JP3662210B2 - 刈取収穫機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、走行機体に刈取搬送装置を左右向きの軸心周りに昇降可能に連結してある刈取収穫機に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のような刈取収穫機においては、刈取搬送装置の昇降操作を油圧で行うようにしていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の従来技術によると、油圧管やジョイントなどの配管系に加えて、油圧ポンプ、油圧シリンダ、及びバルブ類などの油圧機器を要することから製造コストが嵩むようになり、特に低価格化が望まれている小型機種のものには導入し難い面があり、又、定期的にオイルやフィルタなどの点検を行うとともに、必要に応じてオイル交換やフィルタ交換などを行わなければならないことから、煩わしいメンテナンス作業を要する上に維持費が嵩むようになっていた。
【0004】
本発明の目的は、製造コストや維持費の削減及びメンテナンスの容易化を図れるようにすることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
〔構成〕
上記目的を達成するため、本発明のうちの請求項1記載の発明では、走行機体に刈取搬送装置を左右向きの軸心周りに昇降可能に連結してある刈取収穫機において、前記走行機体と前記刈取搬送装置とにわたって、ネジ軸又は雌ネジ部材の正逆転で前記刈取搬送装置を昇降させる昇降操作機構を装備し、前記ネジ軸及び前記雌ネジ部材のリード角を、前記刈取搬送装置の重量で前記ネジ軸又は前記雌ネジ部材を回転させることによる前記刈取搬送装置の自重下降を許容する大きい角度に設定し、前記昇降操作機構に、前記雌ネジ部材を支持し、かつ、前記刈取搬送装置の下降時に前記ネジ軸を収納する筒状のケースを装備するとともに、該ケースにグリースを封入し、このグリースが、刈取搬送装置の自重下降で作業高さ位置に近づくにつれて前記ネジ軸が前記ケース内に収納される際の抵抗になって刈取搬送装置の前記自重下降を抑制するようにしてある。
【0006】
〔作用〕
上記請求項1記載の発明によると、昇降操作機構を、ネジ軸又は雌ネジ部材の正逆転で刈取搬送装置を昇降させるネジ送り式に構成していることから、刈取搬送装置の昇降操作を油圧で行う必要がなく、これによって、油圧管やジョイントなどの配管系、並びに、油圧ポンプ、油圧シリンダ、及びバルブ類などの油圧機器を不要にすることができ、又、定期的なオイルやフィルタなどの点検、並びに、オイル交換やフィルタ交換などを行う必要も無く、メンテナンスとしてはグリースを補給する程度のことを行うだけでよいことから、製造コストや維持費を削減できるとともにメンテナンスを容易にすることができるようになる。
【0007】
しかも、刈取搬送装置の下降は刈取搬送装置の自重で行えることから、ネジ軸又は雌ネジ部材を正逆転駆動させて刈取搬送装置を昇降させる場合に必要となる正逆転切換機構を省くことができ、その分、昇降操作機構の構成を簡単にすることができるとともに製造コストを更に削減できるようになる。
【0008】
その上、刈取搬送装置の下降時には、その下降に伴ってネジ軸がケース内に収納されることで、ケース内の空間が狭くなるとともに、その空間においてグリースの占める割合が大きくなり、刈取搬送装置が作業高さ位置に近づくと、グリースが、ケース内にネジ軸が収納される際の抵抗になって刈取搬送装置の自重下降を抑制するようになることから、刈取搬送装置の作業高さ位置への自重による急激な下降を防止することができ、もって、刈取搬送装置の所望の作業高さ位置での下降停止を大きな衝撃を発生させることなく正確に行えるようになる。
【0009】
〔効果〕
従って、構成の簡素化、製造コストや維持費の削減、及びメンテナンスの容易化を図れる上に、刈取搬送装置を下降停止させる際の衝撃に起因した昇降操作機構の破損を回避できるとともに、精度の高い刈取搬送装置の下降停止操作を行えるようになった。
【0010】
〔構成〕
上記目的を達成するため、請求項2記載の発明では、請求項1に記載の刈取収穫機において、前記走行機体と前記刈取搬送装置とにわたってダンパを架設した。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】
