JP3656810B2 - 回路ケース - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本出願発明は、車両の操舵力を軽減するための操舵補助力を発生するパワーステアリング装置において、操舵トルクセンサからの検出信号が入力される回路が形成された回路基板が収容された回路ケースに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両のステアリングホイールによる操舵力を軽減するための電動モータを備えた電動パワーステアリング装置において、操舵トルクセンサからの検出信号は制御回路に入力され、操舵トルクに応じた電動モータの駆動信号が出力される。従来、この制御回路が形成された回路基板を収容する回路ケースが、電動パワーステアリング装置のステアリングギヤボックスに設けられたものが知られている。
【0003】
この従来の電動パワーステアリング装置に設けられた回路ケースは、カバーとケース本体とから構成されていて、該回路ケース内に収容されている回路基板は、回路ケースのケース本体に、ねじにより、またはケース本体側から回路基板に形成された孔に係合させた爪とにより固定されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記従来の技術では、回路基板を固定するためのねじが必要となり、部品点数が多くなった。また、回路基板の孔に係合する爪を利用して固定する場合は、爪の形状が複雑でその加工に時間を要し、さらに装着後、外部振動等により脱落等の恐れもある。
【0005】
本出願発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、回路ケースに収容される回路基板を固定するために必要な部品の点数を削減するとともに、回路基板を固定する取り付け部の形状の単純化を図り、外部振動からの耐久性に優れた固着を得ることを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段および効果】
本出願の請求項1記載の発明は、カバーおよび合成樹脂製のケース本体から構成されるとともに、回路基板の全体を収容した回路ケースにおいて、前記回路基板は、前記ケース本体と一体成形された取り付け部に施された熱かしめにより固定され、前記ケース本体は、前記回路基板に形成された回路に入力される検出信号を発生する検出信号発生素子が埋設された合成樹脂製のセンサ本体と一体成形されており、該センサ本体は、車両のパワーステアリング装置のステアリングギヤボックスのピニオンハウジングを構成する複数のハウジング部材のうちの一つのハウジング部材であり、また前記検出信号は、操舵トルクに対応する信号であり、前記回路基板は、前記複数のハウジング部材のうちの、前記一つのハウジング部材にピニオンハウジングの軸方向で隣接する別のハウジング部材の外周側で、前記ピニオンハウジングの径方向に重なる部分を有している回路ケースである。
【0007】
このような請求項1記載の発明によれば、回路基板をケース本体に固定する取り付け部が、ケース本体と一体成形されて形成されていることから、回路基板を固定するために必要な部品の点数が削減できる。また、回路基板の固定は、取り付け部の一部を溶融して押し潰す熱かしめによるため、取り付け部の形状は単純なものであってよく、取り付け部の形成が容易である。そして、かしめ後は、回路基板を確実に保持できる。
【0008】
さらに、前記ケース本体は、前記回路基板に形成された回路に入力される検出信号を発生する検出信号発生素子が埋設された合成樹脂製のセンサ本体と一体成形されており、該センサ本体は、車両のパワーステアリング装置のステアリングギヤボックスのピニオンハウジングを構成する複数のハウジング部材のうちの一つのハウジング部材であり、また前記検出信号は、操舵トルクに対応する信号であることにより、電動パワーステアリング装置において、操舵トルクを検出する検出信号発生素子が埋設されて内蔵されかつピニオンハウジングの一部を構成するセンサ本体と、検出された操舵トルク信号が入力される回路が形成された回路基板を収容する回路ケースのケース本体とを、一体成形で簡単に形成することができるとともに、操舵トルクセンサおよび回路ケースを備えたピニオンハウジングの組み立てが容易となる
【0009】
【発明の実施形態】
以下、本出願発明の一実施形態を図1ないし図8を参照して説明する。
図1は本出願発明の実施形態である電動パワーステアリング装置の概略全体図、図2はトルクセンサを有するピニオンハウジングの部分断面図、図3は図1のIII矢視図、図4は上方ハウジング部材の図3のIV−IV線断面図、図5は図4のA部拡大図、図6は図3のVI矢視図、図7は上方ハウジング部材の図3のVII矢視図、図8は図7のVIII矢視図である。
