JP3653570B2 - 排水中の油分の除去方法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、厨房排水や食品加工工場等の含油排水中の油分を除去する新規な方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ホテル、レストラン、大規模食堂、旅館、ゴルフ場、サービスエリア等の厨房排水中には、かなりの量の油分(ノルマルヘキサン抽出物)が含まれている。これらの厨房排水や小規模な食品加工工場等の含油排水は、以前はそのまま放流されることもあったが現在では規制が厳しくなり(動植物油:30ppm 、鉱物油:5ppm )、最低でもグリストラップ(グリス阻集器)や夾雑物を分離する滞留装置などの設置が義務付けられるようになってきている。
【0003】
そして、グリストラップに溜まった油分はバキュームによる吸引か手作業によって定期的に除去・清掃することになっているが、専門知識をもった人材もいないし付着或いは滞留した油分が酸化・腐敗して強烈な悪臭を発するため、作業員に大きな負担をかけるとともに十分な手入れがなされず、油分が排水とともにそのまま放出されて排水管を目詰まりさせるとか河川を汚染するなど、グリストラップとして所期の目的を達していないのが現状である。
【0004】
また、厨房排水の特徴として排水の排出量に時間的なムラがありしかも装置の容量が比較的小さいため、昼間は排水が沈澱処理も殆どなされぬままそのまま排出され、夜間は逆に長時間滞留するため早朝には悪臭が客席にまで漂う等の難点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、油分(ノルマルヘキサン抽出物)については本格的な生物処理施設でも完全な処理が難しく、処理時間を長くしたり処理槽を大きくするなどで対処しているのが現状であり、簡易な厨房排水処理装置などでは油分の分解処理はまず不可能である。しかし、グリストラップ内に付着或いは滞留している油分さえ十分に除去できればグリストラップとしての役目は果たせるし、従業員や客を悩ます悪臭も軽減される。
【0006】
【課題を解決するための手段】
以上のような現状に鑑み、本発明者は鋭意研究の結果本発明方法を完成させたものであり、その特徴とするところは、排水を受水する槽の油水分離室にオイル吸着体を設置し、且つ油水分離室或いはその上流側に位置する受水室にサポニン含有剤を供給する点にある。
【0007】
ここで、本発明が対象とする排水とは、ホテルやレストラン、大規模食堂、旅館、ゴルフ場、サービスエリア等数十〜数百人規模の食事を賄う施設の厨房排水の他、小規模な食品加工工場から排出される含油排水、更には下水設備のない地域での各家庭からの雑排水も含まれる。これらの排水は量が比較的少ないが排出源は極めて多く、トータル排水量中に含まれる油分(主として動植物油であるが)の量は無視できないものである。
【0008】
従って、本発明で言う槽には、単独のグリストラップや排水の分離・沈澱・滞留処理と併用するグリストラップのほかに、雑排水処理槽などにおいて油分の浮上分離ができる部分を備えたものなども含まれる。そして、油分の分離ができる部分を油水分離室と定義し、ここにオイル吸着体を着脱自在に装着する。なお、これらの槽は従来のものがあれば、オイル吸着体を装着する部分等の改良を加えて或いは加えずに、そのまま使用することもできる。尚、槽の大きさは油分の含有量にもよるが、グリストラップ単独の場合100食/1日の施設で200〜250l程度もあればよい。また、油水分離室はその半分〜2/3程度の容量でよい。
【0009】
また本発明の槽には、排水を受け入れる為の受水室、処理済の排水を溜めて排出する処理水室を設ける。受水室には、野菜屑その他の夾雑物を分離するための受カゴを設置できるようにし、この受カゴを定期的(毎日〜数日に1回程度)に取り出して内容物を廃棄して清掃できる構造のものが好ましい。排水は、この受水室から油水分離室へ送られ、ここで油分を浮上分離し、水は隔壁下部の通路から処理水室へ流入し、装置外へ排出される。小型なものでは、受水室と油水分離室を兼用さすとか処理水室が油水分離室を兼ねる等2室タイプのものもあるが、本発明ではこれらも使用できる。
