JP3661830B2 - 金属加工屑の塊成化方法 - Google Patents

金属加工屑の塊成化方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、機械加工工程で発生する鉄鋼の長径3mm以下の金属加工屑、特に従来廃棄物として埋立処理されてきた金属研削屑または金属研磨屑(以下両者を金属研削屑という)をリサイクルして資源として再利用出来るように塊成化処理する技術に関する。ここで、金属研削屑には微細な研削屑をプレス脱水した場合に発生する綿状研削屑と、粒状研削屑とがあり、本発明では両者を対象とする。
【0002】
【従来の技術】
機械加工工程で発生する鉄鋼の加工屑は、加工時に油脂と水分からなる研磨油や研削油を多量に含有し、また研削屑はきわめて長径の小さい微粉を含有するため、貯蔵、輸送などの取扱上において、油・水分の漏出や微粉ダストの飛散など、環境及び衛生上も好ましいものではなかった。
【0003】
また、上記金属研削屑は、多量の鉄を含有しているが、そのままの状態では利用が困難であり、従来廃棄物として埋立処理されてきており、鉄資源の有効利用という点からも問題となっていた。なお、この金属加工屑には、長径3mm以下の範囲の金属研削屑が互いに絡まりあって形成されている長径100mm以下の綿状研削屑が含まれている。
【0004】
これらの問題の解決方法として、特開昭 62-158812 号公報は金属粉体を樹脂バインダーで固めてブリケットとし、高炉、転炉、電気炉等に投入する方法を開示する。開示されている方法は、粉炭などの粉末粒子をカルボキシ・メチルセルロース(CMC)や、ポリビニル・アルコール(PVA)などの特殊なバインダーを利用し、高速混練してブリケット化する方法である。
【0005】
また、特開平9-241766号公報 は、高炉・転炉・電気炉等に投入し、鉄などの金属を有効に回収することができる金属粉体ブリケットの製造方法を開示する。この方法は製鉄工程等で発生する鉱石粉、OGダスト、焼結返鉱粉、還元鉄粉、及び磁選粉などをバインダーとして熱可塑性廃プラスチックを用いてブリケットを製造する方法である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
(1)綿状研削屑と粒状研削屑とからなる金属研削屑は微細であり水分を多量に保持しやすい性質を有し、かつ加工工程で使用する水と研磨油とからなる研磨液が研削屑から抜けにくいため油分と水分を有している。そこで金属研削屑は含有する油量と水分量が著しく高いため、塊成化の生産性が低いという問題がある。
【0007】
廃プラスチックをバインダーとして利用する場合は、バインダの軟化・溶融温度がほとんど100℃以上である場合が多いため、混練による摩擦熱で原料中の水分を蒸発除去し、水分含有量が0.5%以下になるまでは、バインダー効果が得られない。従来、水分を安価で容易に低下させる方法が示されておらず、生産性を向上することが出来ない。
【0008】
(2)前述の通り金属研削屑には綿状研削屑(以下綿状品ともいう)と粒状研削屑(以下粒状品ともいう)があり、綿状品はスポンジ状を呈し見掛比重も小さく、粒状品は見掛比重も大きい。そこで、綿状研削屑の粒状研削屑に対する比率が高いと高速攪拌機内で嵩比重が小さくなるため、原料が攪拌作用を受け難く原料の混練が十分に行われない。
【0009】
またロールによる塊成化工程において原料に与える圧縮作用に対して綿状品原料はスプリングバックと考えられる反発作用を生じ、塊成化が極めて難しい。また、嵩比重が小さいとホッパ内で自重により下方に移動し、ホッパ出口から円滑に切り出しができなくなるる。
【0010】
(3)綿状品が多くかつバインダが5wt%以上の場合はロール成形前に、粘弾性と流動性が高い状態になりロール成形が困難である。前述の従来技術ではバインダー使用範囲を1〜9wt%と記載しているが、5wt%以上の流動性の高い状態ではブリケット化がきわめて困難である。
【0011】
