JP3658585B2 - プラグ - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源或いは信号供給時にプラグの後端側が発光する発光素子付きプラグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、発光素子付きプラグに関する技術としては、例えば、次のような文献に記載されるものがあった。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−327223号公報
【0004】
この特許文献1に記載された技術は、携帯電話用着信表示機能付きヘッドセットに関するものであり、コードの一端側に、イヤホン及びマイクロフォンからなるヘッドセットが接続され、コードの他端側に、発光ダイオード(以下「LED」という。)が設けられたプラグが接続されている。そして、プラグを携帯電話機のイヤホンマイクロフォン端子に挿入した状態で、電話の着信があったときには、LEDが点灯するので、イヤホンを耳に装着していなくても電話の着信を知ることができ、自動車内等で携帯電話機を安全に使用できるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のLED付きプラグでは、LEDの取付位置や取付方法等に工夫がされていないので、LEDをプラグに取り付けることによってプラグ全体が大きくなったり、プラグの製造が複雑化したり、或いは、プラグ全体を小型化したときに、LEDの取付位置に制約を受けて見づらい位置に取り付けざるを得ない等といった課題があった。
【0006】
本発明は、前記従来技術が持っていた課題を解決し、小型で、製造が容易で、且つ電源或いは信号供給時に発光箇所が見やすい発光素子付きプラグを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の内の請求項1に係る発明では、発光素子付きプラグにおいて、筒状の外ケースと、絶縁性の内ケースと、プラグ本体と、基板と、発光回路と、光透過性の発光筒とを備えている。
【0008】
前記絶縁性の内ケースは、合掌状態に2分割された筒状をなし、内部にプラグ本体装着用の取付孔が形成され、前記筒状の外周面が前記外ケース内の先端側に着脱自在に嵌合されている。前記プラグ本体は、第1及び第2の導体を有するコードの前記第1の導体に接続された導電性の筒状スリーブと、前記第2の導体に接続されたコンタクトと、絶縁部材とを有し、前記スリーブが前記取付孔を貫通する状態で前記取付孔に着脱自在に装着され、前記コンタクトが前記スリーブ内に配置され、前記絶縁部材によって前記コンタクトが前記スリーブに固定されている。
【0009】
前記基板は、表面から裏面を貫通する貫通孔を有し、前記裏面が前記プラグ本体の後端側に対して略直交する方向に固定され、前記コンタクトの後端が前記貫通孔内を貫通して前記表面側へ突出している。前記発光回路は、前記基板に搭載された発光素子及び抵抗を有し、前記発光素子及び前記抵抗が直列に接続され、且つ前記発光素子及び前記抵抗が前記スリーブ及び前記コンタクトに対して並列に接続されている。
【0010】
更に、前記光透過性の発光筒は、前記外ケース内に着脱自在に装着されて内部に前記コードを略直線状に貫通させる筒状をなし、前記筒状の先端開口部が前記発光素子に対向し、前記筒状の後端開口部が前記外ケースの後端開口部の周縁に位置し、前記発光素子から発光する光を前記筒状の先端開口部から受光し、前記受光した光を前記筒状の後端開口部へ伝達して前記後端開口部の周方向に拡散して前記後端開口部の全周を発光させるようになっている。
【0011】
請求項1に係る発明では、このような構成を採用したことにより、コードの第1及び第2の導体間に電流或いは信号が流れると、抵抗を介して発光素子が発光する。発光した光は、発光筒の先端開口部から入射して後端開口部へ伝達され、この後端開口部の周方向に拡散して全周が発光する。これにより、電源或いは信号供給時において、プラグの後端側から発光状態を検知できる。
【0012】
請求項2に係る発明では、請求項1のプラグにおいて、前記発光筒内に位置する前記コードの端末部分をコード固定部材で固定し、前記コード固定部材の外周面の一部を前記発光筒の後端開口部で固定する構造になっている。
【0013】
請求項3に係る発明では、請求項1又は2のプラグにおいて、前記発光筒の後端開口部に、前記発光筒の先端開口部から伝達される光を内側に乱反射させる粗面状の反射面を形成している。
【0014】
請求項4に係る発明では、請求項1又は2のプラグにおいて、前記発光筒の後端開口部に、前記発光筒の先端開口部から伝達される光を内側に反射させる反射面を形成すると共に、前記反射面に光拡散用の凹凸を形成している。
【0015】
請求項5に係る発明では、発光素子付きプラグにおいて、絶縁性のケースと、プラグ本体と、基板と、発光回路と、ロッドレンズと、カバーと、ロックリングとを備えている。
【0016】
前記絶縁性のケースは、合掌状態に2分割された筒状をなし、前記筒状の先端側にプラグ本体装着用の第1の孔が形成され、前記筒状の後端側にレンズ露出用の第2の孔が形成され、第1及び第2の導体を有するコードを前記筒状の側面から略直角方向に引き出すための第3の孔が形成されている。前記プラグ本体は、前記コードの第1の導体に接続された導電性の筒状スリーブと、前記コードの第2の導体に接続されたコンタクトと、絶縁部材とを有し、前記スリーブが前記第1の孔を貫通する状態で前記第1の孔に着脱自在に装着され、前記コンタクトが前記スリーブ内に配置され、前記絶縁部材によって前記コンタクトが前記スリーブに固定されている。
【0017】
前記基板は、表面から裏面を貫通する貫通孔を有し、前記裏面が前記プラグ本体の後端側に対して略直交する方向に固定され、前記コンタクトの後端が前記貫通孔内を貫通して前記表面側へ突出している。前記発光回路は、前記基板に搭載された発光素子及び抵抗を有し、前記発光素子及び前記抵抗が直列に接続され、且つ前記発光素子及び前記抵抗が前記スリーブ及び前記コンタクトに対して並列に接続されている。
【0018】
前記ロッドレンズは、前記ケース内に着脱自在に装着された略ロッド状をなし、前記ロッド状の先端部が前記発光素子に対向し、前記ロッド状の後端部が前記第2の孔に挿入され、前記発光素子から発光する光を前記ロッド状の先端部から受光し、前記受光した光を前記ロッド状の後端部へ伝達して前記後端部の全体を発光させるようになっている。前記カバーは、合掌状態に2分割されたリング部材の一方が帯状の弾性部材の一端に設けられ、前記リング部材の他方が前記弾性部材の他端に設けられ、前記弾性部材が前記ケースの外周面に装着され、前記リング部材の一方と他方が前記第3の孔の位置で接合され且つ内部に前記コードを貫通させるようになっている。更に、前記ロックリングは、前記リング部材の一方と他方の接合部分の外周を着脱自在に固定するようになっている。
【0019】
請求項5に係る発明では、このような構成を採用したことにより、コードの第1及び第2の導体間に電流或いは信号が流れると、抵抗を介して発光素子が発光する。発光した光は、ロッドレンズの先端部から入射して後端部へ伝達され、この後端部全体が発光する。これにより、電源或いは信号供給時において、プラグの後端側から発光状態を検知できる。
【0020】
請求項6に係る発明では、請求項5のプラグにおいて、前記第3の孔内に位置する前記コードの端末部分をコード固定部材で固定し、前記コード固定部材の外周面の一部を前記リング部材で固定する構造になっている。
【0021】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
(構成)
図1(1)〜(5)は、本発明の第1の実施形態を示す直線形発光素子付きプラグの構成図であり、同図(1)は正面図、同図(2)は同図(1)の左側面図、同図(3)は同図(1)のA−A線断面図、同図(4)は同図(1)の一部切り欠き平面図、及び同図(5)は同図(4)の横断面図である。
【0022】
