JP3661046B2 - 蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置 - Google Patents

蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は、従来の蛍光表示管のフィラメント電源の説明図である。図中、1は蛍光表示管、2はフィラメントカソード、3はグリッド、4はアノード、5はアノード駆動回路、6はアノード電源、7はグリッド電源、31はフィラメント電源である。
図6は、図5に示したフィラメント電源の具体例の説明図である。41はフィラメントトランス、42は直流電源である。
【0003】
図5に示す蛍光表示管1は、スタティック駆動方式のものである。タングステン線に酸化物、例えば、(Ba,Sr,Ca)O、がコーティングされた1または複数本のフィラメントカソード2(酸化物カソード)を加熱すると電子が放射される。電子はアノード4および網目状のグリッド3の各電界の影響を受けてアノード4に到達する。フィラメントカソード2には直熱型のものと傍熱型のものとがある。以下の説明では、直熱型のものを例示して説明する。複数個のアノード4は、アノード駆動回路5により、表示情報に応じてアノード電源6のアノード電圧が選択的に印加される。アノード電圧が印加されたアノード4に電子が到達し、各アノード4上に形成された蛍光体発光層、例えば、ZnO:Zn、を発光させることにより、表示情報に応じた表示動作が行われる。なお、グリッド3は、表示動作時においては、グリッド電源7の正電圧が印加されて電子を加速及び拡散させ、非表示状態においては接地電位または負電圧になって電子がアノード4に到達するのを遮断する。
【0004】
フィラメント電源31としては、図6(a)に示す交流電圧を印加するタイプと、図6(b)に示す直流電源42の直流電圧を印加するタイプとがあるが、いずれも交流または直流の定電圧をフィラメントカソード2に印加する。交流電圧を印加するものでは、図6(a)に示すようなフィラメントトランス41にセンタータップを有し、これを接地するものの他、センタータップのないフィラメントトランスを用いてフィラメントカソード2の片端子を接地するものもある。交流電圧を印加するのは、フィラメントカソード2の各部の電位がアノード4に対して時間平均して同電位になるようにし、フィラメントカソード2に沿って蛍光体の輝度に傾斜が生じないようするためである。
【0005】
図6(b)に示す直流印加の場合は、フィラメントカソード2をアノード4に対して傾斜して張り渡すことにより、フィラメントカソード2の各部の電位がアノード4に対して大きく異ならないようにして、輝度に傾斜が生じないようにする。図6(a)においてセンタータップと接地点との間、図6(b)においてフィラメントカソード2と接地点との間に、カットオフバイアス電圧を与えるツェナーダイオードを挿入し、非表示時のグリッド電圧を、フィラメントカソード2に対してわずかに負電圧にする場合もある。
【0006】
フィラメントカソード2には、後述するように適切な設定温度がある。しかし、複数のアノード4がオンとなって蛍光体が発光するときの発光面積は、点灯率によって大きく変化する。発光面積の占める割合が大きくなるほど、フィラメントカソード2からの取り出し電流の電流密度が増加する。フィラメントカソード2としては、極細でかつ電子放出率の高い直熱形酸化物フィラメントカソードを一般的に使用している。このフィラメントカソード2の温度は、平均で600〜650(℃)になるようにフィラメント電圧が設定される。しかし、電子がフィラメントカソード2から放出される際に、電子はフィラメントカソード2からエネルギーを奪う。このため、このフィラメントカソード2の温度は、フィラメントカソード2から取り出される、カソード電極単位面積当りのカソード電流(カソード電流密度)により変動することになる。特に、カソード電流密度が大きく変動する種類の蛍光表示管の場合には、その温度変化が顕著に現れる。
【0007】
図7は、超高輝度アクティブマトリクス蛍光表示管のアノード側の一部分を説明する平面図である。51はグリッド、52は蛍光体である。超高輝度のアクティブマトリクス蛍光表示管(以下、AMVFDという)では、シリコン単結晶基板に数千ドットのマトリクス状のアノードが形成され、各アノードのドットの上に蛍光体52が被覆配置され、このアノードのドットを囲むように格子状のグリッド51がシリコン基板の絶縁体上に形成されている。各アノードをスタティック駆動するためのアノード駆動スイッチング回路およびアドレスデコーダ等もこのシリコン単結晶基板に形成されている。このシリコン単結晶基板は、対向する複数本のフィラメントカソード2とともにガラス製の真空容器に収納されている。従って、AMVFDでは、図5に示したアノード駆動回路5も真空容器内に収容されている。
【0008】
