JP3658240B2 - 油圧式動力伝達継手 - Google Patents

油圧式動力伝達継手 Download PDF

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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16DCOUPLINGS FOR TRANSMITTING ROTATION; CLUTCHES; BRAKES
    • F16D31/00Fluid couplings or clutches with pumping sets of the volumetric type, i.e. in the case of liquid passing a predetermined volume per revolution
    • F16D31/02Fluid couplings or clutches with pumping sets of the volumetric type, i.e. in the case of liquid passing a predetermined volume per revolution using pumps with pistons or plungers working in cylinders

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両の駆動力配分に使用され、特にオイルがリークして油圧が抜けるトルク低下の防止を図った油圧式動力伝達継手に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の油圧式動力伝達継手としては、例えば図4に示すようなものがある。
【0003】
図4において、101は入力軸としてのプロペラシャフトであり、プロペラシャフト101はコンパニオンフランジ102に連結されている。コンパニオンフランジ102に内側面にカム面103を形成したハウジング軸部104が挿入、固定され、ハウジング軸部104にはハウジング105が溶接により固定されている。ハウジング軸部104にはフロントベアリング106を介してデフケース107に支持されている。
【0004】
108は出力軸としてのメインシャフトであり、メインシャフト108にはドライブピニオンギア109が連結されている。メインシャフト108にはロータ110がスプライン結合され、ロータ110はハウジング105内に回転自在に収納される。また、メインシャフト108はリアベアリング111を介してデフケース107に支持されている。
【0005】
ロータ110には複数のプランジャ室112が軸方向に形成され、複数のプランジャ室112のそれぞれにプランジャ113がリターンスプリング114の押圧を受けて往復移動自在に収納されるとともに、プランジャ113は両軸の相対回転時にカム面103によって駆動される。プランジャ113の頭部には吸入用のワンウェイバルブ115が設けられている。
【0006】
ロータ110はプランジャ室112に通じる吐出孔116が形成されて、吐出孔116には吐出用のワンウェイバルブ117が設けられている。ロータ110に連結されたバルブ118は、吐出孔116に連通する高圧室119を有するとともに、プランジャ113の駆動による吐出油の流動により流動抵抗を発生する流動抵抗発生手段としてのオリフィス120を有する。
【0007】
121はベアリングリテーナであり、ベアリングリテーナ121は、ハウジング105に圧入、固定され、スナップリング122に位置決めされている。ベアリングリテーナ121とバルブ118との間およびベアリングリテーナ121とメインシャフト108の間にはニードルベアリング123,124がそれぞれ設けられている。また、ベアリングリテーナ121とメインシャフト108との間にはスラストワッシャ125が設けられている。
【0008】
なお、126は継手内部のオイルの熱膨張、収縮を吸収するためのアキュムレータピストンである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の油圧式動力伝達継手にあっては、ベアリングリテーナがニードルベアリングを介してメインシャフトに支持され、ベアリングリテーナがスラストワッシャを介してメインシャフトを押圧するようになっているため、プロペラシャフトから入力する回転二次トルクおよび突き上げ荷重が継手内部に入り、回転二次トルクはバルブとロータを開かせるモーメント量となり、バルブとロータの間からオイルがリークして油圧が抜け、トルクが低下するという問題があり、また、突き上げ荷重は、スラストワッシャを介して入出力の回転差を吸収しながらメインシャフトで受けるため、摩耗及び音が発生するという問題点もあった。