【0010】
図1に図示されるように、電動パワーステアリング装置1は、車両の左右方向に略水平に延びるステアリングギヤボックス2を備えている。ステアリングギヤボックス2は、ラック軸5と噛み合うピニオン21を収容するピニオンハウジング3と、該ピニオンハウジング3の両側から左右方向に延びる略円筒状のラック軸ハウジング4とから構成されている。ラック軸ハウジング4内には、ラック軸5が水平に延びてかつ軸方向に移動自在に収容されている。
【0011】
ステアリングギヤボックス2においてピニオンハウジング3形成位置よりも中央位置寄りには、円筒状の連結部材6がラック軸ハウジング4の外周に軸方向に移動自在に装着されている。2本のタイロッド7,7は、連結部材6を貫通してラック軸5のねじ孔に螺合する2本のボルト8,8の軸部に、それぞれブッシュを介して枢動自在に装着されていて、ラック軸5と共に軸方向に移動自在となっている。
【0012】
ボルト8,8の軸部において、タイロッド装着部よりラック軸5寄りの位置には、円筒状のカラー9,9が装着されている。カラー9,9の両端部は、ラック軸5に形成された凹部およびブッシュに形成された凹部にそれぞれ嵌合している。各カラー9,9は、ラック軸ハウジング4に軸方向に延びて形成された長孔10に案内されて軸方向にのみ移動可能であり、これにより各タイロッド7,7のボルト8,8への装着部が、安定して軸方向に移動するようにしている。なお、連結部材6の両端とラック軸ハウジング4との間には、防塵用の伸縮自在なブーツ11がそれぞれ設けられている。
【0013】
ラック軸ハウジング4に対して斜め上方に延びているピニオンハウジング3は、上方ハウジング部材3a、中央ハウジング部材3bおよび下方ハウジング部材3cの三つの部材から構成されていて、ボルトにより一体的に組み付けられている。このうち、上方ハウジング部材3aには、操舵トルクセンサからの検出信号の増幅回路が形成された回路基板56の全体が収容される回路ケース50が設けられている。また、中央ハウジング部材3bには、ステアリングホイールからの操舵力を補助する補助力を発生する電動モータ12が固定されている。さらに、下方ハウジング部材3cには、ラックガイド22をラック軸5に対してバネ力で押圧するラック支持装置13が取り付けられている。
【0014】
図2を参照しつつ、ピニオンハウジング3についてさらに説明する。上方ハウジング部材3aの内部には、入力軸14が軸受を介して回転自在に支持されている。この入力軸14には、図示されないステアリングホイールが一体的に取り付けられたステアリング軸が、ジョイントを介して連結される。また、入力軸14は、トーションバー15を介して出力軸16と連結されている。したがって、入力軸14と出力軸16とは、トーションバー15に生じる捩れの範囲で、回転方向の相対的な変位が可能である。
【0015】
さらに、上方ハウジング部材3aの周壁には、運転者がステアリングホイールに加えた操舵力に基づいて発生する操舵トルクを検出する操舵トルクセンサの一部を構成する検出信号発生素子である検出コイル17,18が埋設されている。この意味で、この上方ハウジング部材3aは操舵トルクセンサのセンサ本体ともなっている。操舵トルクセンサについては後述する。
【0016】
中央ハウジング部材3bの内部には、出力軸16の上部が軸受を介して回転自在に支持され、さらに出力軸16に一体的に固定されたウォームホイール19と、該ウォームホイール19と噛み合うとともに電動モータ12の回転軸に連結されたウォーム20とが収容されている。
【0017】
下方ハウジング部材3cの内部では、出力軸16の下部が軸受を介して回転自在に支持されており、さらに出力軸16の一部に形成されたピニオン21が、ラック軸5と噛み合っている。また、下方ハウジング部材3cには、前述のラック支持装置13を構成する、ラックガイド22、ラックガイド22を介してラック軸5を押圧するスプリング23、スクリュ24およびロックナット25が取り付けられている。それゆえ、出力軸16、すなわちピニオン21が回転すると、ラック軸5が軸方向に移動し、さらにタイロッド7,7が移動して、このタイロッド7,7の動きが転舵機構を介して転舵輪に伝達され、転舵が行われるようになっている。
【0018】
