JP3661833B2 - フロントフォーク - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フロントフォークに関し、特に、圧縮作動時にばね力を上昇させるように設定されたフロントフォークの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、およそフロントフォークは、路面振動を吸収して自動二輪車における乗り心地を良好に保つように機能するが、一般的には、図3に原理的に示すように構成されている。
【0003】
すなわち、このフロントフォークは、これが倒立型に設定されている場合に、車体側チューブたるアウターチューブ1の下端側内に車軸側チューブたるインナーチューブ2の上端側が出没可能に挿通されてなると共に、内部に収装の懸架ばね3によってインナーチューブ2がアウターチューブ1内から突出するようになる伸長方向に附勢されてなるとしている。
【0004】
また、このフロントフォークは、アウターチューブ1とインナーチューブ2で区画されるリザーバ室Rにいわゆる油溜室(符示せず)を有すると共に、この油溜室の上方に油面Oを境にする気室Gを有してなるとしている。
【0005】
さらに、このフロントフォークは、インナーチューブ2のアウターチューブ1に対する出没の際に、すなわち、伸縮作動時に所定のエネルギ吸収たる減衰力発生を可能にするダンパ(符示せず)を内部の軸芯部に有してなるとしている。
【0006】
ちなみに、ダンパは、任意の構造に設定されていて良いが、図示するところでは、インナーチューブ2の内周との間に筒状の隙間を有してインナーチューブ2の軸芯部に固定状態に立設されるシリンダ4と、アウターチューブ1の軸芯部に固定状態に垂設されて基端側がシリンダ4内に挿通されるロッド5と、シリンダ4内に摺動可能に収装されてこのシリンダ4内に上方側油室R1と下方側油室R2を区画しながらロッド5の基端に連設されるピストン6とを有してなる。
【0007】
そして、このダンパは、ピストン6が上方側油室R1と下方側油室R2との間における油の通過を許容して所定の減衰力を発生する伸側減衰バルブ6aと、この伸側減衰バルブ6aに並列する伸側チェック弁6bとを有してなる。
【0008】
また、このダンパは、インナーチューブ2とシリンダ4との間に形成される上記した筒状の隙間をリザーバ室Rに設定すると共に、インナーチューブ2のボトム部であってシリンダ4の下端を閉塞するベース部2aにリザーバ室Rと下方側油室R2との間における油の通過を許容して所定の減衰力を発生する圧側減衰バルブ2bと、この圧側減衰バルブ2bに並列する圧側チェック弁2cとを有してなる。
【0009】
なお、懸架ばね3は、図示するところでは、上記のダンパの頂部とアウターチューブ1の上端内部との間に配在されている。
【0010】
それゆえ、このフロントフォークにあっては、アウターチューブ1に対してインナーチューブ2が出没することになる伸縮作動時にダンパが伸縮作動して所定の減衰力を発生することになり、このフロントフォークに入力される路面振動を吸収することが可能になる。
【0011】
そして、このフロントフォークの圧縮作動時には、ダンパから排出されるロッド5の侵入体積分に相当する量の油がリザーバ室Rに流入すると共に、インナーチューブ2がアウターチューブ1内に没入することによって、リザーバ室Rにおける油面Oが上昇し、この油面Oを境にする気室Gが収縮されて、ばね力が上昇されることになり、このときの気室Gのばね力が懸架ばね3と協働してフロントフォークを伸長作動させるように作用することになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記したフロントフォークにおいて、圧縮作動時のばね力は、このフロントフォークの圧縮状況に応じて、すなわち、位置に依存して上昇されるように設定されているから、高速で圧縮作動する場合にも同じばね力の上昇しか望めないことになる。
【0013】
すなわち、フロントフォークが高速で圧縮作動する場合とは、多くの場合に、自動二輪車においてノーズダイブ現象が発現される場合であって、たとえば、急ブレーキ時などで代表される。
【0014】
そして、この急ブレーキ時などにノーズダイブ現象が発現されるのは好ましくないのは当然だから、車体姿勢を適正に維持するためにばね力が大きく上昇されるべきだが、上記したように、従来のフロントフォークは、位置依存でばね力を上昇させるように設定されているから、高速での圧縮作動時にばね力の大きな上昇を望めないことになる。