【0010】
すなわち、図4において、回転二次トルクは矢印Aで示すようにプロペラシャフト101から入力し、矢印B,C,D,E,Fで示すようにコンパニオンフランジ102、フロントベアリング106、ハウジング軸部104、ハウジング105を経てベアリングリテーナ121に入り、矢印Gで示すように、ニードルベアリング124を経てメインシャフト108に作用する。また、突き上げ荷重は、同様な経路でベアリングリテーナ121に入り、スラストワッシャを125を押してメインシャフト108に作用する。
【0011】
次に、このような回転二次トルクの入力によるロータ110とバルブ118の間からオイルが洩れるメカニズムを説明する。
【0012】
図5において、127は継手を示し、継手127はデフギア128に連結されている。デフギア128の両側には後輪129,130がそれぞれ配置されている。
【0013】
矢印Tはプロペラシャフト101の軸トルクを示し、この軸トルクTにより矢印Tsinθで示すような回転二次トルクが継手127に入力する。
【0014】
回転二次トルクが継手127に入力すると、図6に示すように、後輪129,130の矢印Hで示すようなタイヤロック状態ではデフギア128からの反力により、継手127のメインシャフト108に曲げ力が入る。このため、継手128は二点鎖線で示したように傾こうとする。
【0015】
しかしながら、実際には継手128は二点鎖線状態にならずに、図7に示すように、プロペラシャフト101の方が取付け状態で上下に動き得る自由度があるため、ハウジング105、ハウジング軸部104が図中左方向に傾くようになる。このため、図8および図9に示すように、ロータ110はメインシャフト108に対して傾くようになる。
【0016】
すなわち、回転二次トルクが入力しない通常の状態では、図10に示すように、ロータ110はメインシャフト108に対して傾くことがなく、平行状態になるが、回転二次トルクが入力すると、図8および図9に示すように、ロータ110がメインシャフト108に対して傾くために、ロータ110とバルブ118の間が開く。このため、バルブ118とロータ110の間でオイルがリークして油圧が抜け、トルクの低下が生じる。
【0017】
本発明は、このような従来の問題点に鑑みてなされたものであって、バルブとロータとの間からオイルがリークして、油圧が抜けて生じるトルク低下の発生を防止し、また摩耗および音の発生を防止することができる油圧式動力伝達継手を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、次のように構成する。
【0019】
請求項1の発明は、相対回転可能な入出力軸間に設けられ、前記一方の軸に連結され、内側面にカム面を形成したハウジングと;
前記他方の軸に連結されるとともに、前記ハウジング内に回転自在に収納され、複数のプランジャ室を軸方向に形成したロータと;
前記複数のプランジャ室のそれぞれに、リターンスプリングの押圧を受けて往復移動自在に収納されるとともに、前記両軸の相対回転時に前記カム面によって駆動される複数のプランジャと;
前記ロータに形成され、前記プランジャ室に通じる吐出孔と;
該吐出孔に連通する高圧室を有するとともに、
前記プランジャの駆動による吐出油の流動により流動抵抗を発生する流動抵抗発生手段を有するバルブを備え、
前記両軸の回転速度差に応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達継手において、
前記バルブに隣接して設けられ、前記ハウジングに圧入固定されるベアリングリテーナに軸方向に延在する延在部を形成し、延在部の外周にデフケースのベアリングを設けて、該ベアリングを介してデフケースで前記ベアリングリテーナを支持することで、入力軸と連結されたハウジング部材と一体で回転する部分のみでデフケース内に支持される。
【0020】
請求項2の発明は、相対回転可能な入出力軸間に設けられ、前記一方の軸に連結され、内側面にカム面に形成したハウジングと;
前記他方の軸に連結されるとともに、前記ハウジング内に回転自在に収納され、複数のプランジャ室を軸方向に形成したロータと;
前記複数のプランジャ室のそれぞれに、リターンスプリングの押圧を受けて往復移動自在に収納されるとともに、前記両軸の相対回転時に前記カム面によって駆動される複数のプランジャと;
前記ロータに形成され、前記プランジャ室に通じる吐出孔と;
