JP3653057B2 - 婦人靴のヒール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は婦人靴のヒールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
婦人靴においては、スマートな外観が要求されるので、その踵のヒールは細くかつ高い形状に形成される。かかる形状は、一般に安定性が小さいので、安定性を確保するために、婦人靴のヒールの素材としては、硬い素材が採用されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、ヒールが硬いと、着地の際の衝撃により、足や膝、腰などの関節への負担が大きくなる。そのため、加齢と共に、華奢でスマートな婦人靴を着用することが難しくなる。
したがって、本発明の目的は、安定性を損なうことなく、着地の際の衝撃を軽減し得る婦人靴のヒールを提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の婦人靴のヒールは、本底に固定されたヒール本体と、該ヒール本体の外周側面を覆う被覆部と、接地面を有するリフトとを備え、前記リフトは上方に突出する軸部を有し、前記ヒール本体は下方に開口する嵌合孔を有し、前記軸部が前記嵌合孔に嵌り込んでいることにより、前記ヒール本体に前記リフトが固定されている婦人靴のヒールにおいて、前記リフトは、該リフトの概ね中央に、上方に向って凸となるように湾曲した断面アーチ状の湾曲部を有している。
【0005】
足が接地すると、前記湾曲部が撓んで偏平に変形することで、接地時の衝撃が緩和されるのが好ましい。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面にしたがって説明する。
図1は本発明にかかる婦人靴のヒールの一部断面した分解斜視図であり、図2は同ヒールを底面側から見た同分解斜視図である。
図1および図2に示すように、本婦人靴のヒール1は、上部のヒール本体10と下部のリフト20からなる。前記ヒール本体10は、硬質の第1ヒール本体11と、軟質の第2ヒール本体12とが一体に成形されてなる。前記リフト20は、硬質の支持層21と軟質のリフト本体22とを備えている。
【0007】
前記第1ヒール本体11は、たとえば、ABS樹脂、ナイロン樹脂のような硬質の樹脂で形成される。前記第2ヒール本体12は、ウレタン樹脂、ブタジエンラバーのような軟質の樹脂で形成されている。前記支持層21は、リフト本体22よりも硬質の材料で形成されている。なお、リフト本体22は、耐摩耗性の高い樹脂またはゴムで形成されている。
【0008】
前記第1ヒール本体11は、概ね95°を越えるような極めて硬い樹脂が用いられる。これにより、婦人靴の本底における踵の底面に第1ヒール本体11をクギやネジで固定することができるようになっている。なお、婦人靴の「本底」とは、足裏を支持すると共に、路面に大きく露出する部分をいう。
前記第2ヒール本体12の硬度としては、たとえば、50°から80°程度の硬度を用いることができ、前記第1ヒール本体11および支持層21の硬度よりも小さな硬度に設定する。前記支持層21としては、一般に、85°〜95°程度の硬度を採用するのが好ましい。また、リフト本体22の硬度としては、60°〜75°程度の硬度に設定するのが好ましい。
【0009】
図4(a)は図3(c)のVIa−VIa線断面図、図4(b)は図3(c)のVIb−VIb線断面図である。
図3(b)および図4(a)に示すように、前記硬質の第1ヒール本体11の前部は、ヒール本体10の上端面から下端面にわたって設けられており、上方の本底の底面から下方のリフト20の上端面の間にわたって設けられている。
一方、図1、図2、図3(b)および図4(b)に示すように、第1ヒール本体11の後部は、リフト20の支持層21の上端面から離間するように設けられている。これによって、前記後部におけるリフト20の上端面と前記第1ヒール本体11との間の空間に、前記第2ヒール本体12の一部が挿入されたかのように設けられている。
【0010】
図1および図3(b)に示すように、前記第2ヒール本体12は、前記後部において前記第1ヒール本体11の下面に接合されていると共に、前記第1ヒール本体11の外周側面を覆うように被覆する被覆部12aと一体に成形されている。
【0011】
前記ヒール1の後部において前記第2ヒール本体12は、複数枚のリブ板13を有している。図2および図3(c)に示すように、前記後部において、複数枚のリブ板13の間には空洞部Sが形成されている。前記空洞部Sを設けることにより、ヒールの軽量化を図り得る。また、接地時の衝撃に対して、前記リブ板13が該衝撃によって変形すると共に前記空洞部Sが変形を許容することにより、該衝撃の緩和を図ることができる。
【0012】