従来の、日の字形(8の字形)の蛍光表示管等では、表示領域が表示面の10%〜30%に過ぎないのに対し、AMVFDでは、表示面の60%にも達し発光密度が非常に高い。また、輝度を上げるためにスタティック駆動されるとともに、アノード電流を多くする必要がある。多くの電流がアノードに流れるようにするには、グリッドとアノードの電流比率をアノード電流の方が多くなるように設定する。例えば、一般の表示管の場合、5:5程度であるが、これを1:9程度とする。その結果、点灯率の変化に応じてフィラメントカソード2からの取り出し電流の電流密度が大きく変化する。そのため、従来の蛍光表示管に比べてこのフィラメントカソード2の温度変化が顕著に発生することになる。なお、このAMVFDは、例えば、自動車などのフロントガラスに画像を投影反射させて表示するヘッドアップディスプレイに用いられる。
【0009】
AMVFDを例として、フィラメントカソード2の適切な設定温度について説明する。
図8は、AMVFDの点灯率[%]とカソード電流密度[mA/cm2 ]との関係を説明する線図である。点灯率が0%のときには、カソード電流はグリッドに流れるのみでありわずかである。点灯率が増加するにつれカソード電流が増加する。
【0010】
図9は、AMVFDのカソード電流密度とフィラメントカソードの温度との関係を説明する線図である。図中、横軸はカソード電流密度[mA/mm2 ]であり、縦軸はフィラメントカソードの温度[℃]である。フィラメント電圧を1.6[V],1.7[V],1.8[V]に設定した場合の特性を示す。点灯率の変化により、カソード電流密度が2.5[mA/mm2 ]から0[mA/mm2 ]まで変化すると、フィラメントカソード2の温度は約80℃の上昇をする。
【0011】
フィラメントカソード2の温度上昇に伴い、フィラメントカソード2から酸化物中のBaの飛散が増加し、これがアノード4上に被覆形成した蛍光体に付着し蛍光体の発光効率を低下させ、発光輝度を低下させる。その結果、蛍光体の輝度が半減する時間が指数関数的に短くなる。同時に、フィラメントカソード2からBaが消失することにより、カソードの電子放出能力も低下する。また、フィラメントカソード2の温度が高くなると、フィラメントカソード2が自身の発熱により赤く見え、蛍光体が発光していないときにフィラメントカソード2が目立つようになり、表示品質が低下する。
【0012】
一方、カソード電流密度が大きくなると、フィラメントカソード2の温度が大きく低下する。フィラメントカソード2の温度が低下すると、電子放出源である酸化物に蛍光表示管内に残留するガスにより吸着汚染されやすくなり、フィラメントカソード2の電子放出能力を低下させる。また、フィラメントカソード2の温度が低すぎると、電源電圧変動によりフィラメント電圧が低下したときに、急激にフィラメント電流が低下して発光輝度も減少するような動作領域になってしまうという問題もある。
【0013】
このように、フィラメントカソード2の温度は、適切に設定された所定の温度を保ち、この所定の温度から大きく外れないようにする必要がある。
フィラメントカソード2の温度変化を小さくするには、フィラメントカソード2のカソード電流密度の変化が小さくなるようにすればよい。一般的には、フィラメントカソード2の本数を増やすか、または、フィラメントカソード2を太くする等により、カソード電極面積を増加させてカソード全体の電子放出能力を向上させることにより対応している。しかし、フィラメントカソード2の本数を増やすと、フィラメントカソード2を支持しテンションを保つバネ構造の金属部品が増加し、容積の小さい蛍光表示管では、本数の制約を受ける。また、フィラメントカソード2の本数が多いとフィラメントの消費電力が増大する。フィラメントカソード2の本数を増加したり太さを太くすると、フィラメントカソード2が視界に入り、表示品位を妨げる要因となる。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたもので、フィラメントカソードの負荷の変化に対してフィラメントカソード2の温度がほぼ所定値を維持するようにし、その結果、蛍光体の発光効率の低下、カソードの電子放出能力の低下などを防止することができる蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置を提供することを目的とするものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明においては、フィラメントカソード、グリッド、および、蛍光体発光層を有し点灯制御される複数のアノードを備える蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置において、カソード電流を検出する検出手段と、前記フィラメントカソードの温度がほぼ所定値を維持するように、前記検出手段により検出された前記カソード電流に応じてフィラメント電圧を制御するフィラメント電圧制御手段を有するものである。
したがって、フィラメントカソードの負荷が変化してもフィラメントカソードの温度がほぼ所定値を維持する。フィラメントカソードからの取り出し電流密度が小さい低負荷時には、フィラメントカソードからの酸化物の蒸発を抑制し、カソードとしての能力の低下を防止するとともに、蛍光体への酸化物の付着による発光効率の低下を防止することができる。一方、フィラメントカソードの高負荷時には、フィラメントカソードへの残留ガスの吸着汚染を抑制し電子放出能力の低下を防止することができる。