該吐出孔に連通する高圧室を有するとともに、
前記プランジャの駆動による吐出油の流動により流動抵抗を発生する流動抵抗発生手段を有するバルブを備え、
前記両軸の回転速度差に応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達継手において、
前記バルブに隣接して設けられ、前記ハウジングに圧入固定されるベアリングリテーナに追加して、軸方向に延在する延在部を有するベアリングリテーナを設け、延在部の外周にベアリングを設けて、該ベアリングを介してデフケースで前記ベアリングリテーナを支持することで、入力軸と連結されたハウジング部材と一体で回転する部分のみでデフケース内に支持される。
【0021】
このような構成を備えた本発明によれば、バルブに隣接して設けられ、ハウジングに圧入固定されるベアリングリテーナに軸方向に延在する延在部を形成し、延在部の外周にデフケースのベアリングを設けて、ベアリングを介してデフケースでベアリングリテーナを支持するので、ロータはメインシャフトに対して傾くことがなく、ロータとバルブの間を開くモーメント力は作用せず、ロータとバルブの間からオイルがリークして油圧が抜けることがなく、トルク低下を防止することができる。
【0022】
また、突き上げ荷重は、ハウジングと一体で回転する部材のベアリングリテーナからリアベアリングに伝達され、メインシャフトには作用しないので、摩耗音の発生を防止することができる。
【0023】
また、バルブに隣接して設けられ、ハウジングに圧入固定されるベアリングリテーナに追加して、軸方向に延在する延在部を有するベアリングリテーナを設け、延在部の外周にベアリングを設けて、ベアリングを介してデフケースでベアリングリテーナを支持する場合も前記と同様な効果が得られる。
【0024】
【発明の実施の形態】
図1は本発明の一実施形態を示す断面図である。
【0025】
図1において、1はコンパニオンフランジであり、コンパニオンフランジ1は前輪駆動軸(一方の軸)であるプロペラシャフト50に連結されている。コンパニオンフランジ1にはハウジング軸部2が挿入され、スプライン結合されている。ハウジング軸部2の外周にはフロントベアリング3が設けられ、フロントベアリング3を介してハウジング軸部2はデフケース4が支持されている。デフケース4とコンパニオンフランジ1との間にはシール部材5およびカバー6が設けられ、シール部材5およびカバー6によりごみなどの異物の侵入及びデフオイルの流出を防止している。ハウジング軸部2には溶接部7でハウジング8が固定され、内側面には2つ以上の山を有するカム面9が形成されている。ハウジング軸部2はこのカム面9によりカムとしての機能を持つ。
【0026】
12はハウジング8内に回転自在に収納されたロータであり、ロータ12はメインシャフト(他方の軸)13に係合され、メインシャフト13と一体で回転する。メインシャフト13内にはドライブピニオンギア14が挿入、固定され、メインシャフト13はドライブピニオンギア14と一体で回転する。
【0027】
ロータ12には、軸方向に複数個のプランジャ室15が形成されプランジャ室15内は複数個のプランジャ16がリターンスプリング17を介して摺動自在に収納されている。
【0028】
プランジャ16の頭部側には吸入路18が形成され、吸入路18は低圧室19に連通している。吸入路18とプランジャ室15は連通孔20により連通し、連通孔20はボールよりなる吸入用のワンウェイバルブ21により開閉される。
【0029】
プランジャ室15の内部には弁座が形成され、弁座にはワンウェイバルブ21が着座する。弁座の段部にはチェックプラグ23が設けられ、チェックプラグ23とワンウェイバルブ21との間にはワンウェイバルブ21を押圧し、位置決めるためのチェックスプリング(図示しない)が介装されている。
【0030】
チェックプラグ23とロータ12の底部との間には前記のリターンスプリング17が介装されている。ロータ12には吐出孔24が形成され、吐出孔24はプランジャ室15に連通している。吐出孔24にはボールよりなる吐出用のワンウェイバルブ25が設けられている。すなわち、吐出孔24には弁座が形成され、弁座にはワンウェイバルブ25が着座する。
【0031】
27はバルブであり、バルブ27にはロータ12の吐出孔24に連通する高圧室28が形成されている。高圧室28に規制部材29が突出してバルブ27に設けられ、規制部材29はワンウェイバルブ25を所定の位置に位置決める。
【0032】
バルブ27にはオリフィス30が設けられたオリフィス部材31が設けられ、高圧室28はオリフィス30に連通している。
【0033】
