JP3658617B2 - 自動車のステアリングホイールにおけるコンビネーションスイッチ及びエアーバッグ用ロータリーコイルの取付機構 - Google Patents
自動車のステアリングホイールにおけるコンビネーションスイッチ及びエアーバッグ用ロータリーコイルの取付機構 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車のステアリングホイールにおけるコンビネーションスイッチ及びエアーバッグ用ロータリーコイルの取付機構に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近来、自動車が衝突した瞬間に、ステアリングホイールの正面側に格納している空気袋を膨張させて運転者の頭部や胸部を保護するための装置、いわゆるエアーバッグが装備されつつある。
【0003】
空気袋は、自動車の衝突を検出した信号により火薬に点火し、その爆発ガスによって膨張させる構成であり、従って点火機構の配線がステアリング部を通してなされている。上述したとおり空気袋はステアリングホイールの正面側に格納されているため、点火機構の配線はステアリングホイールの左右回転に対応して変形させる必要があり、この変形部分はロータリーコイルとして構成している。
【0004】
ロータリーコイルは、相対的に回転可能に結合した内筒と外筒間にフレキシブルな帯状電線を数回緩く巻いて装着して、基準位置に対して所定回数回転可能とした構成であり、内筒はステアリングコラムの外側に回転可能に嵌めてステアリングホイール側に設けたストライカーピンによりステアリングホイールと連動させるように設置し、また外筒はステアリングコラム側に固定して支持する。具体的には、従来は、ロータリーコイルの外筒を、ステアリングコラムに嵌合して支持しているコンビネーションスイッチ、即ち、ライト、ウインカー、ワイパー等の操作用のスイッチを一体的に構成したスイッチの本体の上側にねじ止めして一体に支持している。
【0005】
ロータリーコイルは、エアバッグの動作を確実ならしめるために非常に重要な部品であって、上記基準位置合わせ等に十分な注意が必要であり、取扱いが面倒である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来は、ロータリーコイルとコンビネーションスイッチを一体に支持して、いずれもステアリングコラムに嵌合して設置するので、コンビネーションスイッチの故障に際しての交換において次のような不都合がある。
a.コンビネーションスイッチのみをロータリーコイルと分離して交換することができない。
b.交換に際しては、ステアリングホイールを外さなければならないので、面倒である。
本発明はこのような課題を解決することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、本発明では、ステアリングコラムに取り付けた支持枠を介してロータリーコイルを固定する一方、前記支持枠には、コンビネーションスイッチの操作レバーを一方側から通過可能な横溝を形成すると共に、コンビネーションスイッチ本体には、ステアリングコラムを一方側から通過可能な縦溝を形成し、上記横溝を形成した支持枠内に、支持枠横方向から前記縦溝を介してステアリングコラムを跨ぐように前記コンビネーションスイッチ本体を組み付けて前記支持枠に固定する構成の自動車のステアリングホイールにおけるコンビネーションスイッチ及びエアーバッグ用ロータリーコイルの取付機構を提案する。
【0008】
そして本発明では、上記の構成において、支持枠は、ステアリングコラムに取り付ける板状の第1のブラケットと、第1のブラケットの上側にねじ止めして固定する第2のブラケットとから構成し、第2のブラケットは、左右側の脚部と、脚部により第1のブラケットから距離をおいて支持される取付台部を設けると共に、脚部に横溝を形成した枠状の構成とし、取付台部にロータリーコイルをねじ止めすると共に脚部にコンビネーションスイッチ本体をねじ止めする構成とすることを提案する。
【0009】
そして本発明では、上記の構成において、第1のブラケットと第2のブラケット及びコンビネーションスイッチ本体と第2のブラケットは独立したねじにより固定する構成としたり、または第1のブラケットと第2のブラケット及びコンビネーションスイッチ本体と第2のブラケットは共通のねじにより固定する構成とすることを提案する。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
まず図1〜図3は本発明の実施の形態の一例を示すもので、図1は各構成要素を示す拡散斜視図、図2はロータリーコイルのみを取り付けた状態の斜視図、図3はロータリーコイルとコンビネーションスイッチの両者を取り付けた使用状態を示す斜視図である。
