JP3655678B2 - 乳幼児服および子守者用上衣 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、乳幼児服および子守者用上衣に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
一般に、乳幼児キャリアには、実開平2−71359号公報に示すような複数本の紐を組み合わせてなる紐式や、実公平4−17064号公報に示すような袋状に形成してなる袋式があり、さらに、本件出願人により出願された特願平6−259302号に示すような、前当て部,股当て部および背当て部を一体に形成してなる展開可能なキャリア本体を有するキャリア一体型などがある。
【0003】
しかしながら、上記いずれのタイプの場合においても、乳幼児キャリアの使用の際には、子守者が肩掛ベルトを装着し、乳幼児をキャリア内に収容するといった手順が必要になり、乳幼児キャリアの装着は必ずしも容易なものではない。
【0004】
その一方、乳幼児は通常、乳幼児服を着用しており、したがって、この乳幼児服を乳幼児キャリアとして利用できれば、装着の容易な乳幼児キャリアを実現できると考えられる。
【0005】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、装着の容易な乳幼児キャリアとしての使用が可能な乳幼児服および子守者用上衣を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る乳幼児服は、乳幼児のための胸当て部,股当て部および背当て部を一体に連設しかつ展開可能に構成してなる乳幼児服において、乳幼児の首,脚および腕を通すための切欠きを前記胸当て部,股当て部および背当て部の所定個所に形成し、前記胸当て部および背当て部の各左右側部を係脱自在に係合し得る側部係止ホックと、前記胸当て部および背当て部の各上端を係脱自在に係合し得る上部係止ホックとを設けるとともに、子守者用の上衣に設けた第1の係止具が係脱自在に係合し得る第1の被係止具を前記背当て部に設け、前記上衣に設けた第2の係止具が係脱自在に係合し得る第2の被係止具を前記胸当て部に設けたことを特徴としている。
【0007】
請求項2の発明に係る乳幼児服は、請求項1において、前記背当て部に襟部が設けられており、前記第1の被係止具が前記襟部によって上方から覆われていることを特徴としている。
【0008】
請求項3の発明に係る乳幼児服は、請求項1において、前記第2の被係止具が、前記胸当て部に設けたポケット内に収納可能になっていることを特徴としている。
【0009】
請求項4の発明に係る乳幼児服は、請求項2において、前記襟部の裏面側の両端部に係止ホックが設けられており、これらの係止ホックが、前記襟部を立てた状態で前記上衣側の係止ホックに係脱自在に係合し得るようになっていることを特徴としている。
【0010】
請求項5の発明に係る子守者用上衣は、請求項1記載の乳幼児服とともに用いられる子守者用上衣において、前記第1の被係止具に係脱自在に係合し得る第1の係止具を前面側左右上部にそれぞれ設け、前記第2の被係止具に係脱自在に係合し得る第2の係止具を前面側左右下部にそれぞれ設けるとともに、前記第1および第2の係止具を収納し得るポケットを前面側の上,下部にそれぞれ設けたことを特徴としている。
【0011】
請求項6の発明に係る子守者用上衣は、請求項5において、背面側に配設したベルト部材により、前記第1および第2の係止具の各基部を連結したことを特徴としている。
【0012】
請求項7の発明に係る子守者用上衣は、請求項6において、前記ベルト部材を背面側の表布内に長さ方向スライド自在に設けたことを特徴としている。
【0013】
請求項1の発明に係る乳幼児服においては、展開状態にして乳幼児に着せた後、側部係止ホックおよび上部係止ホックをそれぞれ係合することにより、通常の乳幼児服として使用される。
【0014】
次に、乳幼児キャリアとして使用する際には、子守者用の上衣を予め子守者が着用しておき、この状態から、上衣の第1,第2の係止具を乳幼児服の第1,第2の被係止具にそれぞれ係合させる。これにより、乳幼児が子守者の上衣に吊り下げられた状態になるので、乳幼児キャリアとしての使用が可能である。
【0015】
この場合には、乳幼児が予め乳幼児服として着用していることにより、第1,第2の係止具および被係止具を係合させるだけで乳幼児キャリアの装着が可能になるので、装着の容易な乳幼児キャリアとしての使用が可能になる。
【0016】