プランジャ16が吸入工程にあるときは、プランジャ16の頭部に設けた吸入用のワンウェイバルブ21が開き、低圧室19、吸入路18、連通孔20を通じて、プランジャ室15にオイルを吸入する。このとき、ロータ12の吐出孔24に設けた吐出用のワンウェイバルブ25は閉じて、高圧室28からのオイルの逆流を阻止する。また、プランジャ16が吐出工程にあるときは、吐出側のワンウェイバルブ25が開き、プランジャ室15のオイルは、吐出孔24、高圧室28からオリフィス30に供給される。このとき、吸入用のワンウェイバルブ21は閉じて連通孔20、吸入路18から低圧室19にオイルがリークするのを防止する。
【0034】
34はベアリングリテーナであり、ベアリングリテーナ34はハウジング8に圧入、固定され、スナップリング35により位置決めされている。
【0035】
ベアリングリテーナ34はハウジング8と一体で回転する。ベアリングリテーナ34は通孔36が形成され、通孔36は低圧室19に連通している。また、ベアリングリテーナ34とバルブ27およびベアリングリテーナ34とメインシャフト13との間にはニードルベアリング37,38がそれぞれ介装され、また、ベアリングリテーナ34とメインシャフト13との間にはオイルシール39が設けられ、オイルシール39によりオイルの流出を防止している。
【0036】
ハウジング8に圧入、固定されたベアリングリテーナ34は、軸方向に延在する延在部34Aを有し、延在部34Aの外周にはリアベアリング47が設けられる。したがって、ベアリングリテーナ34は、リアベアリング47を介してデフケース4に支持される。
【0037】
矢印Aで示すように、プロペラシャフト50に回転二次トルクが入力すると、回転二次トルクは矢印B,C,D,Eで示すように、コンパニオンフランジ1、フロントベアリング3、ハウジング軸部2、ハウジング8を経て、矢印Fで示すように、ベアリングリテーナ34に入るが、ベアリングリテーナ34に入った回転二次トルクは矢印Gに示すようにリアベアリング47に伝達される。このため、回転二次トルクは、メインシャフト13には作用しなくなる。ロータ12はメインシャフト13に対して傾くことがなく、ロータ12とバルブ27の間を開くモーメント力は作用しなくなる。このため、バルブ27とロータ12との間からオイルがリークすることがなく、トルク低下を防止することができる。また、突き上げ荷重もプロペラシャフト50、コンパニオンフランジ1、フロントベアリング3、ハウジング軸部2、ハウジング8を経てベアリングリテーナ34に入るが、ベアリングリテーナ34に入った突き上げ荷重はメインシャフト13に作用せずに、リアベアリング47に伝達される。したがって、ベアリングリテーナ34とメインシャフト13との間で摩耗及び音が発生することがない。
【0038】
ベアリングリテーナ34の外側にはオイルの熱膨張、収縮を吸収するためのアキュムレータピストン40が摺動自在に設けられ、アキュムレータピストン40によりアキュムレータ室41が画成されている。アキュムレータ室41はベアリングリテーナ34の通孔36を介して低圧室19に連通している。
【0039】
アキュムレータピストン40とハウジング8との間およびアキュムレータピストン40とベアリングリテーナ34との間にはオイルのもれを防止するOリング42,43がそれぞれ介装されている。44はアキュームリテーナであり、アキュームリテーナ44の外周端部はハウジング8に固定されている。アキュームリテーナ44とアキュムレータピストン40の底部との間にはリターンスプリング45が介装されている。なお、48はメインシャフト13の開口部に設けられた潤滑用油溝、49はシール部材である。
【0040】
次に、作用を説明する。
【0041】
カム面9を有するハウジング軸部2とロータ12との間に回転差が生じないときは、プランジャ16は作動せず、トルクは伝達されない。なお、このとき、プランジャ16はリターンスプリング17によりカム面9に押し付けられている。
【0042】
次に、ハウジング軸部2とロータ12との間に回転差が生じると、吐出行程にあるプランジャ16はハウジング軸部2のカム面9により軸方向に押し込まれる。
【0043】
プランジャ室15内のオイルは、ロータ12の吐出孔24の弁座に着座している吐出用のワンウェイバルブ25を押圧して吐出孔24を開き、バルブ27の高圧室28に入る。このとき、吸入用のワンウェイバルブ21はプランジャ室15の弁座に着座したままであり、連通孔20を閉じている。したがって、プランジャ室15内のオイルが吸入路18、低圧室19にリークするのを防止する。
【0044】