【0010】
オイル吸着体としては、パルプやポリプロピレン、その他油分の吸着性に優れ水をあまり吸着しない材質のものを紙状、わた状或いは不織布状等にしたオイル吸着シートや、これらを布や紙、不織布、ネット製などの袋に詰めたオイル吸着パッドなどが使用できる。パルプやポリプロピレンの代わりに、繊維状活性炭、もみがら活性炭、やしがら活性炭、等の各種の活性炭や木屑(鋸屑)等の繊維状物、消石灰や砂等の粒状鉱物など、油を吸着する性質のものであれば使用できる。もっとも、鉱物質のものは比重が重いので、水面近くに吊るしておく必要がある。繊維状活性炭の吸油性は特に優れている。これらのオイル吸着体は、シートの場合は数〜十数cmの厚みに重ねてパッドの場合は1〜数個重ねて、そのままの状態で或いは網カゴ等に挿入するなどして、油水分離室の所定の位置に装着する。オイル吸着体は、分離された油分が浮上して溜まる所、例えば油水分離室の上部で水面の下方とか、壁部、特に処理水室との隔壁に沿った部分、又は油水分離室の下方通路部等に装着する。即ち、装着位置は、油水分離室内であればどこでもよいということである。また、油分の分離をする部分を油水分離室としているため、通常の油水分離室以外の受水室等の部分でも油水分離すればそこも油水分離室と考えられるため、その部分にもオイル吸着体を装着してもよい。よって、オイル吸着体が複数装着箇所に装着されることがある。
【0011】
また、処理水室への通路までもオイル吸着体で覆うと油水分離は完全に行なえるしSS分の除去も行なえるが、大量の排水が来た場合のオーバーフロー等の問題もあり、槽の容量との兼ね合いで検討するとよい。更に、3室タイプの場合でも処理しきれなかった油分が処理水室に浮くことがある。この場合には処理水室にもオイル吸着体を装着するとよい。油分を吸着したオイル吸着体は、適宜新たなものと交換して焼却や廃棄処分にする。パルプその他天然素材のものは、焼却処分が簡単に行えるため、より好ましいものである。尚、交換時期は、施設の規模や料理内容、排水処理装置の槽の容量などによって一定ではなく、実験を繰り返して過不足のない期間を決定するとよい。
【0012】
但し、単にオイル吸着体を装着しただけでは十分な目的を達成しない。この場合、油分はオイル吸着体に吸着されるが油水分離室の壁面等にも一部付着してオイル吸着体の交換をしにくくするし、これらの油分が酸化・腐敗して悪臭を放つことに変わりはないからである。本発明のもう一つの要件は、オイル吸着体と共にサポニン含有剤を排水中に添加することである。このサポニンによって、油分の壁面等への付着や悪臭の発生が防止され、快適な処理環境が提供される。
【0013】
ここにサポニンとは、植物体に含有される配糖体の一種で、セッケンのように著しくアワ立つコロイド水溶液を作るものの総称であり、多くの植物から見出されている。本発明では用いるサポニンの種類は問わないが、コストや安定供給の点から、植物体中の含有量が多く且つその植物が大量に存在し安定して入手できるものが好ましい。この観点から、キラヤサポニンやユッカ、なぎいかだ、大豆等から得られるサポニンが好ましい。この内特に、南米のチリー、ボリビア、ペルー等に自生するシャボンの木(学名:Quilaia saponaria Mol.バラ科)から抽出したキラヤサポニンが好適である。これは、化1の構造を有するキラヤ酸をアグリコン(配糖体の非糖質部分)とするトリテルペン系の配糖体であり化2で表わされもので、構造及び分析技術が解明されている数少ないサポニンであるし、比較的サポニン含有濃度の高い抽出液が得られることによる。
【化1】
Figure 0003653570
【化2】
Figure 0003653570
