JP3655581B2 - 有機単層感光体を用いた電子写真方法における電位調整方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、有機単層感光体を用いての電子写真方法における電位調整方法に関するものであり、より詳細には、電子写真による画像形成サイクルを繰り返し行ったときに生じる有機単層感光体の劣化に応じて、感光体の表面電位を容易に調整して良好な画像を形成することができる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真による画像形成では、現在、反転現像が主流であり、この反転現像によれば、感光体を一様に帯電させた後、所定の画像情報に基づいてレーザ照射による画像露光を行なって静電潜像を形成させ、この静電潜像をトナーで現像し、トナー像を感光体から転写紙に転写し、転写紙上のトナー像を定着して画像を形成させる。
【0003】
このような画像形成で使用される感光体としては、セレン、アモルファスシリコン等の無機感光体や、電荷発生剤や電荷輸送剤を含有する有機感光層を導電性基体上に形成させた有機感光体が知られており、特に有機感光体は、軽量性やコストの点で優れており、現在、広く使用されている。
ところで、有機感光体には、電荷発生剤及び電荷輸送剤が単一の有機感光層中に分散されている単層型のもの(有機単層感光体)と、電荷発生剤を分散させた電荷発生層と、電荷発生層上に形成され且つ電荷輸送剤を分散させた電荷輸送層とから有機感光層が形成されている積層型のもの(有機積層感光体)とが知られている。この内、有機単層感光体は、特に製造が容易であり、コストの面でも極めて安価であることから、現在、広く使用されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、有機単層感光体を用いて画像形成を行う場合には、画像形成サイクルを繰り返し行うことによる感光層の摩耗による膜厚低下が画像形成に及ぼす影響が大きく、耐久性が乏しいという欠点がある。即ち、ある程度の回数の画像形成を繰り返し行うと、感光層表面に残存したトナーを除去するためのブレードクリーニングにより感光層が摩耗し、その膜厚が低下すると、画像濃度の低下やカブリ等を生じてしまうという欠点がある。即ち、有機積層感光体では、電荷発生層上に電荷輸送層が形成されているため、画像形成サイクルを繰り返して行なっても、電荷輸送層が保護層として機能するため、電荷発生層が摩耗することはないが、有機単層感光体では、電荷発生剤を含有する有機感光層が直接摩耗してしまうため、その膜厚低下による感度変化等が大きく、有機積層感光体に比して、その耐久性が低いものとなっている。
【0005】
そこで、有機単層感光体では、通常、画像形成サイクルをある程度の回数繰り返して行なった後、適正な画像が形成されるように画像形成条件を補正することにより、その寿命を引き延ばすことが行なわれている。具体的には、感光体の主帯電電位を増大させるなどにより、適正濃度の画像が得られるように調整される。
【0006】
しかるに、上記のような感光体の表面電位に関する画像形成条件の調整は、例えば、主帯電を行うための帯電器の帯電条件や現像バイアス電圧を種々変更し、その都度、実際に画像形成を行ない、得られる画像を確認しながら行われていたため、一般にサービスマンにより行なわれ、一般ユーザにより行なうことは非常に難しいという問題がある。また、サービスマンにより行なうとしても、その調整は極めて面倒である。
【0007】
従って、本発明の目的は、有機単層感光体を用いて電子写真による画像形成を行うに際し、極めて簡単に、しかも自動化により、感光層の膜厚変動による感光体表面電位の調整を行なうことが可能な電位調整方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明によれば、単層の有機感光層を有する有機感光体ドラムを使用し、該ドラム表面の有機感光層を均一に主帯電し、帯電された該感光体表面に画像情報に基づいて光照射を行なって静電潜像を形成し、この静電潜像を、一定の現像バイアス電圧を印加しながら現像することにより画像形成を行う電子写真方法において、
前記有機感光体ドラムの有機感光層の膜厚毎に、主帯電後の感光体表面の暗電位と明電位との差に相当するコントラスト電位(Vc)の適正値を予め設定しておき、
前記有機感光体ドラムの駆動時間を計測し、
画像形成工程をある程度の回数繰り返した時点で、その有機感光層表面を、異なる2つの主帯電電位に帯電させ、それぞれについて暗電位と明電位とを測定し、該測定結果に基づいて、下記式:
Vr=α・Vo+β (1)
式中、Voは、暗電位(V)を示し、
Vrは、明電位(V)を示し、
α及びβは、それぞれ定数を示す、
からα及びβを算出して式(1)のVo−Vr直線を画定し、
更に、この時点での有機感光体ドラムの駆動時間から有機感光層厚みを算出し、算出された有機感光層の厚みに関して予め設定されている前記コントラスト電位(Vc)の適正値と、前記で画定された式(1)とから、適正なコントラスト電位(Vc)を示す暗電位を算出し、このような暗電位が得られるように、主帯電条件を調整することにより、常に適正なコントラスト電位(Vc)を確保することを特徴とする電位調整方法が提供される。
【0009】
電子写真法により画像形成を行う場合には、既に述べた通り、感光体表面を所定の電位に均一に主帯電し、この状態で、画像情報に基づいて光照射を行ない、静電潜像を形成する。即ち、光が照射された部分の電位は低下し(明電位)、一方、光が照射されない部分の電位はほとんど低下せず(暗電位)、暗電位と明電位との電位差により、画像情報に対応する電荷像(静電潜像)が形成されるわけである。従って、例えば、現在汎用されている反転現像方式では、主帯電極性と同極性に帯電された現像剤(トナー)を感光体表面に供給することにより、該トナーが、電位の低い光照射部分に付着し、可視像化されたトナー像が形成され、光未照射部分が画像のバックグラウンドとなる。所謂、正規現像方式は、この逆であり、主帯電極性と逆極性に帯電されたトナーが使用され、帯電トナーは、電位の高い光未照射部分に付着してトナー像が形成され、電位の低い光照射部分が画像のバックグラウンドとなる。
このことから理解されるように、反転現像或いは正規現像、何れの現像方式においても、暗電位と明電位との差が画像のコントラストに対応するコントラスト電位(Vc)となる。