なお、ピニオンハウジング3は、上方ハウジング部材3aに円筒部分を備えており、その円筒部分の軸線が、ピニオンハウジング3の軸線となっている。そして、この円筒部分の軸線は、図3に図示されるように、入力軸14の軸線と同軸である。さらに、上方ハウジング部材3aを中央ハウジング部材3bに組み付けるための3本のボルト26,26,26の挿通孔は、上方ハウジング部材3aのフランジに周方向に120°の間隔で同一円周上に形成されている。そのため、後述するように、カプラー51および回路ケース50が設けられた上方ハウジング部材3aを、中央ハウジング部材3bに対して周方向位置を変更して組み付けることが可能である。したがって、ピニオンハウジング3の周辺に配置される部材との関連で、中央ハウジング部材3bに対するカプラー51および回路ケース50の向きを、最適な向きにセットすることができ、周辺部材の配置の自由度を増やすことができる。
【0019】
図2に図示されるように、ステアリングホイールからの操舵トルクを検出する操舵トルクセンサは、スライダ27および検出コイル17,18を備えている。円筒状のスライダ27は、入力軸14の外周および出力軸16の外周に跨って摺動自在に嵌合している。そして、スライダ27の上部には、軸方向と平行な母線に対して傾斜したヘリカル溝28が直径方向に位置して2条形成されるとともに、スライダ27の下部には、軸方向と平行な縦溝29が直径方向に2条形成されている。そして、入力軸14には、ヘリカル溝28と係合する入力ピン30が突設されるとともに、出力軸16には、縦溝29と係合する案内ピン31が突設される。また、このスライダ27は、スプリング32により常時上方に付勢されている。したがって、入力軸14が回転すると、トーションバー15の捩れの範囲で、入力軸14と出力軸16との間に相対回転が生じて、スライダ27が軸方向に移動する。
【0020】
スライダ27の外周には、導電性の非磁性金属材料からなるリング33が嵌着されて、スライダ27に一体的に固定されている。このリング33は磁束を通過させ難くするため、円環状の検出コイル17,18の内側でのリング33の軸方向移動により、該検出コイル17,18が囲むリング33の面積が変化すると、検出コイル17,18のインダンクタンスが変化することになる。
【0021】
一方、スライダ27の周囲に径方向の間隙を置いて、軸方向に上下に並んだ二つの円環状の上方検出コイル17および下方検出コイル18は上方ハウジング部材3aの周壁に埋設されている。リング33が、これら検出コイル17,18に跨る状態で中立位置にあるとき、すなわち操舵トルクがなく、トーションバー15に捩れが生じていないとき、両検出コイル17,18のインダクタンスは等しくなるようにされている。
【0022】
操舵トルクセンサのこのような構成により、次のようにして操舵トルクが検出される。すなわち、ステアリングホイールに加えられた操舵力に基づく操舵トルクにより入力軸14が回転すると、その回転はトーションバー15を介して出力軸16に伝達される。このとき、出力軸16には、転舵輪の路面との摩擦力等による抵抗力が作用しているため、トーションバー15が捩れて、入力軸14と出力軸16との間に相対回転が生じる。同時に、入力ピン30がスライダ27のヘリカル溝28の一方の傾斜面を押圧するため、リング33が嵌着されたスライダ27は、縦溝29と係合する案内ピン31にガイドされて、軸方向に変位する。すると、上方検出コイル17および下方検出コイル18がリング33を囲む面積が増減して、各検出コイル17,18のインダクタンスが変化する。そして、このインダクタンスの変化を電圧の変化として検出することで、操舵トルクが検出される。
【0023】
ところで、各検出コイル17,18に操舵トルクに応じて発生した電圧は、差動アンプおよびノイズ除去フィルタを含む増幅回路に入力され、増幅回路からの出力信号は電動モータ12のモータ制御回路に送られ、さらにモータ制御回路からの出力信号が入力されるモータ駆動回路において、電動モータ12に供給されるモータ駆動電流が制御される。そして、駆動された電動モータ12の回転軸により回転駆動されるウォーム20が、ウォームホイール19を回転させ、その回転が出力軸16に伝達されてピニオン21が回転し、さらにラック軸5がその軸方向に移動してタイロッド7,7を移動させることで、操舵トルクに対応して、ステアリングホイールからの操舵力の補助が行われるようになっている。
【0024】
そして、図4により詳細に図示されるように、両検出コイル17,18が埋設されているセンサ本体でもある上方ハウジング部材3aの外周には、回路ケース50およびカプラー51が設けられている。上方ハウジング部材3aは、合成樹脂、例えばポリフェニレンスルフィド(PPS)から形成されていて、カプラー51と回路ケース50のケース本体52とともに一体成形されている。カプラー51およびケース本体52は、上方ハウジング部材3aの組み付け用のボルト26の2個の挿通孔の間に、それぞれ形成されている(図3参照)。