請求項2の発明では、背当て部に設けられた襟部により第1の被係止部が覆われるので、通常の乳幼児服として使用する際に、第1の被係止部が外部に露出するのを防止できる。
【0017】
請求項3の発明では、胸当て部に設けられたポケット内に第2の被係止部を収納することができるので、通常の乳幼児服として使用する際に、第2の被係止部が外部に露出するのを防止できる。
【0018】
請求項4の発明では、襟部の係止ホックを上衣側の係止ホックに係合させることにより、襟部を立てた状態にすることができるので、乳幼児キャリアとして使用する際に、この襟部を頭当て部(ヘッドサポート)として使用できる。
【0019】
請求項5の発明に係る子守者用上衣においては、前面側の上,下部に設けられたポケット内にそれぞれ第1および第2の係止具を収納することができるので、通常の上衣として使用する際に、第1および第2の係止具が外部に露出するのを防止できる。
【0020】
請求項6の発明では、第1および第2の係止具の各基部が背面側のベルト部材により連結されるので、乳幼児キャリアの一部として上衣を使用する際に、乳幼児の重量をこのベルト部材で負担することができ、上衣全体の強度を向上できる。
【0021】
請求項7の発明では、ベルト部材が背面側の表布内に長さ方向スライド自在に設けられるので、通常の上衣として使用する際に、たとえば第2の係止具側にベルト部材を引き寄せることによって、ベルト部材の弛みの部分の大部分を前面側下部のポケット内に収納できる。また、乳幼児キャリアの一部として上衣を使用する際には、第1および第2の係止具の上下方向の位置を適宜調節できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図7は本発明の一実施態様による乳幼児服および子守者用上衣を説明するための図であって、図1は乳幼児服の展開状態の表面図、図2はその裏面図、図3は乳幼児服の組立状態の前面図、図4はその背面図、図5は子守者用上衣の全体斜視図、図6および図7は乳幼児服および子守者用上衣の使用状態の一例を示す図である。
【0023】
図1および図2に示すように、この乳幼児服1は、乳幼児の胸部,股部,背部をそれぞれ覆うための胸当て部2,幅の狭い股当て部3,背当て部4を一体に連設して形成されるとともに、展開可能になっている。なお、以下、説明の便宜上、図1および図2の上方,下方をそれぞれ乳幼児服1の上方,下方とする。
【0024】
胸当て部2の下端中央および背当て部4の上端中央には、乳幼児の首を通すための円弧状の切欠き2a,4aがそれぞれ形成されている。また、股当て部3の左右両端部には乳幼児の脚を通すための円弧状の切欠き3aがそれぞれ形成されている。さらに、胸当て部2の下部両端および背当て部4の上部両端には、乳幼児の腕を通すための切欠き2b,4bがそれぞれ形成されている。
【0025】
胸当て部2の下端には係止ホック21,22が取り付けられており、これらの係止ホック21,22は、背当て部4の上端に取り付けられた各係止ホック41,42にそれぞれ係脱自在に係合し得るようになっている。また、胸当て部2の上部両端には係止ホック23,24が取り付けられており、これらの係止ホック23,24は、背当て部4の下部両端に取り付けられた各係止ホック43,44にそれぞれ係脱自在に係合し得るようになっている。
【0026】
股当て部3から背当て部4にかけてベルト部材10,11がX字状に配設されている。各ベルト部材10,11は、その交差部分の上,下方の大部分が股当て部3および背当て部4の内部に縫い込まれており、それぞれの上端部分10a,11aおよび下端部分10b,11bのみが外部に露出している。各上端部分および下端部分の先端には、D字状の環金具(D環)12,13,14,15がそれぞれ取り付けられている。
【0027】
胸当て部2の上部にはポケット16,17が設けられており、D環14,15はそれぞれポケット16,17内に収納されるようになっている。なお、図1では、D環14のみがポケット16内に収納されている状態を示している。
【0028】
背当て部4の上部には、ベルト部材10,11の各D環12,13を上方から覆う襟5が設けられている。襟5の裏側において下部両端には係止ホック51が取り付けられており、これらの係止ホック51は、背当て部4の上部両端に取り付けられた各係止ホック45に係脱自在に係合し得るようになっている。
【0029】
乳幼児服1を乳幼児に着せる際には、まず、乳幼児服1を展開状態にして、その裏面側(図2)を上に向けた状態で、背当て部4の上に乳幼児を仰向けに寝かせる。次に、胸当て部2を乳幼児の胸に被せて、側部係止ホック23,24,43,44および上部係止ホック21,22,41,42をそれぞれ係合させる。これにより、乳幼児服1を乳幼児に着用させることができる。
