JP3656593B2 - コードレスアイロン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、衣類等のしわ伸ばしを行なうために使用されるコードレスアイロンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のコードレスアイロンは、例えば特公平7−90114号公報に示すように構成されていた。以下、その構成について説明する。
【0003】
図5において、アイロン本体1を載置する載置台2と、底部に開口部を有するとともに、前記載置台2の上方を覆い、かつ、ロック装置3を介して前記載置台2に対して着脱自在に結合されるアイロンケース4とを備え、前記ロック装置3は、前記アイロンケース4の両側側面に設けられ、かつ、同ロック装置3の上方に上下動自在に設けられたロック釦5と、同ロック装置3の下方に設けた指かけ部6と、前記ロック釦5に一端を当接して前記アイロンケース4の内面に回動自在に軸支したロック板7により構成していた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の構成では、利用者がアイロンケース4を開けようとした際、ロック装置3を解除するために、指かけ部6の位置がアイロンケース4の側面略中央部に位置しているため、その位置に指を持っていかなければならず、指を持っていく位置がアイロンケース4側面の略中央部からずれてしまうとロック装置3を解除できず、常に指を持っていく位置が限定されるため、操作が行いにくいという問題があった。
【0005】
また、ロック装置3を構成する部品点数が多くコスト高であるとともに、組立時の作業性が悪いという問題があった。このような問題を解決する方法として、アイロンケース4が樹脂製で弾性を有している点に着目し、操作部3をアイロンケース4と一体に成型して構成を簡略化することが考えられる。
【0006】
しかしながら、このような構成の場合、アイロンケース4を取り外すときは、アイロンケース4の弾性に抗して操作部3を載置台2から離れる方向へ変位させるために、指先でアイロンケース4の操作部3を強く掴む必要があるが、操作部3の下方に指先が入るだけではロックを解除するために必要な充分な力を加えることはできず、ロック解除操作が行いにくいという問題があった。
【0007】
本発明は上記課題を解決するもので、簡略な構成でロック解除時の操作を容易にすることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、載置台に載置したアイロン本体を覆うアイロンケースと、前記アイロンケースと載置台を着脱自在に結合するロック装置とを具備し、前記アイロンケースは、前後方向の側面の大部分に亘って設けられた前記載置台に嵌合する嵌合部を有し、前記ロック装置は、前記アイロンケースの側面の下端に形成した操作部を有し、前記操作部は、前記アイロンケースの前後方向の側面の大部分に亘って前記嵌合部の外方に略円弧状に突出するように設けるとともに、操作部の下端と載置台の設置部との間にロック装置操作用の空間を設け、前記操作部のロック解除方向を、前記載置台から外方へ離れる方向に設定したものである。
【0009】
これにより、ロックを解除するときに操作部を操作する位置の制約が緩和できるようになり、ロックを解除するために必要な充分な力を加えることができ、簡単な構成でロック解除時の操作性を向上することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、後部に給電部を設けたアイロン本体と、前記アイロン本体を載置して、前記給電部と電気的に接続する電極を設けた載置台と、前記載置台に載置したアイロン本体を覆うアイロンケースと、前記アイロンケースと載置台を着脱自在に結合するロック装置とを具備し、前記アイロンケースは、前後方向の側面の大部分に亘って設けられた前記載置台に嵌合する嵌合部を有し、前記ロック装置は、前記アイロンケースの側面の下端に形成した操作部を有し、前記操作部は、前記アイロンケースの前後方向の側面の大部分に亘って前記嵌合部の外方に略円弧状に突出するように設けるとともに、操作部の下端と載置台の設置部との間にロック装置操作用の空間を設け、前記操作部のロック解除方向を、前記載置台から外方へ離れる方向に設定したものであり、アイロンケース側面略中央部から操作する指の位置がずれても、ロックを解除するために必要な充分な力を加えることができ、ロック装置を容易に解除することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、載置台に電極と電気的に接続したコードを収納するコードリールと、アイロン本体を載置する上部材と、前記上部材の下方に設けた下部材を有し、前記下部材に開口部を設けるとともに、前記開口部にコードリールの下面を露出するように