【0014】
サポニン含有剤は、植物体から抽出した抽出液(溶媒を含む)をそのまま用いてもよく、それを精製したもの自体でもよい。抽出の方法は通常の方法でよく、エタノール等の低級アルコール等で抽出できる。更に、精製物や抽出液を粉状、顆粒状、又は錠剤に加工したものも用いられる。
【0015】
ところで、本発明者はサポニンが汚水の生物学的処理工程に有効であることを見出したが、これはサポニンが配糖体であるため微生物の栄養分となり、酸素含有量が多いこととあいまって微生物の繁殖を助ける結果、処理効率が向上するものと推察されている。そこで、本発明者は本発明においても油水分離室にサポニン含有剤を供給してその状況を数週間にわって観察したところ、油分はオイル吸着体に綺麗に吸着されて壁面への付着が見られず、しかも悪臭が大幅に減少する現象が見られた。これは、サポニンが界面活性作用を有するため処理水の表面張力が減少するとともに、油分の分解を促進した結果と考えられる。しかも、夜間から朝方にかけて槽内で停滞している排水中のBODやCOD、SS成分がそれ以前に比べてかなりの減少を見た。
【0016】
サポニン含有剤の添加量は、排水中の油分の濃度によって異なるが、通常は、排水に対して精製物換算で0.01〜1.0 ppm 程度である。添加する方法は、液の場合には定量ポンプで常時滴下する方法がよく、顆粒等では2〜3回に分けて1日分を添加するのがよい。これらの方法は、ホテルなどの大規模な施設では可能であるが、一般の家庭や小規模な外食産業等の施設では専任の担当者がいるわけではなく、ポンプの手入れや濃度管理等にはなかなか手が回らないのが実情である。しかも、サポニンの濃度が低下すると処理能力が低下して効果が減少するし、必要以上に高くするとコスト増を招き好ましくない。
【0017】
このような場合には、サポニン含有剤を徐放性の固形剤とし、これを油水分離室や受水室に適宜個数投入したり、オイル吸着体中に収納しておくようにするとよい。徐放性の固形剤としては、例えば水中で徐々に溶解するワックス等の基剤とサポニンの抽出液や精製物を混合して固形化したものなどが考えられる。これを、固形剤の溶解の程度を勘案して適宜の日数をおいて適宜個数を投入すると、手間もかからず適切なサポニン濃度の保持が容易に行なえる利点がある。
【0018】
更に、油水分離室には、油分の浮上や乳化を助けたり油分を幾分か分解する微生物の繁殖のために、空気を吹き込む機構を組み込んでもよい。微生物には細菌や糸状菌、放線菌等がありグリストラップに使用できるものであれば種類は問わない。尚、これらの細菌が自然発生しないようであれば、別途培養したものを積極的に導入するようにしてもよい。
【0019】
【実施例】
(実施例 1)
次に、本発明方法を実際の厨房排水用グリストラップ装置において実施した結果を説明する。図1は、本発明方法を実施するためのグリストラップの一例を示す概略縦断面図である。図において、厨房からの排水Aは流入口2を通ってグリストラップ1の受水室3に導入され、ここで野菜屑等が受カゴ4で分離される。次いで、排水は順次油水分離室5に到り、ここで水中の油分が分離浮上して、油水分離室5の上部に装着されているオイル吸着体6に吸着される。尚、オイル吸着体6はシート状の吸油紙(株式会社ノウバ製「油スイパー」)を12枚を重ねて網カゴ7内に挿入支持したものである。油水分離室5で油分を分離された処理水Bは、隔壁8の下方の通路9を通って処理水室10に送られ、排出口11からグリストラップ1の外に排出される。尚、オイル吸着体6は図の鎖線で示すように、隔壁8に沿って縦方向に装着するようにしてもよい。更に必要ならば、処理水室10の水面(WL)近傍にもオイル吸着体6を装着してもよい。また、図示は省略するが、油水分離室5の下部に曝気装置を組み込んでもよい。
【0020】
