JP3659923B2 - 伸縮シリンダ装置 - Google Patents

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JP3659923B2 JP2002077627A JP2002077627A JP3659923B2 JP 3659923 B2 JP3659923 B2 JP 3659923B2 JP 2002077627 A JP2002077627 A JP 2002077627A JP 2002077627 A JP2002077627 A JP 2002077627A JP 3659923 B2 JP3659923 B2 JP 3659923B2
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雅之 二片
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、クレーンや高所作業車等のブームに組み込まれてブームを伸縮移動させる駆動源としての2本配管型の伸縮シリンダ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、クレーンや高所作業車等のブームに組み込まれて多段のブームを伸縮移動させる駆動源として、例えば、油圧式の伸縮シリンダ装置が採用されている。
図4は、従来の伸縮シリンダ装置における要部の一例を示す断面図である。また、図5(a)は従来の伸縮シリンダ装置における全体構造を示す部分断面図であり、(b)は収縮用配管の先端部を示す要部断面図である。なお、図示の便宜上から、下半部分は対称構造を有するため省略図示している。
図示するように、伸縮シリンダ装置41は、シリンダチューブ42内にピストン43を摺動可能に組み込んでおり、該ピストン43を、ロッドエンド44と中空ロッド45とから成るロッド46の先端に接続し、上記ロッドエンド44の挿通孔部44aには、ピストン43の先端側(図4中、左側)に位置する先端側空間部Fに流体を供給するために伸長用配管47が挿通され、上記ピストン43の基端側(図4中、右側)に位置する基端側空間部Rに流体を供給するために、先端開口部が基端側空間部Rへと径方向外方へ屈曲した収縮用配管48(図5(b)参照)が、該伸長用配管47に沿って並設されている。そして、各配管47,48を覆うようにして、上記中空ロッド45が設けられている。
【0003】
この伸縮シリンダ装置41では、上記ロッドエンド44の挿通孔部44aの先端側(図4中、左側)に、上記伸長用配管47の先端部が溶接部W1にて溶接固定されており、この溶接によって、前記挿通孔部44aにおける伸長用配管47との間隙をシールしている。また、図5(b)に示すように、上記収縮用配管48の先端部も、ロッドエンド44と溶接部W2にて溶接で固定およびシールがなされている。さらに、ロッドエンド44の基端部には、中空ロッド45が溶接固定されている。すなわち、ロッドエンド44、中空ロッド45、伸長用配管47、収縮用配管48は溶接で一体になるように固定されている。
そして、ロッドエンド43の外周部には上記ピストン44が螺合装着され、該ピストン44にシリンダチューブ42とのシール性および摺動精度をもたせている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、従来の伸縮シリンダ装置41では、基端側空間部Rに供給された作動流体が、中空ロッド45の外面を繰り返し加圧して中空ロッド45を伸縮させたり、上記伸長用配管47内および収縮用配管48内に作動流体の圧力が繰り返し掛かって伸縮したりして、溶接部W1,W2に応力が集中してしまい、この溶接部W1,W2が破損する虞があった。そして、破損が生じるとロッドエンド43のシール性が阻害され、伸縮シリンダ装置41の作動不良の原因となる場合があった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、伸長用配管および収縮用配管の先端部との溶接部を排除しながら、ロッドエンドに対する各配管のシール性を良好に確保して、作動不良の原因を回避することができる2本配管型の伸縮シリンダ装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために提案されたもので、請求項1に記載のものは、先端部が閉塞されたシリンダチューブと、