従って、一定の濃度の画像を得るためには、一定のコントラスト電位(Vc)を確保しておくことが必要である。
しかるに、有機感光体の場合には、画像形成サイクルの繰り返しにより、有機感光層が摩耗し、その帯電特性が劣化し、一定の条件で主帯電を行ったとしても、暗電位が低下し、上記のコントラスト電位(Vc)が低下し、この結果、画像濃度の低下等の画像劣化を生じることになり、有機単層感光体では、この傾向が著しく大きい。
【0010】
ところで、実際の画像形成装置では、感光体はドラムの形で使用され、この感光体ドラムを回転させながら画像形成が行なわれ、このドラム駆動時間に感光層の摩耗量(膜厚低下量)は比例するので、ドラム駆動時間を計測しておき、このドラム駆動時間から、実際の感光層の厚みを算出することができる。したがって、予め、実験を行ない、感光層の厚み毎に適正なコントラスト電位(Vc)を設定しておけば、ドラム駆動時間毎の適正なコントラスト電位(Vc)が判る。
このことから理解されるように、画像形成を繰り返し行うことにより、感光層厚みが減少した場合には、そのドラム駆動時間に応じて適正なコントラスト電位(Vc)が得られるように電位調整を行なえばよいわけである。
【0011】
しかるに有機単層感光体を用いた本発明においては、適正なコントラスト電位(Vc)が得られるような電位調整を容易に行なうことができる。即ち、本発明者等は、感光層厚みが一定の有機単層感光体では、画像露光条件(例えば光照射に用いるレーザの出力)が一定であるときには、暗電位と明電位との間に、比例関係が成立するという新規知見を見出し、かかる知見を利用し、上記の電位調整を容易に行なうことを可能としたものである。
後述する実験例での実験結果を示す図2のグラフを参照されたい。
この図2は、有機単層感光体の感光層の厚み毎に、帯電電圧を変化させて、暗電位に対して明電位をプロットした曲線を示すものである。(例えば、暗電位を測定した後、同一条件で帯電を行ない、次いでレーザ光照射を行い、明電位を測定したものであり、レーザ光照射は全て同じ出力で行なわれている。)
図2から明らかな通り、少なくとも電荷のリーク等を生じない有効な感光層厚みを有する領域では、膜厚毎に、明電位は暗電位に比例しており、両者の間には直線関係があることがわかる。即ち、ある厚みの単層の有機感光層については、前記式(1)で表される関係が成立するのである。
【0012】
このような明電位と暗電位との関係は、従来、全く知られておらず、本発明者等が初めて見出した新規知見である。しかも、このような関係は、有機単層感光体に特有であり、例えば有機積層感光体では、このような直線関係は成立しない。
上記の明電位と暗電位との直線関係が有機単層感光体に特有であることの理由は正確に解明されたわけではない。しかるに、有機単層感光体では、感光層中に電荷発生剤が均一に分散されているため、電荷発生剤量が感光層の厚みに比例するが、例えば、有機積層感光体では、感光層が下方の電荷発生層と表面側の電荷輸送層とに分けられており、感光層厚みと電荷発生剤量との間には比例関係はなく、これが、有機単層感光体では、明電位と暗電位との間に直線関係が成立するが、有機積層感光体では両者の間に直線関係が成立しない一因になっているものと思われる。
【0013】
従って、本発明では、上述した明電位と暗電位との直線関係を利用し、ある程度の画像形成サイクルが繰り返され、感光層厚みが低下した有機単層感光体について、2つの主帯電条件で主帯電を行い、それぞれについて、暗電位と明電位とを測定する。
この測定結果から、このときの有機単層感光体について、前記式(1)から、α及びβの定数を算出することができ、これにより、式(1)のVo−Vr直線を画定することができる。
【0014】
例えば、暗電位の測定値をVo1,Vo2とし、これらの暗電位に対応する明電位の測定値を、それぞれ、Vr1,Vr2とすると、これらを式(1)に代入すると、次の関係式(1a),(1b)が得られる。
Vr1=α・Vo1+β (1a)
Vr2=α・Vo2+β (1b)
この連立方程式を解いて、α、βの値を求めることができる。
α=(Vr2−Vr1)/(Vo2−Vo1) (2a)
β=(Vr1Vo2−Vo1Vr2)/(Vo2−Vo1) (2b)
従って、この状態での有機単層感光体における式(1)のVo−Vr直線を画定することができる。
【0015】
一方、上記測定時の感光層厚みは、感光体ドラムの駆動時間から求められ、このときの適正コントラスト電位(Vc)は、予めの実験により求められている。従って、上記で画定された式(1)のVo−Vr直線を用いて、このような適正コントラスト電位(Vc)を与える暗電位を算出することができる。
即ち、コントラスト電位(Vc)は、下記式(3):
Vc=Vo−Vr (3)
式中、Voは、暗電位(V)を示し、
Vrは、明電位(V)を示す、
で表されるから、画定した式(1)に、上記式(3)を代入することにより、適正コントラスト電位(Vc)を与える暗電位を求めることができる。
【0016】
例えば、このような暗電位をVocとすると、式(3)と画定した式(1)とから、下記式(4)が成立する。
Vc=Voc−(α・Voc+β) (4)
式中、α及びβは、前記式(2a)及び(2b)を満足する定数である。
従って、式(4)から、かかる有機単層感光体について、適正コントラスト電位(Vc)を与える暗電位(Voc)を求めると、下記式(5)の通りとなる。
Voc=(Vc+β)/(1−α) (5)
【0017】
かくして本発明によれば、上記式(5)を満足するように、主帯電条件を変更して電位調整することにより、画像形成を繰り返して行うことによって摩耗して厚みが減少した有機単層感光体について、適正な濃度を有し、カブリ等の不具合のない良好な画像を得ることができる。
【0018】
このような本発明の電位調整方法は、明電位と暗電位との間に式(1)で示す直線関係が成立することを利用するものであることから、有機単層感光体を用いての電子写真法にのみ適用されるものであり、上記のような直線関係の成立しない有機積層感光体を用いた場合には適用されない。
【0019】
本発明において、上記式(5)を満足させるような主帯電条件の変更は、用いる主帯電器の種類に応じて、容易に行なうことができる。例えば、スコロトロン帯電器を用いて主帯電を行う場合には、スコロトロン帯電器のグリッド電圧を調整すればよく、接触帯電ローラを用いて主帯電を行う場合には、この帯電ローラに印加する電圧を調整すればよい。特に、主帯電電位(或いは暗電位)は、スコロトロンのグリッド電圧に比例するので、スコロトロンを用いた場合には、その調整は極めて容易である。