この直線形発光素子付きプラグは、第1の導体11及び第2の導体(例えば、シールド線)12を有するコード10の端末部分に直線状に接続されるものであって、樹脂等で形成された略円筒状の外ケース20を有している。外ケース20における後端開口部の内壁面には、内側に突出する環状凸部21が形成されている。外ケース20内の後端側には、アクリル樹脂等で形成された光透過性の光伝達用発光筒30が着脱自在に装着されている。発光筒30は略円筒状をなし、この後端側外周面に環状凹部31が形成され、この環状凹部31内に外ケース2側の環状凸部21が嵌入している。発光筒30の後端開口部には、先端開口部から伝達される光を内側に反射させる反射面32が形成され、更にこの反射面32が、光を乱反射させるために粗面状に加工されている。
【0023】
外ケース20内の先端側には、樹脂等で形成された絶縁性の内ケース40が着脱自在に嵌入されている。内ケース40は、合掌状態に2分割された略円筒状をなし、この接合面に両者を嵌合するための凹凸部が形成され、更に、内部にプラグ本体装着用の取付孔41が形成されている。取付孔41内には、プラグ本体50の後端側が着脱自在に装着されている。
【0024】
プラグ本体50は、金属等で形成された導電性の略円筒状スリーブ51と、このスリーブ51内の中心軸に配置された丸ピン形等のコンタクト52と、このコンタクト52をスリーブ51内に固定するための黄色樹脂等の絶縁部材53とで構成されている。スリーブ51の後端側外周面には、複数の嵌合用の環状凸部51a,51bが突設されている。プラグ本体50の後端側には、略円板形の基板60の裏面が略直交方向に固定されている。基板60は、表面から裏面を貫通する貫通孔61を有し、コンタクト52の後端部がその貫通孔61内を貫通して表面側へ突出している。コンタクト52の後端が、コード10の端末部分から露出する導体11に半田付け等によって接続されると共に、スリーブ51の後端側が、コード10の端末部分から露出するシールド線12に半田付け等によって接続されている。
【0025】
基板60の表面側には、例えば、LED等の2つの発光素子62,63と1つの抵抗64とからなる発光回路が搭載され、その発光素子62,63が発光筒30の先端開口部に対向する位置に配置されている。基板60に形成された配線により、発光素子62,63及び抵抗64が直列に接続され、更に、この発光素子62,63及び抵抗64が、スリーブ51及びコンタクト52に対して並列に接続されている。
【0026】
コード10の端末部分の外周面は、リング状の固定部材(例えば、金属等で形成されただきラグ)71によって把持固定され、更に、このだきラグ71の外周面及びコード10の外周面が、弾力性を有する樹脂等で形成された筒状のブッシング72により覆われ、このブッシング72の外周面の一部が、発光筒30の後端開口部内に嵌入されて固定されている。ブッシング72は、だきラグ71箇所を発光筒30内に固定すると共に、発光筒30の後端開口部から突出してコード引出部分を覆い、コード10の屈曲による断線等を防止している。これらのだきラグ71及びブッシング72により、コード固定部材が構成されている。
【0027】
図2(1)〜(5)は、図1中の外ケース20及び発光筒30の構成図であり、同図(1)は内部に発光筒30を嵌入した外ケース20の正面図、同図(2)は同図(1)の左側面図、同図(3)は同図(1)の右側面図、同図(4)は同図(2)を90°回転したときの左側面図、及び同図(5)は同図(4)に対する縦断面図である。
【0028】
外ケース20内の先端側には、内ケース40の外周面と嵌合するための環状凹部22が形成されている。
【0029】
図3(1)〜(7)は、図1中の発光筒30の構成図であり、同図(1)は正面図、同図(2)は同図(1)の左側面図、同図(3)は同図(2)に対する縦断面図、同図(4)は同図(3)のB−B線断面図、同図(5)は同図(2)を90°回転したときの左側面図、同図(6)は同図(5)に対する縦断面図、及び同図(7)は同図(3)の反射面32部分の拡大図である。
【0030】
発光筒30における環状凹部31内には、回転方向の位置決めや固定を行うための複数の突起33,34が設けられ、この突起33,34を嵌入するために、外ケース20の環状凸部21側にも複数の凹部が形成されている。発光筒30の側壁は、発光素子62,63から発光した光を効率よく伝達するために、その発光素子62,63に対向する箇所の厚みが他の箇所の厚みより厚くなっている。又、発光筒30の側壁には、長手方向に複数のスリット35,36が形成され、法線方向に対する弾力性を持たせて外ケース20への圧入を容易にしている。
【0031】
図4(1)〜(6)は、図1中の内ケース40の構成図であり、同図(1)は内ケース40を2分割したときの片側の部材の正面図、同図(2)は同図(1)を反時計方向に90°回転したときの左側面図、同図(3)は同図(2)に対する縦断面図、同図(4)は同図(3)に対する右側面図、同図(5)は同図(1)の背面図、及び同図(6)は同図(5)のC−C線断面図である。
【0032】
内ケース40を2分割したときの2つの部材は同一の構造であり、これらの接合面には、嵌合用の突起42及び凹部43がそれぞれ形成されている。内ケース40の外周面には、外ケース20側の環状凹部22に嵌入するための環状凸部44が突設されている。取付孔41内の後端側には、プラグ本体50側の環状凸部51a,51bを嵌入するための嵌合溝45,46が、中心軸に対して直交方向に形成されている。又、嵌合溝45,46の近傍には、スリーブ51とシールド線12との接続箇所を収容するための収容凹部47が、長手方向に形成されている。
【0033】
図5は、図1中の基板60の表面図である。
【0034】
基板60の外縁には、スリーブ51に接続されるシールド線12を貫通させるための複数の切り欠き部65が形成されている。
【0035】
図6(1)〜(5)は、図1中のだきラグ71の構成図であり、同図(1)はかしめ前の正面図、同図(2)は同図(1)の右側面図、同図(3)は同図(2)のD−D線断面図、同図(4)はかしめ後の正面図、及び同図(5)は同図(4)の右側面図である。
【0036】
だきラグ71は、コード10の端末部分を把持固定するためのラグ本体71aを有し、このラグ本体71aに対して略直角方向に外側に延びる一対の係止片71b,71cが設けられている。ラグ本体71aは、リング状にかしめることによってコード10の端末部分の外周面に固定される。係止片71b,71cは、これを覆うブッシング72内に埋設され、このブッシング72とラグ本体71aとを固定する機能を有している。
【0037】
図7は、図1中の発光回路の回路図である。
【0038】
例えば、コード10の導体11及びシールド線12に電源或いは信号が供給されると、直列接続された発光素子62,63及び抵抗64からなる発光回路に電流が流れ、その発光素子62,63が発光する。
【0039】
(製造方法例)
本実施形態のプラグは、例えば、次のようにして製造される。
【0040】
予め、外ケース20、発光筒30、及び2分割の内ケース40を、樹脂のモールド成形等によってそれぞれ作成し、プラグ本体50をインサート成形等によって作成し、更に、基板60上に発光素子62,63及び抵抗64を搭載しておく。プラグ本体50の後端側から突出したコンタクト52の後端側を、基板60の裏面側からこの基板60の貫通孔61に挿入し、半田付け等によって該プラグ本体50の後端側に基板60を固定する。
【0041】
発光筒30の後端側を位置決めして外ケース20の先端開口部内へ圧入し、その発光筒30の後端側の環状凹部31内に外ケース20の後端側の環状凸部21を嵌入する。この発光筒30にコード10を通しておき、このコード10の端末部分にだきラグ71を被せ、治具を用いてだきラグ71をかしめ、コード10の端末部分に固定する。だきラグ71を覆うように、樹脂のモールド成形等によってブッシング72を形成する。コード10の端末部分から露出させた導体11及びシールド線12のうち、導体11をコンタクト52の後端側に半田付け等によって接続すると共に、シールド線12を基板60の切り欠き部65に通してスリーブ51の後端側に半田付け等によって接続する。
【0042】
内ケース40を2分割しておき、この一方の部材の嵌合溝45,46内にスリーブ51の環状凸部51a,51bを嵌入すると共に、このスリーブ51のシールド線接続箇所をその一方の部材の収容凹部47内に挿入した後、他方の部材を一方の部材に合掌状態に接合し、この接合箇所の突起42及び凹部43を用いて両部材を嵌合し、内ケース40をプラグ本体50に装着する。
【0043】