臨ませて下部材の下面との間に空間部を形成したものであり、コードリールの熱を下面から空間に向けて放熱することができ、コードリール内部の温度を低く維持することができる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、上記請求項2に記載の発明において、載置台にコードの引き出し部を設け、コードリールとコードの引き出し部を載置台の下部材に設けたものであり、コードリールとコード引き出し部が載置台の同じ下部材にあるので、コードリールからコードを引き出す方向と、コード引き出し部の高低差の位置ずれが少なくなり、コードの出し入れを容易に行うことができるとともに、コードリールの上面とアイロン本体の載置部間に空間が形成されるので、アイロンからの熱的悪影響を少なくすることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、上記請求項2または3に記載の発明において、下部材を金属製の薄板で形成したものであり、載置台の質量を軽減することができる。
【0014】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
【0015】
(実施例1)
図1〜図3に示すように、後部に給電部8を設けたアイロン本体9と、アイロン本体9を載置して給電部8と電気的に接続する電極10を設けた載置台11と、載置台11に載置したアイロン本体9を覆うアイロンケース12と、アイロンケース12と載置台11を着脱自在に結合するロック装置13を有している。
【0016】
ロック装置13は、アイロンケース12の対向する両側の側面の下端に形成した操作部14を有し、操作部14は、アイロンケース12の側面の前後方向の大部分に亘って載置台11との嵌合部12aより外方へ略円弧状に突出するように設けてあり、載置台11の側面より外方へ突出し下端をアイロンケース12の開口縁部12bと面一となるように水平に設けている。
【0017】
操作部14の下端と載置台11の設置部15との間には、ロック装置13操作用の空間16を構成し、載置台11の設置部15から操作部14の下端迄の間に、操作部14に対してロックを解除するために必要かつ充分な力が容易に加えることができる距離イを有している。上記空間16は、指先だけでなく、複数の指を含む手先が収容されることが好ましい。
【0018】
ロック装置13は、載置台11から外側方向に突出している凸部17と、この凸部17からロだけ下方に離れた位置に、アイロンケース12の内側に設けられて内側方向に突出している係止部18が設けてあり、操作部14のロック解除方向を、載置台11から外方へ離れる方向に設定している。
【0019】
載置台11には、電極10と電気的に接続したコード19を収納するコードリール20を設け、アイロン本体9を載置する上部材21と、この上部材21の下方に設けた下部材22を有している。下部材22の底部には開口部23を設け、前記開口部23にコードリール20の下面を露出するように臨ませて下部材22との間に空間部24が設けられている。
【0020】
上記構成において動作を説明すると、アイロンケース12を取り外す場合は、熱可塑性樹脂からなるアイロンケース12の弾性に抗して操作部14を矢印ハの方向へ変位させ、アイロンケース12に形成した係止部18を載置台11の凸部17から離脱させてロック装置13を解除する。
【0021】
このとき、操作部13は、アイロンケース12の下端で、かつ、側面の前後方向の大部分に亘って載置台11の嵌合部12aより外方へ突出するように設けているため、アイロンケース12の側面の略中央部から操作する指の位置がずれても、ロック装置13を解除することができるとともに、操作部14の下端と載置台11の設置部15との間にロック装置13操作用の空間16を設けているため、ロックを解除するために必要な充分な力を操作部14に対して容易に加えることができる。
【0022】
また、操作部14のロック解除方向を、載置台11から外方へ離れる方向に設定しているため、簡単な構成でロック解除時の操作性を向上することができるとともに、アイロンケース12の弾性を利用して簡略なロック装置が得られる。なお、操作部14は、アイロンケース12の嵌合部12aと略平行に形成してもよい。
【0023】
(実施例2)
図4に示すように、コードリール20と、このコードリール20に巻き取られたコード19の引き出しと収納を行なうための引き出し部25を、載置台11の下部材22に設けるとともに、下部材22を鉄板等の金属製の薄板で形成したものである。他の構成は実施例1と同じである。
【0024】
上記構成において動作を説明すると、アイロン本体9に通電すべく載置台11に載置した時、アイロン本体9の給電部8が載置台11の電極10と接続されてアイロン本体9が加熱される。この時、コードリール20はアイロン本体9への通電によるコード19の自己発熱等で温度が上昇するが、下部材22に設けられた空間部24によって外気と接触し、放熱されて低温に維持することができる。