(4)廃プラスチックをバインダとして使用する場合には原料の混練温度を100℃以上に昇温する必要があり、著しい乾燥状態となる。このため粉塵の発生が著しく環境衛生上好ましい状態では無い。
【0012】
(5)金属加工屑に付着している加工油の揮発温度範囲は、廃プラスチックのバインダー効果が現われる混練温度範囲のすぐ上にあり、混練温度が高すぎると油脂分の揮発が生じるため作業環境を悪化させる問題が生じる。
【0013】
(6)廃プラスチックをバインダーとする場合、複数の熱可塑性プラスチックを混練すると、広い温度範囲で軟化をおこすバインダーが出来る。従って、軟化範囲が比較的そろった材質を廃プラスチックから選別し、バインダーを製造する必要がある。しかし、実際の製造工程においては、種々雑多な廃棄プラスチックの中から必要な材質のみを完全に選択的に取り出すことは極めて技術的に困難であるため、製造されたバインダーの品質変動が生じ塊成化物の品質が変動するという問題がある。
【0014】
(7)金属加工屑は、長径が大部分が0.05mmから3mmであり、極めて微粒であるため、粒子径がより大きい粒子、例えば3mmから10mm程度の金属粉末と比較した場合にその酸化挙動が全くことなり、実際の原料ハンドリング操作において「異常発熱」が生じる。異常発熱により、燃焼や火災の発生などが数多く報告されている。また異常発熱が生じると原料中の金属成分の多くが酸化物に変化してリサイクル化を妨げたり、リサイクル使用時の使用歩留低下を引き起こす。
【0015】
(8)金属加工屑を成形加工して出来た塊成化物は、酸化・発熱にともなう粉化・崩壊を生じやすい特性があり、酸化・発熱の速度が著しい場合は「異常発熱」が生じる。異常発熱により、燃焼や火災の発生など防災保安上の問題がある。また、異常発熱が生じると成形物中の金属成分の多くが酸化物に変化してリサイクル化を妨げる。
【0016】
しかし、上記の多くの問題に対して従来技術が開示されていない。そこで、本発明は上記のような諸問題点を解決するためになされたもので、機械加工工程などで発生する金属加工屑、特に従来廃棄物として埋立処理されてきた金属研磨屑を含む金属研削屑を、高炉、転炉、電気炉、キュポラ等の精練溶解炉や焼結炉、また溶融炉に投入して金属資源としてリサイクル利用したり添加材として投入して利用できるように塊成化する。また、塊成化に際して、生産性を確保し、作業環境保全と防災保安上の環境・安全対策に配慮しながら、簡易かつ経済的に塊成化処理することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
発明の第1の態様は、下記の工程を備えた金属加工屑の塊成化方法である。
(a)金属加工屑として長径3mm以下の範囲の金属研削屑が絡まり合って形成されている長径100mm以下の綿状金属研削屑を分断・解砕する工程と、
(b)次に前記分断・解砕した前記綿状金属研削屑を、金属加工屑である長径3mm以下の粒状研削屑と混合し、混合した金属加工屑の自己発熱作用と酸化による形態・性状の変化過程を制御しながら乾燥・養生する工程と、
(c)前記乾燥・養生した金属加工屑に、所定の長径の廃プラスチックをバインダとして添加し、混練・昇温を行う工程と、
(d)その後成形加工して塊成化を行う工程。
【0018】
発明の第2の態様は、前記混合した金属加工屑が、研削工程で使用される研削油由来の水分が20wt%を超えて含有する場合には前記混合又は分断・解砕する以前において水分を20wt%以下に脱水することを特徴とする金属加工屑の塊成化方法である。
【0019】
発明の第3の態様は、前記金属加工屑が、研削工程で使用される研削油由来の油分が10wt%を超えて含有する場合には前記混合に際して油分を10wt%以下に希釈することを特徴とする金属加工屑の塊成化方法である。
【0020】
発明の第4の態様は、前記金属加工屑が、綿状金属研削屑と粒状金属研削屑とを混合する場合には、前者を全量の70wt%以下とすることを特徴とする金属加工屑の塊成化方法である。