コード10に通しておいた発光筒30付きの外ケース20を位置決めして、コード10の端末方向へ移動させ、外ケース20内の先端側に内ケース40を圧入し、この内ケース40の外周面側の環状凸部44を外ケース20内の環状凹部22に嵌入すれば、図1のプラグの製造が終了する。
【0044】
(使用例)
例えば、本実施形態のプラグが接続されたコード10を、直流電源供給用の交流/直流変換器に接続し、そのプラグをパーソナルコンピュータ等の装置に設けられたジャックに挿入して、該装置に直流の電源電力を供給する場合の使用例を説明する。
【0045】
交流電力を交流/直流変換器に印加すると、この交流/直流変換器から直流電流が出力され、コード10を通してプラグ側に供給される。すると、抵抗64を介して発光素子62,63に直流電流が流れ、該発光素子62,63が発光する。発光した2つの光は、プラグ側の発光筒30の先端開口部から入射され、図3(7)の矢印で示すように、発光筒30の対向する両側壁内を通って後端開口部側へ伝達される。伝達された光は、後端開口部の粗面状の反射面32で乱反射されて周方向へ伝達され、該後端開口部全体が発光する。この際、プラグが装置側のジャックに挿入されていれば、スリーブ51及びコンタクト52を通してジャック側へ直流電流が供給される。
【0046】
発光筒30の後端開口部全体が発光すると、プラグ使用者がプラグの後端側から見た時に、該プラグに電源が印加されていることを簡単に検知できる。そのため、暗所での電源印加状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。
【0047】
他の使用例として、装置側のジャックにプラグを挿入した状態で、該装置側からプラグへ電源電力を供給すると、スリーブ51及びコンタクト52を通して発光素子62,63に電流が流れ、この発光素子62,63が発光する。すると、上記と同様に、発光筒30の後端開口部全体が発光するので、プラグ使用者がプラグの後端側から見た時に、該プラグに電源が印加されていることを簡単に検知できる。
【0048】
(効果)
この第1の実施形態では、次の(1)〜(3)のような効果がある。
【0049】
(1) 電源がプラグに印加されると、発光素子62,63が発光し、発光筒30の後端開口部全体が光るので、プラグ後方より電源印加状態を簡単に検知できる。そのため、暗所での電源印加状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。
【0050】
(2) 発光筒30の後端開口部に粗面状の反射面32を形成したので、発光筒30の先端開口部から入射された光をその反射面32で周方向へ乱反射させることができる。これにより、少ない数の発光素子62,63によって発光筒30の後端開口部全体を効率よく光らせることができる。
【0051】
(3) 発光筒30を外ケース20に嵌入し、コード10に接続された基板60付きプラグ本体50に、2分割構造の内ケース40を装着した後、該内ケース40を外ケース20内に嵌入するだけで、発光素子付きプラグを簡単に製造できる。
【0052】
[第2の実施形態]
(構成)
図8(1)〜(4)は、本発明の第2の実施形態を示すL字形発光素子付きプラグの構成図であり、同図(1)は正面図、同図(2)は右側面図、同図(3)は平面図、及び同図(4)は縦断面図でる。更に、図9(1)〜(5)は、図8中のカバー90の構成図であり、同図(1)は平面図、同図(2)は正面図、同図(3)は右側面図、同図(4)は底面図、及び同図(5)は同図(4)のE−E線断面図である。これらの図8及び図9において、第1の実施形態を示す図1〜図7中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0053】
このL字形発光素子付きプラグは、コード10の端末部分にL字状に接続されるものであって、樹脂等で形成されたケース80を有している。ケース80は、合掌状態に2分割された略円筒状をなし、この外周面にカバー取付凹部81が形成されている。ケース80の後端部は閉塞され、先端側にプラグ本体装着用の第1の孔82が設けられ、この孔82に連接して内部に部品収容部83が設けられている。部品収容部83内には、レンズ取付枠84が設けられ、これに対応する後端側閉塞箇所に、レンズ露出用の第2の孔85が形成されている。部品収容部83の底面側には、コード10を略直角方向に引き出すための第3の孔86が形成されている。又、合掌状態に2分割されたケース80の接合面には、両部材を嵌合するための凹凸部87,・・・が形成されている。
【0054】
2分割構造のケース80のカバー取付凹部81には、その両部材を固定するためのカバー90が着脱自在に装着され、このカバー90によって2分割構造のケース80が把持固定されている。カバー90は、ケース80を把持するためのナイロン樹脂等で形成された帯状の弾性部材91を有し、この両端に、硬質樹脂等で形成された半円形リング部材92,93がそれぞれ取り付けられている。この2つの半円形リング部材92,93を合掌状態に接合し、これらの外周をロックリング94によって着脱自在に固定するようになっている。
【0055】
第1の孔82内には、図1と同様のプラグ本体50が嵌入され、このプラグ本体50の後端側に固定された図1と同様の基板60が、部品収容部83内に嵌合されている。基板60の表面側には、図1とほぼ同様に、発光素子62及び抵抗64の直列回路からなる発光回路が搭載され、この発光回路がプラグ本体50のスリーブ51及びコンタクト52に対して並列に接続されている。
【0056】
発光素子62と対向する箇所にロッドレンズ100が配置され、このロッドレンズ100がレンズ取付枠84に嵌合されている。ロッドレンズ100は、発光素子62から発光された光を所定方向へ伝達するレンズ本体101と、このレンズ本体101の後端に延設された発光用の円形頭部102とで構成され、レンズ本体101がレンズ取付枠84に嵌合し、円形頭部102が第2の孔85内に挿入されている。レンズ本体101の後端側は、屈曲しており、この屈曲箇所に、先端側から伝達される光を反射する第1の反射面101aが形成されると共に、この反射面101aに対応してその反射光を円形頭部102方向へ反射する第2の反射面101bが形成され、円形頭部102の全体が発光するようになっている。
【0057】
コード10の端末部分の外周面は、図1と同様のだきラグ71により把持固定され、このだきラグ71箇所が図1とほぼ同様のブッシング72によって覆われている。ブッシング72の先端部には、固定用の環状凸部72aと72bが設けられ、この環状凸部72aと72bの間に環状凹部72cが形成されている。この環状凹部72c内に、カバー90側の半円形リング部材92,93の内周部分が嵌入するようになっている。ブッシング72の先端から露出するコード10の導体11及びシールド線12は、第3の孔86を通ってコンタクト52及びスリーブ51にそれぞれ半田付け等で接続されている。
【0058】
(製造方法例)
本実施形態のプラグは、例えば、次のようにして製造される。
【0059】
第1の実施形態とほぼ同様に、予め、基板60を固定したプラグ本体50を作成しておくと共に、ケース80、カバー90、及びロックリング94を、樹脂のモールド成形等によってそれぞれ作成しておく。
【0060】
ロックリング94をコード10に通しておき、第1の実施形態と同様に、このコード10の端末部分にだきラグ71を被せて固定した後、このだきラグ71の外周にブッシング72を被着する。そして、コード10の端末部分から露出させた導体11をコンタクト52の後端側に接続すると共に、シールド線12をスリーブ51の後端側に接続する。
【0061】
ケース80を2分割しておき、この一方の部材の孔82内にプラグ本体50を位置決めして嵌入すると共に、このプラグ本体50の後端側に固定された基板60を部品収容部83内に嵌入し、該プラグ本体50に接続されたコード10の端末部分を孔86から引き出す。更に、一方の部材のレンズ固定枠84にロッドレンズ100を嵌合すると共に、このロッドレンズ100の円形頭部102を孔85内に挿入する。そして、ケース80の他方の部材を一方の部材に合掌状態に接合し、この接合箇所の凹凸部87,・・・を用いて両部材を嵌合する。
【0062】