【0025】
カプラー51内には、両検出コイル17,18に電流を供給するための電源端子、アース端子、出力端子などの端子54が納められている(図7参照)。また、回路ケース50は、前記ケース本体52と、ケース本体52に溶着されるカバー53とから構成されていて、該回路ケース50内には、検出コイル17,18に発生した電圧(検出信号)が入力される増幅回路が形成された回路基板56が収容されている。そして、上方ハウジング部材3aから径方向に延びて突出した複数の端子55が、ケース本体52の底部を貫通して回路基板56に接続されており、これら端子55を介して、検出コイル17,18の検出信号が増幅回路に入力され、また増幅回路からの出力がカプラー51の出力端子に出力され、さらに増幅回路のアース部がアース端子と接続される。
【0026】
回路基板56は、ケース本体52とともに一体成形されて、ケース本体52から突出する取り付け部である複数の柱状の取り付けピン52bにより取り付けられて、ケース本体52に固定される。この実施形態では、ケース本体52の上方に位置する底面から開口端に向かって突出している2本の取り付けピン52bと、ケース本体52の下方であって、後述するフランジ部52aの外側面と同一平面上に位置するケース本体52の底面相当部分から突出している1本の取り付けピン52bとが設けられているが、これら取り付けピン52bの数は、必要に応じて適宜選択されるものである。そして、図4に示されるように、回路基板56は、ピニオンハウジング3の複数のハウジング部材3a,3b,3cのうちの、一つのハウジング部材としての上方ハウジング部材3aにピニオンハウジング3の軸方向(すなわちピニオンハウジング3の軸線の方向)で隣接する別のハウジング部材としての中央ハウジング部材3bの外周側で、ピニオンハウジング3の径方向に重なる部分56aを有している。
【0027】
取り付けピン52bは、回路基板56に、取り付けピン52bに対応して形成された複数の取り付け孔にそれぞれ挿入されて、その先端部が孔を貫通した状態にした後、各取り付けピン52bの先端部を溶融して押し潰す加工、いわゆる熱かしめが施されて、回路基板56がケース本体52に固着される。
【0028】
この熱かしめにより、回路基板56は、ピニオンハウジング3に伝達される振動によりがたつくことなく、強固にケース本体52に固定されている。また、回路基板56の孔を貫通する取り付けピン52bの先端部は、溶融して押し潰される部分であるため、その形状は回路基板56の孔を貫通するようなものであればよいので、単純な形状、例えば円柱状とされている。そのため、取り付けピン52bの先端部の形成は容易である。
【0029】
また、取り付けピン52bの先端部が回路基板56の孔に挿入されて貫通しているため、取り付けピン52bの先端部に熱かしめを施す際、ケース本体52に対する回路基板56の位置決めおよび仮固定は容易である。
【0030】
図4、図6ないし図8に図示されるように、回路ケース50のケース本体52は、円筒状の上方ハウジング部材3aの外周から径方向外方に突出して形成されており、ケース本体52の開口部分の全周にフランジ部52aが形成されている。このフランジ部52aの、上方ハウジング部材3aの軸線に対する径方向の外側面は、同一平面上にある。フランジ部52aの幅は、カバー53の溶着により形成される溶着部57が、フランジ部52aの前記外側面に形成されるのに必要な幅であればよく、可能な限り狭くされている。また、ケース本体52の、軸方向で中央ハウジング部材3b寄りの部分は、上方ハウジング部分3aの下端面より下方に延びる延長部52cとなっている。この延長部52cの中央ハウジング部材3bに対向する面は、中央ハウジング部材3bの円筒部分の外周に沿う形状の曲面部分を有している(図8参照)。
【0031】
したがって、特に図4および図6に図示されるように、上方ハウジング部材3aが中央ハウジング部材3bに組み付けられた状態では、ケース本体52の延長部52cは、中央ハウジング部材3bの外周側で、その径方向に間隙を介して、かつ周方向に沿って重なるようにされており、またケース本体52の、上方ハウジング部材3aからの径方向突出部分の下端面は、中央ハウジング部材3bの上端部と当接するようにされている。
【0032】
このようにすることによって、上方ハウジング部材3a(センサ本体)の軸方向長さを、ケース本体52の軸方向長さと同等またはそれより長くする必要はなく、上方ハウジング部材3a(センサ本体)の軸方向長さを短縮して、ピニオンハウジング3の小型軽量化をした場合にも、ケース本体52は、中央ハウジング部材3bまで延びるように配置されて、ピニオンハウジング3に対してコンパクトに配置される。また、ケース本体52の下端部が中央ハウジング部材3bの上端部と当接していることにより、ピニオンハウジング3に伝達される振動に対しても、オーバーハングの状態にある回路ケース50を確実に保持している。
