JP3654754B2 - 熱硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱硬化性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、とくに高耐熱性、耐水性、密着性、高硬度、低誘電率などが要求される電気材料などの製造に有用な熱硬化性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、プリント配線板に部品をはんだ付けする際には、必要以外の部分へのはんだの付着防止や、回路の保護のために、通常ソルダーレジストが用いられており、さらに近年は、光硬化性樹脂が用いられてきている。
【0003】
しかしながら、産業用分野では、耐熱性、耐水性、耐薬品性、耐メッキ性、電気特性などの点から、前記光硬化性樹脂よりも、いまだ熱硬化性樹脂が多用されているが、近年、さらなる高品質の材料を生産するにあたり、たとえば250℃以上といった高温に耐えうる高耐熱性、低誘電率などの電気特性や、さらに高密着性、耐水性などの種々の物性が同時に要求されてきている。しかしながら、これらの物性をすべて同時に満足しうる樹脂がいまだに見出されていないのが実状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は前記従来技術に鑑みてなされたものであり、たとえば250℃以上といった高温に耐えうる高耐熱性、耐水性、密着性に加え、低誘電率、高硬度などといったすぐれた物性を同時に発現しうる熱硬化性樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(A)インデンおよびマレイン酸を主成分として含有した共重合成分を共重合させてなる共重合体と、
(B)1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物
とが配合された組成物(I)からなる熱硬化性樹脂組成物であって、有機溶剤が配合されてなる熱硬化性樹脂組成物
に関する。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、前記したように、(A)インデンおよびマレイン酸を主成分として含有した共重合成分を共重合させてなる共重合体(以下、共重合体(A)という)と、(B)1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物(以下、化合物(B)という)とが配合された組成物(I)からなるものである。
【0007】
本発明に用いられる共重合体(A)は、熱硬化時の反応点である酸無水物基を有し、えられる熱硬化性樹脂組成物に高耐熱性および硬度を付与する成分である。
【0008】
共重合体(A)は、インデンおよびマレイン酸を主成分として含有した共重合成分を共重合させてえられる。
【0009】
なお、インデンおよびマレイン酸を主成分として含有するとは、これらインデンおよびマレイン酸の合計量が共重合成分全量の60重量%以上であることをいう。また、前記熱硬化の架橋密度の点で高耐熱性を付与する効果を充分に発現させるためには、かかる合計量が70重量%以上であることが好ましい。
【0010】
さらに、前記インデンとマレイン酸との割合は、共重合させたのちに残存するインデンおよびマレイン酸の量が多くなり、えられる熱硬化性樹脂組成物の経時安定性が低下するおそれをなくするためには、インデン/マレイン酸(モル比)が0.8/1.2以上、好ましくは0.9/1.1以上、また1.2/0.8以下、好ましくは1.1/0.9以下となるように調整することが望ましい。
【0011】
本発明において、前記インデンおよびマレイン酸が共重合成分全量であってもよいが、たとえばえられる熱硬化性樹脂組成物によって発現される柔軟性や耐熱性をより向上させる目的で、該インデンおよびマレイン酸と共重合可能な重合性成分を共重合成分に含有させて用いることができる。
【0012】
前記重合性成分の代表例としては、たとえばイソブチレン、スチレン、ブチルビニルエーテル、トリメトキシビニルシランなどのビニルモノマー類;フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミドなどのマレイミド類などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0013】
重合性成分の使用量は、重合の抑制が困難となり、残存するインデンやマレイン酸の量が多くなるおそれをなくすためには、共重合成分全量の40重量%以下、好ましくは30重量%以下であることが望ましい。
【0014】
共重合体(A)の製造方法にはとくに限定がなく、たとえば通常のラジカル重合法を採用することができる。ラジカル重合を行なう際には、ラジカル重合開始剤を、たとえば使用量が調整されたインデンおよびマレイン酸、ならびに必要に応じて重合性成分を適宜含有した共重合成分中に混合し、溶解させるなどすればよい。
【0015】
前記ラジカル重合開始剤としては、たとえばアゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)などのアゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイドなどの有機過酸化物系重合開始剤などがあげられ、これらは、通常、前記共重合成分全量100部(重量部、以下同様)に対して0.01〜10部程度用いることが好ましい。
【0016】
なお、前記ラジカル重合法にて共重合体(A)を製造する際には、たとえばカルビトールアセテート、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、キシレンなどの芳香族溶剤などの溶媒を用いた溶液重合法や、塊状重合法などにより、たとえば60〜100℃程度に3〜24時間程度加熱して重合させればよい。
