JP3659948B2 - 回転検出器用ステータ構造 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、回転検出器用ステータ構造に関し、特に、金型のキャビティに設けられたステータ体に肉薄の第1、第2輪状絶縁カバーを一体成形する場合に、キャビティの内壁にスロットに対応して軸方向に形成された溝を用いることにより、この溝を介して溶融樹脂がステータ体の両方に行きわたり、ショートショットをなくすと共に肉薄の第1、第2輪状絶縁カバーが確実に形成され、さらに、この突条に一体に渡り線ガイド突起が形成されるようにするための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、用いられていたこの種の回転検出器用ステータ構造としては、一般に、図7及び図8で示される特開11−98747号公報の構成が採用されていた。
すなわち、図7において符号1で示されるものは、多層型の転積により積層されたステータ体であり、このステータ体1には、内方へ向けて突出する複数の磁極2がスロット2Aを介して所定角度間隔で形成されている。
前記スロット2Aの奥側に形成された凹状壁部2Aaは、平面的に見て山形状に形成されている。
【0003】
次に、前述のステータ体1の表裏面に溶融樹脂による射出成形を用いて第1、第2輪状絶縁カバー3、4を一体成形する場合、前記ステータ体1を図示しない射出成形機の金型のキャビティ内に設置し、型閉型締後に溶融樹脂を射出することにより、ステータ体1の両面に第1、第2輪状絶縁カバー3、4が一体に成形される。
尚、前述の場合、第1、第2輪状絶縁カバー3、4は、ステータ体1の外径1Aには形成されず、図8のように、前記凹状壁部2Aaの壁面に連結部100として成形され、この連結部100によって各輪状絶縁カバー3、4が一体状に成形されている。
【0004】
前記連結部100は、図8に示されているように、各輪状絶縁カバー3、4の全ての肉層と同一に形成されるように金型のキャビティが形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の回転検出器用ステータ構造は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、一般に、前述の各輪状絶縁カバーは、極力薄肉化して成形することが電磁的特性上重要であるが、極端に薄肉化すると、ステータ体の一面から他面に対して連通する連結部も薄肉であるため、溶融樹脂がすべての部分に回りきらず、ショートショットとなることがあり、一部の絶縁が不十分となることがあった。
そのため、歩留まりの低下となることがあった。
【0006】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、金型のキャビティに設けられたステータ体に肉薄の第1、第2輪状絶縁カバーを一体成形する場合に、キャビティの内壁にスロットに対応して軸方向に形成された溝を用いることにより、この溝を介して溶融樹脂がステータ体の両方に十分に行きわたり、ショートショットをなくすと共に薄肉の第1、第2輪状絶縁カバーが確実に形成されるようにした回転検出器用ステータ構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明による回転検出器用ステータ構造は、全体形状が輪状をなし内方へ向けて突出する複数の磁極を有するステータ体と、前記ステータ体に金型を用いて一体成形された第1、第2輪状絶縁カバーと、前記各磁極に前記第1、第2輪状絶縁カバーを介して設けられたステータ巻線と、前記ステータ巻線を覆うため前記第1、第2輪状絶縁カバーに設けられた第1、第2輪状巻線カバーとを備えた回転検出器用ステータ構造において、前記金型のキャビティの内壁に設けられた溝により前記第1、第2輪状絶縁カバーに一体成形された突条は、前記ステータ体のスロット内の奥側中央位置でかつ軸方向に沿って形成されていると共に、前記突条の一端には、前記突条と同一位置に一体に形成された渡り線ガイド突起が突出して形成されている構成であり、また、前記突条は前記各スロット内に各々形成されている構成である。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による回転検出器用ステータ構造の好適な実施の形態について説明する。尚、従来例と同一又は同等部分には同一符号を用いて説明する。
図1において符号1で示されるものは多層型の転積により積層されたステータ体であり、このステータ体1には、内方へ向けて突出する複数の磁極2がスロット2Aを介して所定角度間隔で形成されている。
前記スロット2Aの奥側に形成された凹状壁部2Aaは、平面的に見て山形状に形成されている。
【0009】
