JP3654439B2 - ワークの内径寸法測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワークの内径寸法測定装置に係り、特にフェルール等の微小円筒形ワークの内径寸法を測定するワークの内径寸法測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
フェルール等の微小円筒形ワークの内径寸法を測定する場合、従来は、測定者が所定寸法のピンゲージをワークの内周部に挿入して測定していた。また、自動で測定を行う場合は、ワークをV台等に載置し、その内径部に接触式測定器の触針を当接させてワークを回転させ、そのときの触針の変位量からワークの内径寸法を求めていた。あるいは、例えば特開平8−29642号公報や特開平10−227619号公報、特開平6−174433号公報に開示されているように、V台等に載置したワークを回転させながら、その端面をCCDカメラで撮像し、得られた画像データから画像処理によりワークの内径寸法を求めていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ピンゲージを用いた測定は、測定者が1本1本ワークを手作業で測定しなければならず、多大な労力を要するという欠点があった。また、手作業による測定のため正確性に欠けるという欠点もあった。さらに、ピンゲージを挿入して測定する方式のため、測定が進行するとピンゲージが磨耗し、正確な測定ができなくなるという欠点もあった。
【0004】
一方、自動で測定を行う方式の場合は、いずれもワークを回転させながら測定しなければならないため、測定に時間がかかるという欠点があった。また、ワークを回転させるための機構が必要となり、装置が大型化するという欠点があった。さらに、V台等に載置した状態でワークを回転させるため、V台等に磨耗が生じ、正確な測定ができなくなるという欠点もあった。また、接触式測定器を用いた測定では、触針をワークの内径部に挿入する必要がある関係上、測定可能な径に限度があり、フェルール等の小径のワークの測定ができないという欠点があった。一方、画像処理を用いた測定では、端面における径しか測定できないという欠点があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、シンプルな構成で簡単かつ正確にワークの内径寸法測定することができるワークの内径寸法測定装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1は前記目的を達成するために、円筒状のワーク内径寸法をエアの背圧を検出して測定するワークの内径寸法測定装置において、前記ワーク又は内径寸法が既知のマスタが軸に沿って挿入されるワーク受け穴が形成された保持手段本体と、前記ワーク受け穴の開口部に配設され、前記ワーク受け穴に挿入されるワーク又はマスタが挿通される弾性変形可能な保持リングと、前記保持リングを介して前記保持手段本体に進退自在に設けられ、前記保持リングを前記保持手段本体との間で押圧して挟み込むことにより、前記保持リングを弾性変形させて、その内径を縮径させる押圧部材と、前記ワーク受け穴に連通され、該ワーク受け穴内に圧縮エアを供給するエア供給路と、からなるワーク保持手段を有し、前記保持リングを通して前記ワーク受け穴にワーク又はマスタを挿入したのち、前記押圧手段で前記保持リングを押圧して前記保持リングの内径を縮径させることにより、前記ワーク受け穴に挿入されたワーク又はマスタの外周部を前記保持リングの内周部で締め付けて固定するとともに、前記ワーク受け穴の開口部を前記保持リングでシールすることを特徴としている。
【0007】
本発明の請求項1によれば、ワークの内径寸法が0 . 05mm〜1mmという極微小であり、かつ精密に加工されたフェルール等のワークをエアの背圧を検出して測定する際、シンプルな構成で確実にワークの保持、及びエアのシールを行う事が可能となり、簡単かつ正確にワークの内径寸法を測定することが可能となる。
【0008】
本発明の請求項2は、請求項1において、前記内径寸法測定装置は、前記ワーク保持手段に保持されたワーク又はマスタの内周部に圧縮エアを供給するエア供給手段と、前記エア供給手段で前記ワーク又はマスタの内周部に供給した圧縮エアの背圧を検出する背圧検出手段と、前記背圧検出手段で検出されたマスタの背圧の検出値に基づいて内径寸法と背圧との関係を示す背圧特性を算出する背圧特性演算手段と、前記背圧検出手段で検出されたワークの背圧から前記背圧特性に基づいてワークの内径寸法を算出する内径寸法演算手段とからなることを特徴としている。
【0009】
本発明の請求項2によれば、ワークの内径寸法をエアの背圧を検出して測定することができるので、シンプルな構成で簡単且つ正確にワーク内径寸法の測定が可能になる。
【0010】
本発明の請求項3は、請求項1及び請求項2において、前記ワーク保持手段に保持されたワーク及び/又は前記マスタ保持手段に保持されたマスタの開口端を閉塞する閉塞手段と、前記背圧検出手段で検出されたワークの背圧の検出値に基づいて前記ワーク保持手段のワーク受け穴に供給するエアの漏れ及び/又は前記背圧検出手段で検出されたマスタの背圧の検出値に基づいて前記マスタ保持手段のワーク受け穴に供給するエアの漏れを検出するエア漏れ検出手段とを備えたことを特徴としている。