該シリンダチューブ内に摺動可能に組み込まれたピストンと、
該ピストンの先端側に位置する先端側空間部に作動流体を供給すべく、先端部が上記ピストンの先端側へ向かって延出され、基端部がマニホールド側に接続された伸長用配管と、
該伸長用配管に沿うように配され、上記ピストンの基端側に位置する基端側空間部に作動流体を供給すべく、先端部が上記ピストンの基端側へ向かって延出され、基端部がマニホールド側に接続された収縮用配管と、
上記伸長用配管および収縮用配管の基端側外周部を覆うように配され、先端開口部をロッドエンドにより閉塞されるとともに、基端部がマニホールド側に接続された中空ロッドと、を備えた伸縮シリンダ装置であって、
前記ロッドエンドは、内側ロッドエンドと外側ロッドエンドとに分割形成され、外側ロッドエンドを中空ロッドの先端に溶接固定し、当該ロッドエンドの先端側を囲繞するようにピストンを螺合して装着するとともに、内部には、前記先端側空間部に連通する挿通孔部と、前記基端側空間部に連通する流体供給路と、該流体供給路と収縮用配管の先端開口部とを連通状態にする接続孔部と、を開設し、
前記流体供給路を内側ロッドエンド、外側ロッドエンド、およびピストンを介して形成し、前記挿通孔部および接続孔部を内側ロッドエンドに開設し、
前記挿通孔部に伸長用配管を挿通するとともに、接続孔部に収縮用配管を挿通して、伸長用配管の外周面とこの外周面を覆う前記挿通孔部の内周面との間、および収縮用配管の外周面とこの外周面を覆う前記接続孔部の内周面との間にシール部材を設けて各々シールするとともに、挿通孔部および接続孔部に対して伸長用配管および収縮用配管を各々伸縮移動可能としたことを特徴とする伸縮シリンダ装置である。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
ここで、図1は、第1の実施形態の伸縮シリンダ装置における要部を示す断面図である。また、図2は、第1の実施形態の伸縮シリンダ装置における全体構造を示す部分断面図である。
なお、本実施形態の伸縮シリンダ装置は、クレーンや高所作業車等のブームに組み込まれて、該ブームを伸縮移動させる駆動源として機能する2本配管型の伸縮シリンダ装置である。
【0008】
伸縮シリンダ装置1は、図1および図2に示すように、円筒体状のシリンダチューブ2を備えており、このシリンダチューブ2の先端部(図中、左側)には蓋3が溶接固定されてシリンダチューブ2を閉塞している。また、シリンダチューブ2の基端部(図中、右側)にはシール機構5等が内装されて拡幅されたシリンダヘッド6が設けられている。
【0009】
このシリンダチューブ2内には、中空ロッド7とロッドエンド8とから構成されるロッド9と、該ロッド9の先端(図中、左端)に接続されたピストン10と、ロッド9内に備えた伸長用配管11および収縮用配管12とが設けられている。そして、ピストン10は、シリンダチューブ2の内周面を相対的に長手方向へ摺動可能に組み込まれ、シリンダチューブ2の内部空間を、該ピストン10の先端側(図中、左側)に位置する先端側空間部Fと、ピストン10の基端部(図中、右側)に位置する基端側空間部Rとに分割している。なお、ピストン10の詳細構造については後述する。
【0010】
次に、伸長用配管11、収縮用配管12、およびロッド9の各構成要素について説明する。
伸長用配管11は、上記先端側空間部Fに作動流体を供給するためのものであり、図中右側の基端部をシリンダチューブ2の基端側外方に配置されたマニホールド13に接続するとともに、図中左側の先端部を後述するピストン10の先端側(図中、左側)へ向かって延出させて、後述するロッドエンド8の先端部近傍まで挿通している。さらに、本実施形態では、伸長用配管11は先端部分がシリンダチューブ2の軸芯に一致するように配されている。なお、マニホールド13には、作動油等の作動流体を供給するポンプ、開閉弁、配管等の圧力系が接続されることになる。また、伸長用配管11の先端部分はロッドエンド8に接続するが、これについては後述する。
【0011】