【0030】
このとき、図3に示すように、胸当て部2のポケット16,17内にD環14,15が収納され、また図4に示すように、背当て部4の襟5によりD環12,13が覆われているので、乳幼児服1を通常の乳幼児服として使用する際に、D環12,13,14,15が外部に露出するのを防止できる。
【0031】
次に、乳幼児服1を乳幼児キャリアとして使用する際に用いられる子守者用上衣について、図5を用いて説明する。
【0032】
この上衣6は、前開きのタイプであって、前面にボタン61を有しており、前面側の上部に上ポケット62,63を、下部に下ポケット64,65をそれぞれ有している。また、前面側の上,下部から背面側にかけて、ベルト部材70,71がX字状に配設されている。各ベルト部材70,71は、その端部を除く大部分が前面側および背面側の表布内部に縫い込まれており、それぞれの上端部分72,73および下端部分74,75のみが外部に露出している。
【0033】
上端部分72,73および下端部分74,75の各先端部分には、フック部材76がそれぞれ取り付けられている。なお、図5では、上端部分72のフック部材76のみが示されており、他のフック部材は、各ポケット63,64,65内に収納されている。上衣6の通常の着用状態では、このように、各フック部材は各ポケット内に収納されており、上衣6を通常のベストとして着用できる。また、各上端部分72,73の裏側には、それぞれ係止ホック78,79が取り付けられている。
【0034】
次に、乳幼児服1を乳幼児キャリアとして使用する際には、子守者が上衣6を着用した状態で乳幼児を抱き、ベルト部材70,71の上端部分72,73の各フック部材76を乳幼児服1の各D環12,13に係合させるとともに、ベルト部材70,71の下端部分74,75の各フック部材76を乳幼児服1の各D環14,15に係合させる。
【0035】
これにより、乳幼児が子守者用の上衣6に吊り下げられた状態になるので(図6参照)、乳幼児キャリアとしての使用が可能である。
この場合には、乳幼児が予め乳幼児服として着用していることにより、各フック部材およびD環を係合させるだけで乳幼児キャリアとしての使用が可能になるので、装着の容易な乳幼児キャリアを実現できる。
【0036】
また、このとき、図7に示すように、襟5を立てるとともに、襟裏側の各係止ホック51を上衣6の上端部分72,73の各係止ホック78,79に係合させることにより、襟5を乳幼児キャリア用の頭当て部(ヘッドサポート)として使用することができる。
【0037】
なお、前記実施態様では、子守者用上衣6の各ベルト部材70,71が前面側および背面側の表布内に縫い込まれた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されず、各ベルト部材70,71が前面側および背面側の表布内で長さ方向スライド自在に設けられているものにも同様に本発明を適用できる。
【0038】
この場合には、たとえば下方に各ベルト部材70,71を引き寄せることにより、各ベルト部材70,71の弛みの部分の大部分を前面側下部のポケット64,65内に収納することができ、これにより、上衣6を着用して乳幼児を抱く際に、乳幼児の顔の近くに配置されることになる前面側上部のポケット62,63が外方に膨らむのを防止できる。また、ベルト部材70,71を適宜スライドさせることにより、乳幼児キャリアの一部として上衣6を使用する際に、各フック部材76の上下方向の位置を適宜調節できる。
【0039】
また、前記実施態様では、乳幼児服1のベルト部材10,11がX字状に配設された例を示したが、このベルト部材10,11はV字状に配設されていてもよい。このとき、各ベルト部材10,11の交差部分には、前記実施態様のD環14,15のかわりに一つの環状リングが取り付けられることになる。また、ベルト部材10,11は互いに平行に配設されていてもよい。
【0040】
さらに、前記実施態様では、ベルト部材10,11の各上下端部分10a,11a,10b,11bにそれぞれD環が取り付けられた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。前記各上下端部分を短冊状のベルト片10a,11a,10b,11bとして設け、これらの各基端部を背当て部4,股当て部3にそれぞれ縫合するとともに、各ベルト片の先端にそれぞれD環を取り付けるようにしてもよい。なお、前記実施態様のように、各ベルト部材10,11の上下両端にD環を取り付けた場合の方が強度的には好ましい。
【0041】