【0017】
【0018】
〔作用〕
請求項2の発明では、請求項1の作用に加えて、次の作用を奏する。
刈取搬送装置の下降時には、ダンパが、刈取搬送装置の自重下降を抑制して、刈取搬送装置の自重による急激な下降を防止する上に、刈取搬送装置が作業高さ位置に近づくと、グリースが、ケース内にネジ軸が収納される際の抵抗になって刈取搬送装置の自重下降を抑制するようになることから、刈取搬送装置の作業高さ位置への自重による急激な下降をより効果的に防止することができ、もって、刈取搬送装置の所望の作業高さ位置での下降停止を大きな衝撃を発生させることなくより正確に行えるようになる。
【0019】
〔効果〕
従って、構成の簡素化、製造コストや維持費の削減、及びメンテナンスの容易化を図れる上に、刈取搬送装置を下降停止させる際の衝撃に起因した昇降操作機構の破損をより確実に回避できるとともに、より精度の高い刈取搬送装置の下降停止操作を行えるようになった。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1には刈取収穫機の一例である自脱形コンバインの全体左側面が、図2にはその全体右側面が、図3にはその全体平面がそれぞれ示されており、このコンバインは、左右一対のクローラ式走行装置1を備えた走行機体2の前部左側に、刈取搬送装置3を左右向きの軸心P1周りに昇降可能に連結し、走行機体2の前部右側に操縦塔4や運転座席5などを備えた搭乗運転部6を形成し、走行機体2における刈取搬送装置3と搭乗運転部6の後方箇所に、刈取搬送装置3からの刈取穀稈に対して脱穀処理や選別処理などを施す脱穀装置7を搭載し、走行機体2における脱穀装置7の左後方箇所に、脱穀装置7からの排ワラを細断処理する排ワラ切断装置8を装備し、走行機体2における脱穀装置7の右後方箇所に、脱穀装置7から揚送コンベヤ9を介して搬送される穀粒を穀粒袋10に詰め込む袋詰め装置11を配設して構成されている。
【0021】
図1〜5に示すように、刈取搬送装置3は、走行機体2の機体フレーム12に左右向きの軸心P1周りに昇降可能に支持された刈取フレーム13に、倒伏した植立穀稈をすくい上げる3つのデバイダ14、倒伏した植立穀稈をすき起こす左右の引起装置15、植立穀稈の株元側を切断するバリカン形の刈取装置16、及び、刈取穀稈を後方に向けて搬送しながら縦向き姿勢から横向き姿勢に姿勢変更する搬送装置17、などを備えて2条分の刈り取り搬送を行うように構成されている。
【0022】
図6に示すように、脱穀装置7は、その左外側部に配設されたフィードチェーン18が、搬送装置17からの刈取穀稈の株元側を挟持して後方に向けて搬送し、脱穀装置7の左半部に装備された扱胴19が、前後向きの軸心P2周りに回転することで、フィードチェーン18による搬送で受網20上に案内された刈取穀稈の穂先側に対して脱穀処理を施し、扱胴19の左下方に配備された唐箕21が、前後向きの軸心P3周りに回転して右方に向けて流動する選別風を供給することで、脱穀処理によって受網20から漏下した処理物などに対して風選別処理を施し、受網20の下方に配設された揺動選別機構22が、前後向きの駆動軸23の回転で左右方向に揺動駆動されることで、揺動選別機構22に供給された処理物を右方に搬送しながらその処理物に対して篩い選別処理を施し、揺動選別機構22の下方における選別方向上手側に配設された1番スクリュー24が、前後向きの軸心P4周りに回転することで、揺動選別機構22の選別方向上手側から漏下した穀粒を揚送コンベヤ9に向けて搬送し、揺動選別機構22の下方における選別方向下手側に配設された2番スクリュー25が、前後向きの軸心P5周りに回転することで、揺動選別機構22の選別方向下手側から漏下した穀粒と切れワラなどとの混在物をスロワ式の処理物搬送機構26に向けて搬送し、処理物搬送機構26のスロワ羽根27が2番スクリュー25と一体回転することで、混在物を受網20上に還元して再処理するように構成されている。
【0023】
図2及び図6に示すように、処理物のうち、揺動選別機構22から漏下せずに揺動選別機構22の後端まで搬送された切れワラやワラ屑などの塵埃は、脱穀装置7の搭乗運転部6側となる右側面に形成した排塵口28から排出されるようになっており、これによって、脱穀装置7から排出されたワラ屑などの塵埃が未刈り穀稈に降りかかる不都合を確実に防止することができ、もって、未刈り穀稈に降りかかった塵埃が刈取穀稈とともに脱穀装置7に供給されることに起因した選別性能や選別効率の低下を回避できるようになっている。