【0011】
本発明の請求項3によれば、ワーク保持手段のエア漏れの有無をシンプルな構成で簡単かつ正確に検出することが可能になる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下添付図面に従って本発明に係るワークの内径寸法測定装置の実施の形態について説明する。
【0013】
図1は、本発明に係る内径寸法測定装置の全体構成を示す概略図である。同図に示すように、内径寸法測定装置は、測定部10、供給部12、回収部14、マスタ格納部16、搬送部18及び制御部70で構成され、フェルール等の微小円筒形ワークの内径寸法を測定する。
【0014】
測定部10は、ワークWの内径寸法の測定を行う。この測定部10は、ワークWを保持するための複数の測定台20と、その測定台20に保持されたワークWの内径寸法を測定する複数のエアマイクロメータ22とで構成されている。
【0015】
測定台20は、図2(a)及び(b)に示すように、測定台本体24、押圧リング26、保持リング28及び押圧手段(不図示)で構成されている。
【0016】
測定台本体24は、垂直に設置され、その中央にエア供給路30が形成されている。測定台本体24の上面には、円形状の凹部32が形成され、その凹部32の中央にはワーク受け穴34が所定の深さをもって形成されている。このワーク受け穴34は、エア供給路30と同軸上に形成され、測定対象のワークWと略同径に形成されている。
【0017】
押圧リング26は、その軸線に沿ってワークよりも若干大径のワーク挿通穴36が形成されている。この押圧リング26は、測定台本体上面に形成された凹部32内に嵌入されており、その凹部32の内周面をガイド面として凹部32内を軸方向に沿って摺動自在に支持されている。また、この押圧リング26の下面には、中央に向かって傾斜するテーパ状の押圧面38が形成され、保持リング28が当接されている。
【0018】
保持リング28は、弾性体で成形され、測定台本体24の上面に形成された凹部32内に収納されている。この保持リング28は、ワーク受け穴34と同軸上に配置されており、押圧リング26の押圧面38に押圧されることにより、押し潰されて、その内径が縮径する。なお、保持リング28は、通常状態(無負荷の状態)の内径が、測定対象のワークWの外径よりも大きいものが使用される。したがって、ワークWは、保持リング28に挿通される際、ほぼ非接触の状態で挿通される。
【0019】
図示しない押圧手段は、たとえばシリンダで構成され、押圧リング26を測定台本体24に向けて押圧する。
【0020】
以上のように構成された測定台20は、図2(a)に示すように、押圧リング26のワーク挿通穴36からワークWを挿入すると、そのワークWの先端部分が測定台本体24に形成されたワーク受け穴34に挿入される。この状態で同図(b)に示すように、押圧リング26を図示しない押圧手段で測定台本体24に向けて押圧すると、保持リング28が押圧リング26の押圧面38に押し潰されて、その内径が縮径する。この結果、ワークWの外周部が保持リング28に締め付けられて、ワークWが測定台20に保持される。また、保持リング28は、ワークWの外周に密着するので、これにより、ワークWとワーク受け穴34との間がシールされる。
【0021】
なお、ワークWを取り外す時は、押圧手段による押圧リング26の押圧を解除する。これにより、押圧リング26が保持リング28の弾性復元力で元の位置に復帰するとともに、保持リング自身もその弾性復元力で元の径に復帰する。これにより、ワークWへの締め付けが解除され、取り出し可能になる。
【0022】
エアマイクロメータ22は、図1に示すように、エア源40、レギュレータ42、A/E変換器44及び管制部46で構成されている。
【0023】
エア源40からは、温度、湿度が一定に調整された圧縮エアが供給される。レギュレータ42は、このエア源40から供給された圧縮エアを一定圧力に調整する。そして、このレギュレータ42で一定圧力に調整された圧縮エアが、A/E変換器44を介して測定台本体24のエア供給路30に供給される。
【0024】
エア供給路30に供給された圧縮空気は、測定台20に保持されたワークWの内周部を通って外部へと噴出される。A/E変換器44は、このときの圧縮エアの背圧を内蔵するベローズと差動変圧器とによって電気信号に変換し、管制部46に出力する。そして、管制部46は、この電気信号に基づいてワークWの内径寸法を算出する。算出された内径寸法は、管制部46に備えられたモニタ46Aに表示されるとともに、データとして管制部46に備えられたメモリ(不図示)に記録される。
【0025】
供給部12は、測定対象のワークWの供給を行う。この供給部12は、測定対象のワークWが多数収容される供給台48を備えている。供給台48は、たとえば上面に多数の穴が一定ピッチで形成されたプレートで構成され、その穴に測定対象のワークWが一つずつ収容される。
【0026】
回収部14は、測定が終了したワークWを回収する。この回収部14は、OKワーク(所定の基準に合致したワーク)が収容されるOK回収台50AとNGワーク(所定の基準に合致しないワーク)が収容されるNG回収台50Bとを備えている。各回収台50A、50Bは、供給台48と同様、たとえば上面に多数の穴が一定ピッチで形成されたプレートで構成され、その穴に測定を終えたワークWが一つずつ収容される。