図示の構造のグリストラップにおいて、オイル吸着体装着前と装着後での処理水を分析した結果は以下の通りとなった。尚、実験に供した施設のグリストラップ容量は 200l、この内油水分離室の容量は 100lであった。また、設計排水量は60l/食・日として 100人で 6,000l/日、操業は10時間/日である。
【0021】
このような状況下で、オイル吸着体6を装着する前の水質は、採取時刻の違いによって下記のような変動を示した。(分析は全て、厚生省・建設省令第1号、及びJIS K 0102に準拠して行なった。)
Figure 0003653570
【0022】
このような結果をきたしたのは、6:30には前日の閉店後の洗い物その他の汚水がグリストラップ内に溜まっており、BOD、SSが特に高くなっているものと思われる。BODの場合、排出基準はなんとかクリアしているが上乗せ基準である300mg/lは超過している。また、油分濃度も極めて高く排出基準値を遙かに越えている。尚、ノルマルヘキサン抽出物の上乗せ基準は10mg/lである。9:30から12:30にかけてBODとSSが低くなっているのは、新たにかなりの量の洗浄水が流入した結果、グリストラップ内の汚水が飽和されて流出したためと思われる。
【0023】
次に、11月8日に、このグリストラップにオイル吸着体として吸油紙を12枚重ねて組み込み、サポニン含有固形剤Tを2個(1個は吸油紙に介装)投入してそのまま通常通りの操業を行い、11月24日に処理水を採取し、上記と同様に分析した。その結果を以下に示す。尚、サポニン含有固形剤Tは1個が40gで、精製サポニンとして2gを含有している。
Figure 0003653570
約2週間経過で吸油紙は油を十分に吸着しており、グリストラップ内の油分濃度は非常に低くなっている。ただ、BOD等の数値が高くなっている。これは、油分分解物質のためと思われる。
【0024】
更に、同日(11月24日)吸油紙を交換し、サポニン含有固形剤Tを2個余分に投入して処理を続行した。その結果、12月1日の早朝には、下記のようにグリストラップとしては極めて良好な分析結果(特にノルマルヘキサン抽出物)が得られた。また、処理水室9の壁面の付着物(油層)の減少がみられたし、油水分離室5においても、オイル吸着体6の着脱による油分の除去が行い易くなった。更に、グリストラップから発生する臭気は大幅に減少し、客席や調理場等への影響は殆ど皆無となった。
am6:30
BOD: 240mg/l
COD: 79mg/l
S S: 96mg/l
pH : 5.9(20℃)
油分 : 17mg/l
【0025】
(実施例 2)
吹田市江坂のファミリーレストランの3室式グリストラップ(容量180l、油水分離室容量105l)について、平成4年11月17日から11月30日までの間、処理水の分析と臭気成分の分析を行った。まず、グリストラップを清掃後、油水分離室と処理水室内部にオイル吸着体として綿状木樹脂粉砕吸着材を布袋に収納したオイル吸着パッド(厚み10cm)を装着し、更にサポニン含有固形剤を6錠(実施例1と同じ物)入れ、13日後、17日後、23日後のグリストラップ通過水と臭気成分(ppm )の分析を行った。また、オイル吸着体を引上げ、表面及び内部の分析を行った。
【0026】
その結果、各測定値は以下のようになった。
Figure 0003653570
この結果から、23日後には、トリメチルアミンを除き略100%の除去率になっていることが判る。尚、12月8日にオイル吸着体を引上げ、その表面の油分を測定したら49g/kg、内部には19g/kgも吸着されていた。
【0027】
(実施例 3)
京都市の雑居ビル(2軒の料理店を含む)に設けられているグリストラップで、オイル吸着体のみとオイル吸着体とササポニン含有剤の併用の効果の違いを見る実験を行った。ここのグリストラップは2室式(油水分離室と処理水室が同じ)のもので、竣工後2年経過しているがその間手入れされておらず、周囲に腐敗臭が漂い、グリストラップ上部にはスカムが形成されていた。平成5年4月5日に実施例1のオイル吸着体を油水分離室に装着、同16日オイル吸着体の交換と固形サポニン含有剤投入(受水室と油水分離室に各2個)を行ない、同25日まで約5日毎に処理水と臭気の分析を行った。
