JP3654270B2 - 通信端末装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、転送機能を有するファクシミリ装置などの通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のファクシミリ装置において、画像データの転送を行う場合、ファクシミリの画像データをファクシミリ受信して画像データに格納した後、所定の転送先にダイヤルして上記格納した画像データをファクシミリ送信する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術のファクシミリ装置において、上記転送先に画像データを転送するときに、ファクシミリ通信が通信エラーなどの理由により正常に行われない場合、転送元のファクシミリ装置が上記転送先にリダイヤルする必要があり、そのための通信料はすべて転送元の負担であり、転送元の通信料が不必要に高くなるという問題点があった。
【0004】
本発明の目的は以上の問題点を解決し、画像データの転送を、従来技術に比較して転送元の通信料を節約して実行することができるファクシミリ装置などの通信端末装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る通信端末装置は、
画像データを所定の転送先に転送する通信端末装置において、
ファクシミリの着信呼の画像データを受信して第1の記憶手段に格納し、回線開放した後、転送先に発呼して上記画像データを転送する第1の転送モードと、
ファクシミリの着信呼を回線開放せずにそのまま所定の転送先に転送する第2の転送モードとを選択的に設定する設定手段と、
上記設定手段により設定された転送モードに基づいて、上記第1の転送モードと上記第2の転送モードの処理を選択的に実行する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0006】
上記通信端末装置において、発信元毎に、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを設定する転送設定テーブルを記憶する第2の記憶手段をさらに備え、上記制御手段は、ファクシミリの着信呼を受信したとき、上記転送設定テーブルの発信元に基づいて、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを決定することを特徴とする。
【0007】
また、上記通信端末装置において、上記第2の記憶手段は、時間帯毎に、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを設定する転送設定テーブルを記憶し、上記制御手段は、ファクシミリの着信呼を受信したとき、上記転送設定テーブルの時間帯に基づいて、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを決定することを特徴とする。
【0008】
さらに、上記通信端末装置において、上記制御手段は、上記第2の転送モードにおいて、上記ファクシミリ着信呼を、ボイスワープサービスの応答後転送機能を利用して、上記転送先に転送することを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態について説明する。
【0010】
<実施形態>
図1は、本発明に係る実施形態である、転送機能を有するファクシミリ装置20の構成を示すブロック図である。
【0011】
本実施形態に係るファクシミリ装置20においては、以下の2つの転送モードを有し、操作部5の転送モード設定キーを用いて選択的に装置設定される。
(a)受信後転送処理モード:ファクシミリの着信呼の画像データを受信して画像メモリ8に格納した後、転送先に発呼して上記画像データを転送する。
(b)ボイスワープ転送モード:ファクシミリの着信呼を、NTT(日本電信電話株式会社)が提供するボイスワープサービスの応答後転送機能を利用して、そのまま所定の転送先に転送する。
【0012】
本実施形態において、主制御部1は、上記設定された転送モードに基づいて、受信後転送処理モードと、ボイスワープ転送モードの処理を選択的に実行することを特徴としている。ここで、ファクシミリ装置20においては、発信元毎及び時間帯毎に、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを設定する転送設定テーブル7aを記憶するRAM7を備え、主制御部1は、ファクシミリの着信呼を受信したとき、上記転送設定テーブルの発信元及び時間帯に基づいて、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを決定し、決定された転送モードの処理を実行する。
【0013】