【0027】
マスタ格納部16は、エアマイクロメータ22の零較正及び倍率較正に使用するマスタMを格納する。このマスタ格納部16は、マスタMが格納されるマスタ格納台52を備えている。マスタ格納台52は、供給台48と同様、たとえば上面に多数の穴が一定ピッチで形成されたプレートで構成され、その穴にマスタが一つずつ収容される。
【0028】
搬送部18は、測定対象のワークWを供給部12から測定部10に搬送するとともに、測定を終えたワークWを測定部10から回収部14に搬送する。また、マスタMをマスタ格納部16から測定部10に搬送するとともに、較正が終了したマスタMをマスタ格納部16に搬送する。この搬送部18は、トランスファーロボット54を備えている。トランスファーロボット54は、天井フレーム(不図示)に配設されたガイドレール56に沿って走行する走行体58と、その走行体58に設けられた伸縮自在なアーム60と、そのアーム60の先端に設けられた開閉自在なハンド62とで構成されている。ワークWは、このハンド62で把持されて搬送される。
【0029】
制御部70は、あらかじめ設定された動作プログラムに従って内径寸法測定装置を構成する個々の装置を制御する。この制御部70には各種情報の入力手段としてのタッチパネル(不図示)が備えられている。
【0030】
前記のごとく構成された本実施の形態の内径寸法測定装置の作用は次のとおりである。なお、ここでは外径2.5mm、内径寸法0.125mmで製造されたフェルールの内径寸法dを測定し、その結果に基づき合否を判定して分別回収する場合を例に説明する。すなわち、測定の結果、あらかじめ設定した基準を満たしていれば、OKワークとしてOK回収台50Aに回収し、満たしていない場合は、NGワークとしてNG回収台50Bに回収する。
【0031】
まず、ワークWの測定に先立ってエアマイクロメータ22のキャリブレーション、すなわち零較正と倍率較正が行われる。キャリブレーションは制御部70にキャリブレーションの実施信号が入力されることにより実施される。
【0032】
まず、制御部70はトランスファーロボット54を駆動し、マスタ格納部16から零調整用のマスタMを取り出して測定部10に搬送する。測定部10に搬送されたマスタMは、測定台20に受け渡されて測定台20に保持される。
【0033】
ここで、マスタMの保持は、押圧リング26のワーク挿通穴36にマスタMを挿入し、トランスファーロボット54による把持を解除したのち、図示しない押圧手段で押圧リング26を測定台本体24に向けて押圧することにより行う。これにより、保持リング28が押圧リング26に押し潰され、その押し潰された保持リング28に把持されて、マスタMが測定台20に保持される。
【0034】
また、マスタMは、その先端がワーク受け穴34に挿入されて保持されるが、このマスタMとワーク受け穴34との間に形成される隙間は、保持リング28が押し潰されることによって、その保持リング28にシールされる。したがって、エア供給路30にエアを供給すると、供給されたエアは全て保持されたマスタMの内周部に供給されるようになる。
【0035】
マスタMが測定台20に保持されると、エア源40が駆動され、レギュレータ42によって一定圧に調整された圧縮エアが、A/E変換器44を介して測定台20のエア供給路30に供給される。このエア供給路30に供給された圧縮エアは、マスタMの内周部を通って外部に排気される。そして、このときの圧縮エアの背圧がA/E変換器44によって検出され、電気信号として管制部46へと出力される。管制部46は、その電気信号として出力された零調整用のマスタMの背圧データを内蔵するメモリに記憶する。
【0036】
零調整用のマスタMの測定が終了すると、エアの供給が停止され、マスタMのロックが解除される。すなわち、押圧手段による押圧リング26の押圧が解除され、保持リング28による締め付けが解除される。そして、このロックが解除されたマスタMがトランスファーロボット54によって測定台20から取り除かれ、マスタ格納部16の元の位置に回収される。
【0037】
次に、トランスファーロボット54は、マスタ格納部16から倍率調整用のマスタMを取り出し、測定部10に搬送する。測定部10に搬送されたマスタMは、同様にして測定台20に受け渡され、測定台20に保持される。そして、この倍率調整用のマスタMが測定台20に保持されると、再びエア源40が駆動され、測定台20のエア供給路30に圧縮エアが供給される。エア供給路30に供給された圧縮エアは、同様にマスタMの内周部を通って外部に排気される。そして、このときの背圧がA/E変換器44によって検出されて電気信号として管制部46へと出力される。管制部46は、その電気信号として出力された倍率調整用のマスタMの背圧データを内蔵するメモリに記憶する。
【0038】
倍率調整用のマスタMの測定が終了すると、エアの供給が停止され、マスタMのロックが解除される。そして、このロックが解除されたマスタMがトランスファーロボット54によって測定台20から取り除かれ、マスタ格納部16の元の位置に回収される。
【0039】
管制部46は、測定された零調整用のマスタMの背圧データと倍率調整用のマスタMの背圧データ、及び、あらかじめ測定されている各マスタMの既知の内径寸法のデータに基づいて、内径寸法の変化と背圧変化との関係(背圧特性)を求める。また、零調整用のマスタMの背圧の測定値を測定の基準値に設定する。