【0011】
これらの図において、符号1はコンビネーションスイッチであり、このコンビネーションスイッチ1は、本体2の左右側にスイッチ操作用のレバー3a,3bを操作可能に突設している。このコンビネーションスイッチ1は、ライト、ウインカー、ワイパー等の操作スイッチを一体的に構成したもので、各レバー3a,3bによるスイッチ操作の具体的内容や具体的な構成は適宜である。
【0012】
符号4はエアバッグ動作用のロータリーコイルであり、このロータリーコイル4は、相対的に回転可能に結合した内筒5と外筒6間にフレキシブルな帯状電線(図示省略)を数回緩く巻いて装着した構成で、詳細は図示を省略しているが、内筒5と外筒6のいずれにも接続用の電線27が導出されている。内筒5はステアリングコラム7の外側に隙間をもって嵌まる内径を有し、また図示を省略しているステアリングホイール側に設けたストライカーピン8の嵌合孔9を設けている。また外筒6には、取付ねじ10用の孔11を形成した取付片12を設けている。
【0013】
符号13は支持枠であり、第1のブラケット14と第2のブラケット15とをねじ止めして構成するものである。第1のブラケット14は、板状の構成でステアリングコラム7を横断するように溶接により取り付けている。また第2のブラケット15は、左右側の脚部16と、これらの脚部16により第1のブラケット14から距離をおいて支持される取付台部17を設けた構成で、取付台部17にはステアリングコラム7が挿通する孔18とねじ10用の孔19を形成しており、また脚部16には、一方側、即ち、図中の手前側に開口した横溝20を形成している。また脚部16の下部には取付ねじ21a,21b用の孔22a,22bを上下2段に形成しており、下段側の孔22bに対応して、第1のブラケット14には孔23bを有する折曲片24を形成している。
【0014】
一方、上記コンビネーションスイッチ1の本体2には、一方側、即ち、図中の奥側に開口して、ステアリングコラム7が挿通可能な縦溝25を形成すると共に、上記取付ねじ21a及び孔22aに対応するねじ止め部26を形成している。
【0015】
以上の構成において、孔22b,23bと取付ねじ21bにより、ステアリングコラム7に固定されている第1のブラケット14に第2のブラケット15を固定することができ、そして取付片12の孔11と取付台部17の孔19と取付ねじ10により、第2のブラケット15の取付台部17にロータリーコイル4の外筒6を固定することができる。この固定作業は、ステアリングホイール(図示省略)はステアリングコラム7内のステアリングシャフト(図示省略)から外し、第2のブラケット15とロータリーコイル4をステアリングコラム7の上方から嵌めて行う。次いで、ステアリングホイール側のストライカーピン8を嵌合孔9に嵌合させてステアリングホイールをステアリングシャフトに取り付ける。このような作業によりロータリーコイル4が所定位置に取り付けられ、図2に示す状態となる。
【0016】
次いで図2の状態において、コンビネーションスイッチ1を図中矢印で示す方向に移動させ、本体2から左右側に突出しているレバー3a,3bを第2のブラケット15の横溝20に対応させると共に、縦溝25をステアリングコラム7に対応させて装着し、この状態でねじ止め部26、孔22aを対応させて取付ねじ22aによりねじ止めを行うことにより、支持枠13に対してコンビネーションスイッチ1を取り付けることができ、図3に示す状態となる。この状態において、コンビネーションスイッチ1におけるウインカーの自動戻し機構は、ロータリーコイル4の内筒5の嵌合孔9を貫通して下方に突出するストライカーピン8により作動される。
【0017】
以上の組立工程と逆の動作を行えば、ステアリングホイールを外さずにコンビネーションスイッチ1のみを支持枠13から外して図2の状態にもたらすことができる。
【0018】
以上に説明した実施の形態では、第1のブラケット14と第2のブラケット15及びコンビネーションスイッチ1の本体2と第2のブラケット15は独立した取付ねじ21a,21bにより固定する構成としているが、この他、図示は省略するが、第1のブラケット14と第2のブラケット15及びコンビネーションスイッチ1の本体2と第2のブラケット15を共通の取付ねじにより固定する構成とすることもできる。
【0019】
後者の構成では、支持枠13にコンビネーションスイッチ1を取り付ける際、及び支持枠13からコンビネーションスイッチ1を取り外す際に、第1のブラケット14と第2のブラケット15の固定を一時的に解除する必要があるが、第2のブラケット14及びこれに取付けているロータリーコイル4はステアリングコラム7に装着したままで良いので、やはり上述と同様にステアリングホイールを外さずにコンビネーションスイッチ1の取付け、取外しを行うことができる。