前記ステータ体1の表裏面に溶融樹脂による射出成形を用いて第1、第2輪状絶縁カバー3、4を一体成形する場合、前記ステータ体1を図示しない射出成形機の金型のキャビティ内に設置し、型閉型締後に溶融樹脂を射出することにより、ステータ体1の両面に第1、第2輪状絶縁カバー3、4がインサート成形により一体に成形される。
【0010】
前述の場合、前記金型のキャビティの形状は、図1の点線にて示されるように構成されており、このキャビティの内壁に溝30が形成され、この溝30はステータ体1のスロット2A内の奥側中央位置に位置し、図1では各スロット2A内全てに形成されている。
従って、前記キャビティ内で射出成形した場合、この溝30によって突条40が第1、第2輪状絶縁カバー3、4間に一体に形成され、この溝30を介してステータ体1の両面間に円滑に溶融樹脂が流れるため、ショートショットの発生を防止して、第1、第2輪状絶縁カバー3、4の前記突条40の部分を除き薄肉成形を達成することができる。従って、この突条40は、前記スロット2Aの奥側中央位置に形成されている。
【0011】
前記突条40を一体に有する第1、第2輪状絶縁カバー3、4は、図3から図6で示されるように成形されており、ステータ巻線5を各磁極2に巻回する場合に従来から用いられる渡り線ガイド突起200は、図4で示されるように、前記突条40の一端において前記突条40と同一位置に一体に突出して形成されている。
また、前記突条40を各スロット2A毎又は各スロット2A毎ではない場合、また、各スロット2Aに複数の突条40を形成した場合等の形態とすることができる。尚、ステータ体1の内側には、ロータ1Bが配設され、ステータ巻線5は各輪状絶縁カバー3、4の外側の外側壁部201を介して第1、第2輪状巻線カバー8、9が設けられている。また、前述の形態では、端子ピン保持部7を有するコネクタ一体形の構成について述べたが、コネクタ付でなく、リード線のみで信号を引出す構成とした場合も、適用できるものである。
【0012】
【発明の効果】
本発明による回転検出器用ステータ構造は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、ステータ体に第1、第2輪状絶縁カバーを一体にインサート成形する場合、スロットに対応した位置の金型に溝を形成しているため、射出成形時に溶融樹脂がこの溝を介してステータ体の両面に行きわたるため、ショートショットを起すことなく第1、第2輪状絶縁カバーを薄肉で形成することができる。
また、この溝の数は金型のキャビティの内面形状の変更で任意とすることができ、溶融樹脂の最適な流動を確保して薄肉のインサート成形を達成することができる。また、この溝によって成形された突条の一端に渡り線ガイド突起を一体に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による回転検出器用ステータ構造におけるステータ体と金型との関係を平面的に示す構成図である。
【図2】 図1のスロットを示す拡大斜視図である。
【図3】 本発明による回転検出器用ステータ構造の巻線後の状態を示す平面図である。
【図4】 図3のA−A拡大断面図である。
【図5】 図3のB−B断面図である。
【図6】 図3のC−C拡大断面図である。
【図7】 従来の回転検出器用ステータ構造のステータ体を示す平面図である。
【図8】 図7のD−D拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ステータ体
2 磁極
3、4 第1、第2輪状絶縁カバー
5 ステータ巻線
8、9 第1、第2輪状巻線カバー
2A スロット
2Aa 凹状壁部
40 突条
200 渡り線ガイド突起
Claims (2)
- 全体形状が輪状をなし内方へ向けて突出する複数の磁極(2)を有するステータ体(1)と、前記ステータ体(1)に金型を用いて一体成形された第1、第2輪状絶縁カバー(3,4)と、前記各磁極(2)に前記第1、第2輪状絶縁カバー(3,4)を介して設けられたステータ巻線(5)と、前記ステータ巻線(5)を覆うため前記第1、第2輪状絶縁カバー(3,4)に設けられた第1、第2輪状巻線カバー(8,9)とを備えた回転検出器用ステータ構造において、
前記金型のキャビティの内壁に設けられた溝(30)により前記第1、第2輪状絶縁カバー(3,4)に一体成形された突条(40)は、前記ステータ体(1)のスロット(2A)内の奥側中央位置でかつ軸方向に沿って形成されていると共に、前記突条 (40) の一端には、前記突条 (40) と同一位置に一体に形成された渡り線ガイド突起 (200) が突出して形成されていることを特徴とする回転検出器用ステータ構造。 - 前記突条(40)は前記各スロット(2A)内に各々形成されていることを特徴とする請求項1記載の回転検出器用ステータ構造。
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