【0015】
なお、高速での圧縮作動時に高いばね力が得られるようにするために、気室Gにおける圧力をあらかじめより高く設定する提案をなし得るが、この場合には、通常の伸縮作動時にも高いばね力になり自動二輪車における乗り心地を悪化させるし、さらには、いわゆる内圧の高圧化によってシールの耐久性を低下させ易くなる不具合がある。
【0016】
この発明は、上記した事情を鑑みて創案されたものであって、その目的とするところは、自動二輪車の通常走行時における路面振動の吸収を可能にするのはもちろんのこと、急ブレーキ時などに高速で圧縮作動する際にばね力を適正に上昇させることが可能になり、その汎用性の向上を期待するのに最適となるフロントフォークを提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、この発明によるフロントフォークの構成を、基本的には、車体側チューブと車軸側チューブとの間における伸縮作動時に内部に収装のダンパによる減衰作用を可能にすると共に、圧縮作動時にリザーバ室において油面を境にして油溜室と区画される気室を圧縮させることでばね力を上昇させるように設定されてなるフロントフォークにおいて、リザーバ室における油溜室に絞り手段が配在されると共に、この絞り手段の下方に油圧の上昇で収縮する第二の気室が配在されてなるとする。
【0018】
そして、上記した基本的な構成において、より具体的には、第二の気室が弾性体たるベローズの上下端をダンパの外周に定着することで、ダンパの外周に区画されてなるとする。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下に、図示した実施の形態に基づいて、この発明を説明するが、この発明の一実施の形態によるフロントフォークにあっても、基本的には、前記した図3に示すフロントフォークと同様に構成されている。
【0020】
それゆえ、この実施の形態によるフロントフォークを示す図1および図2中にあって、その構成が同様となるところについては、要する場合を除き、各図中に同一の符号を付するのみとしてその詳しい説明を省略し、以下には、この発明において特徴となるところを中心に説明する。
【0021】
すなわち、まず、この発明によるフロントフォークにあっては、車体側チューブたるアウターチューブ1と車軸側チューブたるインナーチューブ2との間における伸縮作動時に内部に収装のダンパ(符示せず)による減衰作用を可能にするように設定されてなるとしている。
【0022】
そして、ダンパは、圧縮作動時にロッド5の侵入体積分に相当する量の油をシリンダ4に開穿の孔4a(図2参照)を介してリザーバ室Rに排出し、伸長作動時にロッド5の退出体積分に相当する量の油を同じく上記の孔4aを介してリザーバ室Rから吸入するように設定されている。
【0023】
つぎに、この発明によるフロントフォークにあっては、リザーバ室Rにおける油溜室に絞り手段10が配在されると共に、この絞り手段10の下方に油圧の上昇で収縮する第二の気室Aが配在されてなるとしている。
【0024】
少し説明すると、まず、第二の気室Aは、油溜室の上方に油面O(図1参照)を境にして区画される気室G(図1参照)とは独立する一方で、油溜室に配在されてこの油溜室の油圧が上昇されるときに収縮してばね力を上昇させるように設定されている。
【0025】
すなわち、この第二の気室Aは、フロントフォークが中低速で圧縮作動することによって絞り手段10の上方の油がこの絞り手段10を介して下方に流れるときに気室Gと圧力バランスしながら収縮するように設定されている。
【0026】
ちなみに、フロントフォークが中低速で圧縮作動するときには、絞り手段10を通過する油の流速も遅くなり、絞り手段10による抵抗も発生しないが、フロントフォークが高速で圧縮作動する場合には、絞り手段10を通過する油の流速も速くなり、絞り手段10による抵抗が発生することになる。
【0027】
それゆえ、この第二の気室Aは、フロントフォークが高速で圧縮作動する場合には、気室Gと圧力バランスせずして収縮することになる。
【0028】
ところで、この第二の気室Aは、図示する実施の形態では、所定の機械的強度を有しながら伸縮性に富む弾性体たるベローズ21からなるとしており、このベローズ21の上下端がダンパを構成するシリンダ4の外周に締付バンド22の利用下に定着されてなるとし、その結果、シリンダ4の、すなわち、ダンパの外周にこれを取り巻くように形成されてなるとしている。
