JP2006159000A - 微生物担持シートおよび排水浄化方法 - Google Patents

微生物担持シートおよび排水浄化方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 グリストラップなどにおける排水浄化を効率的に行えるとともに廃棄処理が簡単で手間がかからないようにする。排水浄化などに微生物を利用する際に、微生物を担持しておくときに、微生物の機能を有効に発揮させることができ、廃棄処理も容易な微生物の担持技術を提供する。
【解決手段】 吸水によって解体容易になる水解性シート52と、水解性シート52の表面に配置され有用微生物が担持された微生物担持層54とを備える微生物担持シート50である。例えば、油分離槽30の排水の水面に浮かべて使用し、使用後は排水中に水解させて廃棄することができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、微生物担持シートおよび排水浄化方法に関し、詳しくは、レストランの厨房などから排出される油分を含む排水に対して、油分解機能を有する微生物を利用して油分を分解し浄化する方法と、このような排水浄化方法その他、微生物を利用する技術において、微生物を担持させておく微生物担持シートとを対象にしている。
排水浄化技術の一つとして、グリストラップと呼ばれる技術が知られている。
一般的なグリストラップ技術では、油分を含む排水を、油分離槽に導き、油分離槽内で排水から油分を浮き上がらせて分離する。油分離槽の水面に溜まった油分を回収して廃棄処理する。油分離槽からの油分の回収処理を容易にするために、油分離槽の水面に油吸収シートを浮かべておく技術も提案されている。
油分を含む排水浄化技術として、油分解機能を有する微生物を利用する技術も知られている。油分解微生物を含む処理液や処理剤を排水中に投入することで、排水中の油分が微生物によって分解される。この方法では、油分を回収する作業が不要になる。前記したグリストラップに油分解微生物を投入する技術も提案されている。特許文献1には、油分解機能に優れた微生物とその利用技術が提案されている。
さらに、特許文献2には、生分解性を有するか焼却などの廃棄処理が可能な食用油脂吸着発泡シートで作製された袋に、汚水処理機能を有する好気性微生物を収納した水溶性の紙袋を収容したものを、グリストラップや汚水槽に浮かべておく技術が提案されている。水面に浮かび上がった油分が、食用油脂吸着発泡シートに吸着され、好気性微生物によって分解される。好気性微生物は、2重の袋に収容されているので、排水中に流出したりグリストラップの水底に沈んでしまったりすることが防げる。食用油脂吸着発泡シートは、生分解性を有する場合には埋め立て処理することができ、焼却可能であれば焼却処理することができるので、回収後の廃棄処理が容易である。
国際公開WO01/042427号公報 特開2000−355634号公報
前記特許文献2の技術でも、食用油脂吸着発泡シートの袋を、定期的にグリストラップから引き上げて回収し、廃棄処理を行わなければならない。通常の油吸収シートよりは長い期間にわたって使用できるとしても、回収および廃棄処理の手間がかかることには変わりがない。
特に、特許文献2の技術では、好気性微生物を収納する紙袋として、市販の紙封筒を用いるとされている。市販の紙封筒は、雨などの水濡れが少しぐらいあっても損傷しないように、ある程度の耐水性を持たせているのが普通である。水中に投入したとしても、容易には溶けず、内部への水の浸入も直ぐには起こらない。そうすると、袋内の好気性微生物は、直ぐには水および油と接触できず、油分解機能を迅速に果たすことができない。しかも、発泡シートの袋と紙袋との2重構造であるため、余計に、微生物と油分とが接触し難い。好気性微生物が空気とも触れ難くなって十分な機能が発揮されない。
なお、排水浄化技術に限らず、各種の微生物利用技術においては、微生物を確実かつ簡単に担持でき、微生物の機能を有効に発揮させることができ、しかも、使用後の廃棄処理に手間がかからない微生物の担持技術が要望されている。
本発明の課題は、グリストラップなどにおける排水浄化を効率的に行えるとともに廃棄処理が簡単で手間がかからないようにすることである。排水浄化などに微生物を利用する際に、微生物を担持しておく手段として、微生物の機能を有効に発揮させることができるとともに廃棄処理も容易な微生物の担持技術を提供することである。
本発明にかかる微生物担持シートは、吸水によって解体容易になる水解性シートと、前記水解性シートの表面に配置され有用微生物が担持された微生物担持層とを備える。
〔水解性シート〕
本発明において、水解性とは、吸水によって解体が容易になる特性を意味する。水に溶解する水溶性とは異なる技術概念である。水面に浮かべたり大量に吸水したり水中に置いたりしても、外力を加えなければ実質的に崩壊することはなく形状を維持する。吸水状態で外力を加えれば容易に解体される。解体されたときには、水に完全に溶解する必要はなく、微細な繊維状あるいは微粒子状、微細片状などで水中に分散された状態になればよい。水解性シートの一部が水に溶けても構わない。
基本的には、各種用途に使用されている水解性シートと同様の材料および製造技術が適用できる。例えば、トイレットペーパーなどの技術が利用できる。
水解性シートの材料は、通常の紙と同様の木材パルプ、非木材パルプ、その他の繊維材料が使用できる。天然繊維のほか、合成繊維や再生繊維、無機繊維も使用できる。複数の材料を組み合わせて使用することもできる。木材パルプのように、生分解性を有する材料であれば、排水などに水解させて廃棄したあと、最終的に完全に分解されてしまうので、環境への負担が少ない。生分解性はなくても、水解状態で環境に放出されたときに、環境を汚染し難い材料が好ましい。シート強度などの特性を向上させるために、生分解性のない材料を使用しなければならない場合は、生分解性の高い材料と組み合わせ、生分解性のない材料を少ない割合で使用することが望ましい。
水解性シートの製造は、通常の水解紙と同様の抄紙技術や漉き合わせ技術が適用できる。水解性を付与できれば、シート材料の製造技術として一般的な不織布製造技術や編織技術、ラミネート技術などを利用することもできる。