また、2つの主帯電条件で主帯電を行い、それぞれについて、暗電位と明電位とを測定する操作は、このような動作条件を予めプログラムしておき、且つ画像露光部と現像部との間の領域に電位センサを設け、画像形成装置の操作パネルに補正スイッチをONとすることにより、自動的に行なうことができる。
更に、その測定結果からのα、βの算出(式(1)の直線の画定)や、画定した式(1)の直線に基づいての暗電位(Voc)の算出は、感光体ドラムの駆動時間に応じた適正コントラスト電位(Vc)をメモリーしておき、所定の演算プログラムを組み込んでおくことにより、やはり自動的に行なうことができる。
従って、本発明によれば、現像条件の補正を極めて容易に行なうことができ、サービスマンの労力を著しく軽減することができ、また、場合によっては、このような補正を一般ユーザが容易に行なうこともできる。
【0020】
【発明の実施形態】
以下、添付図面に示す具体例に基づいて、本発明を説明する。
本発明の現像条件補正方法を適用する画像形成装置の一例を示す図1において、回転可能に設けられている感光体ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って、帯電手段2、レーザ光学装置3、現像手段4、転写手段5、クリーニング装置6及び除電ランプ7が配置されており、所定の紙等の転写シート9が転写手段5と感光体ドラム2との間に搬送され、この転写シート9の表面に、画像が形成されるようになっている。
また、レーザ光学装置3と現像手段4との間には、電位センサ10が設けられており、更に、図1では省略されているが、上記転写シート9の排出側には、熱ローラ等からなる定着装置が配置されている。
【0021】
即ち、感光体ドラム1の全面を、帯電手段2により所定極性に一様に主帯電し、次いで、レーザ光学装置3を用いて、所定の画像情報に基づいてレーザ光が帯電された感光体ドラム1の表面に照射され、画像露光による静電潜像の形成が行なわれる。
このようにして形成された静電潜像は、現像手段4により現像され、トナー像が感光体ドラム1表面に形成される。
形成されたトナー像は、転写手段5により、転写シート9の表面に転写され、トナー像が転写された転写シート9は、図示されていない定着装置に導入され、熱及び圧力により、トナー像が転写シート9の表面に定着される。
一方、トナー像を転写シート9に転写した後は、クリーニング装置6により感光体ドラム1表面に付着残存するトナーが除去され、更に除電ランプによる光照射によって、感光体ドラム1表面に残存する電荷が除去され、これにより、画像形成サイクルの一工程が終了し、次の画像形成サイクルが行なわれる。
【0022】
本発明において、感光体ドラム1は、アルミ等の導電性素管上に形成させた有機感光体ドラムであり、この有機感光層は、それ自体公知であり、電荷発生剤及び電荷輸送剤を結着樹脂中に分散させた単一の層からなる。即ち、このような単層の有機感光層を備えた感光体ドラム1において、明電位と暗電位との間に前述した式(1)に示す直線関係が成立し、本発明の電位調整方法が適用されることは既に述べた通りである。
また、このような電位調整を行なうために、感光体ドラム1の駆動時間は、ドラム回転数のカウント等により、計測されるようになっており、且つ予めの実験により、ドラム駆動時間に対応する感光層の厚みが求められ、並びに感光層の厚み毎の適正コントラスト電位(Vc)も測定されており、これらのデータは、所定の記憶回路にメモリーされている。
【0023】
上記感光層中に分散させる電荷発生剤としては、例えば、セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコン、ピリリウム塩、アゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、アンサンスロン系顔料、フタロシアニン系顔料、インジコ系顔料、スレン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、ペリレン系顔料、キナクリドン系顔料等が例示され、所望の領域に吸収波長域を有するよう、一種または二種以上混合して用いられる。
【0024】
特に好適な電荷発生剤として、次のものが例示される。
X型メタルフリーフタロシアニン。
オキソチタニルフタロシアニン。
【0025】
ペリレン系顔料、特に一般式(A)、
【化1】
Figure 0003655581
式中、R及びRの各々は、炭素数18以下の置換または未置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルカリール基、またはアラールキル基である、
で表されるもの。
上記一般式(A)において、アルキル基としては、エチル基、プロピル基、ブチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられ、シクロアルキル基としては、シクロヘキシル基等が挙げられ、アリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、アルカリール基としては、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基等が挙げられ、アラールキル基としては、ベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。置換基としては、アルコキシ基、ハロゲン原子等がある。
【0026】
ビスアゾ顔料、特に下記一般式(B)
【化2】
Figure 0003655581
式中、Aは水素原子または置換または未置換のアルキル基、アリール基または複素環基であり、nはゼロまたは1であり、Cpはカップラー残基である、
で表わされるビスアゾ顔料。