【0029】
なお、この第二の気室Aは、容積的には、気室Gより小さくなるように設定されていて、たとえば、フロントフォークの最伸長時に、気室Gの容積が1000ccになるときに第二の気室Aの容積が60ccになり、このときに、気室Gと第二の気室Aにおける圧力が1Kgf/cmになるとしている。
【0030】
ちなみに、ダンパを構成するロッド5の断面積を1cmとするときに、インナーチューブ2側における受圧面積、すなわち、図1中に符号Dで示す直径で決まる受圧面積は、ロッド5の断面積を除いて、10cmとなるように設定されている。
【0031】
つぎに、絞り手段10は、図示する実施の形態にあって、ダンパを構成するシリンダ4の上端に連設の筒体7の外周とこの筒体7の外周が対向するインナーチューブ2の内周との間に位置決められて、油溜室を言わば上下に分断するように配在されてなるとしている。
【0032】
そして、この絞り手段10は、環状に形成されていわゆる水平配置され懸架ばね3の下端に隣接される、すなわち、懸架ばね3によって定着されるリリーフプレート11を有してなり、このリリーフプレート11に絞りとしてのオリフィス11aを穿設してなるとしている。
【0033】
ところで、上記のリリーフプレート11は、図示する実施の形態では、上記した筒体7の外周に介装されて懸架ばね3の下端を係止するばね受として、また、実質的に油溜室を上下に分割するものとして機能するサポート12の上端に離着座可能に載置されてなるとしている。
【0034】
そして、このリリーフプレート11にあって、オリフィス11aは、いわゆる内周端側寄りに開穿されていて、懸架ばね3の下端による閉塞が避けられるように配慮されている。
【0035】
また、サポート12は、上記のオリフィス11aに対向する開口12aを有しており、また、外周がそこに介装されたベアリング13を介してインナーチューブ2の内周に摺接するとしている。
【0036】
ちなみに、上記の絞りについてだが、この絞りをオリフィス11aに依らずして、サポート12の外周に介装されているベアリング13の外周とこれが摺接するインナーチューブ2の内周との間に形成される環状の摺動隙間(符示せず)に依るとしても良く、この場合には、リリーフプレート11にオリフィス11aを開穿する手間が省ける点で有利となる。
【0037】
なお、上記の筒体7は、図示する実施の形態では、フロントフォークの最圧縮時に作動するオイルロック構造を構成するオイルロックケースとされていて、このオイルロックケースたる筒体7の内周側には、多くの場合にダンパを構成するロッド5の上端たる先端側に固定状態に保持されているオイルロックピース8が出没可能に嵌挿されるとしている(図1中の仮想線図参照)。
【0038】
それゆえ、上記のように形成された絞り手段10にあっては、フロントフォークの圧縮作動で絞り手段10の上方にある油が絞り手段10の下方に流れるときに、油が中低速でオリフィス11aを通過するのを許容するのに対して、油が高速でオリフィス11aを通過する際には絞り抵抗になり、高速の油の通過を阻止する傾向になる。
【0039】
なお、極めて短時間に連続して大きいストロークの圧縮作動が繰り返されるなどで、絞り手段10の下方に蓄圧が招来されるような場合には、速度に関係なくして、フロントフォークが伸切状態になるなどで懸架ばね3の荷重が言わば軽減されるときに、リリーフプレート11をリフトさせるようにして、絞り手段10の下方の蓄圧を絞り手段10の上方に解放させることになる。
【0040】
このとき、図1中に破線図で示すように、リリーフプレート11を介装させる筒体7の外周に所要本数のいわゆる縦溝7aを形成しておけば、リリーフプレート11のリフト時にその上下側が縦溝7aを介して連通されることになり、上記した蓄圧の解放が速やかに実現されることになる。
【0041】
ちなみに、筒体7は、前記したように、オイルロック構造を構成するオイルロックケースとされていて、オイルロック構造として機能するときには内周側側が作動部とされることから、外周に上記の縦溝7aなどのいわゆる迂回路が形成されるとしても、オイルロック構造として機能する上での障害にはならない。
【0042】
以上のように形成されたフロントフォークにあっては、その伸縮作動時にダンパによる減衰力の発生が可能とされる一方で、圧縮作動時には、その速度によって、以下のように作動することになる。
【0043】