紙や不織布のような繊維材料を使用する代わりに、合成樹脂フィルムやシートで水解性シートを構成することもできる。繊維状あるいは粒子状に水解する特性を備えた樹脂材料や製造技術を適用する。水溶性のフィルムやシートからなる層と、水解性を有する材料層とを積層した積層シートも使用できる。
水解性シートの材料には、基本となる繊維材料のほかに、通常の紙製造、フィルム製造などで利用されている各種の添加剤を配合しておくこともできる。例えば、紙製造における消泡剤や紙力増強剤、サイズ剤などが挙げられる。但し、これらの添加剤は、できるだけ環境負荷の少ないものを必要最小限に使用することが望ましい。
水解性シートの特性として、坪量20〜150g/mのものが好ましい。より好ましくは、25〜40g/mである。坪量が小さ過ぎると、機械的強度が弱くなり、微生物塗剤の塗工など、微生物の担持作業が行い難くなる。水解性シートを用いて製造される微生物担持シートの取り扱いも行い難く、使用中に直ぐに破損し易い。坪量が多過ぎると、良好な水解性が発揮し難くなり、コストも増大する。微生物担持シートを水面に浮かべて使用することが難しくなる。
水解性シートの水解時間を15〜300secに設定できる。水解時間は、JIS−P4501「トイレットペーパーほぐれやすさ試験」の測定値で定義する。好ましくは、水解時間30〜100secである。水解時間が短過ぎると、微生物の機能を充分に発揮させるまで微生物を担持しておくことが困難である。微生物が流出したり脱落したりし易くなる。水解時間が長過ぎると、微生物担持シートを排水中に水解させて排出する作業に手間がかかったり排水管路に詰まったりする問題が生じ易くなる。
水解性シートの強度として、最大湿潤引張り強さ0.05kN/m以上のものが好ましい。より好ましくは、最大湿潤引張り強さ0.1〜1.0kN/mである。最大湿潤引張り強さは、JIS−P8135で規定される湿潤引張り強さを、水解性シートの縦方向および横方向について測定したときに測定値が大きいほうの値で定義される。水解性シートの強度が劣ると、微生物の担持作業が行い難くなる。取り扱いや使用中に破れたり損傷したりし易くなる。強過ぎるものは、水解性を持たせることが難しくなったり、製造コストが高くなったりする。水解性シートの縦横両方向のうち、少なくとも1方向で十分な強さを有していれば、十分な強さを有する方向に力を加えて取り扱うようにすればよい。
水解性シートの縦横両方向のうち、強度が弱い方向については、形状維持が可能な程度の強さがあれば十分である。通常、湿潤引張り強さ0.01kN/m以上あれば、十分である。勿論、縦横両方に同じ程度の強さを持たせることもできる。
水解性シートを、排水などの水面に浮かせて使用する場合、水に浮遊可能な材料や構造が望ましい。具体的には、水解性シートの比重を1に近い値に設定しておくことが有効である。水解性シートの内部に気泡を保持できるものであれば、シート材料そのものの比重が大きくても水に浮かばせ易い。水解性シートに担持された微生物に、呼吸などで気体を取り込んだり吐き出したりする特性があれば、微生物が水中から取り込んだ気体や微生物が生成した気体によって、比重の大きな水解性シートでも浮遊し易くすることができる。微生物担持シートを水底に沈めたり土壌に埋めたりして使用する場合は、水解性シートの比重をそれほど小さくしておく必要はない。使用目的によっては、比重を大きくして水中での浮き上がりを防いだほうが良い場合もある。
これらの特性値は、前記した特性値の範囲内で、後述する微生物担持シートに必要とされる特性値条件を満足させるように、水解性シート単独での特性値や製造条件を調整したり、水解性シートを選択したりすることになる。
〔有用微生物〕
微生物担持シートの使用目的にとって有用な微生物である。例えば、油分解機能が必要な場合は油分解菌が使用できる。
有用微生物には、細菌類のほか、カビや糸状菌類、酵母、原生動物、藻類なども含まれる。これら微生物の代謝活性によって、物質を分解したり変換したり生産したりエネルギーを作り出したりすることで、目的とする機能を果たす。微生物には、好気性微生物と嫌気性微生物がある。土壌微生物や水生微生物などもある。
本発明では、水解性シートに担持された状態で水分と接触する環境で有用な機能が発揮される微生物であればよい。使用環境あるいは使用目的に合わせて、適切な微生物とその組み合わせが選択できる。例えば、特定の物質を分解する機能を有する微生物と、この微生物が分解した物質を分解する機能のある別の微生物とを組み合わせれば、何れか一方の微生物だけでは達成できない分解機能を発揮させることができる。また、環境条件が変わっても、何れかの微生物が有効に機能すれば、幅広い環境条件で利用することができる。このような微生物の組み合わせを複合微生物、複合菌などと呼ぶことがある。
例えば、油分解機能を有する微生物として、バチルス菌が知られている。前記特許文献1:国際公開WO01/042427号公報に記載され、油分解機能を有するハロモナス(Halomonas)属微生物も利用できる。
油分解機能を有する微生物のほか、蛋白質などの有機物質や炭化水素化合物、高分子化合物を分解して無機物質や低分子化合物に変える微生物や、有毒物質の一部の構造を変えて無害化する微生物などが知られている。有害な微生物を殺したり無害化したりする微生物もある。発酵などによって、有用な食品や医薬品物質などを生産する微生物もある。
本発明では、使用済みの微生物担持シートを水解させて水とともに廃棄することになるので、有用微生物は、有害な物質を体内に蓄積するものや、微生物自体が環境に有害なものは使用を避けることが望ましい。
〔微生物担持層〕
有用微生物を、目的とする有用な機能が良好に発現できたり、生活できたり、増殖できたりする状態で担持する。
基本的には、通常の微生物利用技術で採用されている微生物担持技術が適用できる。
微生物担持層は、微生物担持シートすなわち水解性シートの片面だけに配置してもよいし、両面に配置することもできる。水解性シートの表面だけでなく、表面から内部にわたって微生物担持層が設けられていてもよい。