【0021】
発明の第5の態様は、前記バインダとして、シート状廃プラスチックは長径を0.5 から10mmに調整し、塊状廃プラスチックは長径を0.5 から5 mmに調整してしたものを、単独もしくは混合して使用することを特徴とする金属加工屑の塊成化方法である。
【0022】
発明の第6の態様は、前記バインダとして廃プラスチックの長径を0.1 〜1mmに調整することにより前記廃プラスチックとの混練・攪拌中の温度を軟化点に近づけて金属加工屑中の油脂分の揮発を抑制することを特徴とする金属加工屑の塊成化方法である。
【0023】
発明の第7の態様は、前記金属加工屑に、前記バインダを添加し、混練・昇温する工程を高速攪拌機またはパッグミルにより行うことを特徴とする金属加工屑の塊成化方法である。
【0024】
発明の第8の態様は、前記バインダを1から5wt%添加して、前記成形加工をロール成形機による成形化処理を行うことを特徴とする金属加工屑の塊成化方法である。
【0025】
発明の第9の態様は、前記バインダを前記金属屑に対して3から9wt%添加し混練・昇温したのち押し出し成形機による成形化処理を行うことを特徴とする金属加工屑の塊成化方法である。
【0026】
発明の第10の態様は、更に、前記塊成化された金属加工物を常温以下に保存し、酸化に伴う成品の粉化・崩壊を防止することを特徴とする金属加工屑の塊成化方法である。
【0027】
【発明の実施形態】
本発明では、従来投棄されていた金属加工屑、長径3mm以下の金属研削屑、具体的には綿状研削屑と粒状研削屑があるが、両者を対象とする。
粒状研削屑は一般に塊成化し易いが、綿状研削屑は供述するように塊成化し難い。そこで、本発明では、両者を混合して処理する。
【0028】
本発明の実施形態を図1により説明する。機械加工工場やミルなどにおいて発生する長径(加工屑は一般に長径と短径があるが、長径を基準とする)3 mm以下の範囲の金属加工屑2に対して、まず含まれている油分を含む水分が20wt%以下の場合には金属加工屑の脱水(脱油を含む)4を行なわず、混練分散が行われにくい綿状金属研削屑(以下綿状品ともいう)8は分断・解砕10する。分断・解砕は例えばケージミルやハンマーミルにより行うことができる。
【0029】
次に綿状金属研削屑8と粒状金属加工屑(以下粒状品ともいう)6を混合し、酸化による自己発熱作用により形態・性状の変化過程を制御して異常発熱と焼結・固化を抑制するため、乾燥・養生14を促進する。ついで、選択した廃プラスチック17をバインダとして金属加工屑に配合16し、混錬18し、成形20を行って成品22を得る。以上が概要である。以下具体的に説明する。
【0030】
金属加工屑が20wt%を超える水分を含んでいる場合には脱水4を行うことが望ましい。脱水は、例えば図2に示すようにロート状のコンクリート床24に金属加工屑2を山積みし、油と水28を中心のフィルタ25を通過させ、側構26に集水して行うことができる。その他プレスフィルタによって脱水してもよい。
【0031】
金属加工屑が10wt%を超える油分を含んでいる場合には、希釈又は分解を行うことが望ましい。希釈は図1に示すように混合・希釈12で油分が10wt%以下の金属加工屑と、10wt%以上の金属加工屑を混合して10wt%以下に調整を行うことにより行う。油分の分解13は図1に示すように乾燥・養生工程14で油分を水と二酸化炭素等に分解する油分解酵素を用いて行う。
【0032】
綿状品は、研削工程で発生する長径3mm以下の微細な繊維状の研削屑が、プレス脱水工程で互いに絡まりあって、全体として長径100mm以下の綿状またはスポンジ状に成形された状態となっている。図3は綿状品の割合が乾燥・養生日数でどのように変化するかを示す図である。図に示すように水分が約40wt%程度である場合には5日間の乾燥・養生を行うと、酸化により、水分も10wt%以下となり、また、金属繊維の表面から内部に向かって酸化皮膜が形成され展性・延性に富む金属形態から、硬い酸化物を含む粗状品に変化する。