すなわち、まず、フロントフォークが高速で圧縮作動するときには、絞り手段10の上方の油が絞り手段10の下方に流れる速度も速くなり、したがって、絞り手段10が絞り抵抗になり、油溜室が絞り手段10を挟んで気室G側と第二の気室A側との言わば上下に分断される状態になる。
【0044】
その結果、第二の気室Aは、圧縮作動するダンパから排出される油のリザーバ室Rへの流入のみで、すなわち、絞り手段10の下方にある油溜室部分における油圧の上昇のみで収縮してばね力を上昇させることになり、このときのばね力がダンパおけるロッド反力になる。
【0045】
一方、気室Gは、インナーチューブ2のアウターチューブ1内への没入によってのみ、すなわち、絞り手段10の上方にある油溜室部分での油面Oが上昇することのみで収縮されてばね力を上昇させることになり、このときのばね力がフロントフォークにおけるチューブ反力になる。
【0046】
その結果、フロントフォークが高速で圧縮作動するときには、上記したロッド反力とチューブ反力とが合成された反力となって、懸架ばね3のばね力と協働してフロントフォークが圧縮作動するときの反力になる。
【0047】
ところで、上記のロッド反力とチューブ反力は、以下のようになる。
【0048】
すなわち、フロントフォークが高速で圧縮したときには、絞り手段10の絞り抵抗が大きく気室Gと第二の気室Aとが分断されることから、気室Gの容積が1000ccから100ccになると共に第二の気室Aの容積が60ccから30ccになると仮定する場合には、気室Gにおける圧縮比は、1000cc/100cc=10になり、第二の気室Aにおける圧縮比は、60cc/30cc=2になる。
【0049】
それゆえ、上記のチューブ反力は、
10cm×10Kgf/cm=100Kgfになり、
上記のロッド反力は、
1cm×2Kgf/cm=2Kgfになり、
その合計の102Kgfが懸架ばね3のばね力と協働する反力になる。
【0050】
つぎに、フロントフォークが中低速で圧縮作動するときには、圧縮作動するダンパから排出される油がリザーバ室Rにおける油溜室に流出すると共にインナーチューブ2がアウターチューブ1内に没入することで、油溜室の油面Oが上昇することになり、この油面Oを境にする気室Gが収縮される。
【0051】
このとき、絞り手段10の上方の油が絞り手段10の下方に流れる速度も遅くなり、したがって、絞り手段10の絞り抵抗が小さいから、気室Gの収縮に圧力バランスするように第二の気室Aも収縮される。
【0052】
そして、このときのばね力たる反力は、以下のようになる。
【0053】
すなわち、フロントフォークが中低速で圧縮したときには、絞り手段10の抵抗が小さいことから、気室Gと第二の気室Aが圧力バランスして収縮することになり、このときの圧縮比が、
(1000cc+60cc)/(100cc+30cc)≒8・2になり、
したがって、このときの反力は、
(10cm+1cm)×8・2Kgf/cm=90・2Kgfになり、この反力が懸架ばね3のばね力と協働する反力になる。
【0054】
それゆえ、フロントフォークが高速で圧縮作動する場合には、フロントフォークが中低速で圧縮作動する場合に比較して、言わば高い反力を発生することになる。
【0055】
その結果、このフロントフォークが架装されている自動二輪車が通常走行している場合には、路面振動を吸収して自動二輪車における乗り心地を良好に維持する一方で、急ブレーキ操作などでノーズダイブ現象が招来される場合には、言わば高いばね力によって車体姿勢を適正に維持し得ることになる。
【0056】
そして、このフロントフォークにあっては、自動二輪車の車体姿勢を適正に維持すべくばね力が高くなるのは、言わば一時的な状況であり、したがって、いわゆる内圧の継続する高圧化を招来しないので、乗り心地の悪化を招かないのはもちろんのこと、シールの耐久性を低下させる惧れもない。
【0057】
前記したところは、第二の気室Aがダンパの外周に固定状態に設けられてなる場合を例したが、この気室Aの機能するところを勘案すると、絞り手段10の下方に配在されていれば良く、したがって、図示しないが、インナーチューブ2の内周に定着されているとしても良く、さらには、絞り手段10に干渉しない限りにおいて、独立する収縮性の袋状に形成されていて、絞り手段10の下方においていわゆる遊動状態に収装されてなるとしても良い。
【0058】
また、絞り手段10にあって、リリーフプレート11は、懸架ばね3によっていわゆる定着されるとしているが、これに代えて、図示しないが、別途に配在される附勢ばねで所定位置に定着されるとしても良い。