【0020】
また以上に説明した実施の形態では、ロータリーコイル4の内筒5とコンビネーションスイッチ1の自動戻し機構の作動は、ロータリーコイル4の内筒5を貫通するストライカーピン8により行う構成であるが、この他、内筒とステアリングコラム7間に回転可能に装着した筒状のキャンセルカムを用いる等、周知の適宜の機構を適用できるものである。
【0021】
【発明の効果】
本発明は、以上のとおり、エアバッグ動作用のロータリーコイルとコンビネーションスイッチをステアリングコラムの周囲に支持する機構において、以下のような効果がある。
a.コンビネーションスイッチが故障した場合等には、コンビネーションスイッチのみをロータリーコイルと分離して交換することができる。
b.a.の交換に際しては、ステアリングホイールを外す必要がない。
c.従って、エアバッグの動作を確実ならしめるために非常に重要な部品であるロータリーコイルの取扱いが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 各構成要素を示す拡散斜視図である。
【図2】 ロータリーコイルのみを取り付けた状態の斜視図である。
【図3】 ロータリーコイルとコンビネーションスイッチの両者を取り付けた使用状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 コンビネーションスイッチ
2 本体
3 操作レバー
4 ロータリーコイル
5 内筒
6 外筒
7 ステアリングコラム
8 ストライカーピン
9 嵌合孔
10 取付ねじ
11 孔
12 取付片
13 支持枠
14 第1のブラケット
15 第2のブラケット
16 脚部
17 取付台部
18 孔
19 孔
20 横溝
21 取付ねじ
22 孔
23 孔
24 折曲片
25 縦溝
26 ねじ止め部
27 電線
Claims (4)
- ステアリングコラムに取り付けた支持枠を介してロータリーコイルを固定する一方、前記支持枠には、コンビネーションスイッチの操作レバーを一方側から通過可能な横溝を形成すると共に、コンビネーションスイッチ本体には、ステアリングコラムを一方側から通過可能な縦溝を形成し、上記横溝を形成した支持枠内に、支持枠横方向から前記縦溝を介してステアリングコラムを跨ぐように前記コンビネーションスイッチ本体を組み付けて前記支持枠に固定することを特徴とする自動車のステアリングホイールにおけるコンビネーションスイッチ及びエアーバッグ用ロータリーコイルの取付機構
- 支持枠は、ステアリングコラムに取り付ける板状の第1のブラケットと、第1のブラケットの上側にねじ止めして固定する第2のブラケットとから構成し、第2のブラケットは、左右側の脚部と、脚部により第1のブラケットから距離をおいて支持される取付台部を設けると共に、脚部に横溝を形成した枠状の構成とし、取付台部にロータリーコイルをねじ止めすると共に脚部にコンビネーションスイッチ本体をねじ止めすることを特徴とする請求項1記載の自動車のステアリングホイールにおけるコンビネーションスイッチ及びエアーバッグ用ロータリーコイルの取付機構
- 第1のブラケットと第2のブラケット及びコンビネーションスイッチ本体と第2のブラケットは独立したねじにより固定することを特徴とする請求項2記載の自動車のステアリングホイールにおけるコンビネーションスイッチ及びエアーバッグ用ロータリーコイルの取付機構
- 第1のブラケットと第2のブラケット及びコンビネーションスイッチ本体と第2のブラケットは共通のねじにより固定することを特徴とする請求項2記載の自動車のステアリングホイールにおけるコンビネーションスイッチ及びエアーバッグ用ロータリーコイルの取付機構
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JP00472596A JP3658617B2 (ja) | 1996-01-16 | 1996-01-16 | 自動車のステアリングホイールにおけるコンビネーションスイッチ及びエアーバッグ用ロータリーコイルの取付機構 |
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1996
- 1996-01-16 JP JP00472596A patent/JP3658617B2/ja not_active Expired - Lifetime
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