【0017】
かくしてえられる共重合体(A)の重量平均分子量は、えられる熱硬化性樹脂組成物から形成される硬化物の耐水性が低下するおそれをなくすためには、3000以上、好ましくは4000以上であることが望ましく、また該硬化物の基材に対する密着性が低下するおそれをなくすためには、300000以下、好ましくは200000以下であることが望ましい。
【0018】
なお、本発明において、重合体の重量平均分子量とは、東ソー(株)製のHLC−8120を用い、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(以下、GPCという)分析を行なって求められたものである。
【0019】
本発明に用いられる化合物(B)は、熱硬化時の反応点であるエポキシ基を有し、えられる熱硬化性樹脂組成物に硬化性を付与する成分である。
【0020】
なお、化合物(B)中のエポキシ基の数は、1分子中に平均して2個以上であればよく、分子鎖中および末端のいずれに存在していてもよいが、たとえば耐熱性、耐溶剤性および密着性の向上という点から、かかるエポキシ基の数は2〜4個であることが好ましい。
【0021】
化合物(B)の代表例としては、たとえばビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、ビスフェノールSのジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、フルオレンジグリシジルエーテル、グリシジルフタレートなどの二官能性エポキシ樹脂、トリメチロールプロパンポリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート、グリセリンポリグリシジルエーテルなどの多官能性エポキシ樹脂;フェノールノボラックエポキシ樹脂;クレゾールノボラックエポキシ樹脂などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。これらのなかでは、耐熱性の向上という点から、たとえばビスフェノールAのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、ビスフェノールSのジグリシジルエーテル、フルオレンジグリシジルエーテル、フェノールノボラックエポキシ樹脂、クレゾールノボラックエポキシ樹脂などのベンゼン環を有するエポキシ樹脂が好ましい。
【0022】
前記共重合体(A)と化合物(B)とを配合することにより、組成物(I)がえられる。
【0023】
共重合体(A)と化合物(B)との配合割合は、硬化後の残存エポキシ基によって硬度低下がおこるおそれをなくすという点から、共重合体(A)中のカルボキシル基/化合物(B)中のエポキシ基(モル比)が1/3以上、好ましくは1/2以上であることが望ましく、また残存酸無水物基が耐水性に影響を及ぼすおそれをなくすという点から、4/1以下、好ましくは2/1以下であることが望ましい。
【0024】
組成物(I)の製造方法にはとくに限定がなく、使用量が調整された共重合体(A)および化合物(B)を適宜組み合わせ、たとえばロールミル、ボールミルなどにて20〜80℃程度で0.5〜6時間程度混練する方法などを採用することができる。
【0025】
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、前記のごとくえられた組成物(I)からなるものであるが、たとえばコーティング特性や反応速度の調整、密着性の調整という点から、かかる組成物(I)と、前記共重合体(A)以外のカルボキシル基含有樹脂(II)(以下、樹脂(II)という)との混合物とすることができる。
【0026】
前記樹脂(II)としては、たとえば(メタ)アクリル酸、アルキル(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどを重合させてなるアクリル樹脂などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
【0027】
なお、樹脂(II)の重量平均分子量は、コーティング特性や安定性という点から、3000〜100000程度であることが好ましい。
【0028】
前記混合物中の組成物(I)と樹脂(II)との割合は、耐熱性および耐水性の向上という点から、組成物(I)/樹脂(II)(重量比)が1/5以上、好ましくは1/3以上であることが望ましく、また反応性および密着性という点から、4/1以下、好ましくは3/1以下であることが望ましい。
【0029】
混合物の製造方法にもとくに限定がなく、たとえば前記組成物(I)をうる際に、共重合体(A)および化合物(B)とともに、適宜樹脂(II)を混練するなどすればよい。
【0030】
さらに、本発明の熱硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、たとえば有機溶剤、添加剤などが適宜配合されていてもよい。
【0031】
前記有機溶剤としては、たとえば酢酸エチル、プロピレングリコールアセテート、セロソルブアセテート、カルビトールアセテートなどの酢酸エステル類;メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン類;トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤;石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサなどの石油系溶剤などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、その配合量は、熱硬化性樹脂組成物全量の20〜70重量%程度であることが好ましい。