【0040】
以下の測定では、この零調整用のマスタMとの背圧変化を検出することにより、ワークWの内径寸法dが測定される。
【0041】
なお、上記のように零調整用のマスタと倍率調整用のマスタは、他の方法で精密に内径寸法が測定されたものを使用し、オペレータは、あらかじめその寸法値を管制部46に入力しておく(制御部70のタッチパネル(不図示)を利用して入力)。また、零調整用のマスタと倍率調整用のマスタは、ともに内径寸法が異なるものが使用される(小範と大範)。
【0042】
以上によりエアマイクロメータ22のキャリブレーションが終了する。なお、本実施の形態の内径寸法測定装置にはエアマイクロメータ22が複数設けられているので、その全てについてキャリブレーションを実施する。そして、全てのマイクロメータ22のキャリブレーションが終了したのち、ワークWの測定が開始される。
【0043】
まず、トランスファーロボット54が駆動され、供給部12から測定対象のワークWが取り出される。そして、そのトランスファーロボット54によって測定部10に搬送される。測定部10に搬送されたワークWは、測定台20に受け渡され、測定台20に保持される。
【0044】
ここで、このワークWの保持は、上述したマスタMの保持の時と同様に押圧リング26のワーク挿通穴36にワークWを挿入し、図示しない押圧手段で押圧リング26を測定台本体24に向けて押圧することにより行う。これにより、保持リング28が押圧リング26に押し潰され、その押し潰された押圧リング26に把持されて、ワークWが測定台20に保持される。また、これと同時にワークWとワーク受け穴34との間がシールされる。
【0045】
ワークWが測定台20に保持されると、エア源40が駆動され、レギュレータ42によって一定圧に調整された圧縮エアがA/E変換器44を介して測定台20のエア供給路30に供給される。このエア供給路30に供給された圧縮エアは、ワークWの内周部を通って外部に排気される。そして、このときの圧縮エアの背圧がA/E変換器44によって検出され、電気信号として管制部46へと出力される。
【0046】
管制部46は、A/E変換器44からの電気信号に基づいてワークWの内径寸法dを演算する。すなわち、あらかじめ求めた背圧特性に基づいて測定された背圧からワークWの内径寸法dを算出する。算出された内径寸法dは、管制部46に備えられたモニタ46A上に表示されるとともに、データとして管制部に備えられたメモリ(不図示)に記録される。
【0047】
以上により1つのワークWの内径寸法の測定が終了する。測定が終了すると、エア源40の駆動が停止され、測定台20によるワークWの保持が解除される。すなわち、押圧手段(不図示)による押圧リング26の押圧が解除され、保持リング28によるワークWの締め付けが解除されて、ワークWのロックが解除される。そして、そのフリーになったワークが、トランスファーロボット54によって測定台20から取り上げられ、そのままトランスファーロボット54によって回収部14へと搬送される。
【0048】
ここで、回収部14には、所定の基準に合致したOKワークが収容されるOK回収台50Aと、基準に合致していないNGワークが収容されるNG回収台50Bとが備えられているので、回収されたワークWは、その測定結果に応じて各回収台50A、50Bに分別して回収される。すなわち、制御部70において、回収されたワークWの内径寸法dが、あらかじめ設定された基準を満たしているか否かを判定し、満たしている場合はOK回収台50Aに回収させ、満たしていない場合はNG回収台50Bに回収させる。
【0049】
以上一連の工程で1つのワークWの測定作業が完了する。以下、同様の作業を繰り返し実施することにより、供給部12の供給台48に収容された全てのワークWの測定を実施するが、本実施の形態の内径寸法測定装置には、測定部10に複数の測定台20、20、…を備えているので、この複数の測定台20、20、…に順次ワークWを供給してゆきながら測定を進行させる。すなわち、複数ある測定台20、20、…に順次ワークWを供給し、測定が終了するたびに順次ワークWを補充してゆく。これにより、測定の待ち時間をなくしてトランスファーロボット54を効率よく稼動でき、効率のよい測定を行うことができる。
【0050】
このように、本実施の形態の内径寸法測定装置では、ワークWの内周部に圧縮エアを供給し、その背圧変化に基づいてワークWの内径寸法dを測定する。この方法によれば、ワークWを回転させたり、移動させたりすることなく、ワークWの内径寸法を測定することができる。これにより、短時間でワークWの内径寸法を測定することができる。また、回転機構や移動機構が不要になるので、装置全体をコンパクトにまとめることができる。
【0051】
また、従来の接触式測定器を用いた測定のように触針をワークWに挿入するようなことがないので、フェルール等の極小径のワークであっても、有効にその内径寸法を測定することができる。このように、本実施の形態の内径寸法測定装置は、非接触で内径寸法を測定するので、極小径ワークの内径寸法の測定に特に有効である。特に、フェルール等の内径寸法が0.05mm〜1mmの円筒形ワークの寸法測定に有効である。
【0052】
