JP3655218B2 - 弦楽器用トレモロ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、弦楽器用トレモロ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
弦楽器用トレモロ装置は一般によく知られており、特にエレクトリックギターに広く使われている。トレモロ装置とは、弦楽器の全弦の張力を同時に増大、あるいは減少させて印象的な音効果を得るためのものである。従来のトレモロ装置としては、図14に示すような、弦楽器(図ではギター)のボディBに対して揺動自在に取り付けられ、表面側に弦Sを支持するブリッジサドル等の弦支持部材131が配設されていると共に、裏面側にトレモロブロック132が突設されたトレモロ体(ブリッジ)130と、該トレモロ体130の表面側に取り付けられてトレモロ体130の揺動を操るためのアーム135と、前記トレモロブロック132とボディB間に張架されて、ボディB表面側に張られた弦Sの張力との共働により前記トレモロ体130の平衡状態を保つためのスプリング140とを備えたものが一般的である。
【0003】
上記構成のトレモロ装置120では、前記トレモロ体130は、全弦Sの張力とこれと逆方向に作用する前記スプリング140の付勢力が釣り合ったところで静止して平衡状態となるように構成され、前記アーム135を動かしてトレモロ体130を揺動させることによって、全弦Sの張力を増減させて、それにより各弦Sの音程が上昇又は下降し、一方、アーム135を離すことによりトレモロ体130が元の釣り合いの位置、つまり平衡状態位置に戻って、各弦Sの音程は元の音程に戻るのである。
【0004】
しかしながら、現実には前記弦Sの張力とスプリング140の力によるトレモロ体130の釣り合い系は、非常に敏感な系であり、トレモロ体130の揺動支点における摩擦力の存在や、スプリング140の復元力の不完全さや、演奏中に演奏者の手がトレモロ体130やアーム135等に触れることや、演奏中のチョーキング(弦の曲げ)、フラッター(アーム135から急に手を離した時に生じる慣性力に起因する音のブレ)、弦Sの切断等が原因で、トレモロ体130の揺動後、トレモロ体130が元の平衡状態位置(中立点となる釣り合い状態位置)に完全に戻らずに、チューニングを狂わせることがある。また、もう一つの前記トレモロ装置120の大きな欠点としては、チューニングが非常に困難なことが挙げられる。これは一つの弦Sを目標の音程までチューニングするとき、例えばある弦Sの張力を増加させて音程を上げるとき、全弦Sの張力の和も増大して、トレモロ体130の平衡状態位置がネック方向(前方)に移動し、弦間距離(ナットからトレモロ体の弦支持部までの距離)が短くなって、他の弦Sの張力も下がり、その結果、他の弦Sの音程が下がることが原因である。また、ある弦Sの張力を下げるときは逆に他の弦Sの音程は上がってしまう。したがって、全ての弦Sを完全にチューニングすることは理論上不可能であり、それに近い域までもっていくのには非常な労力を要する。
【0005】
さらに、各弦Sに対して、目標とする音程と弦の線密度、弦長の間には所定の関係式が成立し、上記従来構造のトレモロ装置120のように弦Sの端部の一方が動く構造ではスプリング140の強さによって、本来の弦楽器のスケール長以外でも、開放弦のチューニングにおいては、チューニングの合う中立点が無数に存在する。よって、トレモロ体130が設計上の平衡状態位置(中立点)より前側、若しくは後側で釣り合って平衡状態となった場合には、ネック上のフレットを押さえても本来の音程が出ないことになる。
【0006】
上記したトレモロ装置120の欠点は、以前から大きな関心を集め、近年では、特開平1−93793号や特公平2−48120号等に記載の、弦の張力より強いスプリングを用いたトレモロ装置が多く提案されている。しかしながら、特開平1−93793号等で見られるような機構では、弦の張力を増加させて音程を上げるときに、アーム操作において非常に強い力を要する等の問題があった。また、特公平2−48120号等に記載のトレモロ装置においては、トレモロブロックと一つのスプリングが直接接続されているため、トレモロ体の揺動時にスプリングが傾いたり、伸縮方向以外の方向へ変形したりすることに起因して、スプリングの復元力に影響を及ぼすおそれがあった。また、当該トレモロ装置では、トレモロ体を静止するためのストッパーとトレモロ体の接触騒音が大きく、これを抑制するために両者の間にゴム等の緩衝部材を介在させる場合には、接触面積が小さいために緩衝部材の変形量が大きく、チューニングに狂いが生じやすい。さらには、このトレモロ装置にあっては、調整箇所が多く、調整すべき箇所及び調整方法が使用者にわかりづらいという欠点があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況に鑑みなされたもので、チューニングの狂いを最小限に抑えることができると共に、該チューニングを簡単かつ精度良く行うことができ、しかも、トレモロ体揺動時における接触騒音を低減でき、さらには調整箇所が少ない弦楽器用トレモロ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1の発明は、アームの操作によりトレモロ体を揺動させて弦の張力を変化させることによって、音程変化を得るように構成した弦楽器用トレモロ装置であって、弦楽器のボディに対して揺動自在に取り付けられ、表面側に弦を支持する弦支持部材が配設されていると共に、裏面側にトレモロブロックが突設されたトレモロ体と、該トレモロ体に取り付けられ、トレモロ体の揺動を操るためのアームと、前記ボディの裏側に配設される裏機構ベースと、前記裏機構ベース又はボディに設けられる位置決めストッパーと、進退自在に構成されたスライドブロックと、進退自在に構成され、前記スライドブロック及び位置決めストッパーに当接及び離間可能な可動ストッパーと、前記トレモロブロックと前記スライドブロックとを連結する連結リンクと、前記裏機構ベースと前記スライドブロックとの間に張設されてスライドブロックを前方へ付勢する第一スプリングと、前記可動ストッパーと前記裏機構ベースとの間に張設されて可動ストッパーを前方に付勢する第二スプリングとを含み、前記アームの非操作時には、ボディ表面側に張られた弦の張力と、前記第一スプリング及び第二スプリングの付勢力によって、スライドブロックと可動ストッパーと、及び可動ストッパーと位置決めストッパーとが互いに当接し、トレモロ体が平衡状態となるように構成され、前記アームの操作によりトレモロ体を前方へ傾斜するように揺動させた時には、トレモロブロックが後方へ回動し、それに伴って連結リンクを介してスライドブロックと可動ストッパーが後方へスライド移動して、該可動ストッパーが位置決めストッパーから離間し、一方、前記アームの操作を解除した時には、第一スプリング及び第二スプリングの付勢力によって、スライドブロック及び可動ストッパーを、該可動ストッパーが位置決めストッパーに当接する元の位置に戻してトレモロ体を平衡状態に復元させるように構成され、また、前記アームの操作によりトレモロ体を後方へ傾斜するように揺動させた時には、トレモロブロックが前方へ回動し、それに伴って連結リンクを介してスライドブロックが前方へスライド移動して、該スライドブロックが可動ストッパーから離間し、一方、前記アームの操作を解除した時には、弦の張力によって、スライドブロックを、可動ストッパーに当接する元の位置に戻してトレモロ体を平衡状態に復元させるように構成されていることを特徴とする弦楽器用トレモロ装置に係る。