微生物担持シートの表面において、微生物担持層は、全面に配置してもよいし部分的に配置することもできる。例えば、互いに間隔をあけて平行なストライプ状の微生物担持層が採用できる。その他、格子状、スポット状、同心円状、渦巻き状など、目的に合わせて任意のパターン状に微生物担持層を配置することができる。微生物担持シートの一部に微生物担持層が存在せず水解性シートが直接に露出している個所が存在することで、水や油分などの吸収が良好に行われたり、廃棄時の水解が効率的に行われたりする。微生物の活動や繁殖が良好に行える場合もある。微生物担持層を微生物塗剤の塗工によって作製する場合、水解性シートのうち微生物塗剤の水分を吸収した部分が弱くなり、塗工作業が行い難くなることがある。このとき、微生物担持層を形成しない部分すなわち微生物塗剤を塗工しない部分が十分に残っていれば、塗工作業中も水解性シートの強度を十分に維持することができ、塗工作業が行い易くなる。通常、微生物担持シートの表面全体のうち、40〜90%の表面に微生物担持層を配置し、残りの部分は水解性シートが露出するようにできる。
通常は、1枚の微生物担持シートには、全体に1種類の微生物あるいは微生物群からなる微生物担持層が配置されるが、目的によっては、微生物の種類や組み合わせが異なる複数種類の微生物担持層を、1枚の微生物担持シートで別々の領域に分けて配置しておくこともある。
〔微生物担持層の形成〕
水解性シートが繊維材料からなる場合、微生物あるいはその分散液を浸透させたり通液させたりするだけで、水解性シートそのものに微生物を担持させることができる。微生物が、水解性シートの材料に対して固着性あるいは定着性を有するものであれば、特別な固定手段や担持手段は必要とされない場合もある。
微生物を収容したマイクロカプセルや、微生物が固定された粉体や繊維などを、水解性シートの表面に付着させることもできる。水解性シートの抄紙材料に予め微生物を混合しておいたり担持させておいたりすることもできる。漉き合わせ紙を製造する際に、漉き合わせる2枚の紙の間に微生物を挟み込んでおくこともできる。2枚の水解性シートを貼り合わせる際に微生物を挟み込んでおいてもよい。水解性シートからなる袋の中に微生物を収容しておくこともできる。
微生物は、活性状態のままで水解性シートに担持させてもよいし、胞子状態、乾燥状態など、非活性状態で担持させておき、微生物担持シートが水と接触したときに、微生物が活性状態に戻るようにしておくこともできる。
<微生物塗剤の塗工>
微生物担持層として、有用微生物と水溶性バインダーとを含む微生物塗剤の塗工層が採用できる。微生物を塗剤の形態で水解性シートに塗工すれば、充分な密度あるいは量で微生物を確実かつ能率的に担持させることができる。水解性シートの一部だけに塗工すれば、任意のパターンで部分的に担持させることも容易である。
微生物塗剤の材料や配合、塗工手段は、通常の微生物利用技術における微生物塗剤の技術が適用できる。
微生物塗剤の溶媒には、水あるいは水系溶媒のように、微生物に悪影響を与えない溶媒が好ましい。アルコールや有機溶媒は、微生物にとって有害であったり、微生物担持シートの廃棄時に環境汚染を起こしたりすることがある。
微生物塗剤には、微生物を水解性シートに固定する結合剤すなわちバインダーを配合しておくことが好ましい。バインダーとしては、水解性シートとともに水解するか水に溶ける材料が好ましい。また、微生物の呼吸や代謝作用、増殖を阻害しない材料が好ましい。環境を汚染しない材料が必要である。酸性あるいはアルカリ性の強いバインダーは微生物に対して好ましくなく、中性あるいは中性に近いものが好ましい。微生物塗剤に適したバインダーとして、各種の水溶性樹脂が使用できる。具体的には、アルギン酸ソーダ、CMC、ポリビニルアルコール(PVA)、変性デンプン、にかわ、ゼラチンなどが挙げられる。バインダーを用いることで、微生物担持シートの取り扱い中などに、微生物が微生物担持シートから脱落することが防止できる。
微生物塗剤には、バインダー以外にも、通常の微生物塗剤で利用されている各種の添加剤を配合しておくことができる。微生物の栄養となる物質を配合しておくこともできる。排水浄化機能や有害物の分解除去機能を有する酵素や物質を、微生物とともに配合しておけば、目的の機能がより強力に発揮できる。
微生物塗剤の塗工技術としては、グラビア印刷、スクリーン印刷、平版印刷、インクジェット印刷その他の通常の塗工技術が適用される。微生物を損傷することがなければ、塗工条件には特に制限はない。
微生物塗剤の塗工量は、微生物塗剤の配合や微生物の機能などによっても異なるが、通常、2〜50g/mに設定できる。好ましくは4〜20g/mである。塗工量が少な過ぎれば十分な量の微生物が担持できず、塗工量が多過ぎると、塗工作業が難しくなり、経済性も損なわれる。後述する微生物担持シートへの微生物担持量を満足できるように、塗工量を設定すればよい。塗工作業やその後の処理工程で、微生物の一部が死滅したり減少したりする場合は、その分を見込んで、塗工量あるいは微生物塗剤に含まれる微生物の量を設定することができる。
微生物塗剤は、塗工されたあと、自然乾燥あるいは強制乾燥で乾燥させることで、水解性シートに固定された微生物担持層が形成される。乾燥条件は、微生物に悪影響を与えない温度や時間を設定することが望ましい。強制乾燥の際の乾燥温度を、通常の微生物に対して悪影響がないと考えられる4〜100℃に設定することができる。好ましくは40〜80℃である。乾燥温度が高過ぎると、微生物に悪影響が出易く、乾燥温度が低過ぎると、乾燥時間が長くかかり生産性が低下する。
〔微生物担持シートの特性〕
製造された微生物担持シートの各種特性は、前記した水解性シートの特性によって基本的には決まるが、微生物塗剤の塗工など、微生物を担持させる処理によって、水解性シートと違ってくる場合がある。
そこで、微生物担持シートの特性として、坪量22〜200g/mに設定できる。より好ましくは、坪量29〜60gmである。坪量には、水解性シートの坪量に微生物担持層の影響が加わる。水解時間を、15〜300secに設定できる。好ましくは、30〜100secである。微生物担持層の存在が水解時間に影響を及ぼす。最大湿潤引張り強さを、0.05kN/m以上に設定できる。好ましくは、最大湿潤引張り強さ0.1〜1.0kN/mである。縦横両方向のうち、強度が弱い方向については、湿潤引張り強さ0.01kN/m以上に設定できる。
微生物担持シートに担持させる有用微生物の担持量を、10〜10個/gに設定できる。担持量が少な過ぎると、使用環境に存在する雑菌などに負けて、十分に繁殖することができなくなる。担持量が多過ぎると、製造コストが嵩むことになる。
〔微生物担持シートの取り扱い〕
微生物担持シートを製造してから使用するまでの間の、輸送保管や流通販売などにおける取り扱いは、通常のシート材料と同様に行える。微生物担持シートを重ねたり、束ねたり、ロール状に巻回したりしておくことができる。ロール状の微生物担持シートにミシン目線など切り離し可能な構造を設けておけば、必要な分だけの微生物担持シートを切り離して使用することができる。