また、本実施の形態の内径寸法測定装置は、フェルールのように細くて長いワーク、すなわち外径寸法に対して軸方向の長さが長いワークWの内径寸法の測定に特に有効である。すなわち、図3に示すように、一般にフェルールは、その内周部端面に面取りCが施されており、このように面取りCが施されたワークWの内周部に圧縮エアを供給すると、その面取りCの影響で正確な背圧測定ができないおそれがある。しかし、外径寸法Dに対して長さLが十分に長いワークWの場合、内周部端面に面取りCが形成されていても、その影響を無くすことができ、安定した測定を行うことができる。したがって、測定対象とするワークWは、内径寸法dに対する長さLの関係が、(L/d)>5となるような関係のワークWであることが好ましい。
【0053】
なお、本実施の形態では、回収部14において、測定されたワークをOKワークとNGワークとに分別して回収しているが、更に細かいランクに分けて回収するようにしてもよい。
【0054】
また、本実施の形態では、測定部10において、測定台20を複数設けているが、単独で設置するようにしてもよい。なお、本実施の形態のように、測定台20を複数設けることにより、複数のワークWの測定を効率よく実施することができる。
【0055】
次に、本発明に係るワークの内径寸法測定装置の第2の実施の形態について説明する。
【0056】
ここで、本実施の形態では、上述した内径寸法装置におけるエアマイクロメータ22のキャリブレーション方法の他の実施の形態について説明する。
【0057】
上述したように本発明に係る内径寸法測定方法及び装置は、非接触で測定を実施することから、極小径ワークの内径寸法の測定に有効である。
【0058】
しかしながら、測定対象のワークWが小径になればなるほど、マスタの製作も困難になる。
【0059】
そこで、本実施の形態では、一定の不確かさを有するマスタを用いてエアマイクロメータ22のキャリブレーションを実施する方法について説明する。
【0060】
まず、一定の不確かさを有するマスタMを複数個用意する。ここでは、測定対象のワークWの内径寸法が0.05mm〜1mmであるものとして、0.5μm程度の不確かさを有するマスタMを複数個用意する。
【0061】
キャリブレーションは、この一定の不確かさを有する複数のマスタMについてそれぞれ背圧を測定し、得られた測定結果から最小自乗法を用いて最適な背圧特性を算出する。
【0062】
このように、一定の不確かさを有する複数のマスタを使用し、最小自乗法などの統計手法を用いて最適値を算出することにより、マスタの有する不確かさの影響を軽減でき、精度の高い測定を行うことができる。
【0063】
なお、背圧特性の最適値を算出する方法は、最小自乗法に限らず、測定値の平均を採る等、各種の統計的手法を用いることができる。
【0064】
また、この複数個のマスタMは、それぞれマスタ格納部16のマスタ格納台52に収容され、トランスファーロボット54によって順次測定台20へと搬送される。
【0065】
次に、本発明に係るワークの内径寸法測定装置の第3の実施の形態について説明する。
【0066】
上述した実施の形態の内径寸法測定装置では、マスタ格納部16に格納されたマスタMをトランスファーロボット54によって測定台20に搬送してエアマイクロメータ22のキャリブレーションを行っている。本実施の形態では、このマスタMの搬送作業を行わずにエアマイクロメータ22のキャリブレーションを実施するための方法を提供する。なお、キャリブレーション機構以外の構成は、上述した実施の形態の内径寸法測定装置と同じなので、ここでは、このキャリブレーション機構の構成についてのみ説明する。
【0067】
図4は、キャリブレーション機構の構成を示すブロック図である。同図に示すように、測定台20の近傍には、零調整用マスタ測定台80と倍率調整用マスタ測定台82が設置されている。この零調整用マスタ測定台80と倍率調整用マスタ測定台82の構成は測定台20と同じである。すなわち、測定台本体24、押圧リング26、保持リング28及び押圧手段(不図示)で構成され、押圧リング26で保持リング28を押し潰してマスタを保持する。
【0068】
各測定台20、80、82のエア供給路30、30、30には、それぞれ分岐配管84A、84B、84Cが接続されている。この分岐配管84A、84B、84Cは、それぞれ切替装置86に接続されている。切替装置86には、エア源40からの圧縮エアが、レギュレータ42、A/E変換器44を介して供給され、切替装置86は、この供給された圧縮エアをいずれかの分岐配管84A、84B、84Cに選択的に供給する。すなわち、切替装置86は、エア源40からの圧縮エアの供給先を選択的に切り替える。この切り替えは、制御部70からの駆動信号によって行われる。
【0069】
以上のように構成された本実施の形態のキャリブレーション機構の作用は次のとおりである。
【0070】
まず、トランスファーロボット54がマスタ格納部16から零調整用のマスタMを取り出し、測定部10に搬送する。測定部10に搬送された零調整用のマスタMは、零調整用マスタ測定台80に受け渡され、その零調整用マスタ測定台80に保持される。
【0071】
次に、トランスファーロボット54は、マスタ格納部16から倍率調整用のマスタMを取り出し、測定部10に搬送する。測定部10に搬送された倍率調整用のマスタMは、倍率調整用マスタ測定台82に受け渡され、その倍率調整用マスタ測定台82に保持される。