【0033】
ここで、乾燥・養生とは、金属加工屑の単独品または混合品を酸化して自己発熱させ、形態・性状を変化させ、他方異常発熱と焼結・固化を抑制し、かつ乾燥する工程である。例えば、金属加工屑原料に対して, 定期的にショベルによって掻き揚げ操作を少なくとも3日、望ましくは5日から10日間程度実施し、その際に補助的手段として冷却エアーの吹き付け・吹込みなどを行う。
【0034】
このような金属繊維の酸化作用を受けた箇所は、外部からの弱い力で容易に千切れる性質を有し、ショベルの掻き揚げによる落下衝撃力や、攪拌作用場などにおける応力が加わった場合に容易に分断される。また、酸化作用を受ける過程で絡まり合った金属屑間で接合作用も生じ、造粒化や粗大化も生じるため分断作用と合わせて全体として粒状化が起こる。
【0035】
上記金属加工屑として、機械加工の一工程である研削工程で発生する、油分と水分を多量に含有する綿状品と粒状品との混合率は、前者の配合量は70wt%以下が望ましい。この場合乾燥・養生を5日間行うと綿状金属研削屑が40wt%以下となり、図4に示すように、最終工程で行われる塊成化工程で成形歩留まりが80%以上になるためである。
【0036】
図5には、バインダである廃プラスチックと原料である金属加工屑との混錬時間との金属加工屑同志の摩擦熱による温度変化を示す。この例では廃プラスチックとしてポリエチレンを使用したが、約10分程度の混錬で原料の水分が約10wt%以下となり、摩擦熱で温度が上昇し、プラスチックが軟化して塊成化が可能となる。
【0037】
プラスチックがシート状品の場合は長径を0.5 から10mmに調整し、粒状品に対しては長径を0.5 から3mmに調整した廃プラを使用することが望ましい。この理由は金属研削屑との混錬が円滑に行われるからである。なお、バインダである廃プラスチックの配合量は1 〜9 wt%程度が望ましい。
【0038】
しかし、廃プラスチックの長径を0.1〜1mmに調整すると、混錬中の温度が材料の軟化点に近くなり、成形時の温度が低下するので、混練・昇温時間を短縮し、また、金属研削屑中の油脂分の揮発を抑制し、更には粉塵発生を防止するのでより好ましい。金属研削屑と廃プラスチックとの混錬手段としては、撹絆機ならばいずれでもよいが、高速撹拝機とパッグミルが生産性等の点から望ましい。
【0039】
塊成化の手段を図6と図7に示す。図6に示すロール成形機65の場合には粒状化処理した廃プラスチックをバインダとして1 〜5wt%添加して混練・昇温した原料62をホッパ64から供給し、ロール66より成形化処理を行い、成形品69を得る。他方、塊成化を押出成形する場合には例えばスクリュウ押出成形機75により粒状化した廃プラスチックをバインダとして3〜9wt%添加した原料72を混練・昇温したのち、押出成形機75により成形化処理し、カッタ76により切断して塊成化物を得る。押出成形する場合にはロール成形の場合より多くの潤滑材が必要だからである。
【0040】
塊成化された製品である塊成化物69、78は、基本的に常温以下に保持することが望ましい。塊成化物は特有の酸化・発熱現象が著しいことがあるため、粉化、崩壊するためである。そのため、成形直後および定期的に、塊成化物に対して上下左右の転置、移動、攪拌、混練、展延、分割などの操作を実施し、その際に補助的手段として冷却エアーの吹き付け・吹込み等による冷却を行い、常温以下に保持することが望ましい。
【0041】
【実施例】
図8として示す表1に比較例と本発明の実施例の条件を示す。機械加工工場で発生する長径3 mm以下の範囲の金属加工屑として、研削加工工程で発生する、油分と水分を多量に含有する綿状金属研磨粉と粒状金属研磨粉を40wt%を配合し、廃プラスチックと混練して塊成化処理を行った。
【0042】
まず、金属研削屑を成形加工処理の生産性と塊成化物の品質の向上・安定化を目的として、綿状品と粒状品を脱水・脱油した。