ケース80のカバー取付凹部81に、カバー90の弾性部材91を、この弾性力に抗して巻き付け、この弾性部材91の両端に設けられた半円形リング部材92,93の内周部を、ブッシング72の環状凹部72cに嵌入して該半円形リング部材92,93を合掌状態に接合し、ブッシング72の環状凸部72a及び環状凹部72c箇所に装着する。その後、コード10に通しておいたロックリング94を、コード10の端末方向へ移動させて半円形リング部材92,93の外周に嵌合すれば、弾性部材91の弾性復元力によって該半円形リング部材92、93とロックリング94とが強固に固定され、図8のプラグの製造が終了する。
【0063】
(使用例)
例えば、第1の実施形態とほぼ同様に、電源をコード10を介してプラグ側に印加すると、抵抗64を介して発光素子62に電流が流れ、この発光素子62が発光する。発光した光は、ロッドレンズ100におけるロッドレンズ本体101の先端側から入射され、図8(4)の矢印で示すように、後端側へ伝達される。伝達された光は、後端側の反射面101a,101bで反射されて円形頭部102へ伝達され、該円形頭部102の全体が発光する。円形頭部102は、ケース80の後端側の孔85から露出しているので、この円形頭部102の全体が発光すると、プラグ使用者がプラグの後端側から見た時に、該プラグに電源が印加されていることを簡単に検知できる。そのため、暗所での電源印加状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。
【0064】
(効果)
この第2の実施形態では、次の(1)〜(4)のような効果がある。
【0065】
(1) 電源がプラグに印加されると、発光素子62が発光し、ロッドレンズ100の円形頭部102全体が光るので、プラグ後方より電源印加状態を簡単に検知できる。そのため、暗所での電源印加状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。
【0066】
(2) レンズ本体101に第1及び第2の反射面101a,101bを形成したので、レンズ本体101の先端側から入射された光をその反射面101a,101bで反射させて円形頭部102側へ伝達できる。これにより、1つの発光素子62によって円形頭部102の全体を光らせることができる。又、第2の反射面101bは、例えば、粗面状に形成して入射光を乱反射させる構造にすれば、円形頭部102の全体をより効率よく発光させることができる。
【0067】
(3) レンズ本体101の後端側を屈曲させて反射面101a,101bを形成しているので、円形頭部102の露出箇所を所望の位置に設定でき、設計の自由度が大きくなる。
【0068】
(4) コード10に接続された基板60付きプラグ本体50を、2分割構造のケース80内に嵌入し、このケース80の接合箇所を、カバー90及びロックリング94を用いて固定するだけで、発光素子付きプラグを簡単に製造できる。
【0069】
[利用形態]
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形や利用形態が可能である。この変形や利用形態としては、例えば、次の(a)〜(d)のようなものがある。
【0070】
(a) 図示のプラグ本体50は、単頭プラグ本体等の他のプラグ構造に変更しても良い。例えば、単頭プラグ本体に変更する場合は、スリーブ51の先端から、口径を大きくしたコンタクト52の先端を突出させ、これらのスリーブ51とコンタクト52との間を絶縁部材53により充填固定した構造になる。
【0071】
(b) 外ケース20、内ケース40、だきラグ71、ブッシング72、ケース80、カバー90等も、図示以外の他の形状や構造に変更できる。
【0072】
(c) 発光筒30やロッドレンズ100は、図示以外の他の形状や構造に変更しても良い。例えば、発光筒30の反射面32に、粗面形状に代えて、三角形等の凹凸を形成しても良く、これによって光の反射方向を周方向へ効率よく変更できる。
【0073】
(d) 第1及び第2の実施形態のプラグでは、これに電源を印加したときに発光筒30の後端開口部或いはロッドレンズ100の円形頭部102が発光する構造にしたが、発光回路を変更することにより、信号供給時に発光する構造にしても良い。
【0074】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1、2に係る発明によれば、コード引出方向である発光筒側の後端開口部の全体が発光する構成にしたので、プラグ後方より電源或いは信号の供給状態を簡単に検知でき、暗所での電源或いは信号の供給状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。更に、発光筒を外ケースに嵌入し、コードに接続された基板付きプラグ本体に、2分割構造の内ケースを装着した後、該内ケースを外ケース内に嵌入するだけで、発光素子付きプラグを簡単に製造できる。
【0075】
請求項3、4に係る発明によれば、反射面を粗面形状或いは凹凸形状にしたので、少ない数の発光素子によって発光筒の後端開口部全体を効率よく光らせることができる。
【0076】
請求項5、6に係る発明によれば、ケースの後端側に配置されたロッドレンズ後端部の全体が発光する構成にしたので、プラグ後方より電源或いは信号の供給状態を簡単に検知でき、暗所での電源或いは信号の供給状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。更に、コードに接続された基板付きプラグ本体を、2分割構造のケース内に嵌入し、このケースの接合箇所を、カバー及びロックリングを用いて固定するだけで、発光素子付きプラグを簡単に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すプラグの構成図である。
【図2】図1中の外ケース及び発光筒の構成図である。
【図3】図1中の発光筒の構成図である。
【図4】図1中の内ケースの構成図である。
【図5】図1中の基板の表面図である。
【図6】図1中のだきラグの構成図である。
【図7】図1中の発光回路の回路図である。
【図8】本発明の第2の実施形態を示すプラグの構成図である。
【図9】図8中のカバーの構成図である。
【符号の説明】
10 コード
20 外ケース
30 発光筒
32,101a,101b 反射面
40 内ケース
50 プラグ本体
60 基板
62,63 発光素子
64 抵抗
71 だきラグ
72 ブッシング
80 ケース
82,85,86 孔
90 カバー
94 ロックリング
100 ロッドレンズ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電源或いは信号供給時にプラグの後端側が発光する発光素子付きプラグに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、発光素子付きプラグに関する技術としては、例えば、次のような文献に記載されるものがあった。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−327223号公報
【0004】
この特許文献1に記載された技術は、携帯電話用着信表示機能付きヘッドセットに関するものであり、コードの一端側に、イヤホン及びマイクロフォンからなるヘッドセットが接続され、コードの他端側に、発光ダイオード(以下「LED」という。)が設けられたプラグが接続されている。そして、プラグを携帯電話機のイヤホンマイクロフォン端子に挿入した状態で、電話の着信があったときには、LEDが点灯するので、イヤホンを耳に装着していなくても電話の着信を知ることができ、自動車内等で携帯電話機を安全に使用できるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のLED付きプラグでは、LEDの取付位置や取付方法等に工夫がされていないので、LEDをプラグに取り付けることによってプラグ全体が大きくなったり、プラグの製造が複雑化したり、或いは、プラグ全体を小型化したときに、LEDの取付位置に制約を受けて見づらい位置に取り付けざるを得ない等といった課題があった。
【0006】
本発明は、前記従来技術が持っていた課題を解決し、小型で、製造が容易で、且つ電源或いは信号供給時に発光箇所が見やすい発光素子付きプラグを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の内の請求項1に係る発明では、発光素子付きプラグにおいて、筒状の外ケースと、絶縁性の内ケースと、プラグ本体と、基板と、発光回路と、光透過性の発光筒とを備えている。
【0008】