【0032】
前記添加剤としては、たとえばシリコン系、フッ素系、高分子系の消泡剤;レベリング剤;密着性改良のためのシランカップリング剤などがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、その配合量は、熱硬化性樹脂組成物全量の0.1〜10重量%程度であることが好ましい。
【0033】
また前記のほかにも、添加剤として、たとえばイミダゾール、メチルイミダゾール、エチルイミダゾールなどのイミダゾール類;ジアミノジフェニルメタン、フェニレンジアミンなどのポリアミン:トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィンなどの有機ホスフィン類、ジシアンジアミドなどのアミド類などの硬化剤があげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、その配合量は、熱硬化性樹脂組成物全量の0.1〜10重量%程度であることが好ましい。
【0034】
さらに、前記添加剤としては、たとえばタルク、アエロジル、硫酸バリウムなどの体質顔料;フタロシアニン系着色顔料などの無機フィラーがあげられ、これらは単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。また、その配合量は、熱硬化性樹脂組成物全量の1〜50重量%程度であることが好ましい。
【0035】
なお、これらは、本発明の目的を阻害しない範囲で、適宜組み合わせて用いることができる。
【0036】
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、このように、特定の共重合体(A)と化合物(B)とが配合されたものであるので、これら両成分の作用に基づき、たとえば250℃以上といった高温に耐えうる高耐熱性、耐水性、密着性に加え、低誘電率、高硬度などといったすぐれた物性を同時に発現しうるものである。
【0037】
なお、本発明の熱硬化性樹脂組成物から硬化物を形成させるには、たとえばプリント基板などの基材に該樹脂組成物をスクリーン印刷して塗布し、140〜180℃程度で15〜60分間程度焼き付けて20〜60μm程度の塗膜となるようにする方法などを採用することができる。
【0038】
【実施例】
つぎに、本発明の熱硬化性樹脂組成物を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定されるものではない。
【0039】
製造例1
撹拌機、冷却管およびチッ素ガス導入管が備えられた四つ口フラスコに、インデン52g(0.45モル)、無水マレイン酸48g(0.49モル)およびカルビトールアセテート100gを入れ、チッ素ガスを吹き込みながら80℃まで加熱し、これにアゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNという)0.5gを加えてこのままの温度で8時間維持し、重量平均分子量が80000の粘稠な液状の共重合体溶液(A)−1をえた。
【0040】
製造例2
撹拌機、冷却管およびチッ素ガス導入管が備えられた四つ口フラスコに、インデン52g(0.45モル)、無水マレイン酸48g(0.49モル)、シクロヘキシルマレイミド20gおよびシクロヘキサノン120gを入れ、チッ素ガスを吹き込みながら80℃まで加熱し、これにAIBN0.6gを加えてこのままの温度で8時間維持し、重量平均分子量が60000の粘稠な液状の共重合体溶液(A)−2をえた。
【0041】
製造例3
撹拌機、冷却管およびチッ素ガス導入管が備えられた四つ口フラスコに、メチルメタクリレート50g、n−ブチルメタクリレート30g、メタクリル酸20gおよびカルビトールアセテート100gを入れ、チッ素ガスを吹き込みながら80℃まで加熱し、これにAIBN0.5gを加えてこのままの温度で8時間維持し、重量平均分子量が70000の粘稠な液状のアクリル樹脂溶液をえた。
【0042】
実施例1
以下に示す各成分を配合し、3本ロールミルにて60℃で2時間にわたって混練して熱硬化性樹脂組成物の粘稠液体をえた。なお、共重合体(A)−1中のカルボキシル基/ビスフェノールA型エポキシ樹脂中のエポキシ基(モル比)は1/2である。
【0043】
Figure 0003654754
【0044】
実施例2
以下に示す各成分を配合し、3本ロールミルにて60℃で2時間にわたって混練して熱硬化性樹脂組成物の粘稠液体をえた。なお、共重合体(A)−2中のカルボキシル基/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ基(モル比)は1/2.1である。
【0045】
Figure 0003654754
【0046】
実施例3
以下に示す各成分を配合し、3本ロールミルにて50℃で1時間にわたって混練して熱硬化性樹脂組成物の粘稠液体をえた。なお、共重合体(A)−2中のカルボキシル基/クレゾールノボラック型エポキシ樹脂中のエポキシ基(モル比)は1/2.6である。
【0047】
Figure 0003654754
【0048】
比較例1
以下に示す各成分を配合し、3本ロールミルにて50℃で1時間にわたって混練して熱硬化性樹脂組成物の粘稠液体をえた。
【0049】
Figure 0003654754
【0050】
つぎに、前記実施例1〜3および比較例1でえられた熱硬化性樹脂組成物をシルクスクリーンにて硬化後の厚さが30μmとなるようにプリント配線板(基材)に塗布したのち、160℃で30分間焼き付けて塗膜を形成させた。
【0051】
えられた塗膜について、それぞれ以下に示す方法にしたがって各物性を調べた。その結果を表1に示す。
【0052】
(1)密着性