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1において、裏機構ベースに設けられた第一軸受け部及び第二軸受け部間にスライド軸部が架設され、該スライド軸部に沿ってスライドブロック及び可動ストッパーが進退自在に構成されていると共に、前記裏機構ベースの第一軸受け部と第二軸受け部間に位置決めストッパーが設けられていることを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、可動ストッパーが、スライドブロックに当接及び離間可能な前部と、前記位置決めストッパーに当接及び離間可能な後部を有することを特徴とする。
【0011】
請求項4の発明は、請求項3において、第二スプリングが、可動ストッパーの前部と第二軸受け部との間に張設されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5の発明は、請求項1〜4の何れか一項において、第一スプリングが、裏機構ベースの前部に設けられた第一スプリング前側取付ブロックと前記スライドブロックに設けられた第一スプリング後側取付ブロックとの間に張設されていることを特徴とする。
【0013】
請求項6の発明は、請求項1〜5の何れか一項において、トレモロブロックと連結リンクの回動支点が、トレモロ体の揺動軸の略直下に位置することを特徴とする。
【0014】
請求項7の発明は、請求項5又は6において、第一スプリング前側取付ブロックが裏機構ベースに対して位置調節可能に取り付けられていることを特徴とする。
【0015】
請求項8の発明は、請求項1〜7の何れか一項において、スライドブロックと可動ストッパー間に緩衝部材が介在されていることを特徴とする。
【0016】
請求項9の発明は、請求項1〜8の何れか一項において、可動ストッパーと位置決めストッパー間に緩衝部材が介在されていることを特徴とする。
【0017】
請求項10の発明は、請求項1〜9の何れか一項において、トレモロブロックとスライドブロックを連結する連結リンクが伸縮可能に構成されていることを特徴とする。
【0018】
請求項11の発明は、請求項1〜10の何れか一項において、第一スプリングの付勢力の作用方向と第二スプリングの付勢力の作用方向が何れも弦の張力方向とは反対方向となると共に、前記第一スプリングの付勢力が全弦張力よりも小さく、かつ第一スプリングの付勢力と第二スプリングの付勢力の和が全弦張力よりも大きいことを特徴とする。
【0019】
請求項12の発明は、請求項1〜11の何れか一項において、スライドブロックと可動ストッパー間に係合及び係合解除可能な係合機構が設けられ、該係合機構によりスライドブロックと可動ストッパーとを係合させ、それによってスライドブロックの前方への移動を規制するように構成されていることを特徴とする。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下添付の図面に従って本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の一実施例に係る弦楽器用トレモロ装置を備えたエレクトリックギターの斜視図、図2は同実施例の弦楽器用トレモロ装置及びその周辺を示す正面図、図3は一部の部材を取り除いた弦楽器用トレモロ装置及びその周辺を示す断面図、図4は同実施例の弦楽器用トレモロ装置の裏機構を示す裏面図、図5は図3の5−5断面図、図6は図4の6−6断面図、図7は音程下降時における一部の部材を取り除いた弦楽器用トレモロ装置及びその周辺を示す断面図、図8は音程下降時における弦楽器用トレモロ装置の裏機構を示す裏面図、図9は音程上昇時における一部の部材を取り除いた弦楽器用トレモロ装置及びその周辺を示す断面図、図10は音程上昇時における弦楽器用トレモロ装置の裏機構を示す裏面図である。また、図11は他の実施例に係る弦楽器用トレモロ装置の要部を示す図であり、(A)は弦楽器用トレモロ装置の裏機構の部分裏面図、(B)は同裏機構の部分側面図である。また、図12はさらに他の実施例に係る一部の部材を取り除いた弦楽器用トレモロ装置及びその周辺を示す断面図、図13は同実施例の弦楽器用トレモロ装置の裏機構を示す裏面図である。
【0021】
図1に示す弦楽器、ここではエレクトリックギターGは、本発明の一実施例に係るもので、ネックNとボディBを有している。前記ネックNの前端にはヘッドHが設けられ、該ヘッドH部分で各弦Sの一端が弦柱Nbにより保持固定されている。また、前記ボディBには、調弦装置及び音程変化装置としてブリッジを構成するトレモロ装置1が取り付けられ、該トレモロ装置1部分で各弦Sの一端(前記ヘッドH側とは反対側の端)が保持固定されている。なお、図の符号NaはネックN前端側に設けられて各弦のヘッド側端を支持するナットであり、また符号Ncは前記弦柱Nbと連結され、チューニング(調弦)を行うための糸巻き装置である。
【0022】
前記トレモロ装置1は、図2〜図6から理解されるように、トレモロ体10と、該トレモロ体10に取り外し自在に取り付けられてトレモロ体10の揺動を操るためのアーム50と、前記トレモロ体10の揺動後に該トレモロ体10を平衡状態位置(釣り合い状態となる中立位置)に復元(復帰)させるトレモロ体復元機構を構成する裏機構60とを備えている。なお、図示の例では、前記裏機構60は、ボディBの裏面側に形成された凹部Bb内に配設されている。
【0023】
前記トレモロ体10は、この実施例では、ボディBにその表面Baに対して揺動自在となるように取り付けられたベースプレート11と、該ベースプレート11上に配置され、弦Sを支持する弦支持部材(ここではブリッジサドル)20と、前記ベースプレート11の裏面側に突設されたトレモロブロック40を備えている。
【0024】
この実施例では、前記ベースプレート11上に各弦Sに対応してそれぞれ独立した複数(図では6つ)の弦支持部材20が配置され、各弦S毎の音色調整が可能に構成されている。なお、図3はトレモロ演奏をしないトレモロ体の平衡状態時におけるトレモロ装置1及びその周辺を示す断面図、図4は同平衡状態時における裏機構を示す裏面図である。また、図3では、便宜のため、後述の第一スプリングを省略して図示している(図7,9についても同じ)。
【0025】