【0016】
請求項2に記載の発明においては、フィラメントカソード、グリッド、および、蛍光体発光層を有し点灯制御される複数のアノードを備える蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置において、アノード電流を検出する検出手段と、前記フィラメントカソードの温度がほぼ所定値を維持するように、前記検出手段により検出された前記アノード電流に応じてフィラメント電圧を制御するフィラメント電圧制御手段を有するものである。
したがって、請求項1に記載の発明と同様に、蛍光体の発光効率の低下、カソードの電子放出能力の低下などを防止することができる。
【0017】
請求項3に記載の発明においては、フィラメントカソード、グリッド、および、蛍光体発光層を有し点灯制御される複数のアノードを備える蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置において、グリッド電流を検出する検出手段と、前記フィラメントカソードの温度がほぼ所定値を維持するように、前記検出手段により検出された前記グリッド電流に応じてフィラメント電圧を制御するフィラメント電圧制御手段を有するものである。
したがって、請求項1に記載の発明と同様に、蛍光体の発光効率の低下、カソードの電子放出能力の低下などを防止することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置の第1の実施の形態の説明図である。図中、図5と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。8はカソード電流検出用抵抗、9はフィラメント電圧制御電源である。
この実施の形態は、カソード電流Ikを検出してフィラメント電圧Efを制御することによりフィラメントカソード2の温度が所定値を維持するようにしたものである。アノード電源6およびグリッド電源7の負極側は、接地点に接続されている。フィラメントカソード2と接地点間にカソード電流検出用抵抗(Rk)8を挿入し、カソード電流Ikを抵抗両端に発生する電圧に変換する。この電圧を、フィラメントカソード電圧制御電源9において検出し、フィラメントカソード2の温度が適切な所定値を維持するようにフィラメントカソード電圧Efを制御する。
【0019】
フィラメント制御電源9においては、従来技術の説明において、図6に示した交流印加あるいは直流印加のフィラメント電源を、制御入力電圧に対し出力電圧が所定の変化特性を示すように制御する。カソード電流検出用抵抗8の挿入位置は、図6(a)のようなフィラメント電源においてはセンタータップと接地点との間、図6(b)のようなフィラメント電源においてはフィラメントカソード2の一端と接地点との間である。なお、カソード電流検出用抵抗8は、蛍光表示管内に収容してもよい。
【0020】
図2は、蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置の制御特性を示すカソード電流およびフィラメント電圧の関係を示す線図である。図中、横軸はカソード電流Ik[mA]、縦軸はフィラメント電圧Ef[V]である。フィラメントカソード2の温度を適切な値に維持するための、カソード電流Ik対フィラメント電圧Ef特性を示す。図示の特性の実測値は2次関数で近似できる。フィラメントカソード2の適切な設定温度は、蛍光体材料、蛍光体の輝度半減時間の設定値等によって異なるが、図2には、600℃または625℃に設定した例を示している。カソード電流Ikに対してフィラメント電圧Efが図示のような特性になるようにフィラメント電圧Efを制御する。
【0021】
点灯率が低いためにカソード電流が小さい時は、フィラメント電圧Efを低下させ、フィラメントカソード2の温度を適正値に保つ。その結果、フィラメントカソード2からの過度の酸化物飛散を防止できるため、蛍光体の発光効率の低下を抑止できる。一方、点灯率が高いためにカソード電流が大きい時は、フィラメント電圧を上昇させフィラメントカソード2の温度を適正値に保つ。その結果、酸化物フィラメントカソード2の電子放出能力の低下を抑止できる。
従来よりもフィラメントカソード2の本数を減らす事が可能であるため、支持構造部品が少なくてすみ、また、フィラメント消費電力を抑止してフィラメント電源の電流容量を減らす事ができる。フィラメントカソード2の本数を減らしたり細くすることにより表示品位を向上させることができる。
【0022】
上述したフィラメントカソード2の温度による種々の問題点は、温度変化によって急激に変化するものではない。そのため、フィラメントカソード2の温度は、適切に設定された所定値から大きく外れないようにすればよい。したがって、フィラメント電圧Efを、フィラメントカソード2の温度が適切な所定値にほぼ維持されるように制御すればよい。例えば、フィラメント電圧Efが、所定の電圧値からカソード電流Ikが増加するにつれて高くなるように制御してもよい。
【0023】