上記一般式(B)において、ピラゾール環の3位には、直接或いはビニリデン基を介して、置換或いは未置換のアルキル基、アリール基或いは複素環基が結合していてもよく、ここで、アルキル基としては、メチル、エチル、プロピル、ブチル、アミル基等が挙げられ、アリール基としてはフェニル、ナフチル、ビフェニル、アントリル、フェナントリル、フルオレニル基等が挙げられ、複素環基としては、窒素、酸素、硫黄或いはこれらの組み合わせを環中に含有する単環或いは多環の飽和乃至不飽和の複素環基、例えばチエニル基、フリル基、イミダゾリル基、ピロリル基、ピリミジニル基、イミダゾール基、ピラジニル基、ピラゾリニル基、ピロリジニル基、ピラニル基、ピペリジル基、ピペラジニル基、モルホリル基、ピリジル基、ピリミジル基、ピロリジニル基、ピロリニル基、ベンゾフリル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾフラニル基、インドリル基、キノリル基、カルバゾリル基、ジベンゾフラニル基等が挙げられる。これらの基が有していてもよい置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、アシルオキシ基、クロール等のハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、アシルオキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。一方、式(B)におけるカプラー残基としては、この種のアゾ顔料に使用されるカプラー(アゾカップリング成分)の残基であれば任意のもの、例えば置換或いは未置換のフェノール類、ナフトール類、或いは水酸基含有複素環環化合物等であってよく、ここで置換基としては、低級アルキル基、低級アルコキシ基、アリール基、アシルオキシ基、クロール等のハロゲン原子、ヒドロキシル基、ニトリル基、ニトロ基、アミノ基、アミド基、アシルオキシ基、カルボキシル基等が挙げられる。
【0027】
また、電荷発生剤を分散させる樹脂媒質(結着樹脂)としては、種々の樹脂が使用でき、例えば、スチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、アイオノマー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂や、エポキシアクリレート等の光硬化型樹脂等、各種の重合体が例示できる。これらの結着樹脂は、一種または二種以上混合して用いることもできる。好適な樹脂は、スチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート等である。
【0028】
好適な樹脂としては、ポリカーボネート、特に帝人化成社製パンライト、三菱瓦斯化学社製PCZ、出光興産社製タフゼット(BグレードやHグレード)等、下記一般式(C):
【化3】
Figure 0003655581
式中、R及びRは水素原子または低級アルキル基であって、R及びRは連結して、結合炭素原子と共に、シクロヘキサン環のごときシクロ環を形成していてもよい、
で表されるビスフェノール類とホスゲンとから誘導される構成単位を含むポリカーボネートを挙げることができる。
【0029】
また、耐摩耗性を考慮すると、下記一般式(D):
【化4】
Figure 0003655581
式中、Rは、水素原子または炭素数18以下の置換または未置換のアルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アルカリール基、またはアラールキル基であり、
p及びqは、共重合比を示す数であり、p+q=1とした時、pが0.1〜0.4となる数である、
で表される構造を有する共重合ポリカーボネートが好適である。
【0030】
結着樹脂の分子量は粘度平均分子量(PC−A換算)で10,000〜200,000が好ましいが、耐摩耗性と生産性を考慮すると、18,000〜80,000が特に好適である。
更に、感光層中に占める結着樹脂の割合は、40〜70重量%が好ましいが、特に前記一般式(D)の構造の共重合ポリカーボネートを使用して耐摩耗性の向上を図るならば、50〜70重量%の範囲が好適である。
【0031】
電荷輸送剤としてはそれ自体公知の任意の電子輸送性或いは正孔輸送性のものを使用できる。その適当な例は、次の通りである。
【0032】
電子輸送剤としては、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロム無水コハク酸、無水フタル酸、3−ニトロ無水フタル酸、4−ニトロ無水フタル酸、無水ピロメリット酸、ピロメリット酸、トリメリット酸、無水トリメリット酸、フタルイミド、4−ニトロフタルイミド、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、クロルアニル、ブロモアニル、o−ニトロ安息香酸、マロノニトリル、トリニトロフルオレノン、トリニトロチオキサントン、ジニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアクリジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキノン、チオピラン系化合物、キノン系化合物、ベンゾキノン系化合物、ジフェノキノン系化合物、ナフトキノン系化合物、アントラキノン系化合物、スチルベンキノン系化合物などの電子吸引性物質を単独または2種以上の組み合わせで用いることができる。
【0033】
特に好ましいものとして、以下のものを例示することができる。
【0034】
下記一般式(E):
【化5】
Figure 0003655581
式中、Rは置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよいアリール基を示し、Rは置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアリール基又は基−O−RGを示す。該基中のRGは、置換基を有してもよいアルキル基または置換基を有してもよいアリール基を示す、
で表されるナフトキノン。
【0035】
下記一般式(F):
【化6】
Figure 0003655581
式中、R、R、R及びRの各々は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、アラルキル基、アルコキシ基等である、
で表されるジフェノキノン。
、R、R及びRは非対称構造の置換基であることが好ましく、R、R、R及びRの内、2個が低級アルキル基であり、他の2個が分岐鎖アルキル基、シクロアルキル基、アリール基またはアラールキル基であることが好ましい。
【0036】
そのジフェノキノン誘導体の適当な例は、これに限定されないが、3,5−ジメチル−3’,5’−ジt−ブチルジフェノキノン、3,5−ジ