微生物担持層が剥がれたり微生物が脱落したり環境に放出されたりすることを防ぐには、微生物担持層を保護シートで覆っておいたり、微生物担持シートを密閉性のある袋などに包装しておくことが有効である。包装材料に、水密性のある材料や防湿材料、遮光性材料などを使用すれば、水や湿気との接触や日射によって、水解性シートあるいは微生物が劣化したり損傷したりすることが防止できる。真空包装や不活性ガス封入包装を行うことで、微生物を休眠状態で長期間にわたって保存できる場合がある。
〔微生物担持シートの使用〕
微生物担持シートは、有用微生物の機能や使用目的に合わせて、その使用形態が決められる。
通常は、水あるいは水系液体と接触し、実質的に大きな外力が加わらない環境で使用される。水面に浮かせて使用することができる。水中あるいは水底に配置して使用される場合もある。外力は、水解性シートを水解させない程度であれば、加わっても差し支えない。例えば、比較的に緩やかな水流が存在していても問題はない。強い水流や衝撃的な水流は避けたほうが好ましい。微生物担持シートを、棚に載せたり、メッシュ材の上に拡げたり、枠に嵌め込んだり、固定金具で固定したりして使用する場合もある。
微生物担持シートに、主に好気性微生物が担持されている場合は、微生物担持シートが空気と直接触れるか触れる可能性が高い状態で使用することが望ましい。逆に、主に嫌気性微生物が担持されている場合は、空気に触れ難い状態で使用することが望ましい。
微生物担持シートは、1枚のシートを平坦に拡げた状態で使用する場合もあるし、1枚のシートを折ったり曲げたりした状態で使用する場合もある。複数のシートを重ねたり組み立てたりした状態で使用することもできる。微生物担持シートの使用場所に合わせて、微生物担持シートを切り抜いたり貼り合わせたりすることもできる。
〔微生物担持シートを利用する技術〕
通常の微生物利用技術に適用できる。
例えば、排水浄化技術、土壌改良技術、農園芸技術、化学物質の製造技術、食品製造技術などが挙げられる。有用微生物そのものを飼育あるいは繁殖させる際の微生物担持手段として利用することもできる。
より具体的には、生ごみ処理や消臭、生花の活性、池や湖、河川の浄化、農業分野では土壌改良や肥料、ペットの排泄物の消臭などが挙げられる。海洋における油汚染除去にも利用できる。醸造や発酵食品の製造に利用することもできる。
何れの場合も、使用済みになった微生物担持シートは、水解させて排水として廃棄することができる。また、微生物担持シートを水解させた水から、有用な物質あるいは微生物と、水解性シートの水解物を含むその他の不要物とを分離して、目的物だけを回収することができる。例えば、濾過処理や遠心分離処理によって、水などの液体に溶解した目的物とその他の固形分とを分離することができる。目的物と水解性シートの水解物などとの間に寸法の違いがあれば、フィルタの目開きを調整することで、粒径で分画して目的物だけを回収することができる。目的物とその他の物質とを、化学的、物理的あるいは電気的特性の違いで分離したりすることもできる。
〔排水浄化方法〕
微生物担持シートの有用な用途として、排水浄化技術がある。排水浄化技術では、排水の通過経路や貯留槽で、排水と接触する個所に微生物担持シートを配置することで、微生物による排水の浄化ができる。使用後には、微生物担持シートに外力を加えて水解させれば、排水とともに廃棄することが可能であり、廃棄処理が簡単である。
排水浄化技術の一つとして、グリストラップ技術がある。
グリストラップ技術は、レストラン、ホテルなどの厨房、給食センター、弁当加工場、食品工場などから排出される油分を含む排水を、油分離槽に導き、油分離槽で排水から油分を浮き上がらせ、排水のみを下水道などに排出する。
このようなグリストラップ技術を代表とする排水中の油分を分解して排水を浄化する方法として、以下の方法が採用できる。
工程(a):
油分を含む排水から油分が浮き上がる油分離槽の水面に、油分解機能を有する微生物が担持された微生物担持シートを配置する。
油分解機能を有する微生物としては、嫌気性微生物よりも好気性微生物が好ましい。これは、嫌気性微生物の場合、油分を分解するときに悪臭を発生し易く、好気性微生物の場合は、そのような問題が少ないからである。
油分離槽は、通常のグリストラップ装置と同様の構造を備えていればよい。油分離槽の一端下部から流入させた排水を水面に近い上方側に案内した後、他端下部から排出させる構造を有していれば、油分離槽の水面に油分を効率的に浮き上がらせることができる。
微生物担持シートは、排水の比重と同じか少し小さい程度の比重を有するものが好ましい。微生物担持シートが水中に沈まないように、油分離槽の水面近くに、微生物担持シートを支持する網や桟、棚を設けておくこともできる。
微生物担持シートは、油分離槽の水面全体を覆って配置しておくことができる。1枚の微生物担持シートで水面全体を覆えない場合は複数枚を並べてもよい。微生物担持シートを複数枚重ねることで、微生物による油分解機能を高めることができる。
微生物担持シートが水面に配置された状態で、微生物担持シートに担持された微生物は、水と接触することで活動を開始したり活動が活発になったりする。微生物担持シートの上面は空気とも接触しているので、空気を必要とする微生物の活動や増殖も良好に行われる。微生物は、空気と直接に接触していなくても、水面近くの水中で空気が豊富に溶け込んでいる領域に存在していれば、良好に生育および活動を行うことができる。
工程(b):
微生物担持シートに担持された微生物に排水中の油分を接触させて油分を分解させ、油分が分解された排水を油分離槽から排出させる。
油分離槽において、油分は水面に浮き上がってくるので、水面に配置された微生物担持シートの微生物は油分と接触し易い。油分が、微生物担持シートの微生物担持層および水解性シートに侵入することで微生物との接触が良好に行えることもある。油分が、微生物担持シートよりも上まで浮き上がって、微生物担持シートの上面側で油分が微生物と接触する場合もある。微生物担持シートよりも比重の小さな油分が、微生物担持シートの上面に、比較的に薄い油層を形成することもある。微生物担持シート上面の油層も微生物の栄養となり分解されるので、それ以上は油層が分厚くなって固化するようなことはない。