この実施例における前記ベースプレート11は、その前部(ネックN側部)の両端に形成されたナイフエッジ部12,12でスタッドボルトBs,Bsによって、揺動可能に固定されている。さらに、この実施例では、当該ベースプレート11の略中央に開口溝13が各弦支持部材20の位置に合わせて複数形成されている。
【0026】
実施例の各弦支持部材20は、サドル保持部材21とサドル本体25と回動調節棒31とを備えている。前記サドル保持部材21は、前記ベースプレート11上に前後調節可能に固定されている。前記サドル本体25は、前記サドル保持部材21に、弦の張設方向に直交する軸部26を介して、前後方向に回動調節可能に軸支されている。このサドル本体25は、その前部に曲面形状に形成された弦受け部27を有している。また、後部には弦固定用凹部28が形成され、該弦固定用凹部28の内壁と弦固定ブロック29とで弦Sの末端を挟むことにより弦Sを固定するようになっている。また、前記弦固定ブロック29は、前記弦固定用凹部28内へ螺入される後述の回動調節棒31の先端部分で保持固定されるようになっている。
【0027】
前記各サドル本体25の後部には、該サドル本体25の前後方向の回動調節を自在に操るための回動調節棒31が、後方に向けて突設されている。当該回動調節棒31は、前記ベースプレート11の開口溝13に挿通される。また、この回動調節棒31に対応して、前記ベースプレート11の裏面側には、前記各回動調節棒31を常時サドル本体25の前方回転方向に付勢する板バネ35が設けられていると共に、ベースプレート11の後部表面には、前記板バネ35により付勢された各回動調節棒31と接触し、その前進後退動(図では上下動)により前記各サドル本体25を回動させて張弦を行う調節ねじ部材(ファインチューニングボルト)36が設けられている。なお、前記調節ねじ部材36を時計回りに回動させると、回動調節棒31は下がり(後方回転方向に回動し)、これに連動してサドル本体25が後方へ回動することによって、弦の張力(音程)が上がる。逆に、前記調節ねじ部材36を反時計回りに回動させると、回動調節棒31は上がり(前方回転方向に回動し)、これに連動してサドル本体25が前方へ回動することによって、弦の張力(音程)が下がる。
【0028】
なお、この実施例では、各弦支持部材20は、サドル保持部材21とサドル本体25を有するロッキングタイプとされているが、勿論、本発明はこれに限定されず、各弦支持部材を一般的なノンロッキングタイプにしてもよい。さらに、実施例では、ベースプレート11上に、複数の弦支持部材20が各弦Sに対応してそれぞれ独立して配置され、各弦S毎の音色調整が可能となっているが、これに限定されることなく、1ピースタイプの弦支持部材をベースプレート上に設けるようにしてもよい。
【0029】
また、前記ベースプレート11の裏側に突設されるトレモロブロック40は、ボディBの表裏を連通する開口部Bc内に位置するように構成されている。このトレモロブロック40の先端(自由端)両側には、後述する連結リンク85,85と回動自在に係合するリンク取付部(図では球状のリンク取付部)41,41が設けられている。
【0030】
次に、トレモロ体復元機構を構成する裏機構60について説明する。この裏機構60は、実施例では、裏機構ベース61と、第一軸受け部62及び第二軸受け部63と、スライド軸部70と、位置決めストッパー71,71と、スライドブロック75と、可動ストッパー80と、連結リンク85,85と、第一スプリング90,90と、第二スプリング95とを含んでいる。
【0031】
前記裏機構ベース61は、裏機構60のボディBへの取付部になる部分であり、前記ボディBの裏側、ここでは裏機構配設用凹部Bbにねじ部材等の適宜固定部材によって固定されている。実施例では、この裏機構ベース61の中央よりやや前側に、前記ボディBの開口部Bcに対応する開口部61oが形成され、該開口部61o内に前記トレモロブロック40の先端部分が位置するようになっている。また、前記裏機構ベース61の略中央部(前記開口部61oの後側周縁)には第一軸受け部62が、後部には第二軸受け部63がそれぞれ設けられており、該第一軸受け部62と第二軸受け部63間にスライド軸部70が架設されている。
【0032】
また、実施例においては、前記裏機構ベース61の前部には、第一スプリング90の前端側を係止するための第一スプリング前側取付ブロック64,64が設けられている。さらに、実施例では、前記第一スプリング前側取付ブロック64,64は、請求項7の発明に規定したように、裏機構ベース61に対して位置調節可能に取り付けられている。図示の例では、前記ブロック64,64は裏機構ベース61の前端に突設されたブラケット65のねじ孔に螺合する調節ねじ部材66に螺着され、調節ねじ部材66の操作によって、当該ブロック64,64の位置調節が可能となっている。このようにすれば、前記ブロック64,64の位置調節によって、第一スプリング90,90の付勢力を、使用する種々の弦ゲージにおける弦Sの張力に合わせることができる。さらに、前記裏機構ベース61の第一軸受け部62と第二軸受け部63間には、可動ストッパー80の前進(移動)を規制する位置決めストッパー71,71が配設されている。
【0033】
前記スライド軸部70には、前側にスライドブロック75及び、その後側に可動ストッパー80が摺動可能に装着されており、請求項2の発明に規定したように、それぞれ当該スライド軸部70に沿って進退自在になっている。なお、図5,6中の符号76はスライドブロック75の軸孔、83は可動ストッパー80の軸孔である。実施例の前記スライドブロック75には、請求項5の発明に規定したように、第一スプリング90,90の後端側を係止するための第一スプリング後側取付ブロック77,77が設けられていると共に、後述の連結リンク85,85と回動自在に係合するリンク取付部(図では球状のリンク取付部)78,78が設けられている。
【0034】
前記可動ストッパー80は、請求項3の発明に規定したように、スライドブロック75の後面に(厳密に言えば後述の緩衝部材M1を介して)当接及び離間可能な前部81と、前記位置決めストッパー71,71の後面に(厳密に言えば後述の緩衝部材M2,M2を介して)当接及び離間可能な後部82,82を有している。実施例の可動ストッパー80は、図から分かるように、略U字形の前部81の両端に二つの後部82,82が位置決めストッパー71,71に平行になるように突設された形状からなる。勿論、可動ストッパー80の形状及びそれに対応する位置決めストッパー71,71の数は、上記のものに限定されない。
【0035】
この実施例では、請求項8の発明に規定したように、前記スライドブロック75と可動ストッパー80の前部81間にはゴム等からなる緩衝部材M1が介在されている。これによって、後述の如くスライドブロック75と可動ストッパー80の前部81が接触する際の衝撃を緩衝部材M1により吸収することができ、接触騒音等の異音の発生を低減することができる。なお、図示の例では、前記緩衝部材M1は可動ストッパー80の前部81の前面に固着されている。勿論、前記緩衝部材M1をスライドブロック75の後面に固着するようにしても良い。