前記絶縁性の内ケースは、合掌状態に2分割された筒状をなし、内部にプラグ本体装着用の取付孔が形成され、前記筒状の外周面が前記外ケース内の先端側に着脱自在に嵌合されている。前記プラグ本体は、第1及び第2の導体を有するコードの前記第1の導体に接続された導電性の筒状スリーブと、前記第2の導体に接続されたコンタクトと、絶縁部材とを有し、前記スリーブが前記取付孔を貫通する状態で前記取付孔に着脱自在に装着され、前記コンタクトが前記スリーブ内に配置され、前記絶縁部材によって前記コンタクトが前記スリーブに固定されている。
【0009】
前記基板は、表面から裏面を貫通する貫通孔を有し、前記裏面が前記プラグ本体の後端側に対して略直交する方向に固定され、前記コンタクトの後端が前記貫通孔内を貫通して前記表面側へ突出している。前記発光回路は、前記基板に搭載された発光素子及び抵抗を有し、前記発光素子及び前記抵抗が直列に接続され、且つ前記発光素子及び前記抵抗が前記スリーブ及び前記コンタクトに対して並列に接続されている。
【0010】
更に、前記光透過性の発光筒は、前記外ケース内に着脱自在に装着されて内部に前記コードを略直線状に貫通させる筒状をなし、前記筒状の先端開口部が前記発光素子に対向し、前記筒状の後端開口部が前記外ケースの後端開口部の周縁に位置し、前記発光素子から発光する光を前記筒状の先端開口部から受光し、前記受光した光を前記筒状の後端開口部へ伝達して前記後端開口部の周方向に拡散して前記後端開口部の全周を発光させるようになっている。
【0011】
請求項1に係る発明では、このような構成を採用したことにより、コードの第1及び第2の導体間に電流或いは信号が流れると、抵抗を介して発光素子が発光する。発光した光は、発光筒の先端開口部から入射して後端開口部へ伝達され、この後端開口部の周方向に拡散して全周が発光する。これにより、電源或いは信号供給時において、プラグの後端側から発光状態を検知できる。
【0012】
請求項2に係る発明では、請求項1のプラグにおいて、前記発光筒内に位置する前記コードの端末部分をコード固定部材で固定し、前記コード固定部材の外周面の一部を前記発光筒の後端開口部で固定する構造になっている。
【0013】
請求項3に係る発明では、請求項1又は2のプラグにおいて、前記発光筒の後端開口部に、前記発光筒の先端開口部から伝達される光を内側に乱反射させる粗面状の反射面を形成している。
【0014】
請求項4に係る発明では、請求項1又は2のプラグにおいて、前記発光筒の後端開口部に、前記発光筒の先端開口部から伝達される光を内側に反射させる反射面を形成すると共に、前記反射面に光拡散用の凹凸を形成している。
【0015】
請求項5に係る発明では、発光素子付きプラグにおいて、絶縁性のケースと、プラグ本体と、基板と、発光回路と、ロッドレンズと、カバーと、ロックリングとを備えている。
【0016】
前記絶縁性のケースは、合掌状態に2分割された筒状をなし、前記筒状の先端側にプラグ本体装着用の第1の孔が形成され、前記筒状の後端側にレンズ露出用の第2の孔が形成され、第1及び第2の導体を有するコードを前記筒状の側面から略直角方向に引き出すための第3の孔が形成されている。前記プラグ本体は、前記コードの第1の導体に接続された導電性の筒状スリーブと、前記コードの第2の導体に接続されたコンタクトと、絶縁部材とを有し、前記スリーブが前記第1の孔を貫通する状態で前記第1の孔に着脱自在に装着され、前記コンタクトが前記スリーブ内に配置され、前記絶縁部材によって前記コンタクトが前記スリーブに固定されている。
【0017】
前記基板は、表面から裏面を貫通する貫通孔を有し、前記裏面が前記プラグ本体の後端側に対して略直交する方向に固定され、前記コンタクトの後端が前記貫通孔内を貫通して前記表面側へ突出している。前記発光回路は、前記基板に搭載された発光素子及び抵抗を有し、前記発光素子及び前記抵抗が直列に接続され、且つ前記発光素子及び前記抵抗が前記スリーブ及び前記コンタクトに対して並列に接続されている。
【0018】
前記ロッドレンズは、前記ケース内に着脱自在に装着された略ロッド状をなし、前記ロッド状の先端部が前記発光素子に対向し、前記ロッド状の後端部が前記第2の孔に挿入され、前記発光素子から発光する光を前記ロッド状の先端部から受光し、前記受光した光を前記ロッド状の後端部へ伝達して前記後端部の全体を発光させるようになっている。前記カバーは、合掌状態に2分割されたリング部材の一方が帯状の弾性部材の一端に設けられ、前記リング部材の他方が前記弾性部材の他端に設けられ、前記弾性部材が前記ケースの外周面に装着され、前記リング部材の一方と他方が前記第3の孔の位置で接合され且つ内部に前記コードを貫通させるようになっている。更に、前記ロックリングは、前記リング部材の一方と他方の接合部分の外周を着脱自在に固定するようになっている。
【0019】
請求項5に係る発明では、このような構成を採用したことにより、コードの第1及び第2の導体間に電流或いは信号が流れると、抵抗を介して発光素子が発光する。発光した光は、ロッドレンズの先端部から入射して後端部へ伝達され、この後端部全体が発光する。これにより、電源或いは信号供給時において、プラグの後端側から発光状態を検知できる。
【0020】
請求項6に係る発明では、請求項5のプラグにおいて、前記第3の孔内に位置する前記コードの端末部分をコード固定部材で固定し、前記コード固定部材の外周面の一部を前記リング部材で固定する構造になっている。
【0021】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]
(構成)
図1(1)〜(5)は、本発明の第1の実施形態を示す直線形発光素子付きプラグの構成図であり、同図(1)は正面図、同図(2)は同図(1)の左側面図、同図(3)は同図(1)のA−A線断面図、同図(4)は同図(1)の一部切り欠き平面図、及び同図(5)は同図(4)の横断面図である。
【0022】
この直線形発光素子付きプラグは、第1の導体11及び第2の導体(例えば、シールド線)12を有するコード10の端末部分に直線状に接続されるものであって、樹脂等で形成された略円筒状の外ケース20を有している。外ケース20における後端開口部の内壁面には、内側に突出する環状凸部21が形成されている。外ケース20内の後端側には、アクリル樹脂等で形成された光透過性の光伝達用発光筒30が着脱自在に装着されている。発光筒30は略円筒状をなし、この後端側外周面に環状凹部31が形成され、この環状凹部31内に外ケース2側の環状凸部21が嵌入している。発光筒30の後端開口部には、先端開口部から伝達される光を内側に反射させる反射面32が形成され、更にこの反射面32が、光を乱反射させるために粗面状に加工されている。
【0023】
外ケース20内の先端側には、樹脂等で形成された絶縁性の内ケース40が着脱自在に嵌入されている。内ケース40は、合掌状態に2分割された略円筒状をなし、この接合面に両者を嵌合するための凹凸部が形成され、更に、内部にプラグ本体装着用の取付孔41が形成されている。取付孔41内には、プラグ本体50の後端側が着脱自在に装着されている。
【0024】
プラグ本体50は、金属等で形成された導電性の略円筒状スリーブ51と、このスリーブ51内の中心軸に配置された丸ピン形等のコンタクト52と、このコンタクト52をスリーブ51内に固定するための黄色樹脂等の絶縁部材53とで構成されている。スリーブ51の後端側外周面には、複数の嵌合用の環状凸部51a,51bが突設されている。プラグ本体50の後端側には、略円板形の基板60の裏面が略直交方向に固定されている。基板60は、表面から裏面を貫通する貫通孔61を有し、コンタクト52の後端部がその貫通孔61内を貫通して表面側へ突出している。コンタクト52の後端が、コード10の端末部分から露出する導体11に半田付け等によって接続されると共に、スリーブ51の後端側が、コード10の端末部分から露出するシールド線12に半田付け等によって接続されている。
【0025】
基板60の表面側には、例えば、LED等の2つの発光素子62,63と1つの抵抗64とからなる発光回路が搭載され、その発光素子62,63が発光筒30の先端開口部に対向する位置に配置されている。基板60に形成された配線により、発光素子62,63及び抵抗64が直列に接続され、更に、この発光素子62,63及び抵抗64が、スリーブ51及びコンタクト52に対して並列に接続されている。
【0026】