【0072】
各マスタがマスタ測定台80、82に保持されると、エア源40が駆動され、レギュレータ42によって一定圧に調整された圧縮エアが、A/E変換器44を介して切替装置86に供給される。
【0073】
ここで、切替装置86は接続先が零調整用マスタ測定台80となっており、供給された圧縮エアは、零調整用マスタ測定台80に供給される。この零調整用マスタ測定台80に供給された圧縮エアは、零調整用のマスタMの内周部を通って外部に排気され、このときの圧縮エアの背圧がA/E変換器44によって検出される。そして、その背圧の検出値が電気信号として管制部46へと出力される。管制部46は、その電気信号として出力された零調整用のマスタMの背圧データを内蔵するメモリに記憶する。
【0074】
零調整用のマスタMの測定が終了すると、エアの供給が停止される。そして、切替装置86の接続先が零調整用マスタ測定台80から倍率調整用マスタ測定台82に切り替えられる。この状態でエア源40が再び駆動され、レギュレータ42によって一定圧に調整された圧縮エアが、A/E変換器44を介して切替装置86に供給される。そして、その切替装置86を介して倍率調整用マスタ測定台82に供給される。この倍率調整用マスタ測定台82に供給された圧縮エアは、倍率調整用のマスタMの内周部を通って外部に排気され、このときの圧縮エアの背圧がA/E変換器44によって検出される。そして、その背圧の検出値が電気信号として管制部46へと出力される。管制部46は、その電気信号として出力された倍率調整用のマスタMの背圧データを内蔵するメモリに記憶する。
【0075】
以上により零調整用のマスタM及び倍率調整用のマスタMの測定が終了する。管制部46は、その測定された零調整用のマスタMの背圧と倍率調整用のマスタMの背圧、及び、各マスタMの既知の内径寸法データに基づいて、内径寸法の変化と背圧変化との関係(背圧特性)を求める。また、零調整用のマスタMの背圧の測定値を測定の基準値に設定する。
【0076】
以上一連の工程でエアマイクロメータ22のキャリブレーションが終了する。この後、切替装置86の接続先が倍率調整用マスタ測定台82から測定台20に切り替えられる。そして、この測定台20を用いてワークWの測定が順次行われる。
【0077】
このように、本実施の形態のキャリブレーション機構によれば、圧縮エアの供給先を切り替えるだけで、簡単にエアマイクロメータ22のキャリブレーションを行うことができる。キャリブレーションは、測定精度を維持するために定期的に行う必要があるが、本実施の形態のキャリブレーション機構を用いれば、マスタMを付け替えたりする必要がないので、短時間でキャリブレーションを行うことができる。これにより、キャリブレーションに費やす時間を大幅に低減でき、処理効率が向上する。
【0078】
なお、測定対象のワークWが変わった場合には、それに応じて零調整用マスタ測定台80及び倍率調整用マスタ測定台82にセットする零調整用のマスタM及び倍率調整用のマスタMを変更する。
【0079】
次に、本発明に係るワークの内径寸法測定装置の第4の実施の形態について説明する。
【0080】
本実施の形態の内径寸法測定装置は、上述した第1の実施の形態の内径寸法測定装置にエア漏れをチェックする機構を備えたものである。なお、このエア漏れをチェックするための機構以外の構成は、上述した第1の実施の形態の内径寸法測定装置の構成と同じなので、ここでは、このエア漏れをチェックするための機構についてのみ説明する。
【0081】
図5は、エア漏れをチェックするために用いる封止装置90が組み込まれた測定台20の縦断面図である。同図に示すように、測定台本体24の側部には、測定台本体24に沿って支柱92が垂直に立設されている。この支柱92の頂部には、モータ94が設置されており、そのモータ94の出力軸94Aには、アーム96が取り付けられている。アーム96は、出力軸94Aに対して直交するように取り付けられており、モータ94を駆動することにより、封止位置(同図において実線で示す位置)と待機位置(同図において二点破線で示す位置)との間を揺動する。アーム96の先端には円盤状に形成されたゴム製のパッド98が取り付けられており、このパッド98を測定台20に保持されたワーク又はマスタの上面に押し当てることにより、ワーク又はマスタの内周部上端が封止される。
【0082】
なお、ワーク又はマスタは、アーム96が封止位置に位置すると、パッド98によって内周部が封止され、アーム96が待機位置に位置すると、封止状態が解除される。
【0083】
以上のように構成された封止装置90を用いたエア漏れのチェック方法は次のとおりである。
【0084】
トランスファーロボット54によって測定部10にワークWが搬送されると、そのワークWは測定台20に保持される。
【0085】
ここで、上述したようにワークWは、その先端部がワーク受け穴34に挿入された状態で測定台20に保持され、そのワークWとワーク受け穴34との間に形成される隙間は、保持リング28にシールされた状態で保持される。
【0086】
したがって、ワークWが確実に保持されていれば、エア供給路30から供給したエアが漏れることはないが、たとえば保持不良などを起こした場合には、ワークWとワーク受け穴34との間からエアが漏れる場合がある。
【0087】