図1において、ファクシミリ装置20は、従来のG3方式等のファクシミリ通信機能を備えるとともに、転送機能を有している。主制御部1は具体的にはCPUで構成されており、バス13を介して以下のハードウェア各部と接続されていてそれらを制御するほか、後述する種々のソフトウェアの機能を実行する。画像読取部2は、CCD等を利用したスキャナで原稿を読み取り、白黒2値に変換したドットイメージデータを出力する。画像記録部3は電子写真方式等のプリンタ装置であり、他のファクシミリ装置からファクシミリ通信により受信したイメージデータをハードコピーとしてプリントアウトして記録する。表示部4は、液晶表示装置(LCD)又はCRTディスプレイ等の表示装置であり、当該ファクシミリ装置20の動作状態を表示したり、送信すべき原稿のイメージデータ、及び受信したイメージデータの表示を行う。
【0014】
操作部5は、当該ファクシミリ装置20を操作するために必要なキーを備え、具体的には、テンキー、ワンタッチキー及び各種のファンクションキー等を備える。ここで、テンキーは、”0”から”9”までの1桁の数字キーと、*キー(アスタリスクキー)と、#キー(シャープキー)とからなる。なお、上述の表示部4の少なくとも一部をタッチパネル方式とすることにより、この操作部5の各種キーの内の一部又は全部を代用するように構成してもよい。
【0015】
ROM6は、当該ファクシミリ装置20の動作に必要であって主制御部1によって実行される種々のソフトウェアのプログラムを予め格納し、ここで、当該プログラムは、少なくとも、図3及び図4の着信処理のプログラムを含む。RAM7は、SRAM又はフラッシュメモリ等で構成され、主制御部1のワーキングエリアとして使用されてプログラムの実行時に発生する一時的なデータを記憶するとともに、後述する転送設定テーブル7aを記憶する。なお、RAM7としてフラッシュメモリを使用した場合には、停電、装置の移動等のために電源が遮断された場合にもそのデータの内容が失われない。画像メモリ8はDRAM等で構成され、送信すべきイメージデータ又は受信したイメージデータを記憶する。なお、RAM7及び画像メモリ8をハードディスクメモリで構成してもよい。
【0016】
ファックスモデム10は、NCU(ネットワーク制御回路:Network Control Unit)11を介して公衆電話回線Lに接続され、通常のファクシミリ通信用のファックスモデムの機能を有するモデムであり、FSK信号として受信される発信電話番号情報のデータを復調して主制御部1に出力する。NCU11はそれぞれ、アナログの公衆電話回線Lの直流ループなどの閉結及び開放の動作を行いかつ自動ダイヤル機能を有するハードウェア回路であり、必要に応じてファックスモデム10を公衆電話回線Lに接続する。ここで、NCU11は、発信電話番号通知サービスにおけるID受信端末起動信号、通常の電話呼出信号の検出を行うとともに、必要に応じて発信電話番号通知サービスにおける1次応答信号及び2次応答信号を発信することができる。
【0017】
なお、NCU11を所定のターミナルアダプタ及びDSU(加入者線終端装置:Digital Service Unit)を介して、ベースバンド伝送方式のデジタル通信回線(例えば、ISDN回線)に接続するようにしてもよい。
【0018】
以上のように構成された本実施形態のファクシミリ装置20は、通常のG3方式等のファクシミリ通信機能に加えて、転送機能を有している。ファクシミリ通信機能において、画像読取部2により読み取られたドットイメージデータはファクシミリ通信の規格で定められているMH,MR,MMR等の符号化方式に従ってソフトウェアにより符号化された後、相手先のファクシミリ装置に送信される一方、逆に相手先のファクシミリ装置から受信した符号化データもソフトウェアによりイメージデータに復号化されて画像記録部3からハードコピーとして出力される。なお、画像メモリ8はイメージデータを必要に応じて記憶し、また逆に記憶しているイメージデータを必要に応じて出力する。
【0019】
図2は図1のRAM7内の転送設定テーブル7aの一例を示す図である。図2に示すように、発信元電話番号毎に、転送すべき転送先の電話番号と、転送すべき転送設定時間とが予め操作部5を用いて入力されて登録されている。すなわち、転送設定テーブル7aにおける発信元電話番号と、転送設定時間とが一致すれば、主制御部1は、装置設定されている転送モードに基づいて転送処理を実行する。
【0020】
図3及び図4は図1の主制御部1によって実行される着信処理を示すフローチャートである。
【0021】
図3のステップS1において、着呼したか否かが判断され、YESとなるまで待機し、YESとなったとき、ステップS2において転送設定モードが設定か否かが判断され、YESのときはステップS4に進む一方、NOのときはステップS3に進む。ステップS3においては、通常の電話による通話又はファクシミリ受信処理を実行し、ステップS10において回線開放して当該着信処理を終了する。一方、ステップS4においてファクシミリ受信か否かが判断され(すなわち、CNG信号を検出したか否かが判断され)、YESのときはステップS6に進む一方、NOのときはステップS5に進む。ステップS5において電話による通話を行った後、ステップS10において回線開放して当該着信処理を終了する。また、ステップS6においてファクシミリ設定モードか否かが判断され、YESのときはステップS7に進む一方、NOのときはステップS9に進む。ステップS9では、通常のファクシミリ受信処理を実行した後、ステップS10において回線開放して当該着信処理を終了する。