前記実施態様では、子守者用の上衣がベスト型のものを示したが、袖付きの胴衣であってもよいのはいうまでもない。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る乳幼児服によれば、乳幼児が予め乳幼児服として着用していることにより、上衣側の第1,第2の係止具および被係止具を係合させるだけで乳幼児キャリアの装着が可能になるので、装着の容易な乳幼児キャリアを実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様による乳幼児服の展開状態の表面図。
【図2】前記展開状態の乳幼児服の裏面図。
【図3】乳幼児服の組立状態の前面図。
【図4】前記組立状態の乳幼児服の裏面図。
【図5】子守者用上衣の全体斜視図。
【図6】乳幼児キャリアとしての使用状態の一例を示す図。
【図7】乳幼児キャリアとしての使用状態の他の例を示す図。
【符号の説明】
1 乳幼児服
2 胸当て部
3 股当て部
4 背当て部
5 襟
6 子守者用上衣
12,13,14,15 D環(第1,第2の被係止具)
16,17 ポケット
21,22,41,42 上部係止ホック
23,24,43,44 側部係止ホック
45,51 係止ホック
62,63,64,65 ポケット
70,71 ベルト部材
76 フック部材(第1,第2の係止具)
78,79 係止ホック
【発明の属する技術分野】
本発明は、乳幼児服および子守者用上衣に関する。
【0002】
【従来の技術およびその課題】
一般に、乳幼児キャリアには、実開平2−71359号公報に示すような複数本の紐を組み合わせてなる紐式や、実公平4−17064号公報に示すような袋状に形成してなる袋式があり、さらに、本件出願人により出願された特願平6−259302号に示すような、前当て部,股当て部および背当て部を一体に形成してなる展開可能なキャリア本体を有するキャリア一体型などがある。
【0003】
しかしながら、上記いずれのタイプの場合においても、乳幼児キャリアの使用の際には、子守者が肩掛ベルトを装着し、乳幼児をキャリア内に収容するといった手順が必要になり、乳幼児キャリアの装着は必ずしも容易なものではない。
【0004】
その一方、乳幼児は通常、乳幼児服を着用しており、したがって、この乳幼児服を乳幼児キャリアとして利用できれば、装着の容易な乳幼児キャリアを実現できると考えられる。
【0005】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたもので、装着の容易な乳幼児キャリアとしての使用が可能な乳幼児服および子守者用上衣を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明に係る乳幼児服は、乳幼児のための胸当て部,股当て部および背当て部を一体に連設しかつ展開可能に構成してなる乳幼児服において、乳幼児の首,脚および腕を通すための切欠きを前記胸当て部,股当て部および背当て部の所定個所に形成し、前記胸当て部および背当て部の各左右側部を係脱自在に係合し得る側部係止ホックと、前記胸当て部および背当て部の各上端を係脱自在に係合し得る上部係止ホックとを設けるとともに、子守者用の上衣に設けた第1の係止具が係脱自在に係合し得る第1の被係止具を前記背当て部に設け、前記上衣に設けた第2の係止具が係脱自在に係合し得る第2の被係止具を前記胸当て部に設けたことを特徴としている。
【0007】
請求項2の発明に係る乳幼児服は、請求項1において、前記背当て部に襟部が設けられており、前記第1の被係止具が前記襟部によって上方から覆われていることを特徴としている。
【0008】
請求項3の発明に係る乳幼児服は、請求項1において、前記第2の被係止具が、前記胸当て部に設けたポケット内に収納可能になっていることを特徴としている。
【0009】
請求項4の発明に係る乳幼児服は、請求項2において、前記襟部の裏面側の両端部に係止ホックが設けられており、これらの係止ホックが、前記襟部を立てた状態で前記上衣側の係止ホックに係脱自在に係合し得るようになっていることを特徴としている。
【0010】
請求項5の発明に係る子守者用上衣は、請求項1記載の乳幼児服とともに用いられる子守者用上衣において、前記第1の被係止具に係脱自在に係合し得る第1の係止具を前面側左右上部にそれぞれ設け、前記第2の被係止具に係脱自在に係合し得る第2の係止具を前面側左右下部にそれぞれ設けるとともに、前記第1および第2の係止具を収納し得るポケットを前面側の上,下部にそれぞれ設けたことを特徴としている。
【0011】