【0024】
図7に示すように、排ワラ切断装置8には、左右向きの軸心P6周りに回転する第1ロール29に、その回転に伴って出退するように装備された係止ピン30が、フィードチェーン18からの左右向きの排ワラを、その中間部に係止して第1ロール29に隣接するとともに左右向きの軸心P7周りに回転する第2ロール31に向けて掻き込むことで松葉状の二つ折りにし、その松葉状の排ワラを、各ロール29,31の回転で、それらの下方に配備された固定刃32と左右向きの軸心P8周りに回転する回転刃33に向けて送り込むことで、排ワラの屈折端から順に細断するシリンダ形カッタが採用されており、これによって、左右向きの排ワラをその姿勢のまま受け取って複数のディスクで細断するディスク形カッタを採用する場合に比較して、脱穀装置7の後方において排ワラ切断装置8の配設に要する配設空間の左右長さを大幅に小さくすることができ、その分、袋詰め装置11の配置空間を左右方向に大きくすることができるようになっている。
【0025】
図1〜3に示すように、袋詰め装置11には、走行機体2の右後部に形成された載置台34と、その載置台34の前部に立設された支持フレーム35から後方に向けて延設された左右一対で左右2組の支持杆36とで支持された左右の穀粒袋10内に、揚送コンベヤ9からの穀粒を、揚送コンベヤ9の搬送終端に連結された左右二股状の吐出筒37で案内供給する2袋式のものが採用されており、1袋式のものを採用する場合に比較して袋詰め作業効率の向上を図れるようになっている。
【0026】
以上、要するに、扱胴19よりも長さの長い揺動選別機構22を左右向きに配設することから、揺動選別機構22を前後向きに配設する場合に比較して、脱穀装置7の前後長さを短くすることができ、又、その脱穀装置7の左側後方箇所に配備される排ワラ切断装置8には、省スペース化を図れるシリンダ形カッタを採用し、更に、脱穀装置7の右側後方箇所には、袋詰め作業効率の向上を図れる2袋式の袋詰め装置11を、穀粒袋10が左右に並ぶ横長姿勢で配設することから、作業能力の低下を招くことなく、それらが搭載される走行機体2の前後長さを短くすることができるとともに軽量化を図れるようになり、その分、コンバインの全長を短くすることができるとともに全重量を軽くすることができ、もって、搭乗運転部6を備える乗用形のものでありながら、軽トラックの荷台に積載することが可能となり、道路状況などから輸送手段が軽トラックに限定される山間地などの圃場においても、作業能力の高い乗用形のコンバインを使用することができるようになっている。
【0027】
その結果、歩行形コンバインを使用する場合のように刈り取り収穫作業にぬかるんだ圃場を歩行する必要がなく、刈取搬送装置3の位置と刈り取り対象となる植立穀稈の位置とを合わせる条合わせ作業などを容易に行えるようになることから、刈り取り収穫作業を行う際の労力の軽減及び作業性の向上を図れるようになっている。
【0028】
又、脱穀装置7と袋詰め装置11とを左右方向に並設した場合に生じる、袋詰め装置11の貯留量に起因した左右バランスの不均衡を回避することができ、重量の重い脱穀装置7との均衡を図るために袋詰め装置11にバランスウェイトを装備する必要がないことから、機体の安定性の向上を図りながら、より一層の軽量化を図れるようになっている。
【0029】
しかも、コンバインの全長を短くする上において、刈取搬送装置3と脱穀装置7との間を詰める必要がないことから、刈取穀稈を脱穀装置7に対して好適な姿勢に変更する上において必要となる長さを、刈取搬送装置3の刈取装置16と脱穀装置7との間で容易に確保することができるので、脱穀処理に悪影響を及ぼすことがなく、又、刈取穀稈を脱穀装置7に手動供給する枕扱ぎ作業も良好に行えるようになっている。
【0030】
図2〜5及び図8に示すように、走行機体2における運転座席5の下方には、エンジン38がその出力軸39が前後向きになる姿勢で搭載されており、このエンジン38からの動力は、ベルトテンション式の主クラッチ40を介してミッションケース41の入力軸42に伝達され、又、ベルトテンション式の脱穀クラッチ43を介して脱穀装置7に伝達され、更に、ベルトテンション式の昇降クラッチ44を介して、刈取搬送装置3を昇降操作する昇降操作機構45に伝達されている。