【0022】
次いで、ステップS7において転送設定テーブル7aに基づいて、転送設定した発信元と一致するか否かが判断され、YESのときはステップS8に進む一方、NOのときはステップS9に進む。また、ステップS8において転送設定テーブル7aに基づいて、転送設定した時間帯と一致するか否かが判断され、YESのときは図4のステップS11に進む一方、NOのときはステップS9に進む。
【0023】
図4のステップS11において受信後転送処理モードか否かが判断され、YESのときはステップS12に進み、受信後転送処理モードの処理を実行する一方、NOのときはステップS17に進み、ボイスワープ転送モードの処理を実行する。ステップS12においては、画像データをファクシミリ受信し、画像メモリ8に一時的に記憶し、ステップS13において回線開放し、ステップS14において転送先の電話番号をダイヤルして発呼し、ステップS15において一時的に記憶した画像データをファクシミリ送信した後、ステップS16において回線開放し、当該着信処理を終了する。一方、ステップS17において、公衆電話回線Lに対してフッキング操作を実行し、ステップS18において転送先の電話番号をダイヤルして発呼することにより当該ファクシミリの着信呼を転送した後、ステップS19において回線開放して当該着信処理を終了する。
【0024】
以上説明したように、本実施形態によれば、主制御部1は、上記設定された転送モードに基づいて、受信後転送処理モードと、ボイスワープ転送モードの処理を選択的に実行する。従って、ファクシミリの着信呼をそのまま通信中に転送することにより、通信が正常終了しなかった場合には、リダイヤルを発信元が行うようにしておけるので、当該ファクシミリ装置はリダイヤルせずにすむ。よって通信料が節約でき大変便利である。
【0025】
また、ファクシミリ装置20においては、発信元毎及び時間帯毎に、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを設定する転送設定テーブル7aを記憶するRAM7を備え、主制御部1は、ファクシミリの着信呼を受信したとき、上記転送設定テーブルの発信元及び時間帯に基づいて、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを決定し、決定された転送モードの処理を実行する。従って、上記転送設定テーブルの発信元及び時間帯に応じて、転送の有無を設定できるので、当該ファクシミリ装置のユーザによって非常に便利であり、操作性を向上できる。
【0026】
<変形例>
以上の実施形態においては、ファクシミリ装置20の例について述べているが、本発明はこれに限らず、公衆電話網又は公衆デジタル通信回線網などの公衆網に接続された、例えば電話機、データ通信装置などを含む通信端末装置に適用することができる。
【0027】
以上の実施形態においては、主制御部1は、ファクシミリの着信呼を受信したとき、上記転送設定テーブルの発信元及び時間帯に基づいて、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを決定し、決定された転送モードの処理を実行しているが、本発明はこれに限らず、上記転送設定テーブルの発信元と時間帯とのうちの少なくとも1つに基づいて、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを決定し、決定された転送モードの処理を実行してもよい。
【0028】
なお、図4のステップS12において転送すべき画像データを画像メモリ8に格納しているが、当該画像データを画像記録部3を用いて印刷してもよいし、転送後もそのままバックアップファイルとして格納しておいてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明に係る通信端末装置によれば、画像データを所定の転送先に転送する通信端末装置において、ファクシミリの着信呼の画像データを受信して第1の記憶手段に格納し、回線開放した後、転送先に発呼して上記画像データを転送する第1の転送モードと、ファクシミリの着信呼を回線開放せずにそのまま所定の転送先に転送する第2の転送モードとを選択的に設定する設定手段と、上記設定手段により設定された転送モードに基づいて、上記第1の転送モードと上記第2の転送モードの処理を選択的に実行する制御手段とを備える。従って、ファクシミリの着信呼をそのまま通信中に転送することにより、通信が正常終了しなかった場合には、リダイヤルを発信元が行うようにしておけるので、当該ファクシミリ装置はリダイヤルせずにすむ。よって通信料が節約でき大変便利である。