そして、伸長用配管11に沿うように、上記基端側空間部Rに作動流体を供給するための収縮用配管12が配されている。この収縮用配管12は、図中右側の基端側を上記マニホールド13に接続するとともに、図中左側の先端開口部をピストン10の基端側へ延出させて、後述するロッドエンド8に接続している。本実施形態では、収縮用配管12は、シリンダチューブ2の軸芯から偏心するとともに、伸長用配管11と略平行な状態で配されている。なお、収縮用配管12の先端部分とロッドエンド8との接続については後述する。
【0012】
ロッド9の一構成要素である中空ロッド7は、上記した伸長用配管11および収縮用配管12の基端側外周部を覆うように配されており、両配管11,12を内部に収納する状態で設けられている。そして、この中空ロッド7は、図中左側の先端開口部7aにロッドエンド8を接続して閉塞させるとともに、図中右側の基端部をマニホールド13に溶接固定している。
【0013】
ロッドエンド8は、上記中空ロッド7よりも厚肉な略円筒の形状を有しており、具体的には、厚肉円筒状の内側ロッドエンド8aを管状の外側ロッドエンド8bの内径側に嵌合し、シール部材14にて内側ロッドエンド8aの外周面と外側ロッドエンド8bの内周面との間をシールして構成されている。そして、このロッドエンド8は、外側ロッドエンド8bを中空ロッド7の先端に溶接固定して、中空ロッド7と同軸上に位置する状態で該中空ロッド7の先端開口部7aを閉塞している。
【0014】
さらに、このロッドエンド8は、外側ロッドエンド8bの外周面におねじ部8cを設け、該おねじ部8cに後述するピストン10のめねじ部を螺合してピストン10を取り付けるように構成されている。すなわち、ロッド9は、薄肉の中空ロッド7にはピストン10を直接取り付けず、中空ロッド7よりも厚い肉厚を有するロッドエンド8にピストン10を接続するように構成されている。したがって、伸縮シリンダ装置1を繰り返し伸縮動作して、シリンダチューブ2とピストン10との間に発生した摩擦力等の負荷がピストン10を介してロッド9に繰り返し加えられても、ピストン10の取付箇所、すなわち、おねじ部8cが損傷し難く、ピストン10がロッド9から脱落し難い。
【0015】
また、ロッドエンド8は、軸方向に貫通した挿通孔部8dを内側ロッドエンド8aの軸芯に開設するとともに、先端面に円環状のスリーブ15を突出させて挿通孔部8dを延長し、該挿通孔部8dの内周面と伸長用配管11の外周面との間に微小な間隙を形成した状態で伸長用配管11を挿通させている。そして、このロッドエンド8の挿通孔部8dの内周面と伸長用配管11の外周部との狭小間隙をシールするために、挿通孔部8dの内周面と伸長用配管11の外周部との間にはOリング等のシール部材16が嵌合されている。したがって、ロッドエンド8の挿通孔部8dにおいて、伸長用配管11は、挿通孔部8dとの間隙を溶接することなくシールしながらロッドエンド8に対して伸縮移動可能な状態に構成されている。なお、本実施形態では、挿通孔部8dの内周面に溝を周方向に形成し、該溝内にシール部材16を嵌合したが、伸長用配管11の外周面に溝を形成してシール部材16を嵌合するようにしてもよい。
【0016】
そして、このロッドエンド8は、基端側空間部Rに連通する流体供給路17と、該流体供給路17と収縮用配管12の先端開口部とを連通状態にする接続孔部18とをそれぞれ内側ロッドエンド8aに開設している。本実施形態において、流体供給路17は、基端側空間部Rに作動流体を供給するために開設された空間であり、内側ロッドエンド8aに径方向外側に向かって開設された孔17aと、該孔17aに連通するように内側ロッドエンド8aの外周面上に形成された円周溝17bと、該円周溝17bと連通する状態で外側ロッドエンド8bを径方向に貫通する孔17cと、該孔17cと連通するように外側ロッドエンド8bの外周面上に形成された円周溝17dとにより形成されている。
【0017】
また、接続孔部18は、挿通孔部8dの軸芯から偏心した位置に開設されて、流体供給路17の孔17aと連通している。そして、この接続孔部18は、収縮用配管12の先端開口部を覆うようにして嵌合し、該接続孔部18の内周面と収縮用配管12の先端開口部との間にOリング等のシール部材19を設けて、収縮用配管12の外周面との微小な間隙をシールしながら、収縮用配管12が接続孔部18の軸方向に伸縮移動できるように構成されている。なお、本実施形態においては、接続孔部18の内周面に溝を周方向に形成し、該溝内にシール部材19を嵌合したが、収縮用配管12の外周面に溝を形成してシール部材19を嵌合することで上記間隙をシールしてもよい。