さらに、微生物担持層において、微生物を固定する水溶性材料が水に溶けると、微生物は微生物担持シートから離れて水中に移動することができる。微生物担持層で増殖した微生物が、水中に拡がっていくこともある。水中に拡散された微生物は、水面だけでなく水中においても、油分解機能を発揮する。微生物が水中に拡散しても、それに見合うだけの新たな微生物が微生物担持シート内で増殖すれば、微生物担持シートにおける微生物の機能は維持でき、水中に継続的に新たな微生物を供給し続けることができる。
油分離槽に流入する排水に含まれる油分の量が、微生物担持シートの分解処理能力を上回ることがなければ、油分の除去機能は継続して発揮され、油分が除去された排水を排出することができる。
但し、排水中の油分が急激に増えたりしたときには、微生物担持シートだけでは分解処理できない場合がある。このような場合には、微生物担持シートとは別に、錠剤や液体からなる微生物処理材を、排水中に投入して、排水中の油分を低減させることが有効である。例えば、それまで微生物担持シートを使用していなかった油分離槽に、最初に微生物担持シートを使用する前には、油分離槽あるいはその前処理槽に、微生物担持錠剤を投入して、排水中の油分を低減させておくことが有効である。
油分離槽の水面に浮かんだ微生物担持シートは、微生物が活発に増殖している限り、持続的に油分解機能あるいは排水浄化機能が発揮できる。但し、微生物担持シートに、微生物が分解できない物質が蓄積されたり、微生物の機能が経時的に低下したり、水解性シートの形状維持ができなくなったりすると、新たな微生物担持シートに交換することが望ましい。
その場合、古い微生物担持シートの上に、新しい微生物担持シートを載せて使用することができる。但し、機能が低下した古い微生物担持シートは廃棄したほうが、新しい微生物担持シートの機能を良好に発揮させられる。
古い微生物担持シートを廃棄する際に、以下の工程が実施される。
工程(c):
油分離槽の水面に浮かんだ微生物担持シートに外力を加えて排水中に水解させ、排水とともに油分離槽から排出させる。
水面に一定以上の期間浮かんでいた微生物担持シートの水解性シートは、水を吸収して水解し易くなっている。このような状態の微生物担持シートに、外部から力を加えると、水解性シートは容易に水解して排水中に拡散する。
微生物担持シートに加える外力は、例えば、水面の微生物担持シートを棒で突き崩したり、水面をかき回して水面を乱したり水流を起こしたりすればよい。
水解性シートは、一部が水解して繊維などが解れた状態になると、水解部分は迅速に拡がって、全体が水解してしまう。水解性シートの水解とともに、微生物担持層も崩壊して、微生物は排水中に拡散していく。
排水中に水解した微生物担持シートは、排水とともに下水道などに排出すれば良い。微生物担持シートを構成する水解性シートおよび微生物担持層の何れも、環境に放出されても問題を起こすことはない。なお、排水中に放出された微生物は、排水とともに流れて行く途中で、排水中の油分を分解除去することになるので、この段階でも排水浄化を果たすことができる。
本発明にかかる微生物担持シートは、吸水によって解体容易になる水解性シートの表面に、有用微生物が担持された微生物担持層を配置しているので、微生物の輸送保管、流通販売、使用および廃棄の何れの段階においても、微生物の取り扱いが容易である。
使用までの取り扱いは、通常のシート材料と同じように簡単かつ効率的に取り扱える。使用時には、微生物担持シートを、微生物を利用する処理水の水面に浮かべたり容器内に敷いたりするだけで、必要な量の微生物を適切な位置に効率的に配置できる。特に、微生物担持シートを水面に浮かべた状態では、微生物が水と空気との界面に配置されるので、微生物の生育や増殖、代謝活動が極めて良好に行える環境が構成できる。微生物担持シートは、水と接触しても力が加わらなければ容易には水解しないので、微生物を担持した状態を長く維持でき、微生物が水に流されたり環境に放出されてしまったりすることが防げる。
使用後には、微生物担持シートを水解させた水を、そのまま排水として廃棄処理することができる。微生物担持シートを回収して廃棄処理を行う手間が省ける。微生物処理の管理作業に大きな労力や時間をかけられない、一般住宅や小規模な商業施設などに適した技術となる。
図1〜2に示す実施形態は、微生物担持シートを利用したグリストラップによる排水の浄化方法を示す。
〔グリストラップ装置〕
図1に示すように、グリストラップ装置10は、全体が直方体のタンク構造をなし、前処理槽20、油分離槽30および後処理槽40の3つの槽構造が並んでいる。基本構造部分は、コンクリートやFRP樹脂などの構造材で構築されている。レストランなどの油分を大量に含む排水が排出される建築物と下水道との間で床下部分等に設置される。
油分を含む排水は、前処理槽20の上部近くに設けられた流入口22に流入してくる。前処理槽20のうち、流入口22の反対側において隣接する油分離槽30との間の仕切り壁23は、下端に隙間が設けられている。この下端の隙間を通って、排水がグリストラップ槽30へと送り込まれる。前記仕切り壁23と対応する油分離槽30と後処理槽40とを仕切る仕切り壁34も、下端に隙間が設けられている。油分離槽30内の排水は、仕切り壁34の下端隙間を通って後処理槽40へ送り出される。
油分離槽30の底部中央には、底部から上方に延びる仕切り板32が設けられている。油分離槽30に流入した排水は、仕切り板32に沿って上方に移動する。仕切り板32よりも上方の水面近くまで移動した排水は、仕切り板32を超えた後、今度は下方に移動し、仕切り壁34の下端隙間から流出する。
後処理槽40には、排水取出し用のトラップ管42が配置されている。トラップ管42は、横向きT字形の筒状をなし、後処理槽40に横向きT字形の下端43が開口し、水平端46が後処理槽40の外部に延びて、下水道などに至る排水路につながっている。横向きT字形の上端は閉鎖されている。トラップ管42を使用することで、浮遊物などが含まれない排水だけを排出することができる。害虫や有害動物が下水道側からグリストラップ装置10に侵入することを阻止できる。
<油分の分離作用>
油分離槽30において、排水が上下に逆U形に移動すると、排水に含まれ比重の小さな油分は水と分離して水面に浮き上がる。油分が分離された水は、水面から下降して油分離槽30から排出される。