【0030】
上記通信端末装置において、発信元毎に、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを設定する転送設定テーブルを記憶する第2の記憶手段をさらに備え、上記制御手段は、ファクシミリの着信呼を受信したとき、上記転送設定テーブルの発信元に基づいて、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを決定する。従って、上記転送設定テーブルの発信元に応じて、転送の有無を設定できるので、当該ファクシミリ装置のユーザによって非常に便利であり、操作性を向上できる。
【0031】
また、上記通信端末装置において、上記第2の記憶手段は、時間帯毎に、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを設定する転送設定テーブルを記憶し、上記制御手段は、ファクシミリの着信呼を受信したとき、上記転送設定テーブルの時間帯に基づいて、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを決定する。従って、上記転送設定テーブルの時間帯に応じて、転送の有無を設定できるので、当該ファクシミリ装置のユーザによって非常に便利であり、操作性を向上できる。
【0032】
さらに、上記通信端末装置において、上記制御手段は、上記第2の転送モードにおいて、上記ファクシミリ着信呼を、ボイスワープサービスの応答後転送機能を利用して、上記転送先に転送する。従って、きわめて簡単な処理操作で通信中転送を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る実施形態である、転送機能を有するファクシミリ装置20の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1のRAM7内の転送設定テーブル7aの一例を示す図である。
【図3】 図1の主制御部1によって実行される着信処理の第1の部分を示すフローチャートである。
【図4】 図1の主制御部1によって実行される着信処理の第2の部分を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…主制御部、
2…画像読取部、
3…画像記録部、
4…表示部、
5…操作部、
6…ROM、
7…RAM、
7a…転送設定テーブル、
8…画像メモリ、
9…クロック回路、
10…ファックスモデム、
11…NCU、
13…バス、
20…ファクシミリ装置、
L…公衆電話回線。
Claims (4)
- 画像データを所定の転送先に転送する通信端末装置において、
ファクシミリの着信呼の画像データを受信して第1の記憶手段に格納し、回線開放した後、転送先に発呼して上記画像データを転送する第1の転送モードと、ファクシミリの着信呼を回線開放せずにそのまま所定の転送先に転送する第2の転送モードとを選択的に設定する設定手段と、
上記設定手段により設定された転送モードに基づいて、上記第1の転送モードと上記第2の転送モードの処理を選択的に実行する制御手段とを備えたことを特徴とする通信端末装置。 - 発信元毎に、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを設定する転送設定テーブルを記憶する第2の記憶手段をさらに備え、上記制御手段は、ファクシミリの着信呼を受信したとき、上記転送設定テーブルの発信元に基づいて、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを決定することを特徴とする請求項1記載の通信端末装置。
- 上記第2の記憶手段は、時間帯毎に、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを設定する転送設定テーブルを記憶し、上記制御手段は、ファクシミリの着信呼を受信したとき、上記転送設定テーブルの時間帯に基づいて、ファクシミリの着信呼を転送するか否かを決定することを特徴とする請求項1又は2記載の通信端末装置。
- 上記制御手段は、上記第2の転送モードにおいて、上記ファクシミリ着信呼を、ボイスワープサービスの応答後転送機能を利用して、上記転送先に転送することを特徴とする請求項1乃至3のうちのいずれか1つに記載の通信端末装置。
Priority Applications (1)
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Family Applications (1)
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2002
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