次に、綿状金属研削屑の繊維の絡まりをケージミルにより分断・解砕をおこなった。
【0043】
次に各原料の単独品または混練品に対して自己発熱作用と酸化形態・性状の変化過程を制御して異常発熱と焼結・固化を抑制し、かつ乾燥・養生を促進するために、金属加工屑原料に対して,定期的にショベルによって掻き揚げ操作を3日から7日間実施し、その際に補助的手段として冷却エアーの吹き付け・吹込みなどを行った
【0044】
その結果、研削工程の微細な繊維状の削り屑が、プレス脱水工程で互いに絡まりあって、全体として綿状に成形された状態となっている綿状品を酸化させることにより、金属繊維の表面から内部に向かって展性・延性に富む金属形態から、硬い酸化物の状態に変化した。金属繊維の酸化作用を受けた箇所は、外部からの弱い力で容易に千切れる性質を有するので、ショベルの掻き揚げによる落下衝撃力や、攪拌作用場などにおける応力が加わり分断した。また、酸化作用を受ける過程で絡まり合った金属屑間で接合作用が生じ、造粒化・粗大化も生じるため分断作用と合わせて全体として粒状化が進行した。
【0045】
こうして出来た装入原料に、バインダー効果発現温度を低くし、かつハンドリング性を高めるため細かい長径で丸みのある形状に加工・調整した粒状化廃プラスチックをバインダとして添加した。シート状品の長径を0.5から1mmに調整し、塊状品に対しては長径を0.1から0.5mmに調整して粒状化処理した廃プラスチックを、バインダとして2%添加使用した。
【0046】
更に、得られた原料を高速攪拌機で混練・昇温を行った。この際、廃プラスチックの温度を、粒子の長径を0.1 〜1mmに調整することにより材料の軟化点に近づけ成形温度を下げるようにした。
【0047】
ロールよる成形加工を行った結果、成品品質(圧潰強度、トロンメル指数)と成形歩留の高いの優れたブリケットの製造を行うことができた。圧潰強度は90、トロンメル指数97、成形歩留は90%であった。
【0048】
得られた塊成化物に対して、酸化・発熱反応が著しい速度で進行することを抑制・コントロールするため、さらに酸化に伴う成品の粉化・崩壊による著しい製品歩留の低下を防止するため、冷却と酸化抑制のため空気冷却を行い、常温以下に保持した。
【0049】
具体的には、冷却を目的に成形直後および定期的に、金属加工屑の塊成化物に対して上下左右の転置、移動、攪拌、混練、展延、分割などの操作を実施した。また、塊成化物の厚さを20〜100cm とし、または分割する場合に塊成化物の一山当たりの体積を1 〜5m3 として、展延または分割された塊の表面の放熱量が塊内部の酸化・発熱量を上回る様にその塊の大きさを調整した。本発明による方法による金属加工屑はいずれも再利用できるものであった。
【0050】
【発明の効果】
また、本発明の製造方法により、容易かつ経済的に金属加工屑、特に従来廃棄物として埋立処理されてきた金属研削屑の塊成化物を製造することができる。この金属加工屑の塊成化物は、高炉、転炉、電気炉等、キュポラ等の精練溶解炉や焼結炉、また溶融炉に投入して金属資源としてリサイクル利用したり添加材として投入して利用できるので、金属資源の効率的利用に極めて有効であり、また廃棄プラスチックから高熱量が発生するので熱エネルギーも節約することができる。
【0051】
また、管理型の埋立地に大量に廃棄処理されていた有価な鉄源を、リサイクルでき、環境の保全に貢献出来る。さらに、生産性を確保し、作業環境保全と防災保安上の環境・安全対策に配慮しながら、簡易かつ経済的に塊成化処理することが出来る。以上の技術開発を行ったことにより、初めて金属加工屑の塊成化が可能になり、リサイクル使用に道が開け、ひいては地球環境問題の解決に役立つレベルの技術の進歩をもたらしめた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施態様のフロー図である。
【図2】金属研削屑の脱水工程の1例を示す図である。
【図3】綿状品の乾燥・養生日数と品質の変化を示す図である。