コード10の端末部分の外周面は、リング状の固定部材(例えば、金属等で形成されただきラグ)71によって把持固定され、更に、このだきラグ71の外周面及びコード10の外周面が、弾力性を有する樹脂等で形成された筒状のブッシング72により覆われ、このブッシング72の外周面の一部が、発光筒30の後端開口部内に嵌入されて固定されている。ブッシング72は、だきラグ71箇所を発光筒30内に固定すると共に、発光筒30の後端開口部から突出してコード引出部分を覆い、コード10の屈曲による断線等を防止している。これらのだきラグ71及びブッシング72により、コード固定部材が構成されている。
【0027】
図2(1)〜(5)は、図1中の外ケース20及び発光筒30の構成図であり、同図(1)は内部に発光筒30を嵌入した外ケース20の正面図、同図(2)は同図(1)の左側面図、同図(3)は同図(1)の右側面図、同図(4)は同図(2)を90°回転したときの左側面図、及び同図(5)は同図(4)に対する縦断面図である。
【0028】
外ケース20内の先端側には、内ケース40の外周面と嵌合するための環状凹部22が形成されている。
【0029】
図3(1)〜(7)は、図1中の発光筒30の構成図であり、同図(1)は正面図、同図(2)は同図(1)の左側面図、同図(3)は同図(2)に対する縦断面図、同図(4)は同図(3)のB−B線断面図、同図(5)は同図(2)を90°回転したときの左側面図、同図(6)は同図(5)に対する縦断面図、及び同図(7)は同図(3)の反射面32部分の拡大図である。
【0030】
発光筒30における環状凹部31内には、回転方向の位置決めや固定を行うための複数の突起33,34が設けられ、この突起33,34を嵌入するために、外ケース20の環状凸部21側にも複数の凹部が形成されている。発光筒30の側壁は、発光素子62,63から発光した光を効率よく伝達するために、その発光素子62,63に対向する箇所の厚みが他の箇所の厚みより厚くなっている。又、発光筒30の側壁には、長手方向に複数のスリット35,36が形成され、法線方向に対する弾力性を持たせて外ケース20への圧入を容易にしている。
【0031】
図4(1)〜(6)は、図1中の内ケース40の構成図であり、同図(1)は内ケース40を2分割したときの片側の部材の正面図、同図(2)は同図(1)を反時計方向に90°回転したときの左側面図、同図(3)は同図(2)に対する縦断面図、同図(4)は同図(3)に対する右側面図、同図(5)は同図(1)の背面図、及び同図(6)は同図(5)のC−C線断面図である。
【0032】
内ケース40を2分割したときの2つの部材は同一の構造であり、これらの接合面には、嵌合用の突起42及び凹部43がそれぞれ形成されている。内ケース40の外周面には、外ケース20側の環状凹部22に嵌入するための環状凸部44が突設されている。取付孔41内の後端側には、プラグ本体50側の環状凸部51a,51bを嵌入するための嵌合溝45,46が、中心軸に対して直交方向に形成されている。又、嵌合溝45,46の近傍には、スリーブ51とシールド線12との接続箇所を収容するための収容凹部47が、長手方向に形成されている。
【0033】
図5は、図1中の基板60の表面図である。
【0034】
基板60の外縁には、スリーブ51に接続されるシールド線12を貫通させるための複数の切り欠き部65が形成されている。
【0035】
図6(1)〜(5)は、図1中のだきラグ71の構成図であり、同図(1)はかしめ前の正面図、同図(2)は同図(1)の右側面図、同図(3)は同図(2)のD−D線断面図、同図(4)はかしめ後の正面図、及び同図(5)は同図(4)の右側面図である。
【0036】
だきラグ71は、コード10の端末部分を把持固定するためのラグ本体71aを有し、このラグ本体71aに対して略直角方向に外側に延びる一対の係止片71b,71cが設けられている。ラグ本体71aは、リング状にかしめることによってコード10の端末部分の外周面に固定される。係止片71b,71cは、これを覆うブッシング72内に埋設され、このブッシング72とラグ本体71aとを固定する機能を有している。
【0037】
図7は、図1中の発光回路の回路図である。
【0038】
例えば、コード10の導体11及びシールド線12に電源或いは信号が供給されると、直列接続された発光素子62,63及び抵抗64からなる発光回路に電流が流れ、その発光素子62,63が発光する。
【0039】
(製造方法例)
本実施形態のプラグは、例えば、次のようにして製造される。
【0040】
予め、外ケース20、発光筒30、及び2分割の内ケース40を、樹脂のモールド成形等によってそれぞれ作成し、プラグ本体50をインサート成形等によって作成し、更に、基板60上に発光素子62,63及び抵抗64を搭載しておく。プラグ本体50の後端側から突出したコンタクト52の後端側を、基板60の裏面側からこの基板60の貫通孔61に挿入し、半田付け等によって該プラグ本体50の後端側に基板60を固定する。
【0041】
発光筒30の後端側を位置決めして外ケース20の先端開口部内へ圧入し、その発光筒30の後端側の環状凹部31内に外ケース20の後端側の環状凸部21を嵌入する。この発光筒30にコード10を通しておき、このコード10の端末部分にだきラグ71を被せ、治具を用いてだきラグ71をかしめ、コード10の端末部分に固定する。だきラグ71を覆うように、樹脂のモールド成形等によってブッシング72を形成する。コード10の端末部分から露出させた導体11及びシールド線12のうち、導体11をコンタクト52の後端側に半田付け等によって接続すると共に、シールド線12を基板60の切り欠き部65に通してスリーブ51の後端側に半田付け等によって接続する。
【0042】
内ケース40を2分割しておき、この一方の部材の嵌合溝45,46内にスリーブ51の環状凸部51a,51bを嵌入すると共に、このスリーブ51のシールド線接続箇所をその一方の部材の収容凹部47内に挿入した後、他方の部材を一方の部材に合掌状態に接合し、この接合箇所の突起42及び凹部43を用いて両部材を嵌合し、内ケース40をプラグ本体50に装着する。
【0043】
コード10に通しておいた発光筒30付きの外ケース20を位置決めして、コード10の端末方向へ移動させ、外ケース20内の先端側に内ケース40を圧入し、この内ケース40の外周面側の環状凸部44を外ケース20内の環状凹部22に嵌入すれば、図1のプラグの製造が終了する。
【0044】
(使用例)
例えば、本実施形態のプラグが接続されたコード10を、直流電源供給用の交流/直流変換器に接続し、そのプラグをパーソナルコンピュータ等の装置に設けられたジャックに挿入して、該装置に直流の電源電力を供給する場合の使用例を説明する。
【0045】
交流電力を交流/直流変換器に印加すると、この交流/直流変換器から直流電流が出力され、コード10を通してプラグ側に供給される。すると、抵抗64を介して発光素子62,63に直流電流が流れ、該発光素子62,63が発光する。発光した2つの光は、プラグ側の発光筒30の先端開口部から入射され、図3(7)の矢印で示すように、発光筒30の対向する両側壁内を通って後端開口部側へ伝達される。伝達された光は、後端開口部の粗面状の反射面32で乱反射されて周方向へ伝達され、該後端開口部全体が発光する。この際、プラグが装置側のジャックに挿入されていれば、スリーブ51及びコンタクト52を通してジャック側へ直流電流が供給される。
【0046】
発光筒30の後端開口部全体が発光すると、プラグ使用者がプラグの後端側から見た時に、該プラグに電源が印加されていることを簡単に検知できる。そのため、暗所での電源印加状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。
【0047】
他の使用例として、装置側のジャックにプラグを挿入した状態で、該装置側からプラグへ電源電力を供給すると、スリーブ51及びコンタクト52を通して発光素子62,63に電流が流れ、この発光素子62,63が発光する。すると、上記と同様に、発光筒30の後端開口部全体が発光するので、プラグ使用者がプラグの後端側から見た時に、該プラグに電源が印加されていることを簡単に検知できる。
【0048】
(効果)
この第1の実施形態では、次の(1)〜(3)のような効果がある。
【0049】