ここで、フィラメント電圧制御電源9の具体例について説明しておく。交流印加方式のフィラメント電源の場合には、パルス幅制御により直流出力電圧がフィードバック制御されるDC−DCコンバータとDC−ACコンバータを用いる。DC−ACコンバータとしては、例えば、特開平8−223939号公報等で知られたものを用いることができる。DC−DCコンバータの出力をDC−ACコンバータの電源とし、このDC−ACコンバータの出力をフィラメントカソード2に供給する。DC−DCコンバータの出力電圧をフィードバック制御しているパルス幅制御電圧をカソード電流Ikに応じて変更することにより、DC−DCコンバータの出力電圧が、図2に示したように、所定の電圧値からカソード電流Ikの増加につれて高くなるように制御する。
【0024】
あるいは、図2の特性をより厳密に持たせるには、図2に示したようなカソード電流Ikに対するフィラメント電圧Efの対応関係に応じた入出力特性の増幅回路、あるいは、上述した対応関係のルックアップテーブル(例えばリードオンリメモリROMに記憶しておく)を用いて、フィラメント電圧Efの設定値を出力する。そして、上述したDC−DCコンバータの出力電圧がこのフィラメント電圧Efの設定値に等しくなる(DC−ACコンバータの入出力比を1とした場合)ようにDC−DCコンバータをパルス幅制御すればよい。
【0025】
直流印加式のフィラメント電源の場合には、上述した交流印加方式のフィラメント電源の回路からDC−ACコンバータを取り除き、DC−DCコンバータの出力電圧をフィラメントカソード2に供給すればよい。あるいは、パルス幅が可変の直流電圧パルスをフィラメントカソード2に直接印加するようにしてもよい。
【0026】
なお、点灯率が急激に変化すると、カソード電流Ikも急激に変化する。点灯率の一時的な変化に対して反応しないように、カソード電流Ikを積分した値でフィラメント電圧Efを制御する。しかし、フィラメント電圧Efを急激に変化させてもフィラメントカソード2の温度は急には変化しないので、必ずしも積分する必要はない。
【0027】
カソード電流Ikは、アノード電流Ibとグリッド電流Icとの和(Ik=Ib+Ic)で定義される。点灯率の変化によりアノード電流Ibおよびグリッド電流Icもカソード電流Ikと同様に変化するから、カソード電流Ikに代えて、アノード電流Ibまたはグリッド電流Icの少なくとも一方を検出しても、同様にフィラメント電圧Efを制御できる。なお、カソード電流Ikをフィラメント電流の意味で使用する場合もあるが、ここではカソード電流Ikを上述した定義で使用する。
【0028】
図3は、本発明の蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置の第2の実施の形態の説明図である。図中、図5,図1と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。11はアノード電流検出用抵抗、12はフィラメント電圧制御電源である。
この実施の形態は、カソード電流Ikに代えてアノード電流Ibを検出し、アノード電流Ibによりフィラメント電圧Efを制御して、フィラメントカソード2の温度が所定値を維持するようにしたものである。
【0029】
図示の例では、アノード駆動回路5とアノード電源6との間にアノード電流検出用抵抗(Rb)11を設けることによってアノード電流Ibを検出している。アノード電流検出用抵抗11は、蛍光表示管内に収容してもよい。
フィラメント電圧制御電源12における出力電圧の制御方法については、カソード電流Ikをアノード電流Ibに置き換えれば、図1のフィラメント電圧制御電源9の場合と同様である。
【0030】
図4は、本発明の蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置の第3の実施の形態の説明図である。図中、図5,図1と同様な部分には同じ符号を付して説明を省略する。21はフィラメント電流検出用抵抗、22はフィラメント電圧制御電源である。
この実施の形態は、カソード電流Ikに代えてグリッド電流Ibを検出し、グリッド電流Ibによりフィラメント電圧Efを制御して、フィラメントカソード2の温度が所定値を維持するようにしたものである。
【0031】
図示の例では、グリッド3とグリッド電源7との間にグリッド電流検出用抵抗(Rc)21を設けることによってグリッド電流Icを検出している。グリッド電流検出用抵抗21は、蛍光表示管内に収容してもよい。
フィラメント電圧制御電源22における出力電圧の制御方法については、カソード電流Ikをグリッド電流Icに置き換えれば、図1のフィラメント電圧制御電源9の場合と同様である。
【0032】
上述した各実施例では、蛍光表示管の発光効率の低下等に直接関係するフィラメントカソード2の温度を直接には検出しないものであったため、検出部が簡単になる。しかし、フィラメントカソード2の温度を、蛍光表示管内に取り付けたサーミスタ,赤外線温度センサ等で直接的に検出して、検出されたフィラメントカソード2の温度に応じて直接的にフィラメント電圧を制御して、フィラメントカソード2の温度が適切な所定値に維持されるようにしてもよい。
【0033】