【0031】
図9に示すように、ミッションケース41には、入力軸42に伝達された動力を前進動力と後進動力とに切り換え可能で、かつ、前進動力を3段階に変速可能なギヤ式変速機構46や、このギヤ式変速機構46からの変速後の動力を対応するクローラ式走行装置1に伝達する伝動状態と、その変速後の動力を対応するクローラ式走行装置1に伝達しない遮断状態と、対応するクローラ式走行装置1を制動停止させる制動状態とに操作切り換え可能に構成された左右一対のサイドクラッチブレーキ47などが内装されている。尚、各サイドクラッチブレーキ47は、バネ48によって伝動状態に復帰付勢されている。
【0032】
各サイドクラッチブレーキ47は、その操作アーム49が、図示しない操向操作用の連係機構を介して操縦塔4に装備された操作レバー50(図1〜3参照)に連係されており、この操作レバー50が中立位置に操作されると、各バネ48の付勢で双方が伝動状態になることで、左右のクローラ式走行装置1を等速駆動させる直進走行状態を現出し、操作レバー50が中立位置から左右いずれかの方向に操作されると、その操作量に応じて対応する側がバネ48の付勢に抗して伝動状態から遮断状態又は制動状態に切り換わることで、一方のクローラ式走行装置1を遊転させる緩旋回状態、又は、一方のクローラ式走行装置1を制動停止させる急旋回状態を現出するようになっている。
【0033】
図4、図5、図8、図10及び図11に示すように、昇降操作機構45は、エンジン38からの動力が昇降クラッチ44を介してチェーン式伝動機構51に伝達され、その動力でネジ軸52が正転駆動されることで刈取搬送装置3を上昇させ、昇降クラッチ44によってエンジン38からの動力が断たれて刈取搬送装置3の重量でネジ軸52が逆転することで刈取搬送装置3を下降させ、切り状態の昇降クラッチ44の出力プーリ53に対する制動アーム54の係入接合でネジ軸52が回転停止することで刈取搬送装置3を昇降停止させるネジ送り式に構成されている。尚、ネジ軸52及びそれに螺合する雌ネジ部材55のリード角は、刈取搬送装置3の重量でネジ軸52を逆転させることが可能な大きい角度、つまり、刈取搬送装置3の自重下降を許容する大きい角度に設定されている。
【0034】
制動アーム54及び昇降クラッチ44のテンションアーム56は、連係ワイヤ57などからなる昇降操作用の連係機構58を介して操作レバー50に連係されている。制動アーム54は、第1バネ59によって出力プーリ53に接合付勢されており、第1バネ59の付勢による接合状態では、エンジン38からの動力による出力プーリ53の正転を許容し、刈取搬送装置3の重量による出力プーリ53の逆転を阻止するようになっている。テンションアーム56は、第2バネ60によって切り付勢されている。
【0035】
この構成から、昇降操作機構45は、操作レバー50が中立位置に操作されると、第1バネ59の付勢による昇降クラッチ44の出力プーリ53に対する制動アーム54の接合を許容するとともに、第2バネ60の付勢によるテンションアーム56の切り操作を許容することで、刈取搬送装置3を昇降停止させ、操作レバー50が中立位置から前方の下降位置に操作されると、制動アーム54を第1バネ59の付勢に抗して出力プーリ53から離間させて、刈取搬送装置3の重量によるネジ軸52の逆転を許容することで、刈取搬送装置3を下降させ、逆に、操作レバー50が中立位置から後方の上昇位置に操作されると、第2バネ60の付勢に抗してテンションアーム56を入り操作し、エンジン38からの動力でネジ軸52を正転させることで、刈取搬送装置3を上昇させるようになっている。
【0036】
つまり、昇降操作機構45を、エンジン38からの動力によるネジ軸52の正転、及び、刈取搬送装置3の重量によるネジ軸52の逆転で刈取搬送装置3を昇降揺動させるネジ送り式に構成していることから、油圧ポンプや油圧シリンダなどを要する油圧式に構成する場合に比較して、製造コストや維持費の削減及びメンテナンスの容易化を図れるようになっている。
【0037】