【0028】
その結果、下記のように、オイル吸着体単独よりもオイル吸着体とサポニン含有剤を組み合わせた場合により大きな処理効果が見られた。
Figure 0003653570
二者併用の場合、激減している。
Figure 0003653570
SSの場合と同様に、二者併用で値が激減している。
Figure 0003653570
オイル吸着体単独よりも、二者併用では67%も除去率が向上している。
▲4▼オイル吸着体に吸着した油分は食用油であり、最初に装着したオイル吸着体(4/16測定)が33.5gであるのに対し、2回目に装着してサポニン含有剤を併用したオイル吸着体(4/25測定)が65.0gとなっており、サポニン含有剤の併用で吸油量が約1.8倍増えたことになる。
▲5▼臭気について
4月5日と25日との濃度の違いから除去率を求めると、硫化水素が18.6%、メチルメルカプタンで37.5%となった。オイル吸着体とサポニン含有剤との併用で効果があったものと思われる。
【0029】
このような結果が生じたのは、オイル吸着体6に吸着されずに壁面その他槽内に付着した油分や水中に分散されている油分の多くは、サポニンさらには細菌の作用で分解や乳化作用を受けて水に溶解するようになったことによると推察される。従って、油水分離室5から隔壁8の下方の通路9を通って処理水室10に送られた処理水B中には殆ど油分が含まれておらず、ほぼ完全(約95%)に油分を分離除去した状態で排出口11からグリストラップ1の外に排出される結果となった。また、オイル吸着体6に吸着された油分の一部も分解や乳化作用を受け、オイル吸着体の交換時にもベトつきが少なく作業が手軽に行なえる。しかも、油分の酸化や腐敗が抑制される結果、悪臭も大幅に減少するものと思われる。
【0030】
【発明の効果】
以上、詳細に説明した本発明は、オイル吸着体とサポニンの相乗効果により、次のような大きな効果を生じる。
▲1▼グリストラップの清掃管理が簡単になるし、オイル吸着体の処理処分も容易に行なえる。
▲2▼平常時はもとより、清掃時にもあまり悪臭を感じず、環境を良好にする。
▲3▼排出中のノルマルヘキサン抽出物が予想以上に減少し、排水管の詰まり等を防止する。
▲4▼BODその他の測定値も低下し、排出する排水の水質が良好になる。
▲4▼普通規模の厨房排水処理では、オイル吸着体の交換やサポニン含有剤(特に固形剤の場合)の追加は月に2回程度でよく、手間やコストがあまりかからず、費用対効果は極めて良好である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法を実施するためのグリストラップの一例を示す概略縦断面図である。
【符号の説明】
1 グリストラップ
2 流入口
3 受水室
4 受カゴ
5 油水分離室
6 オイル吸着体
7 網カゴ
8 隔壁
9 通路
10 処理水室
11 排出口
A 排水
B 処理水
T サポニン含有固形剤

Claims (2)

  1. 排水を受水する槽の油水分離室の上部で水面の下方とか壁部など分離された油分が浮上して溜まる所にオイル吸着体を装着し、油水分離された処理水は、油水分離室と処理水室を隔てる隔壁下方の通路を通って処理水室へ送られ、油水分離室と処理水室兼用の場合には処理水室下部に開孔し処理水室上部で外部に連なる排出口からグリストラップ外へ排出されるとともに、油水分離室或いはその上流側に位置する受水室にサポニン含有剤を供給することを特徴とする排水中の油分の除去方法。
  2. サポニン含有剤として徐放性の固形剤を用い、このサポニン固形剤をオイル吸着体内に装着するか、或いは油水分離室や受水室に投入しておくものである請求項1記載の排水中の油分の除去方法。
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