(1) 電源がプラグに印加されると、発光素子62,63が発光し、発光筒30の後端開口部全体が光るので、プラグ後方より電源印加状態を簡単に検知できる。そのため、暗所での電源印加状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。
【0050】
(2) 発光筒30の後端開口部に粗面状の反射面32を形成したので、発光筒30の先端開口部から入射された光をその反射面32で周方向へ乱反射させることができる。これにより、少ない数の発光素子62,63によって発光筒30の後端開口部全体を効率よく光らせることができる。
【0051】
(3) 発光筒30を外ケース20に嵌入し、コード10に接続された基板60付きプラグ本体50に、2分割構造の内ケース40を装着した後、該内ケース40を外ケース20内に嵌入するだけで、発光素子付きプラグを簡単に製造できる。
【0052】
[第2の実施形態]
(構成)
図8(1)〜(4)は、本発明の第2の実施形態を示すL字形発光素子付きプラグの構成図であり、同図(1)は正面図、同図(2)は右側面図、同図(3)は平面図、及び同図(4)は縦断面図でる。更に、図9(1)〜(5)は、図8中のカバー90の構成図であり、同図(1)は平面図、同図(2)は正面図、同図(3)は右側面図、同図(4)は底面図、及び同図(5)は同図(4)のE−E線断面図である。これらの図8及び図9において、第1の実施形態を示す図1〜図7中の要素と共通の要素には共通の符号が付されている。
【0053】
このL字形発光素子付きプラグは、コード10の端末部分にL字状に接続されるものであって、樹脂等で形成されたケース80を有している。ケース80は、合掌状態に2分割された略円筒状をなし、この外周面にカバー取付凹部81が形成されている。ケース80の後端部は閉塞され、先端側にプラグ本体装着用の第1の孔82が設けられ、この孔82に連接して内部に部品収容部83が設けられている。部品収容部83内には、レンズ取付枠84が設けられ、これに対応する後端側閉塞箇所に、レンズ露出用の第2の孔85が形成されている。部品収容部83の底面側には、コード10を略直角方向に引き出すための第3の孔86が形成されている。又、合掌状態に2分割されたケース80の接合面には、両部材を嵌合するための凹凸部87,・・・が形成されている。
【0054】
2分割構造のケース80のカバー取付凹部81には、その両部材を固定するためのカバー90が着脱自在に装着され、このカバー90によって2分割構造のケース80が把持固定されている。カバー90は、ケース80を把持するためのナイロン樹脂等で形成された帯状の弾性部材91を有し、この両端に、硬質樹脂等で形成された半円形リング部材92,93がそれぞれ取り付けられている。この2つの半円形リング部材92,93を合掌状態に接合し、これらの外周をロックリング94によって着脱自在に固定するようになっている。
【0055】
第1の孔82内には、図1と同様のプラグ本体50が嵌入され、このプラグ本体50の後端側に固定された図1と同様の基板60が、部品収容部83内に嵌合されている。基板60の表面側には、図1とほぼ同様に、発光素子62及び抵抗64の直列回路からなる発光回路が搭載され、この発光回路がプラグ本体50のスリーブ51及びコンタクト52に対して並列に接続されている。
【0056】
発光素子62と対向する箇所にロッドレンズ100が配置され、このロッドレンズ100がレンズ取付枠84に嵌合されている。ロッドレンズ100は、発光素子62から発光された光を所定方向へ伝達するレンズ本体101と、このレンズ本体101の後端に延設された発光用の円形頭部102とで構成され、レンズ本体101がレンズ取付枠84に嵌合し、円形頭部102が第2の孔85内に挿入されている。レンズ本体101の後端側は、屈曲しており、この屈曲箇所に、先端側から伝達される光を反射する第1の反射面101aが形成されると共に、この反射面101aに対応してその反射光を円形頭部102方向へ反射する第2の反射面101bが形成され、円形頭部102の全体が発光するようになっている。
【0057】
コード10の端末部分の外周面は、図1と同様のだきラグ71により把持固定され、このだきラグ71箇所が図1とほぼ同様のブッシング72によって覆われている。ブッシング72の先端部には、固定用の環状凸部72aと72bが設けられ、この環状凸部72aと72bの間に環状凹部72cが形成されている。この環状凹部72c内に、カバー90側の半円形リング部材92,93の内周部分が嵌入するようになっている。ブッシング72の先端から露出するコード10の導体11及びシールド線12は、第3の孔86を通ってコンタクト52及びスリーブ51にそれぞれ半田付け等で接続されている。
【0058】
(製造方法例)
本実施形態のプラグは、例えば、次のようにして製造される。
【0059】
第1の実施形態とほぼ同様に、予め、基板60を固定したプラグ本体50を作成しておくと共に、ケース80、カバー90、及びロックリング94を、樹脂のモールド成形等によってそれぞれ作成しておく。
【0060】
ロックリング94をコード10に通しておき、第1の実施形態と同様に、このコード10の端末部分にだきラグ71を被せて固定した後、このだきラグ71の外周にブッシング72を被着する。そして、コード10の端末部分から露出させた導体11をコンタクト52の後端側に接続すると共に、シールド線12をスリーブ51の後端側に接続する。
【0061】
ケース80を2分割しておき、この一方の部材の孔82内にプラグ本体50を位置決めして嵌入すると共に、このプラグ本体50の後端側に固定された基板60を部品収容部83内に嵌入し、該プラグ本体50に接続されたコード10の端末部分を孔86から引き出す。更に、一方の部材のレンズ固定枠84にロッドレンズ100を嵌合すると共に、このロッドレンズ100の円形頭部102を孔85内に挿入する。そして、ケース80の他方の部材を一方の部材に合掌状態に接合し、この接合箇所の凹凸部87,・・・を用いて両部材を嵌合する。
【0062】
ケース80のカバー取付凹部81に、カバー90の弾性部材91を、この弾性力に抗して巻き付け、この弾性部材91の両端に設けられた半円形リング部材92,93の内周部を、ブッシング72の環状凹部72cに嵌入して該半円形リング部材92,93を合掌状態に接合し、ブッシング72の環状凸部72a及び環状凹部72c箇所に装着する。その後、コード10に通しておいたロックリング94を、コード10の端末方向へ移動させて半円形リング部材92,93の外周に嵌合すれば、弾性部材91の弾性復元力によって該半円形リング部材92、93とロックリング94とが強固に固定され、図8のプラグの製造が終了する。
【0063】
(使用例)
例えば、第1の実施形態とほぼ同様に、電源をコード10を介してプラグ側に印加すると、抵抗64を介して発光素子62に電流が流れ、この発光素子62が発光する。発光した光は、ロッドレンズ100におけるロッドレンズ本体101の先端側から入射され、図8(4)の矢印で示すように、後端側へ伝達される。伝達された光は、後端側の反射面101a,101bで反射されて円形頭部102へ伝達され、該円形頭部102の全体が発光する。円形頭部102は、ケース80の後端側の孔85から露出しているので、この円形頭部102の全体が発光すると、プラグ使用者がプラグの後端側から見た時に、該プラグに電源が印加されていることを簡単に検知できる。そのため、暗所での電源印加状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。
【0064】
(効果)
この第2の実施形態では、次の(1)〜(4)のような効果がある。
【0065】
(1) 電源がプラグに印加されると、発光素子62が発光し、ロッドレンズ100の円形頭部102全体が光るので、プラグ後方より電源印加状態を簡単に検知できる。そのため、暗所での電源印加状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。
【0066】
(2) レンズ本体101に第1及び第2の反射面101a,101bを形成したので、レンズ本体101の先端側から入射された光をその反射面101a,101bで反射させて円形頭部102側へ伝達できる。これにより、1つの発光素子62によって円形頭部102の全体を光らせることができる。又、第2の反射面101bは、例えば、粗面状に形成して入射光を乱反射させる構造にすれば、円形頭部102の全体をより効率よく発光させることができる。