【0018】
次に、ピストン10について説明する。
前記したロッドエンド8の外周部には、その先端側(図1中、左側)に囲繞するように略コップ形状のピストン10が装着されている。このピストン10は、スカート部10aの内周面に形成しためねじ部10bとロッドエンド8のおねじ部8cとを螺合することにより外側ロッドエンド8bの外周部に着脱可能な状態で取り付けられており、基端側(図1中、右側)に止めねじ20を設けて固定され、ロッドエンド8から不用意に脱離しないように構成されている。そして、ピストン10は、シリンダチューブ2とのシールおよび摺動精度をもたせるために、外周部にパッキン等のシール部材21およびウエアリング22を装着し、このシール部材21とウエアリング22を介して外周面をシリンダチューブ2の内周面に接触させている。なお、ピストン10は、ロッドエンド8のスリーブ15を嵌合する凹部23を形成し、該凹部23の内周面とスリーブ15の外周面との間にOリング等のシール部材24を嵌合して、凹部23とスリーブ15との間隙をシールしている。
【0019】
また、このピストン10の先端側(図1中、左側)の軸芯には、開口部10cが開設されている。この開口部10cは、シリンダチューブ2内の先端側空間部Fと、挿通孔部8dに挿通された伸長用配管11の内部と連通するように形成されている。したがって、マニホールド13側から伸長用配管11の内部に作動流体を圧送すると、作動流体は、伸長用配管11の先端側開口部から開口部10cを通って先端側空間部F、具体的には、ピストン10と蓋3との間の空間に流れ込む。
【0020】
さらに、ピストン10のスカート部10aは、外側ロッドエンド8bに形成された円周溝17dと連通するように連通孔10dを開設している。したがって、収縮用配管12の内部は、流体供給路17および連通孔10dを介して基端側空間部と連通するので、マニホールド13側から収縮用配管12の内部に作動流体を圧送すると、作動流体は、収縮用配管12の先端側開口部から流体供給路17と連通孔10dとを通って、基端側空間部R、具体的には、シリンダチューブ2とスカート部10aとの間や、シリンダチューブ2と中空ロッド7との間の空間に流れ込む。
【0021】
次に、本実施形態の伸縮シリンダ装置1における作用を説明する。
なお、本実施形態の伸縮シリンダ装置1では、シリンダチューブ2の基端側外方に設けられたマニホールド13に作動流体を供給するポンプ、開閉弁、配管等の圧力系が接続される。したがって、クレーンや高所作業車等のブームの駆動源として使用する場合には、マニホールド13側をブームの基端側とし、蓋3側を先端側として接続配置することが好ましいが、これに限るものではない。
【0022】
図1および図2に示す収縮状態において、ピストン10はシリンダチューブ2の先端側に待機し、中空ロッド7や伸長用配管11および収縮用配管12はシリンダチューブ2内に収納されている。また、この収納状態では、シリンダチューブ2の基端側空間部Rの容積が最大になっている。
【0023】
まず、伸縮シリンダ装置1を伸長状態にするには、マニホールド13および伸長用配管11を介して、先端側空間部Fに作動流体を供給する。すると、先端側空間部Fに作動流体が充填されて容積が増大するので、シリンダチューブ2が図1中左側に移動、すなわち伸長し、このシリンダチューブ2の移動(伸長)に伴って基端側空間部Rの容積が減少する。これにより基端側空間部R内の作動流体が流体供給路17および収縮用配管12を通して排出され、各配管11,12および中空ロッド7がシリンダチューブ2内から相対的に進出する。すなわち、伸縮シリンダ装置1は伸長状態となる。
【0024】
一方、伸縮シリンダを収縮状態にするには、マニホールド13および収縮用配管12を介して、流体供給路17から基端側空間部Rに作動流体を供給する。すると、基端側空間部Rに作動流体が充填されて容積が増大するので、シリンダチューブ2が図1中右側に移動、すなわち収縮し、このシリンダチューブ2の移動(収縮)に伴って先端側空間部Fの容積が減少する。これにより先端側空間部F内の作動流体が伸長用配管11内を通ってマニホールド13へと排出され、伸長用配管11および中空ロッド7がシリンダチューブ2内へ相対的に後退する。すなわち、伸縮シリンダ装置1は収縮状態となる。