メトキシ−3’,5’−ジt−ブチルジフェノキノン、3,3’−ジメチル−5,5’−ジt−ブチルジフェノキノン、3,5’−ジメチル−3’,5−ジt−ブチルジフェノキノン、3,5,3’,5’−テトラメチルジフェノキノン、2,6,2’,6’−テトラt−ブチルジフェノキノン、3,5,3’,5’−テトラフェニルジフェノキノン、3,5,3’,5’−テトラシクロヘキシルジフェノキノン、等を挙げることができる。これらのジフェノキノン誘導体は、分子の対称性が低いために分子間の相互作用が小さく、溶解性に優れているために好ましい。
【0037】
下記一般式(G):
【化7】
Figure 0003655581
式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基、シクロアルキル基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基を示す、
で表されるジフェノキノン。置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル基が挙げられる。
【0038】
下記一般式(H):
【化8】
Figure 0003655581
式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基、シクロアルキル基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基を示す、
で表されるナフトキノン。置換基としては、ハロゲン原子、炭素数1〜6のアルキル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、水酸基、シアノ基、アミノ基、ニトロ基、ハロゲン化アルキル基が挙げられる。
【0039】
下記一般式(J):
【化9】
Figure 0003655581
式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基、シクロアルキル基、アラルキル基、ハロゲン化アルキル基を示し、
Xは、同一でも異なっていてもよく、炭素数1〜12のアルキル基、炭素数1〜12のアルコキシ基、それぞれ置換基を有していてもよいアリール基、シクロアルキル基、アラルキル基、フェノキシ基、およびハロゲン化アルキル基を示し、これら基が互いに縮合して環を形成していてもよく、
nは、0〜5の整数である、
で表されるスチルベンキノン。
【0040】
一方、正孔輸送性物質としては、例えば次のものが知られており、これらの内から、溶解性や、正孔輸送性に優れているものが使用される。
ピレン;
N−エチルカルバゾール、N−イソプロピルカルバゾール、N−メチル−N−フェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−カルバゾール、N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−9−エチルカルバゾール、などのカルバゾール類;
N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エチルフェノチアジン;
N,N−ジフェニルヒドラジノ−3−メチリデン−10−エチルフェノキサジン;
p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−ジエチルアミノベンズアルデヒド−α−ナフチル−N−フェニルヒドラゾン、p−ピロリジノベンズアルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、1,3,3−トリメチルインドレニン−ω−アルデヒド−N,N−ジフェニルヒドラゾン、p−ジエチルベンズアルデヒド−3−メチルベンズチアゾリノン−2−ヒドラゾン、などのヒドラゾン塩;
2,5−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−1,3,4−オキサジゾール;
1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[キノニル(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[ピリジル(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[6−メトキシ−ピリジル(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[ピリジル(3)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[レピジル(3)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[ピリジル(2)]−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−4−メチル−5−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−[ピリジル(2)]−3−(α−メチル−p−ジエチルアミノスチリル)−3−(p−ジエチルアミノフェニル)ピラゾリン、1−フェニル−3−(p−ジエチルアミノスチリル)−4−メチル−5−(p−ジエチルアミノフフェル)ピラゾリン、スピロピラゾリン、などのピラゾリン類;
2−(p−ジエチルアミノスチリル)−3−ジエチルアミノベンズオキサゾール、2−(p−ジエチルアミノフェニル)−4−(p−ジメチルアミノフェニル)−5−(2−クロロフェニル)オキサゾール、などのオキサゾール系化合物;
2−(p−ジエチルアミノスチリル)−6−ジエチルアミノベンゾチアゾールなどのチアゾール系化合物;
ビス(4−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタンなどのトリアリ−ルメタン系化合物;
1,1−ビス(4−N,N−ジエチルアミノ−2−メチルフェニル)ヘプタン、1,1,2,2−テトラキス(4−N,N−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)エタン、などのポリアリールアルカン類;
