属箔の製造方法に関し、詳しくは、鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金その他の金属素板を冷間圧延により仕上板厚が30μm 未満の箔とする金属箔の製造方法に関する。
本発明により製造された金属箔は、電子部品、耐熱材料、室内装飾材、自動車用材料、その他の産業用材料として用いられる。
【0002】
【従来の技術】
圧延材がある程度薄くなると、ある板厚を限界としてそれ以上圧下をかけるとロール(ワークロールを指す)の弾性変形が促進して圧延が行えなくなる。この限界の板厚を圧延可能最小板厚といい、次式のように定義される。
hmin =3.58Dμkm /E ………(1)
hmin ;圧延可能最小板厚、D;ロール直径、μ;ロールと圧延材間の摩擦係数、km ;圧延材の平均変形抵抗、E;ロールのヤング率。
【0003】
また、ロールバレル両端で上下のロールが相互に接触(キスロール)することに起因する圧延可能最小板厚は次式(2) のように定義される。
hmin =(C/4)P(2−lnZ) ………(2)
C;8(1-ν2)/πE、Z;(L'2/b2)(B+b)/(B-b) 、L';投影接触長さ、B ;ロールのバレル長さ(第3版鉄鋼便覧III(1)圧延基礎・鋼板 丸善発行 p42参照)。
【0004】
すなわち、圧延可能最小板厚は、(1) 式によればロール直径に比例しロールのヤング率に反比例し、また(2) 式によればヤング率に反比例するので、一般に、金属箔の圧延では、圧延可能最小板厚を薄くするために、通常(板厚0.2mm 程度以上)の冷間圧延に比べて小径でヤング率の高いワークロールが用いられる。ヤング率の高いワークロールとしては、セラミックロールおよび超硬合金ロール等がある(例えば「塑性と加工」vol.2 no.9 p325/334あるいは「塑性と加工」vol.9 no.84 p20/29 参照)。
【0005】
一方、ロール偏平半径は、次の Hitchcockの式で表される。
R’=R(1+2CP/ bΔh) ………(3)
R’;ロール偏平半径、R;ロール半径、C;8(1-ν2)/πE、P;圧延荷重、ν;ロールのポアソン比、E;ロールのヤング率、 b;板幅、Δh;圧下量(第3版鉄鋼便覧III(1)圧延基礎・鋼板 丸善発行 p41参照)。
【0006】
すなわち、ロールのヤング率Eが高いほどロール偏平半径R’が小さくなり、また同時に撓みも小さくなるので、ロール偏平と撓みとで吸収できていた形状への悪影響要因(例えば圧延圧力の幅方向不均一分布やその時間的変動等)を吸収できなくなって形状不良が発生しやすいとされており、このため、例えば特開平1-197004号公報では、連続圧延で金属箔を製造する際に最終圧延で使用するワークロールのヤング率を31000 〜54000 kgf/mm2 に規制することが提案されている。
【0007】
しかしながら、この方法によれば、ロールのヤング率に上限を設けねばならないので、パス回数を削減して圧延能率を高めるという観点からすれば不利である。というのは、パス回数を削減するには必然的に1パス当たりの圧下量を大きくしなければならないから、圧延荷重は上昇する。キスロール発生による圧延可能最小板厚hmin は、(2) 式から圧延荷重に比例しロールのヤング率に反比例するので、ミル能力あるいはロール耐力の限界まで圧延荷重が上昇した場合、ロールのとりうるヤング率の上限で決まってしまい、これ以下の板厚の金属箔が圧延不能となる。つまり、ロールのヤング率に上限があると、各パスでとりうる圧下量の上限が自ずと決まってしまいパス回数を削減することが困難で高能率圧延が望み得ない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明は、金属箔を形状不良を伴わず高能率で安定して製造できる金属箔の製造方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、仕上板厚が30μm 未満の金属箔を冷間圧延により製造するに際し、少なくとも最終パスの圧延を、ヤング率が54000kgf/mm2を超えるワークロールを用いかつ圧下率を1 4 %以上30%以下として行うことを特徴とする金属箔の製造方法である。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明者らの知見によれば、少なくとも最終パスにおいてヤング率が54000kgf/mm2を超えるワークロールを用いかつ圧下率を30%以下として金属素板を冷間圧延することにより、ロール軸方向の撓みが小さくなってキスロール状態が緩和される結果、金属箔を少ないパス回数で形状不良を伴わずに安定的に製造できる。
【0011】
ヤング率が54000kgf/mm2以下のワークロールを用いると、板厚30μm 以下の金属箔の圧延が困難となり、何とか圧延できたとしても、圧延荷重が高くなりすぎて板厚制御精度が大幅に低下するため、仕上厚がばらついてしまう。圧下量を小さくして圧延荷重の軽減を図るとパス回数が増える。
また、最終パスの圧下率を30%超えとする圧延は、圧延荷重が過大となって金属箔の形状不良を招きやすい。
【0012】
なお、ヤング率が54000kgf/mm2を超えるワークロールとしては、WC−Co合金等の超硬合金ロールなどが使用できる。
【0013】
【実施例】
素板寸法が0.10×960 ×コイル(mm)のSUS430を、径50mmφのワークロールを装備した20段圧延機を用い、ワークロールにヤング率57000kgf/mm2のWCロールを用いた場合(実施例)とヤング率21000kgf/mm2のハイスロールを用いた場合(従来例)との二条件で、最終パス圧下率を30%以下として冷間圧延し、板厚25μm の金属箔を製造した。なお、ワークロール材質は各条件とも全パス同一とした。また、最終パス圧下率を30%超えとした圧延も試行したが、実施例、従来例ともに形状不良が生じた。
【0014】
形状不良の発生なく圧延ができた圧延スケジュールを表1に示す。表1より、従来例が10パスを要するのに対し、実施例では5パスで圧延を終えることができ、本発明によれば金属箔製造に係る圧延能率が向上することが明白である。
【0015】
【表1】
【0016】
なお、この実施例はリバース圧延についてのものであるが、複数スタンドによる一方向連続圧延(タンデム圧延)についても本発明が有効であることはいうまでもない。
【0017】
【発明の効果】
本発明によれば、従来よりも圧延能率の高い金属箔の製造方法が具現するという優れた効果を奏する。
Claims (1)
- 仕上板厚が30μm 未満の金属箔を冷間圧延により製造するに際し、少なくとも最終パスの圧延を、ヤング率が54000kgf/mm2を超えるワークロールを用いかつ圧下率を1 4 %以上30%以下として行うことを特徴とする金属箔の製造方法。
Priority Applications (1)
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JP19659196A JP3663756B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 金属箔の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP19659196A JP3663756B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 金属箔の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1034205A JPH1034205A (ja) | 1998-02-10 |
JP3663756B2 true JP3663756B2 (ja) | 2005-06-22 |
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ID=16360293
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP19659196A Expired - Fee Related JP3663756B2 (ja) | 1996-07-25 | 1996-07-25 | 金属箔の製造方法 |
Country Status (1)
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN108714626B (zh) * | 2018-05-02 | 2019-05-24 | 中南大学 | 一种制备贵金属纳米片的深冷异步轧制方法 |
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1996
- 1996-07-25 JP JP19659196A patent/JP3663756B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
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JPH1034205A (ja) | 1998-02-10 |
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