高圧室28に押し出されたオイルは、オリフィス30を通って低圧室19から吸入路18に供給される。このとき、オリフィス30の抵抗により高圧室28、吐出孔24、プランジャ室15の油圧が上昇し、プランジャ16に反力が発生する。このプランジャ反力に逆ってハウジング軸部2を回転させることによりトルクが発生し、ハウジング軸部2とロータ12との間でトルクが伝達される。
【0045】
さらに、ハウジング軸部2が回転すると、吸入行程となり、吸入用のワンウェイバルブ21が連通孔20を開くため、低圧室19のオイルは、吸入路18、連通孔20を介してプランジャ室15に吸入され、プランジャ16はハウジング軸部2のカム面9に沿って戻る。
【0046】
ここで、図2に示すように、ハウジング8に圧入、固定したベアリングリテーナ34に軸方向に延在する延在部34Aを設けて、延在部34Aの外周にリアベアリング47を設けて、ベアリングリテーナ34をリアベアリング47を介してデフケース4を支持するようにした。従来のように、ベアリングリテーナ34をニードルベアリング38を介してメインシャフト13で支持するのではなく、ベアリングリテーナ34をリアベアリング47を介してデフケース4で支持するため、回転二次トルクおよび突き上げ荷重は、メインシャフト13に作用することがなくなる。
【0047】
プロペラシャフト50に入力した回転二次トルクは、コンパニオンフランジ1、フロントベアリング3、ハウジング軸部2、ハウジング8を経て、ベアリングリテーナ34に入るが、ベアリングリテーナ34に入った回転二次トルクは、リアベアリング47に入る。したがって、回転二次トルクは、メインシャフト13に伝達されない。このため、デフケース3からの反力による曲げ力がメインシャフト13に作用することがなくロータ12はメインシャフト13に対して傾くことがない。ロータ12とバルブ27の間を開くモーメント力は作用せず、ロータ12とバルブ27の間からオイルがリークして油圧が抜けることがない。その結果、トルク低下を防止することができる。
【0048】
突き上げ荷重がプロペラシャフト50に入力すると、前記のような経路を経てベアリングリテーナ34に入るが、ベアリングリテーナ34に入った突き上げ荷重は、リアベアリング47に伝達されるため、メインシャフト13には作用しない。したがって、ベアリングリテーナ34とメインシャフト13の間で摩耗及び音が発生することがない。
【0049】
図3は本発明の他の実施形態を示す要部説明図である。
【0050】
図3において、2はコンパニオンフランジ1に連結されたハウジング軸部であり、ハウジング軸部2にはハウジング8が溶接で固定されている。ハウジング軸部2の外周にはフロントベアリング3が設けられ、ハウジング軸部2はフロントベアリング3を介してデフケース4に支持される。ハウジング8には従来と同様なベアリングリテーナ121が圧入、固定されている。ベアリングリテーナ121とメインシャフト13の間にはニードルベアリング124が設けられている。
【0051】
51は従来のベアリングリテーナ2に追加して設けられるベアリングリテーナであり、ベアリングリテーナ51はハウジング8の内側端部に圧入、固定される。ベアリングリテーナ51には軸方向に延在される延在部51Aが一体に形成され、延在部51Aの外周にはリアベアリング47が設けられる。ベアリングリテーナ51はリアベアリング47を介してデフケース4に支持される。
【0052】
プロペラシャフト50から入力した回転二次トルクまたは突き上げ荷重は、コンパニオンフランジ1、フロントベアリング3、ハウジング軸部2、ハウジング8を経てベアリングリテーナ51に入るが、ベアリングリテーナ51に入った回転二次トルクまたは突き上げ荷重はメインシャフト13に入らないでリアベアリング51に伝達される。
【0053】
したがって、ロータ12がメインシャフト13に対して傾くことがなく、ロータ12とバルブ27の間を開かせるモーメント力は作用しない。本実施形態においても前記実施形態と同様な効果が得られる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、バルブに隣接して設けられ、ハウジングに圧入固定されるベアリングリテーナに軸方向に延在する延在部を形成し、延在部の外周にデフケースのベアリングを設けて、ベアリングを介してデフケースでベアリングリテーナを支持するため、ロータはメインシャフトに対して傾くことがなく、ロータとバルブの間を開くモーメント力は作用せず、ロータとバルブの間からオイルがリークして油圧が抜けることがなく、トルク低下を防止することができる。
【0055】
また、突き上げ荷重は、リアベアリングに伝達され、メインシャフトには作用しないので、摩擦および音の発生を防止することができる。