なお、上述した説明では、カソード電流等の物理的なアナログ量を検出してフィラメントカソード2の温度が一定になるようにフィラメント電圧を制御した。しかし、蛍光表示管の点灯率を検出する検出手段を設け、フィラメントカソード2の温度が適切な温度を維持するように、検出された点灯率に応じてフィラメント電圧を制御する手段を設けて制御してもよい。点灯率は、複数の各アノード4がオンになるドットの総数を、アノード駆動回路5を制御する表示制御信号等のオンオフ状態から、所定タイミングごとに算出しておき、このオンになる総ドット数に基づいて、フィラメント電圧Efの値がフィラメントカソード2の温度が所定の適切な温度になる設定値になるように制御する。
ただし、発光ドットにパルス幅変調したアノード電圧を供給することにより階調制御をする場合に、正確にフィラメントカソード2の温度を適切な値に維持するためには、パルス幅も検出する必要がある。この点、上述したカソード電流等を検出するものでは、パルス幅変調の有無によらず正確にフィラメントカソード2の温度を維持することが可能である。
【0034】
【発明の効果】
上述した説明から明らかなように、本発明は、フィラメントカソードの負荷の変化に対してフィラメントカソードの温度をほぼ適切な値に維持することができるため、蛍光体の発光効率の低下、カソードの電子放出能力の低下などを防止することができるという効果がある。その結果、特に、点灯率の変化に応じてフィラメントカソードからの取り出し電流の電流密度が大きく変化する、例えば、AMVFDのフィラメント電圧制御装置に用いると好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置の第1の実施の形態の説明図である。
【図2】図1に示した蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置の制御特性を示すカソード電流およびフィラメント電圧の関係を示す線図である。
【図3】本発明の蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置の第2の実施の形態の説明図である。
【図4】本発明の蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置の第3の実施の形態の説明図である。
【図5】従来の蛍光表示管のフィラメント電源の説明図である。
【図6】図5に示したフィラメント電源の具体例の説明図である。
【図7】超高輝度アクティブマトリクス蛍光表示管(AMVFD)のアノード側の一部分を説明する平面図である。
【図8】AMVFDの点灯率とカソード電流密度との関係を説明する線図である。
【図9】AMVFDのカソード電流密度とフィラメントカソードの温度との関係を説明する線図である。
【符号の説明】
1 蛍光表示管、2 フィラメントカソード、3 グリッド、4 アノード、5 アノード駆動回路、6 アノード電源、7 グリッド電源、8 カソード電流検出用抵抗、9,12,22 フィラメント電圧制御電源、11 アノード電流検出用抵抗、21 グリッド電流検出用抵抗、51 グリッド、52 蛍光体

Claims (3)

  1. フィラメントカソード、グリッド、および、蛍光体発光層を有し点灯制御される複数のアノードを備える蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置において、
    カソード電流を検出する検出手段と、前記フィラメントカソードの温度がほぼ所定値を維持するように、前記検出手段により検出された前記カソード電流に応じてフィラメント電圧を制御するフィラメント電圧制御手段を有することを特徴とする蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置。
  2. フィラメントカソード、グリッド、および、蛍光体発光層を有し点灯制御される複数のアノードを備える蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置において、
    アノード電流を検出する検出手段と、前記フィラメントカソードの温度がほぼ所定値を維持するように、前記検出手段により検出された前記アノード電流に応じてフィラメント電圧を制御するフィラメント電圧制御手段を有することを特徴とする蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置。
  3. フィラメントカソード、グリッド、および、蛍光体発光層を有し点灯制御される複数のアノードを備える蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置において、
    グリッド電流を検出する検出手段と、前記フィラメントカソードの温度がほぼ所定値を維持するように、前記検出手段により検出された前記グリッド電流に応じてフィラメント電圧を制御するフィラメント電圧制御手段を有することを特徴とする蛍光表示管のフィラメント電圧制御装置。
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