【図4】綿状品と粒状品の比率が成形品の歩留まりに与える影響を示す図である。
【図5】バインダとの混錬時間と原料の温度との関係を示す図である。
【図6】ロール成形機の概要を示す図である。
【図7】押し出し成形機の概要を示す図である。
【図8】比較例と実施例の条件を表として示す図である。
【符号の説明】
2 原料金属加工屑
4 脱水工程
6 粒状品(粒状金属研削屑)
8 綿状品(綿状金属研削屑)
10 解砕・分断工程
12 混合・分断工程
13 油分分解工程
14 乾燥・養生工程
16 バインダ配合工程
17 バインダ選択工程
18 混錬工程
20 成形工程
22 成品
24 コンクリート床
25 フィルタ
26 側溝
28 油・水
65 ロール成形機
75 押し出し成形機

Claims (10)

  1. 下記の工程を備えた金属加工屑の塊成化方法。
    (a)金属加工屑として長径3mm以下の範囲の金属研削屑が互いに絡まりあって形成されている長径100mm以下の綿状研削屑を分断・解砕する工程と、
    (b)前記分断・解砕した前記綿状金属研削屑を、金属加工屑である長径3mm以下の粒状研削屑と混合し、この混合した金属研削屑を自己酸化による発熱と形態の変化過程を制御しながら乾燥・養生する工程と、
    (c)前記乾燥・養生した金属加工屑に、所定の長径の廃プラスチックをバインダとして添加し、混練・昇温を行う工程と、
    (d)その後成形加工して塊成化を行う工程。
  2. 前記混合した金属加工屑が、研削工程で使用される研削油由来の水分が20wt%を超えて含有する場合には前記混合又は分断・解砕する以前において水分を20wt%以下に脱水することを特徴とする請求項1記載の金属加工屑の塊成化方法。
  3. 前記金属加工屑が、研削工程で使用される研削油由来の油分が10wt%を超えて含有する場合には前記混合に際して油分を10wt%以下に希釈することを特徴とする請求項1または2記載の金属加工屑の塊成化方法。
  4. 前記金属加工屑、綿状金属研削屑と粒状金属研削屑とを混合して構成する場合には、前者を全量の70 wt%以下とすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の金属加工屑の塊成化方法。
  5. 前記バインダとして、シート状廃プラスチックは長径を0.5 から10mmに調整し、塊状廃プラスチックは長径を0.5 から5 mmに調整してしたものを、単独もしくは混合して使用することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の金属加工屑の塊成化方法。
  6. 前記バインダとして廃プラスチックの長径を0.1 〜1mmに調整することにより前記廃プラスチックとの混練・攪拌中の温度を軟化点に近づけて金属加工屑中の油脂分の揮発を抑制することを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の金属加工屑の塊成化方法。
  7. 前記金属加工屑に、前記バインダを添加し、混練・昇温する工程を高速攪拌機またはパッグミルにより行うことを特徴とする請求範1から6のいずれかに記載の金属加工屑の塊成化方法。
  8. 前記バインダを1 から5wt%添加して、前記成形加工をロール成形機により行うことを特徴とする請求範囲1から7のいずれかに記載の金属加工屑の塊成化方法。
  9. 前記バインダを前記金属加工屑に対して3から9wt%添加し混練・昇温したのち成形加工を押出し成形機により行うことを特徴とする請求範囲1から7のいずれかに記載の金属加工屑の塊成化方法。
  10. 更に、請求項1から9のいずれかに記載の前記金属加工屑の塊成化方法により塊成化された前記金属加工屑を常温以下に保存し、酸化に伴う成品の粉化・崩壊を防止することを特徴とする塊成化された金属加工屑の保存方法。
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