図4、図5、図8、図10及び図12に示すように、機体フレーム12には、刈取フレーム13に装備されたU字金具61と昇降クラッチ44のテンションアーム56とにわたる天秤アーム62が左右向きの軸心P9周りに揺動可能に連結されており、この天秤アーム62は、刈取搬送装置3が所定高さ位置に到達する際に、その一端側となる刈取フレーム13側の端部62aがU字金具61によって押し上げ操作されるのに伴って、その他端側となる機体フレーム12側の端部62bが、操作レバー50によって入り操作された昇降クラッチ44のテンションアーム56を切り操作するようになっている。
【0038】
つまり、天秤アーム62によって、刈取搬送装置3の所定高さ位置への到達に連動して昇降クラッチ44を伝動状態から遮断状態に切り換える機械式の連係機構63が構成されており、これによって、刈取搬送装置3の所定高さ位置への到達に伴って、刈取搬送装置3を自動的に上昇停止させることができるとともに、連係機構63を、比較的高価なセンサや制御装置などを要する電気式に構成する場合よりも製造コストの削減を図れるようになっている。
【0039】
尚、図4及び図10に示す符号64は、天秤アーム62の一端側62aをU字金具61に接当付勢する付勢バネであり、図5に示す符号65は、操作レバー50によって入り操作されている昇降クラッチ44のテンションアーム56の天秤アーム62による切り操作を許容するバネである。
【0040】
U字金具61は、その一端側61aを左右向きの支軸とした上下揺動操作で、天秤アーム62の基準姿勢を変更して、天秤アーム62の他端側62bが昇降クラッチ44を伝動状態から遮断状態に切り換える刈取搬送装置3の高さ位置を切り換えるように構成されており、その一端側61aを支軸として下方に向けて揺動操作した状態(図4参照)では、U字金具61が下方側に変位していることで、天秤アーム62の基準姿勢が、その一端側62aが下降し他端側62bが上昇した姿勢に変更されて、天秤アーム62の他端側62bが昇降クラッチ44を伝動状態から遮断状態に切り換える刈取搬送装置3の高さ位置が高くなり、もって、刈取搬送装置3を上限位置にて自動的に上昇停止させることができるようになっている。逆に、その一端側61aを支軸として上方に向けて揺動操作した状態(図10参照)では、U字金具61が上方側に変位していることで、天秤アーム62の基準姿勢が、その一端側62aが上昇し他端側62bが下降した姿勢に変更されて、天秤アーム62の他端側62bが昇降クラッチ44を伝動状態から遮断状態に切り換える刈取搬送装置3の高さ位置が低くなり、もって、刈取搬送装置3を上限位置よりも低い非作業位置にて自動的に上昇停止させることができるようになっている。
【0041】
つまり、U字金具61は、刈取搬送装置3の上昇操作の際に刈取搬送装置3が自動停止する高さ位置を、上限位置とそれよりも低い非作業位置とに切り換える停止高さ切換機構66であり、連係機構63を天秤アーム62で構成し、停止高さ切換機構66をU字金具61で構成するだけの簡素な構造で、畦斜面上やトラックの荷台に渡し掛けた歩み板上を走行させる登降坂走行を行う場合には、U字金具61を下方側に変位させておくようにすれば、天秤アーム62の他端側62bが昇降クラッチ44を伝動状態から遮断状態に切り換える刈取搬送装置3の高さ位置を上限位置にすることができ、もって、登降坂走行を開始する前の刈取搬送装置3の上昇操作の際に、刈取搬送装置3を、畦斜面や歩み板などの走行路面への接触を回避できる上限位置にて自動停止させることができ、又、圃場内で作業走行を行う場合には、U字金具61を上方側に変位させておくようにすれば、天秤アーム62の他端側62bが昇降クラッチ44を伝動状態から遮断状態に切り換える刈取搬送装置3の高さ位置を上限位置よりも低い非作業位置にすることができ、もって、枕地旋回開始時における刈取搬送装置3の上昇操作の際に、刈取搬送装置3を、上限位置よりも低く、方向転換後に刈取搬送装置3を作業位置まで下降させるのに要する時間を短縮できる非作業位置にて自動停止させることができ、更に、圃場や路上で非作業走行を行う場合にも、U字金具61を上方側に変位させておくようにすれば、天秤アーム62の他端側62bが昇降クラッチ44を伝動状態から遮断状態に切り換える刈取搬送装置3の高さ位置を上限位置よりも低い非作業位置にすることができ、もって、非作業走行を開始する前の刈取搬送装置3の上昇操作の際に、刈取搬送装置3を、上限位置よりも低く、走行時の安定性が高くなる非作業位置にて自動停止させることができるようになっている。
【0042】