請求項6の発明に係る子守者用上衣は、請求項5において、背面側に配設したベルト部材により、前記第1および第2の係止具の各基部を連結したことを特徴としている。
【0012】
請求項7の発明に係る子守者用上衣は、請求項6において、前記ベルト部材を背面側の表布内に長さ方向スライド自在に設けたことを特徴としている。
【0013】
請求項1の発明に係る乳幼児服においては、展開状態にして乳幼児に着せた後、側部係止ホックおよび上部係止ホックをそれぞれ係合することにより、通常の乳幼児服として使用される。
【0014】
次に、乳幼児キャリアとして使用する際には、子守者用の上衣を予め子守者が着用しておき、この状態から、上衣の第1,第2の係止具を乳幼児服の第1,第2の被係止具にそれぞれ係合させる。これにより、乳幼児が子守者の上衣に吊り下げられた状態になるので、乳幼児キャリアとしての使用が可能である。
【0015】
この場合には、乳幼児が予め乳幼児服として着用していることにより、第1,第2の係止具および被係止具を係合させるだけで乳幼児キャリアの装着が可能になるので、装着の容易な乳幼児キャリアとしての使用が可能になる。
【0016】
請求項2の発明では、背当て部に設けられた襟部により第1の被係止部が覆われるので、通常の乳幼児服として使用する際に、第1の被係止部が外部に露出するのを防止できる。
【0017】
請求項3の発明では、胸当て部に設けられたポケット内に第2の被係止部を収納することができるので、通常の乳幼児服として使用する際に、第2の被係止部が外部に露出するのを防止できる。
【0018】
請求項4の発明では、襟部の係止ホックを上衣側の係止ホックに係合させることにより、襟部を立てた状態にすることができるので、乳幼児キャリアとして使用する際に、この襟部を頭当て部(ヘッドサポート)として使用できる。
【0019】
請求項5の発明に係る子守者用上衣においては、前面側の上,下部に設けられたポケット内にそれぞれ第1および第2の係止具を収納することができるので、通常の上衣として使用する際に、第1および第2の係止具が外部に露出するのを防止できる。
【0020】
請求項6の発明では、第1および第2の係止具の各基部が背面側のベルト部材により連結されるので、乳幼児キャリアの一部として上衣を使用する際に、乳幼児の重量をこのベルト部材で負担することができ、上衣全体の強度を向上できる。
【0021】
請求項7の発明では、ベルト部材が背面側の表布内に長さ方向スライド自在に設けられるので、通常の上衣として使用する際に、たとえば第2の係止具側にベルト部材を引き寄せることによって、ベルト部材の弛みの部分の大部分を前面側下部のポケット内に収納できる。また、乳幼児キャリアの一部として上衣を使用する際には、第1および第2の係止具の上下方向の位置を適宜調節できる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施態様を添付図面に基づいて説明する。
図1ないし図7は本発明の一実施態様による乳幼児服および子守者用上衣を説明するための図であって、図1は乳幼児服の展開状態の表面図、図2はその裏面図、図3は乳幼児服の組立状態の前面図、図4はその背面図、図5は子守者用上衣の全体斜視図、図6および図7は乳幼児服および子守者用上衣の使用状態の一例を示す図である。
【0023】
図1および図2に示すように、この乳幼児服1は、乳幼児の胸部,股部,背部をそれぞれ覆うための胸当て部2,幅の狭い股当て部3,背当て部4を一体に連設して形成されるとともに、展開可能になっている。なお、以下、説明の便宜上、図1および図2の上方,下方をそれぞれ乳幼児服1の上方,下方とする。
【0024】
胸当て部2の下端中央および背当て部4の上端中央には、乳幼児の首を通すための円弧状の切欠き2a,4aがそれぞれ形成されている。また、股当て部3の左右両端部には乳幼児の脚を通すための円弧状の切欠き3aがそれぞれ形成されている。さらに、胸当て部2の下部両端および背当て部4の上部両端には、乳幼児の腕を通すための切欠き2b,4bがそれぞれ形成されている。
【0025】
胸当て部2の下端には係止ホック21,22が取り付けられており、これらの係止ホック21,22は、背当て部4の上端に取り付けられた各係止ホック41,42にそれぞれ係脱自在に係合し得るようになっている。また、胸当て部2の上部両端には係止ホック23,24が取り付けられており、これらの係止ホック23,24は、背当て部4の下部両端に取り付けられた各係止ホック43,44にそれぞれ係脱自在に係合し得るようになっている。
【0026】