【0036】
また、この実施例においては、請求項9の発明に規定したように、前記可動ストッパー80の後部82,82と位置決めストッパー71,71間にもゴム等からなる緩衝部材M2,M2が介在されており、後述の如く可動ストッパー80の後部82,82と位置決めストッパー71,71が接触する際の衝撃を緩衝部材M2,M2により吸収することができ、接触騒音等の異音の発生を低減することができる。なお、図示の例では、前記緩衝部材M2,M2は位置決めストッパー71,71の後面に固着されている。勿論、前記緩衝部材M2,M2を可動ストッパー80の後部82,82の後面に固着するようにしても良い。加えて、上記のスライドブロック75と可動ストッパー80の前部81との接触、及び可動ストッパー80の後部82,82と位置決めストッパー71,71との接触は、面接触となっており、しかもそれらの接触面積は比較的大きいため、それらの面圧力が低くなり、チューニングに影響が出るような緩衝部材M1,M2の変形が発生し難い。
【0037】
連結リンク85,85は、前記トレモロブロック40の先端側と前記スライドブロック75とを連結し、トレモロブロック40の回動(揺動)運動を直線運動に変換して、前記スライドブロック75をスライド移動させるためのものである。実施例の連結リンク85,85は、前記トレモロブロック40の先端両側のリンク取付部41,41にトレモロブロック側係合孔86,86を介して回動自在に係合していると共に、前記スライドブロック75のリンク取付部78,78にスライドブロック側係合孔87,87を介して回動自在に係合している。なお、連結リンク85,85とトレモロブロック40又はスライドブロック75との連結に、図示の如くボールジョイント方式を採用するようにすれば、前記スタッドボルトBs,Bsによりトレモロ体10の傾きを調整する際における、トレモロ体10の前後左右の傾きに容易に対応することができる。
【0038】
ここで、好ましくは、請求項6の発明に規定したように、前記トレモロブロック40と連結リンク85,85の回動支点(ここではトレモロブロック40のリンク取付部41,41)を、トレモロ体10の揺動軸(ここではベースプレート11を揺動自在に固定する二つのスタッドボルトBs,Bsを結ぶ線)の略直下に位置させるようにするのが良い。このようにすれば、トレモロ体10の揺動を効率的にスライドブロック75及び可動ストッパー80のスライド移動に変換できる利点がある。
【0039】
また、この実施例においては、請求項10の発明に規定したように、前記連結リンク85,85は伸縮可能に構成されている。このように構成すれば、連結リンク85,85の伸縮により、トレモロ体10(ベースプレート11)の初期設定角度(トレモロ演奏しない時の角度)を調整することができ、また、前記スタッドボルトBs,Bsの傾きにも対応できる利点がある。なお、各連結リンク85を伸縮自在に構成する一例としては、当該各連結リンク85を、図示のようにターンバックル構造にすることが挙げられる。図示の例の連結リンク85は、外周に外ネジが刻設されたリンク本体85aと、前記トレモロブロック側係合孔86を有し前記リンク本体85aの外ネジに螺合する内ネジが刻設されたトレモロブロック側係合部85bと、スライドブロック側係合孔87を有し前記リンク本体85aの外ネジに螺合する内ネジが刻設されたスライドブロック側係合部85cとで構成され、前記リンク本体85aをトレモロブロック側係合部85b及びスライドブロック側係合部85cに対して回動及び進退させることによって、当該連結リンク85の伸縮がなされるようになっている。勿論、各連結リンク85を伸縮自在にする構造は、上記例示に限定されない。
【0040】
第一スプリング90,90及び第二スプリング95は、それらの付勢力(バネ力)とボディ表面Ba側に張られた弦Sの張力とによって、前記トレモロ体10(ベースプレート11)の平衡状態(釣り合い状態)を保つためのもの、より詳しく言えば、トレモロ体10の揺動に起因して移動したスライドブロック75及び可動ストッパー80を移動前の元の位置に復帰させるものである。実施例の第一スプリング90,90は、請求項5の発明に規定したように、前記裏機構ベース61の前部に設けられた第一スプリング前側取付ブロック64,64と前記スライドブロック75に設けられた第一スプリング後側取付ブロック77,77との間に張設されている。また、実施例の第二スプリング95は、請求項4の発明に規定したように、前記可動ストッパー80の前部81と第二軸受け部63との間に張設されている。なお、この実施例では、図示から分かるように前記第二スプリング95は前記スライド軸部70に外嵌されている。
【0041】
ここで、前記第一スプリング90,90は、トレモロ体10が平衡状態となる通常時に、自然長よりも伸びた状態で前記第一スプリング前側取付ブロック64,64と前記スライドブロック75の第一スプリング後側取付ブロック77,77間に張設され、スライドブロック75を前方(第一スプリング前側取付ブロック方向)に付勢するようになっている。一方、前記第二プリング95は、トレモロ体10が平衡状態となる通常時に、自然長よりも縮んだ状態で前記可動ストッパー80の前部81と第二軸受け部63間に張設され、常に可動ストッパー80を前方(スライドブロック方向)に付勢するようになっている。上の説明からも分かるように、当該トレモロ装置1では、第一スプリング90,90の付勢力と第二スプリング95の付勢力は、同方向(前方)に向かって作用している。なお、前記第二軸受け部63を裏機構ベース61に対して位置調節可能に取り付け、該第二軸受け部63の位置調節により第一スプリング90,90の付勢力を変化させるように構成しても良い。
【0042】
上記構造のトレモロ装置1にあっては、前記アーム50の非操作時には、ボディB表面側に張られた、弦Sの張力と、前記第一スプリング90,90及び第二スプリング95の付勢力によって、スライドブロック75が第一スライドブロック位置P1に位置すると共に、可動ストッパー80が第一可動ストッパー位置Q1に位置し、スライドブロック75と可動ストッパー80の前部81と、及び可動ストッパー80の後部82,82と位置決めストッパー71,71とがそれぞれ互いに当接し、それによって、トレモロ体10が平衡状態となるようにしている。なお、弦Sが張られていないときには、スライドブロック75は第一スプリング90,90の付勢力によって前記第一スライドブロック位置P1より前側に位置し、各弦Sを前記弦支持部材20に固定してチューニング(調弦)していく際に、弦Sの張力と第一スプリング90,90の付勢力のバランスによりスライドブロック75が徐々に後方(可動ストッパー80側)へ移動するようになっている。
【0043】