【0033】
ケース本体52に取り付けられるカバー53は、合成樹脂、例えばケース本体52と同様にポリフェニレンスルフィド(PPS)から形成されており、その開口部分の全周に、ケース本体52のフランジ部52aと同じ外形のフランジ部53aが形成されている。このフランジ部53aは、ケース本体52のフランジ部52aへの取り付け部を形成しており、その取り付け面は、ケース本体52のフランジ部52aの前記外側面と同様に、同一平面上にある。また、フランジ部53aの幅も、ケース本体52のフランジ部52aの幅と同様に、溶着により形成される溶着部57が取り付け面に形成されるのに必要な幅であればよく、可能な限り狭くされている。前記取り付け面には、その全周に渡って1条の突条53bが形成されている。この突条53bは、超音波溶着機のホーンによる振動のエネルギを集中させるためのもので、その断面形状は例えば三角形である。
【0034】
ケース本体52へのカバー53の取り付けは、次のように行われる。まず、ケース本体52のフランジ部52aの外側面とカバー53のフランジ部53aの取り付け面とを対面させて、突条53bをケース本体52のフランジ部52aの外側面に当接させた状態で、カバー53のフランジ部53aの、取り付け面とは反対側の面に超音波溶着機のホーンを接触させて、カバー53のフランジ部53aをケース本体52のフランジ部52aに対して加圧すると同時に加圧方向の超音波振動を与える。そして、突条53bおよびケース本体52のフランジ部52aの突条53bが当接する部分を溶融させて、ケース本体52とカバー53とを一体に固着する。この溶着により形成された溶着部57により、ケース本体52とカバー53との間の気密シールが形成されて、回路ケース50内部が密封され、塵埃や水分が回路ケース50内に侵入するのを防止できる。なお、他の溶着方法として、高周波溶着、振動摩擦溶着など種々変更可能である。
【0035】
このように回路ケース50の密封を、ケース本体52にカバー53を溶着することにより行うため、回路ケースを密封するために、ケース本体とカバーとの間に設けられる弾性材からなるシール部材およびカバーを取り付けるためのボルトは不要となる。また、気密シールを形成する溶着部57が形成される両フランジ部52a,53aには、前記シール部材収容のための溝やカバー取り付け用の前記ボルトが螺合するねじ孔を形成する必要がないため、各フランジ部52a,53aの幅は、溶着部57がフランジ部52a,53aに形成されるのに必要な幅であればよく、その範囲で可能な限り狭くされており、さらに各フランジ部52a,53aの厚さも、薄くされている。
【0036】
この実施形態は、前記のように構成されているので、以下の効果を奏する。
回路基板56は、回路基板56の孔を貫通する取り付けピン52bの先端部に施された熱かしめにより、ケース本体52に固着される。その結果、回路基板56は、ピニオンハウジング3に伝達される振動によりがたつくことなく、強固にケース本体52に固定されるとともに、回路基板56を取り付けるためのねじが不要となり、部品点数が削減される。また、回路基板56の孔を貫通する取り付けピン52bの先端部は、溶融して押し潰される部分であるため、その形状は回路基板56の孔を貫通するようなものであればよく、単純な形状、例えば円柱状のものであってよい。そのため、取り付けピン52bの先端部の形成は容易である。
【0037】
操舵トルクを検出する検出コイル17,18が埋設されて内蔵されかつピニオンハウジング3の一部である上方ハウジング部材3aを構成するセンサ本体と、検出された操舵トルク信号が入力される増幅回路が形成された回路基板56を収容する回路ケース50のケース本体52とを、一体成形で簡単に形成することができるとともに、操舵トルクセンサおよび回路ケース50を備えたピニオンハウジング3の組み立てが容易となる。
【0038】
取り付けピン52bの先端部が回路基板56の孔に挿入されて貫通しているため、取り付けピン52bの先端部に熱かしめを施す際、ケース本体52に対する回路基板56の位置決めおよび仮固定が容易である。
【0039】
回路ケース50の密封を、ケース本体52にカバー53を溶着することにより行うため、ケース本体とカバーとの間に設けられるシール部材およびカバー取り付け用のボルトは不要となり、回路ケース50を密封するために必要となる部品の点数を削減できる。
【0040】