【0025】
上記のような本実施形態の伸縮シリンダ装置1では、ピストン10の往復作動により伸長用配管11および収縮用配管12に内圧が繰り返し掛かって該配管11、12が伸縮する現象が生じても、これらの先端部が自由に伸縮移動し得るので、各配管11,12とロッドエンド8との接続箇所において応力集中は生じない。また、伸長用配管11の外周面と挿通孔部8dの内周面との間にシール部材16を設けるとともに、収縮用配管12の外周面と接続孔部18の内周面との間にシール部材19を設けているので、挿通孔部8dの内周面と各配管11,12の外周面との間におけるシール性を良好に確保して、作動不良の原因を回避することができる。
【0026】
また、シール部材16および19を交換する際には、シリンダヘッド6のシール機構5を外してシリンダチューブ2を取り去り、ピストン10や中空ロッド7等をむき出しにした後、止めねじ20を外して、ピストン10をロッドエンド8から(具体的には、外側ロッドエンド8bから)回し取る。さらに、内側ロッドエンド8aを引き抜くと、シール部材16,19が内側ロッドエンド8aの挿通孔部8dの内周面および接続孔部18の内周面に現れて交換可能な状態になる。そして、これらのシール部材16,19を別途準備した新品のシール部材16,19に交換し、再び伸縮シリンダ装置1を組み立てれば、ロッドエンド8の挿通孔部8dおよび接続孔部18におけるシール性を回復させることができる。すなわち、伸縮シリンダ装置1は、上記のような容易な作業により挿通孔部8dおよび接続孔部18における前記シール性を維持することができるので、保守作業の負担を軽減することができる。
【0027】
なお、本実施形態においては、ロッドエンド8の先端面に円環状のスリーブ15を突出させ、該スリーブ15の先端まで挿通孔部8dを開設するとともに伸長用配管11を挿通させたが、スリーブ15を設けずにロッドエンド8の先端面を平坦にしてもよい。また、伸長用配管11をピストン10の開口部10c内にも挿入するように構成してもよいが、ピストン10とロッドエンド8に支持された状態で曲げや剪断等の負荷を受けて伸長用配管11が破損する虞を無くすために、伸長用配管11はロッドエンド8の挿通孔部8dのみに挿通させることが好ましい。
【0028】
ところで、上記実施形態では、伸縮シリンダ装置1は、伸長用配管11とシリンダチューブ2とを同心円上に位置するように、すなわち、伸長用配管11の軸芯とシリンダチューブ2の軸芯とを一致するようにして備えていたが、本発明はこれに限定されない。例えば、図3に示す伸縮シリンダ装置21を本発明の第2実施形態としてもよい。
【0029】
第2実施形態の伸縮シリンダ装置31は、基本的には前記した第1実施形態と同じ構成であるが、伸長用配管32および収縮用配管33がシリンダチューブ軸芯から偏心するように並設されている点で異なる。
この伸長用配管32は、内側ロッドエンド34aと外側ロッドエンド34bとからなるロッドエンド34のうち、内側ロッドエンド34aに形成された挿通孔部34c内に挿通支持されるとともに、外周面と挿通孔部34cの内周面との間にOリング等のシール部材35を設けてシールされている。したがって、伸長用配管32の先端部は溶接固定されておらず、ロッドエンド34に対して伸縮移動可能である。なお、伸長用配管32は、ロッドエンド34に接続し、ピストン36の開口部36aを介して先端側空間部Fに連通している。また、収縮用配管33の先端部は、ロッドエンド34内にて軸方向に形成された接続孔部37に差し込まれ、流体供給路38に連通した状態で支持されており、収縮用配管33の外周面を覆うロッドエンド部分にOリング等のシール部材39を設けてシールしている。したがって、該収縮用配管33の先端部も溶接固定されておらず、ロッドエンド34に対して伸縮移動可能である。なお、接続孔部37から開口部36aに向かって開設されたロッドエンド34の開口には、盲プラグ40が取り付けられており、収縮用配管33を流れる作動流体がピストン36の開口部36aおよび先端側空間部Fに流出しないようにしてある。