これが、油分離槽30における基本的な排水の浄化作用である。
油分離槽30の水面には、浮き上がった油分の層が形成される。溜まった油分の層を頻繁に取り除くようにすれば、油分離槽30の水面が汚れることはない。
しかし、頻繁に油分離槽30の蓋をあけて点検したり、油層を取り除く作業を行ったりするのは、大変に面倒で手間のかかる作業である。油分離層30に油層が溜まったまま時間が経つと、油層が凝固したり、腐敗したり、悪臭を発生したりすることになる。
しかも、回収された油層は、何らかの手段で廃棄処理しなければならず、その手間も多大である。
このような問題を解消するために、微生物担持シート50が使用される。
〔微生物担持シート〕
図2に詳しく示すように、微生物担持シート50は、水解性シート52と、水解性シート52の表面に配置された微生物担持層54とを備える。
水解性シート52は、パルプ繊維を抄造して得られた水解紙である。水を良好に吸収するが、水に溶けてしまうことはない。繊維同士の結合が緩くなった状態で、シート形態を維持することができる。この状態で、外部から力を加えれば、繊維が分解されて水中に拡散させることができる。なお、水解紙からなる水解性シート52は、その製造条件によって、縦方向と横方向とで強さに違いがでる。図2(a)のX方向が強く、Y方向が弱い。水解紙を長尺帯状で連続製造したときの長さ方向がX方向、幅方向がY方向に相当する。
図2(a)に示すように、微生物担持層54は、水解性シート52の両面で対向する位置にそれぞれ、水解性シート52の強い方向すなわちX方向に沿ってストライプ状に形成されている。ストライプ同士の間では、水解性シート52が露出している。図2(b)に示すように、微生物担持層54は、水解性シート52の表面から外側に盛り上がるように配置されているとともに、微生物担持層54の一部は水解性シート52の内部まで浸透している。
<微生物担持シートの製造>
上記のような構造の微生物担持シート50を製造する作業工程には、水解性シート52を製造する作業、微生物担持層54となる微生物塗剤を製造する作業、および、水解性シート52に微生物塗剤を塗工する作業がある。
水解性シート52の製造は、通常の水解紙の製造と同様に行われる。その際、坪量や水解時間、湿潤引っ張り強さなどの特性が、微生物担持シート50にとって適切な範囲に収まるように製造条件を設定する。市販の水解紙や別の技術分野で知られた製造技術で得られる水解紙を流用することもできる。製造条件によって、前記したXY両方向における強さの違いが生じる。
微生物塗剤は、目的とする油分解機能に優れた微生物を、PVAなどの水溶性バインダーを含む水に混合して調製する。油分解機能に優れた微生物を得るには、前記国際公開WO01/042427号公報に記載された技術が利用できる。
微生物塗剤を水解性シート52に前記パターンにしたがって塗工するには、グラビア印刷装置を使いグラビア印刷を行う。具体的には、ロール状に巻回されて供給される水解性シート52を、端部から引き出して連続的に走行させる。微生物塗剤が貯えられた塗剤槽からローラー状のグラビア印刷版に微生物塗剤を供給し、グラビア印刷版を回転させながら水解性シート52に押圧することで、所定のパターン状に微生物塗剤が塗工される。微生物塗剤を乾燥させて水解性シート52に固定すれば、微生物担持層54が形成できる。
上記のような塗工作業を可能にするには、水解性シート52は、連続走行が可能な機械的強度を備えている必要がある。特に、微生物塗剤の塗工によって湿潤状態になった段階でも、連続走行による移送が可能でなければならない。強度的に弱い水解性シート52では、微生物塗剤の塗工作業中に破れたり引き裂かれたり穴があいたりする。水解性シート52が損傷しなくても、過剰に伸びたり変形したりすると、走行操作が困難になったり、微生物担持層54が正確なパターンで形成できなかったり、出来上がった微生物担持シート50に形状寸法のバラツキが生じたりする。
図2(a)の微生物担持シート50の場合、長尺帯状に製造された水解紙からなる水解性シート52を、X方向に沿って連続走行させながら連続線状に微生物塗剤を塗布して、ストライプ状の微生物担持層54を形成する。相対的に強いX方向に力を加えて走行させるので、走行時の外力で水解性シート52が破れたり過剰に変形したりすることがない。微生物塗剤を塗工した部分が湿潤して弱くなっても、水解性シート52の露出部分においてはX方向に強い強度をそのまま発揮できるので、塗工後の取り扱いにおいても、微生物担持シート50は十分な耐久性を維持できる。
微生物塗剤が塗工された水解紙を乾燥させれば、水解性シート52に微生物担持層54が配置された微生物担持シート50が得られる。
製造された微生物担持シート50は、所定の長さ毎に裁断され、所定の枚数毎に、防湿性包装袋に密封包装される。この包装状態で、輸送保管や流通に供する。使用時に、包装袋から微生物担持シート50を取り出して使用する。
〔微生物による排水浄化〕
図1に示すグリストラップ装置10において、油分離槽30の水面に、微生物担持シート50を浮かべる。微生物担持シート50は、水面のほぼ全体を覆っている。水解性シート52は水を吸い込み、微生物担持層54にも水が浸透する。図1では、微生物担持シート50を1枚だけ使っているが、2枚あるいは数枚を重ねて使用することで、排水浄化の能力を高めることもできる。
油分離槽30の水面に、既に油分が固まった層が厚く形成されている場合は、油の固化層を取り除いて水面を露出させた状態にしてから、微生物担持シート50を浮かべるようにすればよい。油の固化層は完全の取り除かなくても、微生物担持シート50の一部が確実に水面と接触できる程度の穴や隙間をあけるだけでよい場合もある。
前処理槽20から油分離槽30に流入した排水が、水面側に移動するにつれて、排水に含まれる油分が排水から分離され、微生物担持シート50と接触する。油分が、微生物担持シート50の微生物担持層54に含まれる微生物と接触すると、微生物が油分を分解して低分子の無害な物質に変える。具体的には、油分を二酸化炭素などの気体と水とに分解してしまえば、完全に無害化される。実用的には、環境に悪影響を及ぼすことが少ない低分子まで分解されるだけでも十分である。