股当て部3から背当て部4にかけてベルト部材10,11がX字状に配設されている。各ベルト部材10,11は、その交差部分の上,下方の大部分が股当て部3および背当て部4の内部に縫い込まれており、それぞれの上端部分10a,11aおよび下端部分10b,11bのみが外部に露出している。各上端部分および下端部分の先端には、D字状の環金具(D環)12,13,14,15がそれぞれ取り付けられている。
【0027】
胸当て部2の上部にはポケット16,17が設けられており、D環14,15はそれぞれポケット16,17内に収納されるようになっている。なお、図1では、D環14のみがポケット16内に収納されている状態を示している。
【0028】
背当て部4の上部には、ベルト部材10,11の各D環12,13を上方から覆う襟5が設けられている。襟5の裏側において下部両端には係止ホック51が取り付けられており、これらの係止ホック51は、背当て部4の上部両端に取り付けられた各係止ホック45に係脱自在に係合し得るようになっている。
【0029】
乳幼児服1を乳幼児に着せる際には、まず、乳幼児服1を展開状態にして、その裏面側(図2)を上に向けた状態で、背当て部4の上に乳幼児を仰向けに寝かせる。次に、胸当て部2を乳幼児の胸に被せて、側部係止ホック23,24,43,44および上部係止ホック21,22,41,42をそれぞれ係合させる。これにより、乳幼児服1を乳幼児に着用させることができる。
【0030】
このとき、図3に示すように、胸当て部2のポケット16,17内にD環14,15が収納され、また図4に示すように、背当て部4の襟5によりD環12,13が覆われているので、乳幼児服1を通常の乳幼児服として使用する際に、D環12,13,14,15が外部に露出するのを防止できる。
【0031】
次に、乳幼児服1を乳幼児キャリアとして使用する際に用いられる子守者用上衣について、図5を用いて説明する。
【0032】
この上衣6は、前開きのタイプであって、前面にボタン61を有しており、前面側の上部に上ポケット62,63を、下部に下ポケット64,65をそれぞれ有している。また、前面側の上,下部から背面側にかけて、ベルト部材70,71がX字状に配設されている。各ベルト部材70,71は、その端部を除く大部分が前面側および背面側の表布内部に縫い込まれており、それぞれの上端部分72,73および下端部分74,75のみが外部に露出している。
【0033】
上端部分72,73および下端部分74,75の各先端部分には、フック部材76がそれぞれ取り付けられている。なお、図5では、上端部分72のフック部材76のみが示されており、他のフック部材は、各ポケット63,64,65内に収納されている。上衣6の通常の着用状態では、このように、各フック部材は各ポケット内に収納されており、上衣6を通常のベストとして着用できる。また、各上端部分72,73の裏側には、それぞれ係止ホック78,79が取り付けられている。
【0034】
次に、乳幼児服1を乳幼児キャリアとして使用する際には、子守者が上衣6を着用した状態で乳幼児を抱き、ベルト部材70,71の上端部分72,73の各フック部材76を乳幼児服1の各D環12,13に係合させるとともに、ベルト部材70,71の下端部分74,75の各フック部材76を乳幼児服1の各D環14,15に係合させる。
【0035】
これにより、乳幼児が子守者用の上衣6に吊り下げられた状態になるので(図6参照)、乳幼児キャリアとしての使用が可能である。
この場合には、乳幼児が予め乳幼児服として着用していることにより、各フック部材およびD環を係合させるだけで乳幼児キャリアとしての使用が可能になるので、装着の容易な乳幼児キャリアを実現できる。
【0036】
また、このとき、図7に示すように、襟5を立てるとともに、襟裏側の各係止ホック51を上衣6の上端部分72,73の各係止ホック78,79に係合させることにより、襟5を乳幼児キャリア用の頭当て部(ヘッドサポート)として使用することができる。
【0037】
なお、前記実施態様では、子守者用上衣6の各ベルト部材70,71が前面側および背面側の表布内に縫い込まれた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されず、各ベルト部材70,71が前面側および背面側の表布内で長さ方向スライド自在に設けられているものにも同様に本発明を適用できる。
【0038】
この場合には、たとえば下方に各ベルト部材70,71を引き寄せることにより、各ベルト部材70,71の弛みの部分の大部分を前面側下部のポケット64,65内に収納することができ、これにより、上衣6を着用して乳幼児を抱く際に、乳幼児の顔の近くに配置されることになる前面側上部のポケット62,63が外方に膨らむのを防止できる。また、ベルト部材70,71を適宜スライドさせることにより、乳幼児キャリアの一部として上衣6を使用する際に、各フック部材76の上下方向の位置を適宜調節できる。