【0067】
(3) レンズ本体101の後端側を屈曲させて反射面101a,101bを形成しているので、円形頭部102の露出箇所を所望の位置に設定でき、設計の自由度が大きくなる。
【0068】
(4) コード10に接続された基板60付きプラグ本体50を、2分割構造のケース80内に嵌入し、このケース80の接合箇所を、カバー90及びロックリング94を用いて固定するだけで、発光素子付きプラグを簡単に製造できる。
【0069】
[利用形態]
本発明は、上記実施形態に限定されず、種々の変形や利用形態が可能である。この変形や利用形態としては、例えば、次の(a)〜(d)のようなものがある。
【0070】
(a) 図示のプラグ本体50は、単頭プラグ本体等の他のプラグ構造に変更しても良い。例えば、単頭プラグ本体に変更する場合は、スリーブ51の先端から、口径を大きくしたコンタクト52の先端を突出させ、これらのスリーブ51とコンタクト52との間を絶縁部材53により充填固定した構造になる。
【0071】
(b) 外ケース20、内ケース40、だきラグ71、ブッシング72、ケース80、カバー90等も、図示以外の他の形状や構造に変更できる。
【0072】
(c) 発光筒30やロッドレンズ100は、図示以外の他の形状や構造に変更しても良い。例えば、発光筒30の反射面32に、粗面形状に代えて、三角形等の凹凸を形成しても良く、これによって光の反射方向を周方向へ効率よく変更できる。
【0073】
(d) 第1及び第2の実施形態のプラグでは、これに電源を印加したときに発光筒30の後端開口部或いはロッドレンズ100の円形頭部102が発光する構造にしたが、発光回路を変更することにより、信号供給時に発光する構造にしても良い。
【0074】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、請求項1、2に係る発明によれば、コード引出方向である発光筒側の後端開口部の全体が発光する構成にしたので、プラグ後方より電源或いは信号の供給状態を簡単に検知でき、暗所での電源或いは信号の供給状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。更に、発光筒を外ケースに嵌入し、コードに接続された基板付きプラグ本体に、2分割構造の内ケースを装着した後、該内ケースを外ケース内に嵌入するだけで、発光素子付きプラグを簡単に製造できる。
【0075】
請求項3、4に係る発明によれば、反射面を粗面形状或いは凹凸形状にしたので、少ない数の発光素子によって発光筒の後端開口部全体を効率よく光らせることができる。
【0076】
請求項5、6に係る発明によれば、ケースの後端側に配置されたロッドレンズ後端部の全体が発光する構成にしたので、プラグ後方より電源或いは信号の供給状態を簡単に検知でき、暗所での電源或いは信号の供給状態の確認や、プラグ位置の確認を容易に行うことができる。更に、コードに接続された基板付きプラグ本体を、2分割構造のケース内に嵌入し、このケースの接合箇所を、カバー及びロックリングを用いて固定するだけで、発光素子付きプラグを簡単に製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態を示すプラグの構成図である。
【図2】図1中の外ケース及び発光筒の構成図である。
【図3】図1中の発光筒の構成図である。
【図4】図1中の内ケースの構成図である。
【図5】図1中の基板の表面図である。
【図6】図1中のだきラグの構成図である。
【図7】図1中の発光回路の回路図である。
【図8】本発明の第2の実施形態を示すプラグの構成図である。
【図9】図8中のカバーの構成図である。
【符号の説明】
10 コード
20 外ケース
30 発光筒
32,101a,101b 反射面
40 内ケース
50 プラグ本体
60 基板
62,63 発光素子
64 抵抗
71 だきラグ
72 ブッシング
80 ケース
82,85,86 孔
90 カバー
94 ロックリング
100 ロッドレンズ
Claims (6)
- 筒状の外ケースと、
合掌状態に2分割された筒状をなし、内部にプラグ本体装着用の取付孔が形成され、前記筒状の外周面が前記外ケース内の先端側に着脱自在に嵌合される絶縁性の内ケースと、
第1及び第2の導体を有するコードの前記第1の導体に接続された導電性の筒状スリーブ、前記第2の導体に接続されたコンタクト、及び絶縁部材を有し、前記スリーブが前記取付孔を貫通する状態で前記取付孔に着脱自在に装着され、前記コンタクトが前記スリーブ内に配置され、前記絶縁部材によって前記コンタクトが前記スリーブに固定されたプラグ本体と、
表面から裏面を貫通する貫通孔を有し、前記裏面が前記プラグ本体の後端側に対して略直交する方向に固定され、前記コンタクトの後端が前記貫通孔内を貫通して前記表面側へ突出する基板と、
前記基板に搭載された発光素子及び抵抗を有し、前記発光素子及び前記抵抗が直列に接続され、且つ前記発光素子及び前記抵抗が前記スリーブ及び前記コンタクトに対して並列に接続された発光回路と、
前記外ケース内に着脱自在に装着されて内部に前記コードを略直線状に貫通させる筒状をなし、前記筒状の先端開口部が前記発光素子に対向し、前記筒状の後端開口部が前記外ケースの後端開口部の周縁に位置し、前記発光素子から発光する光を前記筒状の先端開口部から受光し、前記受光した光を前記筒状の後端開口部へ伝達して前記後端開口部の周方向に拡散して前記後端開口部の全周を発光させる光透過性の発光筒と、
を備えたことを特徴とするプラグ。 - 請求項1記載のプラグにおいて、
前記発光筒内に位置する前記コードの端末部分をコード固定部材で固定し、前記コード固定部材の外周面の一部を前記発光筒の後端開口部で固定する構造にしたことを特徴とするプラグ。 - 前記発光筒の後端開口部に、前記発光筒の先端開口部から伝達される光を内側に乱反射させる粗面状の反射面を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のプラグ。
- 前記発光筒の後端開口部に、前記発光筒の先端開口部から伝達される光を内側に反射させる反射面を形成すると共に、前記反射面に光拡散用の凹凸を形成したことを特徴とする請求項1又は2記載のプラグ。
- 合掌状態に2分割された筒状をなし、前記筒状の先端側にプラグ本体装着用の第1の孔が形成され、前記筒状の後端側にレンズ露出用の第2の孔が形成され、第1及び第2の導体を有するコードを前記筒状の側面から略直角方向に引き出すための第3の孔が形成された絶縁性のケースと、
前記コードの第1の導体に接続された導電性の筒状スリーブ、前記コードの第2の導体に接続されたコンタクト、及び絶縁部材を有し、前記スリーブが前記第1の孔を貫通する状態で前記第1の孔に着脱自在に装着され、前記コンタクトが前記スリーブ内に配置され、前記絶縁部材によって前記コンタクトが前記スリーブに固定されたプラグ本体と、
表面から裏面を貫通する貫通孔を有し、前記裏面が前記プラグ本体の後端側に対して略直交する方向に固定され、前記コンタクトの後端が前記貫通孔内を貫通して前記表面側へ突出する基板と、
前記基板に搭載された発光素子及び抵抗を有し、前記発光素子及び前記抵抗が直列に接続され、且つ前記発光素子及び前記抵抗が前記スリーブ及び前記コンタクトに対して並列に接続された発光回路と、
前記ケース内に着脱自在に装着された略ロッド状をなし、前記ロッド状の先端部が前記発光素子に対向し、前記ロッド状の後端部が前記第2の孔に挿入され、前記発光素子から発光する光を前記ロッド状の先端部から受光し、前記受光した光を前記ロッド状の後端部へ伝達して前記後端部の全体を発光させるロッドレンズと、
合掌状態に2分割されたリング部材の一方が帯状の弾性部材の一端に設けられ、前記リング部材の他方が前記弾性部材の他端に設けられ、前記弾性部材が前記ケースの外周面に装着され、前記リング部材の一方と他方が前記第3の孔の位置で接合され且つ内部に前記コードを貫通させるカバーと、
前記リング部材の一方と他方の接合部分の外周を着脱自在に固定するロックリングと、
を備えたことを特徴とするプラグ。 - 請求項5記載のプラグにおいて、
前記第3の孔内に位置する前記コードの端末部分をコード固定部材で固定し、前記コード固定部材の外周面の一部を前記リング部材で固定する構造にしたことを特徴とするプラグ。
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