微生物担持シート50に担持された微生物は、水と空気と油分とが存在する水面あるいは水面近くの水中環境で、活発に活動し、油分を分解する機能を果たすとともに、微生物の数を増やす増殖作用も行う。増殖した微生物は、微生物担持層54の内部で増えるだけでなく、微生物担持層54より外の水解性シート52の内部、さらには、微生物担持シート50の外の排水中にも進出する。水中に進出した微生物は、水面に届く前の油分とも接触して分解作用を及ぼす。微生物が、排水の流れに沿って移動したり、油分離槽30の水底近くまで沈んで行ったりすることで、微生物の活動領域はさらに拡がる。
その結果、油分離槽30を通過する排水は、効率的に油分が分解除去されて浄化され、浄化された排水が、後処理槽40を経て排水口46から送り出される。
基本的には、微生物担持シート50で微生物が活発に活動している限り、排水からの油分の分解除去による浄化作用は継続して良好に発揮される。
但し、微生物担持シート50を使用している間に、微生物の活性が徐々に低下する場合がある。排水中に含まれる物質が、微生物担持シート50に付着したり水解性シート52の繊維間に詰まったりして、微生物による油分の分解除去性能が低下することがある。水解性シート52を含む微生物担持シート50が、吸水によって徐々に崩壊し、十分な形状維持や微生物担持の機能が果たせなくなることがある。
このような性能低下が進んだ微生物担持シート50は廃棄して、新たな微生物担持シート50を設置することになる。
〔微生物担持シートの廃棄〕
グリストラップ装置10の油分離槽30を覆う蓋を開けて、水面に浮かぶ微生物担持シート50を、棒などで突き崩す。
十分に吸水した水解性シート52は、わずかな力を加えただけでも容易に崩壊して、穴があいたり小片にちぎれたりする。微生物担持層54も水解性シート52とともに崩壊する。さらに、油分離槽30の水面をかき乱したり撹拌したりすると、微生物担持シート50の全体が、微細な繊維片や粒状にまで分解された状態になって、排水中に拡散される。
油分離槽30から後処理槽40を経て排水口46から廃棄される排水とともに、微生物担持シート50の水解物も廃棄される。微生物担持シート50には、環境に悪影響を与える物質は含まれていないので、排水と共に廃棄しても、何ら問題はない。
その後、油分離槽30の水面に、新たな微生物担持シート50を配置すれば、再び、微生物による油分解すなわち排水浄化が良好に行える。
このような微生物担持シート50の交換作業は、グリストラップ装置10の設置環境によっても異なるが、通常、数日から数週間毎に行えばよい。
〔微生物錠剤の併用〕
図1に示すように、前処理槽20に微生物錠剤60を投入することで、排水浄化の機能をさらに高めることができる。
微生物錠剤60は、微生物を附形剤などに混練して打錠成形することによって製造される。通常の排水処理技術において利用されており、市場より入手することもできる。例えば、商品名「グリストラップG」(CPR社製)が使用できる。
このような微生物錠剤60を、前処理槽20に投入すると、微生物錠剤60が徐々に排水中に溶け出して、微生物による油分の分解機能が発揮される。油分離槽30に送られる前の排水からある程度の油分を除去しておくことで、微生物担持シート50の負担が軽減される。
なお、微生物錠剤60の構成成分および微生物は、排水の流れとともに移動して、油分離槽30および後処理槽40を経て廃棄される。したがって、微生物錠剤60による浄化作用は、投入後の一定期間で失われる。
微生物錠剤60の利用は、今まで微生物担持シート50を使用していなかったグリストラップ装置10に、初めて微生物担持シート50を使用する前に行うことが有効である。この段階では、グリストラップ装置10の内部にはかなり高濃度で油分が付着していたり滞留していたりする可能性がある。微生物担持シート50を油分離槽30に設置しても、微生物担持シート50による浄化機能が発揮されるまでに少し時間がかかる場合がある。そこで、最初に微生物錠剤60を投入して、グリストラップ装置10に溜まった油分を十分に減らしておけば、微生物担持シート50では、その後の排水に含まれて流入してくる油分だけを確実に処理すればよい。微生物担持シート50の機能が有効に発揮できる。
微生物担持シート50の使用を継続中にも、急激に大量の油分を含む排水が送り込まれてきたときや、グリストラップ装置10の水底などに油分が溜まってきたときなどには、微生物錠剤60によるグリストラップ装置10の内部全体に微生物による浄化作用を行うことが有効である。
〔微生物担持シートの折畳み構造〕
図3に示す実施形態は、基本的には前記実施形態と共通する微生物担持シート50である。
但し、微生物担持層54が、水解性シート52の片面のみに形成されている。
このような片面に微生物担持層54を有する微生物担持シート50を、微生物担持層54を内側にして、二つ折りにして使用する。
この状態で、輸送保管などの取り扱いを行えば、微生物担持層54に直接に手が触れたり他物が接触したりすることが防げる。微生物担持層54あるいはその中の微生物が、微生物担持シート50から脱落して散逸することも防げる。外部環境が微生物に悪い影響を及ぼすことも防げる。微生物担持シート50の包装形態を簡略化できる。
このような折畳み構造の微生物担持シート50は、図1のような油分離槽30の水面に浮かせて使用できる。折り畳んだ状態でも水解性シート52は良好に吸水して、微生物担持層54に水分が供給される。微生物担持層54および微生物が、排水の流れや外部環境に露出しないので、微生物の生育や増殖が良好に行われ、微生物の脱落や散逸が発生し難い。排水中の油分は、水解性シート52を浸透して微生物と容易に接触できる。
さらに、図2に示すような、水解性シート52の両面に微生物担持層54を有する微生物担持シート50を、図3に示す二つ折りの形態にして使用することも可能である。この場合、折畳み構造の微生物担持シート50において、外面の露出する微生物担持層54が迅速に油分解機能を発揮でき、微生物担持層54から排水中への拡散した微生物による排水中での油分除去作用が期待できる。しかも、折り畳んだ内側の微生物担持層54が、長期間にわたる持続的な油分の分解除去機能を発揮する。
〔微生物担持層のパターン変更例〕
図4に示す実施形態の微生物担持シート50は、基本的には前記実施形態と共通するが、微生物担持層54のパターンが違う。
ほぼ正方形をなす微生物担持層54が、一定の間隔をあけて、縦横に等間隔で配置されている。逆に言うと、水解性シート52の露出部分が、縦横の格子状に配置されていることになる。