【0039】
また、前記実施態様では、乳幼児服1のベルト部材10,11がX字状に配設された例を示したが、このベルト部材10,11はV字状に配設されていてもよい。このとき、各ベルト部材10,11の交差部分には、前記実施態様のD環14,15のかわりに一つの環状リングが取り付けられることになる。また、ベルト部材10,11は互いに平行に配設されていてもよい。
【0040】
さらに、前記実施態様では、ベルト部材10,11の各上下端部分10a,11a,10b,11bにそれぞれD環が取り付けられた例を示したが、本発明の適用はこれに限定されない。前記各上下端部分を短冊状のベルト片10a,11a,10b,11bとして設け、これらの各基端部を背当て部4,股当て部3にそれぞれ縫合するとともに、各ベルト片の先端にそれぞれD環を取り付けるようにしてもよい。なお、前記実施態様のように、各ベルト部材10,11の上下両端にD環を取り付けた場合の方が強度的には好ましい。
【0041】
前記実施態様では、子守者用の上衣がベスト型のものを示したが、袖付きの胴衣であってもよいのはいうまでもない。
【0042】
【発明の効果】
以上のように本発明に係る乳幼児服によれば、乳幼児が予め乳幼児服として着用していることにより、上衣側の第1,第2の係止具および被係止具を係合させるだけで乳幼児キャリアの装着が可能になるので、装着の容易な乳幼児キャリアを実現できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施態様による乳幼児服の展開状態の表面図。
【図2】前記展開状態の乳幼児服の裏面図。
【図3】乳幼児服の組立状態の前面図。
【図4】前記組立状態の乳幼児服の裏面図。
【図5】子守者用上衣の全体斜視図。
【図6】乳幼児キャリアとしての使用状態の一例を示す図。
【図7】乳幼児キャリアとしての使用状態の他の例を示す図。
【符号の説明】
1 乳幼児服
2 胸当て部
3 股当て部
4 背当て部
5 襟
6 子守者用上衣
12,13,14,15 D環(第1,第2の被係止具)
16,17 ポケット
21,22,41,42 上部係止ホック
23,24,43,44 側部係止ホック
45,51 係止ホック
62,63,64,65 ポケット
70,71 ベルト部材
76 フック部材(第1,第2の係止具)
78,79 係止ホック
Claims (7)
- 乳幼児のための胸当て部,股当て部および背当て部を一体に連設しかつ展開可能に構成してなる乳幼児服において、
乳幼児の首,脚および腕を通すための切欠きを前記胸当て部,股当て部および背当て部の所定個所に形成し、
前記胸当て部および背当て部の各左右側部を係脱自在に係合し得る側部係止ホックと、前記胸当て部および背当て部の各上端を係脱自在に係合し得る上部係止ホックとを設けるとともに、
子守者用の上衣に設けた第1の係止具が係脱自在に係合し得る第1の被係止具を前記背当て部に設け、前記上衣に設けた第2の係止具が係脱自在に係合し得る第2の被係止具を前記胸当て部に設けた、
ことを特徴とする乳幼児服。 - 前記背当て部には襟部が設けられており、前記第1の被係止具は前記襟部によって上方から覆われている、
ことを特徴とする請求項1記載の乳幼児服。 - 前記第2の被係止具は、前記胸当て部に設けたポケット内に収納可能になっている、
ことを特徴とする請求項1記載の乳幼児服。 - 前記襟部の裏面側の両端部には係止ホックが設けられており、これらの係止ホックは、前記襟部を立てた状態で前記上衣側の係止ホックに係脱自在に係合し得るようになっている、
ことを特徴とする請求項2記載の乳幼児服。 - 請求項1記載の乳幼児服とともに用いられる子守者用上衣において、
前記第1の被係止具に係脱自在に係合し得る第1の係止具を前面側左右上部にそれぞれ設け、前記第2の被係止具に係脱自在に係合し得る第2の係止具を前面側左右下部にそれぞれ設けるとともに、
前記第1および第2の係止具を収納し得るポケットを前面側の上,下部にそれぞれ設けた、
ことを特徴とする子守者用上衣。 - 背面側に配設したベルト部材により、前記第1および第2の係止具の各基部を連結した、
ことを特徴とする請求項5記載の子守者用上衣。 - 前記ベルト部材を背面側の表布内に長さ方向スライド自在に設けた、
ことを特徴とする請求項6記載の子守者用上衣。
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