【0056】
また、バルブに隣接して設けられ、ハウジングに圧入固定されるベアリングリテーナに追加して、軸方向に延在する延在部を有するベアリングリテーナを設け、延在部の外周にベアリングを設けて、ベアリングを介してデフケースでベアリングリテーナを支持する場合も前記と同様な効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図
【図2】図1の要部説明図
【図3】本発明の他の実施形態を示す要部説明図
【図4】従来例を示す断面図
【図5】問題点の説明図(その一)
【図6】問題点の説明図(その二)
【図7】問題点の説明図(その三)
【図8】問題点の説明図(その四)
【図9】問題点の説明図(その五)
【図10】問題点の説明図(その六)
【符号の説明】
1:コンパニオンフランジ
2:ハウジング軸部
3:フロントベアリング
4:デフケース
5,49:シール部材
6:カバー
7:溶接部
8:ハウジング
9:カム面
12:ロータ
13:メインシャフト(他方の軸)
14:ドライブピニオンギア
15:プランジャ室
16:プランジャ
17:リターンスプリング
18:吸入路
19:低圧室
20:連通孔
21:吸入用のワンウェイバルブ
23:チェックプラグ
24:吐出孔
25:吐出用のワンウェイバルブ
27:バルブ
28:高圧室
29:規制部材
30:オリフィス
31:オリフィス部材
34,51:ベアリングリテーナ
34A,51A:延在部
35:スナップリング
36:通孔
37,38:ニードルベアリング
39:オイルシール
40:アキュムレータピストン
41:アキュムレータ室
42,43:Oリング
44:アキュームリテーナ
45:リターンスプリング
47:リアベアリング
48:潤滑用油溝
49:シール部材
50:プロペラシャフト

Claims (2)

  1. 相対回転可能な入出力軸間に設けられ、前記一方の軸に連結され、内側面にカム面を形成したハウジングと;
    前記他方の軸に連結されるとともに、前記ハウジング内に回転自在に収納され、複数のプランジャ室を軸方向に形成したロータと;
    前記複数のプランジャ室のそれぞれに、リターンスプリングの押圧を受けて往復移動自在に収納されるとともに、前記両軸の相対回転時に前記カム面によって駆動される複数のプランジャと;
    前記ロータに形成され、前記プランジャ室に通じる吐出孔と;
    該吐出孔に連通する高圧室を有するとともに、
    前記プランジャの駆動による吐出油の流動により流動抵抗を発生する流動抵抗発生手段を有するバルブを備え、
    前記両軸の回転速度差に応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達継手において、
    前記バルブに隣接して設けられ、前記ハウジングに圧入固定されるベアリングリテーナに軸方向に延在する延在部を形成し、延在部の外周にデフケースのベアリングを設けて、該ベアリングを介してデフケースで前記ベアリングリテーナを支持することで、入力軸と連結されたハウジング部材と一体で回転する部分のみで、デフケース内に支持されることを特徴とする油圧式動力伝達継手。
  2. 相対回転可能な入出力軸間に設けられ、前記一方の軸に連結され、内側面にカム面を形成したハウジングと;
    前記他方の軸に連結されるとともに、前記ハウジング内に回転自在に収納され、複数のプランジャ室を軸方向に形成したロータと;
    前記複数のプランジャ室のそれぞれに、リターンスプリングの押圧を受けて往復移動自在に収納されるとともに、前記両軸の相対回転時に前記カム面によって駆動される複数のプランジャと;
    前記ロータに形成され、前記プランジャ室に通じる吐出孔と;
    該吐出孔に連通する高圧室を有するとともに、
    前記プランジャの駆動による吐出油の流動により流動抵抗を発生する流動抵抗発生手段を有するバルブを備え、
    前記両軸の回転速度差に応じたトルクを伝達する油圧式動力伝達継手において、
    前記バルブに隣接して設けられ、前記ハウジングに圧入固定されるベアリングリテーナに追加して、軸方向に延在する延在部を有するベアリングリテーナを設け、延在部の外周にベアリングを設けて、該ベアリングを介してデフケースで前記ベアリングリテーナを支持することで、入力軸と連結されたハウジング部材と一体で回転する部分のみで、デフケース内に支持されることを特徴とする油圧式動力伝達継手。
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