また、この実施例(6弦ギターの場合)では、チューニング後の全弦張力をT0とすると、第一スプリング90,90の合計の付勢力は〔5/6×T0−α〕相当値に設定されていると共に、第二スプリング95の付勢力は〔1/6×T0+β〕相当値に設定されている。なお、前記α及びβは、弦コードの変化による張力の差が生じず、かつチョーキング時やアームに手をそえた時等に弦張力が変化せず、しかもフラッターが起こらないような値とされる。さらに、β>α>0となるようにα,βは設定される。
【0044】
加えて、この実施例においては、チューニング中に全弦張力が前記〔5/6×T0−α〕相当値に達すると、スライドブロック75は前記第一スライドブロック位置P1に位置し、可動ストッパー80の前部81に当接するようになっている。また、前記第一スプリング90,90の付勢力と第二スプリング95の付勢力の和は、〔5/6×T0−α〕+〔1/6×T0+β〕=T0+β−αとなり、請求項11の発明に規定したように、チューニング後の全弦張力T0よりも大であるため、前記スライドブロック75が可動ストッパー80の前部81に当接してから、さらにチューニングが完了するまで弦の張力を増しても、スライドブロック75及び可動ストッパー80は移動しない。
【0045】
前述の如く第一スプリング90,90及び第二スプリング95の付勢力を設定すれば、例えば、6本の弦のうち一本が切断したときには、残りの弦張力は約5/6×T0となるが、前記第一スプリング90,90の付勢力は〔5/6×T0−α〕であり、該付勢力よりも残りの弦張力の方が大きいので、前記スライドブロック75は可動ストッパー80の前部81と当接する第一スライドブロック位置P1のままで移動しない。すなわち、6本の弦のうち一本が切断した場合でも、トレモロ体10の平衡状態を維持することができ、残りの弦の調音状態を保つことができ、該残りの弦の音程が変わるのを防ぐことができる。
【0046】
また、上記構造のトレモロ装置1においては、前記アーム50をアームダウン、つまりボディ表面Ba方向に押さえると、図7のように、トレモロ体10(ベースプレート11)は、前記スタッドボルトBs,Bsを支点として前方(ネックN方向)へ傾斜するように揺動する。これによって、各弦Sの張力が減少して、各弦の音程が下降(フラット)する。このとき、図7及び8から理解されるように、前記ベースプレート11の裏側に突設されたトレモロブロック40が後方へ(図では反時計回りへ)回動し、それに伴って連結リンク85,85を介してスライドブロック75と可動ストッパー80が、スライド軸部70に沿って後方へスライド移動して、前記可動ストッパー80の後部82,82が位置決めストッパー71,71から離間する。
【0047】
前記アームダウン後、アーム50に対する力が除かれる、つまり当該アーム50の操作が解除されると、第一スプリング90,90及び第二スプリング95の付勢力によって、スライドブロック75及び可動ストッパー80が当接しながら前方へスライド移動し、可動ストッパー80の後部82,82が位置決めストッパー71,71に当接したときに前記移動が終わり、当該スライドブロック75及び可動ストッパー80が元の位置(第一スライドブロック位置,第一可動ストッパー位置)に戻って、トレモロ体10は平衡状態に復元(復帰)する。
【0048】
これに対して、前記アーム50をアームアップ、つまりボディ表面Baの反対方向に引くと、図9の如く、トレモロ体10(ベースプレート11)は、前記スタッドボルトBs,Bsを支点として後方(ネックNの反対方向)へ傾斜するように揺動する。これによって、各弦Sの張力が増加して、各弦の音程が上昇(シャープ)する。このとき、図9及び10から理解されるように、前記ベースプレート11の裏側に突設されたトレモロブロック40が前方へ(図では時計回りへ)回動し、それに伴って連結リンク85,85を介してスライドブロック75のみが、スライド軸部70に沿って前方へスライド移動して、該スライドブロック75が可動ストッパー80の前部81から離間する。
【0049】
ここで、トレモロ体10の平衡状態時における全弦張力をT0、第一スプリング90,90の付勢力(初期設定値)をU1とすると、前記アームアップ(アーム操作)に必要な力は〔T0−U1〕となる。つまり、この構造のトレモロ装置1では、特開平1−93793号に記載のトレモロ装置に比べて第一スプリング90,90の付勢力U1分小さい力で、アーム50をアームアップ(音程上昇)することができる。
【0050】
また、前記アームアップ後、アーム50に対する力が除かれる、つまり当該アーム50の操作が解除されると、各弦Sの張力によって、スライドブロック75が後方へスライド移動し、該スライドブロック75が可動ストッパー80の前部81に当接したときに止まり、元の位置(第一スライドブロック位置)に戻って、トレモロ体10は平衡状態に復元(復帰)する。なお、請求項11の発明に規定したように、前記第一スプリング90,90の付勢力を全弦張力よりも小さく設定することによって、前記アーム50の操作解除後におけるスライドブロック75の後方へのスライド移動(復帰移動)はスムーズに行われる。
【0051】
このように、当該トレモロ装置1を備えた弦楽器(ここでは6弦ギター)においては、トレモロ操作後、常にトレモロ体10は元の平衡状態に戻るため、従来の如くチューニング(調弦)が狂うといった不都合を解消することができる。また、前記トレモロ体10が平衡状態へ復元する際、トレモロ体を復元させる復元機構を構成する部材間の接触に起因するノイズの発生は、前記緩衝部材M1,M2の作用によって抑えられている。さらには、当該トレモロ装置1においては、非トレモロ操作時には、スライド軸部70、位置決めストッパー71,71、スライドブロック75、可動ストッパー80、連結リンク85,85、第一スプリング90,90、第二スプリング95で構成される復元機構80の復元作用によって、トレモロ体10は常に平衡状態を保つようになっているため、チョーキングやフラッターや弦が切れたこと等に起因するチューニングの狂いを極力防ぐことができると共に、チューニングを簡単に行うことができる。
【0052】
次に、図11を用いて、本発明の他の実施例に係るトレモロ装置1Aについて説明する。当該トレモロ装置1Aは、先の実施例のトレモロ装置1と、一部を除き概ね同じ構成となっているので、以下の説明及び図において前記トレモロ装置1と同一部材については同一符号で示し、その説明は省略する。以下、この実施例のトレモロ装置1Aの特徴的部分について述べる。
【0053】