図2および図3(c)に示すように、前記ヒール本体10には、大きくて深い3つの嵌合孔14が形成されている。一方、前記第2ヒール本体12には、4つの小さなピン孔15が形成されている。図1および図5に示すように、前記リフト20の支持層21の上面には、前記嵌合孔14にそれぞれ嵌合する3本の軸部24と、前記ピン孔15にそれぞれ嵌合する4本のピン25が一体に形成されている。前記3本の軸部24はリフト20の前部に設けらており、一方、前記4本のピン25はリフト20の後部に設けられている。
【0013】
図1および図5の前記3本の軸部24は、それぞれ、図2に示す前記第1ヒール本体11の嵌合孔14に固く嵌まる。一方、図1の前記ピン25は、それぞれ、図2のピン孔15に固く嵌まる。こうして、リフト20は前記ヒール本体10に固定離脱可能に設けられており、リフト本体22の底面が摩耗した場合などにリフト20を容易かつ簡便に交換できるようになっている。
【0014】
図3(b)および図4に示すように、前記リフト20とヒール本体10とは前記支持層21を介して互いに上下に圧接した状態になっている。
図4(a)に示すように、前部においては、前記第1ヒール本体11が前記支持層21に圧接した状態になっており、図4(b)に示すように、後部においては、前記第2ヒール本体12が前記支持層21に圧接した状態になっている。
このように、ヒール本体10とリフト20との間に硬い支持層21が設けられていることにより、前記第1ヒール本体11の後部に柔らかい第2ヒール本体12を設けても、ヒールの形状が経時的に型崩れするのを防止できる。
【0015】
図1および図2に示すように、前記リフト20の概ね中央部には、上方に向って凸となるように湾曲した断面アーチ状の湾曲部23が一体に形成されている。足が接地すると、前記湾曲部23が全面にわたって足自体のアーチのように、一旦、偏平に変形することで、衝撃の緩和を図ることができる。
【0016】
図3(b)において、足がヒールの後部から接地すると、ヒールの後部に一旦大きな衝撃が加わる。この大きな衝撃は、リフト20の上方の第2ヒール本体12が変形することによって、大きく緩和される。また、湾曲部23が撓むことによっても大きく緩和される。
【0017】
つづいてヒールの全面が後部から前部という順に接地していく。前記前部は硬い第1ヒール本体11がリフト20の上端面まで設けられているが、この際には、すでに衝撃の値が小さくなっているので、足に加わる衝撃は差程大きくならない。
一方、ヒールの前部には、硬い第1ヒール本体11と支持層21を介してリフト20により支持されているので、体重を安定して支えることができる。
【0020】
以上説明したように、本発明によれば、断面湾曲状のアーチ部をリフトに設けたので、着地圧力により該湾曲部が足自体のアーチのように偏平に変形し、着地の衝撃をやわらげることができる。
【0021】
一方、リフトの上面に硬い支持層を形成することにより、この硬い支持層を柔らかいリフトの下面と前記柔らかい第2ヒール本体との間に介挿すれば、ヒールおよびリフトが外周部に向って膨らむように変形するのを防止でき、安定性を高めることができる。
【0022】
さらに、リフトの上方に突出する軸部がヒール本体の嵌合孔に嵌合していることにより、前記リフトの中央部における撓みが許容されるので、更なる衝撃緩和を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかる婦人靴のヒールの第1実施例を示す一部断面した分解斜視図である。
【図2】 同ヒールを底面側から見た同分解斜視図である。
【図3】 (a)はヒールの側面図、(b)はヒールの縦断面図、(c)はヒール本体の底面図である。
【図4】 (a)は図3(c)のVIa−VI a線断面図、(b)は図3(c)のVIb−VIb線断面図である。
【図5】 (a)はリフトの平面図、(b)はリフトの側面図である。
【符号の説明】
1:ヒール
10:ヒール本体
11:第1ヒール本体
12a:被覆部
12:第2ヒール本体
13:リブ板
14:嵌合孔
20:リフト
21:支持層
22:リフト本体
23:湾曲部
24:軸部
S:空洞部
Claims (3)
- 本底に固定されたヒール本体と、該ヒール本体の外周側面を覆う被覆部と、接地面を有するリフトとを備え、
前記リフトは上方に突出する軸部を有し、前記ヒール本体は下方に開口する嵌合孔を有し、前記軸部が前記嵌合孔に嵌り込んでいることにより、前記ヒール本体に前記リフトが固定されている婦人靴のヒールにおいて、
前記リフトは、該リフトの概ね中央に、上方に向って凸となるように湾曲した断面アーチ状の湾曲部を有している婦人靴のヒール。 - 請求項1において、
足が接地すると、前記湾曲部が撓んで偏平に変形することで、接地時の衝撃が緩和されることを特徴とする婦人靴のヒール。 - 請求項1もしくは2において、
前記リフトは、接地面を形成するリフト本体と、該リフト本体の上層に設けられ、該リフト本体よりも硬度の大きい支持層とを備え、
前記ヒール本体と、前記リフト本体との間に前記支持層が介挿されている婦人靴のヒール。
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