上記実施形態では、微生物塗剤の塗工作業において、水解性シート52の強度が良好に維持できる。すなわち、微生物塗剤の塗工による水分吸収で弱くなる領域が、水解性シート52の縦横に連続せず断続的に形成されることになり、乾燥状態のままで十分な強度を示す部分が縦横の格子状に存在するので、実質的な強度は、縦横何れの方向についても、ほとんど低下しないのである。塗工作業の結果、微生物担持シート50の寸法形状が大きく変化することも防げる。さらに、使用済みの微生物担持シート50を水解させるときは、水解性シート52の格子状をなす露出部分が迅速に水解することで、微生物担持シート50が細かく分断され、微生物担持シート50全体の水解作用も効率的に進行することになる。
本発明の微生物担持シートを製造しその性能を評価した結果を示す。
〔実施例1〕
水解性シートとして、バイオシート〔商品名、タチバナ製紙社製、パルプ繊維紙〕を使用した。その諸性能は、坪量35g/m、乾燥引っ張り強さ:縦3.3kN/m、横0.72kN/m、湿潤引張り強さ:縦0.16kN/m、横0.04kN/m、水解時間90secであった。
微生物塗剤を以下の手順で調整した。水1kgにPVA205(商品名、クラレ社製、ポリビニルアルコール)を200gの割合で混合し、撹拌しながら90℃まで加熱、約1時間保持して溶解させた。この水溶液を撹拌しながら室温まで冷却した。油分解菌としてバイオミュー〔商品名、CPR社製〕を200g添加し、十分撹拌して混合し、微生物塗剤を得た。
水解性シートにグラビア塗工法で微生物塗剤を塗工した。塗工パターンは、図2に示すストライプで、幅10mm、ストライプ間の隙間5mmであった。塗工量は、4g/mであった。塗工後、70℃で乾燥させ、微生物担持シートを得た。
微生物担持シートに担持されている菌数を測定したところ、5×10個/gであった。微生物担持シートの諸特性は、坪量39g/m、乾燥引っ張り強さ:縦4.0kN/m、横0.88kN/m、湿潤引張り強さ:縦0.12kN/m、横0.03kN/m
、水解時間100secであった。水解性シート単独の場合に比べて、微生物担持層が加わったことと塗工作業を行ったことによって、諸特性は少し変化している。
〔グリストラップでの使用〕
食品工場のグリストラップに、実施例1の微生物担持シートを使用した。グリストラップの基本構造は、図1に示したとおりである。
グリストラップ装置の各槽に対して、バキューム処理を行い、滞留物などを除去した。その後、油分離槽の水面全体(面積1.0m)を覆うように、微生物担持シートを浮かべた。この状態で、食品工場を通常通りに稼動させた。排水はグリストラップ装置に送られ、油分離槽で、微生物担持シートによる油分解作用を受け、浄化された排水が排出された。グリストラップ装置から排出される排水の汚染状況は、問題がなかった。
1週間後、前回投入した微生物担持シートを棒で軽く撹拌して油分離槽内の水中に水解させた。微生物担持シートは容易に破れてバラバラに分解され、最終的には完全に水解して排水中に拡散し、排水と共に排出された。環境上の問題は生じなかった。
新しい微生物担持シートを前記同様にして油分離槽の水面に設置した。
1週間に一度のペースでグリストラップ装置の状態を観察し、微生物担持シートの交換作業を繰り返した。
1ヶ月経過後には、油分離槽の表面に2〜3mm程度薄く油が広がっていたが、油が固まることはなく、異臭の発生もなかった。
〔比較例1〕
実施例1で使用した水解性シートを、微生物塗剤を塗工しない状態のままで、実施例1と同じようにして、グリストラップ装置の油分離槽の水面に浮かべた。
水解性シートは、従来の油吸収シートと同様に、油分を吸収することができた。
しかし、1週間後には、約60mmの厚みの油層ができており、油層の表面は固化していた。異臭の発生もあった。水解性シートは油とともに固まっており、棒などで突き崩そうとしても、水解させることができなくなった。この段階で実験を中止した。
本発明の微生物担持シートは、例えば、レストランなどの厨房に設置されたグリストラップ装置で、油分を含む排水を浄化するのに有用である。
本発明の実施形態を表す排水浄化装置の断面構造図 微生物担持シートの平面図(a)および一部拡大断面図(b) 微生物担持シートの別の実施形態を示す断面図 微生物担持シートの別の実施形態を示す部分平面図
符号の説明
10 グリストラップ装置
20 前処理槽
30 油分離槽
40 後処理槽
50 微生物担持シート
52 水解性シート
54 微生物担持層

Claims (6)

  1. 吸水によって解体容易になる水解性シートと、
    前記水解性シートの表面に配置され有用微生物が担持された微生物担持層と
    を備える
    微生物担持シート。
  2. 微生物担持シートの坪量20〜200g/m、水解時間15〜300sec、最大湿潤引張り強さ0.05kN/m以上であり、
    前記有用微生物が、10〜10個/gで担持されている
    請求項1に記載の微生物担持シート。
  3. 前記微生物担持層が、前記有用微生物と水溶性バインダーとを含む微生物塗剤の塗工層である
    請求項1または2に記載の微生物担持シート。
  4. 前記水解性シートが、坪量20〜150g/m、水解時間15〜300sec、最大湿潤引張り強さ0.05kN/m以上の水解紙からなり、
    前記微生物担持層が、前記微生物塗剤を2〜50g/mで塗工してなるものである
    請求項3に記載の微生物担持シート。
  5. 排水中の油分を分解して排水を浄化する方法であって、
    前記油分を含む排水から油分が浮き上がる油分離槽の水面に、前記請求項1〜3の何れかに記載の微生物担持シートであって、油分解機能を有する微生物が担持された微生物担持シートを配置する工程(a)と、
    前記微生物担持シートに担持された微生物に前記排水中の油分を接触させて油分を分解させ、油分が分解された排水を油分離槽から排出させる工程(b)と、
    前記前記微生物担持シートに外力を加えて前記油分離槽の排水中に水解させ、排水とともに油分離槽から排出させる工程(c)と
    を含む排水浄化方法。
  6. 前記工程(a)が、前記油分離槽の一端下部から流入させた排水を水面に近い上方側に案内した後、他端下部から排出させることで、排水からの油分の浮き上がりを促進させる
    請求項5に記載の排水浄化方法。
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