気密シールを形成する溶着部57が形成されるケース本体52のフランジ部52aおよびカバー53のフランジ部53aについては、ケース本体とカバーとの間に設けられるシール部材を収容するための溝やカバー取り付け用のボルトが螺合するねじ孔を形成する必要がないため、各フランジ部52a,53aの幅は、溶着部57がフランジ部52a,53aに形成されるのに必要な幅であればよく、その範囲で可能な限り狭くすることができ、さらに各フランジ部52a,53aの厚さも、薄くすることができる。その結果、回路ケース50の小型軽量化が実現できる。
【0041】
上方ハウジング部材3aが中央ハウジング部材3bに組み付けられた状態で、ケース本体52の延長部52cが、中央ハウジング部材3bの外周側で、その径方向に間隙を介して重なるようにされているので、上方ハウジング部材3a(センサ本体)の軸方向長さを、ケース本体52の軸方向長さと同等またはそれより長くする必要はなく、上方ハウジング部材3a(センサ本体)の軸方向長さを短縮して、ピニオンハウジング3の小型軽量化をした場合にも、ケース本体52をピニオンハウジング3に対してコンパクトに配置できる。
【0042】
上方ハウジング部材3aが中央ハウジング部材3bに組み付けられた状態で、ケース本体52の下端部が中央ハウジング部材3bの上端部と当接していることにより、ピニオンハウジング3に伝達される振動に対しても、オーバーハングの状態にある回路ケース50を確実に保持できる。
【0043】
カプラー51および回路ケース50が設けられた上方ハウジング部材3aを、中央ハウジング部材3bに対して周方向位置を変更して組み付けることが可能であるので、ピニオンハウジング3の周辺に配置される部材との関連で、中央ハウジング部材3bに対するカプラー51および回路ケース50の向きを、最適な向きにセットすることができ、周辺部材の配置の自由度を増やすことができる。
【0044】
なお、前記実施形態では、突条53bはカバー53のフランジ部53aに形成されたが、ケース本体52のフランジ部52aの前記外側面に突条を形成しても前記実施形態と同じ効果が奏される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本出願発明の一実施形態である電動パワーステアリング装置の概略全体図である。
【図2】図1の電動パワーステアリング装置のピニオンハウジングの部分断面図である。
【図3】図1のIII矢視図である。
【図4】上方ハウジング部材の図3のIV−IV線断面図である。
【図5】図4のA部拡大図である。
【図6】図3のVI矢視図である。
【図7】上方ハウジング部材の図3のVII矢視図である。
【図8】図7のVIII矢視図である。
【符号の説明】
1…電動パワーステアリング装置、2…ステアリングギヤボックス、3…ピニオンハウジング、3a…上方ハウジング部材、3b…中央ハウジング部材、3c…下方ハウジング部材、4…ラック軸ハウジング、5…ラック軸、6…連結部材、7…タイロッド、8…ボルト、9…カラー、10…長孔、11…ブーツ、12…電動モータ、13…ラック支持装置、14…入力軸、15…トーションバー、16…出力軸、17,18…検出コイル、19…ウォームホイール、20…ウォーム、21…ピニオン、22…ラックガイド、23…スプリング、24…スクリュ、25…ロックナット、26…ボルト、27…スライダ、28…ヘリカル溝、29…縦溝、30…入力ピン、31…案内ピン、32…スプリング、33…リング、50…回路ケース、51…カプラー、52…ケース本体、52b…取り付けピン、53…カバー、54,55…端子、56…回路基板、57…溶着部。

Claims (1)

  1. カバーおよび合成樹脂製のケース本体から構成されるとともに、回路基板の全体を収容した回路ケースにおいて、
    前記回路基板は、前記ケース本体と一体成形された取り付け部に施された熱かしめにより固定され前記ケース本体は、前記回路基板に形成された回路に入力される検出信号を発生する検出信号発生素子が埋設された合成樹脂製のセンサ本体と一体成形されており、該センサ本体は、車両のパワーステアリング装置のステアリングギヤボックスのピニオンハウジングを構成する複数のハウジング部材のうちの一つのハウジング部材であり、また前記検出信号は、操舵トルクに対応する信号であり、前記回路基板は、前記複数のハウジング部材のうちの、前記一つのハウジング部材にピニオンハウジングの軸方向で隣接する別のハウジング部材の外周側で、前記ピニオンハウジングの径方向に重なる部分を有していることを特徴とする回路ケース。
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