図4、図8、図10及び図13に示すように、天秤アーム62は、その他端側62bが左右向きの軸心P10周りに角度調節可能に構成されており、これによって、天秤アーム62の他端側62bが昇降クラッチ44を伝動状態から遮断状態に切り換える刈取搬送装置3の高さ位置を微調節できるようになっている。
【0043】
図4、図8、図10及び図11に示すように、昇降操作機構45には、雌ネジ部材55を支持するとともに、刈取搬送装置3の下降時にネジ軸52を収納する筒状のケース67が装備されている。ケース67は、その前端が刈取フレーム13から延出された支軸68に枢支されるとともに、グリース69が封入されている。又、機体フレーム12と刈取フレーム13とにわたって、ダンパ70がネジ軸52と略同じ角度で架設されている。
【0044】
この構成から、刈取搬送装置3の下降時には、ダンパ70が、刈取搬送装置3の自重下降を抑制して、刈取搬送装置3の自重による急激な下降を防止する上に、刈取搬送装置3の下降に伴ってネジ軸52がケース67内に収納されることで、ケース67内の空間71が狭くなるとともに、その空間71においてグリース69の占める割合が大きくなり、刈取搬送装置3が作業高さ位置に近づくにつれて、グリース69が、ケース67内にネジ軸52が収納される際の抵抗になって刈取搬送装置3の自重下降を抑制するようになることから、刈取搬送装置3の作業高さ位置への自重による急激な下降を効果的に防止することができ、もって、刈取搬送装置3の所望の作業高さ位置での下降停止を大きな衝撃を発生させることなく正確に行えるようになっている。
【0045】
〔別実施形態〕
以下、本発明の別実施形態を列記する。
(1)昇降操作機構45としては、ネジ軸52を正転駆動させる電動モータを装備するものであってもよい。
(2)昇降操作機構45としては、ケース67が雌ネジ部材55とともに正逆転することで刈取搬送装置3を昇降させるように構成されたものであってもよい。(3)昇降操作機構45としては、ネジ軸52側が刈取フレーム13で支持され、ケース67側が機体フレーム12で支持されるように構成したものであってもよい。
(4)昇降操作機構45としてはケース67を装備しない構成のものであってもよい。
(5)ダンパ70を装備しない構成のものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 コンバインの全体左側面図
【図2】 コンバインの全体右側面図
【図3】 コンバインの全体平面図
【図4】 刈取搬送装置の昇降操作構造を示す要部の縦断側面図
【図5】 刈取搬送装置の昇降操作構造を示す要部の背面図
【図6】 脱穀装置の構成を示す縦断背面図
【図7】 排ワラ切断装置の縦断側面図
【図8】 伝動構造の一部を示す展開断面図
【図9】 ミッションケースの縦断背面図
【図10】 停止高さ切換機構の構成を示す要部の縦断側面図
【図11】 グリースの作用を示す要部の縦断側面図
【図12】 停止高さ切換機構の構成を示す要部の斜視図
【図13】 連係機構の構成を示す要部の斜視図
【符号の説明】
2 走行機体
3 刈取搬送装置
45 昇降操作機構
52 ネジ軸
55 雌ネジ部材
67 ケース
69 グリース
70 ダンパ
P1 軸心

Claims (2)

  1. 走行機体に刈取搬送装置を左右向きの軸心周りに昇降可能に連結してある刈取収穫機であって、
    前記走行機体と前記刈取搬送装置とにわたって、ネジ軸又は雌ネジ部材の正逆転で前記刈取搬送装置を昇降させる昇降操作機構を装備し、前記ネジ軸及び前記雌ネジ部材のリード角を、前記刈取搬送装置の重量で前記ネジ軸又は前記雌ネジ部材を回転させることによる前記刈取搬送装置の自重下降を許容する大きい角度に設定し、前記昇降操作機構に、前記雌ネジ部材を支持し、かつ、前記刈取搬送装置の下降時に前記ネジ軸を収納する筒状のケースを装備するとともに、該ケースにグリースを封入し、このグリースが、刈取搬送装置の自重下降で作業高さ位置に近づくにつれて前記ネジ軸が前記ケース内に収納される際の抵抗になって刈取搬送装置の前記自重下降を抑制するようにしてある刈取収穫機。
  2. 前記走行機体と前記刈取搬送装置とにわたってダンパを架設してある請求項1に記載の刈取収穫機。
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