【0030】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、基端側空間部へと連通する流体供給路を形成するとともに、該流体供給路と収縮用配管の先端開口部とを連通状態にする接続孔部を設け、ロッドエンドの先端側を囲繞するようにピストンを螺合して装着してピストンを形成し、伸長用配管の外周面とこの外周面を覆う前記挿通孔部の内周面との間と、収縮用配管の外周面とこの外周面を覆う前記接続孔部の内周面との間とにシール部材を設けて各々シールするとともに、挿通孔部および接続孔部に対して伸長用配管および収縮用配管を各々伸縮移動可能としたので、ロッドエンドと各配管とのシール性を良好に確保して、作動不良の原因を回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施形態の伸縮シリンダ装置における要部断面図である。
【図2】 第1の実施形態の伸縮シリンダ装置における全体構造を示す部分断面図である。
【図3】 第2の実施形態の伸縮シリンダ装置における要部断面図である。
【図4】 従来の伸縮シリンダ装置の一例における要部断面図である。
【図5】 (a)は従来の伸縮シリンダ装置における全体構造を示す部分断面図であり、(b)は収縮用配管の先端部を示す要部断面図である。
【符号の説明】
1 伸縮シリンダ装置
2 シリンダチューブ
3 蓋
5 シール機構
6 シリンダヘッド
7 中空ロッド
7a 先端開口部
8 ロッドエンド
8a 内側ロッドエンド
8b 外側ロッドエンド
8c おねじ部
8d 挿通孔部
9 ロッド
10 ピストン
10a スカート部
10b めねじ部
10c 開口部
10d 連通孔
11 伸長用配管
12 収縮用配管
13 マニホールド
14 シール部材
15 スリーブ
16 シール部材
17 流体供給路
18 接続孔部
19 シール部材
20 止めねじ
21 シール部材
22 ウエアリング
23 凹部
24 シール部材
31 伸縮シリンダ装置
32 伸長用配管
33 収縮用配管
34 ロッドエンド
34a 内側ロッドエンド
34b 外側ロッドエンド
34c 挿通孔部
35 シール部材
36 ピストン
36a 開口部
37 接続孔部
38 流体供給路
39 シール部材
40 盲プラグ
F 先端側空間部
R 基端側空間部
W1 溶接部
W2 溶接部

Claims (1)

  1. 先端部が閉塞されたシリンダチューブと、
    該シリンダチューブ内に摺動可能に組み込まれたピストンと、
    該ピストンの先端側に位置する先端側空間部に作動流体を供給すべく、先端部が上記ピストンの先端側へ向かって延出され、基端部がマニホールド側に接続された伸長用配管と、
    該伸長用配管に沿うように配され、上記ピストンの基端側に位置する基端側空間部に作動流体を供給すべく、先端部が上記ピストンの基端側へ向かって延出され、基端部がマニホールド側に接続された収縮用配管と、
    上記伸長用配管および収縮用配管の基端側外周部を覆うように配され、先端開口部をロッドエンドにより閉塞されるとともに、基端部がマニホールド側に接続された中空ロッドと、を備えた伸縮シリンダ装置であって、
    前記ロッドエンドは、内側ロッドエンドと外側ロッドエンドとに分割形成され、外側ロッドエンドを中空ロッドの先端に溶接固定し、当該ロッドエンドの先端側を囲繞するようにピストンを螺合して装着するとともに、内部には、前記先端側空間部に連通する挿通孔部と、前記基端側空間部に連通する流体供給路と、該流体供給路と収縮用配管の先端開口部とを連通状態にする接続孔部と、を開設し、
    前記流体供給路を内側ロッドエンド、外側ロッドエンド、およびピストンを介して形成し、前記挿通孔部および接続孔部を内側ロッドエンドに開設し、
    前記挿通孔部に伸長用配管を挿通するとともに、接続孔部に収縮用配管を挿通して、伸長用配管の外周面とこの外周面を覆う前記挿通孔部の内周面との間、および収縮用配管の外周面とこの外周面を覆う前記接続孔部の内周面との間にシール部材を設けて各々シールするとともに、挿通孔部および接続孔部に対して伸長用配管および収縮用配管を各々伸縮移動可能としたことを特徴とする伸縮シリンダ装置。
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