そこで、ワークWが測定台20に保持されると、次のようにエア漏れをチェックして、ワークWが測定台20に確実に保持されているかを確認する。
【0088】
まず、ワークWが測定台20に保持されると、モータ94が駆動され、アーム96が待機位置から封止位置に揺動する。これにより、アーム96の先端部に設けられたパッド98が測定台20に保持されたワークWの上端面に当接され、ワークWの内周部上端が封止される。この状態でエア源40が駆動され、測定台20のエア供給路30に圧縮エアが供給される。そして、このときの背圧がA/E変換器44によって検出され、電気信号として管制部46へと出力される。管制部46は、その電気信号として出力された背圧に基づいてエア漏れの有無を判定する。すなわち、エア漏れが生じていれば、背圧に変化が現れるので、この背圧変化の有無をチェックして、ワークWを保持した測定台20のエア漏れの有無を判定する。
【0089】
判定が終了すると、エア供給が停止され、再びモータ94が駆動されて、アーム96が元の待機位置に復帰する。この後、エア漏れが生じていないと判定した場合は、通常の測定を実施する。
【0090】
一方、エア漏れが生じていると判定した場合には、ワークWの保持をやり直す。すなわち、トランスファーロボット54によってワークWを取り上げ、再び測定台20に保持させる。そして、同様の手順でエア漏れのチェックを行う。この結果、再びエア漏れと判定された場合には、装置異常として測定を停止し、警報を発する(たとえば、モニタ46A上に表示、あるいはブザー等)。オペレータは、この警報に基づきメンテナンス等を実施する。
【0091】
このように、本実施の形態の内径寸法測定装置によれば、エア漏れのチェック機構を備えているので、エア漏れに基く誤測定を排除でき、常に正確な測定結果を得ることができる。
【0092】
なお、エア漏れのチェックは、測定のたびに実施し、マスタMの測定においても実施する。
【0093】
また、本実施の形態では、測定台20に封止装置90を設けているが、ワーク又はマスタの内周部上端を封止する機構は、これに限定されるものではなく、たとえば、トランスファーロボット54に設けるようにしてもよい。
【0094】
なお、本実施の形態のエア漏れのチェック機構は、上述した第1の実施の形態の内径寸法測定装置だけでなく、第2、第3の実施の形態の内径寸法測定装置にも適用できる。
【0095】
次に、本発明に係るワークの内径寸法測定装置の第5の実施の形態について説明する。
【0096】
本実施の形態の内径寸法測定装置は、上述した第1の実施の形態の内径寸法測定装置にワーク端面の傷検査の機構を備えたものである。なお、この傷検査のための機構以外の構成は、上述した第1の実施の形態の内径寸法測定装置の構成と同じなので、ここでは、この傷検査のための機構についてのみ説明する。
【0097】
図6は、端面傷検査装置100を備えた測定台20の縦断面図である。この端面傷検査装置100は、測定台20に保持されたワークWの端面をCCDで撮像し、その画像データに基づいてワーク端面の傷の有無を検出する。
【0098】
図6に示すように、測定台20の上方には、CCDカメラ102が設置されている。このCCDカメラ102には、AFレンズユニット104が取り付けられている。AFレンズユニット104は、図示しないAFレンズ駆動手段によってAF駆動され、測定台20に保持されたワークWの端面に合焦される。そして、このAFレンズユニット104で拡大されたワークWの端面の像がCCDカメラ102に内蔵されたCCDに撮像される。
【0099】
CCDカメラ102で撮像されたワークWの端面の画像データは画像処理装置106に出力される。画像処理装置106は、その画像データを画像処理してワーク端面の傷の有無を検出する。
【0100】
なお、CCDカメラ102は、図示しないロボットによって移動自在に設けられており、待機位置と測定位置との間を移動する。すなわち、通常は測定台20の上方から退避した位置(待機位置)に位置しており、傷検査時にのみ測定台20の上方に移動して端面の傷検査を実施する。
【0101】
前記のごとく構成された本実施の形態の内径寸法測定装置の作用は次のとおりである。
【0102】
トランスファーロボット54によって測定部10に搬送されたワークWが測定台20に保持されると、上述した実施の形態の手順に従ってワークWの内径寸法が測定される。そして、このワークWの内径寸法の測定が終了すると、図示しないロボットが駆動され、CCDカメラ102が待機位置から測定位置へと移動する。
【0103】
CCDカメラ102が測定位置に移動すると、AFレンズユニット104がAF駆動され、AFレンズユニット104の焦点が、測定台20に保持されたワークWの端面に合焦する。そして、このAFレンズユニット104で拡大されたワークWの端面の像がCCDカメラ102に内蔵されたCCDに撮像される。
【0104】
CCDカメラ102で撮像されたワークWの端面の画像データは画像処理装置106に出力され、画像処理装置106は、その画像データを画像処理してワーク端面の傷の有無検出する。
【0105】
検出が終了すると、再び図示しないロボットが駆動され、CCDカメラ102が元の待機位置に復帰する。
【0106】
以上一連の工程でワークWの端面傷検査を含む内径寸法の測定が終了する。そして、この端面傷検査の結果を含む内径寸法の測定結果に基づいてワークWが回収部14に分別回収される。すなわち、OKワークとNGワークとに分別して回収される。