このトレモロ装置1Aにおいては、請求項12の発明に規定したように、裏機構60Aのスライドブロック75と可動ストッパー80間に係合及び係合解除可能な係合機構100が設けられ、該係合機構100によりスライドブロック75と可動ストッパー80とを係合させ、それによってスライドブロック75の前方への移動を規制するように構成されている。前記係合機構100は、図示の例では、スライドブロック75に回動自在に取り付けられて先端側(自由端側)に屈曲片部102を有する略L字形の回動部材101と、可動ストッパー80の前部81に裏側(裏機構ベース61の反対側)へ突設された突部110で構成されている。そして、図11の(A)及び(B)の如く、前記回動部材101先端側の屈曲片部102を前記突部110の後側に位置させ、両者を係合(当接)させることによって、スライドブロック75の前方への移動を規制するようになっている。一方、同図の(A)の鎖線で示すように、前記回動部材101を前側(図では反時計回り)に回動させ、該回動部材101と突部110の係合を解除することによって、スライドブロック75は前方へ移動可能になっている。図示の符号103は前記回動部材101を回動自在にスライドブロック75に取り付けるための軸部材、104は前記回動部材101の回動をスムーズにする等の目的で配されたゴム等からなる回動向上部材、105は前記回動部材101の回動操作を容易にするために回動部材101の先端側に設けられた操作用凸部である。なお、図示の係合機構100では前記回動部材101をスライドブロック75に、前記突部110を可動ストッパー80に設けているが、これとは逆に、前記回動部材を可動ストッパーに、前記突部をスライドブロックに設けるようにしても良い。さらに、係合機構は上記例示の構成のものに限定されない。
【0054】
上述の如く、スライドブロック75の前方への移動を規制する係合機構100を設けるようにすれば、係合機構100によりスライドブロック75の前方への移動を規制し、スライドブロック75を前記第一スライドブロック位置に位置させた状態、すなわちトレモロ体10を初期設定上の平衡状態にした状態で、各弦の張設及びチューニングを行うことができるので、一つの弦をチューニングするときに、チューニング済みの他の弦の音程が上下するのを防ぐことができ、当該弦の張設及びチューニング作業が容易となる。また、前記弦の張設,チューニング時に必要な力(弦に加える力)を少なくできると共に、弦の取り外しも簡単になる利点もある。
【0055】
次いで、図12及び13を用いて、本発明のさらに他の実施例に係るトレモロ装置1Bについて説明する。当該トレモロ装置1Bは、先の実施例のトレモロ装置1,1Aと、一部を除き概ね同じ構成となっているので、以下の説明及び図において前記トレモロ装置1,1Aと同一部材については同一符号で示している。なお、図12では、便宜のため、後述の第一スプリング及び第二スプリングを省略して図示している。以下、この実施例のトレモロ装置1Bの特徴的部分について述べる。
【0056】
このトレモロ装置1Bの裏機構60Bは、ボディBの裏側に配設される裏機構ベース61Bと、該裏機構ベース61Bの後部に設けられた位置決めストッパー71B,71Bと、進退自在に構成されたスライドブロック75Bと、該スライドブロック75Bの後側に位置して進退自在に構成されると共に前記スライドブロック75B及び位置決めストッパー71B,71Bに当接及び離間可能な可動ストッパー80Bと、トレモロブロック40とスライドブロック75Bとを連結する連結リンク85B,85Bと、前記裏機構ベース61Bの前部に設けられた第一スプリング前側取付ブロック64,64とスライドブロック75Bに設けられた第一スプリング後側取付ブロック77B,77Bとの間に張設されてスライドブロック75Bを前方に付勢する第一スプリング90B,90Bと、前記裏機構ベース61Bの略中央部に立設された第二スプリング前側取付ブロック68B,68Bと可動ストッパー80Bに設けられた第二スプリング後側取付ブロック80a,80aとの間に張設されて可動ストッパー80Bを前方に付勢する第二スプリング95B,95Bとを含んでいる。
【0057】
この実施例では、位置決めストッパー71B,71Bは、互いに対向し、かつ平行となるように、裏機構ベース61Bの後部に立設されている。また、図示の例では、該位置決めストッパー71B、71Bの前部にはスライドブロック75Bの第一スプリング後側取付ブロック77B,77Bを挿通可能にする前側窓部71x,71xが形成されていると共に、後部には可動ストッパー80Bの第二スプリング後側取付ブロック80a,80aを挿通可能にする後側窓部71y,71yが形成されている。そして、前記前側窓部71x,71x又は後側窓部71y,71yの前端周縁及び後端周縁に、スライドブロック75Bの第一スプリング後側取付ブロック77B,77B又は可動ストッパー80Bの第二スプリング後側取付ブロック80a,80aが当接することによって、前記スライドブロック75B又は可動ストッパー80Bの進退が規制されるようになっている。
【0058】
前記スライドブロック75Bの第一スプリング後側取付ブロック77B,77Bは、連結リンク85B,85Bに係合するリンク取付部を兼ねている。また、この実施例では、前記スライドブロック75Bの後面には可動ストッパー用軸部79Bが突設され、該可動ストッパー用軸部79Bに沿って前記可動ストッパー80Bが進退自在になっている。さらに、前記スライドブロック75Bの後面と可動ストッパー80Bの前面間には、両者が接触する際の衝撃を吸収して接触騒音等の異音の発生を低減するため、ゴム等からなる緩衝部材M3が介在されている。なお、図示の例では、前記緩衝部材M3は前記スライドブロック75Bの後面に固着されているが、前記緩衝部材M3を可動ストッパー80Bの前面に固着するようにしても良い。
【0059】
上記構成のトレモロ装置1Bは、先の実施例に係るトレモロ装置1,1Aと同様に、トレモロ体10に取り付けられるアーム50の非操作時には、ボディ表面Ba側に張られた弦Sの張力と、前記第一スプリング90B,90B及び第二スプリング95B,95Bの付勢力によって、スライドブロック75Bと可動ストッパー80Bと、及び可動ストッパー80B(厳密に言えば、第二スプリング後側取付ブロック80a,80a)と位置決めストッパー71B,71B(厳密に言えば、後側窓部71y,71yの前端周縁)とが互いに当接し、トレモロ体10が平衡状態となる。
【0060】
また、前記アーム50の操作によりトレモロ体10を前方へ傾斜するように揺動させた時には、トレモロブロック40が後方へ回動し、それに伴って連結リンク85B,85Bを介してスライドブロック75Bと可動ストッパー80Bが後方へスライド移動して、該可動ストッパー80B(厳密に言えば、第二スプリング後側取付ブロック80a,80a)が位置決めストッパー71B,71B(厳密に言えば、後側窓部71y,71yの前端周縁)から離間し、一方、前記アーム50の操作を解除した時には、第一スプリング90B,90B及び第二スプリング95B,95Bの付勢力によって、スライドブロック75B及び可動ストッパー80Bを、該可動ストッパー80Bが位置決めストッパー71B,71Bに当接する元の位置に戻してトレモロ体10を平衡状態に復元させるようになっている。
【0061】