N,N´−ジフェニル−N,N´−ビス(メチルフェニル)ベンジジン、N,N´−ジフェニル−N,N´−ビス(エチルフェニル)ベンジジン、N,N´−ジフェニル−N,N´−ビス(プロピルフェニル)ベンジジン、N,N´−ジフェニル−N,N´−ビス(ブチルフェニル)ベンジジン、N,N´−ビス(イソプロピルフェニル)ベンジジン、N,N´−ジフェニル−N,N´−ビス(第2級ブチルフェニル)ベンジジン、N,N´−ジフェニル−N,N´−ビス(第3級ブチルフェニル)ベンジジン、N,N´−ジフェニル−N,N´−ビス(2,4−ジメチルフェニル)ベンジジン、N,N´−ジフェニル−N,N´−ビス(クロロフェニル)ベンジジンなどのベンジジン系化合物;
フェニレンジアミン誘導体;
ジアミノナフタレン誘導体;
ジアミノフェナントレン誘導体;
トリフェニルアミン;
ポリ−N−ビニルカルバゾール;
ポリビニルピレン;
ポリビニルアントラセン;
ポリビニルアリクジン;
ポリ−9−ビニルフェニルアントラセン;
ピレン−ホルムアルデヒド樹脂;
エチルカルバゾールホルムアルデヒド樹脂。
【0041】
正孔輸送剤の好適なものとして、下記式(K):
【化10】
Figure 0003655581
式中、Ar、Ar、Ar及びArの各々は置換或いは未置換のアリール基であり、Yは置換或いは未置換のアリーレン基であり、nはゼロまたは1の数である、
で表される芳香族アミン類が挙げられる。
【0042】
更に、正孔輸送剤の他の好適なものとして、ヒドラゾン類、特に下記式(L):
【化11】
Figure 0003655581
式中、Arは、同一でも異なっていてもよくAr及びArの各々は、置換或いは未置換のアリール基である、
で表されるヒドラゾン類を挙げることができる。
【0043】
また、以下の式(M)で表される構造の正孔輸送剤は、高移動度を有しており、好適である。
【化12】
Figure 0003655581
式中、Rは、同一でも異なっていてもよく、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基を示し、また、各ベンゼン環は、置換基として、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基を有していてよい。
【0044】
上述した単層の有機感光層において、電荷発生剤(CGM)は固形分当たり0.5乃至7重量%、特に2乃至5重量%の範囲の内、感度に悪影響を及ぼさない範囲で可及的に少ない量で感光層中に含有されるのがよく、また電荷輸送剤(CTM)は固形分当たり20乃至70重量%、特に25乃至60重量%の範囲の内、感度に影響を及ぼさない範囲で可及的に少ない量で感光層中に含有されるのがよい。
【0045】
また、感度の点や、反転現像を可能とするという用途の広さからは、電子輸送剤(ET)と、正孔輸送剤(HT)とを組み合わせで使用するのがよく、この場合、ET:HTの重量比は10:1乃至1:10、特に1:5乃至1:1の範囲にあるのが最もよい。
【0046】
また、上記の単層の有機感光層中には、電子写真学的特性に悪影響を及ぼさない範囲で、それ自体公知の種々の配合剤、例えば、ビフェニル、o−ターフェニル、m−ターフェニル、p−ターフェニル、p−ベンジルフェニル及び水素化ターフェニル等のビフェノール誘導体、ステアリン酸ブチル等のアルキルエステル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールモノエステル、ポリエチレングリコールモノエーテル、ポリエチレングリコールジアルキレート、ポリエチレングリコールジアルキルエーテル等のポリアルキルオキシド類やポリフェニレンオキシド等の可塑剤や潤滑剤、ヒンダードアミン、ヒンダードフェノール等の酸化防止剤が配合されていてもよい。また、形成した膜のレベリング性の向上や潤滑性の付与を目的として、シリコーンオイルやフッ素系オイルなどのレベリング剤を含有させることもできる。
【0047】
特に、全固形分当たり0.1乃至50重量%の立体障害性フェノール系酸化防止剤を配合すると、電子写真学的特性に悪影響を与えることなく、感光層の耐久性を顕著に向上させることができる。
【0048】
単層の有機感光層を設ける導電性基板としては、導電性を有する種々の材料が使用でき、例えば、アルミニウム、銅、錫、白金、金、銀、バナジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、インジウム、ステンレス鋼、真鍮等の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネートされたプラスック材料;ヨウ化アルミニウム、酸化錫、酸化インジウム等で被覆されたガラス;等が例示される。本発明に用いる単層有機感光体では、通常のアルミニウム素管、また膜厚が1乃至50μmとなるようにアルマイト処理を施した素管を用いことができる。
【0049】
単層有機感光体を形成させるには、電荷発生材料、電荷輸送剤等と結着樹脂等を、従来公知の方法、例えば、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイントシェイカーあるいは超音波分散機等を用いて調製し、従来公知の塗布手段により塗布、乾燥すればよい。感光層の厚みは、特に制限されないが、一般に10乃至50μmの範囲内で、感度低下や残留電位増大を来さない範囲で可及的に厚く設けることが望ましい。
【0050】
塗布液を形成するのに使用する溶剤としては、種々の有機溶剤が使用でき、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等、種々の溶剤が例示され、一種または二種以上混合して用いられる。塗布液の固形分濃度は一般に5乃至50%とするのがよい。
【0051】
また上記単層の感光層は、前記導電性基板上に直接形成してもよいが、下引き層を介して形成することもできる。このような下引き層としては、カゼイン、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール、ポリアミド、メラミン、セルロース、ポリチオフェン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリエステル、ポリアクリレート、ポリスチレン等の高分子膜を例示することができる。下引き層の厚みは、0.01μm乃至20μmの範囲が好ましい。また、下引き層に導電性を付与するために、金、銀、アルミ等の金属粉末、酸化チタン、酸化スズ等の酸化金属粉末、カーボンブラック等の導電性微粉末を分散させることもできる。