カッターナイフを用いて塗膜に1mm幅でクロスカットを入れ、100個の碁盤目を形成した。ついで、セロハンテープにてこの碁盤目が形成された塗膜を引き剥したのち、基材上に残っている塗膜の碁盤目の数および塗膜の割れ、欠けの状態を調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0053】
(評価基準)
◎:100個とも残っており、割れ、欠けがまったくない。
○:100個とも残っているが、割れ、欠けがある。
△:80〜99個が残っているが、割れ、欠けがある。
×:79個以下しか残っておらず、割れ、欠けがある。
【0054】
(2)鉛筆硬度
JIS K5400に記載の方法に準拠して測定した。
【0055】
(3)耐酸性
40℃の10%硫酸水溶液中に塗膜が形成された基材を30分間浸漬させたのち、これを取り出して塗膜の外観および基材への密着状態を調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0056】
(評価基準)
◎:まったく変化がない。
○:わずかに密着性が低下している。
△:密着性の低下がいちじるしい。
×:基材から塗膜が浮き上がっている。
【0057】
(4)耐アルカリ性
前記(3)耐酸性の試験において、10%硫酸水溶液のかわりに10%水酸化ナトリウム水溶液を用いたほかは、(3)耐酸性の試験と同様にして評価した。
(5)耐アセトン
前記(3)耐酸性の試験において、10%硫酸水溶液のかわりにアセトンを用いたほかは、(3)耐酸性の試験と同様にして評価した。
【0058】
(6)耐N−メチルピロリドン
前記(3)耐酸性の試験において、10%硫酸水溶液のかわりにN−メチルピロリドンを用いたほかは、(3)耐酸性の試験と同様にして評価した。
【0059】
(7)耐熱性
280℃のオーブン中に塗膜が形成された基材を1時間入れたのち、これを取り出して塗膜の外観および基材への密着状態を調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0060】
(評価基準)
◎:まったく変化がない。
○:わずかに密着性が低下している。
△:密着性の低下がいちじるしい。
×:基材から塗膜が浮き上がっている。
【0061】
(8)耐はんだ性
260℃のはんだ浴に塗膜が形成された基材を20秒間浸漬させたのち、これを取り出して塗膜の外観および基材への密着状態を調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0062】
(評価基準)
◎:まったく変化がない。
○:わずかに密着性が低下している。
△:密着性の低下がいちじるしい。
×:基材から塗膜が浮き上がっている。
【0063】
(9)耐水性
温度120℃、相対湿度100%、圧力1kgの圧力容器内に塗膜が形成された基材を10時間入れたのち、これを取り出して塗膜の外観および基材への密着状態を調べ、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0064】
(評価基準)
◎:まったく変化がない。
○:わずかに密着性が低下している。
△:密着性の低下がいちじるしい。
×:基材から塗膜が浮き上がっている。
【0065】
(10)絶縁抵抗
(i)吸湿前
IPC−B−25の櫛形テストパターンにスクリーン印刷したのち、160℃で30分間焼き付けてテストピースを作製し、すぐにこのテストピースの絶縁抵抗を絶縁抵抗計にて500Vの直流電流で測定した。
【0066】
(ii)吸湿後
前記(i)吸湿前の試験と同様にしてテストピースを作製し、これを温度50℃、相対湿度95%の条件下で500時間放置したのち、前記(i)吸湿前と同様にして絶縁抵抗を測定した。
【0067】
【表1】
Figure 0003654754
【0068】
表1に示された結果から、実施例1〜3でえられた本発明の熱硬化性樹脂組成物から形成された塗膜は、いずれもとくに密着性、アセトンおよびN−メチルピロリドンの耐溶剤性、耐熱性、耐はんだ性、耐水性などにすぐれ、高硬度を有するとともに、たとえ吸湿後であったとしても、絶縁抵抗が吸湿前と比べてそれほど大きく変化しておらず、同時に低誘電率であることがわかる。
【0069】
これに対して、本発明の熱硬化性樹脂組成物が用いられていない比較例1の塗膜は、とくに耐熱性、耐アルカリ性および耐水性に劣り、しかも吸湿後の絶縁抵抗が吸湿前と比べていちじるしく小さくなっていることがわかる。
【0070】
【発明の効果】
本発明の熱硬化性樹脂組成物は、たとえば250℃以上といった高温に耐えうる高耐熱性、耐水性、密着性に加え、低誘電率、高硬度などといったすぐれた物性を同時に発現しうるものである。したがって、かかる熱硬化性樹脂組成物は、これらの物性がとくに要求される電気材料の製造などに有用である。

Claims (5)

  1. (A)インデンおよびマレイン酸を主成分として含有した共重合成分を共重合させてなる共重合体と、
    (B)1分子中に2個以上のエポキシ基を有する化合物
    とが配合された組成物(I)からなる熱硬化性樹脂組成物であって、有機溶剤が配合されてなる熱硬化性樹脂組成物
  2. (A)共重合体の重量平均分子量が3000〜300000である請求項1記載の熱硬化性樹脂組成物。
  3. 共重合成分がインデンおよびマレイン酸と共重合可能な重合性成分を40重量%以下含有したものである請求項1または2記載の熱硬化性樹脂組成物。
  4. 組成物(I)と、アクリル樹脂(II)との混合物である請求項1、2または3記載の熱硬化性樹脂組成物。
  5. 添加剤が配合されてなる請求項1、2、3または記載の熱硬化性樹脂組成物。
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