また、前記アーム50の操作によりトレモロ体10を後方へ傾斜するように揺動させた時には、トレモロブロック40が前方へ回動し、それに伴って連結リンク85B,85Bを介してスライドブロック75Bが前方へスライド移動して、該スライドブロック75Bが可動ストッパー80Bから離間し、一方、前記アーム50の操作を解除した時には、弦Sの張力によって、スライドブロック75Bを、可動ストッパー80Bに当接する元の位置に戻してトレモロ体10を平衡状態に復元させるようになっている。以上の説明から分かるように、上記トレモロ装置1Bは、先の実施例に係るトレモロ装置1,1Aと概ね同じように作用(動作)し、該トレモロ装置1,1Aと同様の効果が得られる。
【0062】
なお、本発明は、上述した各実施例に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲において構成の一部を適宜に変更して実施することができる。例えば、上記各実施例においては、第一スプリング及び連結リンクはそれぞれ2つずつ設けられているが、これに限定されず、前記第一スプリング及び連結リンクを1つ或いは3つ以上等、適宜の数とすることができる。また、上記各実施例では、第二スプリングは1つ又は2つとされているが、該第二スプリングを3つ以上設けるようにしても良い。
【0063】
また、上記各実施例では可動ストッパーの進退を規制する位置決めストッパーは、裏機構ベースに設けられているが、これに限らず、当該位置決めストッパーをボディ裏側に直接設けるようにしても良い。
【0064】
また、上記各実施例では、6弦のギターに取り付けられるトレモロ装置について言及しているが、本発明はベースギター等、他の弦楽器に対しても適用することができる。
【0065】
【発明の効果】
以上図示し説明したように、本発明に係る弦楽器用トレモロ装置によれば、トレモロ操作後、トレモロ体は、位置決めストッパー,スライドブロック,可動ストッパー,連結リンク,第一スプリング,第二スプリング等で構成される復元機構の働きによって、常に元の平衡状態に戻るため、トレモロ操作後におけるチューニングの狂いを最小限に抑えることができる。また、前記トレモロ体が常に平衡状態に保たれているため、トレモロ操作しない通常時において、チョーキングやフラッターや弦が切れたこと等に起因するチューニングの狂いも極力防ぐことができる。さらに、当該トレモロ装置においては、調整箇所が比較的少ないため、調整すべき箇所及び調整方法が使用者にわかり易く、チューニングが容易になる。
【0066】
またさらに、当該トレモロ装置における復元機構では、トレモロ体の揺動時におけるトレモロブロックの回動運動を、連結リンクを介して直線運動に変換してスライドブロック及び可動ストッパーがスライド移動するように構成されているため、第一スプリングや第二スプリングが傾いたり、伸縮方向以外の方向へ変形したりするのを防ぐことができ、それらのスプリングの復元力に影響を及ぼすといった不都合を解消することができる。その結果、安定したトレモロ体の復元作用が期待できる。
【0067】
特に、請求項2の発明のように、裏機構ベースに設けられた第一軸受け部及び第二軸受け部間にスライド軸部が架設され、該スライド軸部に沿ってスライドブロック及び可動ストッパーが進退自在に構成されれば、スライドブロック及び可動ストッパーの進退動作がスムーズとなり、ひいてはトレモロ体の揺動及び復元が円滑になる。また、前記裏機構ベースの第一軸受け部と第二軸受け部間に位置決めストッパーが設けられるようにすれば、裏機構をコンパクトにでき、設計上有利である。さらに、請求項3の発明の如く、可動ストッパーを、スライドブロックに当接及び離間可能な前部と、前記位置決めストッパーに当接及び離間可能な後部を有するもので構成するようにすれば、簡単かつコンパクトな構造で、可動ストッパーをスライドブロック及び位置決めストッパーに対して当接及び離間させることができる。
【0068】
加えて、請求項4の発明のように、第二スプリングを可動ストッパーの前部と第二軸受け部との間に張設したり、請求項5の発明のように第一スプリングを裏機構ベースの前部に設けられた第一スプリング前側取付ブロックと前記スライドブロックに設けられた第一スプリング後側取付ブロックとの間に張設するようにすれば、各スプリングの取付構造を簡単かつコンパクトにできる利点がある。
【0069】
また、請求項6の発明の如く、トレモロブロックと連結リンクの回動支点を、トレモロ体の揺動軸の略直下に位置させれば、前記トレモロブロックの回動を効率的にスライドブロック及び可動ストッパーのスライド移動に変換でき、より一層トレモロ体の復元作用のの安定化を図ることができる。
【0070】
請求項7の発明のように、第一スプリングの前端側を取り付けるための第一スプリング前側取付ブロックを裏機構ベースに対して位置調節可能に取り付ければ、前記第一スプリング前側取付ブロックの位置調節によって、第一スプリングの付勢力を、使用する種々の弦ゲージにおける弦の張力に合わせることができるので、各演奏者の多様な好みに応ずることができる。
【0071】
請求項8或いは9の発明のように、前記スライドブロックと可動ストッパーの間、又は前記可動ストッパーと位置決めストッパーの間に緩衝部材を介在させるようにすれば、前記トレモロ体が平衡状態へ復元する際の各部材同士の接触時における衝撃を前記緩衝部材により吸収することができ、接触騒音の発生を低減することができる。なお、本発明に係るトレモロ装置においては、上記スライドブロックと可動ストッパーとの接触、及び可動ストッパーと位置決めストッパーとの接触は面接触となり、しかもそれらの接触面積は比較的大きいため、それらの面圧力が低くなり、チューニングに影響が出るような緩衝部材の変形が発生し難い。
【0072】
請求項10の発明の如く、前記トレモロブロックとスライドブロックを連結する連結リンクを伸縮可能にすれば、該連結リンクの伸縮により、トレモロ操作しない際のトレモロ体の初期設定角度を調整することができ、各演奏者の多様な好みに応ずることができる。
【0073】
請求項11の発明のように、第一スプリングの付勢力と第二スプリングの付勢力の両方が弦の張力方向とは反対方向に作用するように構成すると共に、前記第一スプリングの付勢力を全弦張力よりも小さく、かつ第一スプリングの付勢力と第二スプリングの付勢力の和を全弦張力よりも大きくすれば、チューニングを行う際、前記スライドブロックが可動ストッパーの前部に当接してから、さらにチューニングが完了するまで弦の張力を増しても、スライドブロック及び可動ストッパーは移動せず、トレモロ体は平衡状態を保つため、当該チューニングを簡単かつ精度良く行うことができる。また、前記第一スプリングの付勢力が全弦張力よりも小さいことを理由に、トレモロ操作後におけるスライドブロックの復帰動作、ひいてはトレモロ体の平衡状態への復元動作がスムーズになる。
【0074】
請求項12の発明の如く、スライドブロックの前方への移動を規制する係合機構をスライドブロックと可動ストッパー間に設けるようにすれば、前記係合機構によりスライドブロックの前方への移動を規制し、トレモロ体を設計上の平衡状態に維持した状態で、各弦のチューニングを行うことができるので、チューニングを一層簡単かつ精度良く行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る弦楽器用トレモロ装置を備えたエレクトリックギターの斜視図である。