【0059】
そして、絞り手段10自体が、前記した実施の形態に代えて、図示しないが、その他の任意の態様に設定されていても良いことはもちろんである。
【0060】
さらに、フロントフォークは、図示するところでは、倒立型に設定されてなるとしたが、アウターチューブ1が車軸側チューブとされインナーチューブ2が車体側チューブとされる正立型に設定されてなるとしても、前記したところと同様の作用効果を望めることになるのはもちろんである。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、この発明にあっては、フロントフォークの伸縮作動時にダンパによる減衰力の発生が可能とされる一方で、フロントフォークが中低速で圧縮作動する場合には、高速で圧縮作動する場合に比較すれば低いばね力となり、したがって、フロントフォークが架装されている自動二輪車が通常走行している場合に、路面振動を吸収して自動二輪車における乗り心地を良好に維持することが可能になる。
【0062】
そして、この発明にあっては、フロントフォークが高速で圧縮作動する場合には、中低速で圧縮作動する場合に比較すれば高いばね力とななり、したがって、急ブレーキ操作などで自動二輪車においてノーズダイブ現象が招来されるような場合に、車体姿勢を適正に維持することが可能になる。
【0063】
また、この発明にあって、絞り手段の下方に配在される第二の気室が上下端をダンパの外周に定着させながらダンパの外周との間に気室を区画する弾性体たるベローズからなるとする場合には、その構成を簡単にして所定の機能を発揮させることが可能になり、フロントフォークにおける構成のいたずらな複雑化を避け得ることになる。
【0064】
さらに、この発明にあって、フロントフォークがその最圧縮時にオイルロック機能を発揮するように設定され、しかもオイルロック機能がオイルロックピースのオイルロックケース内への没入で実現されるように設定されてなる場合には、絞り手段をオイルロックケースの外周に介装するように配在し得ることになり、別途に類似の筒状体などを配設して絞り手段を設ける場合に比較すれば、部品点数の増加を阻止できることになる。
【0065】
そしてさらに、この発明にあっては、ダンパの圧縮作動で油溜り室に排出されるロッド体積分の油量が第二の気室で補償されるから、フロントフォークが圧縮作動するときに油の流れによる油面の乱れを生じさせないようにすることが可能になり、エアレーションを阻止できることにもなる。
【0066】
その結果、この発明によれば、自動二輪車の通常走行時における路面振動の吸収を可能にするのはもちろんのこと、急ブレーキ時などに高速で圧縮する際にばね力を適正に上昇させることが可能になり、しかも、廉価にしての供給が可能になり、その汎用性の向上を期待するのに最適となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるフロントフォークの中間部を示す部分縦断面図である。
【図2】この発明によるフロントフォークの下端部を示す部分縦断面図である。
【図3】従来例としてのフロントフォークを原理的に示す縦断面図である。
【符号の説明】
1 アウターチューブ
2 インナーチューブ
2a ベース部
2b 圧側減衰バルブ
2c 圧側チェック弁
3 懸架ばね
4 ダンパを構成するシリンダ
4a 孔
5 ダンパを構成するロッド
6 ダンパを構成するピストン
6a 伸側減衰バルブ
6b 伸側チェック弁
7 筒体
7a 縦溝
8 オイルロックピース
10 絞り手段
11 リリーフプレート
11a オリフィス
12 サポート
12a 開口
13 ベアリング
21 ベローズ
22 締付バンド
A 第二の気室
G 気室
O 油面
R リザーバ室
R1 上方側油室
R2 下方側油室

Claims (1)

  1. 車体側チューブと車軸側チューブとの間における伸縮作動時に内部に収装のダンパによる減衰作用を可能にすると共に、圧縮作動時にリザーバ室において油面を境にして油溜室と区画される気室を収縮させることでばね力を上昇させるように設定されてなるフロントフォークにおいて、リザーバ室における油溜室に絞り手段が配在されると共に、この絞り手段の下方に油圧の上昇で収縮する第二の気室が配在されてなることを特徴とするフロントフォーク
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