【0107】
このように、本実施の形態の内径寸法測定装置によれば、通常の内径寸法の測定に加えてワークWの端面の傷の検査も行うことができる。これにより、別途端面の傷の検査を行う必要がなくなり、ワークの製品検査の効率化を図ることができる。
【0108】
なお、本実施の形態では、CCDで撮像されたワークWの端面の画像データに基づいてワーク端面の傷の有無だけを検査するようにしているが、この画像データに基づいてワークWの外径寸法や端面における内径寸法、外径と内径との偏芯量などを画像処理により求めるようにしてもよい。
【0109】
なお、本実施の形態の端面傷検査装置100は、上述した第1の実施の形態の内径寸法測定装置だけでなく、第2〜第4の実施の形態の内径寸法測定装置にも適用できる。
【0110】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ワークを回転させることなく、ワークの内径寸法を測定することができる。これにより、短時間で測定を行うことができる。また、ワークを回転させる機構が不要なので、コンパクトな装置を構成することができる。さらに、非接触で測定するので磨耗を生じることがなく、長期間使用しても常に正確で安定した測定を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る内径寸法測定装置の全体構成を示す概略図
【図2】測定台の構成を示す縦断面図
【図3】ワークの構成を示す側面断面図
【図4】キャリブレーション機構の構成を示すブロック図
【図5】封止装置が組み込まれた測定台の縦断面図
【図6】端面傷検査装置を備えた測定台の縦断面図
【符号の説明】
10…測定部、12…供給部、14…回収部、16…マスタ格納部、18…搬送部、20…測定台、22…エアマイクロメータ、24…測定台本体、26…押圧リング、28…保持リング、30…エア供給路、32…凹部、34…ワーク受け穴、36…ワーク挿通穴、38…押圧面、40…エア源、42…レギュレータ、44…A/E変換器、46…管制部、48…供給台、50A…OK回収台、50B…NG回収台、52…マスタ格納台、54…トランスファーロボット、56…ガイドレール、58…走行体、60…アーム、62…ハンド、70…制御部、80…零調整用マスタ測定台、82…倍率調整用マスタ測定台、84A、84B、84C…分岐配管、86…切替装置、90…封止装置、92…支柱、94…モータ、94A…出力軸、96…アーム、98…パッド、100…端面傷検査装置、102…CCDカメラ、104…AFレンズユニット、106…画像処理装置

Claims (3)

  1. 円筒状のワークの内径寸法をエアの背圧を検出して測定するワーク内径寸法測定装置において、
    前記ワーク又は内径寸法が既知のマスタが軸に沿って挿入されるワーク受け穴が形成された保持手段本体と、
    前記ワーク受け穴の開口部に配設され、前記ワーク受け穴に挿入されるワーク又はマスタが挿通される弾性変形可能な保持リングと、
    前記保持リングを介して前記保持手段本体に進退自在に設けられ、前記保持リングを前記保持手段本体との間で押圧して挟み込むことにより、前記保持リングを弾性変形させて、その内径を縮径させる押圧部材と、
    前記ワーク受け穴に連通され、該ワーク受け穴内に圧縮エアを供給するエア供給路と、
    からなるワーク保持手段を有し
    前記保持リングを通して前記ワーク受け穴にワーク又はマスタを挿入したのち、前記押圧手段で前記保持リングを押圧して前記保持リングの内径を縮径させることにより、前記ワーク受け穴に挿入されたワーク又はマスタの外周部を前記保持リングの内周部で締め付けて固定するとともに、前記ワーク受け穴の開口部を前記保持リングでシールすることを特徴とするワークの内径寸法測定装置。
  2. 記ワーク保持手段に保持されたワーク又はマスタの内周部に圧縮エアを供給するエア供給手段と、
    前記エア供給手段で前記ワーク又はマスタの内周部に供給した圧縮エアの背圧を検出する背圧検出手段と、
    前記背圧検出手段で検出されたマスタの背圧の検出値に基づいて内径寸法と背圧との関係を示す背圧特性を算出する背圧特性演算手段と、
    前記背圧検出手段で検出されたワークの背圧から前記背圧特性に基づいてワークの内径寸法を算出する内径寸法演算手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1に記載のワークの内径寸法測定装置。
  3. 前記ワーク保持手段に保持されたワーク及び/又は前記マスタ保持手段に保持されたマスタの開口端を閉塞する閉塞手段と、
    前記背圧検出手段で検出されたワークの背圧の検出値に基づいて前記ワーク保持手段のワーク受け穴に供給するエアの漏れ及び/又は前記背圧検出手段で検出されたマスタの背圧の検出値に基づいて前記マスタ保持手段のワーク受け穴に供給するエアの漏れを検出するエア漏れ検出手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1及び請求項2に記載のワークの内径寸法測定装置。
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