また、電荷発生剤を分散させる樹脂媒質(結着樹脂)としては、種々の樹脂が使用でき、例えば、スチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、アイオノマー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノール樹脂や、エポキシアクリレート等の光硬化型樹脂等、各種の重合体が例示できる。これらの結着樹脂は、一種または二種以上混合して用いることもできる。好適な樹脂は、スチレン系重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリカーボネート、ポリアリレート等である。
【0052】
感光体ドラム1の表面を主帯電するための帯電手段2としては、コロトロンやスコロトロン等のコロナ帯電器や接触帯電ローラなどが使用されるが、特にスコロトロンが、グリッド電圧により電位調整を容易に行なえるという点で好適である。
かかる帯電手段による感光体ドラム1表面の帯電極性は、正及び負の何れでもよいが、オゾン等の発生を防止するという見地からは、正極性がよい。
【0053】
また、感光体ドラム1の主帯電電位は、同一条件で主帯電を行うと、画像形成サイクルの繰り返しによる感光層の摩耗に伴って低下するが、その初期設定値は、感光層の厚みによっても異なるが、通常、暗電位(Vo)と明電位(Vr)との差に相当するコントラスト電位(Vc)が400V以上、特に550V以上となるような電位、例えば700乃至720Vの範囲に設定される。
即ち、上記のコントラスト電位(Vc)の適正値は、感光層の厚みによって異なり、画像形成サイクルの繰り返しにより主帯電電位及びコントラスト電位(Vc)が変動して画像濃度の低下等を来したときには、本発明に従って電位調整を行ない、コントラスト電位(Vc)が適正値となるように、主帯電電位を高める。具体的には、帯電手段2としてコロナ帯電器を用いているときには、コロナワイヤへの印加電圧を高めたり或いはグリッド電圧を調整することにより、また接触帯電ローラを用いている場合には、該ローラへの印加電圧を高めることにより、主帯電電位を適正な範囲に調整することができる。特に帯電手段2としてスコロトロンを用いている場合には、グリッド電圧の調整により、容易に主帯電電位の調整を行うことができる。
【0054】
レーザ光学装置3を用いての画像露光は、それ自体公知の手段で行なうことができる。例えば、スキャナ等によって読み込まれた画像情報に基づいて、或いはコンピュータ等から送られた画像情報に基づいて、レーザ光を照射することにより行なわれる。
勿論、このようなレーザ光学装置3を用いる代わりに、ハロゲンランプ等の光学系を使用し、このような光学系からの原稿反射光を直接感光体ドラム1表面に照射することにより画像露光を行なうことも可能である。
【0055】
本発明において、レーザ光学装置3と現像手段4との間には、電位センサ10が設けられており、電位調整を行なうときには、この電位センサ10により、暗電位及び明電位の測定を行なう。電位センサ10による測定個所は、感光体ドラム1表面の中心部分、即ち画像形成領域にあたる部分である。
即ち、電位調整は、一定の電位に感光体ドラム1表面を帯電した後、画像露光のための光照射を行わずに電位センサ10により暗電位を測定し、次いで、同じ条件で同電位に帯電された感光体ドラム1表面について、通常の画像形成サイクルで行なわれる画像露光と同じ条件(例えば同じレーザ出力)で光照射を行ない、電位センサ10により明電位を測定する。次いで、主帯電条件を変えて、上記とは異なる電位に帯電された感光体ドラム1表面について、上記と同様にして暗電位及び明電位を測定する。この測定値に基づいて、前述した演算により、電位調整、具体的には、主帯電条件の調整が行なわれ、予めの実験により求められている適正コントラスト電位(Vc)が得られるように、感光体ドラム1表面の主帯電が行なわれるわけである。
尚、上記の暗電位及び明電位の測定は、異なる2つの電位に感光体ドラム1表面を帯電させて行うことが、前述した式(1)の直線を画定させるために必須であるが、このような異なる2つの電位の差は、通常、100V以上であることが好ましい。両者の電位差があまり小さいと、測定誤差が大きくなるおそれがあるためである。
【0056】
現像手段4は、それ自体公知であり、例えば、現像ローラにより、少なくとも所定極性に帯電されたトナーを含む磁性現像剤を、磁力を利用して感光体ドラム1表面に搬送することにより行なわれる。
このような現像剤も特に制限されず、例えば非磁性トナーと、フェライトや鉄粉等の磁性キャリヤとからなる二成分系現像剤や、磁性トナーからなる一成分系現像剤の何れをも使用することができる。トナーの帯電極性は、現像方式によって異なり、例えば、現在汎用されている反転現像方式では、感光体ドラム1の帯電極性と同極性であり、正規現像方式では、感光体ドラム1の帯電極性と逆極性であり、通常、所定の帯電部材或いはキャリヤとの摩擦帯電により、適当な帯電量を有するように帯電される。
【0057】
上記現像手段4による現像は、接触現像及び非接触現像の何れでもよく、また、現像に際しては、通常、現像バイアス電圧を、感光体ドラム1と現像ローラとの間に印加して行なわれる。この現像バイアス電圧は、帯電トナーを感光体ドラム1表面側に容易に移行し得るような極性及び大きさを有するものであり、例えば反転現像では、感光体ドラム1側がその帯電極性とは逆性となるような向きで、且つ、絶対値が暗電位と明電位との間の大きさとなるようなものである。
従って、本発明では、前述した電位条件の調整に伴って、必要により、上記範囲となるように現像バイアス電圧の調整を行なうこともできる。
【0058】
転写手段5としては、コロナ帯電器や転写ローラが使用される。コロナ帯電器を用いる場合には、搬送されてきた転写シート9の背面を、コロナ放電により帯電トナーとは逆極性にコロナ帯電させることにより行なわれ、この場合、転写用のコロナ帯電器と共に、転写シート9の感光体ドラム1への巻きつきを防止する分離用帯電器を使用するのがよい。また、転写ローラを用いる場合には、該ローラが帯電トナーと逆極性の電位となるような転写電圧を印加して転写が行なわれる。
【0059】
クリーニング装置6は、ポリウレタン等のゴム製のブレード或いはローラを備えており、これらを感光体ドラム1表面に摺擦することにより、転写後の感光体ドラム1表面に残存するトナーが分離回収される。