【0025】
そして、コード19の引き出し部25は、コードリール20とともに載置台11の下部材22に設けられているので、コードリール20とコード19の引出し部25を略水平位置に配置することができ、コードリール20に対してスムーズにコード19の出し入れができる。また、コードリール20を下部材22に設けているので、コードリール20の上面とアイロン本体9の載置部との間に空間が形成されるので、アイロン本体9からの熱の影響を低くすることができる。
【0026】
また、下部材22を鉄板等の薄板で構成しているため、載置台11の質量を軽減することができ、収納する際の運搬が容易となる。
【0027】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の発明によれば、後部に給電部を設けたアイロン本体と、前記アイロン本体を載置して、前記給電部と電気的に接続する電極を設けた載置台と、前記載置台に載置したアイロン本体を覆うアイロンケースと、前記アイロンケースと載置台を着脱自在に結合するロック装置とを具備し、前記アイロンケースは、前後方向の側面の大部分に亘って設けられた前記載置台に嵌合する嵌合部を有し、前記ロック装置は、前記アイロンケースの側面の下端に形成した操作部を有し、前記操作部は、前記アイロンケースの前後方向の側面の大部分に亘って前記嵌合部の外方に略円弧状に突出するように設けるとともに、操作部の下端と載置台の設置部との間にロック装置操作用の空間を設け、前記操作部のロック解除方向を、前記載置台から外方へ離れる方向に設定したから、簡単な構成でロック解除時の操作性を向上することができる。
【0028】
また、請求項2に記載の発明によれば、載置台に電極と電気的に接続したコードを収納するコードリールと、アイロン本体を載置する上部材と、前記上部材の下方に設けた下部材を有し、前記下部材に開口部を設けるとともに、前記開口部にコードリールの下面を露出するように臨ませて下部材の下面との間に空間部を形成したから、コードリールの熱を下面から空間に向けて放熱することができ、コードリール内部の温度を低く維持することができる。
【0029】
また、請求項3に記載の発明によれば、載置台にコードの引き出し部を設け、コードリールとコードの引き出し部を載置台の下部材に設けたから、コードリールからコードを引き出す方向と、コード引き出し部の位置ずれを少なくして、コードの出し入れを容易に行うことができるとともに、アイロンからの熱的悪影響を少なくすることができる。
【0030】
また、請求項4に記載の発明によれば、下部材を金属製の薄板で形成したから、載置台の質量を軽減することができ、アイロンの収納状態での運搬を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例1のコードレスアイロンの一部切欠側面図
【図2】 同コードレスアイロンの要部断面図
【図3】 同コードレスアイロンのアイロンケースの下面図
【図4】 本発明の実施例2のコードレスアイロンの要部断面図
【図5】 従来のコードレスアイロンの側面図
【符号の説明】
9 アイロン本体
11 載置台
12 アイロンケース
13 ロック装置
14 操作部
Claims (4)
- 後部に給電部を設けたアイロン本体と、前記アイロン本体を載置して、前記給電部と電気的に接続する電極を設けた載置台と、前記載置台に載置したアイロン本体を覆うアイロンケースと、前記アイロンケースと載置台を着脱自在に結合するロック装置とを具備し、前記アイロンケースは、前後方向の側面の大部分に亘って設けられた前記載置台に嵌合する嵌合部を有し、前記ロック装置は、前記アイロンケースの側面の下端に形成した操作部を有し、前記操作部は、前記アイロンケースの前後方向の側面の大部分に亘って前記嵌合部の外方に略円弧状に突出するように設けるとともに、操作部の下端と載置台の設置部との間にロック装置操作用の空間を設け、前記操作部のロック解除方向を、前記載置台から外方へ離れる方向に設定したコードレスアイロン。
- 載置台に電極と電気的に接続したコードを収納するコードリールと、アイロン本体を載置する上部材と、前記上部材の下方に設けた下部材を有し、前記下部材に開口部を設けるとともに、前記開口部にコードリールの下面を露出するように臨ませて下部材の下面との間に空間部を形成した請求項1記載のコードレスアイロン。
- 載置台にコードの引き出し部を設け、コードリールとコードの引き出し部を載置台の下部材に設けた請求項2記載のコードレスアイロン。
- 下部材を金属製の薄板で形成した請求項2または3記載のコードレスアイロン。
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