【図2】同実施例の弦楽器用トレモロ装置及びその周辺を示す正面図である。
【図3】一部の部材を取り除いた弦楽器用トレモロ装置及びその周辺を示す断面図である。
【図4】同実施例の弦楽器用トレモロ装置の裏機構を示す裏面図である。
【図5】図3の5−5断面図である。
【図6】図4の6−6断面図である。
【図7】音程下降時における一部の部材を取り除いた弦楽器用トレモロ装置及びその周辺を示す断面図である。
【図8】音程下降時における弦楽器用トレモロ装置の裏機構を示す裏面図である。
【図9】音程上昇時における一部の部材を取り除いた弦楽器用トレモロ装置及びその周辺を示す断面図である。
【図10】音程上昇時における弦楽器用トレモロ装置の裏機構を示す裏面図である。
【図11】他の実施例に係る弦楽器用トレモロ装置の要部を示す図である。
【図12】さらに他の実施例に係る一部の部材を取り除いた弦楽器用トレモロ装置及びその周辺を示す断面図である。
【図13】同実施例の弦楽器用トレモロ装置の裏機構を示す裏面図である。
【図14】従来の一般的な弦楽器における弦楽器用トレモロ装置及びその周辺を示す断面図である。
【符号の説明】
1 トレモロ装置
10 トレモロ体
20 弦支持部材
40 トレモロブロック
50 アーム
60 裏機構
61 裏機構ベース
62 第一軸受け部
63 第二軸受け部
64 第一スプリング前側取付ブロック
70 スライド軸部
71 位置決めストッパー
75 スライドブロック
77 第一スプリング後側取付ブロック
80 可動ストッパー
81 可動ストッパーの前部
82 可動ストッパーの後部
85 連結リンク
90 第一スプリング
95 第二スプリング
100 係合機構
G 弦楽器
B ボディ
S 弦
M1,M2 緩衝部材

Claims (12)

  1. アームの操作によりトレモロ体を揺動させて弦の張力を変化させることによって、音程変化を得るように構成した弦楽器用トレモロ装置であって、
    弦楽器のボディに対して揺動自在に取り付けられ、表面側に弦を支持する弦支持部材が配設されていると共に、裏面側にトレモロブロックが突設されたトレモロ体と、
    該トレモロ体に取り付けられ、トレモロ体の揺動を操るためのアームと、
    前記ボディの裏側に配設される裏機構ベースと、
    前記裏機構ベース又はボディに設けられる位置決めストッパーと、
    進退自在に構成されたスライドブロックと、
    進退自在に構成され、前記スライドブロック及び位置決めストッパーに当接及び離間可能な可動ストッパーと、
    前記トレモロブロックと前記スライドブロックとを連結する連結リンクと、
    前記裏機構ベースと前記スライドブロックとの間に張設されてスライドブロックを前方へ付勢する第一スプリングと、
    前記可動ストッパーと前記裏機構ベースとの間に張設されて可動ストッパーを前方に付勢する第二スプリングとを含み、
    前記アームの非操作時には、ボディ表面側に張られた弦の張力と、前記第一スプリング及び第二スプリングの付勢力によって、スライドブロックと可動ストッパーと、及び可動ストッパーと位置決めストッパーとが互いに当接し、トレモロ体が平衡状態となるように構成され、
    前記アームの操作によりトレモロ体を前方へ傾斜するように揺動させた時には、トレモロブロックが後方へ回動し、それに伴って連結リンクを介してスライドブロックと可動ストッパーが後方へスライド移動して、該可動ストッパーが位置決めストッパーから離間し、一方、前記アームの操作を解除した時には、第一スプリング及び第二スプリングの付勢力によって、スライドブロック及び可動ストッパーを、該可動ストッパーが位置決めストッパーに当接する元の位置に戻してトレモロ体を平衡状態に復元させるように構成され、
    また、前記アームの操作によりトレモロ体を後方へ傾斜するように揺動させた時には、トレモロブロックが前方へ回動し、それに伴って連結リンクを介してスライドブロックが前方へスライド移動して、該スライドブロックが可動ストッパーから離間し、一方、前記アームの操作を解除した時には、弦の張力によって、スライドブロックを、可動ストッパーに当接する元の位置に戻してトレモロ体を平衡状態に復元させるように構成されている
    ことを特徴とする弦楽器用トレモロ装置。
  2. 裏機構ベースに設けられた第一軸受け部及び第二軸受け部間にスライド軸部が架設され、該スライド軸部に沿ってスライドブロック及び可動ストッパーが進退自在に構成されていると共に、前記裏機構ベースの第一軸受け部と第二軸受け部間に位置決めストッパーが設けられている請求項1に記載の弦楽器用トレモロ装置。
  3. 可動ストッパーが、スライドブロックに当接及び離間可能な前部と、前記位置決めストッパーに当接及び離間可能な後部を有する請求項1又は2に記載の弦楽器用トレモロ装置。
  4. 第二スプリングが、可動ストッパーの前部と第二軸受け部との間に張設されている請求項3に記載の弦楽器用トレモロ装置。
  5. 第一スプリングが、裏機構ベースの前部に設けられた第一スプリング前側取付ブロックと前記スライドブロックに設けられた第一スプリング後側取付ブロックとの間に張設されている請求項1〜4の何れか一項に記載の弦楽器用トレモロ装置。
  6. トレモロブロックと連結リンクの回動支点が、トレモロ体の揺動軸の略直下に位置する請求項1〜5の何れか一項に記載の弦楽器用トレモロ装置。
  7. 第一スプリング前側取付ブロックが裏機構ベースに対して位置調節可能に取り付けられている請求項5又は6に記載の弦楽器用トレモロ装置。
  8. スライドブロックと可動ストッパー間に緩衝部材が介在されている請求項1〜7の何れか一項に記載の弦楽器用トレモロ装置。
  9. 可動ストッパーと位置決めストッパー間に緩衝部材が介在されている請求項1〜8の何れか一項に記載の弦楽器用トレモロ装置。
  10. トレモロブロックとスライドブロックを連結する連結リンクが伸縮可能に構成されている請求項1〜9の何れか一項に記載の弦楽器用トレモロ装置。
  11. 第一スプリングの付勢力の作用方向と第二スプリングの付勢力の作用方向が何れも弦の張力方向とは反対方向となると共に、前記第一スプリングの付勢力が全弦張力よりも小さく、かつ第一スプリングの付勢力と第二スプリングの付勢力の和が全弦張力よりも大きい請求項1〜10の何れか一項に記載の弦楽器用トレモロ装置。
  12. スライドブロックと可動ストッパー間に係合及び係合解除可能な係合機構が設けられ、該係合機構によりスライドブロックと可動ストッパーとを係合させ、それによってスライドブロックの前方への移動を規制するように構成されている請求項1〜11の何れか一項に記載の弦楽器用トレモロ装置。
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