また、除電ランプ7は、感光体ドラム1表面に形成されている単層の有機感光層が感度を有する波長の光を、該ドラム1表面に照射することにより、感光体ドラム1表面の残留電位を除去する。図1では、この除電ランプ7は、感光体ドラム1の回転方向に対して下流側に配置されているが、これをクリーニング装置6と転写手段5との間の領域に配置することも可能である。
【0060】
【実施例】
本発明を次の実験例で説明する。
【0061】
感光体の作製:
電荷発生剤としてX型メタルフリーフタロシアニンを5重量部、正孔輸送剤として、
下記式:
【化13】
Figure 0003655581
の化合物を40重量部、電子輸送剤として2−t−ブチルカルボニル−3−フェニル−1,4−ナフトキノンを40重量部、結着剤として、下記式:
【化14】
Figure 0003655581
のポリカーボネート共重合樹脂(PC−A換算での粘度平均分子量:50,000)を100重量部、更に溶媒としてテトラヒドロフラン800重量部を加え、ボールミルで50時間混合分散して単層型感光層用塗布液を調製し、この塗布液をアルミニウム素管(Φ:78mm)上に塗布した後、100℃で60分間熱風乾燥することにより、膜厚が12μm、14μm、16μm、20μm及び36μmの単層有機感光体を作製した。
【0062】
図1と同様の構成を有し、表面電位計を備えた複写機に、上記で作製された感光体をそれぞれ装着した。尚、主帯電器としてはスコロトロンを用いた。
この装置を使用し、主帯電電位を変化させ、各主帯電電位毎に、暗電位と明電位とを測定した。尚、測定に際してのレーザ出力は一定とした。
その結果を図2に示す。
図2の結果から、このような単層有機感光体では、明電位と暗電位とは比例関係にあり、式(1):
Vr=α・Vo+β (1)
式中、Voは、暗電位(V)を示し、
Vrは、明電位(V)を示し、
α及びβは、それぞれ定数を示す、
が成立することが判る。
【0063】
次いで、上記で作製された厚みが36μmの単層有機感光体が装着されたマシーンを使用し、初期設定条件を次のように設定し、連続して400時間の画像形成を行った。このときに得られた画像の濃度を反射濃度計で測定したところ、1.24であり、画像濃度はかなり低く、不鮮明であった。
主帯電電位: 770V (暗電位670V)
コントラスト電位: 550V
現像方式: 反転現像
現像剤: 正帯電型二成分系現像剤
現像バイアス電圧: 520V
感光体ドラム周速: 290mm/sec
【0064】
上記の画像形成終了後、主帯電電位を、820V及び720Vに調整し、それぞれについて、暗電位及び明電位を測定した。結果は、次の通りであった。
主帯電電位: 820V 720V
暗電位: 670V 570V
明電位: 140V 125V
上記の結果から、式(1)のα及びβを算出し、以下の結果を得た。
α: 0.15
β: 39.5
【0065】
一方、別個に行なった画像実験により、感光体ドラムを上記時間(400時間)駆動させたときの感光層の摩耗量から、このときの感光層厚みは、12μmであり、且つこの厚みでの適正コントラスト電位(Vc)は、470Vであることが判っている。
そこで、上記の結果により画定した式(1)に、上記の適正コントラスト電位(Vc)を代入することにより、このような適正コントラスト電位(Vc)を与える暗電位は、647Vであることがわかった。
【0066】
以上の結果に基づいて、スコロトロンのグリッド電圧を調整し、主帯電電位を850Vとし、暗電位が上記の値となるように電位調整を行なった。
この条件で、再び画像形成を行なったところ、その画像濃度は、1.39に上昇し、鮮明な画像が得られた。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、有機単層感光体では、暗電位と明電位とが直線関係(比例関係)にあるという新規知見に基づき、2点の主帯電電位のそれぞれについて、暗電位と明電位とを測定することにより、その感光層膜厚での上記直線関係を画定させることによって、適正なコントラスト電位を与えるように主帯電条件を調整することができる。
したがって、電位条件の補正を極めて容易に行なうことができ、サービスマンの労力を著しく軽減することができ、また、このような補正を一般ユーザが容易に行なうこともできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法が適用される画像形成装置の概略を示す図。
【図2】実験例で求めた単層有機感光体における明電位と暗電位との関係を示す線図。

Claims (2)

  1. 単層の有機感光層を有する有機感光体ドラムを使用し、該ドラム表面の有機感光層を均一に主帯電し、帯電された該感光体表面に画像情報に基づいて光照射を行なって静電潜像を形成し、この静電潜像を、一定の現像バイアス電圧を印加しながら現像することにより画像形成を行う電子写真方法において、
    前記有機感光体ドラムの有機感光層の膜厚毎に、主帯電後の感光体表面の暗電位と明電位との差に相当するコントラスト電位(Vc)の適正値を予め設定しておき、
    前記有機感光体ドラムの駆動時間を計測し、
    画像形成工程をある程度の回数繰り返した時点で、その有機感光層表面を、異なる2つの主帯電電位に帯電させ、それぞれについて暗電位と明電位とを測定し、該測定結果に基づいて、下記式:
    Vr=α・Vo+β (1)
    式中、Voは、暗電位(V)を示し、
    Vrは、明電位(V)を示し、
    α及びβは、それぞれ定数を示す、
    からα及びβを算出して式(1)のVo−Vr直線を画定し、
    更に、この時点での有機感光体ドラムの駆動時間から有機感光層厚みを算出し、算出された有機感光層の厚みに関して予め設定されている前記コントラスト電位(Vc)の適正値と、前記で画定された式(1)とから、適正なコントラスト電位(Vc)を示す暗電位を算出し、このような暗電位が得られるように、主帯電条件を調整することにより、常に適正なコントラスト電位(Vc)を確保することを特徴とする電位調整方法。
  2. スコロトロン帯電器を用いて前記主帯電を行ない、主帯電条件の変更を、スコロトロン帯電器のグリッド電圧を調整することにより行なう請求項1に記載の電位調整方法。
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